JP2007335425A - 載置台構造及び熱処理装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】処理容器4内にて被処理体Wに対して所定の熱処理を施すために前記被処理体を加熱する加熱手段38が埋め込まれると共に、前記被処理体を載置する載置台32と、前記載置台を前記処理容器の底部より起立させて支持する支柱30とを有する載置台構造において、前記載置台内に、前記埋め込まれている前記加熱手段の上方に位置させて平面方向に広がった均熱部材40を埋め込むように構成する。
【選択図】図1
Description
例えば半導体ウエハに対して1枚毎に熱処理を施す枚葉式の熱処理装置を例にとれば、真空引き可能になされた処理容器内に、例えば抵抗加熱ヒータを内蔵した載置台を設置し、この上面に半導体ウエハを載置した状態で所定の処理ガスを流し、所定のプロセス条件下にてウエハに各種の熱処理を施すようになっている(特許文献1〜4)。
また石英ガラスで載置台構造を形成する場合には、2枚の石英ガラスプレート間に上記したような抵抗加熱ヒータを挟み込んで高温で圧接融着することによりヒータが埋め込まれた載置台を形成し、この載置台の裏面に同じく石英ガラスにより形成した支柱に高温で圧接融着することにより載置台構造を製造していた。
このように、載置台内に、埋め込まれた加熱手段の上方に位置させて平面方向に広がった均熱部材を埋め込むように構成したので、被処理体の面内温度の均一性を高めると共に、被処理体に対する加熱効率を高めることができる。
また、この導電ラインを接地するようにすれば、この均熱部材を、高周波(プラズマ)に対して例えば加熱手段(発熱体)から放電することを防止するためのシールドとして機能させることができる。
また例えば請求項4に規定するように、前記載置台及び支柱は、絶縁性の耐熱耐腐食性材料よりなる。
また例えば請求項5に規定するように、前記耐熱耐腐食性材料は、石英ガラス、或いはセラミック材である。
これによれば、載置台を形成する材料同士の接合面積を広くすることができるので、載置台自体の強度を高く維持することができる。
また例えば請求項7に規定するように、前記均熱部材は、複数のパンチ穴が形成されたパンチングプレートよりなり、前記パンチ穴では前記載置台を形成する材料同士が突出して接合されている。
これによれば、載置台を形成する材料同士の接合面積を広くすることができるので、載置台自体の強度を高く維持することができる。
また例えば請求項9に規定するように、前記支柱は、筒体状になされており、前記支柱内は高周波による放電が生じないような雰囲気になされている。
また例えば請求項10に規定するように、前記載置台には、該載置台を冷却するための冷媒を流すための冷媒通路が全面に亘って形成されていると共に、前記支柱には前記冷媒通路に前記冷媒を給排させるための冷媒ラインが設けられる。
これによれば、必要時に載置台の冷媒通路に冷媒を流すことにより、載置台温度を迅速に所望する温度まで降下させることができるので、その分、スループットを向上させることができる。
また例えば請求項12に規定するように、前記冷媒は、前記載置台の温度に依存して気体と液体とが切り替えられて選択的に用いられる。
請求項13に係る発明によれば、真空引き可能になされた処理容器と、上記いずれかに記載された載置台構造と、前記処理容器内へ所定の処理ガスを供給するガス供給手段と、を備えたことを特徴とする熱処理装置である。
この場合、例えば請求項14に規定するように、前記処理容器内には、プラズマを発生させるための高周波電源に接続された電極が設けられる。
請求項1に係る発明によれば、載置台内に、埋め込まれた加熱手段の上方に位置させて平面方向に広がった均熱部材を埋め込むように構成したので、被処理体の面内温度の均一性を高めると共に、被処理体に対する加熱効率を高めることができる。
請求項2に係る発明によれば、載置台内に高周波に対して導電性を有する材料よりなる均熱部材を平面方向へ広げて埋め込むように設け、均熱部材に導電ラインを接続し、該導電ラインを支柱に挿通させるようにして設けるようにしたので、被処理体の面内温度の均一性を高めることができる。また、均熱部材に導電ラインを接続したので、載置台を下部電極として機能させることができ、この結果、下部電極に高周波電力を印加してプラズマ処理を行うことが可能となる。
特に請求項10に係る発明によれば、必要時に載置台の冷媒通路に冷媒を流すことにより、載置台温度を迅速に所望する温度まで降下させることができるので、その分、スループットを向上させることができる。
図1は本発明に係る熱処理装置の一例を示す断面構成図、図2は本発明に係る載置台構造を示す断面図、図3は載置台構造の概略的な組み立て状態を示す概略組立図、図4は均熱部材の埋め込みの種類を説明するための説明図である。本実施例では高周波電力によるプラズマも用いることができる熱処理装置について説明する。
そして、この処理容器4の底部20に排気落とし込め空間22が形成されている。具体的には、この容器底部20の中央部には大きな開口24が形成されており、この開口24に、その下方へ延びる有底円筒体状の円筒区画壁26を連結してその内部に上記排気落とし込め空間22を形成している。そして、この排気落とし込め空間22を区画する円筒区画壁26の底部28には、これより起立させて本発明の特徴とする載置台構造29が設けられる。具体的には、この載置台構造29は、円筒状の支柱30と、この上端部に固定される載置台32とにより主に構成される。この載置台構造29の詳細については後述する。
前述したように、この載置台構造29は、載置台32と支柱30とにより主に構成されている。具体的には、図2及び図3にも示すように、上記載置台32は、前述したように絶縁性の耐熱耐腐食性材料である例えば石英ガラスよりなる下板64と、中板66と、上板68と、最上板70との4枚の円板状のガラス板を積層して形成されている。上記中板66は比較的厚く形成されており、この中板66の上面には、上記抵抗加熱ヒータ38を収容するためのヒータ溝72が全面に亘って形成されている。そして、このヒータ溝72内に上記抵抗加熱ヒータ38が収容されている。この抵抗加熱ヒータ38は、図示されないが、例えば同心円状に複数のゾーンに分割されており、各ゾーン毎に温度制御が可能になされている。
これにより、上板68と最上板70の周辺部同士及び上記接合用突起78と最上板70同士が融着することになり、すなわちパンチ穴74では載置台32を形成する材料同士が突出して接合されることになるので、この部分における融着面積が広くなって接合強度を高めることができる。
まず、未処理の半導体ウエハWは、図示しない搬送アームに保持されて開状態となったゲートバルブ18、搬出入口16を介して処理容器4内へ搬入され、このウエハWは、上昇された押し上げピン46に受け渡された後に、この押し上げピン46を降下させることにより、ウエハWを載置台32の上面に載置してこれを支持する。
またこれと同時にプラズマ処理を行うために、高周波電源17を駆動することにより、上部電極であるシャワーヘッド部6と下部電極である載置台32との間に高周波を印加し、処理空間Sにプラズマを立てて所定のプラズマ処理を行う。また、この際に、載置台32の均熱部材40にバイアス用の高周波電源86から高周波を印加することにより、プラズマイオンの引き込みを行うことができる。
また、上述のように、載置台32上にウエハWを直接的に載置するようにしているので、両部材間の熱伝導性が良くなり、従って、ウエハの加熱効率を高めることができる。
更には、上記均熱部材40に導電性を持たせるようにしたので、これを高周波電力供給時の下部電極として機能させることができ、プラズマ処理を行うことができる。
また、上記実施例では、載置台32の上板68の上面側に接合用突起78を設けるようにしたが、これに限定されず、接合用突起78を最上板70の下面側に設けるようにしてもよいし、或いは最上板70の下面側と上板68の上面側の双方に設けるようにしてもよい。
上記実施例ではプラズマを併用した熱処理装置を例にとって説明したが、これに限定されず、プラズマを用いない純粋な熱処理装置にも本発明を適用することができる。図5はこのような本発明に係る載置台構造の第1変形実施例を示す断面図である。尚、図2に示す構成部分と同一構成部分については同一参照符号を付して、その説明を省略する。ここでは、高周波電力を使用しないことから、図2の示す構造で必要とされた導電ライン82及びバイアス用の高周波電源86を不要にすることができる。そして、この場合にも、均熱部材40としては図2において説明した材料と同じ材料、例えばカーボンや半導体を用いることができる。特に、この実施例においては、高周波電力を用いないことから、均熱部材40としては高周波に対する導電性が不要であり、従って、導電性を考慮することなく熱伝導のより高い材料を均熱部材40として用いることができる。
この第1変形実施例の場合にも、高周波に関する点を除いて、図2に示した載置台構造と同様な作用効果を発揮することができる。
特に、上記各載置台構造は、プラズマを用いない熱CVD処理や複数種類の成膜ガスを交互に供給して薄膜を一層ずつ積層する、いわゆるALD成膜処理において有用である。
上記各実施例においては、石英の大きな熱容量のため載置台32の温度を迅速に冷却したい場合には、これに対応するのが困難であるが、載置台32に冷媒通路を設けることにより熱を奪うことができ、これに対応して迅速に冷却することができる。図6はこのような本発明に係る載置台構造の第2変形実施例を示す断面図、図7は図6中のA−A線矢視断面図である。尚、図2及び図5に示す構成部分と同一構成部分については同一参照符号を付して、その説明を省略する。ここでは図5に示す載置台構造に冷媒通路を設けた場合を例にとって説明するが、図2に示す載置台構造に冷媒通路を設けるようにしてもよい。
また上記冷媒出口104B、106Bには支柱30内を延びる冷媒ライン110が接続され、この冷媒ライン110の下端は支柱30のフランジ部58を気密に貫通して外部へ延びている。尚、図6においては2本の冷媒ライン108、110が示されている。
このように、載置台32に冷媒通路100を形成して必要時にこの冷媒通路100に冷媒を流すことにより、載置台32やウエハWの温度を迅速に所望する温度まで冷却することができる。従って、例えば熱処理装置をメンテナンスする時には、安全のために載置台32を70℃程度まで冷却しなければならないが、上述のように載置台32を迅速に70℃程度まで冷却してメンテナンス作業を迅速に行うことができる。
また、ウエハの処理態様によっては、プロセス温度が異なる領域で連続ステップで処理を行う場合があるが、このような場合において、あるステップから、これよりプロセス温度が低い次のステップへ移行する際にも、上記載置台32を所定の温度まで迅速に冷却することができるので、その分、スループットを向上させることができる。
また、冷媒としては、載置台32の温度に依存して、気体と液体とを切り替えて選択的に流すようにしてもよい。例えば載置台32が高温の時には、与える熱衝撃を抑制するために冷却気体を流し、或る程度の温度まで、例えば200℃程度まで冷却したならば、次に熱容量の大きな冷却液体を流すようにして更に冷却速度を上げるようにしてもよい。
ここでは冷媒通路100を形成する冷媒溝102を、下板64の上面側に形成したが、これに限定されず、この冷媒溝102を中板66の下面側に設けてもよいし、或いは中板66の下面側と下板64の上面側の双方に設けるようにしてもよい。
尚、上記各実施例においては、載置台32を形成するために4枚のガラス板64〜70を接合した場合を例にとって説明したが、下板64を除いた3内のガラス板で形成してもよいし、或いは、5枚以上のガラス板を用いるようにしてもよい。
更には、上記各実施例では耐熱耐腐食性材料として石英ガラスを用いた場合を主に説明したが、これに限定されず、AlN、Al2 O3 、SiC等のセラミック材も用いることができる。特に、製造工程や熱衝撃等を考慮すると、同一材料で載置台構造の全体を形成するのが好ましい。
また、本実施例では被処理体として半導体ウエハを例にとって説明したが、これに限定されず、LCD基板、ガラス基板等にも適用できるのは勿論である。
4 処理容器
6 シャワーヘッド部(ガス供給手段)
29 載置台構造
30 支柱
32 載置台
38 抵抗加熱ヒータ(加熱手段)
40 均熱部材
64 下板
66 中板
68 上板
70 最上板
74 パンチ穴
76 パンチングプレート
78 接合用突起
80 線材
82 導電ライン
100 冷媒通路
108,110 冷媒ライン
W 半導体ウエハ(被処理体)
Claims (14)
- 処理容器内にて被処理体に対して所定の熱処理を施すために前記被処理体を加熱する加熱手段が埋め込まれると共に、前記被処理体を載置する載置台と、前記載置台を前記処理容器の底部より起立させて支持する支柱とを有する載置台構造において、
前記載置台内に、前記埋め込まれている前記加熱手段の上方に位置させて平面方向に広がった均熱部材を埋め込むように構成したことを特徴とする載置台構造。 - 処理容器内にて被処理体に対して所定の熱処理を施すために前記被処理体を載置する載置台と、前記載置台を前記処理容器の底部より起立させて支持する支柱とを有する載置台構造において、
前記載置台内に高周波に対して導電性を有する材料よりなる均熱部材を平面方向へ広げて埋め込むように設け、前記均熱部材に導電ラインを接続し、該導電ラインを前記支柱に挿通させるようにして設けたことを特徴とする載置台構造。 - 前記載置台内には、前記均熱部材の下方に位置させて平面方向に広がった加熱手段を埋め込むようにして設けることを特徴とする請求項2記載の載置台構造。
- 前記載置台及び支柱は、絶縁性の耐熱耐腐食性材料よりなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の載置台構造。
- 前記耐熱耐腐食性材料は、石英ガラス、或いはセラミック材であることを特徴とする請求項4記載の載置台構造。
- 前記均熱部材は、メッシュ状に配列された複数の線材よりなり、前記線材によって形成された網穴では前記載置台を形成する材料同士が突出して接合されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の載置台構造。
- 前記均熱部材は、複数のパンチ穴が形成されたパンチングプレートよりなり、前記パンチ穴では前記載置台を形成する材料同士が突出して接合されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の載置台構造。
- 前記均熱部材は、カーボン又は半導体材料よりなることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の載置台構造。
- 前記支柱は、筒体状になされており、前記支柱内は高周波による放電が生じないような雰囲気になされていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の載置台構造。
- 前記載置台には、該載置台を冷却するための冷媒を流すための冷媒通路が全面に亘って形成されていると共に、前記支柱には前記冷媒通路に前記冷媒を給排させるための冷媒ラインが設けられることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の載置台構造。
- 前記冷媒は、気体、或いは液体であることを特徴とする請求項10記載の載置台構造。
- 前記冷媒は、前記載置台の温度に依存して気体と液体とが切り替えられて選択的に用いられることを特徴とする請求項10記載の載置台構造。
- 真空引き可能になされた処理容器と、
請求項1乃至12のいずれかに記載された載置台構造と、
前記処理容器内へ所定の処理ガスを供給するガス供給手段と、
を備えたことを特徴とする熱処理装置。 - 前記処理容器内には、プラズマを発生させるための高周波電源に接続された電極が設けられることを特徴とする請求項13記載の熱処理装置。
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