JP2007335154A - アルカリ電池用正極活物質 - Google Patents

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【課題】アルカリ電池用正極活物質、特にCa、Sr、Sc、Y及びランタノイド系元素から選択された元素の化合物が分散した高次酸化水酸化コバルトで被覆された水酸化ニッケル粒子、及びその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明にかかる水酸化ニッケル粒子は、Ca、Sr、Sc、Y及びランタノイド系元素から選択された元素の化合物が分散した高次酸化水酸化コバルトで被覆されたことを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、アルカリ電池用正極活物質、特にCa、Sr、Sc、Y及びランタノイド系元素から選択された元素の化合物が分散した高次酸化水酸化コバルトで被覆された水酸化ニッケル粒子、及びその製造方法に関する。
従来よりニッケル水素化物蓄電池の電池性能の改良、特に高温時における利用率の低下を押さえる試みがなされてきた。例えばカルシウム化合物や、イッテルビウム化合物を正極物質に添加する方法が開示されている(特許文献1、2)。
しかしながらかかる従来方法は添加物を正極物質と単に混合するものであり、添加物の効果が十分にかつ再現性よく発揮されないという問題があった。
特開平5−290879 特開平9−92279
本発明者は以上の問題を解決すべく鋭意研究を行い、正極物質であって特に高次酸化水酸化コバルトで被覆された水酸化ニッケル粒子のコバルト被覆内に添加物を均一に分散させる方法を見いだすことに成功し、本発明を完成した。
またかかる新規方法により、高次酸化水酸化コバルトで被覆された水酸化ニッケル粒子のコバルト被覆内に添加物が均一に分散した、全く新規な構造を有し、優れた電池性能を発揮するニッケル水素化蓄電池用正極活物質を得ることに成功した。
本発明に係る方法は、Ca、Sr、Sc、Y及びランタノイド系元素から選択された元素の化合物が分散した高次酸化水酸化コバルトで被覆された水酸化ニッケル粒子の製造方法であって、次の工程からなることを特徴とする。すなわち、上蓋に排気口と噴霧装置を設け、底部に空気導入口と平行方向に回転可能な攪拌羽と壁部に垂直方向に回転可能な攪拌羽とを設けた、加熱用ジャケット付き縦型高速混合造粒装置に、水酸化ニッケル粒子と、Ca、Sr、Sc、Y及びランタノイド系元素から選択された元素の化合物の粉体と、含水水酸化コバルト粒子とを導入して攪拌して、水酸化ニッケル粒子の表面で含水水酸化コバルト粒子と、Ca、Sr、Sc、Y及びランタノイド系元素から選択された元素の化合物の粉体とを均一に存在させる工程と、
前記攪拌下、空気を導入しつつ装置内を加熱し、アルカリ金属水溶液を噴霧して含水水酸化コバルト粒子を溶解させて水酸化ニッケル粒子の表面に均一に被覆させ、かつCa、Sr、Sc、Y及びランタノイド系元素から選択された元素の化合物の粉体を溶解した水酸化コバルト被覆内に均一に分散させ、かつ水酸化コバルトを酸化して高次酸化水酸化コバルトに変換する工程と、
得られたCa、Sr、Sc、Y及びランタノイド系元素から選択された元素の化合物が分散した高次酸化水酸化コバルトで被覆された水酸化ニッケル粒子を加熱下減圧して乾燥させる工程からなる方法である。
また本発明は、かかる方法により製造されたCa、Sr、Sc、Y及びランタノイド系元素から選択された元素の化合物が分散した高次酸化水酸化コバルトで被覆された水酸化ニッケル粒子に関する。
さらに、本発明は、前記水酸化ニッケル粒子が、さらにCo、Zn、Ca、Mg、Al、Mn、Cu、Tiの少なくとも1種以上を固溶していることを特徴とする高次酸化水酸化コバルトで被覆された水酸化ニッケル粒子に関する。
さらに本発明は、前記水酸化ニッケル粒子の平均粒径が7〜13μm、被覆高次酸化水酸化コバルトの被覆厚さが0.01〜1.0μmであることを特徴とする、前記高次酸化水酸化コバルトで被覆された水酸化ニッケル粒子に関する。
さらに本発明は、前記水酸化ニッケル粒子のニッケル元素と、被覆高次酸化水酸化コバルトのコバルト元素との元素比が、75〜99:25〜1であり、被覆高次酸化水酸化コバルトのコバルト元素と、分散するCa、Sr、Sc、Y及びランタノイド系元素との元素比が、48〜98:52〜2であることを特徴とする、前記高次酸化水酸化コバルトで被覆された水酸化ニッケル粒子に関する。
さらに本発明は、前記粒子形状がほぼ球形であり、平均粒径が8〜15μm、バルク密度が1.4〜1.8g/cc、タッピング密度が2.0〜2.5g/ccであることを特徴とする、前記高次酸化水酸化コバルトで被覆された水酸化ニッケル粒子に関する。
また本発明は、前記分散された元素がCaであることを特徴とする、前記高次酸化水酸化コバルトで被覆された水酸化ニッケル粒子に関する。
本発明の製造方法は、上蓋に排気口と噴霧装置を設け、底部に空気導入口と平行方向に回転可能な攪拌羽と壁部に垂直方向に回転可能な攪拌羽とを設けた、加熱用ジャケット付き縦型高速混合造粒装置に、水酸化ニッケル粒子と、Ca、Sr、Sc、Y及びランタノイド系元素から選択された元素の化合物の粉体と、含水水酸化コバルト粒子とを導入して攪拌することにより、水酸化ニッケル粒子の表面で含水水酸化コバルト粒子と、Ca、Sr、Sc、Y及びランタノイド系元素から選択された元素の化合物の粉体とを均一に存在させ、また前記攪拌下、空気を導入しつつ装置内を加熱し、アルカリ金属水溶液を噴霧することにより、含水水酸化コバルト粒子を溶解させて水酸化ニッケル粒子の表面に均一に被覆させると同時に、表面に均一に存在するCa、Sr、Sc、Y及びランタノイド系元素から選択された元素の化合物の粉体が溶解した水酸化コバルト被覆内に均一に分散される。また同時に空気中の酸素と加熱下で水酸化コバルトが酸化され高次酸化水酸化コバルトに変換される。また得られたCa、Sr、Sc、Y及びランタノイド系元素から選択された元素の化合物が分散した高次酸化水酸化コバルトで被覆された水酸化ニッケル粒子を加熱下で減圧することにより乾燥させることが可能となる。
このようにして、Ca、Sr、Sc、Y及びランタノイド系元素から選択された元素の化合物が分散した高次酸化水酸化コバルトで被覆された水酸化ニッケル粒子が製造される。
(高次酸化水酸化コバルトで被覆された水酸化ニッケル粒子)
本発明にかかる高次酸化水酸化コバルトで被覆された水酸化ニッケル粒子は、水酸化ニッケル粒子が高次酸化水酸化コバルトで被覆されている構成を有し、かつ高次酸化水酸化コバルト被覆中に、Ca、Sr、Sc、Y及びランタノイド系元素から選択された元素の化合物が均一に分散された構造を有することを特徴とする。
ここで高次酸化水酸化コバルトとは、水酸化コバルト(II)を酸化して得られる高酸化状態の水酸化コバルトを意味し、具体的にはオキシ水酸化コバルトも含まれる。酸化の状態(酸化数)は通常の方法(例えばヨードメトリ等の酸化還元滴定分析方法)で測定可能であり、コバルト元素に換算して+2〜+3.5の数を取り得る。また高次酸化状態にある粒子は黒色を示す。
また高次酸化水酸化コバルト被覆内に分散されたCa、Sr、Sc、Y及びランタノイド系元素から選択された元素の化合物は、当該被覆内に均一に分散されていることを特徴とする。かかる均一な分散は、通常の化学的元素分析方法とともに、EPMA等の表面元素分析方法を使用して確認可能である。分散された化合物は本発明の製造条件では溶融せず、ほぼ使用した状態で当該被覆内に取り込まれている。
本発明の水酸化ニッケル粒子はまたCo、Zn,Ca,Mg,Al,Mn,Cu、Tiの少なくとも1種以上が所望の量固溶されていてもよい。また、水酸化ニッケル粒子の平均粒径は特には制限はないが8〜12μmの範囲であることが好ましい。形状も特に制限はないが、ほぼ球状であることが好ましい。被覆水酸化コバルトの被覆厚さは特に制限はないが、0.1〜1.0μmの範囲が好ましい。さらにコバルト元素の含有量についても特に制限はないが、水酸化ニッケル粒子のニッケル元素と、被覆高次酸化水酸化コバルトのコバルト元素と元素比が、90〜95:10〜5であることが好ましい。また被覆高次酸化水酸化コバルトのコバルト元素と、分散するCa、Sr、Sc、Y及びランタノイド系元素との比についても以下説明する通り、本発明の製造方法に従えば当業者であれば適宜選択することが可能であるが、元素比が75〜90:25〜10の範囲であることが好ましい。
また本発明の粒子は、電池の正極物質として使用する場合、粒子形状がほぼ球形であり、平均粒径が9〜14μm、バルク密度が1.5〜1.8g/cc、タッピング密度が2.2〜2.5g/ccであることが好ましい。これらの性質は、電子顕微鏡、通常の密度測定方法を使用することで容易に測定することが可能である。
(製造方法)
本発明の製造方法の骨子は、(1)被覆される粒子と、分散化合物と、被覆する物質とが、十分混合される条件と、(2)被覆される粒子と分散化合物には何ら影響を与えることなく被覆する物質のみが溶解する条件を見いだす点にある。従って本発明の製造方法は、かかる2つの条件を見いだすことができる限り、被覆される粒子と、分散化合物と、被覆する物質について何らの制限もされない。
上の(1)の条件により、被覆される粒子の表面領域には、被覆する物質と分散化合物が均一に混合された状態を形成することができる。かかる混合状態を実現するためには通常公知の混合装置を使用することができる。特に好ましい混合装置は、これらの3種類の混合物を十分に混合するために、攪拌装置を用いることが好ましい。また攪拌が装置内で平行方向及び垂直方向に同時に行われることが好ましく、水平方向に回転する羽と垂直方向に回転する羽を同時に使用してこれらの粒子混合物を水平垂直の両方の方向に十分に攪拌することが好ましい。
さらに上の(2)の条件により、被覆される粒子と分散化合物には何ら影響を与えることなく被覆される粒子の表面で被覆する物質のみが溶解し、同時に分散化合物を取り込むこととなる。これにより上の十分な攪拌と相まって被覆される粒子の表面の一部又は全部で、被覆する物質の溶解物の層(又は膜)が形成されかつその中に分散化合物が均一に分散することとなる。
(2)の条件とは具体的には、(1)の混合物に、被覆する物質のみを溶解する条件であって、物理的、若しくは化学的又はその両方を併用する条件が可能である。物理的とは、具体的には熱、振動等のエネルギーを加えて溶解させることを意味する。また化学的とは、化学反応試薬を加えて化学反応により溶解させることを意味する。
本発明のCa、Sr、Sc、Y及びランタノイド系元素から選択された元素の化合物が分散した高次酸化水酸化コバルトで被覆された水酸化ニッケル粒子の製造方法は、以上の条件(1)、(2)を次の具体的な方法を採用することで可能とするものである。条件(1)として、上蓋に排気口と噴霧装置を設け、底部に空気導入口と平行方向に回転可能な攪拌羽と壁部に垂直方向に回転可能な攪拌羽とを設けた、加熱用ジャケット付き縦型高速混合造粒装置を用い、被覆される粒子は水酸化ニッケル粒子であり、分散物質は、Ca、Sr、Sc、Y及びランタノイド系元素から選択された元素の化合物の粉体であり、かつ被覆する物質が含水水酸化コバルト粒子である。また条件(2)として被覆する物質である含水水酸化コバルト粒子は、アルカリ金属水酸化水溶液を添加することにより溶解するが、水酸化ニッケルも分散物質もこの条件では溶解しない。
本発明は、被覆した水酸化コバルトを高次酸化する目的で上の条件(1)、(2)と共に空気存在下(空気中の酸素が酸化剤)で混合物の温度を所定の温度に維持することにより可能とするものである。
本発明で使用可能な水酸化ニッケル粒子については市販品をそのまま使用することが可能である。また水酸化ニッケル粒子にはニッケル以外の種々の元素、例えばCo、Zn、Ca、Mg、Al、Mn、Cu、Tiの少なくとも1種以上を固溶したものも好ましく使用できる。また粒径や形状、密度(バルク、タッピング)についても特に制限はなく使用目的に適したものを選択することが可能である。ニッケル蓄電池正極物質として使用する場合には、粒子形状がほぼ球形であり、平均粒径が9〜14μm、バルク密度が1.5〜1.8g/cc、タッピング密度が2.2〜2.5g/ccであるものが好ましい。
水酸化ニッケル粒子を被覆するための含水水酸化コバルト粒子についても特に制限はなく、市販品をそのまま使用することが可能である。また粒径や形状、密度(バルク、タッピング)についても特に制限はなく使用目的に適したものを選択することが可能である。ニッケル蓄電池正極物質として使用する場合には、粒子形状がほぼ球形であり、平均粒径が1.0〜10.0μm、タッピング密度が0.5〜1.8g/ccであるものが好ましい。望ましい含水率についても特に制限はないが、10〜20重量%の範囲であればよい。この範囲より少ない場合水酸化アルカリ金属の噴霧により十分溶解することができない。またこの範囲より多い場合には均一な被覆が得にくいこととなる。使用量は望む被覆の量により適宜選択することができる。被覆が0.01〜1.0μmの範囲であれば、水酸化ニッケル粒子に対して1.0〜5.0重量%の含水水酸化コバルト粒子の使用が好ましい。
水酸化コバルト被覆内に分散させる分散物の種類は特に制限されないが、ニッケル蓄電池の性能を改良することが知られているすべての元素を含む。具体的にはCa、Sr、Sc、Y及びランタノイド系元素が挙げられる。またこれらの元素の含有量もまた特に制限はなく望ましい量を選択することができる。例えばCoとの元素比が、10〜25:90〜75で使用可能である。これらの元素を含む化合物についても特に制限はなく、粉体状であり、かつ水酸化コバルトの溶解条件では溶解しない化合物であればよい。具体的には水酸化物、酸化物等が挙げられ、市販品をそのまま使用することができるし、好ましい粒径に粉砕して使用することも可能である。
水酸化コバルトを溶解するアルカリ水酸化物水溶液の種類、濃度は特に制限はないが、特に48%の水酸化ナトリウム水溶液の使用が好ましい。噴霧の量及び時間についても特に制限はないが、被覆される物質と被覆する物質と分散化合物の総量に対して0.075〜0.150重量%の範囲の両のアルカリ水酸化物の使用が好ましい。また噴霧時間についても特に制限はないが、粉体1kgに対し10〜200ml/分程度の速度が好ましい。
空気の導入及び排気の速度についても特に制限はない。また排気は大気圧への排気には制限されず、必要な場合減圧装置を用いて減圧下排気することも含まれる。
温度の制御は重要であり、混合装置内は加熱ジャケットの使用により混合物の温度を80〜120℃に維持する。この範囲より低い場合十分な溶解が達成されず、この範囲より高いと十分な混合及び被覆が進行する前に混合物が乾燥してしまう。含水水酸化コバルトの存在及びアルカリ金属水酸化水溶液の噴霧中、その直後では装置内に十分な水蒸気が存在し、装置内の温度は約100℃に維持される。その後被覆が進行し装置内の水蒸気が導入空気とともに排気されるとともに装置内の温度は約120℃まで上昇させる。この温度上昇により、水酸化コバルトの酸化反応が完全に進行する。またこの温度をしばらく維持することで生成物を乾燥させることができる。
得られた生成物は装置から取り出し、水で洗浄した後通常の粉体乾燥装置で乾燥可能である。
以下本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明がこれらの実施例に制限されるものではない。
(実施例1)
攪拌混合装置(株式会社カワタ:型式SMV−20)に、高密度水酸化ニッケル粒子(タッピング密度2.1g/cc、平均粒径10μm)8kgと、含水率15重量%の未乾燥水酸化コバルト0.6kgと、水酸化カルシウム粉体(近江工業製)0.1kgを投入した。空気を導入口から装置内へ導入し排気口から排気した。装置底部の主攪拌羽を回転数200rpmで、また装置壁に副攪拌羽を1000rpmで回転させてこれらを混合した。攪拌を継続しながら、加熱ジャケットで加熱させると装置内の混合物の温度がほぼ100℃となった。後、装置内に48%水酸化ナトリウム水溶液(日本曹達社製)800mlを約2分間で噴霧装置から噴霧した。噴霧終了後、約30分間は装置内の温度は100℃であったが、後温度は約120℃まで上昇した。粒子の表面の色が薄いピンク色から黒色に変化した。その後温度を室温に戻し、生成物を取り出し、粒子を水で洗浄した後空気中で加熱乾燥した。
得られた粒子は、ほぼ球形であり、平均粒径が11μm、バルク密度が1.55g/cc、タッピング密度が2.25g/ccであった。また、ニッケルと、コバルト、Ca、及びその他の化学分析結果を表1にまとめた。
Figure 2007335154
(実施例2)
水酸化ニッケル粒子に代えて水酸化コバルトを5重量%含む水酸化ニッケル粒子を用いた他は実施例1と同様に行った。
得られた粒子は、ほぼ球形であり、平均粒径が11μm、バルク密度が1.55g/cc、タッピング密度が2.25g/ccであった。また、ニッケルと、コバルト、Ca、及びその他の化学分析結果を表2にまとめた。
Figure 2007335154
(実施例3) Ca以外の分散化合物の例
分散化合物の水酸化カルシウムに代えて酸化イットリウムを用いた他は実施例1と同様に行った。
得られた粒子は、ほぼ球形であり、平均粒径が11μm、バルク密度が1.55g/cc、タッピング密度が2.25g/ccであった。また、ニッケルと、コバルト、Y、及びその他の化学分析結果を表3にまとめた。
Figure 2007335154
(実施例4) 電池制作及び電池性能評価
上で得られたCa、Sr、Sc、Y及びランタノイド系元素から選択された元素の化合物が分散した高次酸化水酸化コバルトで被覆された水酸化ニッケル粒子を用いて電池を構成し、使用温度と利用率(%)との関係を測定した。その結果、本発明による高次酸化水酸化コバルトで被覆された水酸化ニッケル粒子を用いた電池は、高温においても極めて高い利用率を有するものであることが分かる。
本発明による水酸化ニッケル粒子は、Ca、Sr、Sc、Y及びランタノイド系元素から選択された元素の化合物が分散した高次酸化水酸化コバルトで被覆された水酸化ニッケル粒子であり、アルカリ電池用正極活物質として用いることにより優れた電池性能を発揮するニッケル水素蓄電池用正極活物質を製造することが可能となる。

Claims (7)

  1. Ca、Sr、Sc、Y及びランタノイド系元素から選択された元素の化合物が分散した高次酸化水酸化コバルトで被覆された水酸化ニッケル粒子。
  2. 前記水酸化ニッケル粒子が、さらにCo、Zn、Ca、Mg、Al、Mn、Cu、Tiの少なくとも1種以上を固溶している、請求項1に記載の、高次酸化水酸化コバルトで被覆された水酸化ニッケル粒子。
  3. 水酸化ニッケル粒子の平均粒径が7〜13μm、被覆高次酸化水酸化コバルトの被覆厚さが0.01〜1.0μmである、請求項1及び2のいずれかに記載の、高次酸化水酸化コバルトで被覆された水酸化ニッケル粒子。
  4. 水酸化ニッケル粒子のニッケル元素と、被覆高次酸化水酸化コバルトのコバルト元素との比が、75〜99:25〜1であり、被覆高次酸化水酸化コバルトのコバルト元素と、分散するCa、Sr、Sc、Y及びランタノイド系元素との比が、48〜98:52〜2である、請求項1〜3のいずれかに記載の、高次酸化水酸化コバルトで被覆された水酸化ニッケル粒子。
  5. 粒子形状がほぼ球形であり、平均粒径が8〜15μm、バルク密度が1.4〜1.8g/cc、タッピング密度が2.0〜2.5g/ccである、請求項1〜4のいずれかに記載の、高次酸化水酸化コバルトで被覆された水酸化ニッケル粒子。
  6. 分散された元素がCaである、請求項1〜5のいずれかに記載の、高次酸化水酸化コバルトで被覆された水酸化ニッケル粒子。
  7. 上蓋に排気口と噴霧装置を設け、底部に空気導入口と平行方向に回転可能な攪拌羽と壁部に垂直方向に回転可能な攪拌羽とを設けた、加熱用ジャケット付き縦型高速混合造粒装置に、水酸化ニッケル粒子と、Ca、Sr、Sc、Y及びランタノイド系元素から選択された元素の化合物の粉体と、含水水酸化コバルト粒子とを導入して攪拌して、水酸化ニッケル粒子の表面で含水水酸化コバルト粒子と、Ca、Sr、Sc、Y及びランタノイド系元素から選択された元素の化合物の粉体とを均一に存在させる工程と、
    前記攪拌下、空気を導入しつつ装置内を加熱し、アルカリ金属水溶液を噴霧して含水水酸化コバルト粒子を溶解させて水酸化ニッケル粒子の表面に均一に被覆させ、かつCa、Sr、Sc、Y及びランタノイド系元素から選択された元素の化合物の粉体を溶解した水酸化コバルト被覆内に均一に分散させ、かつ水酸化コバルトを酸化して高次酸化水酸化コバルトに変換する工程と、
    得られたCa、Sr、Sc、Y及びランタノイド系元素から選択された元素の化合物が分散した高次酸化水酸化コバルトで被覆された水酸化ニッケル粒子を加熱下乾燥させる工程からなる、Ca、Sr、Sc、Y及びランタノイド系元素から選択された元素の化合物が分散した高次酸化水酸化コバルトで被覆された水酸化ニッケル粒子の製造方法。
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