JP4976052B2 - コバルト含有黒色顔料 - Google Patents
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粒子全体に対する全コバルト含有量が60〜80質量%であり、粒子中の全コバルトに対する2価のコバルトの比率が40〜70%であり、かつ粒子全体に対する2価のコバルト含有量が25質量%〜50質量%であり、
前記レーザー回折散乱法による粒度測定を、0.1%に調整したヘキサメタリン酸ナトリウム水溶液100mlに試料0.1gを添加して、超音波バス浴中で3分間分散させた後に行うことを特徴とするコバルト含有黒色顔料を提供することにより前記目的を達成したものである。
LX="1100" WI="080" HE="250"
FR="0002">は、炭素に換算して0.01質量%〜2質量%とするのが好ましい。これは0.01質量%未満ではその効果が少なく、2質量%を超える場合には、添加量に見合った効果の向上は見られず、不経済である。
逆にpHが13よりも高い場合は、コバルト(2価)塩が過度の酸化を受けやすく、3価のコバルト水酸化物を生成するおそれがあり、好ましくない。このような水酸化コバルト前駆体を用いて、次工程以降の処理を行うと、均整な形状や酸化の制御が困難であり、2価のコバルト含有量の高い酸化コバルト粒子が得られない。水酸化コバルト前駆体のより安定的な生成を考慮すると、中和時のpHは11〜12であると、さらに好ましい。
pH12の水酸化ナトリウム水溶液80リットルを、200リットルの反応容器に投入した。次いで1.2mol/リットルのコバルト(2価)を含有する硫酸コバルト(2価)水溶液60リットルを1リットル/分の速度で前記反応容器に連続投入した。同時に水酸化ナトリウム水溶液を用いて、反応スラリーのpHが12となるように適宜調節した。その間、スラリー温度は35℃を維持し、常時、5Nリットル/分の速度で空気バブリングを行った。
混合が終了した後、撹拌を継続しながら空気バブリングを15Nリットル/分の速度で90分間行った。
(a)粒子形状、一次粒子平均径
走査型顕微鏡(倍率4万倍)により、粒子形状を観察した。同時に、任意に200個の粒子のフェレ径を計測し、その個数平均値を持って一次粒子平均径とした。
(b)レーザー回折散乱式粒度分布測定法によるD50、D90、DMAX
0.1%に調整したヘキサメタリン酸ナトリウム水溶液100mlに試料0.1gを添加して、BRANSON2200(商品名)超音波バス浴中で3分間分散させた。その分散液をベックマンコールター社製LS-230(商品名)で測定した。
(c)粒子全体に対する全コバルト含有量
試料を酸に完全に溶解し、ICPにてコバルトの含有量を求めた。
(d)粒子中の全コバルトに対する2価のコバルトの比率、および粒子全体に対する2価のコバルト含有量
硫酸アンモニウム鉄(2価)溶液へ試料を加え、酸で完全に溶解し、溶液中の2価の鉄イオン濃度をジフェニルアミンスルフォン酸ナトリウムを指示薬として二クロム酸カリウム標準液を用いた滴定により求めた。
次に、あらかじめ添加した2価の鉄イオン濃度と、滴定によって求められた2価の鉄イオン濃度の差を計算によって求め、3価の鉄イオン濃度を求めた。
3価の鉄イオンは以下の化学反応によって生成するため、この濃度を試料に含有されていた3価のコバルトイオン濃度とした。
Co3+ + Fe2+ → Co2+ + Fe3+
これより粒子全体に対する3価のコバルト含有量を求め、全コバルト含有量から粒子全体に対する3価のコバルト含有量を差し引いて、粒子全体に対する2価のコバルト含有量を求めた。
そして、(2価のコバルト含有量)/(全コバルト含有量)×100にて粒子中の全コバルトに対する2価のコバルトの比率を求めた。
(e)粒子中のアルカリ金属量
試料を酸に完全に溶解し、ICPにてNa含有量を求めた。
(f)黒色度、色相
粉体の黒色度測定はJIS K5101−1991に準拠して行った。
試料2.0gにヒマシ油1.4ccを加え、フーバー式マーラーで練りこむ。この練り込んだサンプル2.0gにラッカー7.5gを加え、さらに練り込んだ後これをミラーコート紙上に4milのアプリケーターを用いて塗布し、乾燥後、色差計(東京電色社製、カラーアナライザーTC-1800型)にて、黒色度(L値)及び色相(a値、b値)を測定した。
(g)着色力(塗料化時分散性と色相の評価)
黒色粒子0.5gと酸化チタン(石原産業社製R800)1.5gにヒマシ油1.3ccを加え、フーバー式マーラーで練り込む、この練り込んだサンプル2.0gにラッカー4.5gを加え、さらに練り込んだ後、これをミラーコート紙上に4milのアプリケータを用いて塗布し、乾燥後、色差計(東京電色社製カラーアナライザーTC−1800型)にて黒色度(L値)及び色相(a値、b値)を測定した。
(h)電気抵抗
試料10gをホルダーに入れ、58.9MPaの圧力を加えて25mmφの錠剤型に成形後、電極を取り付け14.7MPaの加圧状態で測定した。測定に使用した試料の厚さ及び断面積かと抵抗値から電気抵抗値を算出した。
(i)鏡面反射率
JIS K 5101のフーバーマーラー法に準じて調製した分散ペーストと硝化綿クリヤーラッカーとの混練物を1milのフィルムアプリケーターを用いて白紙に展色した塗布膜面における20°の反射率を測定した。
(j)比表面積
島津−マイクロメリティックス製2200型BET計にて測定した。
解粒処理に使用するジルコニアビーズをφ0.3m径品に変更した以外は、実施例1と同様に行い、コバルト含有黒色顔料を得た。得られたものを実施例1と同様の方法で評価した。評価した結果を表1に示す。
解粒処理条件を、φ5mm径の磁器性ボール11kgを充填したアトライタMA1SE(三井鉱山社製)にて、回転速度200rpmで30分間処理に変更した以外は、実施例1と同様に行い、コバルト含有黒色顔料を得た。得られたものを実施例1と同様の方法で評価した。評価した結果を表1に示す。
実施例1の試料5kgを用意し、これにデシルトリメトキシシランを顔料に対し0.5質量%添加して、ヘンシェルミキサーFM20B型(三井三池化工機株式会社製)にて、回転数2000rpmで30分間処理し、疎水化性薬剤被覆コバルト含有黒色顔料を得た。得られたものを実施例1と同様の方法で評価した。評価した結果を表1に示す。
解粒処理を行わなかった以外は、実施例1と同様に行い、コバルト含有黒色顔料を得た。得られたものを実施例1と同様の方法で評価した。評価した結果を表1に示す。
解粒処理の代わりに、常法のハンマーミル解砕を行った以外は、実施例1と同様に行い、コバルト含有黒色顔料を得た。得られたものを実施例1と同様の方法で評価した。評価した結果を表1に示す。
Claims (8)
- 一次粒子平均径が0.03μm以上、0.5μm以下、かつレーザー回折散乱法による個数基準に基づく粒度測定におけるD50が0.05μm以上、1.5μm未満であり、
粒子全体に対する全コバルト含有量が60〜80質量%であり、粒子中の全コバルトに対する2価のコバルトの比率が40〜70%であり、かつ粒子全体に対する2価のコバルト含有量が25質量%〜50質量%であり、
前記レーザー回折散乱法による粒度測定を、0.1%に調整したヘキサメタリン酸ナトリウム水溶液100mlに試料0.1gを添加して、超音波バス浴中で3分間分散させた後に行うことを特徴とするコバルト含有黒色顔料。 - レーザー回折散乱式粒度分布測定法による個数基準に基づくDMAXが3μm以下であり、
前記レーザー回折散乱式粒度分布測定法を、0.1%に調整したヘキサメタリン酸ナトリウム水溶液100mlに試料0.1gを添加して、超音波バス浴中で3分間分散させた後に行うことを特徴とする請求項1に記載のコバルト含有黒色顔料。 - レーザー回折散乱式粒度分布測定法による個数基準に基づくD90が0.5μm以上、2μm以下であり、
前記レーザー回折散乱式粒度分布測定法を、0.1%に調整したヘキサメタリン酸ナトリウム水溶液100mlに試料0.1gを添加して、超音波バス浴中で3分間分散させた後に行うことを特徴とする請求項1または2いずれかに記載のコバルト含有黒色顔料。 - D 50 /一次粒子平均径の比が4以下であることを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載のコバルト含有黒色顔料。
- 球状、多面体状または紡錘状であることを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載のコバルト含有黒色顔料。
- 試料10gをホルダーに入れ、58.9MPaの圧力を加えて25mmφの錠剤型に成形後、電極を取り付け14.7MPaの加圧状態で測定した電気抵抗値が1×10 5 Ωcm以上であることを特徴とする請求項1〜5いずれかに記載のコバルト含有黒色顔料。
- 粒子中のアルカリ金属量が100ppm以下であることを特徴とする請求項1から6いずれかに記載のコバルト含有黒色顔料。
- 請求項1から7いずれかに記載のコバルト含有黒色顔料の粒子表面に疎水化性薬剤が被覆されていることを特徴とするコバルト含有黒色顔料。
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