JP2007330194A - 魚卵iqf凍結加工品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】より品質の良い魚類の凍結分離卵の提供。
【解決手段】魚類の分離卵を、増粘多糖類を含有する魚卵保護剤又はそれを添加した調味液を用いて処理し、凍結することを特徴とする、魚類の凍結分離卵の製造方法。
【選択図】なし
【解決手段】魚類の分離卵を、増粘多糖類を含有する魚卵保護剤又はそれを添加した調味液を用いて処理し、凍結することを特徴とする、魚類の凍結分離卵の製造方法。
【選択図】なし
Description
本発明は、魚卵のバラ凍結加工品及びその製造方法に関する。
日本では従来から、サケ、スケトウダラ、ニシン等の魚から採取した魚卵を塩蔵又は味付けした魚卵加工品が製造されてきた。特に、サケ科魚類の卵から製造されるイクラは、高級品として食されている。
イクラとしては、一般的には、個々の卵粒に分離されたサケやマスの卵を塩漬けした「塩イクラ」や、そのような分離卵を醤油等の調味液に浸漬して味付けした「味付けイクラ」が知られている。味付けイクラのうち最も一般的なのは「醤油漬けイクラ」であるが、他にも、わさび風味の「わさび味イクラ」、しょうが風味の「しょうが味イクラ」、ゆず風味の「ゆず風味イクラ」、明太子風味の「明太子イクラ」などが市販されている。
塩イクラは、通常、次のようにして製造される。まず、良く成熟した鮮度の良い原料卵を2〜3%の食塩水で洗浄し、表面に付着している血液や異物を除去した後、その原料卵を割いて取り出した卵を卵粒分離機の網目上に載せ、軽く圧して卵粒を分離し、残渣(卵膜など)を取り除いて、分離卵粒を回収する。こうして集めた分離卵は、付着する血液を除くために2〜3%の食塩水で短時間洗浄した後、水切りする。次いで塩漬け工程として、攪拌機に飽和食塩水とその半量前後の卵粒を入れ、5〜20分間攪拌浸漬した後、すくい上げて水切りをする。十分に水切りされた卵は、木箱又はプラスチック容器に詰められ、10℃以下の冷蔵又は冷凍されて製品化される。
一方、味付けイクラの代表である醤油漬けイクラについては、次のような製造方法が一般的である。まず卵粒の分離工程までは塩イクラの製造方法に準じて行い、塩イクラの塩漬け工程に代わる味付け工程として、分離卵を調味液に漬け込む。漬け込みに用いる調味料は、醤油、白醤油、酒、みりん、グルタミン酸ナトリウムなどである。漬け込みは3時間〜一晩かけて行われ、液入りタイプ又は液切りタイプとして包装され、10℃以下の冷蔵又は冷凍されて製品化される(非特許文献1)。その他の味付けイクラも、基本的には醤油漬けと同様にして、適宜風味付けした調味液に分離卵を漬け込むことにより味付けされて、製品化されている。
ところで、イクラなどの分離卵は、スジコやタラコなどのように卵巣膜に覆われておらず、卵粒を包む卵膜が剥き出しになっているため、加工や取扱いが難しい面がある。例えばイクラ製品の場合、卵液に粘性があるため包装時やおにぎり等の中だねに使用する際などの精密計量や充填が困難であり、その結果、操作時に破卵を生じやすく破卵した卵粒からのドリップが周辺を汚して商品価値を低下させる場合があるなどの問題がある。この問題の解決策として、例えば、原料スジコを、塩蔵処理後に合成樹脂製の円錐状袋に真空包装し、60〜65℃の温水に60〜120分浸漬し、袋から取り出して卵粒を互いに分離し、それを袋に再包装して製品化し、おにぎり等に袋の一部を切って注入する方法がある(特許文献1)。また、イクラに塩化ナトリウム、リンゴ酸ナトリウム、塩化カリウム等の身締剤を添加し、三角袋に入れておにぎりの中心部へ搾り出す方法も提案されている(特許文献2)。しかしこれらの方法では、操作は容易になる一方、依然として多数の破卵が生じやすく、またイクラ独特の張りのある食感が失われやすいという問題が十分解決されなかった。そこで、リン酸塩やタンニン酸を溶解した食塩水にイクラを浸漬することにより卵膜に強度を持たせる方法も提案されているが(特許文献3)、破卵防止効果は十分ではなかった。
塩蔵処理された魚卵加工品は元々保存食であるが、近年では、消費者の低塩嗜好による保存性低下や冷凍技術の向上などのため、凍結保存されるものが多くなっている。イクラでも、塩分が比較的低く抑えられているため、長期貯蔵のために凍結保存されることが多い。しかしイクラなどの分離卵を塊の状態で冷凍する(ブロック凍結)と、計量や充填の際に解凍しなければならず、そのため卵膜が剥き出しの分離卵では凍結損傷でさらに破卵が多くなり、ねっとりした状態になってやはり加工等が困難になる。このため、製造工程を連続化し、魚卵を分離卵の形態のままで急速冷凍することにより、各卵粒が互いに分離した状態で凍結されるIQF凍結(Individual Quick Frozen;急速バラ凍結)法が開発された(特許文献4)。このIQF凍結品は、卵粒単位で凍結されているため凍結状態で計量や充填を効率良く行うことが可能であるが、凍結解凍による破卵自体は減らすことができず、また、卵粒単位で凍結されるため空気に曝される表面積が大きくなり、凍結保存中の酸化(いわゆる脂やけ)がブロック凍結品よりも早く生じるという問題もある。このような魚卵の凍結損傷を防ぐ方策としては、例えば、数の子(ニシンの卵巣)をアスパラギン酸ナトリウム含有液に浸漬してから冷凍することにより、卵巣が壊れて卵粒がばらばらになったり卵粒が変形したりすることを防止して、本来の味や歯応えが保たれた数の子を製造する方法が開発されている(特許文献5)。しかし、イクラなどの分離卵を、解凍後の品質が保たれるように凍結する技術については、まだ十分に確立されてはいない。
本発明は、より品質の良い魚卵のバラ凍結加工品及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決するため鋭意研究を重ねた結果、魚類の分離卵を、増粘多糖類を含有する魚卵保護剤で処理してから凍結することにより、その凍結卵を解凍した際に認められる破卵を顕著に少なくすることができること、そして得られる凍結卵においてより長期間にわたって酸化(脂やけ)を抑制することができ、また解凍後も卵の張りが良く保たれることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は以下を包含する。
[1] 魚類の分離卵を、増粘多糖類を含有する魚卵保護剤又はそれを添加した調味液を用いて処理し、凍結することを特徴とする、魚類の凍結分離卵の製造方法。
[1] 魚類の分離卵を、増粘多糖類を含有する魚卵保護剤又はそれを添加した調味液を用いて処理し、凍結することを特徴とする、魚類の凍結分離卵の製造方法。
この方法では、増粘多糖類を含有する魚卵保護剤又はそれを添加した調味液を、増粘多糖類の終濃度が0.01〜0.5質量%となる濃度で用いて、魚類の分離卵を処理することが好ましい。
ここで、増粘多糖類は、グアーガム及びキサンタンガムを少なくとも含むことが特に好ましい。
さらに、この方法で用いる前記の増粘多糖類を含有する魚卵保護剤は、単糖又はオリゴ糖である少なくとも1種の糖をさらに含んでもよい。その保護剤はまた、澱粉、エタノール、アミノ酸、界面活性剤、並びに有機酸及びその塩からなる群から選択される少なくとも1つをさらに含んでもよい。その保護剤は、食塩水溶液中に調製されたものであってもよい。この方法に使用する分離卵は、好ましくはイクラである。
[2] 上記[1]に記載の方法によって製造される、魚類の凍結分離卵。この凍結分離卵は、好適には、破卵及び酸化が抑制されているという特性を有する。
[3] 分離卵凍結用の、増粘多糖類を含有する魚卵保護剤。この魚卵保護剤は、好ましくは上記[1]に記載したものである。
[2] 上記[1]に記載の方法によって製造される、魚類の凍結分離卵。この凍結分離卵は、好適には、破卵及び酸化が抑制されているという特性を有する。
[3] 分離卵凍結用の、増粘多糖類を含有する魚卵保護剤。この魚卵保護剤は、好ましくは上記[1]に記載したものである。
本発明の製造方法を用いれば、製造された凍結分離卵を解凍した際に見られる破卵を顕著に少なくすることができる。本方法によって得られる魚類の凍結分離卵では、解凍の際の破卵が抑制されるだけでなく、解凍後も卵の張りがより良く保たれ、かつ凍結保存中の酸化(脂やけ)も抑制される。本発明に係る魚卵保護剤は、調味液に添加した状態でも使用できることから、例えば魚卵の味付け工程中に同時に使用することもできて便利である。
以下、本発明をより詳細に説明する。
本発明では、魚類の分離卵を、本発明に係る魚卵保護剤又はそれを添加した調味液を用いて処理してから凍結することにより、より品質の良い分離卵のバラ凍結品を製造することができる。
本発明では、魚類の分離卵を、本発明に係る魚卵保護剤又はそれを添加した調味液を用いて処理してから凍結することにより、より品質の良い分離卵のバラ凍結品を製造することができる。
本発明で用いる「魚類の分離卵」とは、魚類の卵巣から取り出して卵粒毎にばらばらに分離された卵、又はその加工物(例えば、塩蔵品、味付け品、冷蔵品、及び凍結品など)であって卵粒毎に分離されたものを言う。魚類の分離卵は、一旦凍結された卵が解凍されたものでもよい。魚類の分離卵の具体例としては、サケやマスなどのサケ科魚類の分離卵、ニシンの分離卵、スケトウダラの分離卵、トビウオの分離卵、又はシシャモの分離卵などが挙げられる。分離卵加工品の例としては、イクラ、タラコのバラ子、明太子のバラ子、及び数の子のバラ子などが挙げられる。本発明において「イクラ」とは、原則として、サケ科魚類(例えば、シロサケ、ベニサケ、マス、チャム・サーモン、ピンク・サーモン、キング・サーモン、アトランティック・サーモンなどの様々な名称で呼ばれる近縁種を含む)の卵から卵巣膜などを取り除いて卵粒毎に分離し、塩蔵(塩漬け)又は味付け(醤油漬けなど)したものを意味する。
本発明で用いる魚卵保護剤は、増粘多糖類を少なくとも含有する組成物又は溶液である。本発明における増粘多糖類とは、食品加工分野において使用可能な増粘性を有する天然又は合成由来の多糖類(本発明では、単糖の重合度が20個以上のものとする)を意味する。好適な増粘多糖類の例としては、グアーガム、キサンタンガム、ペクチン、カラギーナン、ローカストビーンガム、タマリンドガム、カードラン、ジュランガム、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、アラビアガム等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。本発明の魚卵保護剤は、増粘多糖類を1種類含んでもよいし、2種類以上を組み合わせて含んでもよい。本発明では、増粘多糖類としてグアーガム又はキサンタンガムを含む魚卵保護剤を用いることがより好ましく、グアーガムとキサンタンガムの両方を少なくとも含む魚卵保護剤を用いることがさらに好ましく、グアーガムとキサンタンガムとからなる増粘多糖類を含む魚卵保護剤を用いることが特に好ましい。
本発明の魚卵保護剤は、増粘多糖類に加えて、単糖又はオリゴ糖である少なくとも1種の糖をさらに含んでもよい。これらの糖を加えることにより、魚卵保護剤の破卵抑制効果をさらに高めることができる。本発明において「単糖」とは、トリオース、テトラオース、ペントース、ヘキソース及びヘプトースなどの単糖、並びにそれらの置換体及び誘導体を意味する。好適な単糖の例としては、ブドウ糖(グルコース)、果糖(フルクトース)、及びガラクトースなどが挙げられる。本発明における単糖としては、例えばブドウ糖液糖、転化糖などを使用してもよい。本発明において「オリゴ糖」とは、単糖が2〜19個重合した糖(例えば、二糖、三糖、四糖など)、並びにその置換体及び誘導体を意味する。好適なオリゴ糖の例としては、ショ糖(スクロース)、麦芽糖(マルトース)、ラクトース、トレハロース、キシロオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、アガロオリゴ糖、乳果オリゴ糖、イソシクロデキストリンなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。本発明におけるショ糖としては、例えば、上白糖、中白糖、三温糖、黒糖、グラニュー糖、白双糖、氷砂糖、液糖などの各種の砂糖製品を使用することができる。
本発明の魚卵保護剤の別の態様では、上記成分に加えて、さらに澱粉を含んでもよい。澱粉を加えることにより、魚卵保護剤の内容成分を安定させることができる。本発明における澱粉としては、例えば、馬鈴薯澱粉、小麦澱粉、トウモロコシ澱粉(コーンスターチ)、ワキシーコーンスターチ、ハイアミロースコーンスターチ、米澱粉、豆澱粉、甘藷澱粉、及びタピオカ澱粉、並びにこれらの加工品などを使用することができる。
本発明の魚卵保護剤のさらに別の態様では、上記成分に加えて、エタノール、アミノ酸、界面活性剤、有機酸及び有機酸塩のうち1つ以上を含んでもよい。これらの成分を加えることにより、魚卵保護剤に、魚卵に対する日持ち向上効果及び食味向上効果を付与することができる。本発明の魚卵保護剤に使用する好適なアミノ酸の例としては、限定するものではないが、グリシン、グルタミン酸、グルタミン酸ナトリウム、アスパラギン酸、アスパラギン酸ナトリウム、アラニン、ベタインなどが挙げられる。本発明の魚卵保護剤に使用する好適な有機酸の例としては、限定するものではないが、酢酸、コハク酸、リンゴ酸、クエン酸などが挙げられ、それら有機酸の塩としては、例えばナトリウム塩などが挙げられる。本発明の魚卵保護剤に使用する界面活性剤は通常は食品用界面活性剤であり、その好適な例としては、限定するものではないが、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステルなどが挙げられる。一般に食品添加物として使用されている市販のエタノール製剤は、エタノールに加えて、グリシンなどのアミノ酸や、グリセリン脂肪酸エステルなどの界面活性剤をも含むことから、本発明の魚卵保護剤において添加物として特に好適に使用することができる。例えば、本発明の魚卵保護剤は、エタノール製剤(エタノール 67.9%、グリシン 0.1%、グリセリン脂肪酸エステル 0.05%、水 31.95%)を含有してもよい。
本発明の魚卵保護剤は、必要に応じて、さらに別の任意の成分を含有してもよい。そのような成分は、限定するものではないが、食品添加物として使用可能な成分であることが好ましい。本発明では、そのような成分として、例えばプロピレングリコールを添加してもよい。プロピレングリコールを添加することにより、魚卵保護剤の安定性を顕著に向上させることができる。
上記のような本発明の魚卵保護剤は、粉体であってもよいし、ゲル状であってもよいし、液状であってもよい。但し本発明の魚卵保護剤が粉体又はゲル状である場合には、魚卵を処理する前に水性溶媒(水や生理食塩水など)に添加して液状に調製してから用いることが好ましい。このため本発明の魚卵保護剤は、限定するものではないが、予め水溶液として、とりわけ食塩水溶液中に調製したものであることが、より好都合である。ここで「食塩水溶液中に調製した」魚卵保護剤とは、魚卵保護剤の上述のような成分を溶解又は分散させた、食塩(すなわち、塩化ナトリウム)を含む水溶液を言う。なお、ここで言う水溶液には、上記成分(増粘多糖類など)が均一な液体状態で溶解しているものだけでなく、コロイド溶液の状態(すなわちゾル状)で分散しているもの等も包含する。このような水溶液は、例えば、上記成分を食塩水に溶解又は分散させることによって調製してもよいし、水に上記成分と食塩とを添加して十分混合することにより調製してもよい。
本発明の魚卵保護剤は、調味液に添加して使用することもできる。本発明では、魚卵保護剤を添加した調味液を用いて魚卵の分離卵を処理することにより、より品質の良い凍結分離卵を製造するための卵粒の凍結前処理と、魚卵の味付けとを、1工程で行うことができる。本発明で使用することができる調味液は、魚卵加工品の製造に使用可能なものであれば特に限定されず、任意の調味用成分を含む液剤であってよい。そのような調味用成分としては、例えば、穀物や芋などの醗酵調味液、果実などの醗酵調味液、醤油、かつおぶしエキス、昆布エキス、食塩、砂糖、グリシンなどのアミノ酸、酢酸ナトリウム、グルタミン酸ナトリウム、リボヌクレオチドナトリウム、柚子風味やしょうが風味などの香料などが挙げられる。
本発明の方法では、魚類の分離卵を、凍結前に、上記のような魚卵保護剤又はそれを添加した調味液を用いて処理する。本発明において、魚類の分離卵を「魚卵保護剤又はそれを添加した調味液を用いて処理する」とは、魚卵保護剤又はそれを添加した調味液に、魚類の分離卵の表面を接触させることを意味する。この接触は、具体的には、例えば、該分離卵を液状の魚卵保護剤又は魚卵保護剤を添加した調味液に浸漬することによって達成される。この魚卵保護剤への浸漬は、限定するものではないが、好ましくは5秒〜1分間、より好ましくは15〜30秒間行えばよい。しかしこの浸漬は、例えば味付けを同時に行う場合などには、より長時間(例えば、8〜24時間)にわたって行ってもよい。ここで、魚卵保護剤又はそれを添加した調味液は、必要であれば、適当な濃度になるよう水希釈などで調整してから用いてもよい。特に本発明では、上記魚卵保護剤又はそれを添加した調味液を、増粘多糖類の終濃度が0.01〜0.5質量%、より好ましくは0.1〜0.3質量%になるような濃度で用いて、魚類の分離卵を処理することにより、特に高い破卵及び酸化抑制効果を得ることができる。ここで「終濃度」とは、魚類の分離卵を接触させる直前の魚卵保護剤若しくはそれを添加した調味液に含まれる各成分の濃度であって、その総質量に対する各成分の質量パーセント濃度を言う。さらに、そのような適当な濃度に調整した魚卵保護剤又はそれを添加した調味液においては、単糖又はオリゴ糖である糖が、その合計量の終濃度で、好ましくは0.01〜10.0質量%、より好ましくは3.0〜6.0質量%含まれる。また、そのような適当な濃度に調整した魚卵保護剤又はそれを添加した調味液においては、食塩が終濃度で好ましくは0.1〜7.0質量%、より好ましくは0.7〜4.0質量%含まれる。魚卵保護剤又はそれを添加した調味液を用いた分離卵の処理は、保存性の面では、冷蔵温度(例えば3℃)で行うことがより好ましい。
本発明の魚卵保護剤又はそれを添加した調味液を用いて処理された分離卵は、好ましくは、その卵粒表面が増粘多糖類などの魚卵保護剤の主成分によってコーティングされる。魚卵保護剤又はそれを添加した調味液で処理した分離卵では、その結果、破卵抑制や酸化抑制などの品質向上効果が得られるものと思われる。しかしながら、本発明の範囲はこのような理論によって限定されるものではない。
さらに本発明では、このように魚卵保護剤又はそれを添加した調味液を用いて処理した分離卵を凍結処理することによって、魚卵の凍結分離卵を得る。ここで凍結分離卵とは、各卵粒が分離した状態(ばらばらの状態)で凍結した卵を意味する。本発明では、魚卵の分離卵を、魚卵保護剤での処理後、液きりしてから凍結処理にかけることが好ましい。液きりは、機械的に行ってもよいが、水切りカゴや網などに載せて数分置くなどして自然水切りにより行うことがより好ましい。さらに本発明では、魚卵保護剤で処理した魚卵分離卵を、卵粒が互いに分離した状態になるよう配置してから凍結処理にかけることがより好ましい。このように本発明では、分離卵を溶液中で凍結したり卵粒がくっついた状態で凍結したりせずに、原則として卵粒毎に凍結することにより、魚卵を高品質な状態のまま、卵粒1つずつの単位で取り扱うことが可能になる。また、本発明における凍結処理は、凍結損傷をより少なくするため、急速凍結であることが好ましい。本発明においては、卵粒を分離した状態(ばらばらの状態)で急速凍結させる技術をIQF凍結(法)とも称する。IQF凍結技術としては、当業者に公知の任意の手法を用いればよいが、例えば、特許文献4に記載された凍結方法を参照することができる。
以上のようにして得られる魚卵の凍結分離卵では、未処理卵と比べて、解凍の際に認められる破卵の数が大幅に低減する。本発明の凍結分離卵においてこのように破卵が抑制されることは、未処理卵と比較した場合の破卵率の低下によって明確に示すことができる。本発明において「破卵率」とは、凍結時の卵の個数に対する、凍結卵を室温で2〜3時間置いて自然解凍した後に破卵していた卵の個数のパーセンテージを言う。本発明に係る魚卵の凍結分離卵の製造方法を用いれば、凍結分離卵における破卵率を、後述の実施例のように顕著に低下させることができる。また本発明の凍結分離卵の製造については、解凍後の破卵が少なくなるため、食品加工分野で言ういわゆる歩留まりも顕著に向上する。本発明の凍結分離卵の歩留まりは、解凍前(凍結時)の重量に対する、解凍し破卵を取り除いた後の重量のパーセンテージで表される。
また本発明に係る魚卵の凍結分離卵は、解凍後も、より長時間にわたって卵の張りを保持し、さらなる破卵の発生を抑制することができる。本発明の凍結分離卵は、さらに、破卵が少ないため解凍後のドリップの発生量も少ない。このため本発明の凍結分離卵は、さらなる加工にも非常に便利に使用することができる。
本発明に係る魚卵の凍結分離卵においては、凍結保存中の酸化(脂やけ)も、より長期間にわたり顕著に抑制される。酸化は魚卵の風味を極端に劣化させその商品価値を喪失させることから、酸化を受けにくい本発明の凍結分離卵は、凍結保存品として非常に有用である。魚卵における酸化レベルは、例えば後述の実施例のように、酢酸−クロロホルム法などの公知の方法により抽出油中の過酸化物量を測定することによって調べることができる。抽出油中の過酸化物量の増加が少ないほど、酸化が抑制されていると判断することができる。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに説明するが、本発明の技術的範囲はこの実施例に限定されるものではない。
[実施例1] 凍結塩イクラの破卵抑制試験
本実施例では、原料卵として、チャム・サーモン(シロサケ)由来の凍結塩イクラ(塩分 0.3%)を、後述のように解凍して使用した。
本実施例では、原料卵として、チャム・サーモン(シロサケ)由来の凍結塩イクラ(塩分 0.3%)を、後述のように解凍して使用した。
魚卵保護剤としては、以下のような2種類の製剤C及び製剤CTをまず調製し、それらを後述のように希釈して用いた。
未処理サンプル(対照区)の調製は、以下の通り行った。まず、凍結塩イクラ(塩分濃度 0.3%)を3℃で一晩置いて自然解凍し、これを2%食塩水で15〜30秒間かけて洗浄し、室温で3〜5分かけて液きりをした。液きりしたイクラをトレー上にばらして並べ、急速凍結(IQF凍結)し、それを−40℃で24時間、凍結状態で保管した。
製剤処理サンプル(試験区)の調製は、以下の通り行った。まず、凍結塩イクラ(塩分濃度0.3%)を3℃で一晩置いて自然解凍した。解凍されたイクラは、製剤C又は製剤CTの水希釈液(下記表3を参照)に15〜30秒間浸漬した後、目の細かい(2〜3mm)水切りカゴに処理卵を入れ、室温で3〜5分かけて自然液切りを行った。液きりしたイクラをトレー上にばらして並べ、急速凍結(IQF凍結)し、それを−40℃で24時間、凍結状態で保管した。
以上の工程により得られたイクラのIQF凍結卵粒を、次に、サンプル毎に1つのプラスチック容器(12.5×7×3 cm)に100粒ずつ入れ、3℃下で3分間の振動を加えた。この振動操作は、サンプル毎の卵粒を入れたプラスチック容器を複数個重ねて手に持ち、それらを振り幅15〜30 cmで縦横順不同で縦横まんべんなく振ることによって行った。振動を与えた卵粒は、20℃〜25℃に2時間置くことにより自然解凍した。続いて、解凍されたイクラについて、破卵状態を確認した。すなわち、解凍イクラから破卵を取り除き、破卵していない卵粒数(非破卵数)をカウントした。破卵率は、解凍前(凍結時)の卵粒数100粒に対する、破卵した卵粒数(100−非破卵数)のパーセンテージとして算出した。さらに、解凍前(凍結時)の重量と、解凍し破卵を取り除いた後の重量をそれぞれ測定し、歩留まりを算出した(歩留まり(%)=解凍し破卵を取り除いた後の重量/凍結時の重量×100)。
以上の結果を表3に示す。
以上の結果を表3に示す。
表3に示されるように、製剤C又は製剤CTの水希釈液で処理した塩イクラは、未処理の塩イクラと比較して破卵率が明らかに低下し、すなわち破卵抑制効果が明確に示された。また製剤を高濃度で使用したサンプルの方が、より高い破卵抑制効果が示された。なお、製剤C 5%処理及び製剤CT 5%処理における処理液のグアーガム+キサンタンガムの終濃度は(0.66%+0.12%)×0.05=0.039%、製剤C 20%処理及び製剤CT 20%処理における処理液のグアーガム+キサンタンガムの終濃度は(0.66%+0.12%)×0.2=0.156%であった。製剤Cと製剤CTを比較すると、製剤CTを用いて処理した方が破卵抑制効果がより高かった。
[実施例2] 凍結醤油漬けイクラの破卵抑制試験
本実施例では、原料卵として、チャム・サーモン(シロサケ)由来の凍結醤油漬けイクラ(塩分 0.32%)を、後述のように解凍して使用した。それ以外の点については実施例1と同様にして、未処理サンプル及び製剤処理サンプル(いずれもIQF凍結品)を調製し、それぞれのサンプルに振動を加えてから自然解凍し、非破卵数のカウントと重量測定を行って、破卵率と歩留まりを算出した。この結果を表4に示す。
本実施例では、原料卵として、チャム・サーモン(シロサケ)由来の凍結醤油漬けイクラ(塩分 0.32%)を、後述のように解凍して使用した。それ以外の点については実施例1と同様にして、未処理サンプル及び製剤処理サンプル(いずれもIQF凍結品)を調製し、それぞれのサンプルに振動を加えてから自然解凍し、非破卵数のカウントと重量測定を行って、破卵率と歩留まりを算出した。この結果を表4に示す。
表4に示されるように、製剤C又は製剤CTの水希釈液で処理した醤油漬けイクラは、実施例1の塩イクラと同様に、未処理の醤油漬けイクラと比較して破卵率が明らかに低下した。また、製剤を高濃度で使用したサンプルの方が、同様に、より高い破卵抑制効果が示された。
[実施例3] 凍結保存中の凍結イクラの酸化抑制試験
未処理サンプル(未処理塩イクラ;IQF凍結品)と、製剤CT 20%水希釈液で処理したサンプル(製剤CT 20%処理塩イクラ;IQF凍結品)を、実施例1に従って調製した。それぞれのIQF凍結品は、凍結後、ナイロンポリエチレン袋に50gずつ小分けして入れて、−25℃で50日間、凍結状態で保管した。
未処理サンプル(未処理塩イクラ;IQF凍結品)と、製剤CT 20%水希釈液で処理したサンプル(製剤CT 20%処理塩イクラ;IQF凍結品)を、実施例1に従って調製した。それぞれのIQF凍結品は、凍結後、ナイロンポリエチレン袋に50gずつ小分けして入れて、−25℃で50日間、凍結状態で保管した。
各サンプルについては、保管開始直後、保管開始から2週間後、保管開始から4週間後に小分けしたものを取り出し、その抽出油の過酸化物価を酢酸−クロロホルム法にて測定した。この測定は、財団法人 日本食品分析センターに依頼して実施した。なお、さらなる対照サンプルとして、未処理の塩イクラ、及び製剤CT 20%水希釈液で処理した直後の塩イクラ(IQF凍結前のもの)についても、同様に抽出油の過酸化物価を測定した。その結果を表5及び表6に示す。
表5及び6に示される通り、製剤CT 20%処理塩イクラでは、保管開始から2週間経過しても過酸化物の上昇は認められず、4週間後に初めて過酸化物の上昇が確認された。一方、未処理塩イクラでは、保管開始から2週間後には過酸化物が顕著に上昇していた。このように製剤CT 20%処理塩イクラでは、凍結保存中の酸化(脂やけ)をより長期間にわたって抑制できたことが示された。
[実施例4] 魚卵保護剤を添加した調味液で味付けした凍結イクラの破卵抑制試験
本実施例では、原料卵として、(I) 凍結醤油漬けイクラ、(II) 凍結チャム卵(非塩蔵品)を、後述のように解凍して使用した。
調味液、及び魚卵保護剤である製剤Dは、以下の表7及び8に従って調製した。
本実施例では、原料卵として、(I) 凍結醤油漬けイクラ、(II) 凍結チャム卵(非塩蔵品)を、後述のように解凍して使用した。
調味液、及び魚卵保護剤である製剤Dは、以下の表7及び8に従って調製した。
(I) 醤油漬けイクラを用いた凍結味付けイクラの製造
原料の凍結醤油漬けイクラ(20 kg)を、3℃で一晩置いて自然解凍した。一方、上記で調製した調味液6 kg(原料の凍結醤油漬けイクラに対する30%量)に上記製剤D 240g(液比 4%)を添加し、十分に混合した。この、製剤Dを加えた調味液に、解凍された醤油漬けイクラを浸漬し、3℃で一晩置いて味付けした。味付けが完了したイクラを振動水切り機へ投入し、十分に液きりした後、シートを敷いたトレーに受け、ばらばらになるように並べた。これをIQF凍結し、−40℃で24時間にわたり凍結保存した。
原料の凍結醤油漬けイクラ(20 kg)を、3℃で一晩置いて自然解凍した。一方、上記で調製した調味液6 kg(原料の凍結醤油漬けイクラに対する30%量)に上記製剤D 240g(液比 4%)を添加し、十分に混合した。この、製剤Dを加えた調味液に、解凍された醤油漬けイクラを浸漬し、3℃で一晩置いて味付けした。味付けが完了したイクラを振動水切り機へ投入し、十分に液きりした後、シートを敷いたトレーに受け、ばらばらになるように並べた。これをIQF凍結し、−40℃で24時間にわたり凍結保存した。
(II) チャム卵を用いた凍結味付けイクラの製造
原料の凍結チャム卵(5 kg)を、3℃で一晩置いて自然解凍した。解凍されたチャム卵を手でもみほぐして分離卵の状態とし、それを3%食塩水で3回洗浄し、その後室温で10分かけて液きりをした。一方、上記で調製した調味液1.35 kg(もみほぐした後のチャム卵4.5 kgに対する30%量)に上記製剤D 54g(液比 4%)を添加し、十分に混合した。この、製剤Dを加えた調味液に、液きりしたチャムの卵粒を浸漬し、室温で2時間置いて味付けした。味付けが完了した卵粒を振動水切り機へ投入し、十分に液きりした後、シートを敷いたトレーに受け、ばらばらになるように並べた。これをIQF凍結し、−40℃で24時間にわたり凍結保存した。
原料の凍結チャム卵(5 kg)を、3℃で一晩置いて自然解凍した。解凍されたチャム卵を手でもみほぐして分離卵の状態とし、それを3%食塩水で3回洗浄し、その後室温で10分かけて液きりをした。一方、上記で調製した調味液1.35 kg(もみほぐした後のチャム卵4.5 kgに対する30%量)に上記製剤D 54g(液比 4%)を添加し、十分に混合した。この、製剤Dを加えた調味液に、液きりしたチャムの卵粒を浸漬し、室温で2時間置いて味付けした。味付けが完了した卵粒を振動水切り機へ投入し、十分に液きりした後、シートを敷いたトレーに受け、ばらばらになるように並べた。これをIQF凍結し、−40℃で24時間にわたり凍結保存した。
上記(I)及び(II)で得られた凍結味付けイクラについては、実施例1と同様にして、振動を加えてから自然解凍し、非破卵数のカウントと重量測定を行って、破卵率と歩留まりを算出した。この結果を表9に示す。
表9に示される通り、製剤Dを添加した調味液に浸漬して味付けした凍結イクラは、いずれも比較的低い破卵率を保持した。本実施例では、振動水切り機を使用した液きりによって、個々の卵が相当の機械的ダメージを被ったと考えられるにもかかわらず、このような良好な結果が得られたことは意外であった。なお製剤Dを調味液に添加して調製した処理液におけるグアーガム+キサンタンガムの終濃度は(3.3%+0.6%)×0.04=0.156%であった。
さらに、上記のように(I)及び(II)で得られた凍結味付けイクラを自然解凍する際の外観的変化について、経時的に目視観察を行った。その観察結果を表10に示す。
表10に示される通り、これらの凍結味付けイクラは、解凍開始から60分経過後でも、卵粒の十分な張りを保っていた。なお、解凍開始から15分後以降に見られたドリップは、完全解凍時に破卵していた卵粒から流れ出たものと、卵膜を通してにじみ出たものとから構成されているものと思われた。
[実施例5] 凍結塩イクラの貯蔵性試験
本実施例では、原料卵として、調味料や亜硝酸ナトリウムが添加物として表示されていない凍結塩イクラ製品(チャム卵、ニチレイ社製、−15℃で凍結保存されていたもの)を解凍して用いた。
本実施例では、原料卵として、調味料や亜硝酸ナトリウムが添加物として表示されていない凍結塩イクラ製品(チャム卵、ニチレイ社製、−15℃で凍結保存されていたもの)を解凍して用いた。
処理液A、B、Cは、実施例1で調製した製剤CT 20%水溶液に、表11に示す調味料及び表12に示す日持向上剤を表13に記載する配合に従って添加し、調製した。さらに、調味料及び日持向上剤を添加しない製剤CT 20%水溶液を、対照サンプルとして用いた。
上記の通り解凍した塩イクラを、実施例1の記載に従って、各処理液に浸漬し、急速凍結(IQF凍結)した。
得られたIQF凍結イクラは10℃で保管し、経時的にサンプリングして日持ち検査を行った。日持ち検査(細菌検査)は、一般生菌数と大腸菌群の増殖の有無とを試験することによって実施した。一般生菌数は、標準寒天培地を用いて35℃にて48時間の培養を行った後に測定した。大腸菌群については、デゾキシコレート寒天培地を用いて35℃にて24時間の培養を行った後に、増殖の有無を判定した。その結果を図1に示す。
図1に示される通り、調味料及び/又は日持向上剤を添加したA液、B液、C液でイクラを処理した場合、製剤CT 20%水溶液で処理した場合と比較して、120時間後以降の一般生菌数の増加を明らかに抑制することができた。特に、日持向上剤を2%添加したB液を使用した場合には、240時間後も一般生菌数の増加がほとんど認められなかった。
なお、得られたイクラIQF凍結卵粒について塩分を測定したところ、製剤CT 20%水溶液、A液、B液でそれぞれ処理したイクラはいずれも塩分0.4%、C液で処理したイクラは塩分0.5%であった。
本発明に係る魚卵の凍結分離卵の製造方法は、例えば、イクラなどの魚卵加工食品の凍結品を高品質に効率良く製造するために非常に有用である。また本発明の魚卵保護剤は、本発明に係る魚卵の凍結分離卵の製造方法において、魚類の分離卵に対して好適に適用することができる。
Claims (10)
- 魚類の分離卵を、増粘多糖類を含有する魚卵保護剤又はそれを添加した調味液を用いて処理し、凍結することを特徴とする、魚類の凍結分離卵の製造方法。
- 増粘多糖類を含有する魚卵保護剤又はそれを添加した調味液を、増粘多糖類の終濃度が0.01〜0.5質量%となる濃度で用いる、請求項1に記載の方法。
- 増粘多糖類が、グアーガム及びキサンタンガムを少なくとも含む、請求項1又は2に記載の方法。
- 魚卵保護剤が、単糖又はオリゴ糖である少なくとも1種の糖をさらに含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
- 魚卵保護剤が、澱粉、エタノール、アミノ酸、界面活性剤、並びに有機酸及びその塩からなる群から選択される少なくとも1つをさらに含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
- 魚卵保護剤が、食塩水溶液中に調製されたものである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
- 分離卵がイクラである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法によって製造される、魚類の凍結分離卵。
- 破卵及び酸化が抑制された、請求項8に記載の凍結分離卵。
- 分離卵凍結用の、増粘多糖類を含有する魚卵保護剤。
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JP2010110318A (ja) * | 2008-11-10 | 2010-05-20 | Seiwa Technics:Kk | 醤油漬けイクラの歩留り向上方法。 |
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CN113558200A (zh) * | 2021-09-26 | 2021-10-29 | 渤海水产育苗(山东)有限公司 | 海参花悬浮方法、海参花悬浮液及应用 |
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-
2006
- 2006-06-16 JP JP2006167464A patent/JP2007330194A/ja active Pending
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