JP2007330097A - 充電制御方法及び電源制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】コストの低減化を図りながら、二次電池の残量予測及び二次電池に対する充電を精度良く行うことのできる充電制御方法を提供すること。
【解決手段】携帯型機器に内蔵される充電器により、携帯型機器と接続される電池パック内の二次電池に対して充電が行われる。充電器は、外部電源から供給される充電電流及び充電電圧を測定した測定結果と、二次電池に流入する電流を測定する電池パック内の測定手段からの測定結果に基づいて充電時の定電圧・定電流制御を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、充電制御方法及び電源制御方法に関するものである。
一般にノート型パソコン等の携帯型電子機器のバッテリには二次電池であるリチウムイオン電池が広く採用されている。リチウムイオン電池は、それを搭載する機器の運用コストを低くできることや瞬間的に放電可能とする電流容量が大きいことなどの利点を有している。通常、このリチウムイオン電池等の二次電池を搭載した機器には、ACアダプタ等の外部電源を接続して二次電池に対し充電を行うための充電回路が内蔵されている。ところで、近年の携帯型機器は、高性能化,小型化がますます進展しており、それに内蔵される充電回路の面積を小さくしながら、充電時には二次電池を満充電まで速やかに充電させることが要求されている。また、一般に携帯型機器には、データ消滅等のトラブルを回避するため、機器の使用時に二次電池の残量を予測して電池の消耗状態をユーザに通知するようにした残量予測機能が備えられている。このため、内蔵される二次電池の残量を正確に予測する必要がある。
図11は、二次電池を搭載したノート型パソコン等の携帯型電子機器の一般的な概略構成例を示すブロック図である。
携帯型電子機器(以下、携帯型機器)101は、電池パック102に内蔵されるリチウムイオン電池等の複数(図では2つ)の二次電池102a,102bと接続され、各二次電池102a,102bから電力の供給を受けて動作する。また、携帯型機器101は、ACアダプタ103等の外部電源と接続することで、ACアダプタ103から電力の供給を受けることによっても動作する。
携帯型機器101の電源装置における概略構成を説明すると、この携帯型機器101は、電源マイコン104、充電器105、選択回路108、第1及び第2のDC−DCコンバータ109,110、スイッチングレギュレータとしてのLDO111を含む。
充電器105は、電池パック102及びACアダプタ103と接続され、電源マイコン104からの制御信号に基づいて各二次電池102a,102bに充電電圧及び充電電流を供給し、定電圧・定電流充電を行う。
選択回路108は、電池パック102(二次電池102a,102b)及びACアダプタ103から少なくとも1つを選択して、その選択した電源から供給される入力電圧を第1及び第2のDC−DCコンバータ109,110及びLDO111に出力する。
第1のDC−DCコンバータ109は、この入力電圧に基づいて、例えばCPU(図示略)に供給するための電源電圧を生成し、第2のDC−DCコンバータ110は、周辺回路(図示略)に供給するための電源電圧を生成する。また、LDO111は、入力電圧に基づいて、クロック信号(図示略)生成用の電源電圧を生成する。
近年、このような二次電池102a,102bを搭載した携帯型機器101には、それを使用するユーザに電池の残量を通知する残量予測機能が一般に備えられている。
この残量予測機能について詳述すると、リチウムイオン電池は過放電に弱く、ユーザが誤って過放電させてしまうと、充電しても電池の機能が回復不能となる場合がある。そこで、電池パック102には、このような過放電を防止するため、二次電池102a,102bのうちいずれかの電圧が指定電圧以下になったことを検出して放電を停止させる保護回路112が内蔵されている。この保護回路112が作動すると、二次電池102a,102bから携帯型機器101への電力の供給が遮断され、携帯型機器101は動作を停止する。その際、特にノート型パソコン等の携帯型機器101においては、処理中のデータが消滅してしまう可能性がある。このような理由からも、携帯型機器101は、各二次電池102a,102bの残量を予測し、その消耗状態をユーザに通知させるようにしている。
ところで、こうした残量予測は、電池パック102に内蔵される二次電池102a,102b(リチウムイオン電池)の各種特性を考慮して行われる。以下、リチウムイオン電池の一般的な特性を図面を参照しながら詳述する。
図12は、二次電池(図は3セルからなる組電池(バッテリ)の場合を示す)の使用回数に対する放電特性を示す説明図である。
二次電池は、使用回数(充放電の回数;所謂サイクル数)によって放電可能となる容量が減少する(つまり、放電時間が短くなる)。例えば、図12(a)中、Aの曲線はサイクル数が1回の場合を示し、B〜Dの曲線はサイクル数がそれぞれ約250回,約400回,約500回の場合を示し、Eの曲線はサイクル数が約650回の場合を示している。即ち、同図に示すように、二次電池の放電時間(使用時間)は、サイクル数の増加に伴って減少する。このような現象はサイクル劣化特性とよばれる。尚、図12(b)は、図12(a)における時間軸を正規化して、サイクル数に対する二次電池の放電容量(放電終了時を100%としている)と電池電圧の関係を示したグラフである。同図に示すように、二次電池の電池電圧はサイクル数に依らずほぼ一定になる。
図13は、二次電池のサイクル寿命特性を示す説明図である。
この図は、例えば3種類の二次電池について、それらのサイクル数と放電容量との関係を示すグラフであり、同図に示すように、二次電池は、サイクル数が上昇するに従って放電容量が減少する。例えば、図中、Fの曲線は、この二次電池のサイクル数が600回のときの放電容量(満充電時の容量)が最大時の約3割程度にまで減少することを示している。
図14は、使用環境による二次電池の劣化特性を示す説明図である。
この図は、例えば45℃の温度環境下に二次電池を1ヶ月放置した場合についての劣化特性を示すグラフであり、Gの曲線は放置前を示し、Hの曲線は放置後を示すものである。同図に示すように、二次電池は、それを使用する温度環境によっても放電時間(使用時間)が異なる。
図15は、2種類の二次電池について、使用温度に対する放電電力と放電可能容量の関係を示す説明図である。
図中、I〜Kの曲線は、それぞれ同じ二次電池を例えば5℃、25℃、45℃の温度下で使用した場合を示す。また、L〜Nの曲線は、それと種類が異なるそれぞれ同じ二次電池を同様に例えば5℃、25℃、45℃の温度下で使用した場合を示す。
図中、例えばIの曲線で示す二次電池(使用温度5℃)は、放電電力10Wで約2.8時間使用可能であり、それと同じ二次電池であってKの曲線で示す二次電池(使用温度45℃)は、放電電力10Wで約3.2時間使用可能である。また、それと種類の異なる二次電池において、例えばLの曲線で示す二次電池(使用温度5℃)は、放電電力10Wで約2.8時間使用可能であり、それと同じ二次電池であってNの曲線で示す二次電池(使用温度45℃)は、放電電力10Wで約3.1時間使用可能である。このように、二次電池は、種類,使用温度,さらには放電電力によっても放電可能容量(使用時間)が異なる。
従来、二次電池の残量予測は、上述した様々な特性を考慮して行われ、その残量予測方法としては、例えば二次電池の電池電圧に基づいて予測する方法、或いは二次電池の充電電流と放電電流の積算値に基づいて予測する方法がある。
図16は、残量予測機能を備えた第1の従来構成例を示す概略図である。
携帯型機器121は、例えばノート型パソコンであって、この携帯型機器121には、スマートバッテリ(インテリジェントバッテリともいう)とよばれる電池パック122が内蔵されている。
電池パック122は、複数(図では3つ)の二次電池122a〜122c、保護回路123、放電制御スイッチ124、充電制御スイッチ125、残量予測手段としての残量メータ126、メモリとしてのEEPROM127及び第1のセンス抵抗128を含む。尚、図16は、携帯型機器121を構成する一部分のみを示しており、この携帯型機器121は、第2のセンス抵抗129、充電器130及びマイクロコンピュータの1つである例えばキーボード用マイコン131を含む。
各二次電池122a〜122cは、例えばリチウムイオン電池であって、それらは直列に接続されて組電池(バッテリ)を構成している。二次電池122aのプラス側端子は、放電制御スイッチ124、充電制御スイッチ125及び第1のセンス抵抗128を介して電池パック122のプラス側端子t1に接続され、二次電池122cのマイナス側端子は、電池パック122のマイナス側端子t2に接続されている。具体的には、放電制御スイッチ124及び充電制御スイッチ125は第1及び第2PチャネルMOSトランジスタにより構成され、放電制御スイッチ124のソースは二次電池122aのプラス側端子に接続され、両スイッチ124,125のドレインは互いに接続されている。そして、充電制御スイッチ125のソースは第1のセンス抵抗128を介して電池パック122のプラス側端子t1に接続されている。両スイッチ124,125のトランジスタはバックゲートが充電電流、放電電流に対して順方向のダイオードを構成するように接続されている。
保護回路123は、過充電防止回路及び過放電防止回路(いずれも図示略)を含む。保護回路123は、各二次電池122a〜122cの端子間電圧(セル電圧)を検出し、それらのうち何れか1つのセル電圧が指定電圧以下になると、即ち過放電状態になると、放電制御スイッチ124をオフして放電を禁止する。逆に、保護回路123は、各二次電池122a〜122cのうち何れか1つのセル電圧が指定電圧以上になると、即ち過充電状態になると、充電制御スイッチ125をオフして充電を禁止する。
ちなみに、充電時には、各二次電池122a〜122cは、オンした充電制御スイッチ125及び放電制御スイッチ124を介して携帯型機器121から供給される充電電流により充電される。具体的には、携帯型機器121において、充電器130は、外部電源であるACアダプタ132と接続され、第2のセンス抵抗129に流れる電流値に基づいて充電電流を制御する。
逆に、放電時には、各二次電池122a〜122cは、オンした放電制御スイッチ124及び充電制御スイッチ125を介して携帯型機器121に放電電流を出力する。
残量メータ126は、図示しないマイクロコンピュータを備え、第1のセンス抵抗128に流れる充電電流/放電電流を測定して、その電流積算値及び保護回路123により検出される各セル電圧に基づいて残量予測を行う。残量メータ126は、その残量予測値をEEPROM127に格納するとともに、携帯型機器121が備える例えばキーボード用マイコン131に出力する。キーボード用マイコン131は、残量メータ126から残量予測値が出力されると、図示しない表示装置に電池残量を表示する。
図17は、残量予測機能を備えた第2の従来構成例を示す概略図である。
携帯型機器141は、例えばノート型パソコンであって、この携帯型機器141には、電池パック142が内蔵されている。尚、この第2の従来構成例は、電池パック142が、上述した図16の残量メータ126の替わりに残量予測手段としての電流積算計143を備える。従って、その他の同様な構成部分については同一符号を付している。
電流積算計143は、前記同様に、第1のセンス抵抗128に流れる充電電流/放電電流を測定し、その電流積算値を携帯型機器141の電源マイコン144に出力する。そして、この電源マイコン144は、電流積算計143から出力される電流積算値に基づいて残量予測値を算出し、それに基づいて図示しない表示装置に電池残量を表示する。
ところで、従来においては以下のような問題がある。
[1.残量予測に関する問題]
図16に示す第1の従来構成では、残量メータ126は、各二次電池122a〜122cのセル電圧と、充電電流及び放電電流の積算値に基づいて残量予測値を算出し、それを携帯型機器121に出力する。この構成では、精度良く残量予測を行うことができるが、残量メータ126はマイコンを搭載しているため、電池パック122のコストが上昇するという問題があった。
一方、図17に示す第2の従来構成では、電池パック142はマイコンを搭載しないため、コストの上昇は抑えられる。しかしながら、この電池パック142は、残量予測手段として電流積算計143を備え、二次電池の残量予測は電流値を検出することによってのみ行われる。上記したように、二次電池は、そのサイクル数が上昇すると放電容量が減少する(図13参照)。従って、このような電流積算による残量予測のみでは、残量予測を正確に行うことができないという問題がある。特に電池パック142が複数の二次電池122a〜122cを内蔵している場合には、それらの容量(端子間電圧)にばらつきが生じるため、残量予測の精度がさらに低下するという問題があった。
[2.充電に関する問題]
第1の従来構成において、充電器130は、第2のセンス抵抗129に流れる充電電流を検出し、その検出結果に基づいて二次電池122a〜122cに対し定電圧・定電流充電を行う。ところで、このような定電圧・定電流充電を精度良く行うには、充電器130による電流検出の精度を向上させる必要がある。従って、電流検出のために設けられる第2のセンス抵抗129には、通常、高精度なものが用いられ、これにより充電器130のコストが上昇するという問題があった。また、こうした高精度な抵抗はサイズが大型であり、その結果、充電器130が大型化するという問題も有している。このような問題は、第2の従来構成でも同様に生じていた。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的はコストの低減化を図りながら、二次電池の残量予測及び二次電池に対する充電を精度良く行うことのできる充電制御方法及び電源制御方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、携帯型機器に内蔵される充電器により、前記携帯型機器と接続される電池パック内の二次電池に対して充電を行う充電制御方法であって、前記充電器は、外部電源から供給される充電電流及び充電電圧を測定した測定結果と、前記二次電池に流入する電流を測定する前記電池パック内の測定手段からの測定結果に基づいて充電時の定電圧・定電流制御を行うようにした。
請求項2に記載の発明は、携帯型機器に内蔵される充電器により、前記携帯型機器と接続される電池パック内の二次電池に対して充電を行う充電制御方法であって、前記電池パックは、外部電源から前記二次電池に充電電流及び充電電圧を供給するための第1の端子と、前記二次電池の電池電圧とほぼ同電位の信号を出力するための第2の端子とを備え、前記充電器は、前記第1の端子に流入する充電電流を測定した測定結果と、前記第1の端子及び前記第2の端子間の電位差を測定した測定結果とに基づいて充電時の定電圧・定電流制御を行うようにした。
請求項3に記載の発明は、携帯型機器に内蔵される充電器により、前記携帯型機器と接続される電池パック内の二次電池に対して充電を行う充電制御方法であって、前記電池パックは、外部電源から前記二次電池に充電電流及び充電電圧を供給するための第1の端子と、前記二次電池の電池電圧とほぼ同電位の信号を出力するための第2の端子とを備え、前記充電器は、前記第1の端子に流入する充電電流を測定した測定結果と、前記第1の端子及び前記第2の端子間の電位差を測定した測定結果と、前記二次電池に流入する電流を測定する前記電池パック内の測定手段からの測定結果に基づいて充電時の定電圧・定電流制御を行うようにした。
請求項4に記載の発明は、1又は複数の二次電池を備えた電池パックを内蔵する携帯型機器の電源制御方法であって、前記電池パックは、前記携帯型機器に対して前記二次電池からの電力を供給するための第1の端子と、前記二次電池の電池電圧とほぼ同電位の信号を出力するための第2の端子とを備え、前記電池パックのスタンバイ制御手段は、前記スタンバイ時には、前記携帯型機器に対する前記第1の端子からの電力供給を遮断して、前記携帯型機器のスタンバイ電源を活性化させる信号を前記第2の端子から出力する。
請求項5に記載の発明は、請求項4記載の電源制御方法において、前記スタンバイ制御手段は、前記二次電池が過放電状態にある場合は前記第1の端子からの電力供給を遮断するとともに、前記第2の端子から出力される信号を無効化する。
以上記述したように、本発明によれば、コストの低減化を図りながら、二次電池の残量予測及び二次電池に対する充電を精度良く行うことのできる充電制御方法及び電源制御方法を提供することができる。
(第一実施形態)
以下、本発明を具体化した第一実施形態を図1〜図4に従って説明する。
図1は、本実施形態の電池パックを内蔵した携帯型電子機器(以下、携帯型機器)の概略構成を示すブロック回路図である。
携帯型機器11は、電池パック12と接続されている。また、携帯型機器11は、外部電源としてのACアダプタ13と接続可能である。
電池パック12は、バッテリ14、放電制御スイッチ15、充電制御スイッチ16、保護回路17、第1のセンス抵抗18、温度検出回路としての温度センサ19及び測定回路20(測定手段)を備える。携帯型機器11は、データ処理手段としての電源マイコン21、充電器22、出力スイッチ23、コイル24及び第2のセンス抵抗25を含む。尚、図1に示す携帯型機器11はその電源装置を構成する一部分を示すものである。
電池パック12に内蔵されるバッテリ14は、1又は複数(図では例えば3つ)の二次電池14a〜14cから構成され、本実施形態では、各二次電池14a〜14cは例えばリチウムイオン電池で構成されている。二次電池14aのプラス側端子は、放電制御スイッチ15、充電制御スイッチ16及び第1のセンス抵抗18を介して、第1の端子としての電池パック12のプラス側端子t1に接続され、その端子t1は携帯型機器11のプラス側端子t11に接続されている。一方、二次電池14cのマイナス側端子は、電池パック12のマイナス側端子t2に接続され、その端子t2は携帯型機器11のマイナス側端子t22に接続されている。
放電制御スイッチ15及び充電制御スイッチ16は、PチャネルMOSトランジスタで構成され、両スイッチ15,16のドレインは互いに接続され、ゲートはそれぞれ保護回路17に接続されている。また、放電制御スイッチ15のソースは二次電池14aのプラス側端子と接続され、充電制御スイッチ16のソースは第1のセンス抵抗18と接続されている。両スイッチ15,16のトランジスタは、バックゲートが充電電流、放電電流に対して順方向のダイオードを構成するように接続されている。
保護回路17は、二次電池14a〜14cの端子間電圧(セル電圧)を検出する電圧検出回路としての機能を備え、検出した電圧値に対応する電圧検出信号A1を測定回路20に出力する。保護回路17は、それぞれ検出したセル電圧に応じて放電制御スイッチ15及び充電制御スイッチ16のオン/オフを制御する。具体的には、この保護回路17により放電制御スイッチ15がオンされるとき、二次電池14a〜14cは携帯型機器11に対して放電可能である。逆に、保護回路17により充電制御スイッチ16がオンされるとき、携帯型機器11は二次電池14a〜14cに対して充電可能である。
保護回路17は、二次電池14a〜14cの過放電を防止する過放電防止回路及び過充電を防止する過充電防止回路(何れも図示略)を備えている。詳述すると、過放電防止回路は、二次電池14a〜14cのうち何れか1つのセル電圧が指定電圧以下になると、放電制御スイッチ15をオフして放電を禁止する。また、過充電防止回路は、二次電池14a〜14cのうち何れか1つのセル電圧が指定電圧以上になると、充電制御スイッチ16をオフして充電を禁止する。これにより、保護回路17は、二次電池14a〜14cの機能の劣化を防止する。
温度センサ19は、バッテリ14の温度を検出し、その温度検出信号A2を測定回路20に出力する。尚、バッテリ14に内蔵される個々の二次電池14a〜14cの温度を検出するように温度センサを設けてもよい。
測定回路20は、電流検出用増幅回路(以下、電流検出回路)26、アナログ−デジタル変換回路(以下、AD変換回路)27、書き換え可能な不揮発性のメモリ28及びインタフェース回路(以下、I/F回路)29を含む。
電流検出回路26の反転入力端子は第1のセンス抵抗18の高電位側端子に接続され、非反転入力端子は該抵抗18の低電位側端子に接続される。電流検出回路26は、第1のセンス抵抗18を流れるバッテリ14からの放電電流又は携帯型機器11からの充電電流を検出し、その電流値に応じた電流検出信号A3をAD変換回路27に出力する。具体的には、電流検出回路26は、第1のセンス抵抗18の両端の電位を入力し、該電位差に応じた電流検出信号A3を出力する。従って、電流検出回路26は、第1のセンス抵抗18を流れる放電電流又は充電電流が増加すると電流検出信号A3のレベルを高くし、逆に減少すると電流検出信号A3のレベルを低くする。
AD変換回路27には、保護回路17からの電圧検出信号A1、温度センサ19からの温度検出信号A2及び電流検出回路26からの電流検出信号A3が入力される。AD変換回路27は、アナログ信号として入力されるそれらの検出信号A1〜A3をデジタル信号に変換し、そのデジタル値をI/F回路29を介して携帯型機器11に備えられる電源マイコン21に出力する。
電源マイコン21は、測定回路20から出力されるデジタル値を残量予測のための測定値として受け取り、該測定値に基づいて算出した残量予測値に従って図示しない表示装置に電池残量を表示させる。そして、電源マイコン21は、残量予測を行う毎に、それにより算出した残量予測値と、その時の二次電池14a〜14cの使用状態データ(例えば放電電流量、トータル使用時間、サイクル数等)を測定回路20内のメモリ28に格納する。尚、本実施形態では、電源マイコン21が残量予測を行うようにしたが、データ処理手段としては電源マイコン21に限定されず、携帯型機器11が備えるその他のマイコンが行うようにしてもよい。
充電器22は、電流検出用増幅回路(以下、電流検出回路)31、誤差増幅回路32、電圧検出用増幅回路(以下、電圧検出回路)33及びPWM比較回路34を含む。
電流検出回路31の反転入力端子は第2のセンス抵抗25の低電位側端子に接続され、非反転入力端子は該抵抗25の高電位側端子に接続される。この電流検出回路31は、充電時にACアダプタ13からバッテリ14に供給される充電電流Icの電流値を検出し、その電流値に応じた電流検出信号A4を誤差増幅回路32に出力する。具体的には、電流検出回路31は、第2のセンス抵抗25の両端の電位を入力し、該電位差に応じた電流検出信号A3を出力する。従って、電流検出回路31は、充電電流Icが増加すると電流検出信号A4のレベルを高くし、逆に充電電流Icが減少すると電流検出信号A4のレベルを低くする。
誤差増幅回路32の反転入力端子には電流検出回路31からの電流検出信号A4が入力され、非反転入力端子には第1の基準電圧Vref1が入力される。この第1の基準電圧Vref1の電圧値は、電源マイコン21によって可変制御される。詳述すると、電源マイコン21は、測定回路20での電流測定値に応じて第1の基準電圧Vref1の電圧値を決定する。そして、誤差増幅回路32は、その第1の基準電圧Vref1と電流検出信号A4とを比較し、両電圧の差電圧を増幅した誤差信号A5をPWM比較回路34に出力する。
電圧検出回路33の反転入力端子は第2のセンス抵抗25の低電位側端子に接続され、この反転入力端子には、ACアダプタ13からバッテリ14に供給される充電電圧Vcが入力される。この電圧検出回路33の非反転入力端子には第2の基準電圧Vref2が供給される。電圧検出回路33は、充電電圧Vcと第2の基準電圧Vref2とを比較し、両電圧の差電圧を増幅した電圧検出信号A6をPWM比較回路34に出力する。
PWM比較回路34は、図示しない三角波発振回路からの三角波信号を入力し、その三角波信号のレベルと上述した誤差信号A5及び電圧検出信号A6のうちレベルの小さい方の信号とを比較する。そして、例えばPWM比較回路34は、その比較において、三角波信号のレベルの方が大きくなる期間ではLレベル、逆に小さくなる期間ではHレベルとなるパルス信号S1を出力する。
出力スイッチ23は、NチャネルMOSトランジスタで構成され、そのゲートにはPWM比較回路34からのパルス信号S1が入力される。出力スイッチ23のソースはコイル24に接続され、ドレインはACアダプタ13に接続される。この出力スイッチ23は、PWM比較回路34から出力されるパルス信号S1に基づいてオン/オフ制御され、そのスイッチング動作に基づいてACアダプタ13からの充電電流Ic、充電電圧Vcが所定値で一定となるように制御する。
図2は、図1のAD変換回路27を示す概略ブロック図である。
AD変換回路27には、内部生成或いは外部から供給されるアナログ電源としてのアナログ電圧AVrefと、基準電圧Amと、測定対象値としての複数(図2では簡略化して1つのみ示す)のアナログ入力信号Anが入力される。尚、基準電圧Amは、アナログ電圧AVrefと同様にして、同図に二点鎖線で示すように外部から供給されるか、或いは、破線で示すように内部基準電圧として与えられる。
尚、本実施形態において、アナログ入力信号Anは、上述した保護回路17からの電圧検出信号A1、温度センサ19からの温度検出信号A2又は電流検出回路26からの電流検出信号A3である。このAD変換回路27は、アナログ電圧AVrefと例えばアナロググランドを入力電圧範囲として基準電圧Am及びアナログ入力信号Anをアナログ−デジタル変換して生成したデジタル値Dm,Dnを出力する。
以下、本実施形態のAD変換方式を図3及び図4に従って説明する。
図4は、AD変換回路27の具体的構成を示すブロック回路図である。尚、同図では、アナログ電圧AVref及び基準電圧Amの記載を省略し、アナログ入力信号Anとして電圧検出信号A1、温度検出信号A2、電流検出信号A3を示す。
図4(a)に示すように、AD変換回路27は、アナログ入力信号Anとして入力される電圧検出信号A1、温度検出信号A2及び電流検出信号A3の各アナログ値をサンプリングするためのサンプリングホールド回路(以下、S/H回路)41a〜41c、セレクト回路42及びADコンバータ43を含む。
各S/H回路41a〜41cは、例えばフリップフロップ等により構成され、図示しないクロック信号に基づいてそれぞれ同時にサンプリングホールドした検出信号A1〜A3のアナログ値(以下、サンプリング値)をセレクト回路42に出力する。セレクト回路42は、それらのサンプリング値を順次ADコンバータ43に出力し、ADコンバータ43は、入力されるサンプリング値を順次アナログ−デジタル変換して生成したデジタル値D1〜D3を出力する。
このようなAD変換方式では、測定対象値として与えられる複数のアナログ入力信号An(つまり各検出信号A1〜A3)がそれらに対応して設けられた複数のS/H回路41a〜41cにより同時にサンプリングされるため、サンプリング精度が向上される。その結果、図1に示す測定回路20において、電圧、電流及び温度を精度良く測定することが可能である。
尚、図4(a)に示すAD変換回路27の構成を図4(b)のように変更することで、以下のようなAD変換方式としてもよい。
このAD変換回路27は、図4(a)と同様に各検出信号A1〜A3を同時にサンプリングするためのS/H回路41a〜41cと、それらに対応して設けられたADコンバータ44a〜44cと、セレクト回路45を含む。即ち、このように構成されたAD変換回路27では、同時にサンプリングされた検出信号A1〜A3のサンプリング値がそれぞれADコンバータ44a〜44cに入力され、各ADコンバータ44a〜44cは、入力されるサンプリング値をそれぞれ同時にアナログ−デジタル変換してセレクト回路45に出力する。セレクト回路45は、各ADコンバータ44a〜44cから出力されるデジタル値D1〜D3を順次出力する。このようにAD変換回路27を構成した場合にも図4(a)の構成と同様にサンプリング精度が向上される。その結果、測定回路20において、電圧、電流及び温度を精度良く測定することが可能である。
図3は、本実施形態のAD変換方式を説明するフローチャートである。
AD変換回路27は、供給されるアナログ電圧AVrefとアナロググランドを入力電圧範囲として基準電圧Amをアナログ−デジタル変換したデジタル値Dmを出力する(ステップ51)。
次いで、同様にAD変換回路27は、アナログ電圧AVrefとアナロググランドを入力電圧範囲とし、測定対象として入力されるアナログ入力信号An(本実施形態では電圧検出信号A1、温度検出信号A2、電流検出信号A3)のデジタル値Dnを出力する(ステップ52)。電源マイコン21は、上記2つのデジタル値Dm,Dnと、予め記憶した基準電圧Amの値に基づいてアナログ入力信号Anの測定入力値を算出する(ステップ53)。
このようなAD変換方式では、アナログ入力信号An(電圧値、電流値、温度)が、AD変換回路27に供給されるアナログ電圧AVrefの電圧値に依らず、そのAD変換回路27に基準電圧Amとして与えられた電圧値に基づいて算出される。
詳述すると、基準電圧Amの値は、例えばAD変換回路27が10ビットのデジタル信号を出力するように構成されている場合、デジタル値Dmと入力電圧範囲(上記の場合はアナログ電圧AVrefの値)とから、
Am=(Dm/1024)×AVref ・・・(1)
により求められる。同様に、アナログ入力信号Anの値は、デジタル値Dnと入力電圧範囲とから、
An=(Dn/1024)×AVref ・・・(2)
により求められる。従って、アナログ入力信号Anの値は、上記式(1),(2)から、
An=(Dn/Dm)×Am ・・・(3)
により求められる。従って、基準電圧Amの値が判っていれば、基準電圧AmをA/D変換したデジタル値Dmと、アナログ入力信号AnをA/D変換したデジタル値Dnを得ることで、アナログ電圧AVrefの値に依らずにアナログ入力信号Anの値を得ることができる。
一般的にアナログ入力信号Anの値を得ようとする時、アナログ電圧AVrefの値はLSIの設計時に判っているため、上記式(2)のみを用いればよい。しかし、その場合には、アナログ電圧AVrefを精度良く合わせる必要がある。例えば、アナログ電圧AVrefを3Vにて設計した場合、実際のA/D変換回路に供給するアナログ電圧AVrefをちょうど3Vにしなければならない。このように、精度の高いアナログ電圧AVrefを生成する電源回路は、多くの回路素子を必要とするためLSIのコストが高くなる。
これに対し、上記式(3)ではアナログ電圧AVrefの値を必要としない。そして、アナログ電圧AVrefに望まれることは、基準電圧Amとアナログ入力信号AnをA/D変換する間、安定していることである。このような安定化電源回路は、高精度な電源回路に比べて回路素子数が少なく安価である。
従って、本実施形態では、AD変換回路27は、アナログ−デジタル変換を行うための高精度なアナログ電源、即ちアナログ電圧AVrefの精度を必要としない。これにより、AD変換回路27を容易に、且つ、低コストで構成することが可能である。
次に、このような電池パック12を内蔵した携帯型機器11の作用について説明する。
まず、残量予測方式について詳述する。
電池パック12内において、測定回路20は、該電池パック12が内蔵するバッテリ14(二次電池14a〜14c)に流入する充電電流又はバッテリ14から流出する放電電流の電流値を検出し、それをアナログ−デジタル変換した値を電流測定値として電源マイコン21に出力する。また、測定回路20は、保護回路17により検出される電圧値及び温度センサ19により検出される温度をそれぞれアナログ−デジタル変換した値を電圧測定値及び温度測定値として電源マイコン21に出力する。
電源マイコン21は、測定回路20から出力される各測定値に基づいて残量予測値を算出し、それを図示しない表示装置に出力する。また、電源マイコン21は、このとき算出した残量予測値とその時の二次電池14a〜14cの使用状態データを測定回路20内のメモリ28に格納する。これにより、それ以後の残量予測では、電源マイコン21は、測定回路20から出力される各測定値に加え、メモリ28内に格納されている残量予測値及び使用状態データに基づいて残量予測を行う。
このような残量予測方式では、電池パック12内に、残量予測を行うためのマイコン等が不要であり、残量予測を携帯型機器11に備えられている電源マイコン21が行う。これにより、コストの低減を図りながらも、精度良く残量予測を行うことができる。
次に、充電制御方式について詳述する。
携帯型機器11にACアダプタ13が接続されてバッテリ14に対する充電が開始されると、充電器22は、ACアダプタ13から供給される充電電流Ic及び充電電圧Vcを監視して、それらの電流値及び電圧値が一定となるように出力スイッチ23を制御して充電を行う。つまり、充電器22は、バッテリ14に対して定電圧・定電流充電を行う。
そのバッテリ14の充電時において、電池パック12の測定回路20は、第1のセンス抵抗18を流れる充電電流を検出する。電源マイコン21は、その測定回路20からの電流測定値に基づいて電流検出回路31に入力する第1の基準電圧Vref1の電圧値を設定する。これにより、充電器22は、測定回路20による充電電流の測定値に基づいて充電電流値及び充電電圧値を補正して充電を行う。このような充電制御方式では、電池パック12での電流測定結果をフィードバックすることで、定電圧・定電流充電を精度良く行うことが可能であり、充電時間の短縮化を図ることができる。
以上記述したように、本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)電池パック12は、充電電流/放電電流の各電流値、二次電池14a〜14cの各電圧値及びバッテリ14の温度を測定する測定回路20を備える。測定回路20は、電流測定値、電圧測定値及び温度測定値を携帯型機器11に備えられる電源マイコン21に出力し、電源マイコン21は、それらに基づいてバッテリ14の残量予測を行う。従って、電池パック12のコストの低減を図りながら、残量予測を精度良く行うことが可能である。
(2)測定回路20はメモリ28を備え、電源マイコン21は、残量予測を行う毎に、それにより算出した残量予測値及びその時の二次電池14a〜14cの使用状態データをメモリ28に格納する。従って、電源マイコン21は、このメモリ28に格納されたデータを使用して、それ以降の残量予測を行うため、より残量予測を精度良く行うことが可能である。
(3)AD変換回路27は、それに設定されている基準電圧Amのデジタル値Dn及びアナログ入力信号Anのデジタル値Dnを出力し、電源マイコン21は各デジタル値Dm,Dnと基準電圧Amの電圧値に基づいて、当該アナログ入力信号Anの測定入力値(電流値、電圧値、温度)を算出する。これにより、AD変換回路27に高精度なアナログ電源(アナログ電圧AVref)を不要とすることができ、AD変換回路27を低コストで簡易に構成可能である。そして、このようなAD変換回路27では、高精度なアナログ電圧AVrefを不要としながらも精度良く電流値、電圧値、温度を検出することができる。
(4)バッテリ14に対して充電を行う際、充電器22は、電池パック12内の測定回路20における電流測定結果を反映した電流値にて充電を行うようにした。これにより、バッテリ14に対する定電圧・定電流充電を精度良く行うことが可能であり、充電時間を短縮させることができる。
尚、上記実施形態は、以下の態様で実施してもよい。
・第一実施形態において、図1の構成は図5に示すように変更してもよい。即ち、携帯型機器11の充電器22aにおいて、誤差増幅回路32の反転入力端子には電源マイコン21からの制御電圧信号が入力される。このように、測定回路20からの電流測定結果に基づいて電源マイコン21により生成した制御電圧信号を直接誤差増幅回路32に入力して、定電流制御時に電池パック12での測定結果をフィードバックさせるようにすることで充電器22aの電流センス抵抗(図1での第2のセンス抵抗25)を削減してもよい。
(第二実施形態)
以下、本発明を具体化した第二実施形態を図6〜図8に従って説明する。
図6は、本実施形態の電池パック61を内蔵した携帯型機器62の概略構成を示すブロック回路図である。尚、本実施形態は、第一実施形態の電池パック12に電圧制御端子t3を新たに追加し、上述した充電制御方式を一部変更したものである。従って、第一実施形態と同様の構成部分については同一符号を付してそれらの詳細な説明を一部省略する。
電池パック61は第2の端子としての電圧制御端子t3を備え、この電圧制御端子t3は携帯型機器62に備えられる入力端子t33と接続されている。この入力端子t33は充電器63内の電流検出回路64及び電圧検出回路65の反転入力端子と接続されている。
電流検出回路64の非反転入力端子は、コイル24の低電位側端子と接続されている。ここで、本実施形態の携帯型機器62は、第一実施形態の携帯型機器11における第2のセンス抵抗25(図1参照)を省略した構成である。即ち、電流検出回路64の非反転入力端子には、電池パック61のプラス側端子t1(第1の端子)とほぼ同電位を持つ信号が入力される。尚、電圧検出回路65の非反転入力端子には、第一実施形態と同様に第2の基準電圧Vref2が入力される。
電池パック61の保護回路66は、バッテリ14のバッテリ電圧Vb(つまり二次電池14aのプラス側の電池電圧)を検出し、そのバッテリ電圧Vbを電圧制御端子t3に出力する。従って、充電器63の電流検出回路64及び電圧検出回路65の反転入力端子にはバッテリ電圧Vbが入力される。
これにより、本実施形態の充電器63において、電流検出回路64は、実質的に電池パック61に流れる充電電流を検出し、その電流値に応じた電位を持つ電流検出信号A4を前記同様にして誤差増幅回路32に出力する。また、電圧検出回路65は、電池パック61内におけるバッテリ電圧Vbを検出し、そのバッテリ電圧Vbと第2の基準電圧Vref2とを比較して、両電圧の差電圧を増幅した電圧検出信号A6を前記同様にしてPWM比較回路34に出力する。
次に、本実施形態の電池パック61を内蔵した携帯型機器62における充電制御方式を一部図面を参照しながら説明する。
携帯型機器62にACアダプタ13が接続されてバッテリ14に対する充電が開始されると、充電器63は、電池パック61内に流れる充電電流及びバッテリ電圧Vbを監視して、それらの電流値及び電圧値が一定となるように出力スイッチ23を制御して定電圧・定電流充電を行う。
そのバッテリ14の充電時において、電池パック61の測定回路20は、第1のセンス抵抗18を流れる充電電流を検出する。電源マイコン21は、その測定回路20からの電流測定値に基づいて電流検出回路64に入力する第1の基準電圧Vref1の電圧値を設定する。これにより、充電器63は、測定回路20による充電電流の測定値を反映した充電電流値及び充電電圧値にて充電を行う。このような充電制御方式では、充電器63は、電池パック61内の充電電流及びバッテリ電圧Vbに基づいて充電時の定電圧・定電流制御を行い、加えて電池パック61での電流測定結果をフィードバックすることで、第一実施形態に比べて定電圧・定電流充電をより精度良く行うことが可能である。従って、充電時間をより短縮化させることができる。
図7は、本実施形態の充電特性を示す説明図である。尚、同図は、図6に示すバッテリ14の定電圧充電時における設定電圧を例えば12.6V(ボルト)としている(つまり各二次電池14a〜14cのセル電圧の定格電圧がそれぞれ4.2Vに設定されている)。
図7(a)に示すように、本実施形態の充電制御方式による充電開始時には、バッテリ14に対する充電電圧は、ほぼ12.6V付近に達する電圧となり、その後、バッテリ14は定電圧・定電流充電で12.6Vに向かって充電される。この充電は、バッテリ14に対する充電電流が該バッテリ14の電池容量の略1/20以下の電流値になると終了する。こうして、充電器63は、充電開始時には定電圧充電の設定電圧値である約12.6Vの電圧(ただし、12.6Vの電圧値を超えない)でバッテリ14を充電するため、充電時間が短縮される。尚、図7(b)は、第2の端子としての電圧制御端子t3を設けない場合の充電特性を示す説明図である。図7(a)と図7(b)を比較しても分かるように、電圧制御端子t3を設けた場合(図7(a))にはバッテリ14の充電時間が短縮される。
また、本実施形態では、充電器63は、バッテリ14のバッテリ電圧Vbを検出するため、電池パック61内での電圧降下及び保護回路66のインピーダンスを考慮してバッテリ14に対する充電電圧を高精度に設定する。これにより、バッテリ14に対する充電量を正確に制御することができる。
以下、充電電圧とそれにより二次電池に蓄えられる放電容量の関係を図8を参照しながら説明する。尚、図8は、二次電池の定格電圧が例えば4.2Vに設定される場合を示すものである。
図8(a)に示すように、この二次電池は、定格電圧4.2Vで充電される場合に、その放電容量が例えば約1900mAHになる。今、この二次電池に対して定格電圧4.2Vを超える4.3Vで充電すると、その放電容量は約2060mAHに増加する。逆に、この二次電池に対して定格電圧4.2V以下の4.1Vで充電すると、その放電容量は約1640mAHに減少する。尚、図8(b)は、定格電圧4.2Vで充電した時に蓄えられる放電容量を1として、各充電電圧に対する放電容量比を表したものである。
充電電圧が高い程、二次電池に蓄えられる容量は大きくなるが、定格電圧4.2Vを超える電圧値で充電が行われる場合には、二次電池が劣化してサイクル寿命が短くなる。一方、定格電圧4.2Vよりも充電電圧が低い場合には、二次電池に蓄えられる容量が小さくなる。従って、二次電池に対する充電電圧は定格電圧4.2Vを超えず、且つ、その電圧値4.2Vにより近い電圧値であることが望ましい。
本実施形態では、充電器63は、バッテリ電圧Vbを検出する。従って、バッテリ14に対する充電電圧が高精度に制御され、それによりバッテリ14に蓄えられる充電容量を規定範囲内で可能な限り大きくすることが可能である。
以上記述したように、本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)電池パック61には、第2の端子としての電圧制御端子t3が設けられている。これにより、充電器63において、電流検出回路64は、電池パック61内を流れる充電電流を実質的に検出し、電圧検出回路65は、電池パック61内の電圧降下及び保護回路66のインピーダンスを考慮したバッテリ14のバッテリ電圧Vbを検出する。また、第一実施形態と同様、電池パック61内の測定回路20による電流測定結果が定電流制御に反映される。これにより、バッテリ14に対する充電電圧を精度良く制御可能となるため、その充電量を正確に制御することができるとともに、さらなる充電時間の短縮化を図ることができる。
(2)電圧制御端子t3を設け、充電器63は電池パック61内の充電電流及び充電電圧を監視するようにしたため、携帯型機器11内の第2のセンス抵抗25を不要とすることができる。従って、携帯型機器11のコスト削減及び回路の小型化に貢献することができる。
(第三実施形態)
以下、本発明を具体化した第三実施形態を図9に従って説明する。
図9は、本実施形態の電池パック71を内蔵した携帯型機器72の概略構成を示すブロック回路図である。尚、本実施形態は、第二実施形態の構成を一部変更し、電池パック71を内蔵した携帯型機器72の電源制御方式について説明するものである。従って、第二実施形態と同様の構成部分については同一符号を付してそれらの詳細な説明を一部省略する。
電池パック71は、第二実施形態と同様に第2の端子としての電圧制御端子t3を備えている。電圧制御端子t3は、携帯型機器72の入力端子t33を介して充電器63内の電流検出回路64及び電圧検出回路65の反転入力端子と接続されている(図9ではその様子を省略;図6参照)。また、同様に電池パック71のプラス側端子t1(第1の端子)は、携帯型機器72のプラス側端子t11を介して電流検出回路64の非反転入力端子と接続されている(図9ではその様子を省略;図6参照)。
携帯型機器72において、電源マイコン21は、携帯型機器72のスタンバイ状態時に電源を供給するためのスタンバイ電源73と接続され、このスタンバイ電源73は、ダイオード74及び携帯型機器72の入力端子t33を介して電池パック71の電圧制御端子t3と接続されている。
保護回路75は、二次電池14a〜14cのセル電圧を検出し、それらの検出結果に基づいて測定回路20は、二次電池14a〜14cの電圧測定値を電源マイコン21に出力する。電源マイコン21は、各電圧測定値に基づいて保護回路75にスイッチ制御信号SWCを出力し、保護回路75は、そのスイッチ制御信号SWCに基づいて放電制御スイッチ15及び充電制御スイッチ16のオン/オフを制御する。
この保護回路75は、バッテリ14のプラス側端子と電圧制御端子t3とを接続/非接続状態に制御するためのスタンバイ電源制御スイッチ76を備え、電源マイコン21からのスイッチ制御信号SWCに基づいて、そのスタンバイ電源制御スイッチ76のオン/オフを制御する。詳述すると、保護回路75は、放電制御スイッチ15をオフするためのスイッチ制御信号SWCに応答してスタンバイ電源制御スイッチ76をオンする。逆に、保護回路75は、放電制御スイッチ15をオンするためのスイッチ制御信号SWCに応答してスタンバイ電源制御スイッチ76をオフする。
従って、本実施形態において、保護回路75は、携帯型機器72のスタンバイ時にはスタンバイ制御手段として機能する。尚、この保護回路75は、二次電池14a〜14cの過放電状態を検出する場合には、放電制御スイッチ15及びスタンバイ電源制御スイッチ76をともにオフする。
このような電池パック71を内蔵した携帯型機器72では、その携帯型機器72のスタンバイ状態において、放電制御スイッチ15はオフされ、スタンバイ電源制御スイッチ76はオンされる。従って、スタンバイ状態において、携帯型機器72での無用な電力消費が防止され(バッテリ14からDC−DCコンバータ77への電力供給が遮断される)、この際、バッテリ14からは、スタンバイ電源73を駆動するのに必要十分な動作電源のみが供給される。
また、本実施形態では、バッテリ14が過放電状態になると、放電制御スイッチ15とともにスタンバイ電源制御スイッチ76もオフされる。従って、バッテリ14の過放電も確実に防止される。
尚、図10は、図9の回路構成に対する従来の構成例を示す概略ブロック図である。同図では、携帯型機器81が備える充電器を省略して示している。
携帯型機器81には電池パック82が内蔵され、電池パック82は、バッテリ83、第1の放電制御スイッチ84、充電制御スイッチ85、保護回路86、センス抵抗87、電流計88を備えている。携帯型機器81は、第2の放電制御スイッチ89、電源マイコン90、スタンバイ電源91及びDC−DCコンバータ92a,92b等を含む。
携帯型機器81において、電源マイコン90は第2の放電制御スイッチ89に接続され、この放電制御スイッチ89はDC−DCコンバータ92a,92bと接続されている。また、電源マイコン90はスタンバイ電源91の出力端子と接続され、このスタンバイ電源91の入力端子はダイオード93を介して電池パック82のプラス側端子t1と接続されている。
電源マイコン90は、電流計からの電流検出結果に基づいて保護回路86にスイッチ制御信号SWCを出力し、保護回路86は、それに基づいて第1の放電制御スイッチ84及び充電制御スイッチ85のオン/オフを制御する。また、この電源マイコン90は、スタンバイ電源91からの制御信号に基づいて第2の放電制御スイッチ89のオン/オフを制御する。
このような構成では、携帯型機器81のスタンバイ状態において、バッテリ83からスタンバイ電源91には、第1の放電制御スイッチ84及び充電制御スイッチ85を介して動作電源が供給される。従って、スタンバイ状態において、バッテリ83からは、携帯型機器81の動作不要な回路にまで電力供給がなされるため、電力が無用に消費されていた。
以上記述したように、本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)保護回路75は、電源マイコン21からのスイッチ制御信号SWCに基づいてスタンバイ時にオンに制御するスタンバイ電源制御スイッチ76を備えている。このような構成では、スタンバイ電源73を駆動制御するための特別な制御回路等を必要とせず、部品点数の増加を抑えてコストを低減させながらも、スタンバイ状態時には携帯型機器72での無用な電力消費を確実に防止させることができる。
尚、上記各実施形態は、以下の態様で実施してもよい。
・バッテリ14を3セルの二次電池14a〜14cから構成したが、バッテリ14に内蔵される二次電池のセル数はそれのみに限定されない。
・各二次電池14a〜14cを直列接続したが、並列接続或いは直列接続及び並列接続を含む接続構成としてもよい。
上記各実施形態の特徴をまとめると以下のようになる。
(付記1) 携帯型機器が内蔵する電池パックに1又は複数備えられる二次電池の残量予測方法であって、
前記電池パック内の測定手段が、前記二次電池に流入或いは前記二次電池から流出する電流と前記二次電池の電圧を測定し、前記携帯型機器内のデータ処理手段が、前記測定手段から出力される前記電流及び前記電圧の測定結果に基づいて残量予測を行うようにしたことを特徴とする残量予測方法。
(付記2) 前記測定手段は前記二次電池の温度を測定し、
前記データ処理手段は前記測定手段から出力される前記電流及び前記電圧の測定結果とともに前記温度の測定結果に基づいて残量予測を行うようにしたことを特徴とする付記1記載の残量予測方法。
(付記3) 前記測定手段はメモリを備え、
前記データ処理手段は、前記残量予測を行う毎に、算出した残量予測値と前記二次電池の使用状態データを前記メモリに格納するようにしたことを特徴とする付記1又は2記載の残量予測方法。
(付記4) 前記測定手段は測定対象とするアナログ入力信号をデジタル信号に変換して出力するアナログ−デジタル変換回路を備え、
前記データ処理手段は、前記アナログ−デジタル変換回路にて内部生成又は外部から供給される基準電圧を変換した第1のデジタル信号と、前記アナログ入力信号を変換した第2のデジタル信号と、該基準電圧値とから前記アナログ入力信号の電圧値を算出するようにしたことを特徴とする付記1乃至3の何れか一記載の残量予測方法。
(付記5) 前記アナログ−デジタル変換回路は、測定対象とする複数のアナログ入力信号を同時にサンプリングすることを特徴とする付記4記載の残量予測方法。
(付記6) 前記アナログ−デジタル変換回路は、同時にサンプリングした前記複数のアナログ入力信号を同時にデジタル信号に変換し、各デジタル信号を順次出力することを特徴とする付記5記載の残量予測方法。
(付記7) 前記アナログ−デジタル変換回路は、同時にサンプルホールドした前記複数のアナログ入力信号を順次デジタル信号に変換して出力することを特徴とする付記5記載の残量予測方法。
(付記8) 入力されるアナログ入力信号をデジタル信号に変換するアナログ−デジタル変換回路であって、
内部生成される基準電圧と少なくとも1つのアナログ入力信号を変換したデジタル信号を出力することを特徴とするアナログ−デジタル変換回路。
(付記9) 前記基準電圧と少なくとも1つのアナログ入力信号を同時にサンプリングすることを特徴とする付記8記載のアナログ−デジタル変換回路。
(付記10) 同時にサンプリングした前記複数のアナログ入力信号を同時にデジタル信号に変換し、各デジタル信号を順次出力することを特徴とする付記9記載のアナログ−デジタル変換回路。
(付記11) 同時にサンプルホールドした前記複数のアナログ入力信号を順次デジタル信号に変換して出力することを特徴とする付記9記載のアナログ−デジタル変換方法。
(付記12) 携帯型機器に内蔵される充電器により、前記携帯型機器と接続される電池パック内の二次電池に対して充電を行う充電制御方法であって、
前記充電器は、外部電源から供給される充電電流及び充電電圧を測定した測定結果と、前記二次電池に流入する電流を測定する前記電池パック内の測定手段からの測定結果に基づいて充電時の定電圧・定電流制御を行うようにしたことを特徴とする充電制御方法。
(付記13) 携帯型機器に内蔵される充電器により、前記携帯型機器と接続される電池パック内の二次電池に対して充電を行う充電制御方法であって、
前記電池パックは、外部電源から前記二次電池に充電電流及び充電電圧を供給するための第1の端子と、前記二次電池の電池電圧とほぼ同電位の信号を出力するための第2の端子とを備え、
前記充電器は、前記第1の端子に流入する充電電流を測定した測定結果と、前記第1の端子及び前記第2の端子間の電位差を測定した測定結果とに基づいて充電時の定電圧・定電流制御を行うようにしたことを特徴とする充電制御方法。
(付記14) 携帯型機器に内蔵される充電器により、前記携帯型機器と接続される電池パック内の二次電池に対して充電を行う充電制御方法であって、
前記電池パックは、外部電源から前記二次電池に充電電流及び充電電圧を供給するための第1の端子と、前記二次電池の電池電圧とほぼ同電位の信号を出力するための第2の端子とを備え、
前記充電器は、前記第1の端子に流入する充電電流を測定した測定結果と、前記第1の端子及び前記第2の端子間の電位差を測定した測定結果と、前記二次電池に流入する電流を測定する前記電池パック内の測定手段からの測定結果に基づいて充電時の定電圧・定電流制御を行うようにしたことを特徴とする充電制御方法。
(付記15) 1又は複数の二次電池を備えた電池パックを内蔵する携帯型機器の電源制御方法であって、
前記電池パックは、前記携帯型機器に対して前記二次電池からの電力を供給するための第1の端子と、前記二次電池の電池電圧とほぼ同電位の信号を出力するための第2の端子とを備え、
前記電池パックのスタンバイ制御手段は、前記スタンバイ時には、前記携帯型機器に対する前記第1の端子からの電力供給を遮断して、前記携帯型機器のスタンバイ電源を活性化させる信号を前記第2の端子から出力することを特徴とする電源制御方法。
(付記16) 前記スタンバイ制御手段は、前記二次電池が過放電状態にある場合は前記第1の端子からの電力供給を遮断するとともに、前記第2の端子から出力される信号を無効化することを特徴とする付記15記載の電源制御方法。
(付記17) 1又は複数の二次電池を備える電池パックにおいて、
前記二次電池に流入或いは前記二次電池から流出する電流を検出する電流検出回路と、
前記二次電池の個々の電圧を検出する電圧検出回路と、
前記電流検出回路及び前記電圧検出回路から出力される各アナログ信号をデジタル信号に変換するアナログ−デジタル変換回路と、を備え、
前記デジタル信号を外部に出力することを特徴とする電池パック。
(付記18) 前記二次電池の温度を検出する温度検出回路をさらに備え、前記アナログ−デジタル変換回路は、前記温度検出回路から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換して出力することを特徴とする付記17記載の電池パック。
(付記19) 入力される残量予測値及び前記二次電池の使用状態データを格納するメモリをさらに備えたことを特徴とする付記17又は18記載の電池パック。
(付記20) 前記アナログ−デジタル変換回路は、内部生成又は外部から供給される基準電圧と前記アナログ信号とをそれぞれ変換したデジタル信号を出力することを特徴とする付記17乃至19の何れか一記載の電池パック。
(付記21) 前記アナログ−デジタル変換回路は、前記基準電圧と少なくとも1つの前記アナログ信号を同時にサンプリングすることを特徴とする付記20の何れか一記載の電池パック。
(付記22) 前記アナログ−デジタル変換回路は、同時にサンプリングした前記複数のアナログ信号を同時にデジタル信号に変換し、各デジタル信号を順次出力することを特徴とする付記21記載の電池パック。
(付記23) 前記アナログ−デジタル変換回路は、同時にサンプルホールドした前記複数のアナログ信号を順次デジタル信号に変換して出力することを特徴とする付記21記載の電池パック。
(付記24) 付記20乃至23の何れか一記載のアナログ−デジタル変換回路が構成された半導体装置。
(付記25) 1又は複数の二次電池を有する電池パックに備えられた半導体装置であって、
前記二次電池に流入或いは前記二次電池から流出する電流を検出する電流検出回路と、
前記二次電池の個々の電圧を検出する電圧検出回路と、
前記電流検出回路及び前記電圧検出回路から出力される各アナログ信号をデジタル信号に変換するアナログ−デジタル変換回路と、
を備えたことを特徴とする半導体装置。
(付記26) 前記二次電池と前記電池パックの端子との間に設けられたスイッチと、前記二次電池に対する充放電を制御する保護回路とを備えたことを特徴とする付記25記載の半導体装置。
(付記27) 付記17乃至23の何れか一記載の電池パックを内蔵、又は取着可能に構成した携帯型機器。
第一実施形態の電池パックを内蔵した携帯型電子機器を示す概略ブロック回路図である。 図1のAD変換回路の概略ブロック回路図である。 AD変換方式を説明するフローチャートである。 AD変換回路の具体的なブロック回路図である。 図1の別の構成を示す概略ブロック回路図である。 第二実施形態の電池パックを内蔵した携帯型電子機器を示す概略ブロック回路図である。 充電特性を示す説明図である。 充電電圧と放電容量の関係を示す説明図である。 第三実施形態の電池パックを内蔵した携帯型電子機器を示す概略ブロック回路図である。 図9に対する従来構成例を示す概略ブロック図である。 電池パックを内蔵した携帯型電子機器の一般的な構成を示す概略ブロック回路図である。 二次電池の使用回数に対する放電特性を示す説明図である。 二次電池のサイクル寿命特性を示す説明図である。 使用環境による二次電池の劣化特性を示す説明図である。 使用温度に対する放電電力と放電可能容量の関係を示す説明図である。 残量予測機能を備えた第1の従来構成例を示す概略ブロック回路図である。 残量予測機能を備えた第2の従来構成例を示す概略ブロック回路図である。
符号の説明
11,62,72 携帯型機器
12,61,71 電池パック
14a〜14c 二次電池
20 測定手段としての測定回路
21 データ処理手段としての電源マイコン

Claims (5)

  1. 携帯型機器に内蔵される充電器により、前記携帯型機器と接続される電池パック内の二次電池に対して充電を行う充電制御方法であって、
    前記充電器は、外部電源から供給される充電電流及び充電電圧を測定した測定結果と、前記二次電池に流入する電流を測定する前記電池パック内の測定手段からの測定結果に基づいて充電時の定電圧・定電流制御を行うようにしたことを特徴とする充電制御方法。
  2. 携帯型機器に内蔵される充電器により、前記携帯型機器と接続される電池パック内の二次電池に対して充電を行う充電制御方法であって、
    前記電池パックは、外部電源から前記二次電池に充電電流及び充電電圧を供給するための第1の端子と、前記二次電池の電池電圧とほぼ同電位の信号を出力するための第2の端子とを備え、
    前記充電器は、前記第1の端子に流入する充電電流を測定した測定結果と、前記第1の端子及び前記第2の端子間の電位差を測定した測定結果とに基づいて充電時の定電圧・定電流制御を行うようにしたことを特徴とする充電制御方法。
  3. 携帯型機器に内蔵される充電器により、前記携帯型機器と接続される電池パック内の二次電池に対して充電を行う充電制御方法であって、
    前記電池パックは、外部電源から前記二次電池に充電電流及び充電電圧を供給するための第1の端子と、前記二次電池の電池電圧とほぼ同電位の信号を出力するための第2の端子とを備え、
    前記充電器は、前記第1の端子に流入する充電電流を測定した測定結果と、前記第1の端子及び前記第2の端子間の電位差を測定した測定結果と、前記二次電池に流入する電流を測定する前記電池パック内の測定手段からの測定結果に基づいて充電時の定電圧・定電流制御を行うようにしたことを特徴とする充電制御方法。
  4. 1又は複数の二次電池を備えた電池パックを内蔵する携帯型機器の電源制御方法であって、
    前記電池パックは、前記携帯型機器に対して前記二次電池からの電力を供給するための第1の端子と、前記二次電池の電池電圧とほぼ同電位の信号を出力するための第2の端子とを備え、
    前記電池パックのスタンバイ制御手段は、前記スタンバイ時には、前記携帯型機器に対する前記第1の端子からの電力供給を遮断して、前記携帯型機器のスタンバイ電源を活性化させる信号を前記第2の端子から出力することを特徴とする電源制御方法。
  5. 前記スタンバイ制御手段は、前記二次電池が過放電状態にある場合は前記第1の端子からの電力供給を遮断するとともに、前記第2の端子から出力される信号を無効化することを特徴とする請求項4記載の電源制御方法。
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