JPH11133123A - 電池残量測定装置用集積回路 - Google Patents

電池残量測定装置用集積回路

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JPH11133123A
JPH11133123A JP9300797A JP30079797A JPH11133123A JP H11133123 A JPH11133123 A JP H11133123A JP 9300797 A JP9300797 A JP 9300797A JP 30079797 A JP30079797 A JP 30079797A JP H11133123 A JPH11133123 A JP H11133123A
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JP9300797A
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Nobuo Shibuya
信男 渋谷
Hideki Miyamoto
秀樹 宮本
Hirotaka Sakai
広隆 酒井
Makoto Tsuchihata
誠 土畑
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Toshiba Battery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 2次電池と共にパッケージ化する電池残量測
定装置を構築する上で必要な電流計測回路や過電流保護
回路等の種々の回路機能を、ASICとして実現するに
好適な電池残量測定装置用集積回路を提供する。 【解決手段】 2次電池に直列に介挿された充放電電流
検出用の抵抗の両端間電圧を検出して前記2次電池の充
放電電流を求めてマイクロプロセッサに与える電流計測
回路と、前記抵抗の両端間電圧から2次電池の過電流を
検出して該2次電池の保護回路を作動させる過電流保護
回路とを独立に備え、これらの回路を集積一体化する。
また電流計測回路および過電流保護回路を、その入力段
に高入力インピーダンスの差動増幅器を備えた構成の集
積回路として実現する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、Ni-MH電池やL
iイオン電池のような充電可能な2次電池の電池残量を
高精度に計測可能で、上記2次電池と共にパッケージ化
するに好適な電池残量測定装置用集積回路に関する。
【0002】
【関連する背景技術】近時、Ni-MH電池やLiイオン
電池のような充電可能な2次電池の普及が目覚ましく、
パーソナルコンピュータを始めとする各種電子機器の電
源として幅広く用いられている。また最近では、上記2
次電池に対する各種保護回路や、その電池残量を計測す
る電池残量計測装置等を一体に組み込んでパッケージ化
した、所謂電池パックの開発も種々試みられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで電池残量計測
装置(Fuel Gauge)は、一般的には2次電池に直列に介
挿した充放電電流検出用の抵抗(シャント抵抗)の両端
間に発生する電圧からその充放電電流を求める電流計測
回路を備え、この電流計測回路にて検出された充放電電
流をマイクロプロセッサにおいて積算することで、その
電池残量を求める如く構成される。この際、上記電流計
測回路において、2次電池の充放電電流を如何にして高
精度に検出するかが大きな問題となる。しかも電池残量
計測装置等は上記2次電池から電源供給を受けて作動す
ることになるので、その消費電力を極力少なくすること
が要求される。
【0004】またこの種の電池残量計測装置等を2次電
池に一体に組み込んで電池パックを実現する場合、2次
電池の性能(容量特性)が温度の影響を大きく受けるこ
と、しかも電池パックには放熱機構等を実質的に組み込
む余裕がないので、電池残量計測装置等における発熱を
極力抑える必要がある。しかしながら従来にあっては、
専ら、電池残量計測装置等をディスクリート回路部品を
用いて構築し、これを2次電池と共に用いている過ぎな
いので、上述した要求を満たして電池パックを実現する
ことが甚だ困難であった。また仮に或る条件の下で設計
した電池残量計測装置を2次電池に組み込んで電池パッ
クを実現しても、例えば電池パックの使用条件が異なっ
た場合には電池残量計測装置の作動条件等を変更する必
要があり、種々の使用条件に適合させることが困難であ
った。
【0005】また2次電池の過電流保護対策として、従
来一般的には、電流ヒューズ等を用いているが、電流ヒ
ューズが溶断する電流レベルが不確実である上、その溶
断時間が電流値によって変化するので、確実な過電流保
護対策を講じることができなかった。そこでこのような
電流ヒューズに代えて、電子的な過電流保護回路を設け
ることが考えられているが、その回路構成が複雑化する
上、電力消費が多くなる等の問題がある。また電流計測
回路の出力から過電流を検出しようとすると、電流計測
回路のダイナミックレンジを非常に大きく設定すること
が必要となり、電流計測回路自体の計測精度が低下する
と言う問題が生じた。
【0006】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たもので、その目的は、2次電池の電池残量を高精度に
計測可能で、上記2次電池と共にパッケージ化するに好
適な電池残量測定装置用集積回路を提供することにあ
る。特に本発明は、2次電池と共にパッケージ化する電
池残量測定装置を構築する上で必要な電流計測回路や過
電流保護回路等の種々の回路機能を、ASICとして実
現するに好適な電池残量測定装置用集積回路を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
べく本発明に係る電池残量測定装置用集積回路は、マイ
クロプロセッサと共に用いられて、充電可能な2次電池
の残量を測定する電池残量測定装置を構築するものであ
って、特に前記2次電池に直列に介挿された充放電電流
検出用の抵抗の両端間電圧を検出して前記2次電池の充
放電電流を求めて前記マイクロプロセッサに与える電流
計測回路と、前記充放電電流検出用の抵抗の両端間電圧
から前記2次電池の過電流を検出して該2次電池の保護
回路を作動させる過電流保護回路とを独立に備え、これ
らの回路を集積一体化したことを特徴とするものであ
る。
【0008】本発明の好ましい態様としては、請求項2
に記載するように、前記電流計測回路および過電流保護
回路を、高入力インピーダンスの差動増幅器をその入力
段にそれぞれ備えた構成としたことを特徴としている。
即ち、本発明に係る電池残量測定装置用集積回路は、2
次電池の充放電電流を求める電流計側回路と、該2次電
池の過電流を検出する過電流保護回路とを具備し、これ
らを集積一体化したASICとして実現したことを特徴
としている。特にASIC化するに際して、上記各回路
の入力段をそれぞれ高入力インピーダンスの差動増幅器
として実現することで、ディスクリート回路部品を用い
る場合に比較して全体的な消費電力を抑えながら、各回
路における検出精度を高めるようにしたことを特徴とし
ている。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施形態に係る電池残量測定装置用集積回路について、
2次電池やマイクロプロセッサと共にパッケージ化する
に好適なASICを例に説明する。図1は2次電池と共
に電池残量測定装置をパッケージ化して構築される電池
パックの概略構成を示しており、1はNi-MH電池やL
iイオン電池からなる2次電池である。この2次電池1
は、単一の電池セルからなる場合もあるが、一般的には
複数の電池セルを直列接続、更には並列接続した組電池
をなす。このように組電池をなす2次電池1には、その
充放電電流を検出する為のシャント抵抗2が直列に介挿
され、更にその出力はFET等からなる半導体スイッチ
3を介して取り出されるようになっている。尚、2次電
池1の近傍には、該2次電池1の温度を検出するため
の、サーミスタ等の温度センサ4が組み込まれる。
【0010】一方、上記2次電池1の電池残量を計測す
ると共に、その充放電を制御する電池残量測定装置は、
マイクロプロセッサ5と専用回路化されたASIC6と
からなる。このASIC6の詳細については後述する
が、基本的には前記2次電池1の充放電電流を計測する
電流計測回路10、2次電池1の過電流を検出して前記
半導体スイッチ3を遮断する等の保護回路を機能させる
過電流保護回路20、前記2次電池1をなす複数の電池
セルの各端子電圧を計測する電圧計測回路30,前記半
導体スイッチ3を駆動するスイッチドライバ(ドライブ
回路)40、更に省電力化の為のパワースイッチ回路5
0等を備えて構成される。またマイクロプロセッサ5と
しては、簡単なA/D変換器5aを内蔵したものが用い
られる。
【0011】尚、この電池パックには、上記マイクロプ
ロセッサ5とASIC6とからなる電池残量測定装置に
加えて、付加的機能として2次電池1に対する過電圧保
護回路7も一体に組み込まれる。この過電圧保護回路7
については、前記ASIC6と一体に集積化しても良い
ものであるが、ここではその動作電圧等を考慮して電流
計測回路10や過電流保護回路20等からなるASIC
6とは別の回路ユニットとして構成されている。更には
この電池パックには、2次電池1の出力を受けてマイク
ロプロセッサ5やASIC6等を駆動する定電圧源(図
示せず)が組み込まれる。
【0012】しかしてマイクロプロセッサ5は、温度セ
ンサ4によって検出される2次電池1の温度を、内蔵し
たA/D変換器5aを介して直接入力している。このよ
うにしてマイクロプロセッサ5に取り込まれる温度情報
は、2次電池1の充放電電流に基づいて電池残量を計測
の際の補正データとして用いられる。即ち、2次電池1
の容量特性は該2次電池1の温度に依存することから、
2次電池1の充放電電流を積算して電池残量を求める
際、上記温度情報に基づいてその演算補正が行われる。
【0013】さて本発明の特徴的な構成を有するASI
C6は、全体的には図2に示すように構成される。即
ち、ASIC6は前述した電流計測回路10、過電流保
護回路20、電圧計測回路30,スイッチドライバ(ド
ライブ回路)40、パワースイッチ回路50に加えて、
マイクロプロセッサ5から与えられる制御データを電流
計測回路10やパワースイッチ回路50、および電圧計
測回路30に分配する論理データ分配回路60や、2つ
の電圧検出回路70,80を備えて構成される。
【0014】ちなみに前記電流計測回路10は、2次電
池1の充放電電流に応じて前記シャント抵抗2の両端間
に発生する電圧からその充放電電流を計測し、その計測
出力(アナログ値)を前記A/D変換器5aを介してマ
イクロプロセッサ5に与える役割を担う。また過電流保
護回路20は、前記シャント抵抗2の両端間に発生する
電圧から過電流を検出したとき、その検出出力(デジタ
ル値)をマイクロプロセッサ5に与える役割を担う。更
に電圧計測回路30は2次電池1の端子電圧、または各
電池セルの電圧を計測し、その計測出力(アナログ値)
を前記A/D変換器5aを介してマイクロプロセッサ5
に与える役割を担う。同様に2つの電圧検出回路70,
80は、保護回路等の周辺回路の電圧を検出し、その検
出出力(デジタル値)を前記マイクロプロセッサ5に与
える役割を担う。
【0015】これに対してスイッチドライバ(ドライブ
回路)40は、マイクロプロセッサ5の制御の下で動作
し、2次電池1の出力側に設けられた半導体スイッチ3
等の作動を制御する役割を担う。このドライブ回路40
による半導体スイッチ3の動作制御により、2次電池1
に対する充電と放電とがそれぞれ制御される。このドラ
イブ回路40は、pチャネル形FET,nチャネル形F
ET等によって実現される種々構成の半導体スイッチ3
に対応可能なように構成される。
【0016】ここで上記ASIC6に組み込まれる電流
計測回路10について詳しく説明すると、この電流計測
回路10は、例えば図3に示すように構成される。この
電流計測回路10は、単一極性の電源(片電源)によっ
て駆動される高入力インピーダンスの3つの演算増幅器
11,12,13を備えている。第1の演算増幅器11
は、利得[2]以上の入力バッファアンプとして用いら
れており、第2の演算増幅器12と協働して前記シャン
ト抵抗2の両端間電圧を計測する差動増幅回路を構成し
ている。また第3の演算増幅器13は上記差動増幅回路
の出力段に設けられて、その利得を可変設定する出力バ
ッファアンプをなしている。即ち、第3の演算増幅器1
3を出力段に備えた第2の演算増幅器12は、一方の入
力端に前記第1の演算増幅器11を介して抽出されるシ
ャント抵抗2の一方の端子電圧を入力し、他方の入力端
に上記シャント抵抗2の他方の端子電圧を入力すること
で、該シャント抵抗2の両端間電圧を計測するように構
成されており、これらの3つの演算増幅器11,12,1
3により、高入力インピーダンスで、且つ利得可変型の
計装用差動増幅器が構成されている。
【0017】しかしてこのような計装用差動増幅器の入
力段には、互いに反転動作してシャント抵抗2の両端間
電圧の極性を入れ替える極性反転スイッチ(SW1,SW2)
14が組み込まれている。この極性反転スイッチ14の
択一的な作動により、2次電池1の充電時と放電時とで
電流の向きが変化し、これによってシャント抵抗2の両
端に発生する電圧の極性が異なる場合であっても、計装
用差動増幅器の入力端に対して常に単一極性の電圧が与
えられるようになっている。換言すれば単一極性の電源
によって駆動され、その動作極性が規定されている差動
増幅器に対して、シャント抵抗2の両端間電圧が同極性
の電圧として与えられるようになっている。
【0018】一方、前記第1および第2の演算増幅器1
1,12の各入力端子には、オフセットを付与するため
の第1のスイッチ群(SW3,〜SW7)15が接続されてい
る。この第1のスイッチ群15をなすスイッチSW3,SW4,
SW5は、直列接続されて外付けされた抵抗群(R10,〜R1
3)16と前記第2の演算増幅器12の入力端子との間
に介挿されており、またスイッチSW6は第1および第2
の演算増幅器11,12の入力端子間を短絡するよう
に、更にスイッチSW7は第1の演算増幅器11の入力端
子を接地するように設けられている。ちなみに上記抵抗
群16は、例えば基準電圧1.25Vのオフセット電源
17によって駆動されて所定のオフセット電圧を発生す
るものである。このような第1のスイッチ群15の互い
に連動した選択的な導通駆動により、前記第1および第
2の演算増幅器11,12の入力端子間にオフセット電
圧が付与され、差動増幅特性にオフセットが与えられ
る。このような第1のスイッチ群15の駆動によるオフ
セットの付与は、前述したマイクロプロセッサ5の制御
の下で実行される。
【0019】また第3の演算増幅器13の入出力端子間
には、第2のスイッチ群(SW8,〜SW11)18を介して抵
抗群(R5,〜R8)19が設けられており、上記第2のス
イッチ群18の互いに連動した導通駆動により抵抗群
(R5,〜R8)19が選択的に接続されて、該第3の演算
増幅器13のフィードバック系が構成されるようになっ
ている。このような帰還抵抗群(R5,〜R8)19の介挿
により、第3の演算増幅器13の利得、ひいては計装用
差動増幅器の全体的な利得が可変設定される。この第2
のスイッチ群18の選択的な駆動による帰還抵抗R5,〜R
8の介挿もまた、前記マイクロプロセッサ5によって制
御される。制御端子(SEL0,〜SEL4)は、マイクロプロ
セッサ5からの制御コマンドを入力し、上述した第1お
よび第2のスイッチ群15,18の作動を制御するため
のものである。
【0020】かくしてこのように構成された電流計測回
路10によれば、シャント抵抗2の両端間電圧を計測す
ることで2次電池1の充放電電流を計測する計装用差動
増幅器が、単一極性の電源で駆動される3つの演算増幅
器11,12,13で構成されており、その入力インピー
ダンスは十分に高く設定されている。そして計装用差動
増幅器の動作極性に適合させるべく、2次電池1の充電
時と放電時とによって変化する電流の向きに応じて極性
反転スイッチ14を切り換えることにより、シャント抵
抗2の両端間に発生する電圧の極性を反転させて計装用
差動増幅器に与えるようになっている。
【0021】従ってこのような回路構成であれば、差動
増幅器としての動作範囲を両極性に亘って設定する必要
がないので、その駆動電源を含めて計装用差動増幅器の
構成を簡素化し、またその消費電力を低く抑えることが
できる。しかも上記計装用差動増幅器をASICの一部
として実現した場合、これをディスクリート回路部品を
用いて構築した場合に比較して素子間のばらつきをなく
すことができ、特に差動増幅器をなす第1および第2の
演算増幅器11,12が同一素子上に形成されるので、
動作特性上の相対計測精度を飛躍的に高めることができ
る。
【0022】しかしながらシャント抵抗2の両端間電圧
を計測するに際しての絶対計測精度については、ASI
C6自体の素子特性に依存することが否めない。この
点、この電流計測回路10においては、第2のスイッチ
群15によって設定可能なオフセット付与手段を備え、
更には第2のスイッチ群18によって可変設定可能な利
得設定手段を備えているので、簡単な校正処理により絶
対計測精度を高めることができる。
【0023】具体的には、例えばシャント抵抗2に規定
の電流を流し、そのときに計測されるシャント抵抗2の
両端間電圧を計測し、これに相当する電流をマイクロプ
ロセッサ5にて計測する。同様にして上記シャント抵抗
2に流す規定電流値を変えながら、そのときに計測され
る両端間電圧、ひいては電流値をそれぞれ計測する。こ
のようにして計測される電流値と、そのときにシャント
抵抗2に流した電流値とを対比すれば、電流計測回路1
0の計測特性を求めることが可能となり、その計測特性
に応じて前述したオフセットを与え、同時に計測利得を
可変設定するようにすれば良い。換言すればシャント抵
抗2に流した電流値と、電流計測回路10を介して計測
される電流値とが等しくなるように第1および第2のス
イッチ群15,18を駆動し、該電流計測回路10を構
成する計装用差動増幅器に対してオフセットを与え、且
つその利得を調整するようにすれば良い。
【0024】従ってこのようにして計装用差動増幅器の
動作特性を校正すれば、その絶対計測精度を十分に高め
ることが可能となり、それ自信の相対計測精度が十分に
高いことと相俟って、2次電池1の充放電電流を高精度
に、しかも安定に計測することが可能となる。また上述
したオフセットの付与と、利得の調整による絶対計測精
度の校正については比較的簡単に行うことができ、一
旦、その校正処理を完了すればその状態を保持すれば良
いので、マイクロプロセッサ5の処理負担となることが
ない。またこのようにして校正された電流計測回路10
によれば、その計測精度が十分に高いので、構成が簡単
で、安価なマイクロプロセッサ5を用いても、高精度に
計測された充放電電流の下で、2次電池1の電池残量を
高精度に求めることが可能となる。
【0025】一方、過電流保護回路20は、例えば図4
に示すように構成される。この過電流保護回路20もま
た前記シャント抵抗2の両端間電圧から該シャント抵抗
2に流れる電流を検出するものであるが、上述した電流
計測回路10と異なるところは、2次電池1の定常的な
充放電電流ではなく、特に2次電池1における過電流の
発生を検出する点にある。この為、前述した電流計測回
路10とは完全に独立して設けられている。
【0026】即ち、この過電流保護回路20は、その入
力段に並列に設けられた2つの差動増幅器21a,21
bを備えている。これらの差動増幅器21a,21b
も、前述した電流計測回路10における演算増幅器1
1,12,13と同様に、単一極性の電源によって駆動さ
れその動作範囲(極性)が規定されたものであり、これ
らの差動増幅器21a,21bには前記シャント抵抗2
の端子間電圧が、その極性を異ならせて並列に入力され
るようになっている。具体的には、差動増幅器21aは
2次電池1の充電電流を検出するように設けられ、また
差動増幅器21bは2次電池の放電電流を検出するよう
に設けられている。
【0027】尚、この過電流保護回路20においては、
前述した電流計測回路10に示した極性反転スイッチ1
4を設けることに代えて、2つの差動増幅器21a,2
1bを並列に設けており、これによって2次電池1の充
放電に拘わることなく、その過電流を速やかに検出する
ものとなっている。つまりスイッチの切り替えによる時
間的ロスを招くことなく、2次電池1の充電および放電
に伴う過電流の発生をそれぞれ確実に、且つ速やかに検
出するものとなっている。
【0028】しかして一方の差動増幅器21aによって
検出されたシャント抵抗2の両端間電圧(シャント抵抗
2に流れる電流)は、並列に設けられた第1および第2
の比較器22a,22bにそれぞれ与えられて第1およ
び第2の基準値とそれぞれ比較される。また他方の差動
増幅器21bによって検出されたシャント抵抗2の両端
間電圧は、並列に設けられた第3および第4の比較器,
22c,22dにそれぞれ与えられ、前記第1および第
2の基準値とそれぞれ比較される。
【0029】尚、上記第1および第3の比較器22a,
22cは、外部抵抗(R1,R2)23aの調整によって設
定された第1の過電流検出レベル(第1の基準値;CREF
1)と前記各差動増幅器21a,21bにより検出された
電流値と比較し、検出電流値が上記第1の基準値を超え
るとき、過電流検出信号を発生する役割を担う。また前
記第2および第4の比較器22b,22dは、外部抵抗
(R3,R4)23bの調整によって設定された第2の過電
流検出レベル(第2の基準値;CREF2)と前記各差動増幅
器21a,21bにより検出された電流値と比較して過
電流検出信号を発生する役割を担う。換言すれば、差動
増幅器21aによって検出される2次電池1の充電電流
は、第1および第2の比較器22a,22bにて第1の
基準値(CREF1)および第2の基準値(CREF2)とそれぞれ比
較され、また差動増幅器21bによって検出される2次
電池1の放電電流は、第3および第4の比較器22c,
22dにより、第1の基準値(CREF1)および第2の基準
値(CREF2)とそれぞれ比較されるようになっている。
【0030】しかして第1および第2の比較器22a,
22bによる過電流の検出出力は、オア回路(OR)2
4aからバッファを介して、その検出タイミングにて直
接出力されるようになっている。一方、前記各差動増幅
器21a,21bの各出力(検出電流値)を前記第1の
基準値(CREF1)とそれぞれ比較する第1および第3の比
較器22a,22cの各出力(過電流検出結果)は、オ
ア回路24bにて論理和されている。また前記各差動増
幅器21a,21bの各出力(検出電流値)を前記第2
の基準値(CREF2)とそれぞれ比較する第2および第4の
比較器22b,22dの各出力(過電流検出結果)は、
オア回路24cにて論理和されている。
【0031】これらのオア回路24b,24cは、外付
けされたコンデンサ25a,25bの充電特性を利用し
た2系統のタイマー回路26a,26bをそれぞれ駆動
するものである。即ち、各タイマー回路26a,26b
は、スイッチSW1a,SW2aを介して上記コンデンサ25a,
25bをそれぞれ一定電流で充電する定電流源Iconst1,
Iconst2と、上記コンデンサ25a,25bを短絡してリ
セットするスイッチSW1b,SW2b、そしてコンデンサ25
a,25bの充電電圧を所定の基準電圧と比較する比較
器27a,27bとからなる。オア回路24b,24c
は、このようなタイマー回路26a,26bのスイッチ
群SW1a,SW2a,SW1b,SW2bを選択的に動作させることで、
定電流源Iconst1,Iconst2によるコンデンサ25a,25
bの充電を開始させる。比較器(補助比較器)27a,
27bは、このようにして充電されるコンデンサ25
a,25bの充電電圧と基準電圧とを比較し、該充電電
圧が基準電圧に達したときにその出力を発生する。従っ
て比較器27a,27bは、コンデンサ25a,25bの
充電電圧が基準電圧に達するまでの時間、前記オア回路
24b,24cの出力を遅延させる役割を担っている。
尚、このようなタイマー回路26a,26bによる遅延
時間は、外付けされたコンデンサ25a,25bの容量
を可変することで調整される。
【0032】しかしてタイマー回路26a,26bを介
して遅延された前記第1〜第4の比較器22a,22b,
22c,22dの各出力は、たすき掛け接続されたオア
回路からなるラッチ回路(保持回路)28により保持さ
れた後、バッファを介して出力される。即ち、前記第1
〜第4の比較器22a,22b,22c,22dによって
それぞれ検出された過電流検出結果は、タイマー回路2
6a,26bを介して所定時間遅延された後、ラッチ回
路28により保持され、バッファを介して出力されるよ
うになっている。
【0033】尚、上述した如く差動増幅器21a,21
b介して計測された電流値を、比較器22a,22b,2
2c,22dによりレベル判定することで検出され、バ
ッファを介して出力される過電流検出結果(デジタル
値)は、前述したように充電・放電をスイッチ制御する
半導体スイッチ(パワーFET)3のドライバ回路40
や、マイクロプロセッサ5に与えられる。但し、図4に
おいては、上記ドライバ回路40とマイクロプロセッサ
5の入力段を、抵抗とコンデンサとからなる等価的な負
荷として示してある。
【0034】かくして上述した如く構成される過電流保
護回路20においては、2次電池1の充電電流と放電電
流とを2系統の差動増幅器21a,21bによりそれぞ
れ独立に計測している。そしてこれらの各差動増幅器2
1a,21bにより計測される電流値は、外部抵抗23
a,23bの調整によって設定された第1および第2の
過電流検出レベル(第1および第2の基準値;CREF1,CRE
F2)の下で、前述した比較器22a,22b,22c,2
2dによりそれぞれ独立に比較判定され、過電流の検出
が行われる。そしてその過電流検出結果は、コンデンサ
25a,25bの容量調整により可変設定されたタイマ
ー回路26a,26を介して所定時間遅延されて出力さ
れる。
【0035】即ち、この過電流保護回路20において
は、その主体部をASIC6の一部として集積回路化し
たにも拘わらず、外部抵抗23a,23bの調整によっ
て過電流の検出レベルを可変設定し、また過電流検出の
応答時間をコンデンサ25a,25bの調整により可変
設定し得る構成となっている。この結果、2次電池1の
仕様やその特性、更にはその用途に応じた過電流保護を
適宜施すことができるように汎用化されている。
【0036】またこの過電流保護回路20においては、
特に2次電池1の充電時における過電流を検出するため
の検出系(差動増幅器21a,第1および第2の比較器
22a,22b)と、2次電池1の放電時時における過
電流を検出するための検出系(差動増幅器21b,第3
および第4の比較器22c,22d)とが独立に設けら
れ、これらの各系毎に選択的に電源供給がなされるよう
になっている。このような選択的な電源供給は、後述す
るパワースイッチ回路50の下で制御される。この結
果、検出系が2系統設けられていると雖もその一方だけ
が駆動され、これによってその消費電力が略半分に低減
されている。特にこのような選択的な電源供給は、マイ
クロプロセッサ5によるスイッチドライバ(ドライブ回
路)40の駆動に連動して実行され、従って2次電池1
の充放電の切り替えタイミングに遅れることなく、即時
的に電源供給の選択切り替えが行われるものとなってい
る。
【0037】従って上述した構成の過電流保護回路20
によれば、その入力段が高入力インピーダンスの差動増
幅器21a,21bによって構成されており、その回路
構成全体が低消費電力化されているので、ASIC6の
一部として集積回路化するに好適である。しかも2つの
差動増幅器21a,21bや、4つの比較器22a,22
b,22c,22d等を1つの素子上に形成することがで
きるので、これらの動作特性のばらつきを抑え、全体に
安定した動作を確保することができる。また過電流検出
レベルを設定する抵抗23a,23bと、検出応答時間
の調整の為のコンデンサ25a,25bだけを外付け部
品としているので、その調整が容易であり、2次電池1
の仕様や、その使用形態に応じた調整が可能となる等の
効果が奏せられる。
【0038】次に上述した如く構成された過電流保護回
路20における2系統の検出系に対して選択的に電源供
給し、その消費電力を低減する役割を担うパワースイッ
チ回路50について説明する。このパワースイッチ回路
50は、例えば図5に示すようにマイクロプロセッサ5
からの制御コマンドを入力して2次電池1に対する制御
動作を解析し、その制御動作の形態に応じて電源スイッ
チ群(SW1,〜SW5)51の作動を個別に制御する制御ロ
ジック52によって構成される。
【0039】この制御ロジック52は、図6にその制御
テーブルの構成例を示すように、マイクロプロセッサ5
から与えられる制御信号(PS3,CHG1,CHG2,DC1)に応じ
て、特に前記過電流保護回路20の各部に対する電源供
給を選択制御する。また制御ロジック52は、上記過電
流保護回路20に対する電源供給の制御に加えて、AS
IC6を構成するその他の回路機能部やマイクロプロセ
ッサ5等に対しても、電源供給を選択制御するものとな
っている。
【0040】ちなみに上記電源スイッチ群51における
第1のスイッチSW1は、マイクロプロセッサ5のA/D
変換器5aに対して、そのA/D変換に用いる基準電圧
(PWAD)を選択的に与えるものである。また第2のスイ
ッチSW2は、マイクロプロセッサ5の補助回路としての
EEPROM(図示せず)に対してその駆動電圧(PWE
P)を選択的に与える。このEEPROMは、前述した
電流計測回路10を校正する際の計測データや、マイク
ロプロセッサ5の状態情報等を記憶する役割を担う。ま
た第3のスイッチSW3は、電流計測回路10および電圧
計測回路30に対する駆動電圧(PWI)を選択的に出力
する役割を担っている。
【0041】しかして電源スイッチ群51におけるスイ
ッチSW4,SW5,SW6は、前記過電流検出回路20に対し
て、その駆動電圧(PWVA,PWVB,PWVC)を選択的に供給す
るものである。特に図4に示すように上記駆動電圧(PW
VA)は充電電流の検出系をなす差動増幅器21a、第1
および第2の比較器22a,22bに与えられ、駆動電
圧(PWVB)は放電電流の検出系をなす差動増幅器21
b、第3および第4の比較器22c,22dに与えられ
る。そして駆動電圧(PWVC)は、前記比較器22a,2
2b,22c,22dの後段に設けられたタイマー回路に
組み込まれた比較器27a,27bに対してそれぞれ与
えられるようになっている。
【0042】特にパワースイッチ回路50においては、
例えば半導体スイッチ3の動作状態からマイクロプロセ
ッサ5が把握している2次電池1の充放電状態に応じ
て、駆動電圧(PWVA,PWVB)の出力を選択制御する。具
体的には2次電池1の充電時には、差動増幅器21a、
第1および第2の比較器22a,22bに対してだけそ
の駆動電圧(PWVA)を出力し、差動増幅器21b、第3
および第4の比較器22c,22dに対する駆動電圧(P
WVB)の出力を停止する。これによって上記差動増幅器
21b側の無駄な動作を停止させ、その電力消費の無駄
を省いている。同様にして2次電池1の放電時には、差
動増幅器21b側に対してだけ駆動電圧(PWVB)を出力
し、差動増幅器21a側に対する駆動電圧(PWVA)の出
力を停止することで、該差動増幅器21a側における無
駄な作動を停止させて、その電力消費を省いている。
【0043】尚、タイマー回路に組み込まれた比較器2
7a,27bは、比較器22a,22b,22c,22dの
出力を受けてタイマー回路が作動したときにだけ作動す
れば、その機能が果たされることから、例えばタイマー
回路の起動信号(比較器22a,22b,22c,22d
の出力)が発せられたときにだけ、上記比較器27a,
27bに対してその駆動電圧(PWVC)を出力するように
パワースイッチ回路50を構成するようにしても良い。
この場合には、前記制御ロジック52に、比較器22
a,22b,22c,22dの出力を取り込むようにして
おけば良い。
【0044】このようにパワースイッチ回路50は、上
述した如く各回路機能部に対して個別に電源供給する電
源スイッチ群51の作動を、制御ロジック52の下で選
択的に制御することで、上記各回路機能部を選択的に作
動させている。換言すれば動作させる必要のない回路機
能部に対する電源供給を停止することで、無駄な電力消
費を阻止し、これによってASIC6全体の省電力化を
図っている。特にパワーセーブ時等においては、例えば
マイクロプロセッサ5の動作状態をEEPROMに格納
した後、マイクロプロセッサ5を含む各回路機能部への
電源供給を停止することで、その状態を維持したまま2
次電池1の電力消費を極力抑えるものとなっている。
【0045】従ってこのようなパワースイッチ回路50
の制御を受けて、2次電池1の充放電電流の向きに応じ
て差動増幅器21a,21bや、比較器22a,22b,
22c,22dに対する電源供給が選択制御され、また
過電流検出がなされたときにだけ比較器27a,27b
が駆動される過電流検出回路20においては、その回路
機能が不要なときには当該回路機能の駆動自体が停止さ
れるので、その消費電力を大幅に低減することができ
る。
【0046】かくして上述した如く構成された電流計測
回路10や過電流保護回路20、更にはパワーセーブ回
路50等を備えて構成されるASIC6によれば、各回
路機能部が省電力化されている上、シャント抵抗2の両
端間電圧から2次電池1の充放電電流を検出する差動増
幅器が高入力インピーダンス化され、更に高精度化され
ているので、2次電池1の動作状態を確実に検出し、監
視することができる。特に電流計測回路10にあって
は、その相対計測精度が十分に高いことと相俟って、差
動増幅回路に対するオフセットの付与と、利得の調整に
よってその絶対計測精度も十分高く設定し得るので、2
次電池1の充放電電流を高精度に計測することができ
る。この結果、マイクロプロセッサ5における計測電流
の積算処理による電池残量の計測も、簡易にして高精度
に行うことが可能となる。
【0047】また過電流保護回路20にあっては、過電
流の検出レベルとその検出応答時間をそれぞれ可変設定
可能であり、特にこの実施形態においては過電流の検出
レベルを2段階に、また検出応答時間についても2段階
に設定することが可能であるので、2次電池1の仕様
や、その用途に応じた最適な過電流保護対策を講じるこ
とが可能である。
【0048】また上述した構成のASIC6によれば、
全体的な電力消費量が抑えられており、パワーセーブ機
能によって各回路機能部の発熱も極力抑えられるので、
マイクロプロセッサ5等と共に2次電池1に一体に組み
込んで電池パック化するに好適である。特に電池パック
を実現する場合、上述した電流計測回路10や過電流保
護回路20等は2次電池1と共に密閉容器に収容される
ことになるので、小型で安価であり、しかも発熱が小さ
く安全性が高いことが要求される。従ってこれらの各回
路機能部を集積一体化したASIC6によれば、上記各
要求を効果的に満たすことが可能となるので簡単に、且
つ効果的に電池パック化することが可能となる。
【0049】更には電流計測回路10と過電流保護回路
20は、それぞれ独立にシャント抵抗2の両端間電圧か
ら2次電池1の充放電電流を計測・検出するので、電流
計測回路10のダイナミックレンジを徒に広く設定する
必要がない。特に電流計測回路10に組み込まれる差動
増幅回路のダイナミックレンジを、2次電池1の定常的
な充放電電流のレベルに応じて定めれば良いので、その
計測精度を十分に高くすることができる。
【0050】尚、本発明は上述した実施形態に限定され
るものではない。この例では図1および図2に示すよう
に、動作電圧が大きく異なる過電圧保護回路7と、デジ
タル動作するマイクロプロセッサを除いた2次電池1の
アナログ周辺回路の全てを一括してASIC化したが、
特定の回路機能部だけをまとめてASIC化することも
可能である。ちなみに図3に示す構成のASIC6にお
いては、64ピンの標準パッケージに収まるように回路
機能を搭載しているが、これに捕らわれることはない。
【0051】また電流計測回路10において差動増幅回
路に付与するオフセットのレベルを更に細かく設定する
ことも可能であり、その利得についても更に細かく調整
可能に構成しても良い。更には過電流保護回路20にお
ける過電流検出レベルを1系統、或いは3系統以上に設
定可能に構成することも勿論可能であり、更にはその検
出応答時間についても1系統、或いは3系統以上に設定
可能に構成することも可能である。その他、本発明はそ
の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することが
できる。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る電池残
量測定装置用集積回路によれば、2次電池に直列に介挿
された充放電電流検出用の抵抗の両端間電圧を検出して
前記2次電池の充放電電流を求めて前記マイクロプロセ
ッサに与える電流計測回路と、前記抵抗の両端間電圧か
ら前記2次電池の過電流を検出して該2次電池の保護回
路を作動させる過電流保護回路とをそれぞれ独立に備
え、これらの回路を集積一体化しているので、電池残量
の計測に必要な2次電池の定常的な充放電電流を高精度
に計測しながら、該2次電池の過電流を確実に検出する
ことができ、また集積一体化に伴って小型化と省電力化
とを図り得る。
【0053】特に請求項2に記載するように、電流計測
回路および過電流保護回路の入力段に、それぞれ高入力
インピーダンスの差動増幅器を設けた構成の集積回路と
してるので、電流計測回路における電流計測精度および
過電流保護回路における過電流検出精度を十分に高める
ことができ、2次電池と一体にパッケージ化するに適し
たASICを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る電池残量測定装置を
備えて構成される電池パックの概略構成図。
【図2】図1に示す電池残量測定装置の一部をなすAS
ICの概略構成を示す図。
【図3】ASICに組み込まれる電流計測回路の構成例
を示す図。
【図4】ASICに組み込まれる過電流保護回路の構成
例を示す図。
【図5】ASICに組み込まれるパワースイッチ回路の
構成例を示す図。
【図6】パワースイッチ回路における制御ロジックの制
御テーブルの構成例を示す図。
【符号の説明】
1 2次電池 2 シャント抵抗 3 半導体スイッチ 5 マイクロプロセッサ 5a A/D変換器 6 ASIC 7 過電圧保護回路 10 電流計測回路 11,12,13 演算増幅器(差動増幅回路) 14 極性反転スイッチ 15 第1のスイッチ群(オフセット付与) 18 第2のスイッチ群(利得調整) 20 過電流検出回路 21a,21b 差動増幅器 22a,22b,22c,22d 比較器 23a,23b 外部抵抗 24a,24b,24c オア回路 25a,25b コンデンサ 26a,26b タイマー回路 27a,27b 比較器 28 ラッチ回路 30 電圧検出回路 40 スイッチドライバ(ドライブ回路) 50 パワースイッチ回路 51 電源スイッチ群 52 制御ロジック 60 論理データ配分回路 70 電圧検出回路 80 電圧検出回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 土畑 誠 東京都品川区南品川3丁目4番10号 東芝 電池株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マイクロプロセッサと共に用いられて、
    充電可能な2次電池の残量を測定する電池残量測定装置
    を構築する集積回路であって、 前記2次電池に直列に介挿された充放電電流検出用の抵
    抗の両端間電圧を検出して前記2次電池の充放電電流を
    求めて前記マイクロプロセッサに与える電流計測回路
    と、前記両端間電圧から前記2次電池の過電流を検出し
    て該2次電池の保護回路を作動させる過電流保護回路と
    を具備し、これらを集積一体化したことを特徴とする電
    池残量測定装置用集積回路。
  2. 【請求項2】 前記電流計測回路および過電流保護回路
    は、その入力段に高入力インピーダンスの差動増幅器を
    それぞれ備えていることを特徴とする請求項1に記載の
    電池残量測定装置用集積回路。
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