JP5209512B2 - 電動工具用バッテリ監視システム、電動工具用バッテリパック、及び電動工具用充電器 - Google Patents

電動工具用バッテリ監視システム、電動工具用バッテリパック、及び電動工具用充電器 Download PDF

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Description

本発明は、電動工具の駆動用電源として用いられるバッテリパック内のバッテリの状態を監視する電動工具用バッテリ監視システム、このシステムを構成する電動工具用バッテリパック、及び電動工具用充電器に関する。
リチウムイオン二次電池からなるバッテリを用いた電動工具用バッテリパック(以下単に「バッテリパック」ともいう)には、通常、バッテリの状態を常時監視するための監視回路が内蔵されている。監視回路による監視項目としては、例えば、バッテリを構成する各電池セルの電圧、バッテリの電圧の低下度合い、各電池セルの温度(或いはバッテリ全体の温度)、バッテリからの充放電電流などがある。
監視回路によるバッテリの監視は、バッテリの充電中に加え、バッテリから電力供給対象である電動工具への放電中にも行うようにするのが一般的である。そのため、監視回路の電源にはバッテリが使用される。
このようにバッテリを電源として動作する監視回路を内蔵したバッテリパックにおいては、監視回路によって微量ながらも常時バッテリの電力が消費されることになる。そのため、電動工具への電力供給が行われず単に放置されているだけの状態であっても、バッテリの放電が進んでその残容量は徐々に減少していき、最終的には容量が空になる。そして、バッテリの容量が減少すると、バッテリ電圧も低下し、やがて監視回路は動作できなくなってしまうおそれがある。
バッテリ容量の低下を抑制する方法として、例えば、バッテリパックが単に放置されている等の不使用時には監視回路をスリープモードに切り換えてその動作の一部又は全てを停止させる方法や、バッテリの電圧がある一定レベルを下回ったときにはバッテリからバッテリパック内の各回路への電力供給を完全に遮断する方法などがある。しかし、いかにこういった方法をとろうとも、バッテリには自然放電(自己放電)が存在するため、単に放置されているだけであっても長期的にみればバッテリの電圧は徐々に低下していって過放電状態となり、監視回路は電源電圧不足により動作できなくなってしまう。
一方、監視回路を内蔵したバッテリパックを充電するための充電器としては、監視回路の監視結果(即ちバッテリの状態)に基づいて充電を制御する構成のものが一般的である。しかし、このようにバッテリパック内の監視回路からの監視結果に基づいて充電を制御する構成の充電器では、バッテリの電圧が低下して監視回路が動作不能となったバッテリパックを充電しようとすると、バッテリパック側から監視結果を取得できないことによって正常に充電を行えない、或いは充電動作を全く行えないおそれがある。
そこで、監視回路が動作不能になる程にバッテリ電圧が低下したバッテリパックを充電する方法として、バッテリ電圧が所定値以下である場合には監視回路からの監視結果やその取得状況等とは無関係に充電を開始し、バッテリ電圧が回復した後に監視動作を開始する方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)
特開2007−82379号公報
しかしながら、長期放置されるなどして監視回路が動作不能な程度にまで放電が進んだバッテリパックを充電する場合に、特許文献1に記載されている方法のように監視回路の動作とは無関係に充電を行うようにすると、バッテリに何らかの異常が発生した場合、或いは充電開始前から既にバッテリに何らかの異常が発生している場合でも、その異常が検出されないまま充電が継続される可能性がある。
過放電状態となったバッテリに起こり得る異常は種々あり、その一例として、バッテリを構成する電池セルが内部短絡することがある。このように内部短絡状態となった電池セルを含むバッテリに対して充電が行われると、バッテリ全体としての電圧は正常な値に回復することなく、充電の継続により一部の正常な電池セルへの充電はどんどん進んで過充電状態になってしまうおそれがある。
そのため、監視回路の動作とは無関係に充電を継続させること、即ち、バッテリを構成する電池セルに異常が生じている可能性があるにもかかわらず充電を継続することは、好ましいものではない。
こういった問題は、電池セルがリチウムイオン二次電池であるバッテリパックに限らず、バッテリの状態を監視する監視回路を備えた種々のバッテリパックにおいても同様に生じ得る問題である。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、バッテリを電源として動作する監視回路を内蔵したバッテリパックにおいて、監視回路が動作不能となる程にバッテリ電圧が低下しても、少なくともバッテリへの充電を行う際には監視回路を動作可能とすることを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本発明の電動工具用バッテリ監視システムは、電動工具の駆動用電源として用いられ、少なくとも1つの電池セルを有するバッテリ、及び、該バッテリから電力供給を受けて動作し、該バッテリの状態を監視する監視回路、を有する電動工具用バッテリパックと、この電動工具用バッテリパックの内部又はこの電動工具用バッテリパックとは別に設けられ、監視回路を動作させることが可能な電力を出力する副電源と、を備えたものである。そして、監視回路は、バッテリの電圧が低下して該バッテリの電力による動作ができなくなった場合は副電源からの電力供給を受けて動作できるよう構成されている。
このように構成された本発明の電動工具用バッテリ監視システムによれば、例えば電動工具用バッテリパックが長期放置されること等によって、監視回路が動作不能となる程にバッテリ電圧が低下しても、バッテリに代わって副電源により監視回路を動作させることができる。そのため、そのようにバッテリ電圧が低下したバッテリへの充電を行う際も、副電源によって監視回路を動作させつつ、バッテリへの充電を行うことが可能となる。
本発明の電動工具用バッテリ監視システムにおいて、副電源をどのように設けるかは種々考えられるが、例えば、バッテリが有する少なくとも1つの電池セルが二次電池セルである場合には、このバッテリを充電するための充電器の中に設けるようにしてもよい。
即ち、電動工具用バッテリ監視システムは、電動工具用バッテリパックに対して着脱可能に構成された、バッテリを充電するための充電電力を生成し出力する電動工具用充電器を備えており、副電源は、この電動工具用充電器内に設けられ、この電動工具用充電器に電動工具用バッテリパックが装着されたときに副電源の電力が電動工具用バッテリパックへ供給可能に構成されている。
このように構成された電動工具用バッテリ監視システムによれば、監視回路が動作不能となる程にバッテリ電圧が低下しても、そのバッテリを充電するために電動工具用充電器を接続すれば、充電器からはバッテリ充電用の電力に加えて副電源の電力も供給される。そのため、バッテリ電圧が低下しても、少なくともバッテリへの充電を行う際には、監視回路を動作させることができる。
そして、電動工具用充電器内に副電源を有する構成の電動工具用バッテリ監視システムは、より具体的には、電動工具用充電器が、副電源の電力をバッテリパックへ出力するための充電器側電源端子を備え、電動工具用バッテリパックが、当該電動工具用バッテリパックが電動工具用充電器に装着されたときに充電器側電源端子と接続されて該充電器側電源端子から出力された副電源の電力を当該電動工具用バッテリパック内へ入力するためのバッテリパック側電源端子を備えたものとして構成することができる。
このように構成された電動工具用バッテリ監視システムによれば、電動工具用バッテリパックが電動工具用充電器に装着されたときに双方の電源端子が接続されるため、副電源の電力を、これら各電源端子を介して電動工具用バッテリパック内へ確実に供給することができ、充電の際に監視回路を確実に動作させることができる。
また、電動工具用充電器の中に副電源が備えられた構成の電動工具用バッテリ監視システムは、監視回路による監視内容(即ちバッテリの状態)を電動工具用充電器へ伝達できる構成とすることもできる。即ち、電動工具用バッテリパックを、監視回路による監視内容を電動工具用充電器へ出力するための監視内容出力端子を備えた構成とする。また、電動工具用充電器は、当該電動工具用充電器に電動工具用バッテリパックが装着されたときに監視内容出力端子と接続されて該監視内容出力端子から出力された監視内容を当該電動工具用充電器内へ入力するための監視内容入力端子を備えた構成とする。
このように構成された電動工具用バッテリ監視システムによれば、監視回路による監視内容が監視内容出力端子及び監視内容入力端子を介して電動工具用バッテリパックから電動工具用充電器へと入力(伝達)されるため、電動工具用充電器は、バッテリを充電する際にその入力された監視内容に基づいて充電動作を制御することができるようになる。
そして、上記のように監視回路による監視内容を電動工具用充電器へ出力できるよう構成された電動工具用バッテリ監視システムは、監視回路によってバッテリが充電可能な状態と判断された場合に電動工具用充電器によるバッテリの充電を行う構成とすることもできる。
即ち、監視回路は、バッテリの監視を行うことにより該バッテリが充電可能な状態か否かを判断する充電可否判断手段と、この充電可否判断手段によってバッテリが充電可能な状態と判断された場合に、監視内容の一つとして充電可能な状態であることを示す充電許可信号を監視内容出力端子へ出力する充電許可信号出力手段と、を備える。そして、電動工具用充電器は、電動工具用バッテリパックから監視内容入力端子を介して充電許可信号が入力された場合に、電動工具用バッテリパックへの充電電力の出力を行う。
このように構成された電動工具用バッテリ監視システムによれば、監視回路によって充電可能な状態と判断された場合にバッテリの充電が行われるため、バッテリに異常が生じている場合にもかかわらず充電が行われてしまうことを抑止することができる。
また、電動工具用充電器内に副電源が設けられている構成においては、その副電源の電力の有無に基づいて電動工具用バッテリパックが電動工具用充電器との装着を判断するよう構成することができる。即ち、電動工具用バッテリパックは、電動工具用充電器が装着されることによって副電源の電力が当該電動工具用バッテリパックに入力された場合に、該入力に基づいて当該電動工具用バッテリパックが電動工具用充電器に装着されたことを検出する充電器接続検出手段を備えている。
このように構成された電動工具用バッテリ監視システムでは、副電源の電力が、バッテリ電圧低下時の監視回路動作用の電力としてだけでなく、電動工具用バッテリパックが電動工具用充電器に装着されたことを検出するためにも用いられる。そのため、電動工具用充電器への装着の有無を簡易的且つ効率的に検出することが可能な電動工具用バッテリ監視システムを提供することができる。
ところで、本発明の電動工具用バッテリ監視システムにおいて、監視回路は、バッテリの電圧又は副電源の電圧が直接入力されて動作する構成としてもよいが、例えば、電動工具用バッテリパック内に、バッテリの電圧及び副電源の電圧が入力されると共に該各電圧のうちいずれか一方を元に監視回路を動作させるための動作用電源を生成する電源回路を備え、監視回路は、その電源回路にて生成された動作用電源によって動作するもの、として構成してもよい。
このように構成された電動工具用バッテリ監視システムによれば、バッテリの電圧又は副電源の電圧を直接監視回路へ入力できない場合であっても、電源回路によって監視回路動作用の所望の電源を生成できるため、当該電動工具用バッテリ監視システムの構成の自由度(特に、上記各電圧の値)を広げることができる。
そして、上記のように電動工具用バッテリパックが電源回路を備えた構成において、電源回路を、バッテリの電圧又は前記副電源の電圧のうち大きい方を元に動作用電源を生成するよう構成すれば、動作用電源の生成がより安定して行われるようになる。
この場合、電源回路は、より具体的には、バッテリの電圧又は副電源の電圧が入力され、該入力された電圧を元に動作用電源を生成する動作用電源生成回路と、カソードが動作用電源生成回路の入力側に接続され、アノードにバッテリの電圧が入力される第1のダイオードと、カソードが動作用電源生成回路の入力側に接続され、アノードに副電源の電圧が入力される第2のダイオードと、を備えたものとして構成することができる。
このように、電源回路を、バッテリの電圧及び副電源の電圧がそれぞれダイオードを介して動作用電源生成回路へ入力される構成とすることで、特別な切り換え回路等を設けることなく、動作用電源生成回路がバッテリの電圧又は副電源の電圧のうち大きい方を元に動作用電源を生成することができる。
ここで、上記のように電源回路を備えた電動工具用バッテリパックは、更に、副電源の電圧が当該電動工具用バッテリパックに入力されてから電源回路に至る通電経路上に、電源回路に入力されるバッテリの電圧がこの通電経路を介して副電源側へ出力されるのを阻止するためのバッテリ電圧出力阻止手段が設けられたものであるとよい。
即ち、電源回路にはバッテリの電圧及び副電源の電圧の双方が入力されることから、仮に電源回路が故障した場合、その故障の状態によっては、バッテリの電圧が副電源側へ印加されてしまうおそれがある。そこで、副電源から電源回路への通電経路上にバッテリ電圧出力阻止手段を設けることで、電源回路側から副電源側へ誤ってバッテリ電圧が出力されてしまうのを防ぐことができる。
このバッテリ電圧出力阻止手段の具体的構成は種々考えられるが、例えば、カソードが電源回路側に接続されてアノードに副電源の電圧が入力される第3のダイオードにより構成してもよいし、また例えば、ヒューズにより構成してもよい。
このように第3のダイオード又はヒューズによってバッテリ電圧出力阻止手段を構成することで、バッテリ電圧出力阻止手段をより簡易的に実現することができる。
また、上記課題を解決するためになされた本発明の電動工具用バッテリパックは、上述した本発明の電動工具用バッテリ監視システムを構成するものである。そのため、この電動工具用バッテリパックによれば、監視回路が動作不能となる程にバッテリの電圧が低下しても、バッテリに代わって副電源により監視回路を動作させることができる。これにより、バッテリへの充電が行われる際も監視回路を動作させつつ充電が行われるようにすることができる。
また、上記課題を解決するためになされた本発明の電動工具用充電器は、上述した本発明の電動工具用充電システム(但し電動工具用充電器を備えたもの)を構成するものである。そのため、この電動工具用充電器によれば、電動工具用バッテリパックが装着されているときに、内部の副電源から電動工具用バッテリパックへ電力を供給することができ、これにより、電動工具用バッテリパック内のバッテリの電圧が低下していても副電源からの電力によって電動工具用バッテリパック内の監視回路を動作させることができる。
実施形態の電動工具用充電システムを構成する電動工具用バッテリパック及び電動工具用充電器の外観を表す斜視図である。 実施形態の電動工具用充電システムの電気的構成を表す電気回路図である。 バッテリパックのマイコンにて実行されるバッテリ監視制御処理を表すフローチャートである。 図3のバッテリ監視制御処理におけるS120の充電監視制御処理の詳細を表すフローチャートである。 電動工具用充電システムの他の実施形態を表す電気回路図である。
以下に、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
(1)電動工具用充電システムの全体構成
図1は、本発明が適用された実施形態の電動工具用充電システム30を構成する電動工具用バッテリパック(以下単に「バッテリパック」という)10及び電動工具用充電器(以下単に「充電器」という)20の外観を示す斜視図である。この電動工具用充電システム30は、本発明の電動工具用バッテリ監視システムが具現化された一実施形態である。
バッテリパック10は、例えば充電式インパクトドライバや充電式ドライバドリル、充電式インパクトレンチなど(これらはあくまでも一例)の各種電動工具に対して着脱自在に装着されて、これら電動工具にその駆動用の電源を供給するためのものであり、内部にその電源としてのバッテリ31(図2参照)が備えられている。
また、バッテリパック10は、その一側面に、充電器20の充電側装着部27或いは電動工具の工具本体に装着されるバッテリ側装着部17が形成されている。そして、このバッテリ側装着部17における所定の位置に、充電器20の充電側ターミナル26或いは工具本体の工具側ターミナル(図示略)と電気的に接続されるバッテリ側ターミナル16が設けられている。
このバッテリ側ターミナル16は、充放電電流が通電されるバッテリ側正極端子11及びバッテリ側負極端子12や、バッテリ側信号端子群13を備えた構成となっている。バッテリ側信号端子群13は、少なくとも充電器側制御電圧入力端子51、充電許可・停止信号出力端子52(いずれも図2参照)を含む複数の端子からなるものである。
充電器20は、図示しない外部入力電源(本実施形態ではAC100V電源)から、バッテリパック10内のバッテリ31を充電するための所定電圧の充電用直流電源(充電電力)を生成するものである。この充電器20は、上面の一端側にバッテリパック10が装着される充電側装着部27が形成されており、この充電側装着部27における所定の位置(充電側装着部27の内部)に充電側ターミナル26が設けられている。
この充電側ターミナル26は、バッテリパック10へ充電用直流電源を供給するための充電側正極端子21及び充電側負極端子22や、充電側信号端子群23を備えた構成となっている。充電側信号端子群23は、少なくとも充電器側制御電圧出力端子81、充電許可・停止信号入力端子82(いずれも図2参照)を含む複数の端子からなるものである。
また、充電器20には、当該充電器20の動作状態やバッテリパック10の充電状態等を外部へ表示するための、3つのLEDを備えた表示部28が設けられている。
このように構成された電動工具用充電システム30において、バッテリパック10のバッテリ側装着部17を充電器20の充電側装着部27に装着すると、双方のターミナル16,26が電気的に接続される。
より詳しくは、バッテリパック10のバッテリ側正極端子11が充電器20の充電側正極端子21と接続され、バッテリパック10のバッテリ側負極端子12が充電器20の充電側負極端子22と接続される。また、バッテリパック10のバッテリ側信号端子群13を構成する充電器側制御電圧入力端子51及び充電許可・停止信号出力端子52が、それぞれ、充電器20の充電側信号端子群23を構成する充電器側制御電圧出力端子81及び充電許可・停止信号入力端子82と接続される(図2参照)。これにより、充電器20による、バッテリパック10内のバッテリ31の充電が可能な状態となる。
(2)電動工具用充電システムの電気的構成
次に、本実施形態の電動工具用充電システム30の電気的構成について、図2を用いて説明する。図2は、電動工具用充電システム30の電気的構成を簡略的に示す電気回路図である。図2は、充電器20にバッテリパック10が装着されて両者が電気的に接続されている状態を示している。
(2−1)バッテリパックの電気的構成
まず、バッテリパック10の電気的構成について説明する。バッテリパック10は、図2に示す通り、バッテリ31と、このバッテリ31の充放電制御やバッテリ31の状態の監視を行うなど、当該バッテリパック10における各種制御機能を統括的に担うマイコン32と、バッテリ31の電力を入力としてバッテリパック10内の各種回路を動作させるためのバッテリ側制御電圧Vcc(例えば3.3V)を生成するバッテリ側レギュレータ33とを備えている。なお、バッテリ側正極端子11はバッテリ31の正極側に接続され、バッテリ側負極端子12はバッテリ31の負極側に接続されている。
バッテリ31は、複数の電池セルB1,B2,・・・,Bnが直列接続されてなるものである。本実施形態では、各電池セルB1,B2,・・・,Bnはいずれも定格電圧3.6Vのリチウムイオン二次電池であり、これが4個直列接続されている。そのため、バッテリ31全体の電圧(以下「バッテリ電圧」という)Vbatは正常時では14.4V近傍である。
バッテリパック10が電動工具本体に装着されて使用される際は、このバッテリ31の電力が、バッテリ側正極端子11及びバッテリ側負極端子12を介して電動工具本体へ供給される。また、充電器20によってバッテリ31が充電される際は、後述するようにバッテリ側正極端子11及びバッテリ側負極端子12を介して充電器20からの充電用直流電源がバッテリ31へ供給される。
バッテリ側レギュレータ33には、バッテリ電圧Vbatが、シャットダウンスイッチ40、ツェナーダイオードD4、及びダイオードD1を介して入力される。バッテリ側レギュレータ33は、その入力されたバッテリ電圧Vbatを元に、バッテリ側制御電圧Vccを生成する。なお、ツェナーダイオードD4は、カソードがシャットダウンスイッチ40の一端に接続され、アノードがダイオードD1のアノードに接続されている。そして、ダイオードD1のカソードがバッテリ側レギュレータ33に接続されている。
シャットダウンスイッチ40は、マイコン32からのシャットダウン信号SDに従ってオン・オフするものであり、そのオン・オフ制御の詳細については後述するが、バッテリ31が正常である限り、通常はオンされている。
そのため、通常はバッテリ電圧Vbatがこのシャットダウンスイッチ40、ツェナーダイオードD4、及びダイオードD1を介してバッテリ側レギュレータ33に入力される。但し、ツェナーダイオードD4の逆方向電圧(降伏電圧;例えば5V)による電圧降下やダイオードD1の順方向電圧による電圧降下が存在するため、実際には、バッテリ電圧Vbatのうち、これら電圧降下分を差し引いた値の電圧がバッテリ側レギュレータ33に入力されることとなる。
なお、バッテリパック10内の各回路は、図2に示すように、バッテリ側制御電圧Vccによって動作する回路と、バッテリ電圧Vbatにより動作する回路とが混在している。そのため、シャットダウンスイッチ40を介して入力されるバッテリ電圧Vbatは、ツェナーダイオードD4のカソードへ入力されると共に、バッテリパック10内におけるこのバッテリ電圧Vbatにより動作する各回路へも入力される。
また、バッテリ側レギュレータ33には、上述したバッテリ電圧Vbatの他に、充電器20内で生成された充電器側制御電圧Vdd(詳細は後述)も、ダイオードD3及びダイオードD2を介して入力される。
即ち、バッテリ側レギュレータ33の入力側には、ダイオードD1のカソードが接続されていると共にダイオードD2のカソードも接続されている。そして、ダイオードD2のアノードはダイオードD3のカソードに接続され、ダイオードD3のアノードは充電器側制御電圧入力端子51に接続されている。この充電器側制御電圧入力端子51には、後述するように充電器20から充電器側制御電圧Vddが入力される。そのため、充電器側制御電圧入力端子51に入力された充電器側制御電圧Vddは、ダイオードD3及びダイオードD2を介してバッテリ側レギュレータ33に入力される。
つまり、本実施形態のバッテリパック10では、バッテリ側レギュレータ33が、バッテリ電圧Vbat又は充電器側制御電圧Vddのうちいずれか一方を元にバッテリ側制御電圧Vccを生成可能な、いわゆるドロッパ型のレギュレータとして構成されている。具体的には、バッテリ電圧VbatはダイオードD1を介して入力され、充電器側制御電圧VddはダイオードD2を介して入力されるよう構成されている。これにより、バッテリ側レギュレータ33には、バッテリ電圧Vbat又は充電器側制御電圧Vddのうち大きい方が入力されることとなる。
このような構成により、バッテリ31が正常である通常時は、バッテリ側レギュレータ33にはダイオードD1を介してバッテリ電圧Vbatが入力され、これを元にバッテリ側制御電圧Vccが生成されることとなる。
一方、例えばバッテリパック10が長期放置されるなどして、バッテリ31の放電が進み、バッテリ電圧Vbatが低下すると、バッテリ側レギュレータ33は、その低下したバッテリ電圧Vbatからバッテリ側制御電圧Vccを正常に生成することができなくなるおそれがある。
このような場合、本実施形態では、バッテリパック10を充電器20に装着すれば、充電器20からの充電器側制御電圧VddがダイオードD2を介してバッテリ側レギュレータ33に入力されるため、バッテリ側レギュレータ33はその充電器側制御電圧Vddを元にバッテリ側制御電圧Vccを生成することができる。
より具体的には、本実施形態では、電圧低下検出用コンパレータ34からの電圧低下検出信号LV(詳細は後述)によってバッテリ31の過放電が検出されると、マイコン32は、シャットダウン信号出力端子からシャットダウン信号を出力して、シャットダウンスイッチ40をオフする。これにより、バッテリ側レギュレータ33へのバッテリ電圧Vbatの入力が遮断されてバッテリ側制御電圧Vccの生成が停止され、マイコン32の動作自体も停止される、シャットダウンモードに移行する。
マイコン32がシャットダウンモードから通常の動作状態(通常動作モード)に復帰するためには、バッテリパック10を充電器20に装着して充電を行う必要がある。バッテリパック10を充電器20に装着すると、充電器側制御電圧Vddが充電器側制御電圧入力端子51、ダイオードD3、及びダイオードD2を介してバッテリ側レギュレータ33に入力される。これにより、バッテリ側制御電圧Vccの生成が開始され、マイコン32が起動して、通常動作モードに復帰するのである。
通常動作モードに復帰すると、マイコン32はシャットダウンスイッチ40を再びオンさせる。そのため、シャットダウンスイッチ40のオン後、充電が進んでバッテリ電圧Vbatの値が回復すると、バッテリ側レギュレータ33は、再びバッテリ電圧Vbatを元にバッテリ側制御電圧Vccの生成を行うこととなる。
なお、充電器20からの充電器側制御電圧Vddをバッテリ側レギュレータ33へ入力するという目的だけを考えれば、ダイオードD3は必ずしも必要ではない。しかし、バッテリ側レギュレータ33及びその入力側に接続された2つのダイオードD1,D2等からなる電源回路に何らかの故障(例えばダイオードD2の故障)が生じて、バッテリ側レギュレータ33に入力されるバッテリ電圧Vbatが充電器側制御電圧入力端子51にも印加されてしまうおそれがある。そうなると、そのバッテリ電圧Vbatは充電器20内にも入力され、充電器20内の回路(例えば充電器側制御電圧Vddを生成する制御用スイッチング電源回路73など)に悪影響を及ぼしてしまうおそれがある。
そこで本実施形態のバッテリパック10では、充電器側制御電圧入力端子51にダイオードD3を接続し、充電器20からの充電器側制御電圧VddがこのダイオードD3を介してバッテリ側レギュレータ33へ入力されるようにしているのである。このようにダイオードD3を設けることにより、バッテリ電圧Vbatが充電器側制御電圧入力端子51を介して充電器20内へ入力されるのを阻止することができる。
バッテリパック10は、更に、バッテリ31における各電池セルB1,B2,・・・,Bnの電圧(以下「セル電圧」という)のうちいずれか1つを選択的に出力するセル選択スイッチ38と、このセル選択スイッチ38により選択されたいずれか1つの電池セルのセル電圧を増幅してセル電圧信号CeVとして出力する差動増幅回路35と、バッテリ31の近傍に設けられ、電池セルの温度(以下「セル温度」という)を検出してセル温度信号CeTとして出力する温度検出回路39と、バッテリ電圧Vbatを分圧抵抗Rx,Ryで分圧したバッテリ電圧分圧値Vzと所定の第1基準電圧Vr1とを比較してその比較結果を電圧低下検出信号LVとして出力する電圧低下検出用コンパレータ34と、バッテリ31から電動工具本体への放電時における放電電流を検出するための電流検出抵抗R1と、この電流検出抵抗R1により検出された電流(即ち、電流値に対応した電圧信号)を所定のゲインで増幅して放電電流信号を生成するための、オペアンプ37及び各抵抗R2,R3,R4からなる非反転増幅回路と、この非反転増幅回路による増幅後の放電電流信号と所定の第2基準電圧Vr2とを比較してその比較結果を放電検出信号CuDとして出力する放電検出用コンパレータ36と、充電器20が接続されたことを検出するための充電器検出用トランジスタTr1と、を備えている。
なお、充電器検出用トランジスタTr1として、本実施形態ではNPN型バイポーラトランジスタが用いられているが、これはあくまでも一例である。
セル選択スイッチ38は、バッテリ電圧Vbatにより動作し、マイコン32からのセル選択信号SELに従って、このセル選択信号SELにより指示されたいずれか1つの電池セルの電圧が出力されて差動増幅回路35へ入力されるよう構成されており、図示の如く複数のスイッチSW1a,SW2a、SW1b,SW2b,SW3a,・・・,SWnaを備えている。
このような構成により、セル選択信号SELによって例えば最も電位の低い電池セルB1が選択された場合は、セル選択スイッチ38において、その電池セルB1の負極と差動増幅回路35の非反転入力端子の間に接続されたスイッチSW1a、及び電池セルB1の正極と差動増幅回路35の反転入力端子の間に接続されたスイッチSW1bをそれぞれオンし、他のスイッチは全てオフする。これにより、セル選択スイッチ38からは、その選択された電池セルB1の電圧が差動増幅回路35へ入力される。
差動増幅回路35は、バッテリ側制御電圧Vccにより動作し、セル選択スイッチ38から入力された電圧(即ち選択された何れか一つの電池セルの電位差)が増幅され、セル電圧信号CeVとしてマイコン32へ入力される。
温度検出回路39は、例えばサーミスタなどの感温素子を備えた周知の温度センサとして構成されたものである。感温素子は、バッテリ31における各電池セルの近傍に設けられている。感温素子をどこに設けるか、或いはいくつ設けるかについては種々考えられ、例えば1つの感温素子を設けてこの感温素子に基づく検出結果を各電池セルのセル温度とみなすようにしてもよいし、各電池セルの各々に対して個別に感温素子を設け、電池セル毎に個々にセル温度を検出するようにしてもよい。本実施形態では、説明の簡略化のため、前者(感温素子が1つの場合)を前提として説明することとする。
電圧低下検出用コンパレータ34は、バッテリ電圧Vbat(又はバッテリ側制御電圧Vcc)を電源として動作し、バッテリ電圧分圧値Vzが第1基準電圧Vr1以上の正常状態であればハイ(H)レベルの電圧低下検出信号をマイコン32へ出力する。一方、バッテリ電圧Vbatが低下してバッテリ電圧分圧値Vzが第1基準電圧Vr1より低くなると、ロー(L)レベルの電圧低下検出信号をマイコン32へ出力する。この電圧低下検出用コンパレータ34は、バッテリ31が過放電状態となるのを防ぐべく、過放電状態に近くなった場合にこれを検出するものである。そのため、第1基準電圧Vr1としては、過放電状態に近いことが検出できるような値が適宜設定される。本実施形態では、一例としてバッテリ電圧Vbatが10Vより低くなった場合にこれを検出できるよう、第1基準電圧Vr1は、10Vを分圧抵抗Rx,Ryで分圧したときの値に設定されている。
電流検出抵抗R1は、バッテリ側負極端子12からバッテリ31の負極(最も電位の低い電池セルBnの負極)に至る通電経路に設けられており、この電流検出抵抗R1において放電電流により生じる電圧降下(電圧信号)が、非反転増幅回路を構成するオペアンプ37へ入力される。
この非反転増幅回路は、基本的には、バッテリ側制御電圧Vccにより動作するオペアンプ37を備えると共に、その非反転入力端子に電流検出抵抗R1により検出された電圧信号が入力され、反転入力端子は抵抗R2を介してグランド(接地電位)に接続されると共に抵抗R3を介して出力端子に接続された、周知の構成となっている。そして、本実施形態では、このような構成を基本としつつ、更に、反転入力端子とマイコン32との間に抵抗R4を接続しており、これにより、非反転増幅回路のゲインを二種類に切り換えることが可能となっている。
抵抗R4は、その一端がオペアンプ37の反転入力端子に接続され、他端がマイコン32のゲイン切替信号出力ポート47に接続されている。マイコン32は、ゲイン切替信号出力ポート47をハイインピーダンス又はLレベル出力のいずれかに切り替えることにより、非反転増幅回路のゲイン切り替えを実現する。
例えば、電動工具の使用時など、放電電流が大きいときは、ゲイン切替信号GCとしてハイインピーダンスの信号を出力して、ゲインを小さくすることにより(以下、このときのゲインを「第1のゲイン」ともいう)、その大きな放電電流(例えば数十Aの大電流)を適切に検出できるように設定される。逆に、放電電流が小さい(例えば0A近傍)になったときは、ゲイン切替信号GCとしてLレベルの信号を出力して、非反転増幅回路のゲインを大きくする(以下、このときのゲインを「第2のゲイン」ともいう)。これにより、微小な電流でも確実に検出できるようになる。このように、マイコン32は、放電電流の値に応じて非反転増幅回路のゲインを切り替えることで、放電電流の大きさにかかわらずこれを適切に検出できるようにするのである。
放電検出用コンパレータ36は、バッテリ側制御電圧Vccにより動作し、オペアンプ37から出力される放電電流信号が第2基準電圧Vr2以上のときはHレベルの放電検出信号CuDをマイコン32へ出力する。一方、オペアンプ37からの放電電流信号が第2基準電圧Vr2より低くなると、Lレベルの放電検出信号CuDをマイコン32へ出力する。この放電検出用コンパレータ36は、電動工具本体への電力供給が開始されたときにこれを検出するためのものである。
電動工具本体への電力供給が開始されると、負荷(例えばモータ)の特性により、放電電流はすぐに上昇していって、やがて定常状態となる。そのため、放電を検出するための基準となる第2基準電圧Vr2は、例えばその定常状態のときの電流値(例えば数十A)に近い値としてもよいし、定常状態のときの電流値の約1/2とするなど、種々の値に設定することができる。しかし本実施形態では、放電が開始されたときに、定常状態になるのを待つことなく迅速にこれを検出できるよう、第2基準電圧Vr2は低い値(例えば1A)に設定されている。
ここで、この放電検出用コンパレータ36に入力される放電電流信号は、オペアンプ37等からなる非反転増幅回路から入力されるものであるため、上述したように、この放電電流信号は非反転増幅回路のゲインによって異なるレベルとなる。このような構成において、仮に、非反転増幅回路のゲインが、大電流を適切に検出可能な第1のゲインに固定されたままだと、モータ低速時などの小さな値の放電電流(例えば数A)を確実に検出することが困難となる。
そこで本実施形態では、マイコン32が、放電が終了したときには非反転増幅回路のゲインを第2のゲインに切り替え、少ない放電電流でもこれを検出できるようにしている。つまり、小さな電流を十分に検出できるよう、ゲインを高く設定しておくのである。そして、放電開始が検出されたときは、ゲインを再び第1のゲインに切り替え、大電流を適切に検出できるようにするのである。
このように非反転増幅回路のゲインを切り替えるようにしている目的は、基本的には、上述したように小さな電流でも確実に検出できるようにするためであるが、更には、マイコン32が後述するようにスリープモードに移行した後、再び放電が開始されたときに、放電開始後迅速にスリープモードから通常の動作状態に復帰(ウェイクアップ)させるためでもある。放電終了時に第2のゲインに切り替えておけば、再び放電が開始されたときにその放電開始を、モータ低速時などのまだ電流値が小さい状態のときでも確実に検出することができ、より早くウェイクアップさせることができる。
充電器検出用トランジスタTr1は、ベースが抵抗R6及びダイオードD3を介して充電器側制御電圧入力端子51に接続され、エミッタが接地電位に接続され、コレクタが抵抗R5を介してバッテリ側制御電圧Vccに接続されると共にマイコン32の充電器接続検出信号入力ポート49に接続されている。
バッテリパック10が充電器20に装着されると、充電器20内で生成された充電器側制御電圧Vddは、上述したようにダイオードD2を介してバッテリ側レギュレータ33に入力されるだけでなく、更に、充電器接続信号として、抵抗R6を介して充電器検出用トランジスタTr1のベースに入力される。これによりこの充電器検出用トランジスタTr1はオンし、そのコレクタの電位、即ちマイコン32へ入力される充電器接続検出信号CHDはLレベルとなる。
つまり、バッテリパック10に充電器20が接続されていないときは、充電器検出用トランジスタTr1はオフされ、マイコン32に入力される充電器接続検出信号CHDは、抵抗R5を介して入力されるバッテリ側制御電圧VccによってHレベルとなる。一方、充電器20が接続されると、上記のように充電器20からの充電器接続信号(充電器側制御電圧Vdd)によって充電器検出用トランジスタTr1がオンして、マイコン32への充電器接続検出信号CHDがLレベルとなる。そのため、マイコン32は、充電器接続検出信号CHDのレベルに基づいて、充電器20が接続されているか否かを判断することができる。
マイコン32は、ハードウェアとしては、その内部にCPU61、ROM62、RAM63、NVRAM(不揮発性メモリ)64などを備えた周知の構成となっており、バッテリ側レギュレータ33により生成されたバッテリ側制御電圧Vccを電源として動作し、ROM62に記憶された各種プログラムに従って各種制御を実行する。
また、マイコン32は、信号が入出力されるポートとして、電圧低下検出用コンパレータ34からの電圧低下検出信号LVが入力される電圧低下検出信号入力ポート41、セル選択スイッチ38へのセル選択信号SELが出力されるセル選択信号出力ポート42、差動増幅回路35からのセル電圧信号CeVが入力されるセル電圧信号入力ポート43、温度検出回路39からのセル温度信号CeTが入力されるセル温度信号入力ポート44、放電検出用コンパレータ36からの放電検出信号CuDが入力される放電検出信号入力ポート45、オペアンプ37からの放電電流信号が入力される放電電流信号入力ポート46、ゲイン切替信号GCが出力されるゲイン切替信号出力ポート47、シャットダウンスイッチ40を制御するシャットダウン信号SDが出力されるシャットダウン信号出力ポート48、充電器検出用トランジスタTr1から充電器接続検出信号CHDが入力される充電器接続検出信号入力ポート49、充電器20への充電許可・停止信号(充電許可信号CP、充電停止信号CS)が出力される充電許可・停止信号出力ポート50、などを備えている。
マイコン32は、後述する充電監視制御処理(図4参照)において、適宜、充電許可信号CP又は充電停止信号CSを出力することにより、充電器20による充電電力の生成(又は出力)を許可又は停止させる。
具体的には、充電を許可する際に充電許可信号CPを出力すると、その充電許可信号CPがバッテリパック10の充電許可・停止信号出力端子52から充電器20の充電許可・停止信号入力端子82を経て充電器20内の充電用スイッチング電源回路72に入力され、これによりこの充電用スイッチング電源回路72による充電電力の生成(又は出力)が許可される。一方、充電を停止させる際に充電停止信号CSを出力すると、充電器20内の充電用スイッチング電源回路72は、その充電停止信号CSに従って充電電力の生成(又は出力)を停止する。
(2−2)充電器の電気的構成
次に、充電器20の電気的構成について説明する。充電器20は、外部電源(本例ではAC100V電源)を直流に整流するための入力整流回路71と、この入力整流回路71による整流後の直流電源からバッテリ31充電用の充電電力を生成する充電用スイッチング電源回路72と、入力整流回路71による整流後の直流電源から充電器20内の各種回路を動作させるための充電器側制御電圧Vddを生成する制御用スイッチング電源回路73と、充電用スイッチング電源回路72による充電電力の生成を制御(延いてはバッテリ31の充電を制御)するマイコン74と、充電器側制御電圧Vddをバッテリパック10へ出力するための充電器側制御電圧出力端子81と、バッテリパック10からの充電許可信号CP又は充電停止信号CSが入力される充電許可・停止信号入力端子82と、を備えている。
本実施形態の充電器20は、バッテリ31の充電を、定電流制御又は定電圧制御により行うよう構成されている。両者の切り換えは、マイコン74からの充電制御指令に応じて行われる。そのため、定電流制御による充電が行われる際は、充電用スイッチング電源回路72にて充電電力として一定電流値の充電電流が生成され、バッテリパック10に供給される。一方、定電圧制御による充電が行われる際は、充電用スイッチング電源回路72にて充電電力として一定電圧の充電電圧が生成され、バッテリパック10に供給される。
充電用スイッチング電源回路72により生成された充電電力は、充電器20の充電側正極端子21及び充電側負極端子22を介してバッテリパック10へ供給される。
充電器20のマイコン74は、ハードウェアとしては、図示は省略したものの、その内部にCPU、ROM、RAM、NVRAMなどを備えた周知の構成となっており、制御用スイッチング電源回路73により生成された充電器側制御電圧Vddを電源として動作し、ROMに記憶された各種プログラムに従って各種制御を実行する。
制御用スイッチング電源回路73により生成された充電器側制御電圧Vddは、充電器側制御電圧出力端子81からバッテリパック10にも出力される。即ち、充電器20にバッテリパック10が装着されると、充電器側制御電圧出力端子81にバッテリパック10の充電器側制御電圧入力端子51が接続される。これにより、充電器20内で生成された充電器側制御電圧Vddが、これら各端子81,51を介してバッテリパック10内に入力される。
また、充電器20にバッテリパック10が装着されると、充電器20における充電許可・停止信号入力端子82に、バッテリパック10における充電許可・停止信号出力端子52が接続される。これにより、バッテリパック10内のマイコン32から出力された充電許可信号CP又は充電停止信号CSは、これら各端子52,82を介して充電器20内の充電用スイッチング電源回路72へ入力される。
充電用スイッチング電源回路72による充電電力の生成(又は出力)は、バッテリパック10からの充電許可信号CP又は充電停止信号CSにより制御される。即ち、充電用スイッチング電源回路72は、バッテリパック10から充電許可信号CPが出力されているときに充電電力を生成してバッテリパック10へ出力し、バッテリパック10から充電停止信号CSが出力されているときは充電電力の生成(又は出力)を停止して、充電電力がバッテリパック10に入力されないようにする(つまりバッテリ31への充電が行われないようにする)よう構成されている。
(3)バッテリパックにおいて実行される各種制御処理
上記のように構成されたバッテリパック10において、マイコン32は、その通常動作中(通常の動作状態)は、後述するスリープモード及びシャットダウンモードである場合を除き、常時、セル温度や各電池セルのセル電圧、バッテリ31の充放電時の電流などに基づいてバッテリ31を監視している。なお、マイコン32によるバッテリ31の監視項目は、上述したセル電圧、セル温度、充放電電流に限らず、他の項目があってもよい。
つまり、通常動作中は、マイコン32によるバッテリ31の各種監視が行われる。一方、電動工具本体への電力供給が行われていない場合など、スリープモードに切り替わるべき所定の条件が成立したときには、マイコン32は、自身をスリープモードに切り替え、通常動作時よりもバッテリ31の消費電力を低く抑えるようにする。但し、スリープモード中はマイコン32をはじめとするバッテリパック10内の各部への電源供給が完全に停止するわけではなく、スリープモードから復帰してウェイクアップするための必要最小限の動作は引き続き行われる。
具体的には、マイコン32は、スリープモードに切り替わった後、少なくとも、放電検出用コンパレータ36からの電流検出信号に基づく、放電が開始されたか否かの判断、充電器検出用トランジスタTr1からの充電器接続検出信号に基づく、充電器20が接続されたか否かの判断、及び電圧低下検出用コンパレータ34からの電圧低下検出信号に基づく、バッテリ電圧分圧値Vzが第1基準電圧Vr1より低くなったか否か(即ち、本例ではバッテリ電圧Vbatが10Vより低くなったか否か)の判断は行う。
これにより、スリープモードへの切り替わり後、バッテリ31からの放電が開始されるか、充電器20が接続されるか、或いはバッテリ電圧分圧値Vzが第1基準電圧Vr1より低くなったか、のいずれかの復帰条件が成立した場合は、スリープモードから再び通常の動作状態に復帰する。そしてマイコン32は、後述するように、放電開始により復帰した場合は、バッテリ31の状態を監視しつつ放電を制御する。また、充電器20の接続により復帰した場合は、充電監視モードに入り、充電にかかわる各種制御や充電中のバッテリ31の状態監視等を含む充電監視制御処理を実行する。また、バッテリ電圧の低下により復帰した場合は、スリープモードよりも更にバッテリ31の消費電力が小さいシャットダウンモードへ移行する。
シャットダウンモードへの移行は、具体的には、シャットダウン信号によってシャットダウンスイッチ40をオフさせることにより行う。そのため、シャットダウンモードに入ると、バッテリ電圧Vbatは、バッテリ側レギュレータ33を含むバッテリパック10内の監視回路全体に全く供給されなくなり、マイコン32をはじめとする監視回路全体の動作が完全に停止する。
バッテリ電圧分圧値Vzが第1基準電圧Vr1より低い状態となっても引き続き上記のようにウェイクアップのために必要な動作を継続するようにすると、その消費電力は通常動作時よりは十分に低いとはいえ、バッテリ電力を消費していることは事実であるため、ゆっくりではあるがバッテリ31の放電が更に進み、バッテリ31が過放電状態となるおそれがある。そこで、本実施形態では、バッテリ電圧分圧値Vzが低下して第1基準電圧Vr1よりも低くなったときは、監視回路の機能よりもバッテリ31の過放電防止を優先し、シャットダウンスイッチ40をオフしてバッテリ31からバッテリパック10内の各部への電力供給を完全に遮断するのである。
但し、シャットダウンモードに移行しても、バッテリ31には自己放電があるため、長期的にみればバッテリの残容量・バッテリ電圧Vbatは徐々に低下していく。そして、バッテリ電圧Vbatの低下が進むと、バッテリ側レギュレータ33により生成されるバッテリ側制御電圧Vccも低下していき、やがてバッテリ31ではマイコン32を動作させることができなくなる。こうなると、マイコン32によるバッテリ31の監視も行われなくなる。
そこで本実施形態では、マイコン32が動作するために必要なバッテリ側制御電圧Vccを生成できない程度にまでバッテリ電圧Vbatが低下してしまっても、バッテリパック10を充電器20に装着すれば充電器20からの充電器側制御電圧Vddを元にマイコン32が動作できるよう構成されている。そのため、仮にバッテリ電圧Vbatが著しく低下している場合でも、充電の際にはマイコン32を動作させてバッテリ31の監視を個行うことができるのである。
(3−1)バッテリ監視制御処理の説明
次に、上記のように構成された本実施形態のバッテリパック10において、マイコン32が実行するバッテリ監視制御処理について、図3を用いて説明する。図3は、バッテリパック10内のマイコン32にて実行されるバッテリ監視制御処理を表すフローチャートである。バッテリパック10内のマイコン32では、CPU61がROM62から制御処理プログラムを読み出し、このプログラムに従って処理を実行する。
このバッテリ監視制御処理が開始されると、まず充電器20が接続されているか否かが判断される(S110)。この判断は、マイコン32の充電器接続検出信号入力ポート49に入力される充電器接続検出信号CHDに基づいて行われる。
そして、充電器20が接続されていると判断された場合は(S110:YES)、マイコン32を含むバッテリパック10内の監視回路は充電監視モードに入り、充電監視制御処理が実行される(S120)。この充電監視モードでは、マイコン32は、RAM63に充電監視モードフラグを設定すると共に、充電監視制御処理を実行することにより、バッテリ31の状態を監視しつつ、バッテリ31への充電を制御する。充電監視制御処理の詳細については、後で図4を用いて詳述する。
一方、充電器20が接続されていないと判断された場合は(S110:NO)、バッテリ電圧Vbatが10Vより低いか否かが判断される(S130)。この判断は、電圧低下検出用コンパレータ34からの電圧低下検出信号に基づいて行われ、10Vより低いと判断された場合は(S130:YES)、バッテリ31が過放電状態となるおそれがあることから、データストアを行った後、シャットダウンモードへと移行させる(S370)。即ち、シャットダウンスイッチ40をオフさせることにより、バッテリ31からバッテリパック10内への電力供給を全て停止させるのである。
なお、データストアとは、マイコン32がRAM63等に保持していた各種データ(例えば充電回数、これまでに検出されたセル温度の最高値・最大値、放電電流の最大値・最小値などの各種履歴)をNVRAM64に記憶させるものである。
このようにシャットダウンモードに入った後は、充電器20が接続されて充電が開始されない限り、シャットダウンモードが維持される。そして、充電器20が接続された場合は、充電器20内の充電器側制御電圧VddがダイオードD3及びダイオードD2を介してバッテリ側レギュレータ33に入力される。そのため、バッテリ側レギュレータ33においてその充電側制御電圧Vddを元にしたバッテリ側制御電圧Vccの生成が開始され、そのバッテリ側制御電圧Vccがマイコン32に入力される。これにより、マイコン32は、バッテリ監視制御処理を含む各種制御(通常動作)を開始することとなる。
S130の判断処理においてバッテリ電圧Vbatが10V以上と判断されたときは(S130:NO)、各電池セルB1,B2,・・・,Bnの各々につき、セル電圧が2.0Vより低いか否かが判断される(S140)。このとき、全ての電池セルのセル電圧が2.0V以上ならば(S140:NO)、ステータスチェックを行うが(S150)、いずれか1つでもセル電圧が2.0Vより低い電池セルがあった場合は(S140:YES)、放電禁止モードに入る(S320)。
具体的には、マイコン32内のRAM63に放電禁止モードフラグを設定すると共に、電動工具本体へ放電停止信号を出力する。これにより、電動工具本体内において負荷(モータ等)への通電(即ちバッテリ31からの放電)が停止される。
一方、S150のステータスチェックでは、バッテリ電圧Vbat、セル電圧、セル温度、放電電流などの、バッテリ31の状態を示す各種データの取得が行われる。
そして、放電電流信号入力ポート46に入力された放電電流信号に基づき、放電電流が80Aより大きいか否かが判断され(S160)、80Aより大きい場合は(S160:YES)、放電停止モードに入る(S310)。この放電停止モードでは、具体的には、マイコン32内のRAM63に放電停止モードフラグを設定すると共に、S320の放電禁止モードと同じように放電停止信号を出力することにより、バッテリ31から電動工具本体への放電を停止させる。そして、再びS150のステータスチェック以降の処理に戻る。
放電電流が80A以下の場合は(S160:NO)、セル温度信号入力ポート44に入力されるセル温度信号に基づき、セル温度が80℃より大きいか否かが判断される(S170)。そして、セル温度が80℃より大きい場合は(S170:YES)、放電停止モードに入った上で(S310)、再びS150のステータスチェック以降の処理に戻る。セル温度が80℃以下の場合は(S170:NO)、S140と同じように再度セル電圧が2.0Vより低いか否かの判断が行われ(S180)、ここで1つでも2.0Vより低い電池セルがあれば(S180:YES)、放電禁止モードに入り(S320)、全ての電池セルが2.0V以上ならば(S180:NO)、放電許可モードに入る(S190)。具体的には、RAM63に放電許可モードフラグを設定する。
放電許可モードに入った後も、マイコン32によるバッテリ31の監視は継続される。即ち、S190による放電許可モードへの移行後、まず、放電電流が0Aになっていないかどうか判断される(S200)。放電中、即ち電動工具使用中ならば、放電は継続されているため(S200:NO)、再びS150のステータスチェック以下の処理に戻る。一方、放電電流が0Aになると(S200:YES)、ゲイン切替信号出力ポート47からLレベルのゲイン切替信号を出力して、オペアンプ37等からなる非反転増幅回路のゲインを初期状態の第1のゲインから、これよりも大きい第2のゲインへと切り替える(S210)。
これにより、次にまた放電が開始されたときに、モータ低速時などの電流値がまだ小さな状態であってもその放電開始を迅速に検出することができる。なお、S200における0Aか否かの判断は、バッテリ31からの放電電流が完全に0Aであることを意味するのではなく、電動工具本体への電力供給に伴うバッテリ31の放電が終了した状態(即ち電動工具本体への供給が0Aとなった状態)を意味している。そのため、実際には、マイコン32を含むバッテリパック10内の各回路において消費される電力を基に放電終了判定用の規定電流値が設定され、この規定電流値以下であったならば放電終了状態になったものと判定してS210に進むようにされている。
そして、S210により第2のゲインに切り替えて小さな放電電流でも精度良く検出できるようにした後は、あらためて放電電流が0Aより大きいか否かが判断される(S220)。即ち、バッテリ31から電動工具本体への放電が終了した状態であるかどうかの判断が、S200に引き続いて確認的に行われる。
このとき、放電電流が0Aより大きくてまだ放電が続いていると判断された場合は(S220:YES)、非反転増幅回路のゲインを再び第1のゲインに切り替えて(S230)、S150に戻る。一方、放電電流が0Aであると判断された場合は(S220:NO)、放電終了状態になったものとして、スリープモードへ入る条件が成立しているか否か、換言すればバッテリ31が安定した状態であるか否かを判断するための、S240〜S270の各種判断が行われる。
即ち、まずセル温度について、その変化量であるdT/dtが例えば5℃より小さいか否かが判断される(S240)。ここで、バッテリ31が正常状態であれば、放電終了後はセル温度が徐々に下がっていくはずである。しかし、放電終了後、バッテリ31が安定状態になるまでの安定していない状態において、例えばある電池セルにおいて既述の軽ショートが発生するなど、電池セルに異常が生じると、セル温度は急上昇する。そこで、S240では、このような電池セルの異常に伴うセル温度の急上昇を検出することによって電池セルの異常を検出するようにしているのである。
そして、S240でセル温度の変化量dT/dtが5℃以上の場合は(S240:NO)、電池セルが異常状態であると判断(異常検出)し、充放電ともに禁止する充放電禁止モードに移行する(S380)。この充放電禁止モードに移行すると、以後、当該バッテリパック10は充放電いずれもできない状態となり、ユーザはもはやこのバッテリパック10を使用することはできなくなる。
S240でセル温度の変化量dT/dtが5℃より小さいと判断された場合は(S240:YES)、続いて、各電池セルの各々につき、セル電圧の変化量dV/dtが例えば−100mVより大きいか否かが判断される(S250)。電池セルにおいて例えば軽ショートが発生すると、その電池セルの電圧は急激に低下する。そこで、S250では、このような電池セルの異常に伴うセル電圧の急低下を検出することによって、電池セルの異常を検出するようにしているのである。
そして、S250で、いずれか1つでもセル電圧の変化量dV/dtが−100mV以下である(つまり低下傾向が大きい)と判断された場合は(S250:NO)、電池セルが異常状態であると判断して、充放電ともに禁止する充放電禁止モードに移行する(S380)。
S250で、全ての電池セルについてそのセル電圧の変化量dV/dtが−100mVより大きい(つまり低下傾向が小さい)と判断された場合は(S250:YES)、続いて、各電池セルの各々につき、セル電圧の変化量dV/dtが0以下であるか否かが判断される(S260)。このとき、セル電圧の変化量が0より大きい(つまりセル電圧が上昇している)場合は(S260:NO)、電池セルに異常は発生していないものの、まだ放電終了直後であってバッテリ31が安定していない状態であると判断され、再びS150以下の処理に戻る。
一方、セル電圧の変化量が0以下の場合、即ち、放電終了後からのセル電圧の上昇が収束して安定してきたと判断された場合は(S260:YES)、さらに続いて、セル温度Tが60℃より低いか否かが判断される(S270)。このS270の判断は、S250におけるセル温度の変化量の判断とは異なり、セル温度そのものの値を対象とした判断である。そして、セル温度が60℃以上の場合は(S270:NO)、バッテリ31がまだ安定していない状態であると判断され、再びS150以下の処理に戻る。一方、セル温度が60℃より低いと判断された場合は(S270:YES)、スリープモードへの移行条件が成立したものとして、マイコン32は自身をスリープモードへと切り替える(S280)。
スリープモード中は、通常の動作状態中に行われる、セル電圧の監視、セル温度の監視、充放電電流の監視をはじめ、マイコン32で行われる各種監視動作は基本的に停止され、マイコン32による各種制御も基本的に停止されるが、既述の通り、少なくともスリープモードから再び通常の動作状態へ復帰させるために必要な機能は、引き続き行われる。
そして、スリープモードへの切り替わり後、バッテリ31からの放電が開始されるか、充電器20が接続されるか、或いはバッテリ電圧Vbatが10Vより低くなったか、のいずれかの復帰条件が成立した場合は(S290)、スリープモードから通常の動作状態へとウェイクアップさせ(S300)、再びS110以下の処理を行う。なお、S300のウェイクアップ処理では、S210にて第2のゲインに切り替わったゲインを再び第1のゲインに戻す処理も行われる。
この場合において、例えば、バッテリパック10に充電器20が接続されたことによりスリープモードから復帰した場合は、S110からS120へ進み、充電監視モードに入って充電監視制御処理が実行されることになる。
また例えば、バッテリ電圧Vbatが10Vより低くなったことによりスリープモードから復帰した場合は、S110からS130に進んだ後、このS130の判断処理においてバッテリ電圧Vbatが10Vより低いと判断されて(S130:YES)、S370のデータストア及びシャットダウンモードへの移行処理に進む。
また、S320により放電禁止モードに移行した後は、S330に進み、S240と全く同じ判断処理、即ちセル温度の変化量dT/dtが5℃より小さいか否かが判断される。そして、セル温度の変化量dT/dtが5℃以上の場合は(S330:NO)、電池セルが異常状態であると判断して、充放電ともに禁止する充放電禁止モードに移行する(S380)。一方、セル温度の変化量dT/dtが5℃より小さいと判断された場合は(S330:YES)、続いてS340に進み、S250と全く同じ判断処理、即ち各電池セルの各々につき、セル電圧の変化量dV/dtが−100mVより大きいか否かが判断される。
そして、いずれか1つでもセル電圧の変化量dV/dtが−100mV以下である(つまり低下傾向が大きい)と判断された場合は(S340:NO)、電池セルが異常状態であると判断して、充放電ともに禁止する充放電禁止モードに移行する(S380)。一方、全ての電池セルについてそのセル電圧の変化量dV/dtが−100mVより大きい(つまり低下傾向が小さい)と判断された場合は(S340:YES)、続いてS350に進み、S260と全く同じ判断処理、即ち各電池セルの各々につき、セル電圧の変化量dV/dtが0以下であるか否かが判断される。
そして、セル電圧の変化量が0より大きい場合は(S350:NO)、再びS320以下の処理に戻る。一方、セル電圧の変化量が0以下の場合は(S350:YES)、続いてS360に進み、S270と全く同じ判断処理、即ちセル温度Tが60℃より低いか否かが判断される。
そして、セル温度が60℃以上の場合は(S360:NO)、再びS320以下の処理に戻る。一方、セル温度が60℃より低いと判断された場合は(S360:YES)、S370に進み、データストア及びシャットダウンモードへの移行処理が行われる。
(3−2)充電監視制御処理の説明
次に、図3のバッテリ監視制御処理におけるS120の充電監視制御処理について、図4を用いて詳しく説明する。
バッテリパック10に充電器20が接続(装着)されたことによってS120の充電監視制御処理が開始されると、図4に示すように、まず、バッテリ31の状態を監視することによって、バッテリ31が充電可能な状態であるか否かが判断される(S410)。S410における充電可能な状態か否かの判断は、例えば、NVRAM64に記憶されている過去の異常履歴に基づいて行われる。
即ち、バッテリパック10のマイコン32は、バッテリ31の状態を監視する監視機能においてバッテリ31の異常を検出すると、当該バッテリ31が充電禁止バッテリである旨の異常履歴をNVRAM64に記憶する。そのため、S410の判断処理において、NVRAM64に異常履歴が記憶されていた場合は、バッテリ31への充電は不可能と判断する(S410:NO)。そして、充電停止信号CSが充電器20へ出力される(S500)。これにより、充電器20から充電電力が入力されないようになる。
そして、例えばバッテリ31の異常により充電できなかった旨の異常履歴をNVRAM64に記憶するといった、所定のエラー処理が実行された後(S510)、この充電監視制御処理が終了され、S110(図3参照)へ戻ることとなる。
一方、S410においてバッテリ31が充電可能な状態であると判断された場合は(S410:YES)、バッテリ31のステータスチェックが行われる。このバッテリ31のステータスチェックは、一例として、電圧低下検出信号LVに基づく、バッテリ31の過放電状態のチェック、セル電圧信号CeVに基づく、各電池セルB1,B2,・・・,Bnの電圧(セル電圧)及びバッテリ電圧Vbatのチェック、セル温度信号CeTに基づくバッテリ31の温度のチェック、などが挙げられる。
そして、S420のステータスチェックの結果に基づく、バッテリ31が正常であるか否かの判断が行われる(S430)。ここで、例えばバッテリ31の各電池セルB1,B2,・・・,Bnのうち1本だけ0Vになっているなど、バッテリ31が充電を行うべきではない異常な状態であると判断された場合は(S430:NO)、S500にて充電停止信号CSが出力され、続くS510にてエラー処理が実行される。
S430の判断処理にて、バッテリ31が正常であると判断された場合は(S430:YES)、充電許可信号CPが充電器20へ出力される(S440)。これにより、充電器20では、充電用スイッチング電源回路72による充電電力の生成・出力が行われ、バッテリパック10内に充電電力が入力されてバッテリ31の充電が開始されることとなる。
充電が開始された後も、充電中はS450〜S470に示す監視が継続される。このうちS450〜S460の処理は、上述したS420〜S430の処理と同じであり、バッテリ31のステータスチェックに基づく、バッテリ31が正常であるか否かの判断が行われる。
そして、S470では、バッテリ31の充電が完了したか否かが判断される。この判断は、各電池セルのセル電圧信号CeVに基づいて各電池セルのセル電圧の総和を求め、この総和(即ちバッテリ電圧Vbat)が所定の値(満充電状態を示す値)であるか否かを判断することによって行われる。
S470において充電が完了したと判断されるまでは、S450〜S470の各処理が繰り返されるが、充電が完了したと判断された場合は(S470:YES)、充電停止信号CSが充電器20へ出力される(S480)。この充電停止信号CSの出力により、充電器20からの充電電力の出力は停止され、バッテリ31の充電は停止される。そして、所定の充電完了処理(S490)が行われた後、この充電監視制御処理が終了され、S110(図3参照)へ戻ることとなる。
(4)実施形態の効果等
以上説明した本実施形態の電動工具用充電システム30によれば、例えばバッテリパック10が長期放置されること等によってバッテリ電圧Vbatが低下しても、バッテリ側レギュレータ33は、バッテリ電圧Vbatに代えて充電器20からの充電器側制御電圧Vddを元にバッテリ側制御電圧Vccを正常に生成し、マイコン32を動作させることができる。そのため、バッテリ電圧Vbatが低下したバッテリ31への充電を行う際、充電器20からの充電器側制御電圧Vddによってマイコン32による監視動作を行わせつつ、バッテリ31への充電を行うことが可能となる。
バッテリ電圧Vbatの低下に備えた別の電源(副電源)としては、上記実施形態のように充電器20内の充電器側制御電圧Vddを用いること以外にも、種々の方法を採ることができる。しかし、充電器20には、内部の各種回路を動作させるための充電器側制御電圧Vddを生成する制御用スイッチング電源回路73がもともと設けられている。充電器20によるバッテリ31への充電時は、バッテリ31の状態を監視する必要性が特に高い。
そのため、上記実施形態のように、バッテリパック10が充電器20に接続された場合に、充電器20内の充電器側制御電圧Vddがバッテリパック10にも入力されるように構成すれば、副電源を供給するための構成をより簡素化することができ、且つ、少なくともバッテリ31の充電の際にはマイコン32を動作させてバッテリ31の監視を確実に行わせることが可能となる。
また、充電器20及びバッテリパック10には、充電電力の入出力用の各端子11,12,21,22とは別に、充電器側制御電圧Vddの入出力用の各端子(充電器側制御電圧入力端子51、充電器側制御電圧出力端子81)が備えられており、充電器側制御電圧Vddはこれら各端子51,81を介して充電器20からバッテリパック10に入力されるよう構成されている。このような構成により、バッテリパック10が充電器20に装着されたときにはこれら各端子51,81が互いに接続されるため、充電器側制御電圧Vddをバッテリパック10内へ確実に供給することができ、充電の際にマイコン32を確実に動作させることができる。
また、充電器20からバッテリパック10へ入力される充電器側制御電圧Vddは、バッテリパック10において、単にバッテリ側レギュレータ33に入力されるだけでなく、バッテリパック10が充電器20に接続(装着)されたことを検出する目的でも用いられる。そのため、充電器20へのバッテリパック10の装着の有無を簡易的且つ効率的に検出することが可能な充電システムを提供することが可能となる。
また、バッテリパック10のマイコン32は、当該バッテリパック10が充電器20に接続されると、まずバッテリ31の監視を行って、バッテリ31が充電可能な状態かどうか、またバッテリ31は正常かどうかを判断する(図4のS410,S430)。そして、充電可能且つ正常な状態である場合に、充電器20へ充電許可信号CPを出力して、バッテリ31の充電を許可する。
そのため、バッテリ31に異常等が生じて充電をすべきでない状態であるにもかかわらず充電が行われてしまうといった問題を抑止することができる。
また、本実施形態では、バッテリ側レギュレータ33に対し、バッテリ電圧VbatはダイオードD1を介して入力され、充電器側制御電圧VddはダイオードD2を介して入力されるよう構成されている。このような簡易的な構成で、バッテリ側レギュレータ33は、バッテリ電圧Vbat及び充電器側制御電圧Vddのうち大きい方を元にバッテリ側制御電圧Vccを生成することができる。
また、本実施形態では、バッテリパック10において、充電器側制御電圧入力端子51からダイオードD2に至る通電経路上にダイオードD3が接続されている。そのため、例えばダイオードD2の故障などの何らかの原因によって、バッテリ側レギュレータ33に入力されるバッテリ電圧Vbatが充電器20側へ出力されようとしても、ダイオードD3によってそれが抑止される。つまり、ダイオードD3によって、バッテリ電圧Vbatが誤って充電器側制御電圧入力端子51から充電器20へ出力されてしまうのを抑止することができる。
ここで、本実施形態の構成要素と本発明の構成要素の対応関係を明らかにする。本実施形態において、バッテリパック10のマイコン32は本発明の監視回路に相当し、充電器20の制御用スイッチング電源回路73は本発明の副電源に相当し、バッテリパック10の充電器側制御電圧入力端子51は本発明のバッテリパック側電源端子に相当し、充電器20の充電器側制御電圧出力端子81は本発明の充電器側電源端子に相当し、バッテリパック10の充電許可・停止信号出力端子52は本発明の監視内容出力端子に相当し、充電器20の充電許可・停止信号入力端子82は本発明の監視内容入力端子に相当し、バッテリパック10の充電器検出用トランジスタTr1は本発明の充電器接続検出手段に相当し、バッテリ側レギュレータ33は本発明の動作用電源生成回路に相当し、ダイオードD1は本発明の第1のダイオードに相当し、ダイオードD2は本発明の第2のダイオードに相当し、ダイオードD3は本発明の第3のダイオードに相当する。
また、図4の充電監視制御処理において、S410〜S430の各処理は本発明の充電可否判断手段が実行する処理に相当し、S440の処理は本発明の充電許可信号出力手段が実行する処理に相当する。
[変形例]
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の実施の形態は、上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採り得ることはいうまでもない。
例えば、上記実施形態では、バッテリ側レギュレータ33に入力されるバッテリ側制御電圧Vbatが充電器20へ入力されないよう、充電器側制御電圧入力端子51とダイオードD2の間の通電経路上にダイオードD3を設けたが、このようにダイオードD3を設けるのはあくまでも一例であり、バッテリ側制御電圧Vccが充電器側制御電圧入力端子51から充電器20へ出力されてしまわないようにすることができる限り、ダイオードD3以外にも種々の構成を採ることができる。
例えば、図5に示すように、充電器側制御電圧入力端子51とダイオードD2の間の通電経路上にヒューズ55を設けるようにしてもよい。またこの場合、図5に示すように、充電器側制御電圧入力端子51と接地電位との間にツェナーダイオードD5を接続するとよい。具体的には、充電器側制御電圧入力端子51にカソードが接続され、接地電位側にアノードが接続されるよう、ツェナーダイオードD5を接続する。なお、図5のバッテリパック100は、図2のバッテリパック10と比較して、ダイオードD3に代えてヒューズ55を設けたこと、及びツェナーダイオードD5を設けたことが異なっているだけであり、その他の構成は図2と同じである。
このように、ヒューズ55及びツェナーダイオードD5からなる構成によっても、図2におけるダイオードD3と同様の効果を得ることができる。
また、上記実施形態では、バッテリ側レギュレータ33として、ドロッパ型のレギュレータを例に挙げて説明したが、これはあくまでも一例であり、例えば昇圧型のレギュレータを用いて入力電圧よりも高いバッテリ側制御電圧Vccを生成するようにしてもよく、バッテリ側レギュレータ33の具体的構成は特に限定されない。
また、例えばマイコン32がバッテリ電圧Vbatにより動作するものである場合や、マイコン32とは別にバッテリ電圧Vbatで動作する監視回路が設けられている場合は、バッテリ電圧Vbatはレギュレータを介さずにマイコン32(監視回路)へ直接供給されるようにすると共に、充電器側制御電圧Vddはレギュレータによってバッテリ電圧Vbatに昇圧した上でマイコン32(監視回路)へ供給されるようにしてもよい。
また、充電器20内で生成される充電器側制御電圧Vddがバッテリ側制御電圧Vccと同じ値である場合は、充電器20からバッテリパック10へ入力された充電器側制御電圧Vdd(=Vcc)をそのまま、バッテリ側制御電圧Vccと共にマイコン32へ入力させるよう構成してもよい。
また、上記実施形態では、バッテリパック10のマイコン32による監視内容(監視結果)として、充電許可信号CP又は充電停止信号CSを出力することについて説明したが、バッテリパック10から充電器20へ出力される監視内容の種類は、上記各信号CP,CSに限定されないことはいうまでもなく、バッテリ31の状態を直接又は間接的に示すものである限り、種々の内容の信号やデータ等を充電器20へ出力することができる。
また、上記実施形態では、バッテリ電圧Vbatを例えば14.4V、バッテリ側制御電圧Vccを例えば3.3V、充電器側制御電圧Vddを例えば5V、として説明したが、これら各数値についても、あくまでも1つの例にすぎないことはいうまでもない。ツェナーダイオードD4の降伏電圧(5V)についても同様である。
また、上記実施形態では、バッテリ電圧Vbatが低下しても充電の際にはマイコン32によるバッテリ31の監視が行えるよう、充電器20からバッテリパック10へ充電器側制御電圧Vddを入力する構成としたが、例えば、バッテリパック10の内部に、バッテリ31とは別にボタン電池等の電源を内蔵しておき、バッテリ電圧Vbatの低下時にはその内蔵電源によってマイコン32を動作させることができるよう構成してもよい。
つまり、バッテリ電圧Vbatの低下によってそのバッテリ電圧Vbatによるマイコン32の動作ができなくなっても、少なくとも充電の際にはマイコン32を動作可能な電力を供給してバッテリ31の監視を行わせるようにできる限り、その動作用電源を具体的にどこからどのようにして供給するかについては種々考えられる。
また、バッテリ31の構成は、上記実施形態では4個の電池セルが直列に接続された構成であったが、これはあくまでも一例であり、バッテリ31を構成する電池セルの数は特に限定されず、1つの電池セルを備えたバッテリであってもよいし、電池セルが直並列に接続されたものであってもよい。また、1つの電池セルの電圧やバッテリ電圧についても、上記実施形態で例示した値に限定されるものでないことはいうまでもない。
また、上記実施形態では、バッテリ31を構成する各電池セルがリチウムイオン二次電池である場合を例に挙げて説明したが、これもあくまでも一例であり、電池セルがリチウムイオン二次電池以外の場合、或いは一次電池である場合も、同様に本発明を適用することができる。
10,100…バッテリパック、11…バッテリ側正極端子、12…バッテリ側負極端子、13…バッテリ側信号端子群、16…バッテリ側ターミナル、17…バッテリ側装着部、20…充電器、21…充電側正極端子、22…充電側負極端子、23…充電側信号端子群、26…充電側ターミナル、27…充電側装着部、28…表示部、30…電動工具用充電システム、31…バッテリ、32,74…マイコン、33…バッテリ側レギュレータ、34…電圧低下検出用コンパレータ、35…差動増幅回路、36…放電検出用コンパレータ、37…オペアンプ、38…セル選択スイッチ、39…温度検出回路、40…シャットダウンスイッチ、41…電圧低下検出信号入力ポート、42…セル選択信号出力ポート、43…セル電圧信号入力ポート、44…セル温度信号入力ポート、45…放電検出信号入力ポート、46…放電電流信号入力ポート、47…ゲイン切替信号出力ポート、48…シャットダウン信号出力ポート、49…充電器接続検出信号入力ポート、50…充電許可・停止信号出力ポート、51…充電器側制御電圧入力端子、52…充電許可・停止信号出力端子、55…ヒューズ、61…CPU、62…ROM、63…RAM、64…NVRAM、71…入力整流回路、72…充電用スイッチング電源回路、73…制御用スイッチング電源回路、81…充電器側制御電圧出力端子、82…充電許可・停止信号入力端子、B1,B2,…,Bn…電池セル、D1,D2,D3…ダイオード、D4,D5…ツェナーダイオード、R1…電流検出抵抗、R2,R3,R4,R5,R6,R7…抵抗、Rx,Ry…分圧抵抗、Tr1…充電器検出用トランジスタ

Claims (14)

  1. 電動工具の駆動用電源として用いられ、少なくとも1つの電池セルを有するバッテリ、及び、該バッテリから電力供給を受けて動作し、該バッテリの状態を監視する監視回路、を有する電動工具用バッテリパックと、
    前記電動工具用バッテリパックの内部又は該電動工具用バッテリパックとは別に設けられ、前記監視回路を動作させることが可能な電力を出力する副電源と、
    を備え、
    前記監視回路は、前記バッテリの電圧が低下して該バッテリの電力による動作ができなくなった場合は前記副電源からの電力供給を受けて動作できるよう構成されている
    ことを特徴とする電動工具用バッテリ監視システム。
  2. 請求項1に記載の電動工具用バッテリ監視システムであって、
    前記バッテリが有する前記少なくとも1つの電池セルは二次電池セルであり、
    前記電動工具用バッテリパックに対して着脱可能に構成され、前記バッテリを充電するための充電電力を生成し出力する電動工具用充電器を備え、
    前記副電源は、前記電動工具用充電器内に設けられ、該電動工具用充電器に前記電動工具用バッテリパックが装着されたときに該副電源の電力が前記電動工具用バッテリパックへ供給可能に構成されている
    ことを特徴とする電動工具用バッテリ監視システム。
  3. 請求項2に記載の電動工具用バッテリ監視システムであって、
    前記電動工具用充電器は、前記副電源の電力を前記バッテリパックへ出力するための充電器側電源端子を備え、
    前記電動工具用バッテリパックは、当該電動工具用バッテリパックが前記電動工具用充電器に装着されたときに前記充電器側電源端子と接続され、該充電器側電源端子から出力された前記副電源の電力を当該電動工具用バッテリパック内へ入力するためのバッテリパック側電源端子を備えている
    ことを特徴とする電動工具用バッテリ監視システム。
  4. 請求項2又は請求項3に記載の電動工具用バッテリ監視システムであって、
    前記電動工具用バッテリパックは、前記監視回路による監視内容を前記電動工具用充電器へ出力するための監視内容出力端子を備え、
    前記電動工具用充電器は、当該電動工具用充電器に前記電動工具用バッテリパックが装着されたときに前記監視内容出力端子と接続され、該監視内容出力端子から出力された前記監視内容を当該電動工具用充電器内へ入力するための監視内容入力端子を備えている
    ことを特徴とする電動工具用バッテリ監視システム。
  5. 請求項4に記載の電動工具用バッテリ監視システムであって、
    前記監視回路は、
    前記バッテリの監視を行うことにより該バッテリが充電可能な状態か否かを判断する充電可否判断手段と、
    前記充電可否判断手段によって前記バッテリが充電可能な状態と判断された場合に、監視内容の一つとして充電可能な状態であることを示す充電許可信号を前記監視内容出力端子へ出力する充電許可信号出力手段と、
    を備え、
    前記電動工具用充電器は、前記電動工具用バッテリパックから前記監視内容入力端子を介して前記充電許可信号が入力された場合に、該電動工具用バッテリパックへの前記充電電力の出力を行う
    ことを特徴とする電動工具用バッテリ監視システム。
  6. 請求項2〜請求項5の何れか1項に記載の電動工具用バッテリ監視システムであって、
    前記電動工具用バッテリパックは、前記電動工具用充電器が装着されることによって前記副電源の電力が当該電動工具用バッテリパックに入力された場合に、該入力に基づいて当該電動工具用バッテリパックが前記電動工具用充電器に装着されたことを検出する充電器接続検出手段を備えている
    ことを特徴とする電動工具用バッテリ監視システム。
  7. 請求項2〜請求項6のいずれか1項に記載の電動工具用バッテリ監視システムであって、
    前記電動工具用バッテリパックは、前記バッテリの電圧及び副電源の電圧が入力されると共に該各電圧のうちいずれか一方を元に前記監視回路を動作させるための動作用電源を生成する電源回路を備え、
    前記監視回路は、前記電源回路にて生成された前記動作用電源により動作するよう構成されている
    ことを特徴とする電動工具用バッテリ監視システム。
  8. 請求項7に記載の電動工具用バッテリ監視システムであって、
    前記電源回路は、前記バッテリの電圧又は前記副電源の電圧のうち大きい方を元に前記動作用電源を生成する
    ことを特徴とする電動工具用バッテリ監視システム。
  9. 請求項8に記載の電動工具用バッテリ監視システムであって、
    前記電源回路は、
    前記バッテリの電圧又は前記副電源の電圧が入力され、該入力された電圧を元に前記動作用電源を生成する動作用電源生成回路と、
    カソードが前記動作用電源生成回路の入力側に接続され、アノードに前記バッテリの電圧が入力される第1のダイオードと、
    カソードが前記動作用電源生成回路の入力側に接続され、アノードに前記副電源の電圧が入力される第2のダイオードと、
    を備えていることを特徴とする電動工具用バッテリ監視システム。
  10. 請求項7〜請求項9の何れか1項に記載の電動工具用バッテリ監視システムであって、
    前記電動工具用バッテリパックは、前記副電源の電圧が当該電動工具用バッテリパックに入力されてから前記電源回路に至る通電経路上に設けられ、前記電源回路に入力される前記バッテリの電圧が前記通電経路を介して前記副電源側へ出力されるのを阻止するためのバッテリ電圧出力阻止手段を備えている
    ことを特徴とする電動工具用バッテリ監視システム。
  11. 請求項10に記載の電動工具用バッテリ監視システムであって、
    前記バッテリ電圧出力阻止手段は、カソードが前記電源回路側に接続されてアノードに前記副電源の電圧が入力される第3のダイオードである
    ことを特徴とする電動工具用バッテリ監視システム。
  12. 請求項10に記載の電動工具用バッテリ監視システムであって、
    前記バッテリ電圧出力阻止手段は、ヒューズである
    ことを特徴とする電動工具用バッテリ監視システム。
  13. 請求項1〜請求項12の何れか1項に記載の電動工具用バッテリ監視システムを構成する電動工具用バッテリパック。
  14. 請求項2〜請求項12の何れか1項に記載の電動工具用バッテリ監視システムを構成する電動工具用充電器。
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