JP2007327572A - トルクリミター - Google Patents

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隆一郎 亀
Masahiro Matsumoto
正博 松本
Naoki Kato
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Abstract

【課題】ドライブボール等の接触面圧を低下でき、摩耗、損傷等を低減でき、耐久性に優れ、ドライブボールの接触点の回転方向への移動を低減でき、構成簡素で、量産に適し、コンパクトで、組立て易く、メンテナンス容易で、経済的なトルクリミターを提供する。
【解決手段】ポケット部2を設けたハブ1と、係止溝11を設けたドライブプレート10と、過負荷保護機構とを備え、過負荷保護機構は、ボール収容凹部16を設けたスライドプレート15と、ドライブボール5と、バネホルダー20と、連結杆25と、バネ30とを具備し、ボール収容凹部16の内周側に第1傾斜面17を、外周側に第2傾斜面18を設け、第2傾斜面18と対向表面との交差角度を、第1傾斜面17と対向表面との交差角度より小さくし、ボール収容凹部16は、放射方向の中心線に対して直交する面に於いて円弧溝状に形成して、ドライブボール5との接触面積が多くなるよう構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば、モータ及び原動機と被駆動装置の間に組込まれ、過負荷(オーバーロード)が被駆動側に生じた時に機械が破損するのを確実に防止できるようにしたトルクリミターに係り、特に、過負荷時やトルク伝達時(通常の負荷時)に於ける摩耗、損傷等をより低減できるように工夫されたトルクリミターに関するものである。
従来のトルクリミターとしては、例えば、本願出願人により既に開示されている特許文献1に示すようなもの等がある。
そして、この特許文献1に示すトルクリミターは、駆動原側の出力軸に連結される入力側回転体と、被駆動装置の入力軸に連結されると共に、前記入力側回転体に対して回動自在となるように装着される出力側回転プレートと、駆動原側からの被駆動装置側へのトルク伝達時にあって、被駆動装置側に過負荷が発生した際に、駆動原側から被駆動装置側へのトルク伝達を遮断する過負荷保護機構とを備えたトルクリミターに於いて、前記過負荷保護機構は、出力側回転プレートの対向係止面に略放射方向に沿って配設される係止溝と、この係止溝に対応するように入力側回転体の係止フランジ外周縁に凹設されるポケット部と、前記係止溝内を移動可能で且つ前記ポケット部内に係脱自在に収まるトルク伝達用ボールと、出力側回転プレートの対向係止面に対峙するように配され、且つ前記トルク伝達用ボールに常時接触するコーンプレートと、このコーンプレートを常時出力側回転プレート側に弾性的に圧迫して、トルク伝達用ボールがコーンプレートで常時圧迫されるように配するバネとを具備し、コーンプレートのトルク伝達用ボールとの接触面に於いて、その内周側に第1傾斜面を設けると共に、その外周側に第2傾斜面を設け、前記第1傾斜面は、係止フランジからトルク伝達用ボールを介して出力側回転プレートにトルク伝達が可能となるトルク伝達位置で、トルク伝達用ボールに接触するように形成され、前記第2傾斜面は、トルク伝達時に過負荷が発生した際に、トルク伝達用ボールが係止フランジのポケット部から逸脱したトルク非伝達位置で、トルク伝達用ボールに接触するように形成され、第2傾斜面を含む面と出力側回転プレートの対向係止面を含む面との交差角度が、第1傾斜面を含む面と出力側回転プレートの対向係止面を含む面との交差角度より小さくなるように構成されたものである。
すなわち、そのコーンプレートの第1傾斜面や第2傾斜面は、例えば、図5のような傾斜状態に構成され、そして、トルク伝達用ボールは、例えば、図6のように第1傾斜面や第2傾斜面に接触するように構成されている。
特開2004−232725
そして、前述のトルクリミターにあっては、出力側回転プレート側に過負荷が発生して、入力側回転体の回転トルクの伝達が遮断されたとき、トルク伝達用ボールに、圧縮されたバネの強い弾発力が加えられないようになり、トルク伝達用ボールやコーンプレートの傾斜面が摩耗し難く、部品交換等を比較的頻繁に行わなくても済むようになった。
しかしながら、本願発明者は、これに満足することなく、より優れたトルクリミターを提供すべくその研究を継続していたものである。
すなわち、本発明は、トルク伝達がより確実に且つ安定的に行えて、過負荷が発生したときには、トルク伝達がより確実に遮断され、このとき、トルク伝達用ボール等の摩耗がより抑制でき、しかも、構成がより簡素で、より耐久性に優れ、メンテナンスが容易で、量産に適し、低廉で、経済的なトルクリミターを提供すべく創出されたものである。
しかして、本発明の請求項1記載のトルクリミターにあっては、駆動原側の入力軸に外装固定されると共に、入力側回転体となるハブ1と、被駆動装置に連繋されると共に、ハブ1に対して回動自在となるように外装され且つ出力側回転体となるドライブプレート10と、このドライブプレート10とハブ1とを連繋する過負荷保護機構とを備え、駆動原側からの被駆動装置側へのトルク伝達時に於いて、被駆動装置側に過負荷が発生した際に、過負荷保護機構が作動して、ハブ1側からドライブプレート10側へのトルク伝達を遮断するように構成されたトルクリミターであって、前記過負荷保護機構は、ドライブプレート10に対して所定間隔隔てた状態で対峙するよう配されると共に、ハブ1に回動自在に外装されるスライドプレート15と、このスライドプレート15とドライブプレート10との間に介装されるトルク伝達用の複数のドライブボール5と、スライドプレート15に対して所定間隔隔てた状態で対峙するよう配されると共に、ハブ1に回動自在に外装されるバネホルダー20と、ドライブプレート10とバネホルダー20とを連結すると共に、スライドプレート15を摺動自在に貫通する複数の連結杆25と、スライドプレート15とバネホルダー20との間に介装されて、スライドプレート15をドライブプレート10側に弾性的に常時圧迫するバネ30とを具備し、ハブ1の外周表面に円周方向に沿って複数のポケット部2を配設し、このポケット部2に対応すると共に、ドライブプレート10の対向表面に放射方向に沿うような複数の係止溝11を凹設し、ポケット部2及び係止溝11に対応すると共に、スライドプレート15の対向表面に放射方向に沿うような複数のボール収容凹部16を凹設し、ドライブボール5は、係止溝11及びボール収容凹部16内を移動可能で且つポケット部2内に係脱自在に収まるよう形成され、スライドプレート15のボール収容凹部16の内周側に第1傾斜面17を設け、外周側に第2傾斜面18を設け、前記第1傾斜面17は、ポケット部2に収容されているドライブボール5を介してドライブプレート10にトルク伝達が可能となるトルク伝達位置で、ドライブボール5に接触するように形成され、前記第2傾斜面18は、トルク伝達時に過負荷が発生した際に、ドライブボール5がハブ1のポケット部2から逸脱したトルク非伝達位置で、ドライブボール5に接触するように形成され、ボール収容部16の第2傾斜面18を含む面とドライブプレート10の対向表面を含む面との放射方向に於ける交差角度が、ボール収容部16の第1傾斜面17を含む面とドライブプレート10の対向表面を含む面との放射方向に於ける交差角度より小さくなるように構成し、前記ボール収容凹部16は、その放射方向の中心線に対して直交する面に於いて円弧溝状に形成され、ボール収容凹部16とドライブボール5との接触面積が多くなるよう構成する手段を採用した。
従って、本発明の請求項1記載のトルクリミターによれば、ハブ1からドライブプレート10へのトルク伝達が確実に且つ安定的に行え、また、被駆動装置側に過負荷(オーバーロード)が生じた時に過負荷保護機構が作動して機械が破損するのを確実に防止できるようになる。
更に、ドライブプレート10側に過負荷が発生して、ハブ1のトルク伝達が遮断されたときにあっては、ドライブボール5はスライドプレート15の第2傾斜面18に接触するようになるため、バネ30の弾発力によってドライブボール5をハブ1に圧迫する力が低減されるようになり(加えて、ドライブボール5を圧迫するスライドプレート15のバネ30がわへの移動量を少なくでき、ひいては、バネ30の反力の増加率を低減できて)、ドライブボール5やスライドプレート15やハブ1やドライブプレート10の摩耗を抑制できるようになり、その耐久性が向上するものとなる。
ひいては、摩耗した部分の部品交換等の回数も少なくなり、メンテナンスも容易となって、経済的なトルクリミターとなる。しかも、トルクリミター自体の構成が簡素で、量産に適し、低廉に提供できるようになる。
特に、ボール収容凹部16は、その放射方向の中心線に対して直交する平面に於いて円弧溝状に形成され、ボール収容凹部16とドライブボール5との接触面積が多くなるよう構成したので、ボール収容凹部16に於けるスライドプレート15と、ドライブボール5との接触面積が多くなり、ドライブボール5及びスライドプレート15にかかる単位面積当たりの接触面圧を低下せしめられるようになり、ドライブボール5やスライドプレート15の摩耗、損傷等をより低減でき、耐久性の優れたものとなる。
しかも、トルクリミター作動時に、スライドプレート15とドライブボール5間のガタにより発生する第1傾斜面17及び第2傾斜面18とドライブボール5の接触点の回転方向への移動(ズレ)が低減できるようになる。
加えて、前記過負荷保護機構は、ドライブプレート10に対して所定間隔隔てた状態で対峙するよう配されると共に、ハブ1に回動自在に外装されるスライドプレート15と、このスライドプレート15とドライブプレート10との間に介装されるトルク伝達用の複数のドライブボール5と、スライドプレート15に対して所定間隔隔てた状態で対峙するよう配されると共に、ハブ1に回動自在に外装されるバネホルダー20と、ドライブプレート10とバネホルダー20とを連結すると共に、スライドプレート15を摺動自在に貫通する複数の連結杆25と、スライドプレート15とバネホルダー20との間に介装されて、スライドプレート15をドライブプレート10側に弾性的に常時圧迫するバネ30とを具備しているので、過負荷保護機構の構成が簡素で、コンパクトに構成でき、組立て易く、取扱いが容易となり、メンテナンス等も簡単に行えるようになる。しかも、スライドプレート15とバネホルダー20は、連結杆25を介してドライブプレート10に取付けられた状態となり、トルクリミターの設置がより簡単に行えるものとなる。
以下、本発明を図示例に基づいて説明すると、次の通りである。
本発明は、駆動原側となるモータや原動機と適宜被駆動装置の間に組込まれて、過負荷(オーバーロード)が被駆動装置側に生じた時に機械が破損するのを確実に防止でき、しかも、過負荷時及びトルク伝達時に於ける摩耗等をできる限り低減できるようにしたトルクリミターに係るものである。
すなわち、このトルクリミターは、駆動原側の入力軸に外装固定されると共に、入力側回転体となるハブ1と、被駆動装置に連繋されると共に、ハブ1に対して回動自在となるように外装され且つ出力側回転体となるドライブプレート10と、このドライブプレート10とハブ1とを連繋する過負荷保護機構とを備え、駆動原側からの被駆動装置側へのトルク伝達時に於いて、被駆動装置側に過負荷が発生した際に、過負荷保護機構が作動して、ハブ1側からドライブプレート10側へのトルク伝達を遮断するように構成されたものである。
更に、前記過負荷保護機構は、ドライブプレート10に対して所定間隔隔てた状態で対峙するよう配されると共に、ハブ1に回動自在に外装されるスライドプレート15と、このスライドプレート15とドライブプレート10との間に介装されるトルク伝達用の複数のドライブボール5と、スライドプレート15に対して所定間隔隔てた状態で対峙するよう配されると共に、ハブ1に回動自在に外装されるバネホルダー20と、ドライブプレート10とバネホルダー20とを連結すると共に、スライドプレート15を摺動自在に貫通する複数の連結杆25と、スライドプレート15とバネホルダー20との間に介装されて、スライドプレート15をドライブプレート10側に弾性的に常時圧迫するバネ30とを具備している。
そして、ハブ1の外周表面に円周方向に沿って複数のポケット部2を配設し、このポケット部2に対応すると共に、ドライブプレート10の対向表面に放射方向に沿うような複数の係止溝11を凹設し、ポケット部2及び係止溝11に対応すると共に、スライドプレート15の対向表面に放射方向に沿うような複数のボール収容凹部16を凹設し、ドライブボール5は、係止溝11及びボール収容凹部16内を移動可能で且つポケット部2内に係脱自在に収まるよう形成されている。
しかも、スライドプレート15のボール収容凹部16の内周側に第1傾斜面17を設け、外周側に第2傾斜面18を設け、前記第1傾斜面17は、ポケット部2に収容されているドライブボール5を介してドライブプレート10にトルク伝達が可能となるトルク伝達位置で、ドライブボール5に接触するように形成され、前記第2傾斜面18は、トルク伝達時に過負荷が発生した際に、ドライブボール5がハブ1のポケット部2から逸脱したトルク非伝達位置で、ドライブボール5に接触するように形成され、ボール収容部16の第2傾斜面18を含む面とドライブプレート10の対向表面を含む面との放射方向に於ける交差角度が、ボール収容部16の第1傾斜面17を含む面とドライブプレート10の対向表面を含む面との放射方向に於ける交差角度より小さくなるように構成してある。
また、前記ボール収容凹部16は、その放射方向の中心線に対して直交する面に於いて円弧溝状に形成され、ボール収容凹部16とドライブボール5との接触面積が多くなるよう構成されている。
前記ハブ1は、例えば、その内周表面にキー溝等を有する略円筒状に形成され、その外周表面の適宜位置(例えば、回転軸方向中央)に、複数のポケット部2が円周方向に沿って適宜間隔に凹設されている。そして、駆動原側の入力軸に外装固定され、入力軸と共に回転するように形成されている。
前記ポケット部2は、例えば、ドライブボール5の略半分弱程度を収容できて、過負荷が生じた時にドライブボール5が比較的スムーズに離脱できるようなテーパー穴状に形成されている。
図中3は、ハブ1の外周表面の所定位置に装着されるスナップリングで、このスナップリング3は、ハブ1の回転軸方向へのドライブプレート10の移動を確実に阻止できるようにしたものである。また、図中4は、ブッシュである。
前記ドライブボール5は、例えば、適宜金属製で略完全球体状を呈し、その一部がドライブプレート10の係止溝11に常時収まり、他の一部がハブ1のポケット部2に係脱自在に収まり、更に、他の一部がドライブプレート10のボール収容凹部16に常時接触した状態となるように形成されている。
ところで、ドライブボール5(及び係止溝11、ポケット部2、ボール収容凹部16)は、その配設位置を自由に設定することができ、例えば、回転方向に於いて不規則な間隔に配置したり、或いは、等間隔に配置したりすることができる。
前記ドライブプレート10は、例えば、その中心に円孔が設けられて、ハブ1の外周表面に回動自在となるよう外装可能な略厚肉円環板状に形成され、その対向表面(スライドプレート15側表面)に複数の係止溝11が放射方向に沿うように夫々凹設されている。
前記係止溝11は、例えば、ドライブボール5の回転方向への移動を阻止すると共に、ドライブボール5の放射方向への移動をスムーズに行えるように形成されている。
尚、係止溝11は、ドライブプレート10の円孔の孔縁から外周縁のかなり手前まで凹設されるようになっている。
更に、ドライブプレート10の対向表面側にはボルト固定部12が複数(例えば、三ヵ所以上)設けられており、このボルト固定部12は、例えば、雌ネジ孔で構成されると共に、円周方向に沿って等間隔に配されて、連結杆25を簡単且つ確実に固定でき、しかも、バランス良く配置できるように形成されている。
前記スライドプレート15は、例えば、その中心に円孔が設けられて、ハブ1の外周表面に回動自在となると共に、回転軸方向にスムーズに移動できるように外装可能な略厚肉円環板状に形成され、その対向表面(ドライブプレート10側表面)に複数のボール収容凹部16が放射方向に沿うように夫々凹設されている。
そして、対向表面側の外周縁部分には、ドライブプレート10の外周縁外方を覆うような突出部分が周設されていると共に、ドライブプレート10の対向表面に接近するように配してあり、ドライブボール5の囲撓空間が略密閉的となるように形成されている。すなわち、ドライブボール5の囲撓空間内にゴミ等が入り難くし、より正確な作動状態が期待できるようにしてある。
しかも、スライドプレート15は、その背部(対向表面の反対側の面)からバネ30の弾性圧迫力を常時受けるように構成されているが、ドライブプレート10には接触しないように形成されている。
前記ボール収容凹部16は、例えば、ドライブボール5の直径より僅かに大きい幅に形成されると共に、その放射方向の中心線に対して直交する面に於いて円弧溝状に形成されており、ボール収容凹部16とドライブボール5との接触面積が多くなるよう構成されている。
すなわち、ボール収容凹部16に於けるスライドプレート15と、ドライブボール5との接触面積が多くなり、ドライブボール5及びスライドプレート15にかかる単位面積当たりの接触面圧を低下せしめて、ドライブボール5やスライドプレート15の摩耗、損傷等をより低減でき、耐久性の優れたものとなるよう形成されている。しかも、トルクリミター作動時に、スライドプレート15とドライブボール5間のガタにより発生する第1傾斜面17及び第2傾斜面18とドライブボール5の接触点の回転方向への移動(ズレ)が低減できるよう形成されている。
尚、前述のことを図3乃至図6に基づいて説明すると、先ず、図3、図4の如くボール収容凹部16(第1傾斜面17及び第2傾斜面18)を円弧溝状に形成したので、図5、図6の従来のタイプのスライドプレート(コーンプレート)に比べて、ドライブボール5とスライドプレート15(ボール収容凹部16)との接触面積が多くなり、接触面圧が低くなる。
具体的には、
R1 :ドライブボール半径(mm)
R2 :第1傾斜面及び第2傾斜面の円弧半径(mm)
P :荷重(kgf)
E :縦弾性係数(kgf/mm2)
P0 :接触面圧(kgf/mm2)
とすると、ヘルツの公式から次の数式(1)が成立する。
Figure 2007327572
図4の如く本発明のボール収容凹部16を円弧溝状に構成されたタイプのスライドプレート15とドライブボール5の接触面圧(P0)は、ドライブボール5の半径(R1)を4mmとし、ボール収容凹部16(第1傾斜面17及び第2傾斜面18)の円弧半径(R2)を5mmとし、ドライブボール5にかかる荷重(P)を100kgfとすると、次の数式(2)となり、
Figure 2007327572
一方、図6の如く従来タイプのスライドプレートとドライブボールの接触面圧(P0)は、ドライブボールの半径(R1)を4mmとし、第1傾斜面及び第2傾斜面の円弧半径(R2)を25mmとし、ドライブボール5にかかる荷重(P)を100kgfとすると、次の数式(3)となる。
Figure 2007327572
よって、ドライブボール5とスライドプレート15の接触面圧は、ボール収容凹部16が円弧溝状に構成されたタイプ(数式2)の方が、従来タイプのもの(数式3)よりかなり低く(例えば、約4割弱)なる。
また、前記第1傾斜面17は、例えば、ポケット部2に収容されているドライブボール5を介してドライブプレート10にトルク伝達が可能となるトルク伝達位置で、ドライブボール5に接触するように形成されている。
前記第2傾斜面18は、例えば、トルク伝達時に過負荷が発生した際に、ドライブボール5がハブ1のポケット部2から逸脱したトルク非伝達位置で、ドライブボール5に接触するように形成されている。
しかも、ボール収容部16の第2傾斜面18を含む面とドライブプレート10の対向表面を含む面との放射方向に於ける交差角度が、ボール収容部16の第1傾斜面17を含む面とドライブプレート10の対向表面を含む面との放射方向に於ける交差角度より小さくなるように構成してある。
前記摺動孔19は、例えば、円孔状を呈し、ドライブプレート10のボルト固定部12に対応するようにスライドプレート15に複数(例えば、三ヵ所以上)設けられており、連結杆25がスムーズに摺動自在となるよう形成されている。しかも、この摺動孔19は、例えば、円周方向に沿って等間隔に配されて、スライドプレート15が連結杆25を介してドライブプレート10にバランス良く装着できるよう形成されている。
前記バネホルダー20は、例えば、その中心に円孔が設けられて、ハブ1の外周表面に回動自在となるように外装可能な略円環板状に形成されている。
前記摺動孔21は、例えば、円孔状を呈し、ドライブプレート10のボルト固定部12やスライドプレート15の摺動孔19に対応するようにバネホルダー20に複数(例えば、三ヵ所以上)設けられており、連結杆25がスムーズに摺動自在となるよう形成されている。しかも、この摺動孔21は、例えば、円周方向に沿って等間隔に配されて、バネホルダー20が連結杆25を介してドライブプレート10にバランス良く装着できるよう形成されている。
前記連結杆25は、例えば、先端部分がボルト固定部12に螺着可能な雄ネジ部となり、中央部分が摺動孔19、21に挿通可能な丸軸状となり、基端部分がボルト頭部状となるように形成され、バネホルダー20とスライドプレート15をドライブプレート10に装着できるように形成されていれば良い。
前記バネ30は、例えば、複数の皿バネ等によって構成されており、バネホルダー20とスライドプレート15との間に介装されて、スライドプレート15をドライブプレート10側に弾性的に圧迫できると共に、その圧迫力の調節等が安定して行えるものであれば良い。尚、バネ30は、コイルスプリング状であっても良いし、その他適宜自由に設定できるものである。
ところで、トルクリミターの具体的構成、ハブ1の具体的構成、形状、寸法、材質、入力軸への具体的装着手段、ポケット部2の具体的構成、形状、寸法、数、配設位置、スナップリング3の具体的構成、形状、寸法、材質、配設位置、ブッシュ4の具体的構成、形状、寸法、材質、配設位置、ドライブボール5の具体的構成、形状、寸法、材質、数、配設位置、ドライブプレート10の具体的構成、形状、寸法、材質、配設位置、係止溝11の具体的構成、形状、寸法、数、配設位置、ボルト固定部12の具体的構成、形状、寸法、数、配設位置、スライドプレート15の具体的構成、形状、寸法、材質、配設位置、ボール収容凹部16の具体的形状、寸法、数、配設位置、第1傾斜面17の具体的構成、形状、寸法、第2傾斜面18の具体的構成、形状、寸法、摺動孔19の具体的構成、形状、寸法、数、配設位置、バネホルダー20の具体的構成、形状、寸法、材質、配設位置、摺動孔21の具体的構成、形状、寸法、数、配設位置、連結杆25の具体的構成、形状、寸法、材質、数、配設位置、バネ30の具体的構成、形状、寸法、材質、配設位置、数等は、図示例のもの等に限定されることなく適宜自由に設定、変更できるものである。
本発明のトルクリミターを例示する縦断側面図である。 本発明のトルクリミターを例示する部分拡大縦断側面図である。 本発明のトルクリミターのスライドプレートを例示する斜視図である。 本発明のトルクリミターのスライドプレートのボール収容部にドライブボールが収容されている状態を例示する部分断面図である。 従来のトルクリミターのスライドプレートを例示する斜視図である。 従来のトルクリミターのスライドプレートとドライブボールとの接触状態を例示する部分断面図である。
符号の説明
1 ハブ
2 ポケット部
3 スナップリング
4 ブッシュ
5 ドライブボール
10 ドライブプレート
11 係止溝
12 ボルト固定部
15 スライドプレート
16 ボール収容凹部
17 第1傾斜面
18 第2傾斜面
19 摺動孔
20 バネホルダー
21 摺動孔
25 連結杆
30 バネ

Claims (1)

  1. 駆動原側の入力軸に外装固定されると共に、入力側回転体となるハブと、被駆動装置に連繋されると共に、ハブに対して回動自在となるように外装され且つ出力側回転体となるドライブプレートと、このドライブプレートとハブとを連繋する過負荷保護機構とを備え、駆動原側からの被駆動装置側へのトルク伝達時に於いて、被駆動装置側に過負荷が発生した際に、過負荷保護機構が作動して、ハブ側からドライブプレート側へのトルク伝達を遮断するように構成されたトルクリミターであって、前記過負荷保護機構は、ドライブプレートに対して所定間隔隔てた状態で対峙するよう配されると共に、ハブに回動自在に外装されるスライドプレートと、このスライドプレートとドライブプレートとの間に介装されるトルク伝達用の複数のドライブボールと、スライドプレートに対して所定間隔隔てた状態で対峙するよう配されると共に、ハブに回動自在に外装されるバネホルダーと、ドライブプレートとバネホルダーとを連結すると共に、スライドプレートを摺動自在に貫通する複数の連結杆と、スライドプレートとバネホルダーとの間に介装されて、スライドプレートをドライブプレート側に弾性的に常時圧迫するバネとを具備し、ハブの外周表面に円周方向に沿って複数のポケット部を配設し、このポケット部に対応すると共に、ドライブプレートの対向表面に放射方向に沿うような複数の係止溝を凹設し、ポケット部及び係止溝に対応すると共に、スライドプレートの対向表面に放射方向に沿うような複数のボール収容凹部を凹設し、ドライブボールは、係止溝及びボール収容凹部内を移動可能で且つポケット部内に係脱自在に収まるよう形成され、スライドプレートのボール収容凹部の内周側に第1傾斜面を設け、外周側に第2傾斜面を設け、前記第1傾斜面は、ポケット部に収容されているドライブボールを介してドライブプレートにトルク伝達が可能となるトルク伝達位置で、ドライブボールに接触するように形成され、前記第2傾斜面は、トルク伝達時に過負荷が発生した際に、ドライブボールがハブのポケット部から逸脱したトルク非伝達位置で、ドライブボールに接触するように形成され、ボール収容部の第2傾斜面を含む面とドライブプレートの対向表面を含む面との放射方向に於ける交差角度が、ボール収容部の第1傾斜面を含む面とドライブプレートの対向表面を含む面との放射方向に於ける交差角度より小さくなるように構成し、前記ボール収容凹部は、その放射方向の中心線に対して直交する面に於いて円弧溝状に形成され、ボール収容凹部とドライブボールとの接触面積が多くなるよう構成したことを特徴とするトルクリミター。
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