JP2007326175A - クリーニングテープ及び方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】被クリーニング物の表面にスクラッチを形成させずに、不要な突起やパーティクルを被クリーニング物の表面から除去し、被クリーニング物の表面を清浄化できるクリーニングテープ及び方法を提供することである。
【解決手段】本発明のクリーニングテープ10は、合成樹脂からなる基材テープ11、及びこの基材テープ11の表面に形成した研磨層14から構成され、研磨層14は、水酸化アルミニウム粒子12、及び水酸化アルミニウム粒子12を固定する樹脂13を含む。磁気ハードディスクの表面のクリーニングは、磁気ハードディスク30を矢印Rの方向に回転させ、この磁気ハードディスク30の潤滑膜の表面に、コンタクトローラ21を介してクリーニングテープ10の研磨層14の表面を押し付け、このクリーニングテープ10を磁気ハードディスク30の回転方向Rと反対の方向Tに送ることによって行われる。
【選択図】図1

Description

本発明は、磁気ハードディスク、磁気ハードディスク基板、磁気ヘッド、光ファイバー端面、半導体ウエハ、液晶パネルなどの表面をクリーニングするためのクリーニングテープ及び方法に関するものであり、特に、磁気ハードディスクの表面をクリーニングするのに適したクリーニングテープ又は方法に関するものである。
コンピュータの外部記憶装置として、磁気ハードディスクが使用されている。磁気ハードディスクは、表面にNi−Pメッキ膜を形成したアルミニウム基板、ガラス基板等の非磁性の基板にラップ加工、ポリッシュ加工及びテクスチャ加工の一連の表面処理をした後、磁気記録層を形成し、この磁気記録層の上に保護膜としてダイヤモンドライクカーボン(Diamond like carbon:DLC)膜を形成したものである。
保護膜の形成後、保護膜の表面に形成されている不要な突起、保護膜の表面に付着した塵等の異物(パーティクル)を除去するために、保護膜の表面のクリーニングが行われている。
このクリーニングは、一般に、固定砥粒研磨テープを用いて行われる。
クリーニング後、保護膜の表面にフロロカーボン系の潤滑剤をコーティングして潤滑膜を形成し、次に、潤滑膜の表面に付着した塵埃等の付着物を除去するクリーニングが行われている。
このクリーニングも、上記のクリーニングと同様に、固定砥粒研磨テープを用いて行われている。
上記のように、不要な突起及び表面に付着した塵埃等の異物の除去のために用いられている固定砥粒研磨テープ(すなわち、クリーニングテープ)として、従来、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド等の合成樹脂からなる基材テープの表面に、アルミナ(Al)粒子、SiC粒子、ダイヤモンド粒子等の硬質の砥粒を樹脂で固定したラッピングテープが使用されている(例えば、特許文献1〜4を参照)。
特開平8−267364号公報 特開平9−85628号公報 特開平10−71572号公報 特開平10−114837号公報 特開昭59−152316号公報 特開昭61−12611号公報 特開昭61−15113号公報
近年、磁気ハードディスクの高密度化に伴い、磁気ハードディスクの表面からの磁気ヘッドの浮上高さを小さくして磁気記憶媒体としての性能を向上させるため、磁気ハードディスクの表面にテクスチャ条痕を高密度且つ均一に形成し、表面の膜厚も薄く(10nm以下)なってきている。また、磁気ハードディスクの各製造工程における保護膜等の成膜後の膜表面も高い清浄度で高品質のものが要求されるようになってきた。
このため、膜表面に形成された不要な突起や成膜中に膜表面に付着した塵埃等の異物を除去する必要があり、クリーニングに用いられてきた固定砥粒研磨テープに使用される砥粒として、平均粒径を0.5μm以下のものが使用されるようになってきた。
一般に、砥粒の粒径が小さくなると、被クリーニング物の表面に作用する砥粒の大きさが小さくなるため、被クリーニング物の表面からの不要な突起や異物の除去力が低下するので、砥粒として、上記のように、15段階モース硬度で6〜15の硬質の粒子(例えば、SiO=7、CeO=9、Al=12、SiC=13、ダイヤモンド=15である)が使用されている。
しかし、クリーニングに用いられてきた固定砥粒研磨テープ(すなわちラッピングテープ)に使用されている比較的硬質な砥粒では、成膜後の膜表面から不要な突起を除去することはできるが、成膜後に膜表面に付着したパーティクルを十分に除去できず、また研磨層からの砥粒の脱粒のため、膜表面にスクラッチを形成してしまう、という問題があり、磁気ハードディスクに近年要求される高清浄度と高品質を満足させることができない。
また、このように比較的硬質の砥粒は、研磨層上の砥粒と被クリーニング物表面との間の高い摩擦力により研磨層から脱粒し易く、成膜後の膜の表面に砥粒が残留し易い。すなわち、このクリーニングに続く成膜工程により、膜と膜との間に砥粒が残留し、結果的に、磁気ハードディスクなどの被クリーニング物の歩留まりを低下させることになる。
このように、磁気ハードディスクなどの高精度の加工技術が要求される技術分野において、被加工物(被クリーニング物)の表面をより高精度にクリーニングできる技術が要求されている。(すなわち、表面から除去されるべき不要な突起や異物の大きさがより小さくなってきた。)
例えば、磁気ハードディスクの製造技術の分野においては、磁気ハードディスク基板の表面に形成されるテクスチャ条痕の高密度化に伴い、この基板上に順次成膜される膜表面のより高い精度化が要求されるようになり、特に、磁性層上に形成される保護膜が薄く(10nm以下)なり、膜表面にスクラッチを形成させずに、単に、不要の突起を除去し、表面に付着している塵などの異物を除去して膜表面を清浄化することが要求され、また、保護膜上に形成される潤滑膜においては、さらに、潤滑膜のコーティング斑を調整するため、潤滑膜の表面の余剰油分を除去し、均一な潤滑膜を形成することが要求されている。
したがって、本発明の目的は、磁気ハードディスクなどの被クリーニング物の表面にスクラッチを形成させずに、不要な突起やパーティクルを被クリーニング物の表面から除去し、被クリーニング物の表面を清浄化できるクリーニングテープ及び方法を提供することである。
上記目的を達成する本発明のクリーニングテープは、合成樹脂からなる基材テープ、及びこの基材テープの表面に形成した研磨層から構成され、研磨層は、水酸化アルミニウム粒子、及び水酸化アルミニウム粒子を固定する樹脂を含む。
水酸化アルミニウム粒子の平均粒径は、0.1μm以上、5μm以下の範囲、好ましくは0.5μm以上、3μm以下の範囲にある。(水酸化アルミニウム粒子の15段階モース硬度(=3)は、2以上、4以下の範囲にある。)
本発明に従って、磁気ハードディスク、その基板、磁気ヘッド、光ファイバ端面、半導体ウエハ、液晶パネルなどの被クリーニング物の表面をクリーニングする。
被クリーニング物の表面のクリーニングは、被クリーニング物の表面に上記本発明のクリーニングテープを押し付け、被クリーニング物とクリーニングテープとを相対的に移動させることによって行われる。
例えば、クリーニングをする被クリーニング物が磁気ハードディスクである場合、この磁気ハードディスクの表面のクリーニングは、磁気ハードディスクを回転させ、この磁気ハードディスクの表面に、上記本発明のクリーニングテープの研磨層の表面を押し付け、このクリーニングテープを磁気ハードディスクの回転方向と反対の方向に送ることによって行われる。ここで、本発明に従って、磁気ハードディスクの製造工程中、磁気ハードディスク基板の表面、及びこの基板の表面に順次成膜した膜(保護膜、潤滑膜)の表面をクリーニングできる。
本発明が以上のように構成されるので、磁気ハードディスクなどの被クリーニング物の表面にスクラッチを形成させずに、不要な突起やパーティクルを被クリーニング物の表面から除去し、被クリーニング物の表面を清浄化できる、という効果を奏する。また、本発明は、表面に潤滑膜を形成した磁気ハードディスクのクリーニングでは、潤滑膜の表面にスクラッチを形成させず、不要な突起やパーティクルを潤滑膜の表面から除去できるだけでなく、潤滑膜の表面から余剰油分も除去できる、という効果を奏する。
<クリーニングテープ> 図1Aに示すように、本発明のクリーニングテープ10は、合成樹脂からなる基材テープ11、及びこの基材テープ11の表面に形成した研磨層14から構成され、研磨層14は、水酸化アルミニウム粒子12、及び水酸化アルミニウム粒子12を固定する樹脂13を含む。
基材テープ11として、使用中に作用する機械的な力による破断、変形などや製造中の熱による変形などに対する耐性(高強度、耐熱性)を有し、さらに柔軟性を有する合成樹脂からなるプラスチックフィルムが使用される。
このようなプラスチックフィルムとして、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール又はメタクリルアルコールを主成分とするアクリル系樹脂、ポリカーボレート等からなるフィルムが使用できる。実用的には、クリーニングシートを製造する際にフィルムの取り扱いが容易であるため、ポリエチレンテレフタレートからなるプラスチックフィルムを基材テープとして使用するのが好ましい。
プラスチックフィルムの機械的特性として、JISK6911に準拠した測定方法において、厚さ1mmのフィルム試験片で500kg/mm以上、2000kg/mmの曲げ弾性率を示す柔軟性を有するプラスチックフィルムを基材テープとして使用するのが好ましい。
基材テープ11の厚さは、特に限定しないが、5μm以上、100μm以下の範囲、好適に、10μm以上、75μmの範囲にある。
本発明では、クリーニング中に被クリーニング物の表面に付着している異物や余剰油分、さらに被クリーニング物の表面に形成されている不要な微小突起に作用して、これら異物及び余剰油分を除去し、微小突起を除去(被クリーニング物の表面をトリミング)する砥粒として、被クリーニング物の表面よりも比較的軟らかい15段階モース硬度が2以上、4以下の粒子が使用される。(ここで、15段階モース硬度では、10段階モース硬度(ダイヤモンドの硬度=10)と異なり、最も硬いダイヤモンドの硬度は15である。)
このような粒子として、本発明では、水酸化アルミニウム粒子12を使用する。(水酸化アルミニウム粒子の15段階モース硬度は3である。)
この水酸化アルミニウム粒子12の形状は、特に限定しないが、被クリーニング物の表面へのスクラッチの形成と、クリーニング中に破壊した水酸化アルミニウム粒子の破壊片(異物)の被クリーニング物表面への付着とを低減するため、球状であることが好ましい。水酸化アルミニウム粒子の平均粒径は、0.1μm以上、5μm以下の範囲、好ましくは0.5μm以上、3μm以下の範囲にある。ここで、水酸化アルミニウム粒子の平均粒径が小さくなると、被クリーニング物の表面に付着している異物の除去や被クリーニング物の表面のトリミングが十分にできなくなる。一方、水酸化アルミニウム粒子の平均粒径が大きくなると、被クリーニング物の表面にスクラッチを形成するようになる。このことから、水酸化アルミニウム粒子12の平均粒径の下限を0.1μm、上限を5μmとする。ここで、水酸化アルミニウム粒子12の平均粒径0.5μm以上、3μm以下の範囲は、本発明における粒子の上下限の最適値である。
砥粒として使用する水酸化アルミニウム粒子として、市販のものを使用できる(例えば、製品名:C−301、C−303、住友化学(株)、製品名:B1403、B703、日本軽金属(株)、H43、H43M、H42、H42M、昭和電工(株))。
ここで、このような水酸化アルミニウム粒子は、ペースト状の歯磨き剤に、歯の研磨を用途として混入するよりも、むしろ歯磨き剤の色彩を白色にすることを用途として混入しているものであり、従来技術(例えば、特許文献5〜7を参照)において、本発明のように、磁気ハードディスク等の精密部品(被クリーニング物)のクリーニングを用途として使用されていたものではない。また、水酸化アルミニウム粒子は、上記のように比較的軟らかい粒子(15段階モース高度=3)であり、比較的硬い粒子よりも被クリーニング物の表面に付着した異物の除去能力が低いと考えられていたため、従来技術(例えば、特許文献1〜4を参照)において、磁気ハードディスク等の精密部品のクリーニングは、比較的硬い粒子、例えば、アルミナ(15段階モース高度=12)、シリカ粒子(15段階モース高度=13)、ダイヤモンド粒子(15段階モース高度=15)などを使用して行っていた。
水酸化アルミニウム粒子12を研磨層14に固定する樹脂13として、固定砥粒研磨用のテープに一般的に用いられている熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、反応型樹脂、電子線硬化型樹脂、赤外線硬化型樹脂、可視光線硬化型樹脂など、及びこれら樹脂を混合した樹脂が使用できる(例えば、特許文献1を参照)。このような樹脂からなる結合剤として、市販の結合剤を使用できる(例えば、東洋紡績(株)から入手可能の製品名「バイロンシリーズ(103、200、240、245、300、630、650、GK360、GK810、BX1001)」、三井武田ケミカル(株)から入手可能の製品名「タケラックU−24、タケラックU−21、タケラックE−550、タケラックUA−702、タケネートD−103、タケネートD−120N、MT−オレスタ−P20」、日本ゼオン(株)から入手可能の製品名「MR110」、日本ポリウレタン(株)から入手可能の製品名「コロネートL、コロネートHL、コロネート2030」、大日本インキ化学工業(株)から入手可能の製品名「バーノックD−750、バンデックス」)。
本発明のクリーニングテープ10において、研磨層14中の水酸化アルミニウム粒子12と樹脂13との割合は、水酸化アルミニウム粒子12が50重量%以上、80重量%以下の範囲にある(すなわち、樹脂13の割合は、20重量%以上、50重量%以下の範囲にある)。
本発明のクリーニングテープ10では、研磨層14中に帯電防止剤を含んでもよい。帯電防止剤は、クリーニング中の摩擦により生じた静電気に起因した作業員への影響やクリーニング装置(及びその電子機器)への影響(例えば、誤作動)を防止し、また半導体デバイス等の被クリーニング物の破損、火花放電による引火や爆発の誘引、さらに被クリーニング物への浮遊塵(パーティクル)の吸着を防止するものである。このような帯電防止剤として、市販の界面活性剤を使用できる(例えば、花王(株)から入手可能の製品名「エレクトロストリッパー」、ヴァーデン販売(株)から入手可能の製品名「VADEN−MARI、VADEN−LUI」)。
<製造方法> 図1Aに符号10で示すような本発明のクリーニングテープは、以下のようにして製造できる。
まず、結合剤と水酸化アルミニウム粒子とを混合し、攪拌した後、この結合剤と水酸化アルミニウム粒子との混合物に有機溶剤を加えて攪拌し、水酸化アルミニウム粒子を分散した樹脂溶液を製造する。
次に、この樹脂溶液を濾過した後、この樹脂溶液を攪拌しながら、帯電防止剤と硬化剤を順次添加し、さらに、所定の粘度になるまで有機溶剤を加えて塗料を製造する。
次に、この塗料を基材テープ(図1Aに符号11で示す)の表面にコーティングし、塗料を乾燥させ、塗料を硬化させて、基材テープの表面に研磨層(図1Aに符号14で示す)を形成する。これにより、図1Aに符号10で示すような本発明のクリーニングテープが製造される。
ここで、有機溶剤として、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサン等のケトン系、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソブチルアルコール、イソプロピルアルコール等のアルコール系、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル等のエステル系、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、グリコールジメチルエーテル等のエーテル系、ベンゼン、トルエン、キシレン等のタール系(芳香族単価水素)などの有機溶剤、又はこれら有機溶剤を混合したもの(混合の割合は任意でよい)を使用できる。
また、硬化剤として、上記の結合剤を使用できる(例えば、大日本インキ化学工業(株)から入手可能の製品名「バーノックD−750」)。
<クリーニング方法> 本発明に従って、磁気ハードディスク、その基板、磁気ヘッド、光ファイバ端面、半導体ウエハ、液晶パネルなどの被クリーニング物の表面をクリーニングする。
被クリーニング物の表面のクリーニングは、被クリーニング物の表面に上記本発明のクリーニングテープを押し付け、被クリーニング物とクリーニングテープとを相対的に移動させることによって行われる。
例えば、クリーニングをする被クリーニング物が、表面に潤滑膜を有する磁気ハードディスクである場合、この磁気ハードディスクの表面(すなわち、潤滑膜の表面)のクリーニングは、図1Bに示すように、磁気ハードディスク30を矢印Rの方向に回転させ、この磁気ハードディスク30の潤滑膜の表面に、コンタクトローラ21を介して上記本発明のクリーニングテープ10の研磨層14の表面を押し付け、このクリーニングテープ10を磁気ハードディスク30の回転方向Rと反対の方向(矢印Tの方向)に送ることによって行われる。
<実施例1> 実施例1のクリーニングテープを以下のようにして製造した。(このクリーニングテープを製造するために使用した材料は、下記の「表1」に示す。)
表1を参照する。まず、結合剤Aと結合剤Bを計量し、これら結合剤A、Bをタンクに入れ、これら結合剤A、Bを攪拌しながら、砥粒(平均粒径3μmの水酸化アルミニウム[Al(OH)]粒子)を加え、結合剤と砥粒の混合物(合計25kg)に有機溶剤(トルエン:メチルエチルケトン=1:1)(10リットル)を加え、30分間攪拌して、砥粒を含有した樹脂溶液を製造した。
次に、分散機(ビーズミル)を使用して、この樹脂溶液中に砥粒を十分に分散させた後、0.5μmのフィルターを使用して、この樹脂溶液を濾過し、樹脂溶液から異物を除去した。
次に、この樹脂溶液を攪拌しながら、帯電防止剤(製品名:エレクトロストリッパー、花王(株))(250g)と硬化剤(結合剤C)を順次添加し、さらに、所定の粘度(200cps)になるまで有機溶剤(トルエン:メチルエチルケトン=1:1)(約1リットル)を加えて塗料を製造した。(この塗料中の樹脂の含有量は、下記の「表2」に示すとおりである。)
次に、この塗料を厚さ25μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの表面に、リバースコーターを使用してコーティングした。この塗料の厚さ(塗布厚)は10μmであった。
次に、乾燥炉を通じて、PETフィルムの表面にコーティングした塗料を乾燥させ、塗料を硬化させ、PETフィルムの表面に研磨層を形成した。
最後に、表面に研磨層を形成したPETフィルムを所定の幅にカットして、実施例1のクリーニングテープを製造した。
Figure 2007326175
Figure 2007326175
<実施例2> 実施例2のクリーニングテープを製造した。実施例2のクリーニングテープは、塗料の塗布厚を5μmとした以外は、上記実施例1のクリーニングテープと同様にして製造したものである。
<実施例3> 実施例3のクリーニングテープを製造した。実施例3のクリーニングテープは、砥粒として平均粒径1μmの水酸化アルミニウム粒子を使用した以外は、上記実施例1のクリーニングテープと同様にして製造したものである。
<実施例4> 実施例4のクリーニングテープを製造した。実施例4のクリーニングテープは、砥粒として平均粒径1μmの水酸化アルミニウム粒子を使用した以外は、上記実施例2のクリーニングテープと同様にして製造したものである。
<実施例5> 実施例5のクリーニングテープを製造した。実施例5のクリーニングテープは、砥粒として平均粒径0.5μmの水酸化アルミニウム粒子を使用した以外は、上記実施例1のクリーニングテープと同様にして製造したものである。
<実施例6> 実施例6のクリーニングテープを製造した。実施例6のクリーニングテープは、砥粒として平均粒径0.5μmの水酸化アルミニウム粒子を使用した以外は、上記実施例2のクリーニングテープと同様にして製造したものである。
<比較例1> 比較例1のクリーニングテープを製造した。比較例1のクリーニングテープは、砥粒として平均粒径1μmのアルミナ[Al]粒子(15段階モース硬度=12)を使用し、塗料の塗布厚を6μmとした以外は、上記実施例1のクリーニングテープと同様にして製造したものである。
<比較例2> 比較例2のクリーニングテープを製造した。比較例2のクリーニングテープは、砥粒として平均粒径0.5μmのアルミナ粒子(15段階モース硬度=12)を使用した以外は、上記比較例1のクリーニングテープと同様にして製造したものである。
各実施例及び各比較例のクリーニングテープの研磨層の平均表面粗さを下記の表3に示す。
Figure 2007326175
<比較試験> 上記実施例及び比較例のクリーニングテープを使用して、磁気ハードディスクの表面をクリーニングし、クリーニング後の磁気ハードディスクの表面の状態(不要な突起が除去されているか否か、パーティクルが除去されているか否か、スクラッチの有無)について比較した。
磁気ハードディスクとして、表面にNi−Pメッキを施したアルミニウム基板の表面に、下地層、磁性層、保護膜及び潤滑膜を順次形成した3.5インチのものを使用した。
また、比較試験は、各実施例及び比較例のクリーニングテープを使用して、磁気ハードディスクを下記の表4に示す条件で5枚づつクリーニングして行った。磁気ハードディスクの表面(潤滑膜の表面)のクリーニングは、図1Bに示すようなクリーニング装置(製品名:オートローディングテープバニッシュ、製品番号:ALTB−100TC、日本ミクロコーティング(株))を使用して行った。
Figure 2007326175
<試験結果> 比較試験結果を下記の表5に示す。
Figure 2007326175
表5に示すように、各比較例のクリーニングテープでは、比較的硬質の砥粒(15段階モース硬度=12のアルミナ粒子)を使用しているので、磁気ハードディスクの表面(潤滑膜)にある不要の突起は除去されているが、各実施例のクリーニングテープと比較して、磁気ハードディスクの表面からパーティクル(表面に付着している塵などの異物)が十分に除去されず、また磁気ハードディスクの表面にスクラッチが形成される。
また、表5に示すように、実施例1、2のクリーニングテープでは、研磨層の表面の粗さが比較例1、2のものの約2倍であるが、スクラッチを形成させずに、磁気ハードディスクの表面から不要の突起とパーティクルを十分に除去できる、という結果が得られた。
図1Aは、本発明のクリーニングテープの断面図であり、図1Bは、クリーニング装置を示す。
符号の説明
10・・・クリーニングテープ
11・・・基材テープ
12・・・砥粒(水酸化アルミニウム粒子)
13・・・樹脂
14・・・研磨層
20・・・クリーニング装置
21・・・コンタクトローラ
30・・・磁気ハードディスク
T・・・テープ送り方向
R・・・磁気ハードディスク回転方向

Claims (7)

  1. クリーニングテープであって、
    合成樹脂からなる基材テープ、及び
    前記基材テープの表面に形成した研磨層、
    から成り、
    前記研磨層が、
    水酸化アルミニウム粒子、及び
    前記水酸化アルミニウム粒子を固定する樹脂、
    を含む、
    ところのクリーニングテープ。
  2. 請求項1のクリーニングテープであって、
    前記水酸化アルミニウム粒子の平均粒径が0.1μm以上、5μm以下の範囲にある、
    ところのクリーニングテープ。
  3. 請求項1のクリーニングテープであって、
    前記水酸化アルミニウム粒子の平均粒径が0.5μm以上、3μm以下の範囲にある、
    ところのクリーニングテープ。
  4. 被クリーニング物の表面をクリーニングするための方法であって、
    前記被クリーニング物の表面にクリーニングテープを押し付け、前記被クリーニング物と前記クリーニングテープとを相対的に移動させる工程、
    から成り、
    前記クリーニングテープが、
    合成樹脂からなる基材テープ、及び
    前記基材テープの表面に形成した研磨層、
    から成り、
    前記研磨層が、
    水酸化アルミニウム粒子、及び
    前記水酸化アルミニウム粒子を固定する樹脂、
    を含み、
    前記被クリーニング物の表面に前記研磨層の表面が押し付けられる、
    ところの方法。
  5. 請求項4の方法であって、
    前記水酸化アルミニウム粒子の平均粒径が0.1μm以上、5μm以下の範囲にある、
    ところの方法。
  6. 請求項4の方法であって、
    前記水酸化アルミニウム粒子の平均粒径が0.5μm以上、3μm以下の範囲にある、
    ところの方法。
  7. 請求項4の方法であって、
    前記被クリーニング物が、磁気ハードディスクであり、
    前記工程が、
    前記磁気ハードディスクを回転させる工程、及び
    前記磁気ハードディスクの表面に、前記クリーニングテープの前記研磨層の表面を押し付け、前記クリーニングテープを前記磁気ハードディスクの回転方向と反対の方向に送る工程、
    を含む、
    ところの方法。
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