JP2007325871A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】演出用操作手段が操作されるときには大当り表示結果に近づくように図柄の表示内容を変化させる一方、演出用操作手段が操作されないときには大当り表示結果から遠ざかるように図柄の表示内容を変化させることにより、演出用操作手段を連続して操作する意欲を向上させる遊技機を提供すること。
【解決手段】統括CPUは、操作信号を入力する毎に可変表示器にて表示される中列の表示図柄が大当りの図柄組み合わせに近づくように予め決められた変動量分(図柄アニメの数)だけ図柄の配列順に従って変動させる。その一方、統括CPUが操作信号を入力しなかった場合には、一定時間毎に可変表示器にて表示される表示図柄が大当りの図柄組み合わせから遠ざかるように予め決められた変動量分だけ表示図柄の配列順とは逆順に変動させる。
【選択図】図8

Description

本発明は、遊技者が操作可能な演出用操作手段を備えた遊技機に関するものである。
従来、遊技機の一種であるパチンコ機は、例えば、液晶ディスプレイ型の可変表示器を備え、当該可変表示器において複数種類の図柄を変動させて図柄組み合わせを導出する図柄組み合わせゲーム(図柄変動ゲーム)が行われている。そして、遊技者は、図柄組み合わせゲームで導出され、最終的に停止表示された図柄組み合わせから大当り又ははずれを認識できる。
そして、近年では、遊技者の遊技への参加意識を高めて、遊技の興趣を高めるために、遊技中に演出用操作手段(操作ボタン)を遊技者に操作させるパチンコ機が提案されている(例えば、特許文献1)。特許文献1に記載のパチンコ機では、図柄組み合わせゲームのリーチ演出中に操作ボタンが操作されることで、図柄が変化するようになっている。これにより、遊技の興趣を向上させている。
特開2005−143819号公報
ところで、特許文献1に記載のパチンコ機では、操作ボタンが操作された際には、図柄を進行表示させる又は図柄を進行表示させない(後退表示、又は中立表示させる)ようになっている。すなわち、操作ボタンを操作したとしても、図柄が大当りの図柄組み合わせに近づくように進行表示させるわけでは必ずしもなく、停滞することや逆に後退すること(つまり、大当りの図柄組み合わせに近づかないこと)もある。このため、操作ボタンの操作が遊技者にとって有利な表示がされる操作とは限らず、連続して操作する意欲が減退してしまうという問題があった。すなわち、結果的に図柄組み合わせゲームにおける遊技者の参加意欲を向上させるものではなかった。
また、操作ボタンが操作されなければ、図柄の変動表示に特に変化がなくなるだけで、遊技者の操作意欲を駆り立てるものはなく、図柄組み合わせゲームにおける演出内容が単調となっていた。
この発明は、このような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的は、演出用操作手段が操作されるときには大当り表示結果に近づくように図柄の表示内容を変化させる一方、演出用操作手段が操作されないときには大当り表示結果から遠ざかるように図柄の表示内容を変化させることにより、演出用操作手段を連続して操作する意欲を向上させる遊技機を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、複数種類の図柄を3列で表示し、当該複数種類の図柄を予め定めた配列順で変動させる図柄組み合わせゲームを実行する表示手段を備え、前記図柄組み合わせゲームで3列の図柄の種類が同一となった場合には大当り遊技が行われる遊技機において、遊技者が操作可能な演出用操作手段と、前記演出用操作手段が操作されているか否かを一定時間毎に検出する検出手段と、前記図柄変動ゲームが大当りとなるか否かを判定する大当り判定手段と、前記大当り判定手段の判定結果に基づき、図柄変動ゲームの演出内容を特定する変動パターンを複数種類の中から決定する演出内容決定手段と、前記演出内容決定手段により決定された変動パターンに基づき、図柄変動ゲームを前記表示手段に実行させる演出制御手段を備え、前記各図柄は、複数種類の変動画像が予め定められた順序で表示された後、配列順で次の図柄が表示されるようになっており、前記複数種類の変動画像は、図柄間毎に設定されており、予め定められた配列順で表示されることにより、それぞれ各図柄間の変動態様を示すように構成され、前記演出制御手段は、前記3列のうち中列以外の2列の図柄の種類が同じである場合の所定期間内に、前記検出手段が前記演出用操作手段の操作を検出したときには、前記検出手段が検出する毎に前記表示手段にて表示される中列の図柄を他の2列の図柄と同じ種類に近づけるように、前記表示手段に表示されている図柄又は変動画像を予め決められた変動画像分だけ配列順に従って変動させる一方、前記3列のうち中列以外の2列の図柄の種類が同じである場合の所定期間内に、前記検出手段が前記演出用操作手段の操作を検出しなかったときには、一定時間毎に前記表示手段にて表示される中列の図柄を他の2列の図柄と同じ種類から遠ざかるように前記表示手段に表示されている図柄又は変動画像を予め決められた変動画像分だけ配列順に従って変動させることを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記演出制御手段は、前記検出手段が前記演出用操作手段の操作を検出した場合には、大当り表示結果の1つ前の図柄又は変動画像まで、前記検出手段が検出する毎に前記表示手段にて表示される図柄又は変動画像が大当り表示結果に近づくように予め決められた変動画像分だけ配列順に従って変動させることを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記表示手段に図柄が表示される毎に、表示された図柄の種類を記憶する図柄記憶手段を備え、前記演出制御手段は、前記検出手段が前記演出用操作手段の操作を検出しなかった場合には、前記図柄記憶手段に記憶されている図柄に達するまで、一定時間毎に前記表示手段にて表示される図柄又は変動画像が大当り表示結果から遠ざかるように予め決められた変動画像分だけ図柄及び変動画像の配列順とは逆順に変動させることを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記演出制御手段は、前記検出手段が前記演出用操作手段の操作を検出する毎に、表示手段に表示させる変動画像の配列順を示す図柄位置コマンドと、前記図柄記憶手段に記憶された図柄の種類を示す図柄特定コマンドを入力し、当該図柄位置コマンドと図柄特定コマンドに基づき、表示手段に表示させる変動画像又は図柄の種類を特定することを要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、前記各図柄は、所定方向へ所定角度回転することにより、図柄の配列順において次の図柄に変更するように構成されており、前記複数種類の変動画像は、各図柄が次の図柄に変更するまで変動態様を等分に分けたときの画像であり、前記演出制御手段は、前記検出手段が前記演出用操作手段の操作を検出する毎に、表示手段に表示させる図柄の回転角度を示す図柄角度コマンドと、前記図柄記憶手段に記憶された図柄の種類を示す図柄特定コマンドを入力し、当該図柄角度コマンドと図柄特定コマンドに基づき、表示手段に表示させる変動画像又は図柄を特定することを要旨とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項5のうちいずれか一項に記載の発明において、前記演出制御手段が、前記図柄を大当り表示結果に近づくように変動させる場合の図柄の変動量は、前記図柄を大当り表示結果に遠ざけるように変動させる場合の図柄の変動量よりも多いことを要旨とする。
本発明によれば、演出用操作手段が操作されるときには大当り表示結果に近づくように図柄の表示内容を変化させる一方、演出用操作手段が操作されないときには大当り表示結果から遠ざかるように図柄の表示内容を変化させることにより、演出用操作手段を連続して操作する意欲を向上させることができる。
以下、本発明をその一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」と示す)に具体化した一実施形態を図1〜図9に基づき説明する。
図1には、パチンコ機10の機表側が略示されており、機体の外郭をなす外枠11の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の中枠12が開閉及び着脱自在に組み付けられている。また、中枠12の前面側には、機内部に配置された遊技盤13を透視保護するためのガラス枠を備えた前枠14と上球皿15が共に横開き状態で開閉可能に組み付けられている。また、前枠14の前面側及び遊技盤13の遊技領域13aには、点灯(点滅)又は消灯し、発光装飾に基づく発光演出を行う装飾ランプ16が設けられている。また、外枠11の下部には、各種音声(効果音)を出力し、音声出力に基づく音声演出を行うスピーカ17が設けられている。中枠12の下部には、下球皿18及び発射装置19が装着されている。
遊技盤13の遊技領域13aの略中央には、液晶ディスプレイ型の可変表示器H(表示手段)を備えた表示装置20が配設されている。可変表示器Hでは、変動画像(又は画像表示)に基づく遊技演出(表示演出)が行われるようになっている。そして、可変表示器Hでは、複数種類の図柄を複数列で変動させて表示する図柄組み合わせゲーム(図柄変動ゲーム)が行われるようになっている。本実施形態では、図柄組み合わせゲームで3列の図柄による組み合わせを導出し、該組み合わせを形成する各列の図柄の種類を1〜8の8種類としている。
可変表示器Hにおいて図柄組み合わせゲームが開始すると、図柄は、各列毎に、予め定められた配列順で次の図柄に変動するようになっている。具体的には、図柄は、…8→1→2→3→4→5→6→7→8→1→…というように1から順番に1ずつ加算されていき、8となった場合には、1に戻るような配列順で変動するようになっている。そして、図柄は、予め定められた配列順で次の図柄に変動する際、可変表示器Hの上下方向に沿う中心軸を中心としてそれぞれ左回転をするような態様で変動し、180度回転すると次の図柄となるようになっている。
そして、遊技者は、図柄組み合わせゲームにおいて最終的に表示された図柄組み合わせから大当り又ははずれを認識できる。可変表示器Hに表示された全列の図柄が同一種類の場合には、その図柄組み合わせ([222][777]など)から大当りを認識できる。この大当りを認識できる図柄組み合わせが大当りの図柄組み合わせとなる。大当りの図柄組み合わせが表示されると、遊技者には、大当り遊技状態が付与される。一方、可変表示器Hに表示された全列の図柄が異なる種類の場合、又は1列の図柄が他の2列の図柄と異なる種類の場合には、その図柄組み合わせ([123][122][767]など)からはずれを認識できる。このはずれを認識できる図柄組み合わせがはずれの図柄組み合わせとなる。また、本実施形態のパチンコ機10では、図柄組み合わせゲームが開始すると(各列の図柄が変動を開始すると)、遊技者側から見て左列(左図柄)→右列(右図柄)→中列(中図柄)の順に図柄が表示されるようになっている。そして、表示された左図柄と右図柄が同一種類の図柄の場合には、その図柄組み合わせ([1↓1]など、「↓」は変動中を示す)からリーチを認識できる。このリーチを認識できる図柄組み合わせがリーチの図柄組み合わせとなる。
また、表示装置20の下方には、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う開閉羽根21を備えた始動入賞口22が配設されている。始動入賞口22の奥方には、入賞した遊技球を検知する始動口センサSE1(図3に示す)が設けられている。始動入賞口22は、遊技球の入賞検知を契機に、図柄組み合わせゲームの始動条件を付与し得る。また、始動入賞口22の下方には、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う大入賞口扉23を備えた大入賞口24が配設されている。そして、大当り遊技状態が付与されると、大入賞口扉23の開動作によって大入賞口24が開放されて遊技球が入賞可能となるため、遊技者は、多数の賞球が獲得できるチャンスを得ることができる。
また、表示装置20には、機内部(RAM30c)で記憶された始動保留球の記憶数(以下、「保留記憶数」と示す)に基づく保留中の図柄組み合わせゲームの回数を報知する保留球数表示器25が配設されている(図2参照)。保留記憶数は、始動入賞口22へ遊技球が入賞すると「1」加算(+1)され、図柄組み合わせゲームの開始によって「1」減算(−1)され、図柄組み合わせゲーム中に始動入賞口22へ遊技球が入賞すると保留記憶数は更に加算(+1)されて所定の上限値(本実施形態では4)まで累積される。保留球数表示器25は、保留1ランプ25a、保留2ランプ25b、保留3ランプ25c及び保留4ランプ25dからなる複数(4個)の発光手段で構成されている。例えば、保留1ランプ25aのみが点灯している場合には1回の図柄組み合わせゲームが保留中であることを報知している。
また、上球皿15には、押しボタン式の操作スイッチ26が配設されている。この操作スイッチ26が押下操作されると、操作スイッチ26に接続されている統括制御基板31(図3参照)に検知信号が出力される。統括制御基板31は、所定の操作有効期間中に操作スイッチ26から検知信号を入力すると、スピーカ17及び可変表示器Hに遊技演出を実行させるように制御する。従って、本実施形態の操作スイッチ26は、遊技者により操作される演出用操作手段となる。
次に、パチンコ機10の制御構成を図3に基づき説明する。
パチンコ機10の機裏側には、パチンコ機10全体を制御する主制御基板30が装着されている。主制御基板30は、パチンコ機10全体を制御するための各種処理を実行し、該処理結果に応じて遊技を制御するための各種の制御信号(制御コマンド)を演算処理し、該制御信号(制御コマンド)を出力する。また、機裏側には、統括制御基板31と、表示制御基板32と、ランプ制御基板33と、音声制御基板34が装着されている。統括制御基板31は、主制御基板30が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、表示制御基板32、ランプ制御基板33及び音声制御基板34を統括的に制御する。表示制御基板32は、主制御基板30と統括制御基板31が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、表示装置20(可変表示器H)の表示態様(図柄、背景、文字などの表示画像など)を制御する。ランプ制御基板33は、主制御基板30と統括制御基板31が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、装飾ランプ16の発光態様(点灯(点滅)/消灯のタイミングなど)を制御する。また、音声制御基板34は、主制御基板30と統括制御基板31が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、スピーカ17の音声出力態様(音声出力のタイミングなど)を制御する。
以下、主制御基板30、統括制御基板31及び表示制御基板32の具体的な構成を説明する。
図3に示すように主制御基板30には、メインCPU30aと、ROM30bと、RAM30cとが設けられている。メインCPU30aは、各種乱数の値を所定の周期毎に更新している。ROM30bには、パチンコ機10を制御するためのメイン制御プログラムや複数種類の演出パターンが記憶されている。RAM30cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数の値など)が記憶(設定)されるようになっている。
変動パターンは、図柄が変動を開始(図柄組み合わせゲームの開始)してから全列の図柄が表示(図柄組み合わせゲームの終了)される迄の間の遊技演出(表示演出、発光演出、音声演出)のベースとなるパターンを示すものである。また、複数種類の変動パターンは、大当り演出用の変動パターンと、はずれリーチ演出用の変動パターンと、はずれ演出用の変動パターンとに分類されている。
大当り演出は、図柄組み合わせゲームが、リーチ演出を経て、最終的に大当りの図柄組み合わせを停止するように展開される演出である。はずれリーチ演出は、図柄組み合わせゲームが、リーチ演出を経て、最終的にはずれの図柄組み合わせを停止するように展開される演出である。はずれ演出は、図柄組み合わせゲームが、リーチ演出を経ることなく、はずれの図柄組み合わせを停止するように展開される演出である。前記リーチ演出は、リーチの図柄組み合わせが一旦停止されてから(本実施形態においては、一旦停止された左図柄と同一種類の右図柄が一旦停止されてから)、大当りの図柄組み合わせ又ははずれの図柄組み合わせが停止されるまでの間に行われる演出である。
そして、メインCPU30aは、メイン制御プログラムに基づき、入賞処理や変動パターン決定処理などの各種処理を実行するようになっている。
まず、入賞処理について図4に基づき説明する。
メインCPU30aは、所定時間間隔で遊技球の入賞検知がなされたか否かを判定する(ステップS11)。つまり、メインCPU30aは、始動入賞口22及び始動口センサSE1によって構成される入賞検知手段が出力する検知信号を入力したか否かを判定する。この判定結果が否定の場合(入賞検知なしの場合)、メインCPU30aは、入力処理を終了する。一方、判定結果が肯定の場合(入賞検知ありの場合)、メインCPU30aは、RAM30cに記憶されている保留記憶数が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する(ステップS12)。この判定結果が否定の場合(保留記憶数=4の場合)、メインCPU30aは、入賞処理を終了する。
一方、この判定結果が肯定の場合(保留記憶数<4の場合)、メインCPU30aは、RAM30cに記憶されている保留記憶数に「1」加算(+1)し、保留記憶数を書き換える(ステップS13)。続いて、メインCPU30aは、大当り乱数の値をRAM30cから読み出して取得し、当該読み出した大当り乱数の値を保留記憶数に対応付けられたRAM30cの所定の記憶領域に設定する(ステップS14)。また、メインCPU30aは、大当り図柄乱数の値をRAM30cから取得し、当該読み出した大当り図柄乱数の値を保留記憶数に対応付けられたRAM30cの所定の記憶領域に設定する(ステップS14)。なお、大当り乱数及び大当り図柄乱数は、メインCPU30aによって所定の周期毎に順次更新される乱数であり、メインCPU30aは、更新後の値をRAM30cの設定領域に設定して更新前の値を書き換えている。そして、メインCPU30aは、入賞処理を終了する。
次に、変動パターン決定処理について図5に基づき説明する。
まず、メインCPU30aは、所定時間間隔で保留記憶数が「0」よりも大きいか否か判定する(ステップS21)。ステップS21の判定結果が否定の場合(保留記憶数=0の場合)、保留中の図柄組み合わせゲームが存在しないので、メインCPU30aは、変動パターン決定処理を終了する。一方、ステップS21の判定結果が肯定の場合(保留記憶数>0の場合)、メインCPU30aは、図柄が変動表示中であるか否か、すなわち、図柄組み合わせゲーム中であるか否か判定する(ステップS22)。ステップS22の判定結果が肯定の場合(図柄組み合わせゲーム中である場合)、メインCPU30aは、変動パターン決定処理を終了する。一方、ステップS22の判定結果が否定の場合(図柄組み合わせゲーム中でない場合)、メインCPU30aは、保留記憶数に対応付けられてRAM30cに記憶されている大当り乱数の値がROM30bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定して大当り判定を行う(ステップS23)。なお、本実施形態において、大当り判定の判定結果が肯定となる確率(大当り確率)は、1/300としている。
大当り判定の判定結果が肯定の場合(大当りの場合)、メインCPU30aは、保留記憶数に対応付けられてRAM30cに記憶されている大当り図柄乱数の値を読み出す。そして、メインCPU30aは、大当り図柄乱数の値に基づき、全列が同一種類の図柄となるように最終停止図柄を決定する(ステップS24)。それと共に、メインCPU30aは、大当り演出用の変動パターンの中から変動パターンを決定する(ステップS25)。
変動パターン及び最終停止図柄を決定したメインCPU30aは、統括制御基板31(サブCPU31a)を介して表示制御基板32(サブCPU32a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する(ステップS26)。具体的に言えば、メインCPU30aは、変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する変動パターン指定コマンドを最初に出力する。次に、メインCPU30aは、各列毎の最終停止図柄を指定するための図柄指定コマンドを出力する。その後に、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている変動時間に基づいて変動停止を指示し、図柄組み合わせゲームを終了するための全図柄停止コマンドを出力する。そして、メインCPU30aは、RAM30cに記憶されている保留記憶数を「1」減算(−1)し、保留記憶数を書き換える(ステップS27)。
一方、ステップS23の大当り判定の判定結果が否定の場合(はずれの場合)、メインCPU30aは、リーチ演出を行う否かを判定するリーチ判定を行う(ステップS28)。本実施形態では、リーチ判定の判定結果が肯定となる確率(リーチ演出を行う確率)は、1/12としている。ステップS28のリーチ判定の判定結果が肯定の場合(リーチ演出を行う場合)、メインCPU30aは、左列の図柄と右列の図柄を同一種類の図柄とし、中列の図柄を左右列の図柄より配列順において1つ前となるように最終停止図柄を決定する(ステップS29)。例えば、左右列の図柄が8である場合には、メインCPU30aは、中列の図柄を7となるように最終停止図柄を決定する。そして、メインCPU30aは、はずれリーチ演出用の変動パターンの中から変動パターンを決定する(ステップS30)。そして、メインCPU30aは、ステップS26の処理に移行して、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。そして、メインCPU30aは、ステップS27の処理に移行して、保留記憶数を「1」減算(−1)して保留記憶数を書き換える。
一方、ステップS28のリーチ判定の判定結果が否定の場合(リーチ演出を行わない場合)、メインCPU30aは、左列の図柄と右列の図柄が異なるように最終停止図柄を決定する(ステップS31)。そして、メインCPU30aは、はずれ演出用の変動パターンの中から変動パターンを決定する(ステップS32)。そして、メインCPU30aは、ステップS26の処理に移行して、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。そして、メインCPU30aは、ステップS27の処理に移行して、保留記憶数を「1」減算(−1)して保留記憶数を書き換える。
以上のように、本実施形態のメインCPU30aは、図柄組み合わせゲームが大当りとなるか否かを判定する大当り判定手段となる。また、メインCPU30aは、図柄変動ゲームの演出内容を特定する変動パターンを複数種類の中から決定する演出内容決定手段となる。
次に、統括制御基板31について説明する。統括制御基板31には、図3に示すように、統括CPU31aが設けられている。前記統括CPU31aは、各種乱数の値を所定の周期毎に順次更新するようになっている。また、統括CPU31aには、ROM31b及びRAM31cが接続されている。前記ROM31bには、前記各制御基板32〜34を統括的に制御するための統括制御プログラムなどが記憶されている。また、前記RAM31cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報が記憶(設定)されるようになっている。例えば、予告パターン振分乱数の値などの情報がRAM31cに記憶(設定)されるようになっている。予告パターン振分乱数は、統括CPU31aによって所定の周期毎に順次更新される乱数であり、統括CPU31aは、更新後の値をRAM31cの設定領域に設定して更新前の値を書き換えている。本実施形態では、予告パターン振分乱数の取り得る数値を0〜499までの全500通りの整数としている。また、統括CPU31aは、操作スイッチ26と接続されており、当該操作スイッチ26から操作スイッチ26が押下操作されたことを示す検知信号を入力することにより、操作スイッチ26が押下操作されたことを検知するようになっている。従って、統括CPU31aは、演出用操作手段が操作されているか否かを一定時間毎に検出する検出手段となる。
そして、メインCPU30aから所定の制御コマンドを所定のタイミングで入力すると、統括CPU31aは、それに応じて所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。具体的に言えば、統括CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、当該変動パターン指定コマンドを各制御基板32〜34に出力する。また、統括CPU31aは、図柄指定コマンド又は全図柄停止コマンドを入力すると、当該各コマンドを表示制御基板32に出力する。
次に、表示制御基板32について説明する。
表示制御基板32は、サブCPU32aを備えており、該サブCPU32aにはROM32b及びRAM32cが接続されている。ROM32bには、可変表示器Hの表示内容(図柄の変動やキャラクタの動作)を制御するため表示制御プログラムや、各種画像データ(図柄、背景、文字、キャラクタなどの画像データ)などが記憶されている。また、RAM32cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報が記憶(設定)されるようになっている。
そして、サブCPU32aは、主制御基板30(メインCPU30a)及び統括制御基板31(統括CPU31a)から制御コマンドを入力すると、表示制御プログラムに基づき、入力した制御コマンドに応じた制御を行う。具体的には、サブCPU32aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、変動パターン指定コマンドにて指定された変動パターンで図柄を変動表示させて図柄組み合わせゲームを開始させるように可変表示器Hの表示内容を制御する。そして、サブCPU32aは、全図柄停止コマンドを入力すると、入力した図柄指定コマンドで指定された図柄組み合わせを可変表示器Hに停止させるように可変表示器Hの表示内容を制御する。この制御により、可変表示器Hでは図柄組み合わせゲームが行われる。従って、本実施形態における統括制御基板31及び表示制御基板32は、演出制御手段を構成する。
そして、本実施形態のパチンコ機10は、図柄組み合わせゲーム中、リーチ演出が行われた際に、操作スイッチ26が操作されると、中列の図柄(リーチの図柄組み合わせが表示されたときに変動表示される可能性がある図柄)が操作スイッチ26の操作に応じて変動するようになっている。
統括CPU31aは、変動パターン指定コマンド及び図柄指定コマンドを入力すると、演出設定処理(図6)を実行する。具体的には、統括CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力したとき、当該変動パターン指定コマンドにより指定される変動パターンが大当り演出用又ははずれリーチ演出用の変動パターンのうち特定の(予め決めた)変動パターンか否かを判定する(ステップS41)。ステップS41の判定結果が否定の場合、統括CPU31aは、そのまま演出設定処理を終了する。一方、ステップS41の判定結果が肯定の場合、統括CPU31aは、操作有効期間の設定を行う(ステップS42)。本実施形態において、前記操作有効期間は、リーチの図柄組み合わせが表示されてから所定の継続時間経過するまで設定されるようになっている。このため、ステップS42において、統括CPU31aは、変動パターンに基づき、図柄組み合わせゲーム開始からリーチの図柄組み合わせが表示されるまでの時間(すなわち、操作有効期間の開始時までの開始時間時間)をRAM31cの所定の記憶領域に設定する。また、統括CPU31aは、ステップS42において、操作有効期間が開始してから終了するまでの継続時間をRAM31cの所定の記憶領域に設定する。
次に、統括CPU31aは、入力した図柄指定コマンドから全列の最終停止図柄の種類を特定すると共に、操作有効期間開始時及び終了時における中列の図柄の種類を決定する(ステップS43)。具体的には、統括CPU31aは、図柄組み合わせゲーム終了時における左右列の最終停止図柄よりも配列順において1つ前の図柄を終了図柄とする。ここで、左右列の最終停止図柄よりも配列順において1つ前の図柄を終了図柄としたのは、リーチの図柄組み合わせが表示されたときに、中列の図柄が大当りの図柄組み合わせに近づくように操作スイッチ26の操作に応じて変動させ、大当りの図柄組み合わせとなる1つ前(直前)の図柄で演出が終了するようにするためである。
また、統括CPU31aは、図柄組み合わせゲーム終了時における左右列の最終停止図柄よりも配列順において1つ前の図柄及び左右列の最終停止図柄と同じ図柄以外の図柄を開始図柄とする。ここで、開始図柄が左右列の最終停止図柄と同じ図柄以外にしたのは、左右列の最終停止図柄と同じ図柄である場合(つまり、大当りの図柄組み合わせである場合)、遊技者は、操作スイッチ26を操作してわざわざ変動させることはなくなってしまうためである。また、左右列の最終停止図柄よりも配列順において1つ前の図柄以外の図柄にしたのは、左右列の最終停止図柄よりも配列順において1つ前の図柄である場合、遊技者が操作スイッチ26を操作しても図柄が次の図柄に変動しなくなるためである。
そして、統括CPU31aは、ステップS43で決定した操作有効期間開始時の開始図柄及び終了時の終了図柄の種類をRAM31cの所定の記憶領域に記憶する(ステップS44)。
次に、統括CPU31aは、演出設定処理を実行した後、図柄組み合わせゲームが終了するまで、所定の周期毎に演出実行処理(図7,図8)を実行する。
統括CPU31aは、演出実行処理を実行すると、まず、操作有効期間が終了したか否かを判定する(ステップS51)。すなわち、統括CPU31aは、(演出設定処理のステップS42にて設定した)開始時間が経過し、且つ、継続時間が経過したか否かを判定する。ステップS51の判定結果が否定の場合(操作有効期間が終了していなかった場合)、統括CPU31aは、操作有効期間中であるか否かを判定する(ステップS52)。詳しくは、統括CPU31aは、図柄組み合わせゲームが開始してからRAM31cに設定された開始時間(演出設定処理のステップS42にて設定した開始時間)を経過したかを判定するようになっている。
ステップS52の判定結果が肯定の場合(操作有効期間中である場合)、統括CPU31aは、操作スイッチ26が操作されたことを示す操作信号を操作スイッチ26から入力したか否かを判定する(ステップS53)。ステップS53の判定結果が肯定の場合(操作信号を入力した場合)、統括CPU31aは、図柄アニメの配列順を示す順序値に8を加算する(ステップS54)。
前記図柄アニメ(変動画像)は、図柄間毎に複数種類ずつ設定されており、予め定められた配列順で表示されることにより、それぞれ各図柄間の変動態様を示すように構成されている。本実施形態において、図柄は、配列順において次の図柄に変動する際、可変表示器Hの上下方向に沿う中心軸を中心として左回転をするような態様で変動している。なお、可変表示器Hは、画面に表示する図面の背面に次の図柄が配置されているような表示態様で各図柄を表示している。すなわち、可変表示器Hは、図柄を180度回転させると、配列順において次の図柄を表示するようになっている(図9参照)。本実施形態において、各図柄アニメは、それぞれ各図柄間の変動態様を順序値0〜29の30等分したときに可変表示器Hに表示される表示画像である。そして、順序値は、図柄アニメの配列順を示しておいる。例えば、順序値が0のときの図柄アニメは、可変表示器Hに図柄が正面を向いた画像である。0から順序値が1増える毎に、図柄アニメは、図柄の中心軸を中心として6度ずつ左回転させた画像となり、順序値が29から0となると、次の図柄が表示されることとなる(すなわち、次の図柄が正面を向くこととなる)。
ステップS54の処理を行うと、次に、統括CPU31aは、図柄アニメの順序値が29を越えたか否かを判定する(ステップS55)。ステップS55の判定結果が肯定の場合、統括CPU31aは、現在可変表示器Hに表示されている中列の表示図柄が、中列の終了図柄と一致するか否かを判定する(ステップS56)。前記表示図柄は、可変表示器Hに表示されている図柄であり、統括CPU31aは、可変表示器Hに表示される図柄が変動する毎に、RAM31cにその図柄の種類をRAM31cに記憶している。なお、操作有効期間開始時においては、演出設定処理のステップS44にて記憶した開始図柄が表示図柄として記憶されている。従って、本実施形態では、RAM31cは、図柄記憶手段となる。
ステップS56の判定結果が肯定の場合(一致する場合)、統括CPU31aは、図柄アニメの順序値を29に設定する(ステップS57)。次に、統括CPU31aは、可変表示器Hに表示させる表示図柄をRAM31cの所定の記憶領域を参照して特定し、特定した表示図柄を指定する図柄コマンドを表示制御基板32に出力する(ステップS58)。また、統括CPU31aは、図柄アニメの順序値を指定する図柄アニメコマンドを表示制御基板32に出力する(ステップS59)。
表示制御基板32のサブCPU32aは、図柄コマンド及び図柄アニメコマンドを入力すると、図柄コマンドに基づき、表示図柄を特定すると共に、図柄アニメコマンドに基づき、図柄アニメを特定する。すなわち、サブCPU32aは、図柄コマンドに基づき、表示図柄の種類を特定し、図柄アニメコマンドに基づき、当該図柄をどれだけ回転させた画像であるかを特定するようになっている。そして、サブCPU32aは、特定した表示図柄の図柄アニメを可変表示器Hに表示させる。
一方、ステップS56の判定結果が否定の場合(表示図柄が終了図柄と一致しない場合)、統括CPU31aは、表示図柄を配列順において次の図柄とし、表示図柄を書き換える(ステップS60)。また、統括CPU31aは、図柄アニメの順序値から30を減算し、減算後の値を新たな図柄アニメの順序値として設定する(ステップS61)。そして、統括CPU31aは、ステップS58及びステップS59の処理を実行する。
また、ステップS55の判定結果が否定の場合(図柄アニメの順序値が29を越えていない場合)、統括CPU31aは、そのままステップS58及びステップS59の処理を実行する。また、ステップS53の判定結果が否定の場合(操作信号を入力していない場合)、統括CPU31aは、図柄アニメの順序値から1減算し、減算した値を新たな値としてRAM31cを書き換え(ステップS62)、ステップS58及びステップS59の処理を実行する。なお、図柄アニメの順序値は、0より小さい値をとることがないように予め設定されている。すなわち、順序値が0の場合には、1減算されることなく、順序値が0のままとなって書き換えられることがない。
一方、ステップS52の判定結果が否定の場合(操作有効期間中でない場合)、統括CPU31aは、そのまま演出実行処理を終了する。また、ステップS51の処理が肯定の場合(操作有効期間が終了した場合)、統括CPU31aは、入力した変動パターン指定コマンドにより指定される変動パターンが大当り演出用の変動パターンであるか否かを判定する(ステップS63)。ステップS63の判定結果が肯定の場合(大当り演出用の場合)、統括CPU31aは、表示図柄が終了図柄と一致し、且つ、図柄アニメの順序値が25以上であるか否かを判定する(ステップS64)。ステップS64の判定結果が肯定の場合、統括CPU31aは、通常当りコマンドとして、図柄組み合わせを大当りの図柄組み合わせとする図柄を示す図柄コマンドと順序値が0を示す図柄アニメコマンドを出力する(ステップS65)。表示制御基板32のサブCPU32aは、この通常当りコマンドを入力すると、表示図柄を配列順において次の図柄に変動させ、最終停止図柄(すなわち、大当りの図柄組み合わせ)を表示させるように可変表示器Hの表示内容を制御する。
一方、ステップS64の判定結果が否定の場合、統括CPU31aは、復活当たりコマンドを表示制御基板32に出力する(ステップS66)。詳しくは、統括CPU31aは、一旦、最終停止図柄とは異なる図柄を示す図柄コマンドと、順序値0を示す図柄アニメコマンドを出力した後、最終停止図柄を示す図柄コマンドと、順序値が0である図柄アニメコマンドを出力する。表示制御基板32のサブCPU32aは、この復活当りコマンドを入力すると、一旦、最終停止図柄と異なる種類の図柄を表示させ(すなわち、はずれの図柄組み合わせを表示させ)、その後に最終停止図柄(大当りの図柄組み合わせ)を表示させるように可変表示器Hの表示内容を制御する。
また、ステップS64の判定結果が否定の場合(大当り演出用でない場合)、統括CPU31aは、はずれコマンドとして、図柄組み合わせがはずれの図柄組み合わせとなる図柄(最終停止図柄)を示す図柄コマンドと、順序値が0である図柄アニメコマンドを表示制御基板32に出力する(ステップS67)。表示制御基板32のサブCPU32aは、このはずれコマンドを入力すると、そのまま最終停止図柄(すなわち、はずれの図柄組み合わせ)を表示させるように可変表示器Hの表示内容を制御する。そして、統括CPU31aは、演出実行処理を終了する。
以上のように、統括CPU31aは、図柄組み合わせゲームの操作有効期間中に、操作信号を入力する毎に図柄アニメの順序値に8を加算して、表示図柄を大当りの図柄組み合わせに近づけるように変動させる(ステップS54参照)。その一方、統括CPU31aは、図柄組み合わせゲームの操作有効期間中に、操作信号を入力しなければ、一定期間毎に図柄アニメの順序値から1減算して、表示図柄を大当りの図柄組み合わせに遠ざけるように変動させる(ステップS62参照)。このため、大当りの図柄組み合わせに表示図柄を近づけさせるために、遊技者に操作スイッチ26を操作させることができる。
また、順序値に加算する値「8」は、順序値から減算する値「1」よりも大きくなっているため、遊技者が操作スイッチ26を連続操作すれば、確実に表示図柄が大当りの図柄組み合わせに近づく。このため、遊技者に操作スイッチ26を連続操作させる意欲を維持することができる。なお、順序値が0である場合には、操作スイッチ26が操作されなくても減算されることなく、表示図柄が配列順において1つ前の図柄に戻ることがない。このため、遊技者を落胆させることが無くなる。
また、順序値に8を加算した結果、順序値が29を越えた場合であって、表示図柄と終了図柄が一致する場合には、統括CPU31aは、順序値に29を強制的に設定する。すなわち、表示図柄を終了図柄とし、次の図柄に変動させることがない。これにより、最終停止図柄がはずれの図柄組み合わせであった場合に、大当りの図柄組み合わせが表示されることが無くなり、遊技者を混乱させることが無くなる。
また、大当り演出用の変動パターンを入力したときであって、表示図柄が終了図柄(左右列の図柄よりも配列順において1つ前の図柄)で、かつ、順序値が25以上のとき、統括CPU31aは、通常当りコマンドを出力する。すなわち、大当りの図柄組み合わせとなる直前となるまで遊技者の操作により中列の図柄が変動していた場合であって大当りとなる場合、表示図柄は、そのまま配列順において次の図柄に変動する。これにより、遊技者に、違和感を与えることなく、遊技者の操作で大当りの図柄組み合わせをそろえたという感覚を与えることができ、遊技者に達成感を与えることができる。
一方、大当り演出用の変動パターンを入力したときであって、表示図柄が終了図柄(左右列の図柄よりも配列順において1つ前の図柄)でない、又は順序値が25以上でないとき、統括CPU31aは、復活当りコマンドを出力する。すなわち、大当りの図柄組み合わせとするには中列の図柄をかなり変動させる必要がある場合であって大当りとなる場合、中列の表示図柄は、一旦はずれの図柄組み合わせとなり、そこから大当りの図柄組み合わせとなるように中列の表示図柄が再変動するようになっている。これにより、遊技者に、操作していないにもかかわらず、そのまま変動が進んで大当りの図柄組み合わせが表示されてしまったという違和感を与えることなくなる。
次に、リーチ演出中に操作スイッチ26を操作したときにおける中列の図柄の変動態様について図9に基づき説明する。
図9には、可変表示器Hにおいて、リーチの図柄組み合わせが表示されたときの中列の図柄が図示されている。なお、ここでは、図示しないが、左右列の図柄の種類が8であるリーチの図柄組み合わせが表示されたものとしている。
図9(a)に示すように、表示図柄の種類が7で、順序値が0である場合、可変表示器Hは、7の表示図柄が正面を向いた画像を表示する。そして、この状態で、操作スイッチ26が押下操作される毎に、可変表示器Hは、表示図柄を左回転させるように変動表示する。すなわち、図9(a)→図9(b)→図9(c)→図9(d)→図9(e)→図9(f)というような順番で表示図柄が変動表示する。
また、その一方、例えば、図9(f)の状態(完全に表示図柄が正面を向いていない状態、順序値が29以下である状態)である場合に、操作スイッチ26が押下操作されないと、可変表示器Hは、表示図柄を徐々に右回転させるように変動表示する。すなわち、図9(f)→図9(e)→図9(d)→図9(c)→図9(b)→図9(a)というような順番で表示図柄が変動表示する。
以上詳述したように、本実施形態は、以下の効果を有する。
(1)統括CPU31aは、操作スイッチ26の操作を検出した場合には、操作信号を入力する毎に可変表示器Hにて表示される中列の表示図柄が大当りの図柄組み合わせに近づくように予め決められた変動量分(図柄アニメの数)だけ図柄の配列順に従って変動させる。これにより、操作スイッチ26を操作することにより、確実に大当り表示結果に近づく方向へ図柄を変動させるため、遊技者が操作スイッチ26を操作する意欲を向上させることができる。その一方、統括CPU31aが操作スイッチ26の操作を検出しなかった場合(操作信号を入力しなかった場合)には、一定時間毎に可変表示器Hにて表示される図柄が大当り表示結果から遠ざかるように予め決められた変動量分だけ前記図柄の配列順とは逆順に変動させる。このため、操作スイッチ26を連続して操作しなければ、徐々に大当り表示結果から遠ざかるため、遊技者に操作スイッチ26の操作を駆り立てることができる。従って、遊技者の遊技への参加意欲を向上させることができる。
(2)各図柄は、複数種類の図柄アニメが予め定められた順序で表示された後、図柄の配列順で次の図柄が表示されるようになっている。そして、表示制御基板32は、統括CPU31aが操作スイッチ26の操作を検出した場合には、統括CPU31aが検出する毎に可変表示器Hにて表示される図柄又は図柄アニメを大当り表示結果に近づく方向へ予め決められた図柄アニメの数だけ配列順に従って変動させる。その一方、統括CPU31aが操作スイッチ26の操作を検出しなかった場合には、一定時間毎に可変表示器Hにて表示される図柄又は図柄アニメを大当り表示結果から遠ざかる方向へ予め決められた図柄アニメの数だけ配列順に従って変動させる。このため、次の図柄を表示させるために、操作スイッチ26の操作量を増やすことができる。すなわち、大当り表示結果に達するまで、遊技者に操作スイッチ26を連続して操作させることができる。
(3)統括CPU31aは、操作スイッチ26の操作を検出しなかった場合、RAM31cに記憶されている表示図柄に達する(順序値が0になる)まで、一定時間毎に可変表示器Hにて表示される図柄アニメが大当り表示結果から遠ざかるように予め決められた図柄アニメの数だけ図柄アニメの配列順とは逆順に変動させるようになっている。これにより、RAM31cに記憶された表示図柄よりも大当りの図柄組み合わせから遠くにはずれるように表示図柄又は図柄アニメが変動することはない。このため、一旦表示させた図柄が1つ前の図柄に戻ることが無くなるため、遊技者を失望させることが無くなる。すなわち、遊技者は、操作スイッチ26を操作させる意欲を持ち続けることができる。
(4)図柄コマンドと図柄アニメコマンドに基づき、可変表示器Hに表示させる図柄アニメ又は図柄の種類を特定することができるため、すべての図柄アニメに対して当該図柄アニメを特定するためのコマンドを用意しなくても良くなる。従って、データ量やコマンド量を減らすことができる。
(5)統括CPU31aが、中列の表示図柄を大当りの図柄組み合わせに近づくように変動させる場合の表示図柄の変動量は、表示図柄を大当りの図柄組み合わせから遠ざけるように変動させる場合の図柄の変動量よりも多い。これにより、連続して操作スイッチ26を操作することにより、確実に表示図柄を大当りの図柄組み合わせに近づく方向へ変動させることができる。このため、遊技者に操作スイッチ26を連続して操作させる意欲を向上させることができる。
(6)統括CPU31aは、大当りの図柄組み合わせとなる1つ前の図柄又は図柄アニメまで、統括CPU31aが操作信号を入力する毎に中列の表示図柄が大当りの図柄組み合わせに近づくように変動させる。これにより、操作スイッチ26を操作することにより、大当りの図柄組み合わせの直前まで表示させることができる。そして、大当り判定の判定結果が肯定の場合には、大当りの図柄組み合わせの直前からそのまま大当りの図柄組み合わせとすることにより、遊技者に自力で大当り表示結果を表示させたように思わせることができる。その一方、大当り判定の判定結果が否定の場合には、大当りの図柄組み合わせが表示されていないことから遊技者に大当りの図柄組み合わせが一旦表示されたにもかかわらずはずれたという不満を感じさせないようにすることができる。
尚、上記実施形態は、次のような別の実施形態(別例)にて具体化できる。
○上記実施形態において、順序値が0である場合に操作スイッチ26が操作されなかったならば、表示図柄が配列順において1つ前の図柄に戻るようにしてもよい。つまり、操作スイッチ26が操作されない場合、中列の表示図柄が配列順において大当りの図柄組み合わせから遠ざかるようにしてもよい。遊技者は大当りの図柄組み合わせから遠ざかりたくないという心理を持つため、このようにすれば、遊技者に操作スイッチ26を続けて操作させることができる。なお、この場合、中列の表示図柄は、最大限開始図柄まで戻ることができるようにすることが望ましい。
○上記実施形態では、統括CPU31aは、表示図柄の種類を指定する図柄コマンドと、図柄アニメを指定する図柄アニメコマンドの2種類のコマンドを出力していたが、表示図柄の種類及び図柄アニメを指定するコマンドを出力するようにしても良い。このようにすれば、出力する際の処理を軽くすることができる。
○上記実施形態において、図柄を大当り表示結果に近づくように変動させる場合の図柄の変動量は、図柄を大当り表示結果に遠ざけるように変動させる場合の図柄の変動量よりも多くしたが(ステップS54及びステップS62参照)、任意に変更しても良い。例えば、図柄を大当り表示結果に近づくように変動させる場合の図柄の変動量と、図柄を大当り表示結果に遠ざけるように変動させる場合の図柄の変動量を同じにしても良く、また、少なくしても良い。
○上記実施形態では、図柄の中心軸を中心として、図柄を左回転させるようにして図柄を変動していたが、これ以外の変動態様にしても良い。例えば、各図柄を上下方向に沿って上から下(又は下から上)へ変動させても良いし、左右方向に沿って右から左(又は左から右)へ変動させても良い。また、図柄を右回転させても良い。また、図柄の左右方向に沿った中心軸を中心として上下方向に図柄を回転させても良い。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)複数種類の図柄を予め定めた配列順で変動させる図柄変動ゲームを表示する表示手段を備え、前記図柄変動ゲームで予め定めた大当り表示結果が表示された場合には大当り遊技が行われる遊技機において、遊技者が操作可能な演出用操作手段と、前記演出用操作手段が操作されているか否かを一定時間毎に検出する検出手段と、前記図柄変動ゲームが大当りとなるか否かを判定する大当り判定手段と、前記大当り判定手段の判定結果に基づき、図柄変動ゲームの演出内容を特定する変動パターンを複数種類の中から決定する演出内容決定手段と、前記演出内容決定手段により決定された変動パターンに基づき、図柄変動ゲームを前記表示手段に実行させる演出制御手段を備え、前記演出制御手段は、前記検出手段が前記演出用操作手段の操作を検出した場合には、前記検出手段が検出する毎に前記表示手段にて表示される図柄が大当り表示結果に近づくように予め決められた変動量分だけ前記図柄の配列順に従って変動させる一方、前記検出手段が前記演出用操作手段の操作を検出しなかった場合には、一定時間毎に前記表示手段にて表示される図柄が大当り表示結果から遠ざかるように予め決められた変動量分だけ前記図柄の配列順とは逆順に変動させることを特徴とする遊技機。
(ロ)前記各図柄は、複数種類の変動画像が予め定められた順序で表示された後、図柄の配列順で次の図柄が表示されるようになっており、前記複数種類の変動画像は、図柄間毎に設定されており、予め定められた変動画像の配列順で表示されることにより、それぞれ各図柄間の変動態様を示すように構成され、前記演出制御手段は、前記検出手段が前記演出用操作手段の操作を検出した場合には、前記検出手段が検出する毎に前記表示手段にて表示される図柄又は変動画像が大当り表示結果に近づくように予め決められた変動画像分だけ図柄及び変動画像の配列順に変動させる一方、前記検出手段が前記演出用操作手段の操作を検出しなかった場合には、一定時間毎に前記表示手段にて表示される図柄又は変動画像が大当り表示結果から遠ざかるように予め決められた変動画像分だけ図柄及び変動画像の配列順とは逆順に変動させることを特徴とする技術的思想(イ)に記載の遊技機。
パチンコ遊技機の機表側を示す正面図。 表示装置を説明する説明図。 主制御基板、統括制御基板、表示制御基板、ランプ制御基板及び音声制御基板の構成を示すブロック図。 入賞処理の流れを示すフローチャート。 変動パターン決定処理の流れを示すフローチャート。 演出設定処理の流れを示すフローチャート。 演出実行処理の流れを示すフローチャート。 (a)及び(b)は、演出実行処理の流れを示すフローチャート。 (a)〜(f)は、表示画像の変動態様を示す説明図。
符号の説明
10…パチンコ遊技機(遊技機)、20…表示装置、26…操作スイッチ(演出用操作手段)、30…主制御基板、30a…メインCPU(大当り判定手段、演出内容決定手段)、31…統括制御基板(演出制御手段)、31a…統括CPU(検出手段)、31c…RAM(図柄記憶手段)、32…表示制御基板(演出制御手段)、32a…サブCPU、H…可変表示器(表示手段)。

Claims (6)

  1. 複数種類の図柄を3列で表示し、当該複数種類の図柄を予め定めた配列順で変動させる図柄組み合わせゲームを実行する表示手段を備え、前記図柄組み合わせゲームで3列の図柄の種類が同一となった場合には大当り遊技が行われる遊技機において、
    遊技者が操作可能な演出用操作手段と、
    前記演出用操作手段が操作されているか否かを一定時間毎に検出する検出手段と、
    前記図柄変動ゲームが大当りとなるか否かを判定する大当り判定手段と、
    前記大当り判定手段の判定結果に基づき、図柄変動ゲームの演出内容を特定する変動パターンを複数種類の中から決定する演出内容決定手段と、
    前記演出内容決定手段により決定された変動パターンに基づき、図柄変動ゲームを前記表示手段に実行させる演出制御手段を備え、
    前記各図柄は、複数種類の変動画像が予め定められた順序で表示された後、配列順で次の図柄が表示されるようになっており、
    前記複数種類の変動画像は、図柄間毎に設定されており、予め定められた配列順で表示されることにより、それぞれ各図柄間の変動態様を示すように構成され、
    前記演出制御手段は、
    前記3列のうち中列以外の2列の図柄の種類が同じである場合の所定期間内に、前記検出手段が前記演出用操作手段の操作を検出したときには、前記検出手段が検出する毎に前記表示手段にて表示される中列の図柄を他の2列の図柄と同じ種類に近づけるように、前記表示手段に表示されている図柄又は変動画像を予め決められた変動画像分だけ配列順に従って変動させる一方、
    前記3列のうち中列以外の2列の図柄の種類が同じである場合の所定期間内に、前記検出手段が前記演出用操作手段の操作を検出しなかったときには、一定時間毎に前記表示手段にて表示される中列の図柄を他の2列の図柄と同じ種類から遠ざかるように前記表示手段に表示されている図柄又は変動画像を予め決められた変動画像分だけ配列順に従って変動させることを特徴とする遊技機。
  2. 前記演出制御手段は、
    前記検出手段が前記演出用操作手段の操作を検出した場合には、大当り表示結果の1つ前の図柄又は変動画像まで、前記検出手段が検出する毎に前記表示手段にて表示される図柄又は変動画像が大当り表示結果に近づくように予め決められた変動画像分だけ配列順に従って変動させることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記表示手段に図柄が表示される毎に、表示された図柄の種類を記憶する図柄記憶手段を備え、
    前記演出制御手段は、
    前記検出手段が前記演出用操作手段の操作を検出しなかった場合には、前記図柄記憶手段に記憶されている図柄に達するまで、一定時間毎に前記表示手段にて表示される図柄又は変動画像が大当り表示結果から遠ざかるように予め決められた変動画像分だけ図柄及び変動画像の配列順とは逆順に変動させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記演出制御手段は、前記検出手段が前記演出用操作手段の操作を検出する毎に、表示手段に表示させる変動画像の配列順を示す図柄位置コマンドと、前記図柄記憶手段に記憶された図柄の種類を示す図柄特定コマンドを入力し、
    当該図柄位置コマンドと図柄特定コマンドに基づき、表示手段に表示させる変動画像又は図柄の種類を特定することを特徴とする請求項3に記載の遊技機。
  5. 前記各図柄は、所定方向へ所定角度回転することにより、図柄の配列順において次の図柄に変更するように構成されており、
    前記複数種類の変動画像は、各図柄が次の図柄に変更するまで変動態様を等分に分けたときの画像であり、
    前記演出制御手段は、前記検出手段が前記演出用操作手段の操作を検出する毎に、表示手段に表示させる図柄の回転角度を示す図柄角度コマンドと、前記図柄記憶手段に記憶された図柄の種類を示す図柄特定コマンドを入力し、
    当該図柄角度コマンドと図柄特定コマンドに基づき、表示手段に表示させる変動画像又は図柄を特定することを特徴とする請求項4に記載の遊技機。
  6. 前記演出制御手段が、前記図柄を大当り表示結果に近づくように変動させる場合の図柄の変動量は、前記図柄を大当り表示結果に遠ざけるように変動させる場合の図柄の変動量よりも多いことを特徴とする請求項1〜請求項5のうちいずれか一項に記載の遊技機。
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