JP2007325147A - チップアンテナ、アンテナ装置および通信機器 - Google Patents

チップアンテナ、アンテナ装置および通信機器 Download PDF

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Abstract

【課題】通信機器内での効率的な実装に適したチップアンテナおよびそれを用いた通信機器を提供する。
【解決手段】第1の磁性基体と、前記第1の磁性基体の内部に設けられ、少なくとも一端が前記第1の磁性基体の端面に露出している線状の導体とを有する第1のチップアンテナ素子と、第2の磁性基体と、前記第2の磁性基体を貫通する線状の導体とを有する第2のチップアンテナ素子とを備え、前記第1のチップアンテナ素子の導体と前記第2のチップアンテナ素子の導体とは、前記前記第1のチップアンテナ素子と前記第2のチップアンテナ素子の間に配置された接続導体により互いに直列に接続されていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、通信機能を備えた電子機器、特に携帯電話、携帯端末装置などの通信機器に用いるチップアンテナに関し、さらにはチップアンテナを用いたアンテナ装置、通信機器に関する。
携帯電話や無線LAN等の通信機器はその使用周波数帯域は数百MHzから数GHzに及び、該帯域で広帯域かつ高効率であることが求められている。したがって、それに使用されるアンテナも当該帯域で高利得で機能することを前提としたうえで、その使用形態から特に小型かつ低背であることが要求される。さらに、近年開始された地上デジタル放送では、全チャンネルに対応する場合、使用するアンテナとして例えば日本国内のテレビ放送帯域における470MHz〜770MHzといった広い周波数帯域をカバーする必要がある。
従来、移動体通信用に適した小型のアンテナとして、誘電体セラミックスを用いたチップアンテナが供されてきた(例えば特許文献1)。周波数を一定とすれば、より誘電率の高い誘電体を用いることにより、チップアンテナの小型化を図ることができる。特許文献1では、ミアンダ電極を設けることで波長短縮を図っている。また、比誘電率εrの他、比透磁率μrの大きい磁性体を用いて、1/(εr・μr)1/2倍に波長短縮することにより小型化を図ったアンテナも提案されている(特許文献2)。
また、テレビやラジオに使われている受信用アンテナとして、例えば小型液晶テレビなどでは金属棒を用いたホイップアンテナが一般的に用いられ、この方式はテレビ機能搭載携帯電話にも使われ始めている。さらに別の例として、携帯電話で用いられるイヤホンの一部である電線をラジオやテレビ受信用アンテナとして利用される場合もある。
上記誘電体チップアンテナは、小型・低背化を図る上では有利であるが、広帯域化に対しては以下のような問題がある。例えば電極としてヘリカル型放射電極を用いる場合、巻線数が多くなると線間容量が増加し、Q値が高くなる。その結果帯域幅が狭くなってしまい、広帯域幅が要求される地上デジタル放送等の用途には適用するのが困難となる。これに対して、本発明者は、小型化、広帯域化に適した新たな磁性体チップアンテナを提案している(特願2006−118661)。
特開平10−145123号公報 特開昭49−40046号公報
上記磁性体チップアンテナによって、小型、広帯域化を図ることが可能であるが、通信機器、特に携帯通信機器においては、それを構成する電子部品の実装空間が限られるため、アンテナにおいて実装空間を減らすことがさらに必要となる。これに対してチップアンテナは一般的には直方体状をなしており、大きさも他の電子部品に比べて大きい。このため、必ずしも空間的に効率よく実装できない場合もある。例えば、携帯電話の筐体は一般に曲面形状を有するため、直方体状のチップアンテナを筐体端部に配置する場合は、空間的なロスが生じやすいという問題があった。
そこで本発明では、通信機器内での効率的な実装に適したチップアンテナおよびアンテナ装置並びにそれを用いた通信機器を提供することを目的とする。
本発明のチップアンテナは、第1の磁性基体と、前記第1の磁性基体の内部に設けられ、少なくとも一端が前記第1の磁性基体の端面に露出している線状の導体とを有する第1のチップアンテナ素子と、第2の磁性基体と、前記第2の磁性基体を貫通する線状の導体とを有する第2のチップアンテナ素子とを備え、前記第1のチップアンテナ素子の導体と前記第2のチップアンテナ素子の導体とは、前記前記第1のチップアンテナ素子と前記第2のチップアンテナ素子の間に配置された接続導体により互いに直列に接続されていることを特徴とする。かかるチップアンテナは、基体を磁性体としており、小型化、広帯域化に有利である。線状の導体を用い、かつ少なくと第2のチップアンテナ素子は線状の導体が磁性基体を貫通している前記構成では、容量成分が形成されにくく、また磁性体部分をインダクタンス成分として有効に機能させることができる。そのため、かかる構成は、アンテナの広帯域化、小型化に寄与する。前記構成では、複数のチップアンテナ素子の導体が電気的に直列に接続されており、複数のチップアンテナ素子全体で一つのアンテナを構成する。しかも、各チップアンテナ素子が接続導体で接続される構造であるため、これらは実装空間に応じてその配置を変えることができる。したがって、前記アンテナは空間上効率良く通信機器等に実装することができる。さらに、チップアンテナを複数のチップアンテナ素子に分割した構成であるため、アンテナ特性に必要な磁性基体の長さに対して、個々のチップアンテナ素子の長さを小さくできることから、耐衝撃性を高められる。線状の導体は、磁性基体の長手方向に沿って前記磁性基体を貫通していることがより好ましい。磁性基体の長手方向とは、直方体状、円柱状等であればその最大辺方向、円柱軸方向であり、円弧状等であればその円弧に沿う方向である。さらに線状の導体は、直線状であることがさらに好ましい。かかる構成では、基体内において実質的に該導体が対向する部分が形成されないため、特に容量成分が形成されにくくなる。
また、前記チップアンテナにおいて、前記第1のチップアンテナ素子の導体は前記第1の磁性基体を貫通していることが好ましい。かかる構成では、チップアンテナ素子の全てが、線状の導体が磁性基体を貫通する構造を有しており、磁性体部分をインダクタンス成分として有効に機能させるうえでより望ましい。
さらに、前記チップアンテナにおいて、前記第2のチップアンテナ素子を複数備え、前記複数の第2のチップアンテナ素子の導体は、前記複数の第2のチップアンテナ素子間に配置された接続導体により互いに直列に接続されていることが好ましい。該構成によれば、チップアンテナの配置の形状自由度を増すことができる。
さらに、前記チップアンテナにおいて、前記第2のチップアンテナ素子の導体の両側と、前記第1のチップアンテナ素子の導体の少なくとも一端とが前記磁性基体から突出していることが好ましい。導体が突出していることによって、該部分同士で接続できるため、接続のために磁性基体上に電極を設ける必要が無くなり、容量成分の抑制に寄与するとともに、チップアンテナや通信機器を構成する際の工程の簡略化を図ることができる。前記第1のチップアンテナ素子の導体が前記第1の磁性基体を貫通し、該導体の両側が前記第一の磁性基体から突出していることがより好ましい。突出した導体を用いて、基板等に対してチップアンテナの両端を固定することが可能となる。
さらに、前記第1のチップアンテナ素子の導体、前記第2のチップアンテナ素子の導体および前記接続導体とが、連続した一体の線状導体で構成されていることが好ましい。かかる構成は、一本の線状導体を複数のチップアンテナ素子が共用する形態となる。該構成では、複数のチップアンテナ素子の導体が、そのまま接続導体も兼ねるので、接続導体を別途設ける必要がなく、チップアンテナや通信機器の製造工程の簡略化や製品信頼性の向上が図られる。
前記チップアンテナにおいて、前記第1のチップアンテナ素子と前記第2のチップアンテナ素子は、一のケースに収容されていることが好ましい。該構成によれば、前記第1のチップアンテナ素子と前記第2のチップアンテナ素子の位置関係のずれが抑制されるとともに、外力にも強くなるため、信頼性が高くなる。
さらに、前記チップアンテナにおいて、前記ケースは、その外側面に導体部材が設けられていることが好ましい。該導体部材とチップアンテナを実装する基板等の導体部分とをハンダ等により接合して、ケースごとチップアンテナを基板等に固定することができる。該導体部材は、少なくとも前記第2のチップアンテナ素子の導体の、第1のチップアンテナ素子とは反対側の一端と電気的に接続されていることがより好ましい。基板等とチップアンテナとの電気的接合と機械的接合を兼ねることができる。
本発明のアンテナ装置は、前記のチップアンテナと前記チップアンテナを実装する基板を有することを特徴とする。チップアンテナを基板に実装し、いわゆる副基板を構成することにより、チップアンテナの配置の保持や取扱いが容易になる。
さらに、前記第1のチップアンテナ素子と前記第2のチップアンテナ素子は屈曲状またはミアンダ状に配置されていることが好ましい。前記チップアンテナは複数のチップアンテナ素子の間に接続導体部分を有するため、該接続導体部分を支点としてチップアンテナ素子を屈曲状またはミアンダ状に配置させることができる。屈曲状に配置させるとは、各チップアンテナ素子の長手方向が互いに所定の角度を持つことを意味する。例えば、V字状、アーチ状等である。また、ミアンダ状とはチップアンテナ素子が折り返して配置される状態である。かかる構成とすれば、携帯通信機器の端部など、曲面で拘束される実装空間にもアンテナ装置の形状を適合させて実装することができる。
また、本発明の通信機器は、前記チップアンテナを用いたことを特徴とする。前記チップアンテナは、複数のチップアンテナ素子の配置を変えることにより、形状自由度を有する。したがって、これを通信機器に用いれば実装空間により適合したチップアンテナの形状とすることができるため、空間使用効率のよい通信機器が実現できる。
さらに、前記通信機器において、前記第1のチップアンテナ素子と前記第2のチップアンテナ素子は屈曲状またはミアンダ状に配置されていることが好ましい。前記チップアンテナは複数のチップアンテナ素子の間に接続導体部分を有するため、該接続導体部分を支点としてチップアンテナ素子を屈曲状またはミアンダ状に配置させることができる。屈曲状に配置させるとは、各チップアンテナ素子の長手方向が互いに所定の角度を持つことを意味する。例えば、V字状、アーチ状等である。また、ミアンダ状とはチップアンテナ素子が折り返して配置される状態である。かかる構成とすれば、携帯通信機器の端部など、曲面で拘束される実装空間にもチップアンテナの形状を適合させて実装することができるため、いっそう空間使用効率のよい通信機器となる。
さらに、前記チップアンテナは前記通信機器の筐体の内側に沿うように配置されていることが好ましい。かかる構成によれば、チップアンテナを通信機器内の他の電子部品から離間させて該電子部品による影響を抑制することができるとともに、実装空間のロスも低減することができる。
さらに、前記通信機器において、前記通信機器は基板を有し、前記チップアンテナ素子間の接続導体および突出した導体のうち少なくとも一方が前記基板にハンダ接合されていることが好ましい。かかる構成によれば個々のチップアンテナ素子が基板に固定されることになるため、複数のチップアンテナ素子を備える構成のチップアンテナが基板へ確実に固定される。
また、他の本発明は、前記第1のチップアンテナ素子と前記第2のチップアンテナ素子が一のケースに収容され、前記ケースはその外側面に導体部材が設けられている前記チップアンテナを用いた通信機器であって、導体部分を有する基板を備え、前記ケースに設けられた導体部材と前記基板が有する導体部分とが接合されていることを特徴とする。ケースごとチップアンテナが基板に接合された構成は、耐衝撃性に優れ、通信機器内におけるチップアンテナの配置ずれの抑制に寄与する。
本発明によれば、小型化、広帯域化に有利な磁性体チップアンテナであって、通信機器内での効率的な実装に適した磁性体チップアンテナを提供することができる。また、該チップアンテナを用いた、アンテナ実装の空間自由度に優れたアンテナ装置および通信機器を提供することができる。
以下、本発明について具体的な実施形態を示しつつ説明するが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。なお、同一部材については同一の符号を付してある。
本発明に係るチップアンテナは、第1の磁性基体と、前記第1の磁性基体の内部に設けられ、少なくとも一端が前記第1の磁性基体の端面に露出している線状の導体とを有する第1のチップアンテナ素子と、第2の磁性基体と、前記第2の磁性基体を貫通する線状の導体とを有する第2のチップアンテナ素子とを備え、前記第1のチップアンテナ素子の導体と前記第2のチップアンテナ素子の導体とは、前記前記第1のチップアンテナ素子と前記第2のチップアンテナ素子の間に配置された接続導体により互いに直列に接続されているチップアンテナである。図1に本発明に係るチップアンテナの実施形態の一例を示す。図1のチップアンテナ15は、基体として磁性体セラミックスを用いた磁性体チップアンテナである。該チップアンテナは基板に実装して用いることができる。図1の(a)は平面図(基板に実装されている場合の基板面に垂直な上方から見た図に相当)、(b)は(a)の矢印方向からみた正面図である。図1に示すチップアンテナは、二つのチップアンテナ素子(第1のチップアンテナ素子4、第2のチップアンテナ素子2)を備えている。チップアンテナ素子は、それぞれ第1の磁性基体10および第2の磁性基体8と、その内部に設けられた線状の導体7および5を有する。図1に示す構成では、磁性基体10と磁性基体8は離間して配置されているが、磁性基体の角の部分で部分的に接触した構成としてもよい。第1のチップアンテナ素子4においては、第1の磁性基体10の内部に設けられた線状の導体7は該磁性基体の端面まで延設され、一端が前記端面に露出している。図1の構成では、導体7の他端は磁性基体10の内部に存在する。一方、第2のチップアンテナ素子2においては、第2の磁性基体8の内部に設けられた線状の導体5は磁性基体8を貫通している。第1のチップアンテナ素子の導体7と第2のチップアンテナ素子の導体5とは、これらのチップアンテナ素子間に配置された接続導体13により互いに直列に、電気的に接続されている。図1の構成では、各導体は直線状をなし、直方体状の各磁性基体を長手方向に貫通している。
図1のチップアンテナは、前記各導体と前記各接続導体とが、一本の導線すなわち連続した一体の線状導体で構成されている。該構成は、線状の導体が磁性基体に埋め込まれた構成を有する一のチップアンテナの磁性基体が2分割されているものと見ることもできる。かかる構成は、導体がヘリカル電極を構成する誘電体チップアンテナや磁性体チップアンテナに比べて、容量成分を形成しにくく、帯域を拡大するうえで優れた構成となる。さらに磁性基体が分割され、各チップアンテナ素子が接続導体で接続される構造であるため、これらは実装空間に応じてその配置を変えることができる。また、磁性基体が分割された構造となり、個々の磁性基体の長さを小さくすることができるため、機械的強度を高め、チップアンテナの信頼性向上に寄与する。すなわち、前記構成はチップアンテナでありながら、実装の自由度が非常に高いものとなる。かかる分割構造の磁性体チップアンテナが可能となる理由は後述する。図1のチップアンテナを用いる場合であれば、前記第1のチップアンテナ素子の導体7の他端は開放端を構成し、前記第2のチップアンテナ素子の導体の一端11は給電回路等の制御回路(図示せず)に接続されて、アンテナ装置が構成される。この点、本発明に係るチップアンテナは従来からのダイポールアンテナ等とは構成が全く異なる。
図2にチップアンテナの別の実施形態を示す。図2に示すチップアンテナ15では、前記第1のチップアンテナ素子4の線状の導体7は、前記第1の磁性基体10を貫通している。各導体と各接続導体とが、一本の導線すなわち連続した一体の線状導体で構成されている点は、図1に示す実施形態と同じである。前記構成は、線状の導体が磁性基体を貫通する構成を有する一のチップアンテナの磁性基体が2分割されているものと見ることもできる。第2のチップアンテナ素子に加えて、第1のチップアンテナ素子においても、導体が貫通していることにより、導体が貫通してない場合に比べて、磁性基体内で同じ導体長を確保した場合に、チップアンテナ全体の小型化を図ることができる。さらに、第1のチップアンテナ素子の線状の導体が磁性基体を貫通しているので、該導体の他端を用いて他の回路素子や電極との電気的接続や接合が可能であり、設計自由度や固定強度が高められる。なお、図2に示す構成では、各導体の両側が磁性基体から突出している。各導体の両側は必ずしも突出していなくてもよいが、この場合は前記導体との接続を図る外部電極を設ける必要がある。かかる場合には、例えば一のチップアンテナ素子の外部電極を他のチップアンテナ素子の外部電極とともに基板上に設けた電極にハンダ接合して、チップアンテナ素子同士を直列に接続すればよい。
上述のように、図1よび図2に示す構成では、前記各導体と前記各接続導体とが、一本の導線で構成されているため、磁性基体8の他端から突出している導体部分と磁性基体10の一端から突出している導体部分とが共通し、さらにこれらに部分が接続導体13も兼ねている。接続導体と導体の突出している部分とは必ずしも共通していなくてもよい。例えば、第1の磁性基体10を貫通し磁性基体の端から突出している導体と第2の磁性基体8を貫通し、突出している導体とを、前記導体とは別部材の接続導体を用いて接続しても良い。また、前記別部材の接続導体として、基板上に設けられた電極を用い、該電極に前記突出している導体部分をハンダ接合した構成であってもよい。ただし、前記各導体と前記各接続導体とが一本の導線、すなわち連続した一体の線状導体で構成されるようにすれば、接続数を減らすことができ、チップアンテナや通信機器の製造工程の簡略化や製品信頼性の向上を図ることができる。図2のチップアンテナを用いる場合であれば、チップアンテナが基板に実装され、前記第1のチップアンテナ素子の導体7の他端12は開放端を構成し、前記第2のチップアンテナ素子の一端11は給電回路等の制御回路(図示せず)に接続されてアンテナ装置が構成される。
次に図4に、本発明に係るチップアンテナの他の実施形態の一例を示す。図4のチップアンテナ1は、前記第2のチップアンテナ素子を複数備え(チップアンテナ素子2およびチップアンテナ素子3)、前記複数の第2のチップアンテナ素子の導体5および6は、前記複数の第2のチップアンテナ素子間に配置された接続導体14により互いに直列に接続されている構成である。図4に示した例は、第1のチップアンテナ素子4の導体7は第1の磁性基体10を貫通している構成であるが、導体7は必ずしも貫通していなくてもよい。すなわち、図1に示した例の場合と同様、導体7の他端が磁性基体10の内部に存在していてもよいが、貫通していることがより好ましい。図4の(a)は平面図(基板に実装されている場合の基板面に垂直な上方から見た図に相当)、(b)は(a)の矢印方向からみた正面図である。図4に示すチップアンテナは、三つのチップアンテナ素子2、3および4を備えている。チップアンテナ素子は、それぞれ磁性基体8、9および10と、その内部に設けられた導体5、6および7を有する。該導体5、6および7は接続導体14および13で互いに直列に接続され、電気的に接続される。図4の構成では、各導体は直線状をなし、直方体状の各磁性基体を長手方向に貫通している。図4のチップアンテナは、前記各導体と前記各接続導体とが、一本の導線すなわち連続した一体の線状導体で構成されている。該構成は、線状の導体が磁性基体を貫通する構成を有する一のチップアンテナの磁性基体が3分割されているものと見ることもできる。該構成では、各導体の両側が磁性基体から突出している。図1および図2に示す実施形態の場合と同様、各導体の両側は必ずしも突出していなくてもよいが、この場合は前記導体との接続を図る外部電極を設ける必要がある。かかる場合には、例えば一のチップアンテナ素子の外部電極を他のチップアンテナ素子の外部電極とともに基板上に設けた電極にハンダ接合して、チップアンテナ素子同士を直列に接続すればよい。
上述のように、図4に示す構成では、前記各導体と前記各接続導体とが、一本の導線で構成されているため、磁性基体5の他端から突出している導体部分と磁性基体6の一端から突出している導体部分とが共通し、さらにこれらの部分が接続導体も兼ねている。同様に、磁性基体6の他端から突出している導体部分と磁性基体7の一端から突出している導体部分とが共通し、さらにこれらの部分が接続導体も兼ねている。接続導体と導体の突出している部分とは必ずしも共通していなくてもよい。例えば、磁性基体を貫通し磁性基体の端から突出している導体と別の磁性基体を貫通し、突出している導体とを、前記導体とは別部材の接続導体を用いて接続しても良い。また、前記別部材の接続導体として、基板上に設けられた電極を用い、該電極に前記突出している導体部分をハンダ接合した構成であってもよい。或いは複数のスルーホールとそれを電気的に接続している電極を有する基板を用い、前記突出している導体部分を前記スルーホールに挿入し、ハンダ接合することによって、導体同士を接続してもよい。かかる方法によれば、通信機器内で用いられる基板上にチップアンテナをより強固に固定することができる。ただし、前記各導体と前記各接続導体とが一本の導線、すなわち連続した一体の線状導体で構成されるようにすれば、接続数を減らすことができ、チップアンテナや通信機器の製造工程の簡略化や製品信頼性の向上を図ることができる。
前記第2のチップアンテナ素子の数は1または2に限定されるものではなく、3以上とすることも可能である。第2のチップアンテナ素子の長手方向の長さを短くして、その個数を増やして複数のチップアンテナ素子を数珠状に連結してもよい。磁性体チップアンテナはセラミックスを基体とするため過大な衝撃が加わった場合には、割れる可能性がある。通信機器、特に携帯通信機器においては、落下等の衝撃が加わるため、チップアンテナの信頼性を高めるためには、より高い耐衝撃性が要求される。磁性基体の長手方向を短くすれば、外力に対する磁性基体の信頼性を高めることができる。例えば、幅w、厚さt、支点間距離dとした場合の最大荷重Nに対する曲げ強度Sの関係式は、S=3Nd/(2wt)である。すなわち、耐えうる最大荷重は、N=2Swt/(3d)となり、幅と支点間距離の比に比例する。通信機器の落下の場合などはチップアンテナにかかる外力の方向が一定ではないため、強度上は立方体が理想的な形状と考えられる。この場合、幅と支点間距離(ここでは磁性基体の長さに相当する)の比w/dは1である。本発明に係るチップアンテナは複数のチップアンテナ素子に分割した構成とすることができるため、このw/dを1に近づけ、強度を高めることができる。例えば、日本国内の地上デジタル放送の使用帯域である470MHz〜770MHzの周波数帯域用の磁性体チップアンテナとして、磁性基体の長さdに対する幅wの比w/dを好ましくは1/5以上、より好ましくは1/3以上として強度の向上を図ることができる。
次に、個々のチップアンテナ素子について以下説明する。図5に、チップアンテナを構成するチップアンテナ素子の一例を示す。図5の(a)は斜視図、(b)は長手方向に沿って導体を含んだ断面図、(c)は長手方向に垂直な方向での断面図である。図5に示す構成は、第2のチップアンテナ素子の例である。直線状の導体5が直方体状の磁性基体8をその長手方向に貫通している。すなわち、直線状の導体は、直方体の側面や円柱の外周面など、導体を囲むように位置する基体外側の面に沿うように延設され、磁性基体の長手方向両端面間を貫通している。磁性基体内において、線状導体の線素に対して、その延出方向に直角方向に導体部分がないことがより好ましい。図2の構成では、前記導体の両端、すなわち導体の一端11と他端が磁性基体8から突出している。磁性基体8の内部には、導体部分としては直線状の中実の導体5が存在するだけなので、容量成分の低減に理想的な構造となる。放射導体として機能する直線状の導体が一本貫通している構造なので、該導体は基体内部で実質的に対向する部分を持たないので、容量成分の低減に特に有効なのである。かかる観点からは、磁性基体を貫通する導体は一本のみが好ましい。ただし、間隔を十分に取るなどして容量成分の影響が小さい場合などは、一本の貫通導体のほかにさらに別の導体が貫通した、または埋設された構成とすることも可能である。
また、導体5が磁性基体8を貫通している構造なので、導体が貫通してない場合に比べて、磁性基体内で同じ導体長を確保した場合に、チップアンテナ素子全体の小型化を図ることができる。さらに、導体5が磁性基体8を貫通しているので、導体5の両端で、他のチップアンテナ素子、回路素子、電極との接合や電気的接続が可能であり、設計自由度が高い。直線状の導体は、直方体の側面や円柱の外周面など、導体を囲むように位置する基体外側の面からの距離を一定に保ちつつ基体を貫通していることが好ましい。図5に示した構成では、導体5は磁性基体8の長手方向に、該磁性基体の中央で貫通している。すなわち、磁性基体8の長手方向に垂直な断面において、導体5は中央に位置している。
また、図3に示すように、チップアンテナ素子の構成として、線状の導体20および21が磁性基体の長手方向に沿って前記磁性基体を貫通しているものとしてもよい。図3の(a)は平面図(基板に実装されている場合の基板面に垂直な上方から見た図に相当)、(b)は(a)の矢印方向からみた正面図である。線状の導体が磁性基体の長手方向に沿っている構成では、基体の中で、導体はコイルやミアンダ電極を構成しない。長手方向に対して屈曲部を持たないことが好ましい。図3のチップアンテナ17を構成するチップアンテナ素子では、円弧状(アーチ形状)の基体を円弧に沿って線状の導体20および21が貫通している。該構成によれば、チップアンテナの全体形状を滑らかな曲線形状とし、より実装空間に適合させることことが可能である。すなわち、線状の導体は、直方体の側面や円柱の外周面など、導体を囲むように位置する基体外側の面に沿うように延設され、基体長手方向の両端面間を貫通している。この場合導体を囲むように位置する基体外側の面からの距離を一定に保ちつつ基体を貫通していることが好ましい。図3では、導体は円弧状基体の断面の中心に位置するようにしてある。図3の構成では、導体の両端、すなわち導体の一端22と他端24が磁性基体から突出している。磁性基体と導体が円弧状になっている以外の部分は図2の場合と同様にしてアンテナ装置や通信機器を構成すればよい。
次に、本発明に係るチップアンテナの構成が優れる点を説明する。広帯域化のためにはアンテナのQ値を下げることが必要となるが、Q値はインダクタンスをL、容量をCとすると(C/L)1/2で表されるため、Lを上げる一方、Cを下げる必要がある。基体として誘電体を用いた場合、インダクタンスLを上げるためには導体の巻き線数を増やす必要があるが、巻線数の増加は線間容量の増加を招くため、アンテナのQ値を効果的に下げることができない。これに対して、本発明においては、基体として磁性基体を用いるため、巻線数の増加によらず透磁率でインダクタンスLを上げることができる。したがって巻線数の増加による線間容量の増加を回避して、Q値を下げることができ、アンテナの広帯域化を図ることができる。特に、本発明では、上述のように容量成分の低減に効果的な、直線状の導体が磁性基体を貫通する構成のチップアンテナ素子を採用するので、チップアンテナの広帯域化に特に顕著な効果を発揮するのである。この場合、磁路は導体5を周回するように磁性基体内に形成されるため、閉磁路を構成する。該構成で得られるインダクタンス成分Lは導体5を覆う磁性基体部分の長さや断面積に依存する。したがって、直線状導体が磁性基体8を貫通しない場合は、インダクタンス成分Lに寄与しない部分が増えてしまうので、該部分は少ないことが好ましい。本発明に係るチップアンテナは、導体5が磁性基体8を貫通するチップアンテナ素子を有する構成であるため、効率よくL成分を確保し、チップアンテナの小型化を図ることができる。
さらに、上述のように、本発明に係るチップアンテナ素子における磁路は、導体5を周回するように形成されるため、磁性基体が導体の長手方向に分割されても、分割したことがインダクタンス成分Lの形成に与える影響は原理的に極めて小さいものとなる。このため、磁性基体を分割してチップアンテナを構成することが可能となるのである。これに対して、磁性基体にヘリカル電極を形成する場合は、磁性基体内の磁路はコイルの軸方向(磁性基体の長手方向)に形成されるため、これを分割するとL成分は著しく低下する。したがって、磁性基体にヘリカル電極を形成する場合は、単純に磁性基体を分割したチップアンテナを構成することはできない。
磁性基体の外部での導体の取り回しは、磁性基体に印刷電極を形成することで行い、ハンダ付けによる固定も当該印刷電極で行うことも可能であるが、製造工程を簡略化し、かつ容量の増加を抑える観点からは、導体の突出した端部を用いてハンダ付け等のための取り回しを行うことが好ましい。なお、印刷電極で磁性基体の外部での取り回しを行う場合には、該印刷電極は、その面積および対向部分を可能な限り小さくすることが望ましい。図4の構成のように導体5、6および7の両端が突出している場合は、導体5の一端11(以下、第1の端部ともいう)と導体7の他端12(以下、第2の端部ともいう)でチップアンテナ1のハンダ固定を行うことができるので、安定な実装が可能となる。突出した端部は必ずしも直線状でなくてもよく、屈曲していてもよい。図6にはチップアンテナ1の基板への実装例を示す。図6の(a)に示す構成では、基板に実装しやすいように、前記導体5の一端11と導体7の他端12がそれぞれ磁性基体8、10から離間した部分で屈曲してあり、その先端部分は磁性基体の一端面である底面と平行に、より具体的には略同一面上に位置するようにしてある。屈曲している部分が磁性基体の端面から離間していることで、容量の増加を抑えるとともに、導体と磁性基体の境界における磁性基体のかけや導体の損傷を抑制する。一方、突出した端部を兼ねる接続導体13、14は直線状としてある。前記導体5の一端11と導体7の他端12は基板が有する導体部分にハンダ等で接合できる。図6の(b)は、接続導体13、14も屈曲している例である。接続導体の屈曲も前記導体5の一端11と導体7の他端12と同様に、磁性基体から離間した部分で施されていることが好ましい。
突出した端部で導体の取り回しを行う場合は、いずれの場合でも、磁性基体の表面に電極を形成する必要がないため、容量成分の増加を抑えることができる。図4に示す実施形態のように突出している部分が直線状である構成では、直線上の導体は磁性基体の内部および表面において対向する部分を持たないので、容量成分の低減に特に効果的である。
次に、図8に本発明に係るチップアンテナの他の実施形態を図8に示す。図8に示す例は、第1のチップアンテナ素子と第2のチップアンテナ素子を備えるチップアンテナ43が、一のケース36に収容されている構成である。図8の(a)は、チップアンテナ43、それを収容する樹脂製のケース36および前記ケース36に収容された前記チップアンテナ43の平面図を示している。図8の(b)は図8の(a)におけるAの方向から見た側面図、図8の(c)は図8の(a)におけるB−B’線での断面図である。ケース36はチップアンテナ素子を収容可能な空間を深さ方向に有し、両側面には、側面上面から略中央にかけて、断面が円形の導体5をケース内部からケース外部へと導出可能となるようにスリットが設けられている。なお、スリットのかわりに貫通孔を設けてもよい。また、前記スリットまたは貫通孔は、必ずしも両側面に設ける必要はなく片側の側面に設けてもよい。側面ケース36には、チップアンテナ素子間に配置されるように、チップアンテナ素子の長手方向の動きを拘束する突起部37Aを設けてある。チップアンテナ素子は該突起部37Aとケース内側端面との間に拘束される。また、各チップアンテナ素子の長手方向の二点においてチップアンテナ素子の長手方向に直角方向の動きを拘束する突起部37Bをケース内壁に設けてある。図8の例では、前記突起部37Aおよび37Bは、深さ方向に柱状に形成されており、チップアンテナ素子を線で拘束する。柱状の突起部の断面形状は特に限定するものではないが、例えば三角形状、半円状等とすればよい。突起部は点状の突起として、点で拘束しても良い。
また、突起部を設けるかわりに、チップアンテナ素子の形状と略同一の空間を設け、該空間にチップアンテナ素子を嵌挿してチップアンテナ素子の動きを拘束してもよい。また、突起部だけが立設された平板状のケースを用いてチップアンテナ素子の動きを拘束することも可能である。ケースの深さは、特に限定するものではないが、磁性基体8を保護する観点からは、磁性基体の厚さよりも大きく、磁性基体がケース上面から突出しないことが好ましい。チップアンテナ素子は、接着剤でケースに固定しても良い。本発明に係るチップアンテナは複数のチップアンテナ素子を用いるため位置関係が変わりやすいが、前記ケースを用いた構成を採用することによって複数のチップアンテナ素子の位置関係を保持することが可能となる。
図9に、第1のチップアンテナ素子と第2のチップアンテナ素子を備えるチップアンテナが、一のケースに収容されているチップアンテナの別の実施形態を示す。突起部37A、37Bの構成は図8示す実施形態と同様である。図9に示す実施形態では、ケース38の外側面に導体部材が設けられている。具体的には、ケース38の両側面の中央下端から底面側端部にかけて導体部材39Bが設けられている。該導体部材を用いて基板等の導体部分とケースとを接合し、チップアンテナを固定することができる。図9に示す構成では、導体部材39Bはケース側面からさらにケース内部に延設され、ケース内部で導体部材39Aを形成している。すなわち、導体39Aと39Bは一体であり、電気的に導通が取られている。導体部材39Aと39Bの末端は樹脂ケースの内部に内挿されている。かかるケースは、例えばリン青銅製の導体部材を樹脂モールドすることで形成すればよい。図9に示す例では、ケース外面に設けられた導体部材39Bに導通する導体部材39Aを、ケース内部の底面の両端に設け、該導体部材39Aにチップアンテナ素子の導体をハンダ接合(図示せず)により接続している。かかる構成では、前記導体部材39Bを用いて、チップアンテナの固定と、チップアンテナと他の回路等との電気的な接続を行うことができる。なお、図9に示す例では、導体部材39Bはケース38の外側の面に沿うように設けられているが、該導体部材は電極ピン構造としてケースから突出する形態としてもよい。
また、導体部材39Aの替わりに、上方からスリットを設けた金属板をケース底面から立設し、該金属板が前記スリットにおいて磁性基体から突出した線状の導体を挟持する構成とすることもできる。この場合該金属板は前記導体部材39Bと一体のものとするか、電気的に接合しておくことが好ましい。前記スリットの幅を前記線状の導体の幅または径よりも小さくしておけば、チップアンテナ素子の固定と電気的接続を行うことができる。スリットの幅が深さ方向に漸減するようにしてもよい。また、スリットの上端の幅を導体が挿入される中間部分の幅よりも小さくして、線状の導体を掛止する構成にしてもよい。なお、ケース内部の導体部材39Aは必ずしも必要とするものではなく、側面や底面などケースの外側面に導体部材が設けられていれば、基板等の導体部分と接合してケースに収容されたチップアンテナを実装することが可能である。かかる場合は、磁性基体から突出した導体部をケースの外まで延出させ、ケース外の電極等に電気的接続を行えばよい。また、ケース上部には、蓋部材40を設けてもよい。図10は、チップアンテナを収容したケース38の上部に蓋部材40を設けた構成の斜視図である。蓋部材は接着剤で接着固定してもよいし、蓋部材はケースに掛止される構成を用いてもよい。蓋部材を設けることにより、チップアンテナ素子全体を保護することができる。また、上述の突起部の形成に加えて、または換えて前記蓋部材を用いてチップアンテナ素子の動きを拘束しても良い。
上述の例は、ケースを用いてチップアンテナ素子の動きを拘束する例であるが、ケースを用いる替わりに、チップアンテナ素子を樹脂でモールドした構成としてもよい。例えば図4に示すチップアンテナを金型内に挿入し、樹脂を充填して樹脂モールドされたチップアンテナを得る。この場合、磁性基体から突出した導体が樹脂の外側まで延出するようにしておく。
次にチップアンテナを構成する部材について説明する。導体の材質は、特に限定するものではないが、例えば、Cu、Ag、Ni、Pt、Au、Al等の金属の他、42アロイ、コバール、リン青銅、黄銅、コルソン系銅合金等の合金を用いることができる。このうちCu等の硬度の低い導体材料は、両端を屈曲して用いる場合に適し、42アロイ、コバール、リン青銅、コルソン系銅合金など硬度の高い導体材料は磁性基体を強固に支持する場合や両端を屈曲せず直線状のまま使用する場合に適する。また、導体にはポリウレタンやエナメル等の絶縁被覆を設けてもよい。体積抵抗率の高い、例えば1×10Ω・m以上の磁性基体を用いることで絶縁を確保することも可能であるが、絶縁被覆を設けることによって、特に高い絶縁性が得られる。この場合絶縁被覆の厚さは25μm以下が好ましい。これが厚くなりすぎると磁性基体と導体との隙間が大きくなり、インダクタンス成分が減少する。
磁性基体の形状は、特に限定するものではないが断面が長方形又は正方形の直方体、円柱等をとることができる。安定な実装を実現する上では直方体の形状が好ましい。また、直方体の場合には、長手方向に垂直な方向に位置する角の部分に面取りを設けることが好ましい。面取りを設けることによって、磁束が漏れにくくなるほか、チッピング等の不具合も防止できる。面取りの仕方は、直線状におとす方法であってもよいし、アールを設ける方法でもよい。面取りの幅(磁性基体の側面において面取り部分によって失われている長さ)は、その実質的な効果を発揮するためには0.2mm以上であることが好ましい。一方、面取りが大きくなると直方体形状であっても安定な実装が困難になるので1mm以下(磁性基体の幅または高さの1/3以下)が好ましい。磁性基体の長さ、幅、高さは、これらが大きくなると共振周波数は低下する。チップアンテナが備える各チップアンテナ素子の磁性基体の長手方向の長さの合計は30mm以下が好ましい。各チップアンテナ素子の磁性基体の長さは必ずしも同一でなくてもよいが、同一とすることにより製造工程の簡略化が図られる。また、磁性基体の幅は10mm以下、高さは5mm以下が好ましい。基体の寸法が前記範囲を超えると表面実装型チップアンテナとしては大型化してしまう。例えば、地上デジタル放送帯域である470〜770MHzに使用できるよう、共振周波数を550MHz付近にするためには、磁性基体の長さの合計は25〜30mm、幅は3〜5mm、高さは3〜5mmがより好ましい。
また、導体の断面形状も特に限定するものではないが、例えば円形、長方形、正方形等の形状のものを用いることができる。すなわち、ワイヤ状、テープ状のものを用いることができる。導体の断面形状と磁性基体の断面形状を略相似とし、導体をとりまく磁性基体の厚さを一定にすると、均一性の高い磁路が形成されるので好ましい。ここで断面とは前記磁性基体の長手方向に垂直な断面を指す。例えば、直方体、円柱の磁性基体の長手方向に直線状の導体が貫通している場合は、該長手方向に垂直な断面では、導体を磁性基体が取り囲む断面となる。また、磁性基体が円弧状(アーチ形状)等のように曲線状である場合は、円弧の周方向に垂直、すなわち円弧の径方向で切る断面である。この場合も、導体を磁性基体が取り囲む断面となる。
図5に示す直線状の導体が磁性基体を貫通している構成についてさらに詳述する。かかる構成は、磁性基体と導体を一体で形成してもよい。例えば、特許文献1に開示されているような方法、すなわち磁性体の粉末の中に導線を配した状態で圧縮成形し、その後焼結する方法で形成することができる。焼結には、通常の加熱焼結の他、加熱方法としてマイクロ波焼結を採用すると加熱時間も短いため、導体と磁性粉末との反応を抑えることができる。また、磁性基体と導体を一体で形成する方法として、グリーンシートを積層する積層プロセスを採用することもできる。磁性体粉末と結合剤、可塑剤の混合物をドクターブレード法等でシート成形してグリーンシートを得て、該グリーンシートを積層して積層体を得る。該積層体の中心部分に位置することとなるグリーンシートにAg、Ag−Pd、Pt等の導体ペーストを直線状に印刷しておくことによって、直線状の導体が貫通している磁性基体を得ることができる。ただし、この場合は、前記直線状の導体と導通をとり、磁性基体の外部に導体を引き回すために、印刷、焼き付け等によって磁性基体の表面に表面電極を形成する必要がある。
一方、磁性基体と導体を別体として形成してもよい。この場合、チップアンテナ素子は、磁性基体に貫通孔が設けられ、該貫通孔の中に導体が設けられている構成となる。磁性基体と導体を別体として形成する場合は、磁性基体と導体との反応の影響を排除できるとともに、設計の自由度および導体部分の精度を高めることができる。この場合、磁性基体がフェライト焼結体であれば、該磁性基体は通常の粉末冶金的手法で作製すればよい。磁性基体に貫通孔を設ける方法としては、焼結体に機械加工で貫通孔を形成する方法、圧縮成形法または押出し成形法により貫通孔を有する成形体を成形し、焼結する方法、などがある。長尺のものを作製する場合は、貫通孔同士を対置させつつ短尺のものを複数積み重ねてもよい。図3に示すような曲面で構成された基体についても、圧縮成形法あるいは押出し成形法により製作することができる。また焼結体で加工する他、成形体の状態で加工、整形してもよい。このうち押出し成形法は、貫通孔を有しかつ長尺の成形体を得る上で好適である。
貫通孔の断面形状は特に限定するものではないが、例えば、円形、四角形などとすればよい。導体の挿入を容易にし、磁性基体と導体との隙間を小さくするためには、貫通孔の断面形状は、導体の断面形状と相似の形状にするとよい。磁性基体と導体との間には隙間があってもよいが、隙間の存在はインダクタンス成分の低下につながるので、該隙間は磁性基体の厚さに対して十分小さいことが望ましい。該隙間は片側で50μm以下であることが好ましい。好ましくは、貫通孔の断面形状と導体の断面形状が、導体を挿入可能な範囲で略同一であることが好ましい。かかる点は貫通孔の形成方法によらない。
図5に示す直線状の導体が磁性基体を貫通している構成を、磁性基体と導体を別体で形成し、実現する一例を図7に示す。図7に示す例は、直方体状の磁性基体が複数の部材で構成され、貫通孔が前記複数の部材の構設によって形成されている実施形態である。図7の(a)では、磁性基体は、導体を挿入するために溝が設けられた磁性部材26と、該溝を挟んで該磁性部材26と貼り合わせるための磁性部材25で構成されている。磁性部材26の溝に導体5を挿入し、さらに磁性部材25を貼り合わせて固定してチップアンテナとする(図7(b))。磁性部材26と磁性部材25を貼り合わせた後に、形成された貫通孔に導体を挿入してもよい。いずれも、磁性部材26と磁性部材25を貼り合わせることによって、貫通孔が形成されることになる。溝は例えばダイシング加工を用いれば、精度よく形成することができる。図7の例では、簡単な溝加工と部材の貼り合わせで基体を組み上げるので、貫通孔を極めて簡易に形成することができる。溝の断面形状は、導体の挿入が可能になるように導体の断面形状に応じたものにする。すなわち、溝の深さは、導体が溝の上面からはみださないように設定する。図7の例では、磁性部材の一方に溝を設けてあるが、両方の磁性部材に溝を設け、その溝を対向させて貼り合わせることによって、貫通孔を形成してもよい。この場合は、挿入する導体が両方の磁性部材の位置決めする機能も発揮する。
磁性基体が複数の部材で構成され、貫通孔が前記複数の部材の構設によって形成されている他の実施形態として以下の構成を用いてもよい。すなわち、磁性基体は直方体状をなし、薄板状の2つの磁性部材を、他の磁性部材で挟むことで構成される。前記磁性部材はともに直方体である。前記薄板状の2つの磁性部材が所定の間隔を持つことで貫通孔が形成され、前記2つの磁性部材の間隔および厚みで貫通孔の形状、大きさが決定される。かかる構成は、溝加工を必要とせず、簡単な加工だけで磁性部材を作製することができるので、チップアンテナの簡易な製造に適する。
磁性基体と導体、磁性部材と磁性部材は、クランプ等を用いて固定することも可能であるが、確実に固定するためには固着することが好ましい。例えば、磁性基体と導体との固着であれば、磁性基体と導体隙間に接着剤を塗布して固着すればよい。磁性部材同士の固着は、貼り合わせ面に塗布して接着する。接着剤が厚くなると磁気ギャップが大きくなるため、接着剤の厚さは50μm以下が好ましい。より好ましくは10μm以下である。磁気的なギャップの形成を抑えるためには、貼り合わせ面以外の部分に接着剤を塗布して固着してもよい。例えば側面で、磁性部材の貼り合わせ部分を跨ぐように接着剤を塗布する。接着剤は熱硬化性、紫外線硬化性等の樹脂や無機接着剤などを用いることができる。樹脂には酸化物磁性体などの磁性体フィラーを含有させてもよい。接着剤は、チップアンテナをハンダ固定する場合を考慮して、耐熱性の高いものを用いることが好ましい。特に、チップアンテナ全体が加熱されるリフローを適用する場合は、300℃程度の耐熱性があることが好ましい。なお、磁性基体と導体との隙間が小さく、磁性基体の貫通孔に設けられた導体の動きが磁性基体で十分に拘束される場合は、磁性基体と導体との間に必ずしも固定手段を講ずる必要はない。
一方、押出し成形法は、貫通孔を有しかつ長尺の磁性基体を一体成形で得ることができる点で優れる。上述の磁性部材を張り合わせる場合と異なり、接合部分がないことから強度に優れたチップアンテナを得ることができる。
前記の磁性基体としては、Ni−Zn系フェライト、Li系フェライトに代表されるスピネル型フェライト、プラーナと呼ばれるZ型、Y型等の六方晶フェライト、これらフェライト材料を含む複合材等を用いることができるが、フェライトの焼結体であることが好ましく、特にY型フェライトを用いることが好ましい。フェライトの焼結体は体積抵抗率が高く、導体との絶縁を図るうえで有利である。体積抵抗率の高いフェライト焼結体を用いれば、導体との間に絶縁被覆を必要としなくなる。Y型フェライトは、1GHz以上の高周波まで透磁率が維持される点、1GHzまでの周波数帯域で磁気損失が小さい点から、400MHzを超える高周波数帯域の用途、例えば470〜770MHzの周波数帯域を使用する地上デジタル放送用のチップアンテナに好適である。かかる場合、Y型フェライトの焼結体を磁性基体として用いればよい。Y型フェライトの焼結体は、Y型フェライト単相に限らず、Z型やW型等他の相を含有するものであってもよい。焼結体は、焼結後で磁性部材として十分な寸法精度を有していれば加工を必要としないが、貼り合わせ面は、研磨加工を施し、平坦度を確保することが望ましい。
前記Y型フェライトの1GHzにおける初透磁率を2以上で、損失係数を0.1以下、より好ましくは0.05以下とすると、広帯域、高利得のチップアンテナを得る上で有利である。初透磁率が低くなりすぎると、広帯域化を図ることが困難となる。また、損失係数、すなわち磁気損失が大きくなるとチップアンテナの利得が低下する。チップアンテナとして−7dBi以上の平均利得を得るためには、損失係数は0.05以下が好ましい。損失係数を0.03以下と低くすることによって、特に利得の高いチップアンテナを得ることができる。
本発明に係る構造は容量成分を形成しにくいため、比誘電率が多少大きくなってもアンテナの内部損失の増加が抑制される。損失の観点からは、比誘電率は低いことが好ましいが、本発明に係る構造ではアンテナの内部損失が比誘電率の影響を受けにくい、すなわち比誘電率に対してかなり不感である。したがって、共振周波数のばらつきを抑えるために、誘電率の大きい材料を用いることもできる。この場合、比誘電率は8以上が好ましく、より好ましくは10以上である。
Y型フェライトついてさらに説明する。Y型フェライトとは、代表的には例えばBaCoFe1222(いわゆるCoY)の化学式で表される六方晶系のソフトフェライトである。前記Y型フェライトは、M1O(M1はBa、Srのうちの少なくとも一種)、CoOおよびFeを主成分とし、前記化学式のBaをSrで置換したものも含む。BaとSrはイオン半径の大きさが比較的近いため、BaをSrで置換したものもBaを用いた場合と同様にY型フェライトを構成し、また類似した特性を示し、これらはいずれも高周波帯域まで透磁率を維持する。これらの比率は、Y型フェライトを主相とできるものであればよいが、例えばBaOは20〜23mol%、CoOは17〜21mol%、残部Feであることが好ましく、BaOは20〜20.5mol%、CoOは20〜20.5mol%、残部Feであることがさらに望ましい。Y型フェライトを主相とするとは、X線回折におけるピークのうち、Y型フェライトのメインピ−ク強度が最大であることをいう。Y型フェライトはY型単相であることが好ましいが、Z型、W型など他の六方晶フェライトやBaFe等の異相が生成する場合がある。したがって、Y型フェライトは、これらの異相を含むことも許容する。
前記Y型フェライトは、さらにCuを微量に含有することが好ましい。従来から、Y型フェライトとしてCoの代わりにCuを用いたCuYなどが知られている。このCuの置換は主としてAgとの同時焼成を目的とした低温焼結化、透磁率の向上を目的とするものであるが、Coに対するCuの置換量は数十%以上と多く、この場合体積抵抗率が低くなり、また損失係数、誘電率も大きくなりやすい。これに対して、本発明のチップアンテナに適応するうえではCuを微量に含有させることが好ましい。Cuを微量に含有させることによって、損失係数を低く抑え、また体積抵抗率を高く維持しつつ、焼結体密度を向上させることができる。また、Cuの微量添加によって、透磁率も向上する。Cuの含有量をCuO換算で0.1〜1.5重量部とすることで、4.8×10kg/m以上の焼結体密度を得ることができる。特にCuの含有量を前記微量の範囲とすることで、周波数1GHzにおける損失係数tanδを0.05以下とし、さらには体積抵抗率を1×105Ω・m以上を確保することも可能となる。Cuの含有量はより好ましくは酸化物換算で0.1〜0.6重量部であり、該範囲とすることで、体積抵抗率を1×106Ω・m以上とすることができる。高密度を有する磁性基体は、携帯電話等の通信機器に用いられるチップアンテナの強度向上に寄与する。また、チップアンテナを構成する場合、体積抵抗率が、1×10Ω・m未満となるとアンテナ利得の低下への影響が大きくなるため、1×10Ω・m以上であることが好ましく、特に好ましくは1×106Ω・m以上である。
磁性基体をY型フェライトの焼結体で構成する場合、該Y型フェライトは従来からソフトフェライトの製造に適用されている粉末冶金的手法で製造することができる。所望の割合となるように秤量されたBaCO、Co、Feなどの主原料およびCuOなどの微量成分を混合する。なお、CuOなどの微量成分は、仮焼後の粉砕工程において、添加してもよい。混合方法は、特に限定するものではないが、例えばボールミル等を用いて、純水を媒体として湿式混合(例えば4〜20時間)する。得られた混合紛を電気炉、ロータリーキルンなどを用いて所定の温度で仮焼することにより仮焼粉を得る。仮焼温度、保持時間は、それぞれ900〜1300℃、1〜3時間が好ましい。仮焼温度、保持時間がそれらを下回ると反応の進行が十分でなく、逆にそれらを上回ると粉砕効率が落ちる。仮焼雰囲気は、大気中または酸素中などの酸素存在下であることが好ましい。得られた仮焼粉はアトライタ、ボールミルなどを用いて湿式粉砕し、PVAなどのバインダーを添加した後、スプレイドライヤ等によって造粒することにより造粒紛を得る。粉砕粉の平均粒径は0.5〜5μmが好ましい。得られた造粒粉をプレス機により成形してから、電気炉などを用いて例えば1200℃の温度にて酸素雰囲気中で1〜5時間焼成を行い六方晶フェライトを得る。焼成温度は1100〜1300℃が好ましい。1100℃未満であると焼結が十分に進行せず高い焼結体密度が得られず、1300℃を超えると粗大粒が発生するなど過焼結となる。また、焼結は、これが短いと焼結が十分進行せず、逆に長いと過焼結となりやすいので1〜5時間とすることが望ましい。また、焼結は高い焼結体密度を得るためには酸素存在下で行なうことが好ましく、大気中または酸素中で行なうことがより好ましい。得られた焼結体は、必要に応じて切断、研磨、溝加工等の加工を施す。
次にアンテナ装置について図11を用いて説明する。図4のチップアンテナを用いる場合であれば、磁性基体10から突出している導体の一端12は開放端を構成し、磁性基体8から突出している他端4は給電回路等の制御回路(図示せず)に接続されて、アンテナ装置が構成される。開放端側となる導体の一端は必ずしも電極等に固定する必要はないが、安定な実装や共振周波数の調整のためには、開放端側も電極等に固定することが好ましい。アンテナ装置は、図4に示したチップアンテナと、前記チップアンテナを実装する基板16を有する。実装は、例えば磁性基体に設けられた導体部分とチップアンテナとをハンダ等により接合して行う。導体の両端部は前記磁性基体の外で屈曲されて基板16に形成された電極部である固定電極27および給電電極28にハンダ接合されている。給電電極は給電回路等に接続されている。チップアンテナ1は3つのチップアンテナ素子が、アーチ状に配置されている。チップアンテナ1は、導体5、6、7の長手方向すなわち磁性基体8、9、10の長手方向が基板平面に平行になるように配置されているため、低背かつ安定な実装を可能にしている。この点は、後述する他の実施形態のアンテナ装置においても同じである。チップアンテナ1は、導体の両端がハンダ固定されているので強固に固定されているが、さらに接着剤等を用いて固定してもよい。アンテナ装置は、受信アンテナ、送信アンテナ、送受信アンテナのいずれの態様でも用いることができる。また、アンテナを副基板に実装し、主回路から離してもよい。この場合、主回路の接地導体とアンテナとの空間が広がることにより、利得や帯域幅が向上する他、主回路から放射されるノイズをアンテナ側で受信し難くなり無線機器の受信感度が向上する効果がある。
次に、アンテナ装置の別の実施形態について図12を用いて説明する。図12に示すアンテナ装置は、図4に示すチップアンテナと前記チップアンテナを実装する基板16を有している。基板16には接地電極30と該接地電極に離間して固定用電極27が形成されており、チップアンテナ1の導体の一端12は前記固定電極27に接続されている。また、導体の他端11は給電電極28にハンダ接合されており、給電電極28は給電回路等に接続されている。固定用電極27はチップアンテナ素子の磁性基体9の長手方向に垂直な方向に延出し、その端部と接地電極30の端部とは平行をなし、所定の間隔を隔てて対向している。図12の実施形態では、チップアンテナ1、固定用電極27、接地電極30および給電電極28がDの字状に配置されている。チップアンテナ1の開放端側の固定用電極27を接地電極30に離間して形成した構成とすることで、これらの間に容量成分を形成する。本発明に係るチップアンテナは容量成分を大幅に抑えた構造を有するが、所望のアンテナ特性に対して容量成分が不足する場合には、前記方法により容量成分を付加することによってアンテナ特性の調整を行う。チップアンテナ自体の容量成分を調整する方法に比べて、上記方法は簡易に容量成分の調整を行うことができる。アンテナの共振周波数を調整する具体例として、固定用電極27と接地電極30との間に少なくとも一つのコンデンサとスイッチを接続して切り換える、あるいは可変容量ダイオード(バラクタ・ダイオード)を接続し、この印加電圧によって静電容量を変えながら所定の共振周波数まで調整するなどの方法を用いることができる。
アンテナ装置において、基板の形状もチップアンテナや通信機器の形状に合わせて作製されていることが好ましい。次に、アンテナ装置の別の実施形態について図22を用いて説明する。図22の(a)には、導体部分を設けた基板と、該基板にチップアンテナを実装したアンテナ装置を、(b)にはそれに用いた基板を示す。略コの字状の基板54には、導体部分48〜53としてCuのパターン電極が設けられている。各導体部分にはスルーホール47が設けられており、チップアンテナ素子等の導体が挿入可能となるようにしてある。なお、導体48〜52の裏側にもCuのパターン電極を設けてある(図示せず)。チップアンテナ素子44〜46はそれぞれ9mm×3mm×3mmの直方体状であり、基板54の幅は40mm、幅方向中央に形成された凹部の幅は24mm、奥行きは7.5mmである。チップアンテナ素子44〜46を実装した図22(a)に示すアンテナ装置では、チップアンテナ素子から突出した導体をスルーホール47に挿入し、ハンダ接合してあり、前記アンテナ装置では、基板に設けた導体部分50、51が接続導体を兼ねている。導体部分48および52は接地されて接地電極となる。導体部分49は、チップアンテナの開放端側が接続される固定電極となり、接地電極となる導体48とは3mm離間して形成されている。導体部分52と53が近接する部分には整合回路が接続される(図示せず)。図22(a)に示すアンテナ装置では、隣接するチップアンテナ素子同士がなす角度は165°である。略コの字状の基板54を用いた図22(a)に示すアンテナ装置を用いると、アンテナ装置の中央に空間ができるため、レシーバ等の他の部品を収容することが可能となり、携帯電話等の通信機器の小型化に寄与する。例えばチップアンテナとレシーバとの最小間隔を6mm以下、より具体的には2mm程度にすることが可能である。
本発明に係るチップアンテナを用いてアンテナ装置を構成することによって、アンテナ装置の動作周波数帯域の広帯域化を図ることができる。平均利得−7dBi以上の帯域幅220MHz以上を得ることも可能である。また、共振周波数を適正化するなどして、300MHz以上の帯域幅を得ることも可能である。400MHz以上の高周波帯域で、かかる広帯域特性を有するアンテナ装置は、使用周波数帯域の広い用途、例えば国内の地上デジタル放送に好適である。470〜770MHzの周波数帯域を使用する地上デジタル放送のように、アンテナ装置の帯域幅に対して使用する帯域幅が広い場合は、帯域の異なるアンテナ装置を複数用いて使用帯域全体をカバーするようにすればよい。複数のアンテナ装置を用いると実装面積、実装空間が増加してしまうが、アンテナ装置の帯域幅が広ければアンテナ装置の数を減らすことができる。アンテナ装置が3個以上になると実装面積、実装空間が大幅に増加してしまう。したがって、携帯機器など実装面積等が限られている場合にはアンテナ装置の数は2個以下、より好ましくは1個である。上述のような帯域幅を有するアンテナ装置を用いれば、2個以下のアンテナ装置で470〜770MHzの周波数帯域をカバーすることも可能である。アンテナ装置の平均利得としては、−7dBi以上が好ましく、より好ましくは−5dBi以上である。
一方、広い周波数帯域をカバーするためには、図13に示すようにチップアンテナと給電回路の間に、アンテナ装置の共振周波数を調整する整合回路31を設け、該整合回路31の切り換えによってアンテナ装置の共振周波数を移動させ、動作帯域を換えてもよい。インピーダンスマッチングのための整合回路にアンテナ装置の共振周波数の調整機能を持たせる。整合回路31は例えば、図14の(a)や(b)に示すようなものを用いる。図14の(a)の例では、一端を接地したキャパシタC1、インダクタL1の他端の間にインダクタL2を接続して整合回路を構成している。キャパシタC1の他端にチップアンテナの導体を接続し、インダクタL2の他端に給電回路を接続する。インダクタL2のインダクタンス値が異なる複数の整合回路を設け、これらを切り換えられるようにしておく。前記複数の整合回路のうち一つは、インダクタL2のインダクタンス値がゼロ、すなわちインダクタL2を備えない整合回路であってもよい。図14の(b)の例では、一端を接地したキャパシタC1、インダクタL1の他端にインダクタL2の一端を接続し整合回路を構成している。キャパシタC1とインダクタL1の他端にチップアンテナの導体を接続し、インダクタL2の他端に給電回路を接続する。さらに、整合回路の切り換え方法としては、半導体を用いたスイッチやダイオードを使う方法が、回路の小型集積化や低損失の面で適する。かかる複数の整合回路を切り換えることによって、一つのアンテナ装置で、共振周波数、すなわち帯域の異なる複数の状態を実現する。図22には、整合回路の切り換えを行う回路の例を示す。制御電圧(Control Voltage)を調整することで、高周波帯域用の整合回路と低周波帯域用の整合回路とを切り換える。図22の例では、制御電圧が0Vのとき低周波用整合回路、制御電圧が+1.8Vのときは高周波帯域用の整合回路に切り換えられる。また、整合回路全体の切り換えに限らず、インダクタL2など特定の回路素子のみを切り換えてもよい。整合回路を切り換えることによって、少なくとも470〜770MHzの周波数帯域で−7dBi以上を得るようにすれば、地上デジタル放送に特に好適なアンテナ装置となる。より好ましくは−5dBi以上である。整合回路の切り換えの数が増えれば、それだけ多くの実装面積、部品点数を必要とし、制御も複雑となるため、整合回路を用いる場合はその数は2以下とし、切り換えの数は1とすることが好ましい。平均利得の全面平均が−7dBi以上である帯域幅が220MHz以上であるアンテナ装置に、上記の整合回路による切り換え機能を付与すれば、470〜770MHzの周波数帯域を切り換えの数を1としてカバーすることができる。本発明に係るチップアンテナは広帯域で動作可能であるため、切り換え無しで動作させることも可能である。
前記チップアンテナおよびそれを用いて構成した前記アンテナ装置は、通信機器に用いられる。例えば、前記チップアンテナおよびアンテナ装置は、携帯電話、無線LAN、パーソナルコンピュータ、地上デジタル放送関連機器等の通信機器に用いることができ、これらの機器を用いた通信における広帯域化に寄与する。地上デジタル放送は使用周波数帯域が広いため、本発明に係るチップアンテナを用いた通信機器は、該用途に好適である。特に、本発明に係るチップアンテナまたはそれを用いたアンテナ装置を用いることで、実装面積、実装空間の増加を抑えることができるので、地上デジタル放送を送受信する携帯電話、携帯端末等に好適である。図15は通信機器として携帯電話を用いた例を示している。内蔵されたチップアンテナ1の位置を点線で示している。携帯電話33は、チップアンテナ1が基板に取付けられ、無線モジュールに接続されている。チップアンテナ1を構成する第1のチップアンテナ素子と2つの第2のチップアンテナ素子は屈曲状に配置されている。さらに、チップアンテナ1は通信機器である携帯電話33の筐体の先端の内側に沿うように配置されている。携帯電話の先端部分で空間ロスの小さい実装をするためには、チップアンテナ素子同士の角度は90〜170°が好ましく、110〜165°がさらに好ましい。また、アンテナからの電磁波は電流の垂直方向に強く放射されるが、上記のように角度を設けることにより、各々のチップアンテナ素子に流れる電流の向きが異なるものとなり、それぞれの指向性を変え、局所的な利得低下(ヌル)を小さくできる。
ここで、前記チップアンテナ素子の磁性基体の長さの合計と同じ長さのチップアンテナ42を携帯電話33の先端に実装した例を図18に示すが、携帯電話33の先端には無駄な空間が存在している。かかる点から、本発明に係る通信機器では、実装空間のロスが少なく、効率的なチップアンテナの実装が可能となっていることがわかる。すなわち、本発明に係る通信機器は、小型化にも適した構造であると言える。また、アンテナと周囲の金属部分(スピーカ、レシーバ34や液晶表示素子32など)との間隔を大きくすることにより、アンテナから放射される電磁波の一部が金属部分に流れ難くなるため、アンテナの利得や感度が向上すると共に、金属部分からの電磁波放射が抑制されるため指向性の乱れも低減できる。なお、本発明に係るチップアンテナは、複数のチップアンテナ素子を有し、該チップアンテナ素子を屈曲状に配置することができるので、前記複数のチップアンテナ素子の磁性基体の長手方向の長さの合計が携帯電話などの通信機器の幅よりも大きいチップアンテナを実装することも可能である。図15に示すような携帯電話の場合、アンテナ1と液晶表示素子32との間にレシーバ34を設けることにより、端末全体の小型化を図ることが可能となる。
さらに、図6の(a)、(b)に示したように、チップアンテナ素子間の接続導体および突出した導体のうち少なくとも一方を通信機器の基板の導体部分にハンダ等により接合するとよい。チップアンテナの固定が強固なものとなる。好ましくは、チップアンテナ接素子間の続導体部分と両端の突出した部分において、通信機器の基板の導体部分にチップアンテナをハンダ等により接合する。チップアンテナ固定に接着剤を用いても良い。また、磁性基体に印刷法等により電極を形成し、該電極と基板の導体部分とをハンダ等により接合してより強固な固定にすることもできる。なお、チップアンテナ1の配置は図15の形態に限られるものではない。チップアンテナ1は、携帯電話33の逆端部側に配置してもよい。かかる場合の効果として、アンテナ1と液晶表示素子32を遠ざけることにより、液晶表示素子32内部から放射されるノイズの一部をアンテナ1で受信し難くなる結果、受信感度が改善される。
次に、図16に、外側面に導体部材が設けられた一のケースに収容されたチップアンテナを携帯電話に実装した実施形態を示す。図16の例では、前記ケースに設けられた導体部材と携帯電話の基板の導体部分とがハンダ接合されている。ケースの形状が通信機器である携帯電話の先端形状に沿った形状をしているため、かかる構成によっても、実装空間のロスが少なく、かつチップアンテナが安定に実装された通信機器が実現できる。
図17には本発明に係る通信機器の他の実施形態を示す。図17に示す携帯電話では、チップアンテナ35を構成する第1のチップアンテナ素子と第2のチップアンテナ素子はミアンダ状に配置されている。短い磁性基体を有する第2のチップアンテナ素子が携帯電話の先端側に配置され、それよりも長い磁性基体を有する第1のチップアンテナ素子がそれに並んで配置されている。一体の線状導体はこれらのチップアンテナ素子間において180度折り返されて、ミアンダ状の配置となっている。かかる場合も、チップアンテナの形状を携帯電話の先端形状に合わせることが可能である。第2のチップアンテナ素子を複数として、一体の線状導体を折り返して、さらに、チップアンテナ素子を並べてもよい。この場合、アンテナ各部に生じる寄生容量によって複数の共振モードを有するマルチバンド用アンテナを実現できる。
以上、説明したチップアンテナの配置等、本発明に係る通信機器にかかわる技術内容は、通信機器に限らず、いわゆる副基板を用いたアンテナ装置に適用してもよいのは言うまでもない。
以下、本発明を実施例によってさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
主成分であるFe、BaO(BaCOを使用)、CoO(Coを使用)を60mol%、20mol%、20mol%のモル比とし、この主成分100重量部に対して表1に示すCuOを添加し、水を媒体として湿式ボールミルにて16時間混合した(No1〜12)。
次に、この混合粉を乾燥後、大気中1000℃で2時間仮焼した。この仮焼粉を、水を媒体とした湿式ボールミルにて18時間粉砕した。得られた粉砕粉にバインダー(PVA)を1%添加し、造粒した。造粒後リング状および直方体状に圧縮成形し、その後、酸素雰囲気中で1200℃で3時間焼結した。得られた外径7.0mm、内径3.5mm、高さ3.0mmのリング状焼結体の焼結密度と25℃における初透磁率μおよび損失係数tanδを測定した。
焼結体密度、周波数1GHzでの初透磁率μ、損失係数tanδ、誘電率の評価結果を表1に示す。なお、密度測定は、水中置換法により測定し、初透磁率μおよび損失係数tanδは、インピーダンス・ゲインフェイズ・アナライザー(Yokogawa・Hewlett・Packard社製4291B)を用いて測定した。また、一部の試料については前記インピーダンス・ゲインフェイズ・アナライザーを用いて誘電率の測定も行なった。なお、誘電率とは比誘電率である。
Figure 2007325147
X線回折を行なった結果No1〜12の材料においては、メインピーク強度が最も大きい構成相はY型フェライトであり、Y型フェライトが主相であった。表1に示すように、CuOを0.1〜1.5wt%添加したY型フェライトで、1GHzでの透磁率2以上、損失係数0.05以下、下が得られている。また、体積抵抗率も1×105Ω・m以上、焼結体密度も4.8×10kg/m以上と、ともに良好な値が得られている。このうち特に、CuOを0.6〜1.0添加したものは、2.7以上の高初透磁率、0.03以下の低損失係数、4.84×10kg/m以上の高密度が得られている。また、No4の試料について比誘電率を測定したところ比誘電率は14であった。
上記No4の材料の焼結体を用いて図7に示す要領でチップアンテナを以下のように作製した。焼結体から機械加工により30×3×1.25mmと30×3×1.75mmの直方体の磁性部材を得た。30×3×1.75mmの磁性部材には、30×3mmの面の幅方向中央に、幅0.5mm、深さ0.5mmの溝を長手方向に形成した。該溝に、導体として0.5mm角、長さ40mmの銅線を挿入した後、30×3×1.25mmの磁性部材をエポキシ系接着剤(アレムコ社製アレムコボンド570)で接着した。接着剤は磁性部材の貼り合わせ面に塗布した。前記の磁性部材の構設によって縦0.5、横0.5mmの貫通孔が形成され、接着によって得られた基体は30×3×3mmである。こうして磁性基体の端面から銅線が突出しているチップアンテナを得た(アンテナ1)。
次に、前記No4の材料の焼結体から機械加工により15×3×1.25mmと15×3×1.75mmの直方体の磁性部材を二組得た。15×3×1.75mmの磁性部材には、15×3mmの面の幅方向中央に、幅0.5mm、深さ0.5mmの溝を長手方向に形成した。15×3×1.75mmの磁性部材を長手方向端面が対向するように配置して0.5mm角の銅線を挿入した後、15×3×1.25mmの磁性部材をエポキシ系接着剤で接着した。接着の仕方はチップアンテナ1の場合と同様である。チップアンテナ素子間の導体の長さは7mmとした。こうして、15×3×3mmの磁性基体を有するチップアンテナ素子を2つ備え、図2に示す構成を有するチップアンテナを作製した(アンテナ2)。かかる場合、チップアンテナ素子の磁性基体の長さdに対する幅wの比w/dは1/5である。
さらに、前記No4の材料の焼結体から機械加工により9×3×1.25mmと9×3×1.75mmの直方体の磁性部材を三組得た。9×3×1.75mmの磁性部材には、9×3mmの面の幅方向中央に、幅0.5mm、深さ0.5mmの溝を長手方向に形成した。9×3×1.75mmの磁性部材を長手方向端面が対向するように配置して0.5mm角の銅線を挿入した後、9×3×1.25mmの磁性部材をエポキシ系接着剤で接着した。接着の仕方はチップアンテナ1の場合と同様である。チップアンテナ素子間の導体の長さは4mmとした。こうして、9×3×3mmの磁性基体を有するチップアンテナ素子を3つ備え、図4に示す構成を有するチップアンテナを作製した(アンテナ3)かかる場合、チップアンテナ素子の磁性基体の長さdに対する幅wの比w/dは1/3である。
また、比較のため、以下のようにして磁性体チップアンテナを作製した。前記No4の材料から機械加工により30×3×3mmの直方体の部材を得た。その表面にAg−Ptペーストの印刷、焼き付けにより、電極幅が0.8mmで、巻き数12回のヘリカル構造の電極を形成し、チップアンテナを作製した(アンテナ4)。
給電電極を形成した基板に前記アンテナ1乃至4をそれぞれ実装し、電極の一端を給電電極に接続し、携帯電話に搭載するアンテナ装置を構成した(それぞれアンテナ装置1乃至4とする)。また、チップアンテナ素子と回路基板はエポキシ系接着材により固着してあり、耐衝撃性能が向上している。アンテナ装置1は、図19に示す構成のアンテナ装置とした。すなわちプリント基板に、給電電極、接地電極、該接地電極に離間して固定電極を形成した。アンテナ1の両端の導体は磁性基体の端面から離間した位置で屈曲させ、それぞれ給電電極、固定電極にハンダ接合した。固定電極の幅は4mm、長さは13mmとした。該固定電極の長手方向端部と接地電極とのギャップは1mmである。接地電極はチップアンテナの長手方向全体に対向するように形成し、チップアンテナの磁性基体との間隔は11mmとした。整合回路として図14(b)に示したものと同じ構成のものを設けた。C1を0.5pF、L1を56nH、L2を15nHとした。上記アンテナ装置は測定用アンテナ(図19のアンテナ装置の右側に設置(図示せず))から3m離し、50Ωの同軸ケーブルを介してネットワークアナライザを用いたアンテナ利得評価装置に接続して、アンテナ特性を評価した。図19のチップアンテナの長手方向をX、それに直角な方向をY、それらに垂直な方向すなわち基板の面に垂直な方向をZとし、平均利得をXY面、YZ面およびZX面の3面で平均した結果を図20に示す。
アンテナ装置3は、図13に示す構成のアンテナ装置とした。すなわちプリント基板に、給電電極、接地電極、該接地電極に離間して固定電極を形成した。アンテナ措置を通信機器である携帯電話に搭載する際には、携帯電話の形状に応じた所定の形状のプリント基板(例えば点線部分を落としたもの)を用いる。アンテナ3の両端の導体は磁性基体の端面から離間した位置で屈曲させ、それぞれ給電電極、固定電極にハンダ接合した。固定電極の幅は4mm、長さは6mmとした。該固定電極の長手方向端部と接地電極とのギャップは1mmである。第1のチップアンテナ素子の磁性基体に隣接する第2のチップアンテナ素子(中央のチップアンテナ素子)の磁性基体と接地電極とは平行に対向するようにしてあり、その間隔は12mmとした。第1のチップアンテナ素子の磁性基体とそれに隣接する第2のチップアンテナ素子の磁性基体との角度および第2のチップアンテナ素子の磁性基体同士の角度はともに135°とした。整合回路として図14(b)に示したものと同じ構成のものを設けた。C1を0.5pF、L1を56nH、L2を22nHとした。アンテナ装置1の場合と同様にしてアンテナ特性を評価した結果を図20に示す。
また、図13に示すチップアンテナをアンテナ2に置き換えた以外は前記アンテナ装置3の場合と同様にしてアンテナ装置2を構成した。第1のチップアンテナ素子の磁性基体と第2のチップアンテナ素子の磁性基体の接地電極と対向する面の端部(接続導体側の端部)は、接地電極から14mm離間している構成とした。第1のチップアンテナ素子の磁性基体と第2のチップアンテナ素子の磁性基体との角度は110°とした。整合回路はアンテナ装置3と同じ構成のものを設けた。アンテナ装置1の場合と同様にしてアンテナ特性を評価した結果を図20に示す。
アンテナ4を用いてアンテナ装置4を構成した。プリント基板に、給電電極、接地電極を形成した。アンテナ4の導体の一端をは磁性基体の給電電極にハンダ接合した。接地電極はアンテナ4の長手方向全体に対向するように形成し、アンテナ4の基体との間隔は11mmとした。なお、整合回路は設けていない。アンテナ装置1の場合と同様にしてアンテナ特性を評価した結果を図20に示す。
図20に示すように、ヘリカル構造の電極を形成したチップアンテナを備えたアンテナ装置1に比べて、アンテナ装置1〜3は、平均利得が大きく、また帯域幅も広く、優れたアンテナ特性を示していることがわかる。さらにチップアンテナ素子を複数備えるアンテナ装置2、3は磁性基体を分割した構造であるが、一つのチップアンテナ素子から構成されるアンテナ装置1に比べてもアンテナ特性に実用上有意な差は生じない。また、アンテナ特性は、チップアンテナ素子の数にほとんど依存しないことがわかる。なお、図20ではアンテナ2の曲線とアンテナ3の曲線は重なっている。アンテナ装置2、3の平均利得は470MHzから770MHzの帯域で−10dB以上を示し、−7dB以上の帯域は260MHz以上、−5dB以上の帯域も240MHzと非常に広い。すなわち、本発明に係るチップアンテナを用いることにより、優れたアンテナ特性を維持しつつ、チップアンテナの形状自由度を向上させることができるので、これを用いた通信機器は空間使用効率の高いものとなる。
本発明の実施形態のチップアンテナを示す図である。 本発明の他の実施形態のチップアンテナを示す図である。 本発明の他の実施形態のチップアンテナを示す図である。 本発明の他の実施形態のチップアンテナを示す図である。 本発明のチップアンテナに用いるチップアンテナ素子の例を示す図である。 本発明に係るチップアンテナの接続状態を示す図である。 本発明のチップアンテナに用いるチップアンテナ素子の構成例を示す図である。 本発明の他の実施形態のチップアンテナを示す図である。 本発明の他の実施形態のチップアンテナを示す図である。 本発明の他の実施形態のチップアンテナを示す図である。 本発明に係るチップアンテナを用いたアンテナ装置の例を示す図である。 本発明に係るチップアンテナを用いた他のアンテナ装置の例を示す図である。 本発明に係るチップアンテナを用いた他のアンテナ装置の例を示す図である。 整合回路の例を示す図である。 本発明の通信機器の実施形態である携帯電話を示す図である。 本発明の通信機器の他の実施形態である携帯電話を示す図である。 本発明の通信機器の他の実施形態である携帯電話を示す図である。 比較例の通信機器である携帯電話を示す図である。 比較のためのチップアンテナを用いたアンテナ装置を示す図である。 平均利得の周波数依存性を示す図である。 本発明に係るチップアンテナを用いた他のアンテナ装置の例を示す図である。 整合回路の切り換えるための回路の例を示す図である。
符号の説明
1:チップアンテナ 2、3、4:チップアンテナ素子 5、6、7:導体
8、9、10:磁性基体 11:導体の一端 12:導体の他端
13、14:接続導体 15:チップアンテナ 16:基板 17:チップアンテナ
18、19:磁性基体 20、21:導体 22:導体の一端 23:導体の他端
24:接続導体 25、26:磁性部材 27:固定電極 28:給電電極
29:給電回路 20:接地電極 31:整合回路 32:液晶表示素子
33:携帯電話 34:レシーバ 35:チップアンテナ 36:ケース
37A、37B:突起部 38:ケース 39A、39B:導体部材 40:蓋部材
41、42、43チップアンテナ 44、45、46:チップアンテナ素子
47:スルーホール 48、49、50、51、52、53:導体部分 54:基板

Claims (14)

  1. 第1の磁性基体と、前記第1の磁性基体の内部に設けられ、少なくとも一端が前記第1の磁性基体の端面に露出している線状の導体とを有する第1のチップアンテナ素子と、
    第2の磁性基体と、前記第2の磁性基体を貫通する線状の導体とを有する第2のチップアンテナ素子とを備え、
    前記第1のチップアンテナ素子の導体と前記第2のチップアンテナ素子の導体とは、前記前記第1のチップアンテナ素子と前記第2のチップアンテナ素子の間に配置された接続導体により互いに直列に接続されているチップアンテナ。
  2. 前記第1のチップアンテナ素子の導体は前記第1の磁性基体を貫通していることを特徴とする請求項1に記載のチップアンテナ。
  3. 前記第2のチップアンテナ素子を複数備え、前記複数の第2のチップアンテナ素子の導体は、前記複数の第2のチップアンテナ素子間に配置された接続導体により互いに直列に接続されていることを特徴とする請求項1または2に記載のチップアンテナ。
  4. 前記第2のチップアンテナ素子の導体の両側と、前記第1のチップアンテナ素子の導体の少なくとも一端とが前記磁性基体から突出していることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のチップアンテナ
  5. 前記第1のチップアンテナ素子の導体、前記第2のチップアンテナ素子の導体および前記接続導体とが、連続した一体の線状導体で構成されていることを特徴とする請求項4に記載のチップアンテナ。
  6. 前記第1のチップアンテナ素子と前記第2のチップアンテナ素子は、一のケースに収容されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のチップアンテナ。
  7. 前記ケースは、その外側面に導体部材が設けられていることを特徴とする請求項6に記載のチップアンテナ。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載のチップアンテナと、前記チップアンテナを実装する基板を有するアンテナ装置。
  9. 前記第1のチップアンテナ素子と前記第2のチップアンテナ素子は屈曲状またはミアンダ状に配置されていることを特徴とする請求項8に記載のアンテナ装置。
  10. 請求項1〜7のいずれかに記載のチップアンテナを用いた通信機器。
  11. 前記第1のチップアンテナ素子と前記第2のチップアンテナ素子は屈曲状またはミアンダ状に配置されていることを特徴とする請求項10に記載の通信機器。
  12. 前記チップアンテナは前記通信機器の筐体の内側に沿うように配置されていることを特徴とする請求項11に記載の通信機器。
  13. 導体部分を有する基板を備え、前記チップアンテナ素子間の接続導体および突出した導体のうち少なくとも一方が前記導体部分に接合されていることを特徴とする請求項10〜12のいずれかに記載の通信機器。
  14. 請求項7に記載のチップアンテナを用いた通信機器であって、導体部分を有する基板を備え、前記ケースに設けられた導体部材と前記基板が有する導体部分とが接合されていることを特徴とする通信機器。
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