JP2007324478A - 基板処理装置 - Google Patents

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孝浩 前田
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Abstract

【課題】排気管内から処理室内へのガスの逆流の発生を防止する。
【解決手段】処理室16を形成したプロセスチューブ13と、プロセスチューブ13の下端に連設されたマニホールド19と、マニホールド19に接続された排気管33と、排気管33に介設されたメインバルブ34と、メインバルブ34を制御する圧力制御部38とを備えている処理炉10において、マニホールド19に処理室16内の圧力を測定する処理室側圧力計36を設け、排気管33に排気管33内の圧力を測定する排気管側圧力計37を設け、圧力制御部38は処理室側圧力計36と排気管側圧力計37との測定結果に基づき処理室16内の圧力の方が排気管33内の圧力よりも高くなるように制御するように構成する。処理室内の圧力の方が排気管内の圧力よりも高くなるように制御することにより、排気管内から処理室内へのガスの逆流の発生を防止できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、基板処理装置に関し、例えば、半導体集積回路装置(以下、ICという。)が作り込まれる基板としての半導体ウエハ(以下、ウエハという。)に絶縁膜や金属膜および半導体膜を形成するのに使用して有効なものに関する。
ICの製造方法において、ウエハに窒化シリコンやポリシリコン等のCVD膜をデポジションするのに、バッチ式縦型ホットウオール形減圧CVD装置が広く使用されている。
バッチ式縦型ホットウオール形減圧CVD装置(以下、CVD装置という。)は、ウエハが搬入される処理室を形成するインナチューブおよびこのインナチューブを取り囲むアウタチューブから構成され縦型に設置されたプロセスチューブと、インナチューブ内に原料ガスを導入するガス導入管と、プロセスチューブ内を真空排気する排気管と、プロセスチューブ外に敷設されてプロセスチューブ内を加熱するヒータとを備えている。
そして、複数枚のウエハがボートによって垂直方向に整列されて保持された状態でインナチューブ内に下端の炉口から搬入され、インナチューブ内に原料ガスがガス導入管から導入されるとともに、ヒータによってプロセスチューブ内が加熱されることにより、ウエハにCVD膜がデポジションされる。
このようなCVD装置においては、排気管に接続された排気ポンプと処理室内との間を遮断する目的で、排気管の途中にメインバルブが介設されている。このメインバルブは遮断機能と共に、隙間制御機能を有している。
すなわち、メインバルブは処理室内や排気管内の圧力をフィードバックし、弁体の開度を調節することにより、処理室内の圧力を制御する機能も有している。
しかしながら、前述のようなメインバルブを備えたCVD装置においては、ガス導入管やメインバルブの作動のタイミングによっては排気管内の圧力が高くなる瞬間が発生するために、排気管内から処理室内へのガスの逆流が発生する危惧がある。
この逆流は排気管内に存在する異物や金属イオンを処理室内に輸送し、それらがウエハに付着することになってしまうために、本来、高清浄な状態での成膜が必要なウエハの汚染を発生させる危惧がある。
本発明の目的は、 排気管内から処理室内へのガスの逆流の発生を防止することができる基板処理装置を提供することにある。
前記課題を解決するための手段のうち代表的なものは、次の通りである。
基板を処理する処理室と、
前記処理室内を排気する排気ポートと、
前記排気ポートに接続された排気管と、
前記処理室内の排気ポート近傍に設けられ前記処理室内の圧力を測定する第一の圧力計と、
前記排気管に設けられ前記排気管内の圧力を測定する第二の圧力計と、
前記処理室内の圧力の方が前記排気管内の圧力よりも高くなるように制御するコントローラと、
を有する基板処理装置。
前記手段によれば、処理室内の圧力の方が排気管内の圧力よりも高くなるように制御することにより、排気管内から処理室内へのガスの逆流の発生を防止することができる。
以下、本発明の一実施の形態を図面に即して説明する。
本実施の形態において、本発明に係る基板処理装置は、CVD装置(バッチ式縦型ホットウオール形減圧CVD装置)として構成されている。
本実施の形態に係るCVD装置は、図1に示された処理炉10を備えている。
図1に示されているように、処理炉10は加熱機構としてのヒータ11を有する。
ヒータ11は円筒形状であり、支持板としてのヒータベース12に支持されることにより垂直に据え付けられている。
ヒータ11の内側には反応管としてのプロセスチューブ13が、ヒータ11と同心円状に配設されている。プロセスチューブ13は外部反応管としてのアウタチューブ14と、その内側に設けられた内部反応管としてのインナチューブ15とから構成されている。
アウタチューブ14は、例えば石英(SiO2 )または炭化シリコン(SiC)等の耐熱性材料からなり、内径がインナチューブ15の外径よりも大きく上端が閉塞し下端が開口した円筒形状に形成されており、インナチューブ15と同心円状に設けられている。
インナチューブ15は、例えば石英または炭化シリコン等の耐熱性材料からなり、上端および下端が開口した円筒形状に形成されている。インナチューブ15の筒中空部には処理室16が形成されており、基板としてのウエハ1を後述するボートによって水平姿勢で垂直方向に多段に整列した状態で収容可能に構成されている。
アウタチューブ14とインナチューブ15との隙間によって筒状空間17が形成されている。
アウタチューブ14の下方にはマニホールド19が、アウタチューブ14と同心円状に配設されている。マニホールド19は例えばステンレス等からなり、上端および下端が開口した円筒形状に形成されている。
マニホールド19はインナチューブ15とアウタチューブ14とに係合しており、これらを支持するように設けられている。マニホールド19がヒータベース12に支持されることにより、プロセスチューブ13は垂直に据え付けられた状態となっている。
プロセスチューブ13とマニホールド19により反応容器が形成される。
なお、マニホールド19とアウタチューブ14との間には、シール部材としてのOリング18が設けられている。
マニホールド19の下方には、マニホールド19の下端開口を気密に閉塞する炉口蓋体としてのシールキャップ20が設けられている。シールキャップ20はマニホールド19の下端に垂直方向下側から当接されるようになっている。
シールキャップ20は例えばステンレス等の金属からなり、円盤状に形成されている。シールキャップ20の上面には、マニホールド19の下端と当接するシール部材としてのOリング21が設けられている。
シールキャップ20はプロセスチューブ13の外部に垂直に設備された昇降機構としてのボートエレベータ22によって垂直方向に昇降されるように構成されており、これにより後述するボートを処理室16に対し搬入搬出することが可能となっている。
シールキャップ20の処理室16と反対側には、ボートを回転させる回転機構23が設置されている。回転機構23の回転軸24はシールキャップ20を貫通して、後述するボートに接続されており、ボートを回転させることでウエハ1を回転させるように構成されている。
回転機構23およびボートエレベータ22には、駆動制御部25が電気配線Aによって電気的に接続されており、所望の動作をするよう所望のタイミングにて制御するように構成されている。
シールキャップ20にはガス導入部としてのノズル26が処理室16内に連通するように接続されており、ノズル26にはガス供給管27が接続されている。
ガス供給管27のノズル26との接続側と反対側である上流側には、ガス流量制御器としてのMFC(マスフローコントローラ)28を介して図示しない処理ガス供給源や不活性ガス供給源が接続されている。
MFC28にはガス流量制御部29が電気配線Cによって電気的に接続されている。
ガス流量制御部29は供給するガスの流量を所望の量とさせるべく所望のタイミングにて、MFC28を制御するように構成されている。
プロセスチューブ13内には温度検出器としての温度センサ30が設置されている。
ヒータ11と温度センサ30とには温度制御部31が、それぞれ電気配線Dによって電気的に接続されている。
温度制御部31は温度センサ30により検出された温度情報に基づきヒータ11への通電具合を調整することにより、処理室16内の温度を所望の温度分布とさせるべく所望のタイミングにて制御するように構成されている。
マニホールド19には処理室16内を排気する排気ポート32が開設されており、排気ポート32には処理室16内の雰囲気を排気する排気管33の一端が接続されている。排気管33はインナチューブ15とアウタチューブ14との隙間によって形成される筒状空間17の下端部に配置されており、筒状空間17に連通している。
排気管33のマニホールド19との接続側と反対側である下流側には、メインバルブ(可変コンダクタンスバルブ)34を介して真空ポンプ35が接続されており、処理室16内の圧力が所定の圧力(真空度)となるよう真空排気し得るように構成されている。
マニホールド19の排気ポート32の近傍には、処理室16内の圧力を測定する第一の圧力計(以下、処理室側圧力計という。)36が接続されており、排気管33には排気管33内の圧力を測定する第二の圧力計(以下、排気管側圧力計という。)37が介設されている。
なお、図1においては図示の便宜上、処理室側圧力計36はマニホールド19の排気ポート32の真向かいに配置しているが、周方向においても排気ポート32の近傍に配置することが望ましい。
メインバルブ34や処理室側圧力計36および排気管側圧力計37には圧力制御部38が、電気配線Bによってそれぞれ電気的に接続されている。
圧力制御部38は処理室側圧力計36によって検出された処理室16内の圧力の方が、排気管側圧力計37によって検出された排気管33内の圧力よりも高くなるように、メインバルブ34を制御するように構成されている。
駆動制御部25、ガス流量制御部29、温度制御部31および圧力制御部38は、操作部や入出力部をも構成しており、CVD装置全体を制御する主制御部39に電気的に接続されている。
駆動制御部25、ガス流量制御部29、温度制御部31、圧力制御部38および主制御部39はコントローラ40として構成されている。
基板保持具としてのボート50は、例えば石英や炭化珪素等の耐熱性材料からなる上下の端板51、52や複数本の保持柱53が使用されて、全体的に見ると長い円筒形状になるように構築されており、保持柱53には多数条のスロット(保持溝)54が長手方向(垂直方向)に等間隔に配列されている。
ウエハ1の周縁部が同一段の複数個のスロット54に同時に挿入されることにより、ボート50は複数枚のウエハ1を水平姿勢でかつ互いに中心を揃えた状態で整列させて多段に保持するように構成されている。
なお、ボート50の下部には、断熱部材としての断熱板55が水平姿勢で多段に複数枚配置されている。断熱板55は例えば石英や炭化珪素等の耐熱性材料が使用されて、円板形状に形成されており、ヒータ11からの熱がマニホールド19側に伝わり難くなるよう構成されている。
次に、以上の構成に係る処理炉10を用いて、CVD法によりウエハ1の上に薄膜を形成する方法について説明する。
なお、以下の説明において、CVD装置を構成する各部の動作はコントローラ40により制御される。
複数枚のウエハ1がボート50に装填(ウエハチャージ)されると、図1に示されているように、複数枚のウエハ1を保持したボート50は、ボートエレベータ22によって持ち上げられて処理室16に搬入(ボートローディング)される。
この状態で、シールキャップ20はOリング21を介してマニホールド19の下端をシールした状態となる。
処理室16内が所望の圧力(真空度)となるように真空ポンプ35によって真空排気される。この際、排気管33内の圧力は排気管側圧力計37で測定され、この測定された圧力に基づき、メインバルブ34がフィードバック制御される。
かつまた、処理室16内の圧力が処理室側圧力計36によって測定されるとともに、排気管33内の圧力が排気管側圧力計37によって測定され、圧力制御部38にそれぞれ送信される。
圧力制御部38は処理室側圧力計36によって検出された処理室16内の圧力の方が、排気管側圧力計37によって検出された排気管33内の圧力よりも高くなるように、メインバルブ34を制御する。
この制御により、排気管33内から処理室16内への逆流が発生する現象を防止することができるので、排気管33内に存在する異物や金属イオンを処理室16内に輸送し、それらがウエハに付着する事態が発生するのを未然に防止することができる。
また、処理室16内が所望の温度となるようにヒータ11によって加熱される。
この際、処理室16内が所望の温度分布となるように温度センサ30が検出した温度情報に基づきヒータ11への通電具合がフィードバック制御される。
続いて、回転機構23によってボート50が回転されることにより、ウエハ1が回転される。
次いで、処理ガス供給源から供給される。MFC28にて所望の流量となるように制御されたガスは、ガス供給管27を流通してノズル26から処理室16内に導入される。
導入されたガスは処理室16内を上昇し、インナチューブ15の上端開口から筒状空間17に流出して排気管33から排気される。
ガスは処理室16内を通過する際にウエハ1の表面と接触し、この際に熱CVD反応によってウエハ1の表面上に薄膜が堆積(デポジション)される。
予め設定された処理時間が経過すると、不活性ガス供給源から不活性ガスが供給され、処理室16内が不活性ガスに置換されるとともに、処理室16内の圧力が常圧に復帰される。この際も、排気管33の内の圧力は排気管側圧力計37で測定され、この測定された圧力に基づき、メインバルブ34がフィードバック制御される。
かつまた、処理室16内の圧力が処理室側圧力計36によって測定されるとともに、排気管33内の圧力が排気管側圧力計37によって測定され、圧力制御部38にそれぞれ送信される。
圧力制御部38は処理室側圧力計36によって検出された処理室16内の圧力の方が、排気管側圧力計37によって検出された排気管33内の圧力よりも高くなるように、メインバルブ34を制御する。
この制御により、排気管33内から処理室16内への逆流が発生する現象を防止することができるので、排気管33内に存在する異物や金属イオンを処理室16内に輸送し、それらがウエハに付着する事態が発生するのを未然に防止することができる。
その後、ボートエレベータ22によりシールキャップ20が下降されて、マニホールド19の下端が開口されるとともに、処理済ウエハ1がボート50に保持された状態でマニホールド19の下端からプロセスチューブ13の外部に搬出(ボートアンローディング)される。
その後、処理済ウエハ1はボート50より取り出される(ウエハディスチャージ)。
なお、本実施の形態の処理炉10にてウエハ1を処理する際の処理条件としては、例えば、シリコンナイトライド(Si3 4 )膜の成膜においては、処理温度600〜800℃、処理圧力10〜100Pa、ガス種はSiH2 Cl2 とNH3 、ガス供給流量SiH2 Cl2 は10〜200、NH3 は100〜2000sccmが例示され、それぞれの処理条件を、それぞれの範囲内のある値で一定に維持することでウエハに処理がなされる。
前記実施の形態によれば、次の効果が得られる。
1) 処理室内の圧力を測定する処理室側圧力計と、排気管内の圧力を測定する排気管側圧力計とをそれぞれ設置し、処理室側圧力計によって検出された処理室内の圧力の方が排気管側圧力計によって検出された排気管内の圧力よりも高くなるように、メインバルブを圧力制御部によって制御することにより、排気管内から処理室内への逆流が発生する現象を防止することができるので、排気管内に存在する異物や金属イオンを処理室内に輸送し、それらがウエハに付着する事態が発生するのを未然に防止することができる。
2) 排気管内に存在する異物や金属イオンがウエハに付着するのを未然に防止することにより、それらによってウエハが汚染されるのを防止することができるので、CVD装置の製造歩留りを向上させることができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々に変更が可能であることはいうまでもない。
成膜処理はシリコン酸化膜やシリコン窒化膜、他の酸化膜や窒化膜、さらには、金属膜および半導体膜(例えば、ポリシリコン膜)等の他のCVD膜を形成する処理であってもよい。
本発明はCVD装置に限らず、酸化膜形成装置や拡散装置およびアニール装置等の基板処理装置全般に適用することができる。
基板はウエハに限らず、ホトマスクやプリント配線基板、液晶パネル、コンパクトディスクおよび磁気ディスク等であってもよい。
本発明の一実施の形態であるCVD装置の処理炉を示す正面断面図である。
符号の説明
1…ウエハ(基板)、10…処理炉、11…ヒータ(加熱機構)、12…ヒータベース、13…プロセスチューブ(反応管)、14…アウタチューブ(外部反応管)、15…インナチューブ(内部反応管)、16…処理室、17…筒状空間、18…Oリング(シール部材)、19…マニホールド、20…シールキャップ(炉口蓋体)、21…Oリング(シール部材)、22…ボートエレベータ、23…回転機構、24…回転軸、25…駆動制御部、26…ノズル(ガス導入部)、27…ガス供給管、28…MFC(ガス流量制御器)、29…ガス流量制御部、30…温度センサ(温度検出器)、31…温度制御部、32…排気ポート、33排気管、34…メインバルブ、35…真空ポンプ、36…処理室側圧力計(第一の圧力計)、37…排気管側圧力計(第二の圧力計)、38…圧力制御部、39…主制御部、40…コントローラ、50…ボート(基板保持具)、51、52…端板、53…保持柱、54…スロット(保持溝)、55…断熱板(断熱部材)。

Claims (1)

  1. 基板を処理する処理室と、
    前記処理室内を排気する排気ポートと、
    前記排気ポートに接続された排気管と、
    前記処理室内の排気ポート近傍に設けられ前記処理室内の圧力を測定する第一の圧力計と、
    前記排気管に設けられ前記排気管内の圧力を測定する第二の圧力計と、
    前記処理室内の圧力の方が前記排気管内の圧力よりも高くなるように制御するコントローラと、
    を有する基板処理装置。
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