JP2007324439A - プリント配線板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】
低熱膨張で平坦性が高い、ファインパターン化に適応可能な、セラミックコアを使用する両面および多層プリント配線板の製造方法、並びにその製造方法から得られる両面および多層プリント配線板提供。
【解決手段】
熱膨張率10×10−6/℃以下でビッカース硬さが400HV1以下である実質的に気孔がないセラミックス板の両面を、平坦度10μm以下に研磨し、このセラミックス板の表裏両面上に厚さばらつきが5μm以下である絶縁層を形成し、この絶縁層上に配線パターンを形成して基板とし、この基板をドリル穴あけ加工によりスルーホールを形成し、このスルーホール内に導電性物質を配置して、基板の表裏両面の配線パターンを電気的に接続する両面プリント配線板の製造方法。
【選択図】なし
低熱膨張で平坦性が高い、ファインパターン化に適応可能な、セラミックコアを使用する両面および多層プリント配線板の製造方法、並びにその製造方法から得られる両面および多層プリント配線板提供。
【解決手段】
熱膨張率10×10−6/℃以下でビッカース硬さが400HV1以下である実質的に気孔がないセラミックス板の両面を、平坦度10μm以下に研磨し、このセラミックス板の表裏両面上に厚さばらつきが5μm以下である絶縁層を形成し、この絶縁層上に配線パターンを形成して基板とし、この基板をドリル穴あけ加工によりスルーホールを形成し、このスルーホール内に導電性物質を配置して、基板の表裏両面の配線パターンを電気的に接続する両面プリント配線板の製造方法。
【選択図】なし
Description
本発明は、セラミックコアを使用する両面および多層プリント配線板の製造方法、並びに該製造方法から得られる両面および多層プリント配線板に関するものである。本発明で得られる両面および多層プリント配線板は、低熱膨張で平坦性に優れ、一般に使用されているガラスエポキシ系プリント配線板と同じ装置・工法で製造可能となる特徴を有する。
プリント配線板の使用分野・使用方法・使用環境の拡大に伴い、低熱膨張で平坦性の高いプリント配線板が求められている。熱膨張については、使用する半導体部品の熱膨張率に近づけることが求められ、プリント配線板の熱膨張率を少なくとも10×10−6/℃以下にする必要がある。また平坦度については、ファインパターン化に適応させるため、10μm以下にすることが求められている。一般に使用されているガラスエポキシ系プリント配線板は、熱膨張率が15×10−6/℃程度と大きく、平坦性が低いという欠点を有している。一方、セラミックスを用いて熱膨張率を小さくする技術も知られている。セラミックスのグリーンシートにスルーホールを形成後、導電ペーストを印刷して焼成と同時に焼付ける方法が知られているが、このプリント配線板は導体としてタングステンやモリブデン等の特殊な金属を使用しなければならず、また、焼成の際に収縮を伴うことから穴位置精度やパターン位置精度が低く、反りが発生しやすく、大型のものを作りにくいという欠点を有している。
この焼成の際の収縮を解決するために、焼成したセラミックスに導電性ペーストを印刷して焼付ける方法、焼成したセラミックスにメッキ、蒸着、スパッタ等で金属膜を付ける方法、焼成したセラミックスに絶縁性接着層を介して金属箔を貼り付ける方法(例えば特許文献1参照)が知られているが、これらの方法では、穴加工が極めて困難で、できたとしても非常に高価なものになってしまうという欠点を有している。この、穴加工の困難さを解決するために、多孔質セラミックスにガラスクロスを積層して樹脂を含浸して銅箔を貼り合せ、配線パターンを形成する方法(例えば特許文献2参照)や、多孔質セラミックスに樹脂を含浸したものに接着フィルムで金属箔を貼り合わせ、配線パターンを形成する方法(例えば特許文献3参照)などが提案されている。これらの方法は、多孔質体を使用しているため閉気孔を皆無にすることが難しく、かつ100%開気孔に樹脂を含浸させることも難しく、未充填気孔が残存するため、スルーホール加工を行った際に、これらの気孔が穴壁に露出し、メッキ液等が気孔内に残存する問題があり、長期信頼性に不安があるという欠点を有している。
本発明の目的は、従来技術における上記したような課題を解決する、低熱膨張で平坦性が高い、ファインパターン化に適応可能な、セラミックコアを使用する両面および多層プリント配線板の製造方法、並びにその製造方法から得られる両面および多層プリント配線板を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決する手段について鋭意検討した結果、第1にセラミックス板の熱膨張率10×10−6/℃以下にすることにより、その表面に絶縁層を介して配線パターンを複数層形成しても、基板の熱膨張率はセラミックス板とほとんど変わらないこと、第2にセラミックス板のビッカース硬さを400HV1以下にすることにより、超硬合金ドリルで位置精度よく穴あけ加工が可能であること、第3にセラミックス板の両面の平坦度をそれぞれ10μm以下にして、絶縁層の厚さばらつきを5μm以下にすることにより、基板表面の平坦度もセラミックス板とほとんど変わらないことを見出し、本発明に到達した。すなわち請求項1の発明に係わる両面プリント配線板の製造方法は、熱膨張率10×10−6/℃以下でビッカース硬さが400HV1以下である実質的に気孔がないセラミックス板の両面を、平坦度10μm以下に研磨し、このセラミックス板の表裏両面上に厚さばらつきが5μm以下である絶縁層を形成し、この絶縁層上に配線パターンを形成して基板とし、この基板をドリル穴あけ加工によりスルーホールを形成し、このスルーホール内に導電性物質を配置して、基板の表裏両面の配線パターンを電気的に接続するものである。
請求項2の発明に係わる多層プリント配線板の製造方法は、請求項1記載の製造方法で得られる両面プリント配線板の表面に、1)厚さばらつきが5μm以下の絶縁層を形成し、2)この絶縁層上に配線パターンを形成し、3)この絶縁層にビアホールを形成し、4)このビアホール内に導電性物質を配置して、絶縁層上と絶縁層下の配線パターンを電気的に接続する、1)〜4)の工程を少なくとも1回経てなるものであり、請求項3の発明に係わる両面プリント配線板または多層プリント配線板の製造方法は、平坦度10μm以下に研磨したセラミックス板の厚さが、3〜8mmであるものであり、請求項4の発明に係わる両面プリント配線板は、請求項1または3記載の両面プリント配線板の製造方法から得られるものであり、請求項5の発明に係わる多層プリント配線板は、請求項2または3記載の多層プリント配線板の製造方法から得られるものである。
本発明によれば、ファインパターン化に適応するプリント配線板の必要条件である、熱膨張率が10×10−6/℃以下で、平坦度が10μm以下の両面または多層プリント配線板を、特別な工程を必要とせず、一般に使用されているガラスエポキシ系プリント配線板と同じ装置・工法で製造することが可能となる。これにより、スルーホールやパターンの位置精度の高い、高密度対応のプリント配線板が得られた。
本発明で使用するセラミックスは、熱膨張率が10×10−6/℃以下で、ビッカース硬さが400HV1以下であるセラミックスであれば、特に限定されない。これらのセラミックスとしては、上記の熱膨張率とビッカース硬度を満足する、窒化ホウ素セラミックス、フッ素金雲母系ガラスセラミックス、窒化ホウ素を添加した窒化アルミニウムセラミックス等が挙げられる。熱膨張率については、特にプリント配線板での熱膨張率をシリコンウェーハに近付けたいときには5×10−6/℃以下であるのものが好ましい。また、本発明では通常の超硬合金製ドリルで穴あけ加工できることが重要であるため、ビッカース硬さが400HV1以下のセラミックスである必要がある。400HV1より大きいと、超硬合金製ドリルで穴あけが不可能であったり、多数穴加工したところでドリルが磨耗してしまったり、折れてしまったりする。また、実質的に気孔がないセラミックスを使用する必要がある。気孔があると、スルーホール加工を行ったときに、これらの気孔が穴壁に露出してしまい、メッキ液等が気孔内に残存し、長期信頼性に不安があり、本発明の目的とは合致しない。
本発明で使用するセラミックス板は、上記のセラミックスを使用した板状のものであり、その表裏両面を、平坦度10μm以下に研磨して使用される。平坦度が10μmより大きいと、プリント配線板の表層の平坦度を10μm以下にすることが難しくなる。平坦度とは、基準平面から表面までの距離の最大値と最小値の差で、基準平面はその差が最小になるように選択したものである。研磨する方法としては、公知の研削やラップ研磨等が挙げられる。その際、表層に形成する絶縁層との接着力を向上させるため、セラミックス板の表面粗さはRa=1μm程度に少し荒らしておくのがよい。平坦度10μm以下に研磨した後のセラミックス板の厚みは0.5〜10mmであり、好ましくは3〜8mmである。
次に、研磨したセラミックス板の表裏両面に絶縁層を介して配線パターンを形成し、両面の配線パターン同士をスルーホール内の導電性物質によって電気的に接続する。配線パターン形成は、サブトラクティブ法、アディティブ法のどちらでも可能であるが、通常、サブトラクティブ法で行なう。以下、サブトラクティブ法に従って説明するが、本願発明は、これに限定されるものではない。
まず、研磨したセラミックス板の表裏両面に絶縁層を介して金属箔を積層する。本発明で使用する絶縁層を形成する樹脂としては、プリント配線板材料に適用されているエポキシ樹脂やシアネート樹脂等の熱硬化性樹脂や、ポリイミド、全芳香族ポリエステル等の熱可塑性樹脂が挙げられる。これらの樹脂に適量の非導電性のフィラーを添加してもよい。絶縁層の厚みは、5〜300μmであり、好ましくは10〜100μmである。
本発明で使用する金属箔としては、プリント配線板材料に適用されている銅やアルミニウムが用いられる。通常は、12〜35μmの銅箔が用いられるが、よりファインパターンが要求される場合には3〜10μmの極薄銅箔が用いられることもある。
本発明において絶縁層を介してセラミックス板と金属箔を積層する方法としては、適量の溶媒に溶かした樹脂溶液を調製し、セラミックス板に塗布して乾燥後に金属箔を積層して加熱プレスする方法や、金属箔に塗布して乾燥して樹脂付き金属箔とした後にセラミックス板に積層して加熱プレスする方法、樹脂を押し出し法やキャスティング法で製膜して接着フィルムとした後に、この接着フィルムと金属箔をセラミックス板に積層して加熱プレスする方法などがある。ここで、絶縁層は、厚さばらつきを5μm以下にすることが重要である。厚さばらつきが5μmより大きいと、プリント配線板での表層の平坦度を10μm以下にすることが困難となる。厚さばらつきとは、絶縁層の最大厚さと最小厚さの差を言う。絶縁層の厚さばらつきを5μm以下にするためには、厚さばらつきが数μm以下である樹脂付き金属箔や接着フィルムを用いて、セラミックス板と積層して加熱プレスする方法が好ましい。
上記の積層、加熱プレス条件としては、通常のプリント配線板用積層板および多層板の手法が適用できる。具体的には、絶縁層に使用する樹脂の種類により異なるが、例えば、真空プレス、オートクレーブ成形機などを使用し、温度150〜250℃、圧力1.0〜2.0MPa、加熱時間は0.05〜5時間の範囲が一般的である。
以上の工程を経て作製したセラミックス板をコアとした金属箔張積層板は、通常のガラスエポキシ系プリント配線板と同じ工法・同じ装置で配線パターンを形成することができる。具体的には、まず、スルーホールをドリル加工で形成する。ドリルは超硬合金製のもので十分加工できるが、耐摩耗性を向上させる目的でダイヤモンドをコーティングしたドリルを用いても良い。
次に両面の金属箔をスルーホール内の導電性物質によって接続する。接続する方法としては、スルーホールメッキで接続する方法、スルーホール内に導電性ペーストを埋め込んで接続する方法がある。スルーホールメッキは、一般的な方法で行なうことができる。通常、無電解メッキ後、電解メッキを行なう。スルーホールメッキ後は、スルーホールを樹脂埋めするのが望ましい。これは、長期信頼性や表層の平坦性を保つためである。埋め込む樹脂としては、低熱膨張の熱硬化性樹脂が用いられる。本願発明で得られるプリント配線板では、スルーホールのアスペクト比が高いため、樹脂を真空で引きながら埋め込むのが望ましい。埋め込んだ樹脂は熱処理を行なって硬化される。導電性ペーストとしては、熱硬化性樹脂に銀や銅の微粒子を分散させたものが用いられる。この場合も、導電性ペーストを真空で引きながら埋め込むのが望ましい。埋め込んだ導電性ペーストは熱処理を行なって硬化される。
次にエッチングを行なって配線パターンを形成する。パターン形成は、パネルメッキ法、パターンメッキ法等の通常の方法で行なうことができる。このようにして低熱膨張で平坦性が高く、スルーホールやパターン位置精度が高い両面プリント配線板を作製することができる。
さらに多層プリント配線板を作製する場合には、上記のようにして作製した両面プリント配線板をコア基板として、ビルドアップ方式で行なう。ビルドアップは、コア基板の配線パターン上に、厚さばらつきが5μm以下でビアホールを有する絶縁層を介して複数層の配線パターンを形成し、各層の配線パターン同士をビアホール内の導電性物質によって電気的に接続して行なう。
具体的には、まず、コア基板の表裏両面に絶縁層を介して金属箔を積層する。積層する金属箔や樹脂、積層方法は、前記の両面プリント配線板を作製するときと同じ方法で行なうことができる。ここでも、絶縁層は、厚さばらつきを5μm以下にすることが重要である。5μmより大きいと、多層プリント配線板の表層の平坦度を10μm程度以下にすることが困難となる。
次に、配線の層間を電気的に接続するためのビアホールを形成する。ビアホールは、通常、レーザー加工で行なう。レーザーはUV−YAGレーザーやCO2レーザー等が用いられる。
次に、配線の層間をビアホール内の導電性物質によって接続する。接続する方法としては、メッキで接続する方法、ビアホール内に導電性ペーストを埋め込んで接続する方法がある。メッキは、一般的な方法で行なうことができる。通常、無電解メッキ後、電解メッキを行なう。導電性ペーストとしては、熱硬化性樹脂に銀や銅の微粒子を分散させたものが用いられる。埋め込んだ導電性ペーストは熱処理を行なって硬化される。
次にエッチングを行なって配線パターンを形成する。パネルメッキ法、パターンメッキ法等の通常の方法で作製できる。
以上に記載した金属箔を積層する工程、ビアホールを形成する工程、配線の層間をビアホール内の導電性物質によって接続する工程を必要回数繰り返すことで、低熱膨張で平坦性が高く、スルーホールやパターン位置精度が高い多層プリント配線板を作製することができる。
(実施例1)
セラミックス板として、熱膨張率3.7×10−6/℃、ビッカース硬さ390HV1の窒化アルミニウム−窒化ホウ素焼結体(商品名:シェイパルMソフト、窒化アルミニウム74%−窒化ホウ素26%、トクヤマ製)の厚み6.5mmの板(寸法200×270mm)を使用し、厚さ5.7mmまでラップ研磨した。(この際のセラミックス板の平坦度は、表側が9μm、裏側が6μmであった。)このセラミックス板の両面に、樹脂付き銅箔(商品名:CRS601、銅箔厚さ12μm、樹脂厚み55μm、厚さばらつき1μm、三菱ガス化学製)を積層し、真空中、200℃、1.5MPaで、100分間、加熱プレスして、厚さ約5.8mmの銅張積層板を作製した。(この時の絶縁層厚さばらつきは3μmであった。)次に、この銅張積層板の所定の位置に、超硬合金ドリルを用いて0.6mmφのスルーホールを約4,000穴形成した(この際ドリルの著しい磨耗や折損は見られなかった。)後、このスルーホールに無電解銅メッキ、電解銅メッキにより導通層を形成した。(この時の銅メッキ厚みは15〜20μmであった。)次に、導電性ペースト(商品名:AE1125V2、バインダー:エポキシ樹脂、フィラー:銅粉、タツタシステムエレクトロニクス製)を使用し、真空スクリーン印刷法にて、スルーホールの埋め込みを行った後、銅張積層板を180℃で加熱し、導電性ペーストを硬化させた。次いで、この銅張積層板の両面にフォトレジストを塗布し、露光、現像を行った後、エッチングを行い、最小配線幅100μm、最小配線間隔100μmのパターンを形成して、外形加工を行って寸法125×200mmの厚さ約5.8mmの両面プリント配線板を得た。このプリント配線板の表層の熱膨張率は3.5×10−6/℃で、平坦度は表側8μm、裏側6μmであり、低熱膨張で平坦性が高いプリント配線板が得られた。
セラミックス板として、熱膨張率3.7×10−6/℃、ビッカース硬さ390HV1の窒化アルミニウム−窒化ホウ素焼結体(商品名:シェイパルMソフト、窒化アルミニウム74%−窒化ホウ素26%、トクヤマ製)の厚み6.5mmの板(寸法200×270mm)を使用し、厚さ5.7mmまでラップ研磨した。(この際のセラミックス板の平坦度は、表側が9μm、裏側が6μmであった。)このセラミックス板の両面に、樹脂付き銅箔(商品名:CRS601、銅箔厚さ12μm、樹脂厚み55μm、厚さばらつき1μm、三菱ガス化学製)を積層し、真空中、200℃、1.5MPaで、100分間、加熱プレスして、厚さ約5.8mmの銅張積層板を作製した。(この時の絶縁層厚さばらつきは3μmであった。)次に、この銅張積層板の所定の位置に、超硬合金ドリルを用いて0.6mmφのスルーホールを約4,000穴形成した(この際ドリルの著しい磨耗や折損は見られなかった。)後、このスルーホールに無電解銅メッキ、電解銅メッキにより導通層を形成した。(この時の銅メッキ厚みは15〜20μmであった。)次に、導電性ペースト(商品名:AE1125V2、バインダー:エポキシ樹脂、フィラー:銅粉、タツタシステムエレクトロニクス製)を使用し、真空スクリーン印刷法にて、スルーホールの埋め込みを行った後、銅張積層板を180℃で加熱し、導電性ペーストを硬化させた。次いで、この銅張積層板の両面にフォトレジストを塗布し、露光、現像を行った後、エッチングを行い、最小配線幅100μm、最小配線間隔100μmのパターンを形成して、外形加工を行って寸法125×200mmの厚さ約5.8mmの両面プリント配線板を得た。このプリント配線板の表層の熱膨張率は3.5×10−6/℃で、平坦度は表側8μm、裏側6μmであり、低熱膨張で平坦性が高いプリント配線板が得られた。
(実施例2)
実施例1で得られたプリント配線板(外形加工前、表層の熱膨張率:3.5×10−6/℃、表側平坦度8μm、裏側平坦度6μm)の両面に樹脂付き銅箔(商品名:CRS601)を積層し、真空中、200℃、1.5MPaで、100分間、加熱プレスして厚さ約6.0mmの4層板を作製した。(この時の絶縁層厚さばらつきは2μmであった。)次に、得られた4層板の外層銅箔を5μmの厚さまでエッチングし、UV−YAGレーザーを用いて内層パターンまで100μmφのビアホールを約14,000穴(表側8,000穴、裏側6,000穴)形成した後、4層板の内層パターンまで加工したビアホールに、無電解銅メッキ、電解銅メッキにより導通層を形成した。(この時の銅メッキ厚みは15〜20μmであった。)次に、この4層板の両面にフォトレジストを塗布し、露光、現像を行った後、エッチングを行い、最小配線幅100μm、最小配線間隔100μmのパターン形成を行い、外形加工を行って寸法125×200mm、厚さ約6.0mmの4層プリント配線板を得た。このプリント配線板の表層の熱膨張率は3.7×10−6/℃で、平坦度は表側8μm、裏側8μmであり、低熱膨張で平坦性が高いプリント配線板が得られた。
実施例1で得られたプリント配線板(外形加工前、表層の熱膨張率:3.5×10−6/℃、表側平坦度8μm、裏側平坦度6μm)の両面に樹脂付き銅箔(商品名:CRS601)を積層し、真空中、200℃、1.5MPaで、100分間、加熱プレスして厚さ約6.0mmの4層板を作製した。(この時の絶縁層厚さばらつきは2μmであった。)次に、得られた4層板の外層銅箔を5μmの厚さまでエッチングし、UV−YAGレーザーを用いて内層パターンまで100μmφのビアホールを約14,000穴(表側8,000穴、裏側6,000穴)形成した後、4層板の内層パターンまで加工したビアホールに、無電解銅メッキ、電解銅メッキにより導通層を形成した。(この時の銅メッキ厚みは15〜20μmであった。)次に、この4層板の両面にフォトレジストを塗布し、露光、現像を行った後、エッチングを行い、最小配線幅100μm、最小配線間隔100μmのパターン形成を行い、外形加工を行って寸法125×200mm、厚さ約6.0mmの4層プリント配線板を得た。このプリント配線板の表層の熱膨張率は3.7×10−6/℃で、平坦度は表側8μm、裏側8μmであり、低熱膨張で平坦性が高いプリント配線板が得られた。
(実施例3)
実施例1において、セラミックス板として、熱膨張率9.1×10−6/℃、ビッカース硬さ220HV1のフッ素金雲母系ガラスセラミックス(商品名:ホトベール、住金セラミックス・アンド・クオーツ製)板を使用し、研磨後のセラミックス板の平坦度を、表側5μm、裏側5μmとした以外は、実施例1と同様に行い、厚さ約5.8mmの銅張積層板を作製し(この時の絶縁層厚さばらつきは3μmであった。)、次に、この銅張積層板使用し、厚さ約5.8mmの両面プリント配線板を作製した。このプリント配線板の表層の熱膨張率は8.9×10−6/℃で、平坦度は表側7μm、裏側6μmであり、低熱膨張で平坦性が高いプリント配線板が得られた。
実施例1において、セラミックス板として、熱膨張率9.1×10−6/℃、ビッカース硬さ220HV1のフッ素金雲母系ガラスセラミックス(商品名:ホトベール、住金セラミックス・アンド・クオーツ製)板を使用し、研磨後のセラミックス板の平坦度を、表側5μm、裏側5μmとした以外は、実施例1と同様に行い、厚さ約5.8mmの銅張積層板を作製し(この時の絶縁層厚さばらつきは3μmであった。)、次に、この銅張積層板使用し、厚さ約5.8mmの両面プリント配線板を作製した。このプリント配線板の表層の熱膨張率は8.9×10−6/℃で、平坦度は表側7μm、裏側6μmであり、低熱膨張で平坦性が高いプリント配線板が得られた。
(実施例4)
実施例2において、使用するプリント配線板を実施例3のプリント配線板(外形加工前、熱膨張率8.9×10−6/℃、表側平坦度7μm、裏側平坦度6μm)を用いる以外は、実施例2と同様に行い、厚さ約6.0mmの4層板を作製し(この時の絶縁層厚さばらつきは3μmであった。)、次に、この4層板を使用し、厚さ約6.0mmの4層プリント配線板を作製した。このプリント配線板の表層の熱膨張率は9.2×10−6/℃で、平坦度は表側6μm、裏側6μmであり、低熱膨張で平坦性が高いプリント配線板が得られた。
実施例2において、使用するプリント配線板を実施例3のプリント配線板(外形加工前、熱膨張率8.9×10−6/℃、表側平坦度7μm、裏側平坦度6μm)を用いる以外は、実施例2と同様に行い、厚さ約6.0mmの4層板を作製し(この時の絶縁層厚さばらつきは3μmであった。)、次に、この4層板を使用し、厚さ約6.0mmの4層プリント配線板を作製した。このプリント配線板の表層の熱膨張率は9.2×10−6/℃で、平坦度は表側6μm、裏側6μmであり、低熱膨張で平坦性が高いプリント配線板が得られた。
(比較例1)
実施例1において、セラミックス板として、熱膨張率11.2×10−6/℃のフッ素金雲母系ガラスセラミックス板(商品名:マセライト、三井金属マテリアル製)を用いる以外は、実施例1と同様に行い、厚さ約5.8mmの両面プリント配線板を作製した。このプリント配線板の表層の熱膨張率は11.0×10−6/℃であり、熱膨張率が大きかった。
実施例1において、セラミックス板として、熱膨張率11.2×10−6/℃のフッ素金雲母系ガラスセラミックス板(商品名:マセライト、三井金属マテリアル製)を用いる以外は、実施例1と同様に行い、厚さ約5.8mmの両面プリント配線板を作製した。このプリント配線板の表層の熱膨張率は11.0×10−6/℃であり、熱膨張率が大きかった。
(比較例2)
実施例1において、セラミックス板として、ビッカース硬さ460HV1のワラストナイト−スポジューメン系セラミックス(商品名:アドセラム、太平洋セメント製)を用いる以外は、実施例1と同様に行い、厚さ約5.8mmの銅張積層板を得た。この銅張積層板の所定の位置に、超硬合金ドリルを用いて0.6mmφのスルーホール加工を試みたが、ドリルが折損し、スルーホール形成ができなかった。
実施例1において、セラミックス板として、ビッカース硬さ460HV1のワラストナイト−スポジューメン系セラミックス(商品名:アドセラム、太平洋セメント製)を用いる以外は、実施例1と同様に行い、厚さ約5.8mmの銅張積層板を得た。この銅張積層板の所定の位置に、超硬合金ドリルを用いて0.6mmφのスルーホール加工を試みたが、ドリルが折損し、スルーホール形成ができなかった。
(比較例3)
実施例1において、セラミックス板(平坦度が、表側20μm、裏側28μm)のラップ研磨を行わない以外は、実施例1と同様に行い、厚さ約5.8mmの両面プリント配線板を作製した。このプリント配線板の平坦度は、表側19μm、裏側28μmであり、平坦性が劣っていた。
実施例1において、セラミックス板(平坦度が、表側20μm、裏側28μm)のラップ研磨を行わない以外は、実施例1と同様に行い、厚さ約5.8mmの両面プリント配線板を作製した。このプリント配線板の平坦度は、表側19μm、裏側28μmであり、平坦性が劣っていた。
(比較例4)
実施例1において、樹脂付き銅箔の代わりに、熱硬化性ポリイミド(商品名:UPA−AH、宇部興産製)を使用し、セラミックス板にバーコーターを用いて両面に約50μm厚づつ塗布し、厚み12μmの銅箔を両面に配して積層し熱プレスして厚さ約5.8mmの銅張積層板を作製し(この際の絶縁層ばらつきは21μmであった。)、この銅張積層板を使用して、実施例1と同様に行い、厚さ約5.8mmの両面プリント配線板を作製した。このプリント配線板の平坦度は、表側23μm、裏側20μmであり、平坦性が劣っていた。
実施例1において、樹脂付き銅箔の代わりに、熱硬化性ポリイミド(商品名:UPA−AH、宇部興産製)を使用し、セラミックス板にバーコーターを用いて両面に約50μm厚づつ塗布し、厚み12μmの銅箔を両面に配して積層し熱プレスして厚さ約5.8mmの銅張積層板を作製し(この際の絶縁層ばらつきは21μmであった。)、この銅張積層板を使用して、実施例1と同様に行い、厚さ約5.8mmの両面プリント配線板を作製した。このプリント配線板の平坦度は、表側23μm、裏側20μmであり、平坦性が劣っていた。
(測定方法)
1)平坦度:セラミック板またはプリント配線板を使用し、基準平面からセラミック板またはプリント配線板の表面までの距離を、3次元座標測定器を用いて、121点測定したときの最大値と最小値の差。
2)絶縁層厚さばらつき:厚み測定器を用いて、セラミック板またはプリント配線板の厚み(t)を9点測定し、その測定点と同位置で銅張積層板または4層板の厚み(T)を測定し、(T−t)/2=絶縁層としたときの最大値と最小値の差。
3)熱膨張率:プリント配線板に基準点を5ヶ所(中心と四隅)マークし、座標測定機を用いて、中心点と四隅の点の距離を25℃と120℃で測定し、25℃の値を基準に120℃での膨張率を、4点の平均値により求めた。
1)平坦度:セラミック板またはプリント配線板を使用し、基準平面からセラミック板またはプリント配線板の表面までの距離を、3次元座標測定器を用いて、121点測定したときの最大値と最小値の差。
2)絶縁層厚さばらつき:厚み測定器を用いて、セラミック板またはプリント配線板の厚み(t)を9点測定し、その測定点と同位置で銅張積層板または4層板の厚み(T)を測定し、(T−t)/2=絶縁層としたときの最大値と最小値の差。
3)熱膨張率:プリント配線板に基準点を5ヶ所(中心と四隅)マークし、座標測定機を用いて、中心点と四隅の点の距離を25℃と120℃で測定し、25℃の値を基準に120℃での膨張率を、4点の平均値により求めた。
Claims (5)
- 熱膨張率10×10−6/℃以下でビッカース硬さが400HV1以下である実質的に気孔がないセラミックス板の両面を、平坦度10μm以下に研磨し、このセラミックス板の表裏両面上に厚さばらつきが5μm以下である絶縁層を形成し、この絶縁層上に配線パターンを形成して基板とし、この基板をドリル穴あけ加工によりスルーホールを形成し、このスルーホール内に導電性物質を配置して、基板の表裏両面の配線パターンを電気的に接続する両面プリント配線板の製造方法。
- 請求項1記載の製造方法で得られる両面プリント配線板の表面に、1)厚さばらつきが5μm以下の絶縁層を形成し、2)この絶縁層上に配線パターンを形成し、3)この絶縁層にビアホールを形成し、4)このビアホール内に導電性物質を配置して、絶縁層上と絶縁層下の配線パターンとを電気的に接続する、1)〜4)の工程を少なくとも1回経てなる多層プリント配線板の製造方法。
- 平坦度10μm以下に研磨したセラミックス板の厚さが、0.5〜10mmである請求項1または2記載の両面プリント配線板または多層プリント配線板の製造方法。
- 請求項1または3記載の両面プリント配線板の製造方法から得られる両面プリント配線板。
- 請求項2または3記載の多層プリント配線板の製造方法から得られる多層プリント配線板。
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---|---|---|---|
JP2006154325A JP2007324439A (ja) | 2006-06-02 | 2006-06-02 | プリント配線板の製造方法 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009177011A (ja) * | 2008-01-25 | 2009-08-06 | Ferrotec Ceramics Corp | 導電性部材ならびにそれを用いた部品および装置 |
JP2009179044A (ja) * | 2008-02-01 | 2009-08-13 | Shinsei:Kk | 導通端子を備えた導電性樹脂成形品の製造方法 |
JP2011159826A (ja) * | 2010-02-01 | 2011-08-18 | Nhk Spring Co Ltd | マシナブルセラミックス回路基板及びその製造方法 |
-
2006
- 2006-06-02 JP JP2006154325A patent/JP2007324439A/ja active Pending
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