JP2007321645A - 自動二輪車のマフラ構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】ホイールベースを長くすることなく、マフラ容量を確保し、かつ排気管の加工や精度の確保を容易にした自動二輪車のマフラ構造を提供する。
【解決手段】マフラ90が、クランクケースと後輪8との間に位置する第一マフラ部91と、後輪8の側方(右側方)に張り出して位置する第二マフラ部92と、これらマフラ部91、92を一体に連結する連結部93とを備え、排気管63が、車体中心下方を通って、第一マフラ部91に接続されるようにした。
【選択図】図2

Description

本発明は、クランクケースと後輪との間にマフラを設けた自動二輪車のマフラ構造に関する。
一般に、車体フレームに支持したエンジンから延びる排気管に連結されたマフラを備えた自動二輪車のマフラ構造が知られている。この種のマフラ構造では、クランクケースと後輪の間にマフラを配置したものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−37174号公報
しかし、従来のように、マフラを、クランクケースと後輪の間に配置した場合、マフラ容量を確保するため、ホイールベースを長くする必要があり、車両が大型化する要因となる。また、従来の構成では、排気管をマフラ側方に接続しているので、排気管の取り回しがS字状になり、排気管の加工や精度の確保が難しい。
そこで、本発明の目的は、上述した従来の技術が有する課題を解消し、ホイールベースを長くすることなく、マフラ容量を確保し、かつ排気管の加工や精度の確保を容易にした自動二輪車のマフラ構造を提供することにある。
上述課題を解決するため、本発明は、車体フレームに支持したエンジンから延びる排気管に連結されたマフラを備えた自動二輪車のマフラ構造において、前記マフラが、エンジンと後輪との間に位置した第一マフラ部と、後輪の側方に延在した第二マフラ部と、各マフラ部を一体に連結する連結部とを備え、前記排気管が、車体中心下方を通って、前記第一マフラ部に接続されていることを特徴とする。
この発明によれば、マフラが、エンジンと後輪との間に位置した第一マフラ部と、後輪の側方に延在した第二マフラ部と、各マフラ部を一体に連結する連結部とを備え、排気管が、車体中心下方を通って第一マフラ部に接続されるので、マフラに必要な容量を後輪の前と横に分散させた形となり、クランクケースと後輪の間に同一容量のマフラを配置したものと比べると、ホイールベースを長くする必要がなく、車両の小型化が図られ、かつ、排気管の曲げが大きくならず、排気管の加工や精度の確保が容易となる。
上記構成において、前記マフラが、上ケースと下ケースの上下合わせで形成されていることが好ましい。この構成によれば、マフラの製造や組み立てが容易となり、生産性が向上する。
また、上記構成において、排気管が、第一マフラ部の接続部に対し、前方下方から斜め上向きに挿入されていることが好ましい。この構成によれば、排気管の曲げが大きくならず、排気抵抗を低減できると共に、排気管を第一マフラ部の上下ケースのつなぎ目に干渉しない位置に連結することができる。
また、上記構成において、前記連結部にメインスタンドのストッパが配置されていることが好ましい。この構成によれば、ストッパが第一マフラ部及び第二マフラ部の連結を補強する補強部材を兼ねることができる。
また、上記構成において、前記第二マフラ部に、車体に対して斜め下方、かつ斜め外側方に向いたテールパイプが接続されていることが好ましい。この構成によれば、排気の巻き込みが少なくなり、排気ガスによる車体後部の汚れを少なくすることができる。
本発明は、マフラが、エンジンと後輪との間に位置した第一マフラ部と、後輪の側方に延在した第二マフラ部と、各マフラ部を一体に連結する連結部とを備え、排気管が、車体中心下方を通って第一マフラ部に接続されるので、マフラに必要な容量を後輪の前と横に分散させた形となり、クランクケースと後輪の間に同一容量のマフラを配置したものと比べると、ホイールベースを長くする必要がなく、車両の小型化が図られ、かつ、排気管の曲げが大きくならず、排気管の加工や精度の確保が容易となる。
また、マフラが、上ケースと下ケースの上下合わせで形成されるので、マフラの製造や組み立てが容易となり、生産性が向上する。
また、排気管が、第一マフラ部の接続部に対し、前方下方から斜め上向きに挿入されるので、排気管の曲げが大きくならず、排気抵抗を低減できると共に、排気管を第一マフラ部の上下ケースのつなぎ目に干渉しない位置に連結することができる。
また、連結部にメインスタンドのストッパが配置されるので、ストッパが第一マフラ部及び第二マフラ部の連結を補強する補強部材を兼ねることができる。
また、第二マフラ部に、車体に対して斜め下方、かつ斜め外側方に向いたテールパイプが接続されるので、排気の巻き込みが少なくなり、排気ガスによる車体後部の汚れを少なくすることができる。
以下、本発明の一実施形態を添付した図面を参照して説明する。なお説明中、前後左右及び上下といった方向の記載は、車体に対してのものとする。
図1は、本実施形態に係る自動二輪車の側面図を示している。
この自動二輪車1は、車体フレーム2と、車体フレーム2の前端に取り付けられたヘッドパイプ20により回動自在に支持された左右一対のフロントフォーク3と、フロントフォーク3の上端部に取り付けられた操舵用のハンドル4と、フロントフォーク3の下端部に回転自在に支持された前輪5と、車体の略中央で車体フレーム2に支持されたエンジン6と、車体フレーム2に上下に揺動自在に支持されたリヤフォーク7と、このリヤフォーク7の後端部に回転自在に支持された後輪8と、リヤフォーク7の後部と車体フレーム2との間に配設された左右のリヤクッション9と、車体フレーム2の後部上方に支持された燃料タンク10と、車体フレーム2に支持された収納ボックス11と、この収納ボックス11上に配置されたシート12と、シート12の後方に配置されたグラブレール13と、車体フレーム2を覆う合成樹脂製の車体カバー14とを備えている。
車体カバー14は、車体フレーム2の前部を覆うフロントカバー14Aと、運転者の足の前方を覆う左右一対のレッグシールド14Bと、エンジン6の前部を覆う左右一対のフロントサイドカバー14Cと、フロントサイドカバー14Cの上部間を連結するメインフレームトップカバー14Dと、収納ボックス11の下部を覆う左右一対のリアサイドカバー14Eと、収納ボックス11の残る部分及び燃料タンク10を両側から覆うリアボディカバー14Fとを備え、レッグシールド14Bとフロントサイドカバー14Cとメインフレームトップカバー14Dとが一体に形成されている。また、フロントカバー14Aには、ヘッドライト15及びウィンカ16が配設され、リアボディカバー14Fの後端にはテールランプ17が配設され、フロントフォーク3には前輪5を覆うフロントフェンダ18が配設されている。
車体フレーム2は、ヘッドパイプ20と、ヘッドパイプ20から車体中央を後下がりに延びるメインフレーム21と、メインフレーム21の後部に連結されて後上がりに延びる左右一対のリヤフレーム22と、各リヤフレーム22の前部に接合される左右一対のピボットプレート23と、各ピボットプレート23と各リヤフレーム22の中間部とをつなぐ左右一対の支持フレーム24とを備えている。リヤフレーム22には、収納ボックス11、燃料タンク10及び車体カバー14等が取り付けられ、収納ボックス11及び燃料タンク10を上方から覆い得るシート12が開閉自在に取り付けられている。また、リヤフレーム22の後部には、リヤクッションブラケット22Aを介してリヤクッション9の上部が連結されている。
ピボットプレート23には、後輪8を支持するリヤフォーク7と、車体を直立した状態で停めるためのメインスタンド30と、車体を傾けた状態で停めるためのサイドスタンド31とが連結されている。リヤフォーク7は、その前端がピボットボルト7Aを介して両ピボットプレート23に回動自在に支持され、ピボットボルト7Aを支点に上下に揺動自在に支持されている。
メインスタンド30は、その一端がピボットボルト7Aより下方位置に挿通されたピボットシャフト34を介して両ピボットプレート23に回動自在に支持されている。このメインスタンド30は、図2に示すように、ピボットシャフト34が挿通される挿通部30Aと、この挿通部30Aから延びる左右一対の足部30Bと、一方の足部30B(本例では右側の足部)から車体中心側に延びるストッパ部30Cと、左側の足部30Bから延びる足掛け部30Dとを一体的に備えて構成され、ピボットシャフト34を支点として、足部30Bが図1に示す車体後方向きの位置(収納位置に相当)から車体下向きの位置(停車位置に相当)まで回動自在とされている。
サイドスタンド31は、左側のピボットプレート23にボルト35を介して回動自在に支持され、図1においてはサイドスタンド31を出した状態を示している。なお、図1及び図2においては、シート12の前部に着座した運転者が足を乗せる左右一対のメインステップ36と、運転者が操作するチェンジペダル37及びブレーキペダル38と、シート12の後部に着座した同乗者が足を乗せる左右一対のピリオンステップ39とを示しており、ピリオンステップ39については車体側に折り畳んだ状態を示している。
メインフレーム21の中間部両側には、図1に示すように、エンジンハンガ40が設けられ、エンジンハンガ40とピボットプレート23とを介してエンジン6が支持されている。エンジン6は、クランクケース41と、クランクケース41の前部に連結されるシリンダブロック42と、シリンダブロック42の前部に連結されるシリンダヘッド43と、シリンダヘッド43の前部に連結されるヘッドカバー44とを備え、シリンダブロック42内のシリンダが水平に配置された水平単気筒エンジンである。
このシリンダブロック42には、シリンダ42A内に往復自在にピストンが収容され、クランクケース41には、上記ピストンにコンロッドを介して連結されたクランク軸やエンジン6の出力軸6Aやキックペダル6Bが軸支されると共にクランク軸と出力軸6Aとの間の動力伝達機構を構成する遠心クラッチ機構や変速機構等が収容されている。上記出力軸6Aから後輪8への動力伝達は、チェーン伝動機構50を介して行われ、すなわち、上記出力軸6Aと後輪8とに各々設けられたスプロケット51、52と、これらスプロケット51、52に巻回されたドライブチェーン53を介してエンジン6の動力が後輪8に伝達される。
シリンダヘッド43は、シリンダ42A内に連通してシリンダヘッド43の上面に開口する吸気ポート43Aと、シリンダ42A内に連通してシリンダヘッド43の下面に開口する排気ポート43Bとを備えている。シリンダヘッド43とメインフレーム21との間には、エンジン6の吸気系を構成するスロットルボディ55とエアクリーナ56とが配設され、吸気ポート43Aにスロットルボディ55が接続され、スロットルボディ55の前部(上流側)にエアクリーナ56が接続されている。また、排気ポート43Bには、エンジン6の排気系を構成する排気ユニット60が接続されている。
排気ユニット60は、図2に示すように、排気管61と触媒チャンバ80とマフラ90とを備え、排気管61は、排気ポート43Bとマフラ90とを結ぶ排気通路を構成している。図3(A)は排気管61と触媒チャンバ80を示す上面図であり、図3(B)はその側面図である。
排気管61は、図3(A)(B)に示すように、屈曲管である前部排気管62と、略水平に延びる後部排気管63とを備え、前部排気管62は、図4及び図5に示すように、屈曲した金属管62Aの先端が拡径し、この拡径部より内側にジョイント64を備え、拡径部にカラー65を備えて構成されている。この前部排気管62は、図示せぬガスケットを間に挟んでカラー65をシリンダヘッド43に押し当て、ジョイント64をシリンダヘッド43にボルト留めすることによってシリンダヘッド43に連結されて排気ポート43Bに連通される。この前部排気管62は、図2及び図3(B)に示すように、エンジン6の幅内に収まるように、排気ポート43Bから延びてシリンダヘッド43近傍で屈曲して、その後端がシリンダヘッド43の下方で車体側方(右側方)に向けて開口し、この開口端に触媒チャンバ80が連結されている。後部排気管63は、触媒チャンバ80の後方で屈曲する屈曲部63Aが形成され、この屈曲部63Aによりエンジン6のクランクケース41の下方に締結されたドレンボルト6Dを避けて配置される。
触媒チャンバ80は、図3(A)(B)に示すように、略円筒状の筒状ケース81を備え、この筒状ケース81は上下に二分割された上ケース81A及び下ケース81Bを上下合わせで溶接により接合して形成されている。この筒状ケース81は、側面から突出して開口する側面開口部82を備えている。この側面開口部82は、当該触媒チャンバ80の出入り口の一方の排気通路に対応し、この側面開口部82には、前部排気管62の後端が挿入されて溶接で接合され、この状態でエンジン6の排気ポート43Bに向かう開口となっている。
筒状ケース81の後端部には、縮径して開口する開口部83が設けられている。この開口部83は、当該触媒チャンバ80の出入り口の一方の排気通路に対応し、ケース内側から略円錐台形状のガイドキャップ84の小径部分が固定され、このガイドキャップ84の大径部分に触媒85が固定され、このガイドキャップ84の小径部分内側に後部排気管63が挿入されて溶接により接合されている。ガイドキャップ84を介して触媒85と後部排気管63とが同軸で配置されるため、触媒85が後部排気管63の排気通路の軸線に沿って配置されている。
また、筒状ケース81には、当該ケース81の上面及び下面(上ケース81A及び下ケース81B)を部分的にケース内側に凹ますことによって、上下一対の凹部81C、81Dが一体に形成され、これら凹部81C、81Dによって触媒85を上下から挟んで保持している。
触媒85は、排気ガス中の炭化水素と一酸化炭素と酸化窒素等を酸化、還元反応によって除去するものであり、この触媒85には、多孔質のハニカム構造体に白金、パラジウム、ロジウム等をコーティングして構成されたハニカム三元触媒が適用されている。この触媒85は、筒状ケース81の内壁(前壁及び側面壁)との間に所定の隙間を空けて保持され、上記側面開口部82が触媒85の側面に臨む位置に形成されている。
このため、エンジン6から排出された排気ガスは、前部排気管62を通って触媒チャンバ80内に入り、図3(A)に矢印で示すように、触媒85の側面に向かって流れた後、触媒85の周囲の隙間を通って触媒85内に入り、ここで炭化水素と一酸化炭素と酸化窒素等が酸化、還元反応によって除去された後、ガイドキャップ84を通って後部排気管63内に流れる。なお、ハニカム三元触媒に代えて、パンチングパイプに、白金、パラジウム、ロジウム等を担持させたヒートチューブを適用してもよい。
本構成では、上記したように、触媒チャンバ80の側面開口部82には、排気ポート43Bから屈曲してシリンダヘッド43の下方で車体側方に開口する屈曲管である前部排気管62が連結されるため、触媒チャンバ80が、図1に示すように、シリンダ42Aの直下に近接して配置されることとなる。このため、触媒チャンバ80をシリンダヘッド43及びシリンダブロック42下方の空き空間に配置することができ、触媒チャンバ80によって車両の最低地上高が低くなってしまう事態や車両のバンク角度が制限されてしまう事態を回避することができる。
後部排気管63は、エンジン6の下方を車体中心を通って後方に延びた後、エンジン6の後方で車体斜め上方に屈曲し、その後端部にマフラ90が接続されている。この場合、後部排気管63が、エンジン6の幅内においてエンジン下方を通ってその後端でマフラ90に接続されるため、後部排気管63の曲げが小さく、排気抵抗を下げることができると共に、後部排気管63によって車両の最低地上高が低くなってしまう事態や車両のバンク角度が制限されてしまう事態を回避することができる。
マフラ90は、図1及び図2に示すように、筒状本体100を備え、この筒状本体100は、クランクケース41と後輪8との間に位置する第一マフラ部91と、後輪8の側方(右側方)に張り出すように延在して位置する第二マフラ部92と、これらマフラ部91、92を滑らかな曲線で一体に連結する連結部93とを備えて構成されている。
図6(A)はマフラ90の平面図であり、図6(B)はその側面図である。筒状本体100は、図6(A)(B)に示すように、上下に二分割されたケース100A、100Bを上下合わせで溶接して形成されている。
この筒状本体100の上ケース100Aには、当該ケース100Aの前後に各々ステー101、102が取り付けられ、これらステー101、102を介して筒状本体100が車体フレーム2に支持されている。また、下ケース100Bには、連結部93の下面に相当する位置に、ストッパ103が溶接により接合され、このストッパ103は、メインスタンド30が収納位置に回動した際にメインスタンド30のストッパ部30Cが当接してメインスタンド30のストッパとして機能する。
上述した構成では、マフラ90が、クランクケース41と後輪8との間に位置する第一マフラ部91と、後輪8の側方(右側方)に張り出して位置する第二マフラ部92と、これらマフラ部91、92を一体に連結する連結部93とを備えたため、マフラ90に必要な容量を、後輪8の前と横に分散させた形となり、クランクケース41と後輪8の間に同一容量のマフラを配置したものと比べると、ホイールベースを長くする必要がなく、車両の小型化が図られる。
図7(A)はマフラ90の下ケース100Bを周辺構成と共に示す平面図であり、図7(B)はその側面図である。下ケース100Bには、図7(A)(B)に示すように、前端壁100B1に前方斜め下方に開口する開口部110が設けられ、この開口部110には、図8に示すように、筒状の排気管連結管120が斜めに取り付けられ、この排気管連結管120には後部排気管63が連結され、これによって後部排気管63と排気管連結管120とが連通している。
この排気管連結管120は、図8に示すように、その周面に複数の開口孔120Aが形成されると共に、その後端の開口がプレート120B(図7(A)参照)で塞がれ、後部排気管63から排出された排気ガスを上記複数の開口孔120Aから排出させて第一マフラ部91のチャンバ91A(膨張室R1に相当)内で膨張させ、チャンバ91A内の排気ガスを第二マフラ部92へ流す。
第二マフラ部92は、第一隔壁130及び第二隔壁131を介して3つの膨張室(膨張室R1に連通する第一膨張室R1A、第二膨張室R2、第三膨張室R3)に仕切られ、第一隔壁130には、図7(A)に示すように、第一膨張室R1Aに連通する第一連通管132が貫通して固定され、この第一連通管132は、第三膨張室R3及び第二隔壁131を横断して第二膨張室R2に連通している。
第二隔壁131には、第一連通管132と干渉しない位置、より具体的には、第一連通管132より車体外側にずれた位置に、第二連通管133が貫通して固定され、この第二連通管133により第二膨張室R2と第三膨張室R3とが連通される。
さらに、第二隔壁131には、上記第一及び第二連通管132、133と干渉しない位置、つまり、第一連通管132より車体側にずれた位置に、第三膨張室R3に連通する第三連通管134が貫通して固定され、この第三連通管134は、第二膨張室R2を横断して下ケース100Bの後端壁100B2を貫通し、これにより、マフラ90内の排気ガスをマフラ90外に排出するテールパイプとして機能している。
この第三連通管134は、図7(B)に示すように、車体後方斜め下に傾くと共に、図7(A)に示すように、車体側方斜め下に傾く傾斜で第二隔壁131を貫通し、図9に示すように、下ケース100Bの後端壁100B2を貫通して第二隔壁131と後端壁100B2とに溶接により固定されている。これによって、テールパイプが車体に対して斜め下方、かつ斜め外側方に向けて配置され、排気の巻き込みが少なくなり、排気ガスによる車体後部の汚れを少なくすることができる。
上記マフラ構造により、エンジン6から排出された排気ガスは、排気管61の途中に配置された触媒チャンバ80で浄化された後、マフラ90内に入り、図7(A)に矢印で示すように、第一マフラ部91のチャンバ91A内に入った後、第二マフラ部92内の第一膨張室R1Aに入って第一連通管132を通って第二膨張室R2に入り、そこで流れる方向を反転して第二連通管133を通って第三膨張室R3に入った後、流れる方向を反転して第三連通管134を通ってマフラ90外に排出される。
このように、排気ガスを第一マフラ部91のチャンバ91Aで膨張させた後、第二マフラ部92内で排気ガスの流れを反転させて複数の膨張室R2、R3で膨張させるので、第一マフラ部91及び第二マフラ部92のマフラ容量を大きく確保することができ、排気音を十分に低減することができる。
また、後輪8の側方に配置される第二マフラ部92の底形状は、図10〜図13に示すように、前後輪の接地点とメインステップ36の外側下端とを結ぶ車体右傾斜面L0に略沿って、車体体側(後輪8側)から車体右側方に向かって略斜め上方に傾斜する傾斜形状に形成されている。これによって、第二マフラ部92によって車両のバンク角度が制限されてしまう事態や車両の最低地上高が低くなってしまう事態を回避しつつ、第二マフラ部92の容量を十分に確保することができる。
本実施形態では、マフラ90が、エンジン6と後輪8との間に位置する第一マフラ部91と、後輪8の側方(右側方)に張り出して位置する第二マフラ部92と、これらマフラ部91、92を一体に連結する連結部93とを備えたため、マフラ90に必要な容量を後輪8の前と横に分散させた形となり、ホイールベースを長くする必要がなく、車両の小型化が図られる。
しかも、後部排気管63が、車体中心下方を通ってエンジン6の後方で車体斜め上方に屈曲して第一マフラ部91に接続されるので、排気管の曲げが大きくならず、排気管の加工や精度の確保が容易となり、かつ、排気抵抗が低減される。
また、上記マフラ90を上ケース100Aと下ケース100Bの上下合わせで形成したので、マフラ90の製造や組み立てが容易となり、生産性が向上する。また、後部排気管63が、第一マフラ部91の接続部に対し、前方下方から斜め上向きに挿入されるので、後部排気管63の曲げが大きくならず、排気抵抗を低減できると共に、後部排気管63を第一マフラ部91における上下ケース100A、100Bの溶接ビード(つなぎ目)に干渉しない位置に連結することができる。
また、第一マフラ部91と第二マフラ部92とを連結する連結部93にメインスタンド30のストッパ103を配置したので、このストッパ103が上記マフラ部91、92の連結を補強する補強部材を兼ねることができる。
また、テールパイプが車体に対して斜め下方、かつ斜め外側方に向けて第二マフラ部92に配置されるので、排気の巻き込みが少なくなり、排気ガスによる車体後部の汚れを少なくすることができる。
また、本実施形態では、触媒チャンバ80の側面に、当該触媒チャンバ80の出入り口に対応した排気通路の一方を構成する側面開口部82を設けたので、排気ポート43Bから延びて屈曲する屈曲管である前部排気管62を上記側面開口部82に接続することができ、排気管の直線部分に触媒チャンバを配置するものに比して、触媒チャンバ80をコンパクトに配置することができ、また、触媒チャンバ80の配置自由度や排気管の設計自由度が向上する。これにより、本構成では、シリンダ42A下方のスペース、つまり、シリンダブロック42及びシリンダヘッド43の下方、かつ、クランクケース41より前方のスペースに、触媒チャンバ80をコンパクトに配置することができる。
しかも、この触媒85の側面に上記側面開口部82を臨ませたので、触媒チャンバ80をシリンダヘッド43寄り(エンジン前寄り)に配置でき、シリンダ42A下方のスペースに触媒チャンバ80をレイアウトし易くなる。また、エンジン6からの排気ガスが触媒85の周囲を回り込んで触媒85を通過するため、触媒85を通過する排気ガスの流速を抑え、排気ガスが十分に浄化されずに触媒85を通過するいわゆる吹き抜けを防止することができる。さらに、触媒85を後部排気管63の排気通路の軸線に沿って配置したので、触媒チャンバ80を小型化することが可能である。
また、触媒チャンバ80の側面開口部82を排気ポート43Bに向かう開口としたので、排気ポート43Bからの高熱の排気ガスの熱により触媒85の温度が活性化温度に達しやすくなり、冷機時であっても、エンジン6の始動直後から比較的短時間の内に触媒85を活性化させることができ、かつ、この側面開口部82には外部からの水が侵入し難く、触媒85の被水を防ぐことができる。
また、本構成では、触媒チャンバ80の筒状ケース81の上下を凹ませて凹部81C、81Dを形成し、これら凹部81C、81Dによって触媒85を保持したので、触媒85を固定する別の固定部材を必要とせず、製作コストを低減することができる。しかも、触媒チャンバ80を2つのケース81A、81Bを上下合わせで接合して形成したので、ケース81A、81Bを接合すれば触媒85を保持でき、触媒85の組み付けを容易に行うことができる。
以上、一実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものでないことは明らかである。例えば、触媒チャンバ80をパイプ加工品としてもよい。また、上述の実施形態では、エンジン6からの排気ガスを触媒チャンバ80の側面開口部82から入れて、触媒チャンバ80内の触媒85を通過させて後端の開口部83から排出させる場合を説明したが、排気の流れを逆方向としてもよく、すなわち、エンジン6の排気ガスを触媒チャンバ80の開口部83から入れて触媒85を通過させ、側面開口部82から排出させるようにしてよい。また、第一マフラ部91内に触媒85を配置してもよい。
また、上述の実施形態では、シリンダが水平に配置された水平単気筒エンジンを搭載する自動二輪車に本発明を適用する場合を説明したが、これに限らず、シリンダが直立した直立エンジンや多気筒エンジンを搭載する自動二輪車に広く適用することができる。
本実施形態に係る自動二輪車の側面図である。 自動二輪車の車体フレームを周辺構成と共に示す上面図である。 Aは排気管と触媒チャンバの平面図であり、Bはその側面図である。 前部排気管を触媒チャンバと共に示す図である。 図4のV−V断面図である。 (A)はマフラの平面図であり、(B)はその側面図である。 (A)はマフラの下ケースを周辺構成と共に示す平面図であり、(B)はその側面図である。 排気管連結管を周辺構成と共に示す図である。 第三連通管を周辺構成と共に示す図である。 図7(B)のX−X断面図である。 図7(B)のXI−XI断面図である。 図7(B)のXII−XII断面図である。 図7(B)のXIII−XIII断面図である。
符号の説明
1 自動二輪車
2 車体フレーム
6 エンジン(水平エンジン)
30 メインスタンド
31 サイドスタンド
42A シリンダ
43A 吸気ポート
43B 排気ポート
60 排気ユニット
61 排気管
62 前部排気管
63 後部排気管
80 触媒チャンバ
82 側面開口部
83 開口部
85 触媒
90 マフラ
91 第一マフラ部
91A チャンバ
92 第二マフラ部
93 連結部
103 ストッパ
L0 車体右傾斜面

Claims (5)

  1. 車体フレームに支持したエンジンから延びる排気管に連結されたマフラを備えた自動二輪車のマフラ構造において、
    前記マフラが、エンジンと後輪との間に位置した第一マフラ部と、後輪の側方に延在した第二マフラ部と、各マフラ部を一体に連結する連結部とを備え、
    前記排気管が、車体中心下方を通って、前記第一マフラ部に接続されていることを特徴とする自動二輪車のマフラ構造。
  2. 前記マフラが、上ケースと下ケースの上下合わせで形成されていることを特徴とする請求項1に記載の自動二輪車のマフラ構造。
  3. 前記排気管が、第一マフラ部の接続部に対し、前方下方から斜め上向きに挿入されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の自動二輪車のマフラ構造。
  4. 前記連結部にメインスタンドのストッパが配置されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の自動二輪車のマフラ構造。
  5. 前記第二マフラ部に、車体に対して斜め下方、かつ斜め外側方に向いたテールパイプが接続されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の自動二輪車のマフラ構造。

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