JP2007319960A - 真空吸着装置、搬送装置、及び成形品取出機 - Google Patents

真空吸着装置、搬送装置、及び成形品取出機 Download PDF

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Tetsuo Shiozaki
哲郎 塩崎
Takanori Nakade
隆憲 中出
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Abstract

【課題】配管や吸着部材の破損又は目詰まり等による真空異常の有無が事前に簡単に検出できるようにし、ワークの吸着保持を確実に行える成形品取出機等を提供する。
【解決手段】成形品取出機1は、成形品を吸着保持する取出ヘッド30を移動させるアーム機構部2と、取出ヘッド30に設ける吸着部材31に配管接続する真空圧発生器35と、圧縮空気供給源32と真空圧発生器35との間の配管39に設けるバルブ34と、真空圧発生器35と吸着部材31間の配管39に設ける真空圧検出器36と、成形品非吸着状態の取出ヘッド30が解放位置(C)から待機位置(A)までの復帰移動中に、一定時間、バルブ34を開いて吸着部材31に真空圧を発生させたときの真空圧検出器36で検出される真空到達度により配管39や吸着部材31の状態に起因した真空異常が発生しているか否か判断する真空異常判断手段37とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、成形品等のワークの取出し、搬送等のために用いられる真空吸着装置、搬送装置及び成形品取出機に関するものである。
従来より、例えば、成形品取出機としては、取出ヘッドを成形機の金型から成形機外の解放位置まで移動させるアーム機構部と、取出ヘッドに設けた吸着部材内を真空圧(負圧)にする真空吸着装置とを備えるものが知られている(特許文献1、特許文献2)。この種の成形品取出機は、成形機に付設され、アーム機構部を駆動させ、取出ヘッドを待機位置から成形機の金型内に進入させて取出ヘッドに成形品を吸着保持し、続いて、この取出ヘッドを成形機外の解放位置まで移動させて解放位置で取出ヘッドの成形品の吸着保持を解除し、その後、取出ヘッドを元の待機位置に復帰移動させる動作を繰り返し行う。
一方、成形品取出機に備える真空吸着装置は、例えば、圧縮空気供給源に配管接続すると共に取出ヘッドの吸着部材に配管接続する真空圧発生器と、圧縮空気供給源と真空圧発生器との間の配管に設けるバルブとを備える。そして、この真空吸着装置は、取出ヘッドが金型内に進入する所定タイミングで上記バルブを開いて取出ヘッドの吸着部材内を真空圧状態にし、この真空圧状態を取出ヘッドが解放位置で成形品を吸着解除するときまで維持させる。これにより、取出ヘッドによって成形品を成形機の金型から成形機外の解放位置まで吸着保持させることができる。
特開2006−68971号公報 特開2001−145946号公報 特開平7−124882号公報 実開昭62−88582号公報
ところで、上記成形品取出機においても、取出ヘッドで成形品の吸着不良を起こすことが稀にある。例えば、金型内の成形品と取出ヘッドの吸着部材とが位置ずれを起こして成形品が上手く吸着部材に当接されないような場合である。この位置ずれの問題は、目視により確認することで比較的容易に発見できる。そのため、例えば、成形機の金型の段取替え時に上記位置ずれを確認して成形品の吸着位置を調整することで、これが原因の吸着不良を起こすことがないように対処することは容易である。
しかしながら、上記以外に、成形品の吸着不良を起こす原因としては、例えば、以下の真空異常の場合もある。
1.吸着部材に至る配管や吸着部材等に亀裂・穴あき等の破損が生じてエアー漏れを起こしている場合。
2.吸着部材に至る配管や吸着部材等に異物等が詰まっている場合。
このような配管の破損や目詰まり等は、目視による確認を行っても、発見し難いし、また、この種の真空異常か否かの検出作業も煩雑且つ面倒である。そのため、配管等の破損・目詰まり等の真空異常を事前に検出することは困難であった。
また、このような真空異常によって成形品の吸着不良が起こると、最悪の場合は、金型内で成形品を取出ミスしたり、搬送途中で成形品を落下させる等して、成形品取出機が非常停止して成形機の運転をストップさせてしまうため、成形品の生産効率の低下を招く。
しかも、成形品の取出ミスや落下等で成形品にキズが付くと、不良品となるため、歩留まりも悪くなり、また、成形品がディスク基板等の比較的単価の高いものでは、コスト高ともなる。
そこで、金型内で成形品を吸着する前の事前に真空異常の有無を確かめる手段を講じて、少なくとも金型内での成形品の取出ミスや搬送途中での成形品の落下等を起こさないようにすることが要望される。事前に真空異常が検出できれば、真空吸着装置を直ちに正常な状態に復旧させる対応が採れることから、成形品の取出ミスや搬送途中での成形品の落下等を防止できるからである。
なお、真空吸着装置として、対象物に吸着させたときの吸着パッド内の真空度上昇速度を検出し、通常時に比べて真空度に達する時間が早い場合は、吸着パッドが目詰まりしていると判断するもの(特許文献3)、また、ワークを吸着パッドに吸着させたときにフィルターと吸着パッドとの間に取り付けた真空スイッチのON−OFF状態からフィルターの目詰まりや吸着パッドの破損等の真空異常を検知するもの(特許文献4)等が知られている。
しかし、これらは吸着パッドに対象物を吸着させたときの真空状態を基に異常判断するため、これらの真空吸着装置を成形品取出機に適用すると、金型内で成形品を取出ヘッドの吸着部材に吸着させたときの真空状態を検出することとなるから、この段階で上記の配管等の破損や目詰まり等が発見されても、もはや成形品の取出ミスを回避することは困難である。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、配管や吸着部材の破損又は目詰まり等による真空異常の有無が事前に簡単に検出できるようにし、ワークの吸着保持を確実に行える真空吸着装置、搬送装置及び成形品取出機を提供することを課題とする。
(1)本発明に係る真空吸着装置は、
ワークを吸着する吸着部材に配管接続されて真空圧を発生させる真空発生手段と、
配管に設けられて吸着部材への真空圧の供給と遮断を行うバルブと、
配管に設けられて吸着部材における真空圧を検出する真空圧検出器と、
一定時間、バルブを開いて吸着部材に真空圧を発生させたときの真空圧検出器で検出する真空到達度により配管や吸着部材の状態に起因した真空異常が発生しているか否か判断する真空異常判断手段とを備えることを特徴とするものである(請求項1)。
一定時間、バルブを開くと、この一定時間で吸着部材が大気圧の状態から所定の真空圧に到達し、この間の真空圧値が真空圧検出器で検出される。このときの真空到達度、例えば、このときの一定時間経過後の真空圧値は、配管や吸着部材に破損・目詰まりが生じていると、これら破損等のない正常なときと比して異なった値となる。すなわち、配管等に亀裂や穴あき等の破損があるとエアー漏れを起こすので、上記真空到達度は、配管等に破損・目詰まりのないときの真空圧値の正常範囲よりも低くなる。一方、配管等にクズ等が目詰まりしている場合は、その目詰まりが真空圧検出器よりも上流の配管であれば、上記真空到達度は上記正常範囲よりも低くなり、目詰まりが真空圧検出器よりも下流の配管や吸着部材であれば、上記真空到達度は上記正常範囲よりも高くなる。
これにより、真空異常判断手段によって、上記真空到達度が正常範囲の値から外れていると、配管や吸着部材の状態に起因した真空異常が発生していると判断できる。従って、配管や吸着部材の状態に起因した真空異常を事前に簡易に検出できる。
(2)また、上記真空異常判断手段は、吸着部材がワーク非吸着状態の間における上記真空到達度により真空異常が発生しているか否か判断する制御構成としてもよい(請求項2)。
これにより、上記真空異常の判断を吸着部材がワーク非吸着状態の間における真空到達度により行うので、吸着部材にワークを吸着する前の事前に真空異常の有無を検出できる。従って、真空異常が発生した状態でワークを吸着保持する事態を回避でき、ワークの確実な吸着保持に対する信頼性を向上できる。
(3)また、本発明に係る搬送装置は、
ワークを吸着保持するワーク把持部を移動させるアーム機構部と、
ワーク把持部に設ける吸着部材に配管接続されて真空圧を発生させる真空発生手段と、
配管に設けられて吸着部材への真空圧の供給と遮断を行うバルブと、
配管に設けられて吸着部材における真空圧を検出する真空圧検出器と、
ワーク把持部がワークを解放した後から次にワークを把持開始するまでのワーク非吸着状態の間に、一定時間、バルブを開いて吸着部材に真空圧を発生させたときの真空圧検出器で検出される真空到達度により配管や吸着部材の状態に起因した真空異常が発生しているか否か判断する真空異常判断手段とを備えることを特徴とするものである(請求項3)。
これにより、上記真空異常の判断をワーク把持部の吸着部材がワーク非吸着状態の間における真空到達度により行うので、吸着部材にワークを吸着する前の事前に真空異常の有無を検出できる。従って、真空異常が発生した状態でワークを吸着する事態を回避でき、ワークの確実な吸着保持に対する信頼性を向上できる。しかも、上記真空異常の判断を、ワーク把持部がワークを解放した後から次にワークを把持開始するまでの間に行うので、ワーク搬送のサイクルタイムを延長することなく真空異常の有無を検出できる。
(4)また、本発明に係る成形品取出機は、
成形品を吸着保持する取出ヘッドを成形機の金型から成形機外の解放位置まで移動させるアーム機構部と、
取出ヘッドに設ける吸着部材に配管接続されて真空圧を発生させる真空発生手段と、
配管に設けられて吸着部材への真空圧の供給と遮断を行うバルブと、
配管に設けられて吸着部材における真空圧を検出する真空圧検出器と、
取出ヘッドが解放位置で成形品を解放した後から次に所定の待機位置から成形機の金型内に進入開始するまでの成形品非吸着状態の間に、一定時間、バルブを開いて吸着部材に真空圧を発生させたときの真空圧検出器で検出される真空到達度により配管や吸着部材の状態に起因した真空異常が発生しているか否か判断する真空異常判断手段とを備えることを特徴とするものである(請求項4)。
これにより、上記真空異常の判断を取出ヘッドの吸着部材が成形品非吸着状態の間における真空到達度により行うので、吸着部材に成形品を吸着する前の事前に真空異常の有無を検出できる。従って、真空異常が発生した状態で成形品を吸着する事態を回避でき、成形品の確実な吸着保持に対する信頼性を向上できる。しかも、上記真空異常の判断を、取出ヘッドが解放位置で成形品を解放した後から次に所定の待機位置から成形機の金型内に進入開始するまでの間に行うので、成形品取出しのサイクルタイムや成形機での成形サイクルタイムを延長することなく真空異常の有無を検出できる。
以上のように、本発明によれば、配管や吸着部材の状態に起因した真空異常を事前に簡単に検出できるので、この種の真空異常に対する煩雑な判断作業をなくすことができ、また、この種の真空異常に対して真空吸着装置を直ちに正常な状態に復旧させる適切な対応が採れる。従って、ワークの確実な吸着保持に対する信頼性を向上できる。また、上記真空異常に伴う生産設備の停止を必要最小限に抑制でき、また、ワーク吸着不良に伴うワークの損失等をも防止できる。
以下に、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
図1に示すように、本実施の形態による成形品取出機1は、成形機5上に設置されて型開き後の金型51から成形品を吸着させて成形機5から成形品を成形機操作盤52のある側である操作側へ取出す装置である。図1に示す成形品取出機1は、いわゆるトラバース型であって、XYZ各軸のアーム21,22,23よりなるアーム機構部2と、成形機5の成形品を吸着保持するための真空吸着装置3(図2参照)とを備える。アーム機構部2のアーム先端部には、真空吸着装置3の一部を構成し成形品を吸着保持する取出ヘッド30が取付けられている。
そして、この成形品取出機1は、基本動作として、成形機5の金型51が型開きされると、アーム機構部2を駆動させて、待機位置(A)にある取出ヘッド30を金型51内の取出位置(B)に進入させ、金型51から離型されるタイミングで成形品を吸着保持し、次いで、その状態で取出ヘッド30を成形機5外に移動させて所定の解放位置(C)で成形品を吸着解除して回収した後、再び取出ヘッド30を待機位置(A)に復帰させるという1回の取出サイクル動作を繰り返し行う。
図2に示すように、上記真空吸着装置3は、上記取出ヘッド30の他に、バルブ34と、真空圧発生器35(真空発生手段)と、真空圧検出器36と、真空圧制御回路38とを備える。なお、この真空吸着装置3は、コンプレッサー等の圧縮空気供給源32に配管接続される調圧機器33が配管接続されている。また、真空圧制御回路38には、真空異常判断手段37が設けられている。取出ヘッド30は、板状等のアタッチメント本体に成形品を吸着させる吸盤状の吸着部材31が複数設けられている。各吸着部材31は、上記真空圧発生器35によって真空圧状態にされる。
調圧機器33は、圧縮空気供給源32とバルブ34間の配管39に設置され、真空圧発生器35に供給する圧縮空気供給源32からの圧縮空気を所望の圧力に可変調整するものである。この調圧機器33としては、例えば、ダイヤフラム、吸気用電磁弁及び排気用電磁弁等で、入力される電気信号に比例して空気圧を無段階に制御可能な構造からなる。なお、この調圧機器33は、上記真空吸着装置3において、これを設けずに配管39を通して圧縮空気供給源32から供給される圧縮空気を直接真空圧発生器35に供給するようにしてもよい。また、上記調圧機器33は、電気信号に基づいて制御する構成としたが、作業者が手作業により開閉度を調整する手動調整構造であってもよい。
バルブ34は、圧縮空気供給源32と真空圧発生器35間における調圧機器33より下流の配管39に設けられ、圧縮空気供給源32から真空圧発生器35への圧縮空気流路を開閉するものである。このバルブ34としては、例えば、電磁弁等で構成され、このバルブ34の開状態によって真空圧発生器35に対して圧縮空気供給源32から圧縮空気が供給され、一方、バルブ34の閉状態によって真空圧発生器35に対して圧縮空気供給源32からの圧縮空気が遮断される。
真空圧発生器35は、圧縮空気供給源32から供給される圧縮空気により真空圧を発生させて取出ヘッド30の吸着部材31を真空圧状態にするものである。すなわち、供給された圧縮空気が通過する際に、ベルヌーイの法則に基づいて真空圧を発生させる構造を有する。この真空圧発生器35としては、例えば、エゼクター式真空発生装置である「コンバム」(登録商標)が使用される。
真空圧検出器36は、真空圧発生器35と取出ヘッド30の吸着部材31間の配管39に設けられ、吸着部材31における真空圧を検出するものである。この真空圧検出器36としては、例えば、アナログ式またはデジタル式の真空圧センサが用いられ、この真空圧検出器36に有する圧電素子が受けた外圧に応じ電気信号を出力しこの電気信号を大気圧時のものと比較することにより取出ヘッド30の吸着無事31における真空圧を検出する。なお、この真空圧検出器36は、成形品取出機1の基本動作等を制御するロボット制御用コントローラ4(PLC:Programmable Logic Controller)にも信号接続されており、真空圧検出器36の真空圧検出信号は、ロボット制御用コントローラ4にも出力される。
真空圧制御回路38は、真空圧検出器36とバルブ34とにそれぞれ信号接続され、取出ヘッド30が成形品取出動作を開始する所定タイミングのときから取出ヘッド30が解放位置(C)で成形品を解放するときまで、バルブ34を開いて圧縮空気供給源32からの圧縮空気を真空圧発生器35に供給して取出ヘッド30の吸着部材31に真空圧を発生させる。これにより、取出ヘッド30は、取出位置(B)となる成形機5の金型51内で成形品を吸着保持し、この成形品吸着保持状態を成形機5外の解放位置(C)まで維持できる。
真空異常判断手段37は、真空圧制御回路38内に設けられ、取出ヘッド30が解放位置(C)から待機位置(A)に復帰移動する復帰移動中等にあって、取出ヘッド30の吸着部材31に成形品が非吸着状態の間に、一定時間、バルブ34を開いて吸着部材31に真空圧を発生させたときの真空圧検出器36で検出される真空到達度により配管39や吸着部材31の状態に起因した真空異常が発生しているか否か判断する。
ここで、真空到達度とは、成形品非吸着状態の取出ヘッド30の吸着部材31が、上記一定時間の間に大気圧の状態から所定の真空圧に上昇する真空状態に基づくものであるが、この一定時間経過後の真空圧値そのものでもよいし、この一定時間内で、ある真空圧値に達するまでの真空上昇速度や真空上昇度等でもよい。
なお、上記真空圧制御回路38は、成形品取出機1の基本動作等を制御するロボット制御用コントローラ4に信号接続され、このロボット制御用コントローラ4は、待機位置(A)の取出ヘッド30が成形品の取出動作を開始するとバルブ34を開く吸着ON信号や、取出ヘッド30が解放位置(C)に移動されて成形品を解放するときバルブ34を閉じる吸着OFF信号を真空圧制御回路38を通してバルブ34に出力する。
また、このロボット制御用コントローラ4は、取出ヘッド30が解放位置(C)から待機位置(A)に復帰移動する復帰移動中等に真空異常の異常診断を行う際に、一定時間、バルブ34を開くため、バルブ34を開く吸着ON信号やバルブ34を閉じる吸着OFF信号を真空圧制御回路38を通してバルブ34に出力する。
このようにして、真空圧制御回路38は、ロボット制御用コントローラ4からの指令信号を受けて上記バルブ34の動作制御を行わせる。
次に、上記真空吸着装置3における真空異常の判断動作を説明する。
なお、真空吸着装置3は、取出ヘッド30が待機位置(A)から金型51内に進入動作する所定タイミングのときにバルブ34を開き、そして、取出ヘッド30が解放位置(C)に移動して成形品を解放するときにバルブ34を閉じるように動作制御する。そして、取出ヘッド30が解放位置(C)から待機位置(A)に復帰移動する復帰移動中にあって取出ヘッド30の吸着部材31が成形品非吸着状態のときに、この真空吸着装置3における真空異常の判断(真空異常診断)が行われる。
図3に示すように、取出ヘッド30が解放位置(C)から待機位置(A)へ復帰移動中の間に、一定時間、バルブ34を開いて取出ヘッド30の吸着部材31に真空圧を発生させ、この間の吸着部材31における真空圧値を真空圧検出器36で検出する(S1)。一定時間バルブ34を開くと、この間に、真空圧発生器35により取出ヘッド30の吸着部材31が大気圧の状態から所定の真空圧に到達する。また、真空圧検出器36により成形品非吸着状態の取出ヘッド30の吸着部材31における一定時間での真空到達度が取得される(S2)。この真空到達度、例えば、一定時間経過後の真空圧値は、配管39や吸着部材31に破損・目詰まりが生じていると、これら破損等のない正常なときと比して異なった値となる。従って、次に上記真空到達度が正常範囲内か否か判断する(S3)。
ここで、取出ヘッド30の吸着部材31に成形品非吸着状態で、吸着部材31を真空圧状態にすると、最終的には所定の真空圧値に達する。そこで、上記正常範囲は、配管39や吸着部材31に破損・目詰まりのない正常なとき、取出ヘッド30の吸着部材31に成形品非吸着状態で、一定時間、吸着部材31を真空圧状態にしたときの真空圧値を予め測定して設定しておく。
例えば、上記真空圧発生器35によると、取出ヘッド30の吸着部材31に成形品非吸着状態で、吸着部材31には概ね40cmHgの真空圧が発生するように設定される。そして、取出ヘッド30の吸着部材31に成形品を吸着保持させた状態(すなわち、吸着部材31が完全に閉塞されたとき)では、吸着部材31には概ね60cmHg〜70cmHgの真空圧が発生する。従って、配管39や吸着部材31に亀裂等の破損がある場合、取出ヘッド30の吸着部材31に成形品非吸着状態では、破損箇所からのエアー漏れによって、吸着部材31に発生する真空圧は40cmHgに達しない。また、真空圧発生器35と真空圧検出器36との間の配管39に目詰まりがある場合も、取出ヘッド30の吸着部材31に成形品非吸着状態では、吸着部材31には40cmHgの真空圧には達しない。吸着部材31や吸着部材31と真空圧検出器36との間の配管39に目詰まりがある場合、取出ヘッド30の吸着部材31に成形品非吸着状態でも、吸着部材31には60cmHg近くか、又は60cmHg以上の真空圧に達する。従って、この場合、上記正常範囲としては、例えば、40cmHg〜50cmHgに設定される。
そして、上記真空到達度が正常範囲内にあれば、真空異常はないと判断されて(S4)、真空異常の診断ルーチンを終了する。一方、上記真空到達度が正常範囲から外れていると、配管39や吸着部材31の状態に起因した真空異常が発生していると判断される(S5)。
このとき、配管39や吸着部材31に亀裂、穴あき等の破損があるとエアー漏れを起こすので、上記真空到達度は、配管39等に破損・目詰まりのないときの真空圧値の正常範囲よりも低くなり、一方、配管39等にクズ等が目詰まりしている場合は、その目詰まりが真空圧発生器35と真空圧検出器36の間の配管39であれば、上記真空到達度は上記正常範囲よりも低くなり、目詰まりが真空圧検出器36と吸着部材31の間の配管39や吸着部材31であれば、上記真空到達度は上記正常範囲よりも高くなる。すなわち、上記真空到達度である真空圧値が正常範囲内よりも低い場合は、配管39等の破損又は目詰まりによる真空異常が発生していると考えられ、上記真空到達度である真空圧値が正常範囲内よりも高い場合は、真空圧検出器36と吸着部材31の間の配管39又は吸着部材31の目詰まりによる真空異常が発生していると考えられる。
そして、上記真空異常があると判断されると、図示しない報知手段によって真空異常の旨の報知が行われ、また、成形品取出機1が非常停止されて(S6)、真空異常の診断ルーチンを終了する。
なお、真空異常の報知としては、単に真空異常を報知することでもよいし、具体的な報知を行うようにしてもよい。例えば、上記真空到達度である真空圧値が正常範囲内よりも低い場合は、配管39等の破損又は目詰まりを示す旨の真空異常を報知し、上記真空到達度である真空圧値が正常範囲内よりも高い場合は、真空圧検出器36と吸着部材31の間の配管39又は吸着部材31の目詰まりを示す旨の真空異常を報知するようにしてもよい。
以上のように、本実施の形態によれば、配管39や吸着部材31の状態に起因した真空異常を、取出ヘッド30の吸着部材31に成形品を吸着させる前の事前に簡易に検出できる。従って、作業者等は、この種の真空異常に対して真空吸着装置3を直ちに正常な状態に復旧させる適切な対応が採れる。そして、真空異常が発生している状態で、次の成形品取出動作に移行させて成形品を吸着する事態を回避でき、成形品の確実な吸着保持に対する信頼性を向上できる。
また、上記真空異常に伴う成形機5の停止を必要最小限に抑制でき、また、成形品吸着不良に伴う成形品の損失等をも防止できる。
しかも、上記真空異常の判断を、取出ヘッド30が解放位置(C)で成形品を解放した後から次に所定の待機位置(A)から成形機5の金型51内に進入開始するまでの間に行うので、成形品取出しのサイクルタイムや成形機5での成形サイクルタイムを延長することなく真空異常の有無を検出できる。
(その他)
なお、本発明は、上記実施の形態に限らず、例えば、以下の変更等が可能である。
(1)上記真空吸着装置3は、真空発生手段として真空圧発生器35を用いて、この真空圧発生器35に圧縮空気供給源32からの圧縮空気を通過させて真空圧を発生させるようにするが、図4に示す真空吸着装置3aのように、真空発生手段として真空供給源320を用いて、これにより真空圧を発生させて、配管39を通じて吸着部材31を真空状態にする構成としてもよい。この場合、真空圧発生器35が不要となる。
(2)上記真空異常判断手段37は、真空圧制御回路38内に設けるが、真空圧制御回路38とは独立させて設けてもよいし、ロボット制御用コントローラ4内に設けてもよい。
(3)上記真空異常の異常診断は、取出ヘッド30が解放位置(C)から待機位置(A)に復帰移動する復帰移動中に行うが、取出ヘッド30が待機位置(A)で待機している間に行ってもよい。
(4)上記真空異常の異常診断は、判断事項の真空到達度として、一定時間経過後の真空圧値としたが、この一定時間内で、ある真空圧値に達するまでの真空上昇速度、真空上昇度、真空上昇カーブ等でもよい。
(5)上記成型品取出機1は、アーム機構部2として取出ヘッド30をXYZ各軸に移動させるトラバース型のものとするが、取出ヘッド30を二次元方向、旋回移動させる形式のものであってもよい。
(6)上記成形品取出機1が付設される成形機5としては、型締め、型開き動作が行われるものであれば、竪型式、横型式のどちらでもよく、また、その成形品は、樹脂製のみならず、アルミニウム等の金属製等であってもよい。
(7)上記真空吸着装置3は、上記成形品取出機1のみならず、ワークを吸着保持して搬送する種々の搬送装置にも適用できる。
本発明の実施の形態における成形品取出機の全体構成を示す斜視図である。 成形品取出機に備える真空吸着装置の内部構成を示すブロック図である。 真空異常の移動診断を実行する真空吸着装置の動作フローを示すフローチャートである。 真空吸着装置の他の例を示すブロック図である。
符号の説明
1 成形品取出機
2 アーム機構部
3 真空吸着装置
4 ロボット制御用コントローラ
5 成形機
30 取出ヘッド
31 吸着部材
32 圧縮空気供給源
33 調圧機器
34 バルブ
35 真空圧発生器(真空発生手段)
36 真空圧検出器
37 真空異常判断手段
38 真空圧制御回路
39 配管
51 金型
320 真空供給源(真空発生手段)

Claims (4)

  1. ワークを吸着する吸着部材に配管接続されて真空圧を発生させる真空発生手段と、
    配管に設けられて吸着部材への真空圧の供給と遮断を行うバルブと、
    配管に設けられて吸着部材における真空圧を検出する真空圧検出器と、
    一定時間、バルブを開いて吸着部材に真空圧を発生させたときの真空圧検出器で検出する真空到達度により配管や吸着部材の状態に起因した真空異常が発生しているか否か判断する真空異常判断手段とを備えることを特徴とする真空吸着装置。
  2. 請求項1に記載の真空吸着装置において、
    上記真空異常判断手段は、吸着部材がワーク非吸着状態の間における上記真空到達度により真空異常が発生しているか否か判断する制御構成とする真空吸着装置。
  3. ワークを吸着保持するワーク把持部を移動させるアーム機構部と、
    ワーク把持部に設ける吸着部材に配管接続されて真空圧を発生させる真空発生手段と、
    配管に設けられて吸着部材への真空圧の供給と遮断を行うバルブと、
    配管に設けられて吸着部材における真空圧を検出する真空圧検出器と、
    ワーク把持部がワークを解放した後から次にワークを把持開始するまでのワーク非吸着状態の間に、一定時間、バルブを開いて吸着部材に真空圧を発生させたときの真空圧検出器で検出される真空到達度により配管や吸着部材の状態に起因した真空異常が発生しているか否か判断する真空異常判断手段とを備えることを特徴とする搬送装置。
  4. 成形品を吸着保持する取出ヘッドを成形機の金型から成形機外の解放位置まで移動させるアーム機構部と、
    取出ヘッドに設ける吸着部材に配管接続されて真空圧を発生させる真空発生手段と、
    配管に設けられて吸着部材への真空圧の供給と遮断を行うバルブと、
    配管に設けられて吸着部材における真空圧を検出する真空圧検出器と、
    取出ヘッドが解放位置で成形品を解放した後から次に所定の待機位置から成形機の金型内に進入開始するまでの成形品非吸着状態の間に、一定時間、バルブを開いて吸着部材に真空圧を発生させたときの真空圧検出器で検出される真空到達度により配管や吸着部材の状態に起因した真空異常が発生しているか否か判断する真空異常判断手段とを備えることを特徴とする成形品取出機。

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