JP2007319960A - 真空吸着装置、搬送装置、及び成形品取出機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】成形品取出機1は、成形品を吸着保持する取出ヘッド30を移動させるアーム機構部2と、取出ヘッド30に設ける吸着部材31に配管接続する真空圧発生器35と、圧縮空気供給源32と真空圧発生器35との間の配管39に設けるバルブ34と、真空圧発生器35と吸着部材31間の配管39に設ける真空圧検出器36と、成形品非吸着状態の取出ヘッド30が解放位置(C)から待機位置(A)までの復帰移動中に、一定時間、バルブ34を開いて吸着部材31に真空圧を発生させたときの真空圧検出器36で検出される真空到達度により配管39や吸着部材31の状態に起因した真空異常が発生しているか否か判断する真空異常判断手段37とを備える。
【選択図】図2
Description
1.吸着部材に至る配管や吸着部材等に亀裂・穴あき等の破損が生じてエアー漏れを起こしている場合。
2.吸着部材に至る配管や吸着部材等に異物等が詰まっている場合。
このような配管の破損や目詰まり等は、目視による確認を行っても、発見し難いし、また、この種の真空異常か否かの検出作業も煩雑且つ面倒である。そのため、配管等の破損・目詰まり等の真空異常を事前に検出することは困難であった。
また、このような真空異常によって成形品の吸着不良が起こると、最悪の場合は、金型内で成形品を取出ミスしたり、搬送途中で成形品を落下させる等して、成形品取出機が非常停止して成形機の運転をストップさせてしまうため、成形品の生産効率の低下を招く。
しかも、成形品の取出ミスや落下等で成形品にキズが付くと、不良品となるため、歩留まりも悪くなり、また、成形品がディスク基板等の比較的単価の高いものでは、コスト高ともなる。
しかし、これらは吸着パッドに対象物を吸着させたときの真空状態を基に異常判断するため、これらの真空吸着装置を成形品取出機に適用すると、金型内で成形品を取出ヘッドの吸着部材に吸着させたときの真空状態を検出することとなるから、この段階で上記の配管等の破損や目詰まり等が発見されても、もはや成形品の取出ミスを回避することは困難である。
ワークを吸着する吸着部材に配管接続されて真空圧を発生させる真空発生手段と、
配管に設けられて吸着部材への真空圧の供給と遮断を行うバルブと、
配管に設けられて吸着部材における真空圧を検出する真空圧検出器と、
一定時間、バルブを開いて吸着部材に真空圧を発生させたときの真空圧検出器で検出する真空到達度により配管や吸着部材の状態に起因した真空異常が発生しているか否か判断する真空異常判断手段とを備えることを特徴とするものである(請求項1)。
これにより、真空異常判断手段によって、上記真空到達度が正常範囲の値から外れていると、配管や吸着部材の状態に起因した真空異常が発生していると判断できる。従って、配管や吸着部材の状態に起因した真空異常を事前に簡易に検出できる。
これにより、上記真空異常の判断を吸着部材がワーク非吸着状態の間における真空到達度により行うので、吸着部材にワークを吸着する前の事前に真空異常の有無を検出できる。従って、真空異常が発生した状態でワークを吸着保持する事態を回避でき、ワークの確実な吸着保持に対する信頼性を向上できる。
ワークを吸着保持するワーク把持部を移動させるアーム機構部と、
ワーク把持部に設ける吸着部材に配管接続されて真空圧を発生させる真空発生手段と、
配管に設けられて吸着部材への真空圧の供給と遮断を行うバルブと、
配管に設けられて吸着部材における真空圧を検出する真空圧検出器と、
ワーク把持部がワークを解放した後から次にワークを把持開始するまでのワーク非吸着状態の間に、一定時間、バルブを開いて吸着部材に真空圧を発生させたときの真空圧検出器で検出される真空到達度により配管や吸着部材の状態に起因した真空異常が発生しているか否か判断する真空異常判断手段とを備えることを特徴とするものである(請求項3)。
成形品を吸着保持する取出ヘッドを成形機の金型から成形機外の解放位置まで移動させるアーム機構部と、
取出ヘッドに設ける吸着部材に配管接続されて真空圧を発生させる真空発生手段と、
配管に設けられて吸着部材への真空圧の供給と遮断を行うバルブと、
配管に設けられて吸着部材における真空圧を検出する真空圧検出器と、
取出ヘッドが解放位置で成形品を解放した後から次に所定の待機位置から成形機の金型内に進入開始するまでの成形品非吸着状態の間に、一定時間、バルブを開いて吸着部材に真空圧を発生させたときの真空圧検出器で検出される真空到達度により配管や吸着部材の状態に起因した真空異常が発生しているか否か判断する真空異常判断手段とを備えることを特徴とするものである(請求項4)。
図1に示すように、本実施の形態による成形品取出機1は、成形機5上に設置されて型開き後の金型51から成形品を吸着させて成形機5から成形品を成形機操作盤52のある側である操作側へ取出す装置である。図1に示す成形品取出機1は、いわゆるトラバース型であって、XYZ各軸のアーム21,22,23よりなるアーム機構部2と、成形機5の成形品を吸着保持するための真空吸着装置3(図2参照)とを備える。アーム機構部2のアーム先端部には、真空吸着装置3の一部を構成し成形品を吸着保持する取出ヘッド30が取付けられている。
ここで、真空到達度とは、成形品非吸着状態の取出ヘッド30の吸着部材31が、上記一定時間の間に大気圧の状態から所定の真空圧に上昇する真空状態に基づくものであるが、この一定時間経過後の真空圧値そのものでもよいし、この一定時間内で、ある真空圧値に達するまでの真空上昇速度や真空上昇度等でもよい。
また、このロボット制御用コントローラ4は、取出ヘッド30が解放位置(C)から待機位置(A)に復帰移動する復帰移動中等に真空異常の異常診断を行う際に、一定時間、バルブ34を開くため、バルブ34を開く吸着ON信号やバルブ34を閉じる吸着OFF信号を真空圧制御回路38を通してバルブ34に出力する。
このようにして、真空圧制御回路38は、ロボット制御用コントローラ4からの指令信号を受けて上記バルブ34の動作制御を行わせる。
なお、真空吸着装置3は、取出ヘッド30が待機位置(A)から金型51内に進入動作する所定タイミングのときにバルブ34を開き、そして、取出ヘッド30が解放位置(C)に移動して成形品を解放するときにバルブ34を閉じるように動作制御する。そして、取出ヘッド30が解放位置(C)から待機位置(A)に復帰移動する復帰移動中にあって取出ヘッド30の吸着部材31が成形品非吸着状態のときに、この真空吸着装置3における真空異常の判断(真空異常診断)が行われる。
このとき、配管39や吸着部材31に亀裂、穴あき等の破損があるとエアー漏れを起こすので、上記真空到達度は、配管39等に破損・目詰まりのないときの真空圧値の正常範囲よりも低くなり、一方、配管39等にクズ等が目詰まりしている場合は、その目詰まりが真空圧発生器35と真空圧検出器36の間の配管39であれば、上記真空到達度は上記正常範囲よりも低くなり、目詰まりが真空圧検出器36と吸着部材31の間の配管39や吸着部材31であれば、上記真空到達度は上記正常範囲よりも高くなる。すなわち、上記真空到達度である真空圧値が正常範囲内よりも低い場合は、配管39等の破損又は目詰まりによる真空異常が発生していると考えられ、上記真空到達度である真空圧値が正常範囲内よりも高い場合は、真空圧検出器36と吸着部材31の間の配管39又は吸着部材31の目詰まりによる真空異常が発生していると考えられる。
なお、真空異常の報知としては、単に真空異常を報知することでもよいし、具体的な報知を行うようにしてもよい。例えば、上記真空到達度である真空圧値が正常範囲内よりも低い場合は、配管39等の破損又は目詰まりを示す旨の真空異常を報知し、上記真空到達度である真空圧値が正常範囲内よりも高い場合は、真空圧検出器36と吸着部材31の間の配管39又は吸着部材31の目詰まりを示す旨の真空異常を報知するようにしてもよい。
また、上記真空異常に伴う成形機5の停止を必要最小限に抑制でき、また、成形品吸着不良に伴う成形品の損失等をも防止できる。
しかも、上記真空異常の判断を、取出ヘッド30が解放位置(C)で成形品を解放した後から次に所定の待機位置(A)から成形機5の金型51内に進入開始するまでの間に行うので、成形品取出しのサイクルタイムや成形機5での成形サイクルタイムを延長することなく真空異常の有無を検出できる。
なお、本発明は、上記実施の形態に限らず、例えば、以下の変更等が可能である。
(1)上記真空吸着装置3は、真空発生手段として真空圧発生器35を用いて、この真空圧発生器35に圧縮空気供給源32からの圧縮空気を通過させて真空圧を発生させるようにするが、図4に示す真空吸着装置3aのように、真空発生手段として真空供給源320を用いて、これにより真空圧を発生させて、配管39を通じて吸着部材31を真空状態にする構成としてもよい。この場合、真空圧発生器35が不要となる。
(2)上記真空異常判断手段37は、真空圧制御回路38内に設けるが、真空圧制御回路38とは独立させて設けてもよいし、ロボット制御用コントローラ4内に設けてもよい。
(3)上記真空異常の異常診断は、取出ヘッド30が解放位置(C)から待機位置(A)に復帰移動する復帰移動中に行うが、取出ヘッド30が待機位置(A)で待機している間に行ってもよい。
(4)上記真空異常の異常診断は、判断事項の真空到達度として、一定時間経過後の真空圧値としたが、この一定時間内で、ある真空圧値に達するまでの真空上昇速度、真空上昇度、真空上昇カーブ等でもよい。
(5)上記成型品取出機1は、アーム機構部2として取出ヘッド30をXYZ各軸に移動させるトラバース型のものとするが、取出ヘッド30を二次元方向、旋回移動させる形式のものであってもよい。
(6)上記成形品取出機1が付設される成形機5としては、型締め、型開き動作が行われるものであれば、竪型式、横型式のどちらでもよく、また、その成形品は、樹脂製のみならず、アルミニウム等の金属製等であってもよい。
(7)上記真空吸着装置3は、上記成形品取出機1のみならず、ワークを吸着保持して搬送する種々の搬送装置にも適用できる。
2 アーム機構部
3 真空吸着装置
4 ロボット制御用コントローラ
5 成形機
30 取出ヘッド
31 吸着部材
32 圧縮空気供給源
33 調圧機器
34 バルブ
35 真空圧発生器(真空発生手段)
36 真空圧検出器
37 真空異常判断手段
38 真空圧制御回路
39 配管
51 金型
320 真空供給源(真空発生手段)
Claims (4)
- ワークを吸着する吸着部材に配管接続されて真空圧を発生させる真空発生手段と、
配管に設けられて吸着部材への真空圧の供給と遮断を行うバルブと、
配管に設けられて吸着部材における真空圧を検出する真空圧検出器と、
一定時間、バルブを開いて吸着部材に真空圧を発生させたときの真空圧検出器で検出する真空到達度により配管や吸着部材の状態に起因した真空異常が発生しているか否か判断する真空異常判断手段とを備えることを特徴とする真空吸着装置。 - 請求項1に記載の真空吸着装置において、
上記真空異常判断手段は、吸着部材がワーク非吸着状態の間における上記真空到達度により真空異常が発生しているか否か判断する制御構成とする真空吸着装置。 - ワークを吸着保持するワーク把持部を移動させるアーム機構部と、
ワーク把持部に設ける吸着部材に配管接続されて真空圧を発生させる真空発生手段と、
配管に設けられて吸着部材への真空圧の供給と遮断を行うバルブと、
配管に設けられて吸着部材における真空圧を検出する真空圧検出器と、
ワーク把持部がワークを解放した後から次にワークを把持開始するまでのワーク非吸着状態の間に、一定時間、バルブを開いて吸着部材に真空圧を発生させたときの真空圧検出器で検出される真空到達度により配管や吸着部材の状態に起因した真空異常が発生しているか否か判断する真空異常判断手段とを備えることを特徴とする搬送装置。 - 成形品を吸着保持する取出ヘッドを成形機の金型から成形機外の解放位置まで移動させるアーム機構部と、
取出ヘッドに設ける吸着部材に配管接続されて真空圧を発生させる真空発生手段と、
配管に設けられて吸着部材への真空圧の供給と遮断を行うバルブと、
配管に設けられて吸着部材における真空圧を検出する真空圧検出器と、
取出ヘッドが解放位置で成形品を解放した後から次に所定の待機位置から成形機の金型内に進入開始するまでの成形品非吸着状態の間に、一定時間、バルブを開いて吸着部材に真空圧を発生させたときの真空圧検出器で検出される真空到達度により配管や吸着部材の状態に起因した真空異常が発生しているか否か判断する真空異常判断手段とを備えることを特徴とする成形品取出機。
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JP2006151000A JP2007319960A (ja) | 2006-05-31 | 2006-05-31 | 真空吸着装置、搬送装置、及び成形品取出機 |
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- 2006-05-31 JP JP2006151000A patent/JP2007319960A/ja active Pending
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