JP2007319515A - 食材の撹拌加熱調理機 - Google Patents

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Tetsuo Matsunaga
哲夫 松永
Motoaki Uemura
元昭 植村
Akira Takeda
晃 武田
Shinobu Uemura
忍 植村
Teruo Kobayashi
輝夫 小林
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Abstract

【課題】炒め物、煮物等の加熱調理時において上記食材内に含有せる不要な水分を速やかに排除し、以て食料品の味覚を全く損なうこともなく大量の食材を極めて短時間にて能率的に加工調理を行うことを目的とした食材の撹拌加熱調理機を汎く提供する。
【解決手段】上部に食材の投入開放面aを、下底面を広面な平坦加熱面 bを有し且つ該下底部に電磁誘導加熱機構Cを配設しなる鍋釜(1)を器台A上に支設せる加熱鍋支承枠(3)に鍋器回転軸(2)を介して前後起倒自在に支承すると共に上記器台Aの上部に延設せる撹拌機構支承杆(6)の撹拌機構軸(7)に数枚の撹拌片(4)・にて構成された撹拌機構(5)を上記鍋釜(1)内を一定方向に回転すべく配設した構成であって食材を鍋底ないにごく薄く均等に伸延しながら食材内の水分の蒸発を促進し、炒め物、煮物等の食品を全体的略均等に加熱調理を行うことが出来る。
【選択図】 図2

Description

この発明は炒め物、煮物、揚げ物、焼き物等の加熱調理時において該食材の煮崩れや味覚を毛頭損なわしめることもなく大量の食材を極めて短時間にて全体的且つ均等に能率良く加工調理を行わしめようとする食材の撹拌式加熱調理機に関する。
近時、食生活の急速な進歩に併せて外食は勿論、冷凍食品・チルド食品・レトルト食品などといった中食、所謂出来上がった食品を外部で購入し家内にて食す方式などが普及し、食品工場にて大量の食材を加熱調理する機会が増えてきている。その加熱調理機器として多種多様の形式のものが開発されているがこれらの調理機はいずれかの機能に短所があり、最良の方法にて加熱を行っているものではなかった。
たとえばガス式加熱機の場合、ガスという熱源の性質上加熱には常に酸素を必要とするため、本発明のような平幅広の加熱面を有する鍋を全面均等に加熱することは特に中心部が酸素不足となり不適であった。よって鍋が嵩高丸底形状となり且つさほど広面ではない鍋を使用する為、食材の堆積を余儀なくされ特に深長な部分に堆積する食材は、本来蒸散させるべき水分が外部に放出されず丸底にたまり、水っぽい仕上がりの食品ができあがる傾向にあった。またたとえ平幅広の形状の鍋加熱を実現させたとしても、均等加熱に無理が生じるため、鍋全体を駆動を用い旋回させ加熱の偏りをおぎなっていた。しかしこの方法は、熱を持った鍋が回転するため、すくなからずのエネルギーロスが発生していた。
また蒸気加熱の場合は温度の上限が生じ、さらに電気伝導式の場合は熱量不足による加熱力不足が慢性的に生じるため、高温を必要とする炒め物などには不適当な加熱方法であった。
この発明は、上記欠点を根本的に解決しようとするものであって、加熱目的物をきわめて短時間にて加熱行わしめると同時に該食材内に含有せる余分な水分を迅速に排除行わしめ以て常時美味しい食品を提供することを主な目的としているものであって、その概略は例示図に示す如く上部に食材の投入開放面aを、下底面を広面な平坦加熱面bに形成し且つ鍋底部に電磁誘導加熱機構Cを配設してなる鍋釜(1)を、器台Aの上部に支設せる加熱鍋支承枠(3)に鍋器回転軸(2)を介して起倒自在に支承行わしめると共に、数枚の撹拌片(4)・・を有した撹拌機構(5)を上記器台A上に延設せる撹拌機構支承杆(6)に撹拌機構軸(7)を介して上記鍋釜(1)内を撹拌自在に支承せしめた撹拌式加熱調理機において、該撹拌機構(5)の撹拌作動により上記鍋器内に投入せる食材を撹拌しながら全体均等に加熱行わしめるように構成したことを特徴とする食材の撹拌加熱調理機である。
更にこの発明において上記鍋釜(1)の底部前方偏心箇所に取付けられた鍋器回転軸(2)を器台Aの前方両側部に支設せる加熱鍋支承枠(3)に起倒自在に支承行わしめ加熱調理後における鍋器内の食品を極めて簡単容易に取出すことも出来得る。
またこの発明は撹拌機構(5)に付設すべき各撹拌片(4)・・の形状を棒形、偏平片、へら形、突起爪、湾曲片、スプーン形状等食材の硬柔材質に応じて夫々の撹拌片(4)を備えた、該撹拌機構(5)をその都度取替え自在に選択可能に形成してなるものであるから各撹拌片(4)・・の形状により食材を傷めることもなく鍋釜(1)の加熱底全体に汎く拡散行わしめることが出来得る。
更にこの発明は撹拌機構(5)の上部に非回転方向面に対して無数の蒸気放出孔dを開孔せる覆蓋(8)を装設行わしめることによって食材の飛沫散乱を防止すると同時に、該食材内からでる水蒸気を速やかに外部に放散すべく構成した点も特徴とするものである。
この発明は、上部に食材の投入開放面aを、下底部を広面な平坦加熱面bとし、該鍋底部に電磁誘導加熱機構Cを一体的に組み込まれた略偏平形の鍋釜(1)を器台A上に支設せる加熱鍋支承枠(3)に鍋器回転軸(2)を介して前方向に起倒自在に支承すると共に上記器台Aの上部に延設せる撹拌機構支承杆(6)の撹拌機構軸(7)に数枚の撹拌片(4)・にて構成された撹拌機構(5)を上記鍋釜(1)内を食材を攪拌加熱行わしめようとするものであるから加熱時に鍋釜(1)底部に付設せる電磁誘導加熱機構Cの作用によって食材全体を略均等に加熱出来得るは勿論、更に食材の炒め加熱の場合に該炒め食材を各撹拌片(4)・・にて鍋底面全体に略均等に薄く伸延させ食材内に含有せる余分の水分を速やかに加熱蒸散しながら常時美味しい食品を提供することが出来得る等の効果を有している。
特に煮物、焼き物等においては短時間にて均等温度に熱上昇させムラのない調理が容易に行われるは勿論、加熱時における食材の重なりをも阻止し形崩れの無い理想的な食料品を求め得られるは勿論、殊に揚げ物においては鍋底全体に略均等な加熱が行われているがために少量の油で調理が出来得、きわめて経済的であると共に特に電磁誘導加熱による超音波振動によって揚油の酸化速度を遅延出来得る等の効果も併せ有している。
また請求3項の如く、鍋器回転軸(2)を鍋釜(1)の偏心的位置に支承行わしめたことによって重量のある鍋釜(1)全体をその都度器台Aより取外すこともなく単に鍋釜(1)を前方向に傾斜させるのみにて鍋釜(1)内より加熱食品を鍋内に残すこともなく取出しが簡単容易且つ円滑能率的に行わしめる等の効果もある。
また請求4項記載の如く、撹拌機構(5)に装設せる各撹拌片(4)の形状を棒形、偏平形、突起片、湾曲片、スプーン形状等該加熱目的物の硬柔軟度、質材等に応じて夫々の撹拌片(4)を備えた、該撹拌機構(5)をその都度取替え自在に付設したことによって食材の硬柔質性に適した撹拌加熱が任意に求め得られ、単なる撹拌加熱に比してより効果的な加熱効果を期待出来得ることは謂うまでもない。
しかも上記各撹拌片(4)・・の組み合わせ配設状体によっては鍋釜(1)内の加熱物を鍋器の中央部に集積もしくは底面全体に薄く拡散する等その加熱目的に応じた無駄のない多種多様の加熱効果を求めることが出来得る。
またこの発明においては請求5項記載の如く、撹拌機構(5)の上部に非回転方向に対して多数の蒸気放出孔dを開孔してなる半円筒形の覆蓋(8)を被嵌行わしめることによって撹拌時の食材の散逸を防止すると共に加熱と同時に食材内の余分な水分の蒸気が上記蒸気放出孔dを通して外部に速やかに放出することが出来得、ぱらっとした焼き飯等の食料品には最適な加熱食品を容易に求めることが出来得る等多大の効果を併せ有している。
以下、この発明の実施の形態を実施例図にもとづき詳細に説明する。
この発明に用いる鍋釜(1)は図1に示す如く上部に食材投入用の開口面aを開放すると共に鍋底面全体に広面な平坦加熱部bを有した全体形状略偏平な加熱鍋にて形成し上記鍋底面に電磁誘導加熱機構Cを配設行わしめる。
また場合によっては食材の加熱量、材質により上記電磁誘導加熱機構Cを鍋器の側面全周等の適宜箇所に配設することや上記電磁誘導加熱機構Cに代えて電熱、蒸気加熱等の他の加熱機構を併設し組み込むことも可能である。
なお図示例においては鍋底部に電磁誘導加熱機構Cが一体的に組み込まれた構造の一例を示しているが、電磁誘導加熱機構Cの設置場所として鍋釜(1)のみに限定されるものでなく器台A面に配設し鍋釜(1)の底部とする場合ある。
更に上記鍋釜(1)の底部の一部前方箇所、即ち偏心箇所に鍋器回転軸(2)を装設し、上記器台A上部両側に立設せる鍋器支承枠(3)、(3)に上記鍋器回転軸(2)を支軸として鍋器全体を偏心的に前部方向に起倒自在に支承し加熱後における食品の取出作業を容易に行わしめるように構成されている。
符号(1)´は鍋器の前縁一部を凹欠し取出を容易とした取出口である。
図4に示す如く各撹拌片(4)・・の形状を棒形、扁平片、へら形、突起爪、湾曲片、スプーン形状等食材の硬柔材質に応じたものとし、その撹拌片(4)を備えた該撹拌機構(5)をその都度取替え自在に選択付設してなるもので、器台Aの上部より延設せる撹拌機構支承杆(6)の前端部に撹拌機構軸(7)を介して鍋器の中心部を支点とし加熱鍋(1)内において360度一定方向に回転すべく支承行わしめる。また上記撹拌機構支承杆(6)は器台A上に立設せる支持軸(9)に支軸(10)を軸として撹拌機構(5)と共に上下可動自在に支設されている。
更に図示は省略しているがより効率的な撹拌を求めるために撹拌機構(5)の支軸支承箇所を器体の中心部以外の数箇所部分に装設し夫々の支軸に各撹拌機構(5)を吊設行わしめることも一考である。
なお上記撹拌機構(5)の回転は撹拌機構支承杆(6)内に設置された電動機Mの駆動によって緩急自在の速度調節も可能であり、更に食材の硬柔等その材質によっては任意に調節することも出来得る。
また撹拌機構(5)全体を揺動回転させながら揺動撹拌行わしめることも出来得る。
更に食材の質材に適応すべく上記撹拌機構(5)に付設せる撹拌片(4)・・の各片の組み合わせによっては鍋釜(1)内の食材を該鍋釜(1)の中央部に集積もしくは底面全体に薄く拡散行わしめる等加熱目的に応じて多種多様の加熱状体を求めることも出来得る。
また上記各撹拌片(4)・・を鍋底に対して略直角で且つ任意の広狭適当間隔を隔てて取付け行わしめることによって麺類等の太細、加熱時における麺類が各撹拌片(4)・・に絡む等の欠点を簡単に是正することが出来得る等の利点を有している。
更に上記撹拌機構(5)の上部に半円筒形の覆蓋(8)を被嵌させ加熱時における熱エネルギーの逃熱阻止は勿論、撹乱せる食材の散乱をも防止する等食材の加熱効果をより有効とする。
特にこの発明においては上記覆蓋(8)の蓋面背部の一面、非回転方向に対して多数の蒸気放出孔d.dを開孔行わしめることによって撹拌加熱時における食材内より発生せる余分の蒸気水分を周辺外部に自然的に放出出来得、食材内の余分な水分を除去行わしめる等の機能をも併せて有している。
なお上記蒸気放出孔d.dに代え網目状のカバーを用いるも一考である。
かかる構成において加熱後食品を取出す場合には撹拌機構支承杆(6)を撹拌機構(5)と共に図示矢印ア上方向約90度回転起体させ、しかる後に鍋釜(1)全体を前方向に起倒行わしめることによって鍋器が偏心的に器台A上に支設されているがために加熱鍋全体を器台Aの前方向に容易に傾斜することが出来得、加熱せる食材をきわめて簡単容易に取出すことが出来得るのである。
この発明の全体平面図、 同上、横断正面図、 同上、左断面図、 撹拌機構の要部分図、 同上、縦断面図である。
符号の説明
(1) 鍋釜 A 器台
(2) 鍋器回転軸C 電磁誘導加熱機構
(4) 撹拌片
(5) 撹拌機構
(6) 覆蓋 d 蒸気放出孔


Claims (5)

  1. 上部に食材の投入開放面aを、下底面を広面な平坦加熱面bに形成し且つ鍋底部に電磁誘導加熱機構Cを配設してなる鍋釜(1)を、器台Aの上部に支設せる加熱鍋支承枠(3)に鍋器回転軸(2)を介して起倒自在に支承行わしめると共に、数枚の撹拌片(4)・・を有した撹拌機構(5)を上記器台A上に延設せる撹拌機構支承杆(6)に撹拌機構軸(7)を介して上記鍋釜(1)内を撹拌自在に支承せしめた撹拌式加熱調理機において、該撹拌機構(5)の撹拌作動により上記鍋器内に投入せる食材を撹拌しながら全体均等に加熱行わしめるように構成したことを特徴とする食材の撹拌加熱調理機
  2. 請求1項記載の食材の加熱調理機において、鍋釜(1)の周側部に電磁誘導加熱機構Cまたは蒸気、電気ヒーター等適宜の加熱機構を併設せしめた食材の撹拌加熱調理機
  3. 請求1項記載の食材の加熱調理機において、鍋釜(1)の底部の偏心箇所に鍋器回転軸(2)を支設し、該鍋器回転軸(2)を器台A上部に設置せる加熱鍋支承枠(3)に上記鍋器全体を偏心的に前方向に起倒自在に支承行わしめることを特徴とする食材の撹拌加熱調理機
  4. 請求1項記載の撹拌機構(5)において、各撹拌片(4)の形状を棒形、偏平形、突起片、湾曲片、スプーン形状等該加熱目的物の硬柔軟度、質材等に応じて夫々の撹拌片(4)を備えた、該撹拌機構(5)をその都度取替え自在に付設したことを特徴とする食材の撹拌加熱調理機
  5. 上記請求4項記載の撹拌機構(5)において、該撹拌機構(5)の上部に非回転方向に対して多数の蒸気放出孔dを開孔してなる覆蓋(8)を嵌装し、撹拌される食材の飛沫散乱を防止しながら、加熱時食材内からでる水蒸気を外部に形成せしめたことを特徴とする食材の撹拌加熱調理機

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