JP2007317847A - 露光装置及びデバイス製造方法 - Google Patents

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Abstract


【課題】投影光学系の結像特性を良好に調整でき、基板を良好に露光することができる露光装置を提供する。
【解決手段】露光装置EXは、投影光学系PLの光学素子LSに赤外光を照射して、投影光学系PLの結像特性を調整する調整装置LCを備えている。調整装置LCは、所定の熱量を受けることによって所定量の赤外光を放射可能な赤外光放射体と、赤外光放射体を加熱する加熱装置11とを有し、加熱装置11で赤外光放射体を加熱することによって、赤外光放射体より赤外光を放射し、赤外光で光学素子LSを加熱する。
【選択図】図1

Description

本発明は、物体を露光する露光装置、及びデバイス製造方法に関する。
半導体デバイス等のマイクロデバイス(電子デバイス)の製造工程の1つであるフォトリソグラフィ工程では、投影光学系によりマスクのパターンの像を基板上に投影する露光装置が用いられる。投影光学系の結像特性は、露光光の照射量や周囲の気圧変化等によって変動するため、その結像特性を補正することが行われている。下記特許文献には、投影光学系の結像特性を補正する技術の一例が開示されている。
国際公開第2005/022614号パンフレット
ところで、投影光学系の光学素子に対する露光光の照射状態は、マスクのパターン及び/又はその照明条件に応じて変化し、投影光学系には、そのパターン及び/又は照明条件に応じた収差変動が発生する可能性がある。例えば、互いに異なるマスクのパターンを順次用いて基板を露光する場合、各露光毎に発生する収差変動が互いに異なる可能性がある。そのため、互いに異なるマスクのパターンを順次用いて基板を露光する場合でも、各露光毎に、投影光学系の結像特性を良好に調整できる技術の案出が望まれる。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、投影光学系の結像特性を良好に調整でき、基板を良好に露光することができる露光装置、及びその露光装置を用いるデバイス製造方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明は実施の形態に示す各図に対応付けした以下の構成を採用している。但し、各要素に付した括弧付き符号はその要素の例示に過ぎず、各要素を限定するものではない。
本発明の第1の態様に従えば、投影光学系(PL)を介して物体(P)上に露光光(EL)を照射して物体(P)を露光する露光装置において、投影光学系(PL)の光学素子(LS)に赤外光(RL)を照射して、投影光学系(PL)の結像特性を調整する調整装置(LC)を備え、調整装置(LC)は、所定の熱量を受けることによって所定量の赤外光(RL)を放射可能な赤外光放射体(12)と、赤外光放射体(12)を加熱する加熱装置(11)とを有し、加熱装置(11)で赤外光放射体(12)を加熱することによって、赤外光放射体(12)より赤外光(RL)を放射し、赤外光(RL)で光学素子(LS)を加熱する露光装置(EX)が提供される。
本発明の第1の態様によれば、投影光学系の結像特性を良好に調整でき、基板を良好に露光することができる。
本発明の第2の態様に従えば、投影光学系(PL)を介して物体(P)上に露光光(EL)を照射して物体(P)を露光する露光装置において、投影光学系(PL)の光学素子(LS)に対向するように配置された熱電素子(11)を有し、熱電素子(11)を用いて光学素子(LS)の温度を調整することによって、投影光学系(PL)の結像特性を調整する調整装置(LC)を備えた露光装置(EX)が提供される。
本発明の第2の態様によれば、投影光学系の結像特性を良好に調整でき、基板を良好に露光することができる。
本発明の第3の態様に従えば、上記態様の露光装置(EX)を用いるデバイス製造方法が提供される。
本発明の第3の態様によれば、基板を良好に露光できる露光装置を用いてデバイスを製造することができる。
本発明によれば、投影光学系の結像特性を良好に調整でき、基板を良好に露光することができる。したがって、所望の性能を有するデバイスを効率良く製造することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されない。なお、以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。そして、水平面内における所定方向をX軸方向、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向のそれぞれに直交する方向(すなわち鉛直方向)をZ軸方向とする。また、X軸、Y軸、及びZ軸まわりの回転(傾斜)方向をそれぞれ、θX、θY、及びθZ方向とする。
<第1実施形態>
第1実施形態について説明する。図1は第1実施形態に係る露光装置EXを示す概略構成図である。図1において、露光装置EXは、マスクMを保持して移動可能なマスクステージ1と、基板Pを保持して移動可能な基板ステージ2と、マスクMのパターンPAを露光光ELで照明する照明系ILと、露光光ELで照明されたマスクMのパターンPAの像を基板P上に投影する投影光学系PLと、露光装置EX全体の動作を制御する制御装置3とを備えている。
なお、ここでいう基板は半導体ウエハ等の基材上に感光材(フォトレジスト)を塗布したものを含み、マスクは基板上に縮小投影されるデバイスパターンが形成されたレチクルを含む。マスクは、ガラス板等の透明板部材上にクロム等の遮光膜を用いて所定のパターンが形成されたものである。また、本実施形態においては、マスクとして透過型のマスクを用いるが、反射型のマスクを用いてもよいし、例えばハーフトーン型などの位相シフトマスクを用いてもよい。
本実施形態の露光装置EXは、投影光学系PLの少なくとも1つ(本例では1つ)の光学素子LSの温度を調整することによって、その投影光学系PLの結像特性を調整する調整装置LCを備えている。調整装置LCは、投影光学系PLの光学素子LSに対向するように配置された熱電素子(熱電変換素子)11を含む温度調整用ユニット10を有し、その温度調整用ユニット10を用いて光学素子LSの温度を調整することによって、投影光学系PLの結像特性を調整する。
本実施形態の露光装置EXは、マスクMと基板Pとを所定の走査方向に同期移動しつつ、マスクMのパターンPAの像を基板P上に投影する走査型露光装置(所謂スキャニングステッパ)である。本実施形態においては、マスクMの走査方向(同期移動方向)及び基板Pの走査方向(同期移動方向)をY軸方向とする。露光装置EXは、基板Pのショット領域Sを投影光学系PLの投影領域ARに対してY軸方向に移動するとともに、その基板PのY軸方向への移動と同期して、照明系ILの照明領域IAに対してマスクMをY軸方向に移動しつつ、投影光学系PLを介して基板P上に露光光ELを照射することによって、基板P上の投影領域ARに形成されるパターンPAの像で基板P上のショット領域Sを露光する。
照明系ILは、マスクM上の所定の照明領域IAを均一な照度分布の露光光ELで照明する。照明系ILから射出される露光光ELとしては、例えば水銀ランプから射出される輝線(g線、h線、i線)及びKrFエキシマレーザ光(波長248nm)等の遠紫外光(DUV光)、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)及びFレーザ光(波長157nm)等の真空紫外光(VUV光)などが用いられる。本実施形態においてはArFエキシマレーザ光が用いられる。
マスクステージ1は、リニアモータ等のアクチュエータを含むマスクステージ駆動装置1Dの駆動により、マスクMを保持した状態で、X軸、Y軸、及びθZ方向に移動可能である。マスクステージ1(ひいてはマスクM)の位置情報はレーザ干渉計1Lによって計測される。レーザ干渉計1Lは、マスクステージ1上に設けられた移動鏡の反射面1Kを用いてマスクステージ1の位置情報を計測する。制御装置3は、レーザ干渉計1Lの計測結果に基づいてマスクステージ駆動装置1Dを駆動し、マスクステージ1に保持されているマスクMの位置制御を行う。
投影光学系PLは、マスクMのパターンPAの像を所定の投影倍率で基板Pに投影するものであって、複数の光学素子LSを有している。本実施形態においては、光学素子LSを形成する材料(硝材)は石英を含む。なお、光学素子LSを形成する材料(硝材)は蛍石を含んでもよい。本実施形態の投影光学系PLは、その投影倍率が例えば1/4、1/5、1/8等の縮小系である。なお、投影光学系PLは縮小系、等倍系のいずれでもよい。また、投影光学系PLは、反射光学素子を含まない屈折系、屈折光学素子を含まない反射系、反射光学素子と屈折光学素子とを含む反射屈折系のいずれであってもよい。また、投影光学系PLは、倒立像と正立像とのいずれを形成してもよい。
投影光学系PLの複数の光学素子LSのそれぞれは、例えば特開2002−162549号公報に開示されているような保持部材4によって保持されており、その保持部材4は鏡筒5で保持されている。保持部材4のそれぞれは、光学素子LSのそれぞれをキネマティックに保持する。保持部材4及び鏡筒5を形成する材料は金属を含む。本実施形態においては、保持部材4及び鏡筒5を形成する材料はチタンを含む。なお、保持部材4及び鏡筒5を形成する材料はステンレス鋼を含んでもよい。また、投影光学系PLの鏡筒5の内側には、清浄で温度調整された気体が供給されている。鏡筒5の内側に供給される気体は、例えばドライエア、または窒素ガス等の不活性ガスを含む。
基板ステージ2は、リニアモータ等のアクチュエータを含む基板ステージ駆動装置2Dの駆動により、基板Pを保持した状態で、ベース部材BP上で、X軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6自由度の方向に移動可能である。基板ステージ2(ひいては基板P)の位置情報はレーザ干渉計2Lによって計測される。レーザ干渉計2Lは、基板ステージ2に設けられた反射面2Kを用いて基板ステージ2のX軸、Y軸、及びθZ方向に関する位置情報を計測する。また、露光装置EXは、基板ステージ2に保持されている基板Pの表面の面位置情報(Z軸、θX、及びθY方向に関する位置情報)を検出可能な不図示のフォーカス・レベリング検出系を備えている。制御装置3は、レーザ干渉計2Lの計測結果及びフォーカス・レベリング検出系の検出結果に基づいて基板ステージ駆動装置2Dを駆動し、基板ステージ2に保持されている基板Pの位置制御を行う。
図2はマスクステージ1に保持されたマスクMを示す平面図である。図2に示すように、マスクステージ1は、マスクMのパターンPAが形成されたパターン形成面とXY平面とがほぼ平行となるように、マスクMを保持する。マスクM上での露光光ELによる照明領域IAは、X軸方向を長手方向とする矩形状(スリット状)に設定されている。制御装置3は、基板Pを露光するとき、マスクMのうち、少なくともパターンPAが形成されたパターン形成領域が露光光ELによる照明領域IAを通過するように、マスクステージ1を制御してマスクMをY軸方向(走査方向)に移動する。
次に、調整装置LCについて説明する。図3は本実施形態に係る調整装置LCを示す側断面図、図4は調整装置LCを示す平面図である。調整装置LCは、投影光学系PLの光学素子LSに対向するように配置された熱電素子(熱電変換素子)11を含む温度調整用ユニット10を有し、その温度調整用ユニット10を用いて光学素子LSの温度を調整することによって、投影光学系PLの結像特性を調整する。熱電素子11は、ペルチェ素子を含む。
また、調整装置LCの温度調整用ユニット10は、所定の熱量を受けることによって所定量の赤外光RLを放射可能な赤外光放射体12を備えている。赤外光放射体12は、セラミックスを含む。本実施形態においては、赤外光放射体12はセラミックス板で形成されており、熱電素子11に接続されている。
以下の説明においては、熱電素子11及び赤外光放射体12を含む温度調整用ユニット10を適宜、温調ユニット10、と称し、熱電素子11を適宜、ペルチェ素子11、と称し、赤外光放射体12を適宜、セラミックス板12、と称する。
本実施形態においては、調整装置LCは、温調ユニット10を用いて、投影光学系PLの複数の光学素子のうち、特定の(1つの)光学素子LSの温度を調整する。
本実施形態においては、ペルチェ素子11を含む温調ユニット10は、1つの光学素子LSに対して複数設けられている。図4に示すように、本実施形態においては、温調ユニット10は、投影光学系PLの光学素子LSの光軸AXに対してX軸方向両側のそれぞれ、及びY軸方向両側のそれぞれに2つずつ、全部で4つ設けられている。
図5は温調ユニット10を示す斜視図の一部破断図、図6は温調ユニット10の側断面図である。温調ユニット10は、ペルチェ素子11と、セラミックス板12とを有している。ペルチェ素子11は、第1電極11Aと、第2電極11Bと、第1電極11Aと第2電極11Bとの間に配置されたN型半導体ブロック11N及びP型半導体ブロック11Pとを備えている。第1電極11A及び第2電極11Bは、例えば銅によって形成されている。セラミックス板12は、第1電極11Aの上面及び第2電極11Bの下面のそれぞれに接続されている。
図7はペルチェ素子11の模式図である。ペルチェ素子11は、N型半導体及びP型半導体を熱的に並列に配置し、電気的に直列に接続して電流を流すと、ペルチェ効果により、その半導体の一方の面において吸熱反応が生じ、他方の面において放熱反応が生じる素子である。
図7において、ペルチェ素子11は、第1電極11Aと、第2電極11Bと、第1電極11Aと第2電極11Bとの間に配置されたN型半導体ブロック11N及びP型半導体ブロック11Pとを備えている。N型半導体ブロック11NとP型半導体ブロック11Pとは並列に配置される。図7においては、第1電極11Aは1つ設けられ、第2電極11Bは2つ設けられており、2つの第2電極11B、11Bは、配線11Cを介して電力供給装置(電源)15に接続される。
電力供給装置15よりペルチェ素子11に電力が印加されると、電力供給装置15の極性に応じた電流が、第1電極11A及び第2電極11Bを介して、N型半導体ブロック11NとP型半導体ブロック11Pとに流れる。そして、電力供給装置15の極性(電流を流す向き)に応じて、第1電極11A及び第2電極11Bの一方側で吸熱反応が生じ、他方側で放熱反応が生じる。また、電力供給装置15の極性(電流を流す向き)が反転すると、第1電極11A及び第2電極11Bの一方側で放熱反応が生じ、他方側で吸熱反応が生じる。
例えば、第1電極11A側で吸熱反応が生じた場合には、第2電極11B側では放熱反応が生じる。第1電極11A側で吸熱反応が生じた場合、第1電極11A側の温度が低下し、第1電極11A及びその第1電極11Aに接続されたセラミックス板12は冷却される。第2電極11B側で放熱反応が生じた場合、第2電極11B側の温度が上昇し、第2電極11B及びその第2電極11Bに接続されたセラミックス板12は加熱される。
電力供給装置15の極性(電流を流す向き)が反転すると、第1電極11A側で放熱反応が生じ、第2電極11B側で吸熱反応が生じる。第1電極11A側で放熱反応が生じた場合、第1電極11A側の温度が上昇し、第1電極11A及びその第1電極11Aに接続されたセラミックス板12は加熱される。第2電極11B側で吸熱反応が生じた場合、第2電極11B側の温度が低下し、第2電極11B及びその第2電極11Bに接続されたセラミックス板12は冷却される。
このように、調整装置LCは、電力供給装置15からペルチェ素子11に印加する電力を調整することによって、すなわち、電力供給装置15の極性(電流を流す向き)を調整することによって、ペルチェ素子11の電極及びその電極に接続されたセラミックス板12の加熱及び冷却の少なくとも一方を実行することができる。すなわち、ペルチェ素子11は、セラミックス板12を加熱する加熱装置及び冷却する冷却装置の少なくとも一方として機能する。
また、ペルチェ素子11の第1電極11A及び第2電極11Bのそれぞれにおける吸熱量及び放熱量は、半導体ブロック11N、11Pに流す電流量に応じて変化する。したがって、調整装置LCは、電力供給装置15から半導体ブロック11N、11Pに流す電流量を調整することによって、ペルチェ素子11の電極及びその電極に接続されたセラミックス板12の温度を調整することができる。
すなわち、調整装置LCは、電力供給装置15からペルチェ素子11に印加する電力(極性、電流量を含む)を調整することによって、ペルチェ素子11の電極及びその電極に接続されたセラミックス板12の温度を調整することができる。
図3及び図4に示すように、温調ユニット10のそれぞれは、支持部材13で支持されている。支持部材13のそれぞれは、鏡筒5に支持されている。すなわち、本実施形態においては、調整装置LCの温調ユニット10のそれぞれは、光学素子LSを保持する鏡筒5に、支持部材13を介して支持されている。また、調整装置LCの温調ユニット10を支持する支持部材13と鏡筒5との間には、断熱部材14が設けられている。
支持部材13は、温調ユニット10が光学素子LSと離れた位置で光学素子LSと対向するように、温調ユニット10を支持する。また、支持部材13は、温調ユニット10がマスクMのパターンPAからの露光光ELの通過を妨げないように、温調ユニット10を支持する。すなわち、温調ユニット10のそれぞれは、マスクMのパターンPAからの露光光ELの通過を妨げないように、光学素子LSと離れた位置で、光学素子LSと対向するように配置されている。
図4に示すように、本実施形態においては、温調ユニット10のそれぞれは、光学素子LSの上面のうち、露光光ELが照射される照射領域LRに対して、Y軸方向両側の第1領域21及び第2領域22、及びX軸方向両側の第3領域23及び第4領域24のそれぞれに対向するように配置されている。また、温調ユニット10のそれぞれは、ペルチェ素子11の第2電極11Bに接続されたセラミックス板12と、光学素子LSの上面(第1〜第4領域21〜24)とが対向するように配置されている。また、本実施形態においては、ペルチェ素子11の第1電極11Aに接続されたセラミックス板12は、支持部材13に接続されている。
上述のように、調整装置LCは、電力供給装置15からペルチェ素子11に印加する電力を調整することによって、ペルチェ素子11の電極及びその電極に接続されたセラミックス板12の温度を調整することができる。したがって、調整装置LCは、ペルチェ素子11に印加する電力を調整することによって、光学素子LSの上面と対向するペルチェ素子11の第2電極11Bに接続されたセラミックス板12の温度調整(加熱及び冷却の少なくとも一方)を実行することができ、そのセラミックス板12に対向する光学素子LSの温度調整(加熱及び冷却の少なくとも一方)を実行することができる。
また、調整装置LCは、複数の温調ユニット10のペルチェ素子11のそれぞれに印加する電力を個別に調整することができる。したがって、調整装置LCは、複数のペルチェ素子11のそれぞれに印加する電力を個別に調整することによって、光学素子LSの第1〜第4領域21〜24のそれぞれと対向するセラミックス板12の温度調整を個別に実行することができ、それらセラミックス板12のそれぞれに対向する光学素子LSの第1〜第4領域21〜24それぞれの温度調整(加熱及び冷却の少なくとも一方)を個別に実行することができる。
また、調整装置LCは、複数の温調ユニット10のペルチェ素子11のそれぞれに印加する電力を個別に調整して、光学素子LSの第1〜第4領域21〜24それぞれの温度調整を実行することによって、光学素子LSの温度分布を調整することができる。すなわち、調整装置LCは、光学素子LSの上面の部分的な領域21〜24のそれぞれの温度を調整することによって、光学素子LSの温度分布を調整することができる。
セラミックス板12は、所定の熱量を受けることによって、すなわち所定の温度に加熱されることによって、所定量の赤外光RLを効率良く放射可能な赤外光放射体である。本実施形態においては、セラミックス板12は、ペルチェ素子11で加熱されることによって、赤外光RLを放射する。調整装置LCは、ペルチェ素子11でセラミックス板12を加熱することによって、セラミックス板12より赤外光RLを放射し、その放射された赤外光RLで、光学素子LSを効率良く加熱することができる。調整装置LCは、複数の温調ユニット10を用いて、光学素子LSの上面の部分的な領域21〜24のそれぞれに赤外光RLを照射することによって、光学素子LSの温度分布を調整することができる。
図8(A)は物体に入射した光の反射、透過、吸収を示す模式図、図8(B)は電磁波波長と物体の放射率(=吸収率)との関係の一例を示す模式図である。
図8(A)に示すように、物体に入射した光は、その一部が反射し、一部が透過し、一部が吸収される。なお、その光に対する物体の反射率をA%、透過率をB%、吸収率をC%とした場合、A+B+Cは100%となる。
一般に、物体は、その物体を形成する材料に応じた波長の光(電磁波)を効率良く吸収する。また、物体に熱量を与えたとき(物体がある温度になったとき)、その物体からは、その物体を形成する材料に応じた波長の光(電磁波)が効率良く放射される。すなわち、図8(B)に示すように、波長と放射率(吸収率)との関係は、物体(物体を形成する材料)に応じて変化する。
例えば、セラミックスは、紫外光や可視光等、短波長の光の放射率(吸収率)は低いが、赤外光(特に遠赤外光)等、長波長の光の放射率(吸収率)は高い。したがって、セラミックスに所定の熱量を与えることによって、セラミックスからは、赤外光(特に遠赤外光)が効率良く放射される。したがって、ペルチェ素子11等の加熱装置を用いてセラミックス板12を加熱することによって(熱量を与えることによって)、その熱量を受けたセラミックス板12は、赤外光(特に遠赤外光)RLを効率良く放射する。
また、光学素子LSを形成する材料である石英(又は蛍石)も、紫外光や可視光等、短波長の光の吸収率(放射率)は低いが、赤外光(特に遠赤外光)等、長波長の光の吸収率(放射率)は高い。したがって、石英に赤外光(特に遠赤外光)を照射することによって、その石英は、赤外光を効率良く吸収する。したがって、調整装置LCは、セラミックス板12をペルチェ素子11等の加熱装置を用いて加熱して、そのセラミックス板12から赤外光RLを放射し、その放射した赤外光RLを光学素子LSに照射することによって、光学素子LSを効率良く加熱することができる。
また、光学素子LSを保持する保持部材4や鏡筒5を形成する材料である金属(チタン、ステンレス鋼等)は、赤外光等、長波長の光の吸収率(放射率)は低い。したがって、金属に赤外光(特に遠赤外光)が照射されても、その金属による赤外光の吸収は少ない。したがって、調整装置LCが、セラミックス板12をペルチェ素子11等の加熱装置を用いて加熱して、そのセラミックス板12から赤外光RLを放射しても、保持部材4や鏡筒5の加熱(温度上昇)は抑制される。
なお、図8(B)は、波長と物体の放射率(=吸収率)との関係の傾向を模式的に示したものであり、実際のものとは異なる。
このように、本実施形態においては、調整装置LCは、ペルチェ素子11でセラミックス板12を加熱することによって、セラミックス板12より赤外光RLを放射し、その赤外光RLを光学素子LSに照射することによって、光学素子LSを効率良く温度調整(加熱)することができる。また、調整装置LCがセラミックス板12から赤外光RLを放射しても、光学素子LSを保持する保持部材4や鏡筒5の温度変化は抑制される。したがって、赤外光RLの照射による保持部材4や鏡筒5の熱変形を抑制することができる。
セラミックス板12が放射する赤外光RLの放射量は、そのセラミックス板12が受ける熱量、すなわち加熱されたときの温度に応じて変化する。セラミックス板12が放射する赤外光RLの放射量は、そのセラミックス板12が受ける熱量が多いほど、すなわち加熱されたときの温度が高いほど多くなる。上述のように、調整装置LCは、電力供給装置15からペルチェ素子11に印加する電力(電流量)を調整することによって、ペルチェ素子11のセラミックス板12の温度を調整することができる。したがって、調整装置LCは、電力供給装置15からペルチェ素子11に印加する電力(電流量)を調整することによって、セラミックス板12が放射する赤外光RLの放射量を調整することができる。
したがって、調整装置LCは、ペルチェ素子11に印加する電力を調整して、セラミックス板12が放射する赤外光RLの放射量を調整することによって、光学素子LSに対する赤外光RLの照射量を調整することができ、その赤外光RLが照射される光学素子LSの温度を調整することができる。このように、本実施形態においては、調整装置LCは、ペルチェ素子11に印加する電力を調整することによって、セラミックス板12からの光学素子LSに対する赤外光RLの照射を調整可能であり、光学素子LSの温度及び温度分布を調整可能である。
上述のように、本実施形態においては、調整装置LCの温調ユニット10を支持する支持部材13と鏡筒5との間には、断熱部材14が設けられている。断熱部材14により、温調ユニット10の熱が、鏡筒5に伝わるのを抑制することができる。例えば、光学素子LSを加熱するために、ペルチェ素子11の第2電極11B側を加熱した場合、第1電極11A側は冷却される。その場合、第1電極11Aに接続されたセラミックス板12に接続された支持部材13も冷却される可能性があるが、断熱部材14が設けられているので、鏡筒5が冷却されることを抑制することができる。また、光学素子LSを冷却するために、ペルチェ素子11の第2電極11B側を冷却した場合、第2電極11B側は加熱される。その場合、第1電極11Aに接続されたセラミックス板12に接続された支持部材13も加熱される可能性があるが、断熱部材14が設けられているので、鏡筒5が加熱されることを抑制することができる。
図3に示すように、本実施形態においては、セラミックス板12からの赤外光RLの照射状態を計測可能な赤外光センサ、及び赤外光RLが照射される光学素子LSの温度(第1〜第4領域21〜24の温度)を計測可能な温度センサの少なくとも一方を含む計測装置16が設けられている。計測装置16は、複数の温調ユニット10に対応するように複数配置されている。
次に、上述の構成を有する露光装置EXを用いて基板Pを露光する方法の一例について説明する。
制御装置3は、不図示の搬送装置を用いて、マスクMをマスクステージ1にロードするとともに、基板Pを基板ステージ2にロードし、マスクMのパターンPAと基板P上のショット領域Sとの位置関係の調整等、所定の処理を実行した後、基板Pのショット領域Sに対する露光を開始する。本実施形態においては、制御装置3は、マスクステージ1によるマスクMのY軸方向(走査方向)への移動と、基板ステージ2による基板PのY軸方向(走査方向)への移動とを同期して行いつつ、露光光ELでマスクMのパターンPAを照明し、基板P上の投影領域ARに露光光ELを照射して、基板Pのショット領域Sを露光する。
投影光学系PLの光学素子LSに対する露光光ELの照射によって、光学素子LSに温度分布及び温度変化の少なくとも一方が生じる可能性があり、その光学素子LSの温度分布及び温度変化の少なくとも一方により、投影光学系PLに収差変動が生じる可能性がある。投影光学系PLの収差変動は、形成されるパターンPAの像の倍率の変動、パターンPAの像が形成される像面の位置(フォーカス位置)の変動を含む。また、投影光学系PLの収差は、球面収差、像面彎曲等も含む。
そこで、制御装置3は、調整装置LCを用いて、投影光学系PLの光学素子LSに赤外光RLを照射して、光学素子LSの温度を調整することによって、投影光学系PLの結像特性を調整する。本実施形態においては、制御装置3は、露光光ELを照射する動作の少なくとも一部と並行して、調整装置LCを用いて、光学素子LSに対して赤外光RLを照射する動作を行う。調整装置LCの温調ユニット10から放射される赤外光RLは、露光光ELとは異なる波長であり、基板Pは赤外光RLに対して感光性を有さない。
制御装置3は、露光光ELの照射により生じる光学素子LSの温度分布による投影光学系PLの収差を補正するように、調整装置LCの複数のペルチェ素子11のそれぞれを制御して、光学素子LSを所望の温度分布に調整する。本実施形態においては、制御装置3は、光学素子LSの温度分布がほぼ均一になるように、調整装置LCの複数のペルチェ素子11のそれぞれを制御する。
制御装置3は、露光光ELの照射状態に応じて、調整装置LCによる赤外光RLの照射状態を調整する。ここで、赤外光RLの照射状態は、赤外光RLの単位面積当たりの照射量、照射範囲、及び赤外光RLの照射時間の少なくとも1つを含む。また、露光光ELの照射状態は、露光光ELの単位面積当たりの照射量、照射範囲、光量分布、及び露光光ELの照射時間の少なくとも1つを含む。
また、光学素子LSに対する露光光ELの照射状態(例えば照射範囲、光量分布など)は、マスクMのパターンPA(パターン密度、パターン密度の分布を含む)及び/又はその照明条件(即ち、照明系ILの瞳面上での露光光ELの強度分布)に応じて変化する。制御装置3は、マスクMのパターンPA、照明条件を含む露光光ELの照射状態に応じて、調整装置LCによる赤外光RLの照射状態を調整する。
図4に示すように、本実施形態においては、光学素子LSの上面のうち、露光光ELが照射される照射領域LRは、X軸方向を長手方向とする矩形状(スリット状)であり、光学素子LSの上面は、露光光ELにより、非回転対称な領域を照射される。本実施形態においては、光学素子LSのうち、露光光ELの照射領域LRに応じた領域(X軸方向に延びる領域)の温度が上昇する。制御装置3は、光学素子LSの温度分布がほぼ均一になるように、複数のペルチェ素子11のそれぞれを制御することによって、投影光学系PLの収差を補正する。
例えば、制御装置3は、複数の温調ユニット10のそれぞれのペルチェ素子11に印加する電力を調整することによって、図9の模式図に示すように、光学素子LSのうち、第1領域21及び第2領域22に赤外光RLを照射して、その第1領域21及び第2領域22を加熱し、第3領域23及び第4領域24を冷却する。第1領域21及び第2領域22のそれぞれに対向する温調ユニット10は、光学素子LSと離れた位置から、その光学素子LSの第1領域21及び第2領域22のそれぞれに赤外光RLを照射して、第1領域21及び第2領域22を加熱する。第3領域23及び第4領域24のそれぞれに対向する温調ユニット10は、その第3領域23及び第4領域24と対向する第2電極11B及びセラミックス板12を冷却して、第3領域23及び第4領域24を冷却する。これにより、制御装置3は、光学素子LSの温度分布をほぼ均一にすることができる。
露光光ELの照射状態に応じた光学素子LSの温度分布の情報は、実験及びシミュレーションの少なくとも一方によって予め求められ、制御装置3に記憶されている。また、その照射状態で露光光ELが照射された場合の光学素子LSの温度分布を均一にするための補正情報、本実施形態においては、光学素子LSの温度分布を均一にするために第1〜第4領域21〜24を所望の温度にするための各ペルチェ素子11に印加する電力情報(電流を流す向き、電流量の情報を含む)が、実験及びシミュレーションの少なくとも一方によって予め求められ、制御装置3に記憶されている。
光学素子LSに対する露光光ELの照射状態(露光光ELの単位面積当たりの照射量、照射範囲、光量分布、露光光ELの照射時間、マスクMのパターンPA、照明条件の情報)は、露光レシピ(露光制御情報、製造条件)により既知であり、その露光光ELの照射状態での光学素子LSの温度分布は、実験及びシミュレーションの少なくとも一方によって予め求めることができる。また、その照射状態で露光光ELが照射された場合の光学素子LSの温度分布を均一にするための補正情報、すなわちペルチェ素子11に流す電流の向き、電流量、及びその電流量に応じた赤外光RLの放射量は、実験及びシミュレーションの少なくとも一方によって予め求めることができる。
制御装置3は、既知である露光光ELの照射状態(マスクMのパターンPA、照明条件の情報を含む)と、記憶されている補正情報とに基づいて、各ペルチェ素子11に印加する電力を調整することによって、光学素子LSの温度分布をほぼ均一にする。
また、本実施形態においては、セラミックス板12からの赤外光RLの照射状態(照射量)を計測可能な赤外光センサ、及び赤外光RLが照射される光学素子LSの温度を計測可能な温度センサの少なくとも一方を含む計測装置16が設けられており、制御装置3は、赤外光RLの照射量及び光学素子LSの温度の少なくとも一方をモニタしつつ、各ペルチェ素子11に印加する電力を調整することができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、調整装置LCを用いて、投影光学系PLの結像特性を良好に調整でき、基板Pを良好に露光することができる。
上述のように、光学素子LSに対する露光光ELの照射状態は、マスクMのパターンPAに応じて変化する。マイクロデバイスは、基板P上に複数のパターンを重ね合わせて形成され、制御装置3は、例えば、図10の模式図に示すように、互い異なる第1、第2マスクM1、M2の第1、第2パターンPA1、PA2を順次用いて基板Pを露光する。なお、図10(A)に示す第1マスクM1の第1パターンPA1は、X軸方向を長手方向とする複数のライン・アンド・スペースパターンを主成分とし、図10(B)に示す第2マスクM2の第2パターンPA2は、Y軸方向を長手方向とする複数のライン・アンド・スペースパターンを主成分とする。なお、図10に示すマスクのパターンは一例である。このように、互いに異なるマスクM(M1、M2)のパターンPA(PA1、PA2)を順次用いて基板を露光する場合、光学素子LSに対する露光光ELの照射状態(例えば照射範囲、光量分布など)は、マスクMのパターンPAに応じて、各露光毎に変化する。
本実施形態においては、調整装置LCは、光学素子LSの加熱及び冷却の少なくとも一方を実行可能なペルチェ素子11を有しているので、各露光毎(各パターン毎)に、光学素子LSの温度分布を迅速且つ良好に均一にすることができる。したがって、互いに異なるマスクM(M1、M2)のパターンPA(PA1、PA2)を順次用いて基板Pを露光する場合でも、各露光毎に、投影光学系PLの結像特性を迅速且つ良好に調整できる。例えば、制御装置3は、調整装置LCを用いて、第1パターンPA1の像の倍率及び第2パターンPA2の像の倍率のそれぞれを所望状態にすることができ、基板P上で第1パターンPA1と第2パターンPA2とを所望の位置関係で重ね合わせることができる。したがって、所望の性能を有するデバイスを製造することができる。
また、本実施形態において、国際公開第2005/022614号パンフレットに開示されているように、マスクMのパターンPAがダイポール照明され、露光光ELが投影光学系PLの所定の光学素子LSの上面のうち例えば光軸AXに対してY軸方向両側の2つの領域に照射される場合には、制御装置3は、その光学素子の例えば第3領域23及び第2領域24を加熱したり、あるいは第1領域21及び第2領域22を冷却することで、その光学素子の温度分布を均一にすることができる。このように、マスクMのパターンPAがダイポール照明され、光学素子の上面の非回転対称な領域に露光光ELが照射された場合であっても、制御装置3は、調整装置LCを用いて光学素子の温度調整を行うことができ、光学素子を所望の温度分布にすることができる。また、マスクMのパターンPAがクロスポール照明され、露光光ELが投影光学系PLの所定の光学素子の上面の4つの領域に照射される場合においても、制御装置3は、その光学素子の第1〜第4領域21〜24のそれぞれを温度調整することによって、その光学素子の温度分布を均一にすることができる。また、マスクMのパターンPAが小σ照明され、露光光ELが投影光学系PLの所定の光学素子の上面の局所的な領域(小領域)に照射される場合には、制御装置3は、その露光光ELが照射される領域の周囲、すなわちその光学素子の第1〜第4領域21〜24を、例えば加熱することで、光学素子を所望の温度分布にすることができる。
<第2実施形態>
なお、上述の第1実施形態においては、光学素子LSの温度分布をほぼ均一にする場合を例にして説明したが、調整装置LCは、複数の温調ユニット10を用いて、光学素子LSを所望の温度分布に調整することもできる。調整装置LCは、光学素子LSの加熱及び冷却の少なくとも一方を実行可能な温調ユニット10を複数有しているので、それら複数の温調ユニット10を用いて、光学素子LSの第1〜第4領域21〜24の温度をそれぞれ調整することによって、光学素子LSに所望の温度分布を持たせることができる。また、調整装置LCは、光学素子LSの温度分布を調整することによって、投影光学系PLの結像特性(パターンPAの像の形状等)を調整することもできる。
<第3実施形態>
なお、上述の第1実施形態においては、露光光ELの照射状態に応じた光学素子LSの温度分布を実験及びシミュレーションの少なくとも一方によって予め求め、その照射状態で露光光ELが照射された場合の光学素子LSの温度分布を均一にするための補正情報を実験及びシミュレーションの少なくとも一方によって予め求め、その補正情報に基づいてペルチェ素子11に印加する電力を調整しているが、露光光ELの照射状態に応じた投影光学系PLの結像特性(収差変動)を、例えばテスト露光等を行うことで予め求めるとともに、その照射状態で露光光ELが照射された場合の投影光学系PLの結像特性を所望状態にするための補正情報(ペルチェ素子11に印加する電力)を、例えばテスト露光等を行うことで予め求めるようにしてもよい。こうすることによっても、制御装置3は、その求めた補正情報に基づいて、各ペルチェ素子11に印加する電力を調整することによって、所望状態の結像特性を有する投影光学系PLで露光することができる。
<第4実施形態>
なお、上述の第1実施形態においては、露光光ELの照射状態とその照射状態で露光光ELが照射された場合の光学素子LSの温度分布を均一にするための補正情報との関係を予め求め、基板Pを露光するときには、制御装置3は、既知である露光光ELの照射状態と、予め求められている補正情報とに基づいて、各ペルチェ素子11に印加する電力を調整しているが、制御装置3は、計測装置16の計測結果に基づいて、各ペルチェ素子11に印加する電力を調整するようにしてもよい。すなわち、制御装置3は、露光光ELの照射中(基板Pの露光中)に、計測装置16を用いて、光学素子LSに照射されている赤外光RLの照射量、及び光学素子LSの温度の少なくとも一方を計測し、その計測結果に基づいて、光学素子LSが所望の温度分布となるように、各ペルチェ素子11に印加する電力を調整することができる。
<第5実施形態>
なお、上述の各実施形態においては、調整装置LCは、露光光ELを照射する動作の少なくとも一部と並行して、温調ユニット10を用いた光学素子LSの温度を調整する動作を行っているが、露光光ELの照射が行われていないときに、光学素子LSの温度を調整するようにしてもよい。例えば、基板ステージ2のステッピング移動中や基板Pの交換中に、調整装置LCによる温度調整(赤外光RLの照射)が行われてもよい。
<第6実施形態>
また、調整装置LCは、図11に示す模式図に示すように、複数の温調ユニット10を用いて、光学素子LSを積極的に冷却することもできる。例えば、図10(A)の第1マスクM1の第1パターンPA1を用いた露光動作を実行した後、図10(B)の第2マスクM2の第2パターンPA2を用いた露光動作を開始する前に、調整装置LCは、温調ユニット10を用いて、光学素子LSを積極的に冷却することができる。例えば、第1マスクM1の第1パターンPA1を用いた露光動作中においては、調整装置LCは、第1パターンPA1に基づく露光光ELの照射状態に応じて、各温調ユニット10の動作を制御して、光学素子LSを所望の温度分布に調整している。その後、第2マスクM2の第2パターンPA2を用いて露光する場合、光学素子LSのうち、第1パターンPA1を用いた露光時には加熱されていた領域(例えば第1、第2領域21、22)を、第2パターンPA2を用いた露光時には冷却したい場合がある。その場合、複数の温調ユニット10を用いて、光学素子LS全体を冷却した後、第2パターンPA2に基づく露光光ELの照射状態に応じて、各温調ユニット10の動作を制御することにより、調整装置LCは、その光学素子LSの温度分布を、第2パターンPA2に応じた温度分布に素早く調整することができる可能性がある。これにより、第1パターンPA1を用いた露光動作の完了後、第2パターンPA2を用いた露光動作の開始までの時間を短縮することができ、スループットを向上できる可能性がある。このように、調整装置LCは、露光光ELの照射が停止されている状態において、温調ユニット10を用いて、光学素子LSを積極的に冷却することによって、スループットを向上させることができる可能性がある。
また、調整装置LCは、露光光ELの照射が停止されている状態において、例えば光学素子LSが冷えるのを抑制するために、温調ユニット10を用いて、光学素子LSを暖めてもよい。例えば、第1パターンPA1を用いた露光動作が終了してから第2パターンPA2を用いた露光動作が開始されるまでの間、あるいはロット間において、露光光ELの照射が長期間停止される場合、あるいは何らかの理由で露光光ELの照射が長期間停止される場合、光学素子LSが冷えるのを抑えるために、調整装置LCは、温調ユニット10を用いて、光学素子LSを暖めてもよい。
<第7実施形態>
なお、上述の各実施形態においては、ペルチェ素子11の第2電極11Bに接続されたセラミックス板12を光学素子LSの上面と対向するように配置し、ペルチェ素子11に流す電流の向きを変えることによって、そのセラミックス基板12と対向する光学素子LSの上面を加熱及び冷却しているが、図12に示すように、光学素子LSを加熱する加熱素子18と、冷却する冷却素子19とを並べてもよい。図12において、温調ユニット10’は、ほぼXY方向に並んだ加熱素子18と冷却素子19とを含む。図12においては、加熱素子18と冷却素子19とを含む温調ユニット10’は、光学素子LSの上面の第1〜第4領域21〜24のそれぞれに対向するように4つ配置されている。制御装置3は、各温調ユニット10’の加熱素子18及び冷却素子19の少なくとも一方を用いて、第1〜第4領域21〜24それぞれの温度を調整することができる。
<第8実施形態>
なお、上述の各実施形態においては、温調ユニット10が4つ設けられている場合を例にして説明したが、その数は任意に定めることができる。例えば光軸AXに対してX軸方向両側(又はY軸方向)のそれぞれに1つずつ、全部で2つ設けるようにしてもよいし、3つでもよいし、5つ以上の任意の複数であってもよい。また、温調ユニット10は、1つであってもよい。
<第9実施形態>
また、図13及び図14に示すように、露光装置EXは、温調ユニット10より照射される赤外光RLを光学素子LSの所定領域に集める集光光学系17を備えていてもよい。調整装置LCは、集光光学系17を用いて、光学素子LSの所望領域に赤外光RLを照射して、その光学素子LSを所望の温度分布にすることができる。集光光学系17は、マスクMのパターンPAからの露光光ELの通過を妨げないように、光学素子から離れた位置に配置されている。例えば、マスクMのパターンPAがダイポール照明され、図14に示すように、露光光ELが投影光学系PLの所定の光学素子LSの上面の2つの領域25、26に照射される場合には、調整装置LCは、温調ユニット10より集光光学系17に赤外光RLを照射し、その集光光学系17を介して、光学素子LSの上面のうち、露光光ELが照射される2つの領域25、26の間の領域27に、赤外光RLを照射することができる。また、マスクMのパターンPAがクロスポール照明され、露光光ELが投影光学系PLの所定の光学素子の上面の4つの領域に照射される場合には、調整装置LCは、温調ユニット10より集光光学系17に赤外光RLを照射し、その集光光学系17を介して、光学素子の上面のうち、露光光ELが照射される4つの領域の間の領域に、赤外光RLを照射することができる。本実施形態においては、調整装置LCは、温調ユニット10を1つ備えており、その温調ユニット10から放射された赤外光RLは、集光光学系17により、光学素子の上面に導かれる。これにより、調整装置LCは、光学素子を所望の温度分布にすることができる。
なお、調整装置LCは、複数の温調ユニット10のそれぞれから放射された赤外光RLを集光光学系17に照射することもできる。集光光学系17は、複数の温調ユニット10のそれぞれから照射された赤外光RLを、光学素子LSの所定領域に導くことができる。
なお、上述の第1〜第9実施形態においては、ペルチェ素子11の第1電極11A及び第2電極11Bに、セラミックス板12を接続しているが、セラミックス材料をコーティングするようにしてもよい。また、上述の各実施形態においては、所定の熱量を受けることによって所定量の赤外光RLを放射可能な赤外光放射体として、セラミックスを例にして説明したが、赤外光放射体としては、例えばカーボン、石英、蛍石等を用いることもできる。
なお、上述の各実施形態において、光学素子LSに赤外光RLを照射することによって、投影光学系PLの結像特性を調整する場合、ペルチェ素子11を用いることなく、任意の加熱装置(ヒータ)を用いてセラミックス等の赤外光放射体を加熱することによって、その赤外光放射体より赤外光RLを放射させるようにしてもよい。
なお、上述の各実施形態において、光学素子LSの温度を調整する場合、ペルチェ素子11にセラミックス板12を接続することなく、そのペルチェ素子11を用いて、光学素子LSの温度を調整するようにしてもよい。すなわち、光学素子LSに赤外光RLを照射せずに、ペルチェ素子11から放射される熱によって、光学素子LSの温度を調整するようにしてもよいし、ペルチェ素子11によって、光学素子LSを冷却するようにしてもよい。
なお、上述の各実施形態においては、調整装置LCによって1つの光学素子LSの温度及び温度分布を調整する場合を例にして説明したが、もちろん、投影光学系PLの複数の光学素子LSのそれぞれの温度及び温度分布を調整してもよい。また、調整装置LCによって温度調整される光学素子LSは、発生する収差の種類に応じて決定される。さらに、調整装置LCによって温度調整される光学素子LSは、レンズ(屈折素子)に限られず、例えばミラー、凹面鏡などの反射素子のみ、あるいは屈折素子と反射素子との両方でもよい。
なお、上述の各実施形態において、投影光学系PLの結像特性を調整するための調整装置(結像特性調整装置)LCが、例えば特開昭60−78454号公報、特開平4−134813号公報、特開平11−195602号公報、国際公開第03/65428号パンフレット等に開示されているような、投影光学系PLの光学素子をZ軸方向(光軸AXに沿う方向)、θX、θY方向(光軸AXに対して傾斜方向)を動かすことができる駆動機構、光学素子間の圧力を調整する圧力調整機構、あるいは露光光の波長特性(中心波長など)を調整する機構等を備えることができる。また、調整装置LCは、駆動機構で動かされる光学素子の温度を調整することもできるし、動かされない光学素子の温度を調整することもできる。
なお、上述の各実施形態においては、調整装置LCは、投影光学系PLの光学素子LSの温度調整を行っているが、上述の調整装置LCを用いて、例えば照明系ILの光学素子を温度調整してもよい。また、石英あるいは蛍石等からなる光学素子のみならず、露光光ELの光路上に配置される光学部材、例えば照明系ILの光路上に配置されている照明領域IAを規定するブラインド装置や、投影光学系PLの光路上に配置されている開口絞り等の温度調整を、上述の調整装置LCで行ってもよいし、マスクMの温度調整を、上述の調整装置LCで行ってもよい。
なお、上述の各実施形態において、例えば国際公開第99/49504号パンフレット等に開示されているような液浸法を適用してもよい。すなわち、投影光学系PLの投影領域ARを覆うように、液体の液浸領域を基板P上に形成し、その液体を介して露光光を基板P上に照射するようにしてもよい。なお、液体としては、水(純水)を用いてもよいし、水以外のもの、例えば過フッ化ポリエーテル(PFPE)やフッ素系オイル等のフッ素系流体、あるいはセダー油などを用いてもよい。また、液体としては、水よりも露光光に対する屈折率が高い液体、例えば屈折率が1.6〜1.8程度のものを使用してもよい。
なお、上記各実施形態の基板Pとしては、半導体デバイス製造用の半導体ウエハのみならず、ディスプレイデバイス用のガラス基板や、薄膜磁気ヘッド用のセラミックウエハ、あるいは露光装置で用いられるマスクまたはレチクルの原版(合成石英、シリコンウエハ)等が適用される。
露光装置EXとしては、マスクMと基板Pとを同期移動してマスクMのパターンを走査露光するステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置(スキャニングステッパ)の他に、マスクMと基板Pとを静止した状態でマスクMのパターンを一括露光し、基板Pを順次ステップ移動させるステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(ステッパ)にも適用することができる。
また、露光装置EXとしては、第1パターンと基板Pとをほぼ静止した状態で第1パターンの縮小像を投影光学系(例えば1/8縮小倍率で反射素子を含まない屈折型投影光学系)を用いて基板P上に一括露光する方式の露光装置にも適用できる。この場合、更にその後に、第2パターンと基板Pとをほぼ静止した状態で第2パターンの縮小像をその投影光学系を用いて、第1パターンと部分的に重ねて基板P上に一括露光するスティッチ方式の一括露光装置にも適用できる。また、スティッチ方式の露光装置としては、基板P上で少なくとも2つのパターンを部分的に重ねて転写し、基板Pを順次移動させるステップ・アンド・スティッチ方式の露光装置にも適用できる。
また、本発明は、特開平10−163099号公報、特開平10−214783号公報、特表2000−505958号公報などに開示されているような複数の基板ステージを備えたマルチステージ型の露光装置にも適用できる。
更に、特開平11−135400号公報や特開2000−164504号公報に開示されているように、基板を保持する基板ステージと基準マークが形成された基準部材や各種の光電センサを搭載した計測ステージとを備えた露光装置にも本発明を適用することができる。
さらに、国際公開第2001/035168号パンフレットに開示されているように、干渉縞を基板P上に形成することによって基板P上にライン・アンド・スペースパターンを露光する露光装置、例えば特表2004−519850号公報(対応米国特許第6,611,316号)に開示されているように、2つのマスクのパターンを、投影光学系を介して基板上で合成し、1回の走査露光によって基板上の1つのショット領域をほぼ同時に二重露光する露光装置などにも本発明を適用することができる。また、プロキシミティ方式の露光装置、ミラープロジェクション・アライナーなどにも本発明を適用することができる。
露光装置EXの種類としては、基板Pに半導体素子パターンを露光する半導体素子製造用の露光装置に限られず、液晶表示素子製造用又はディスプレイ製造用の露光装置や、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD)、マイクロマシン、MEMS、DNAチップ、あるいはレチクル又はマスクなどを製造するための露光装置などにも広く適用できる。
なお、上述の実施形態においては、光透過性の基板上に所定の遮光パターン(又は位相パターン・減光パターン)を形成した光透過型マスクを用いたが、このマスクに代えて、例えば米国特許第6,778,257号公報に開示されているように、露光すべきパターンの電子データに基づいて透過パターン又は反射パターン、あるいは発光パターンを形成する電子マスク(可変成形マスクとも呼ばれ、例えば非発光型画像表示素子(空間光変調器)の一種であるDMD(Digital Micro-mirror Device)などを含む)を用いてもよい。
以上のように、本願実施形態の露光装置EXは、本願特許請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
半導体デバイス等のマイクロデバイスは、図15に示すように、マイクロデバイスの機能・性能設計を行うステップ201、この設計ステップに基づいたマスク(レチクル)を製作するステップ202、デバイスの基材である基板を製造するステップ203、前述した実施形態の露光装置EXによりマスクのパターンを基板に露光する露光工程を含む基板処理ステップ204、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)205、検査ステップ206等を経て製造される。
露光装置の一実施形態を示す概略構成図である。 マスクステージ上のマスクを示す平面図である。 調整装置の一実施形態を示す側断面図である。 調整装置の一実施形態を示す平面図である。 温調ユニットを示す斜視図の一部破断図である。 温調ユニットの側断面図である。 熱電素子を示す模式図である。 図8(A)は物体に入射した光の反射、透過、吸収を示す模式図、図8(B)は電磁波波長と物体の放射率(吸収率)との関係の一例を示す模式図である。 調整装置の動作の一例を説明するための模式図である。 互いに異なるパターンを順次用いて基板を露光する動作を説明するための図である。 調整装置の動作の一例を説明するための模式図である。 調整装置の別の実施形態を示す平面図である。 調整装置の別の実施形態を示す側面図である。 調整装置の別の実施形態を示す平面図である。 マイクロデバイスの製造工程の一例を示すフローチャート図である。
符号の説明
1…マスクステージ、2…基板ステージ、3…制御装置、4…保持部材、5…鏡筒、10…温度調整用ユニット、11…熱電素子、12…赤外光放射体、13…支持部材、14…断熱部材、15…電力供給装置、EL…露光光、EX…露光装置、LC…調整装置、LS…光学素子、M…マスク、P…基板、PA…パターン、PL…投影光学系、RL…赤外光

Claims (14)

  1. 投影光学系を介して物体上に露光光を照射して前記物体を露光する露光装置において、
    前記投影光学系の光学素子に赤外光を照射して、前記投影光学系の結像特性を調整する調整装置を備え、
    前記調整装置は、所定の熱量を受けることによって所定量の赤外光を放射可能な赤外光放射体と、前記赤外光放射体を加熱する加熱装置とを有し、前記加熱装置で前記赤外光放射体を加熱することによって、前記赤外光放射体より前記赤外光を放射し、前記赤外光で前記光学素子を加熱する露光装置。
  2. 前記加熱装置は、熱電素子を含む請求項1記載の露光装置。
  3. 前記調整装置は、前記熱電素子に印加する電力を調整することによって、前記赤外光放射体からの前記赤外光の照射を調整可能である請求項2記載の露光装置。
  4. 前記調整装置は、前記熱電素子に印加する電力を調整することによって、前記光学素子を冷却可能である請求項2又は3記載の露光装置。
  5. 前記光学素子に対して前記熱電素子を複数配置し、前記調整装置は、前記複数の熱電素子のそれぞれを制御して、前記光学素子の温度分布を調整可能である請求項4記載の露光装置。
  6. 投影光学系を介して物体上に露光光を照射して前記物体を露光する露光装置において、
    前記投影光学系の光学素子に対向するように配置された熱電素子を有し、前記熱電素子を用いて前記光学素子の温度を調整することによって、前記投影光学系の結像特性を調整する調整装置を備えた露光装置。
  7. 前記調整装置は、前記熱電素子に印加する電力を調整することによって、前記光学素子の加熱及び冷却の少なくとも一方を実行可能である請求項6記載の露光装置。
  8. 前記熱電素子は前記光学素子に対して複数設けられ、
    前記調整装置は、前記光学素子の温度分布による前記投影光学系の収差を補正するように、前記複数の熱電素子のそれぞれを制御して、前記光学素子の温度分布を調整する請求項6又は7記載の露光装置。
  9. 前記調整装置は、所定の熱量を受けることによって所定量の赤外光を放射可能な赤外光放射体を有し、前記熱電素子で前記赤外光放射体を加熱することによって、前記赤外光放射体より前記赤外光を放射し、前記赤外光で前記光学素子を加熱する請求項6〜8のいずれか一項記載の露光装置。
  10. 前記調整装置は、前記光学素子を保持する保持部材に、前記露光光の通過を妨げないように支持されている請求項1〜9のいずれか一項記載の露光装置。
  11. 前記調整装置と前記保持部材との間に設けられた断熱部材を備えた請求項10記載の露光装置。
  12. 前記光学素子を形成する材料は石英を含む請求項1〜11のいずれか一項記載の露光装置。
  13. 前記光学素子を保持する保持部材を形成する材料は金属を含む請求項1〜12のいずれか一項記載の露光装置。
  14. 請求項1〜請求項13のいずれか一項記載の露光装置を用いるデバイス製造方法。
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