JP5795454B2 - リソグラフィ装置 - Google Patents

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Description

[関連出願の相互参照]
[0001] 本出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、2012年5月9日出願の米国仮特許出願第61/644,860号の利益を主張する。
[0002] 本発明は、リソグラフィ装置に関する。
[0003] リソグラフィ装置は、所望のパターンを基板上、通常、基板のターゲット部分上に付与する機械である。リソグラフィ装置は、例えば、集積回路(IC)の製造に用いることができる。その場合、ICの個々の層上に形成される回路パターンを生成するために、マスクまたはレチクルとも呼ばれるパターニングデバイスを用いることができる。このパターンは、基板(例えば、シリコンウェーハ)上のターゲット部分(例えば、ダイの一部、または1つ以上のダイを含む)に転写することができる。通常、パターンの転写は、基板上に設けられた放射感応性材料(レジスト)層上への結像によって行われる。一般には、単一の基板が、連続的にパターニングされる隣接したターゲット部分のネットワークを含んでいる。従来のリソグラフィ装置としては、ターゲット部分上にパターン全体を一度に露光することにより各ターゲット部分を照射する、いわゆるステッパ、および放射ビームによってある特定の方向(「スキャン」方向)にパターンをスキャンすると同時に、この方向に平行または逆平行に基板をスキャンすることにより各ターゲット部分を照射する、いわゆるスキャナが含まれる。パターンを基板上にインプリントすることにより、パターニングデバイスから基板にパターンを転写することも可能である。
[0004] 所望のパターンを基板上に高精度で付与することにより、より小さいフィーチャのパターン形成が可能になり、ひいては、より多くの機能を有するより小さい集積回路を実現することができる。さらに、高精度でパターン形成することで、基板当たりの適切に機能するICの製造量を高めることができる。
[0005] 高精度のパターン形成を実現するために、リソグラフィ装置の一部のコンポーネントは正確に決定された位置、サイズまたは形状を有する必要がある。
[0006] 例えば、公知のリソグラフィ装置は、比較的速い速度で、比較的高精度に物体を移動するための可動ステージシステムを備える。そのような可動ステージシステムの例として、基板を支持するように構成された可動基板サポートと、パターニングデバイスを支持するように構成されたパターニングデバイスサポートとがある。
[0007] アクチュエータシステムは、ステージシステムの可動部品を、アクチュエータシステムの別の部品に対して駆動するために使用される。実施形態によっては、この別の部品も可動部品であってもよい。
[0008] 例えば、公知の可動ステージシステム、特に基板サポートにおいて、ステージは、ロングストローク部品およびショートストローク部品を備える。ロングストローク部品は、ベースフレーム上に配置され、ショートストロークモジュールを移動可能に支持するように構成される。ショートストローク部品は、基板を支持するように構成される。ショートストローク部品は、ロングストローク部品に対して比較的小さい可動域で、高精度に位置決めされ得る。ロングストローク部品は、ベースフレームに対して比較的大きい可動域で移動され得るが、精度は比較的低い。
[0009] アクチュエータシステムは、モータと、モータにより移動可能なムーバ要素とを備え得る。モータは、例えば、ロングストローク部品上に載置され、ムーバ要素はショートストローク部品の一部であり得る。モータは、モータの使用中に熱を発し得るコイルを備える。コイルにより生成された熱は、特にこの熱がムーバ要素に伝達されることが原因で、ソグラフィ装置の性能に悪影響を与えるおそれがある。この熱の影響を低減するために、冷却流体を使用してコイルを冷却するように構成されたコイル流体冷却システムが設けられる。
[0010] 実施において、コイル流体冷却システムは、二温度の混合物を使用して流体冷却システムの冷却流体の温度を調節する能動的な流体冷却システムである。これにより、コイルを冷却することができる。しかし、この冷却は、特に、コイルと二温度混合物の混合場所との間にいくらかの距離がある場合に、いくらかのタイムラグを有する場合がある。これにより、帯域幅の小さい比較的低速タイプの制御がもたらされる。
[0011] 熱を生成する他のタイプのコンポーネントには、センサのような電気コンポーネントや、放射への露光により加熱される光学コンポーネントがあり得る。これらのコンポーネントによって生成された熱は、温度の上昇によって位置、サイズまたは形状が変化するコンポーネントへと伝達され得る。これらの変化は、リソグラフィ装置の精度を劣化させ得る。
[0012] より効率的に温度制御されたリソグラフィ装置を提供することが望ましい。さらに、改善されたアクチュエータを有するリソグラフィ装置を提供することが望ましい。
[0013] 本発明の一実施形態では、熱源を有する第1本体と、第2本体と、ヒータデバイスと、を備えたリソグラフィ装置が提供される。第2本体は、第1本体と第2本体との間のギャップを介して第1本体に対向する対向面を有する。熱源は、ギャップを介して第2本体へと熱流束を提供するためのものである。ヒータデバイスは、対向面に取り付けられる。ヒータデバイスは、第2本体にさらなる熱流束を提供するように構成される。
[0014] ヒータデバイスからのさらなる熱流束は、第2本体に直接提供され、このさらなる熱流束が第2本体の温度に大きな影響を及ぼす。熱源からの熱流束は、ギャップを介して第2本体に提供され、ヒータデバイスからのさらなる熱流束よりも、第2本体の温度に与える影響は小さい。熱源からの熱流束における変化は、ヒータデバイスによって補償することができる。温度に与える影響の差により、ヒータデバイスからの少量の熱流束によって、熱源からの熱流束における大きな変化を補償し、第2本体への熱流束の全量を一定にすることができる。これにより、温度が効率的に制御されたリソグラフィ装置が得られる。
[0015] 本発明のいくつかの実施形態を、単なる例として、添付の概略図を参照して以下に説明する。これらの図面において同じ参照符号は対応する部分を示す。
[0016] 図1は、本発明の一実施形態に係るリソグラフィ装置を示す。 [0017] 図2は、本発明の第2実施形態を示す。 [0018] 図3は、本発明の第3実施形態に係るアクチュエータシステムの側面図を示す。 [0019] 図4は、本発明の第4実施形態に係るアクチュエータシステムの側面図を示す。 [0020] 図5は、図4のアクチュエータシステムのクローズアップ図と温度プロファイルとを示す。 [0021] 図6は、本発明の第5実施形態に係るアクチュエータシステムの側面図を示す。 [0022] 図7は、本発明の第6実施形態に係るアクチュエータシステムの側面図を示す。 [0023] 図8は、本発明の第7実施形態に係るアクチュエータシステムの側面図を示す。
[0024] 図1は、本発明の一実施形態に係るリソグラフィ装置を概略的に示している。このリソグラフィ装置は、放射ビームB(例えば紫外線または他の好適な放射)を調整するように構成された照明システム(イルミネータ)ILと、パターニングデバイス(例えば、マスク)MAを支持するように構築され、かつ特定のパラメータに従ってパターニングデバイスを正確に位置決めするように構成された第1位置決めデバイスPMに連結されたサポート構造(例えば、マスクテーブル)MTと、を備える。リソグラフィ装置は、基板(例えば、レジストコートウェーハ)Wを保持するように構築され、かつ特定のパラメータに従って基板を正確に位置決めするように構成された第2位置決めデバイスPWに連結された基板テーブル(例えば、ウェーハテーブル)WTすなわち「基板サポート」も備える。リソグラフィ装置は、さらに、パターニングデバイスMAによって放射ビームBに付けられたパターンを基板Wのターゲット部分C(例えば、1つ以上のダイを含む)上に投影するように構成された投影システム(例えば、屈折投影レンズシステム)PSを備える。
[0025] 照明システムとしては、放射を誘導し、整形し、または制御するために、屈折型、反射型、磁気型、電磁型、静電型、またはその他のタイプの光学コンポーネント、あるいはそれらのあらゆる組合せなどのさまざまなタイプの光学コンポーネントを含むことができる。
[0026] サポート構造は、パターニングデバイスを支持する、つまりパターニングデバイスの重量を支える。サポート構造は、パターニングデバイスの向き、リソグラフィ装置の設計、および、パターニングデバイスが真空環境内で保持されているか否かなどの他の条件に応じた態様で、パターニングデバイスを保持する。サポート構造は、機械式、真空式、静電式またはその他のクランプ技術を使って、パターニングデバイスを保持することができる。サポート構造は、例えば、必要に応じて固定または可動式にすることができるフレームまたはテーブルであってもよい。サポート構造は、パターニングデバイスを、例えば、投影システムに対して所望の位置に確実に置くことができる。本明細書において使用される「レチクル」すなわち「マスク」という用語はすべて、より一般的な「パターニングデバイス」という用語と同義であると考えるとよい。
[0027] 本明細書において使用される「パターニングデバイス」という用語は、基板のターゲット部分内にパターンを作り出すように、放射ビームの断面にパターンを与えるために使用できるあらゆるデバイスを指していると、広く解釈されるべきである。なお、留意すべき点として、放射ビームに付与されたパターンは、例えば、そのパターンが位相シフトフィーチャまたはいわゆるアシストフィーチャを含む場合、基板のターゲット部分内の所望のパターンに正確に一致しない場合もある。通常、放射ビームに付けたパターンは、集積回路などのターゲット部分内に作り出されるデバイス内の特定の機能層に対応することになる。
[0028] パターニングデバイスは、透過型であっても、反射型であってもよい。パターニングデバイスの例としては、マスク、プログラマブルミラーアレイ、およびプログラマブルLCDパネルが含まれる。マスクは、リソグラフィでは公知であり、バイナリ、レべンソン型(alternating)位相シフト、およびハーフトーン型(attenuated)位相シフトなどのマスク型、ならびに種々のハイブリッドマスク型を含む。プログラマブルミラーアレイの一例では、小型ミラーのマトリックス配列が用いられており、各小型ミラーは、入射する放射ビームを様々な方向に反射させるように、個別に傾斜させることができる。傾斜されたミラーは、ミラーマトリックスによって反射される放射ビームにパターンを付ける。
[0029] 本明細書において使用される「投影システム」という用語は、使われている露光放射にとって、あるいは液浸液の使用または真空の使用といった他の要因にとって適切な、屈折型、反射型、反射屈折型、磁気型、電磁型、および静電型光学系、またはそれらのあらゆる組合せを含むあらゆる型の投影システムを包含していると広く解釈されるべきである。本明細書において使用される「投影レンズ」という用語はすべて、より一般的な「投影システム」という用語と同義であると考えるとよい。
[0030] 本明細書に示されているとおり、リソグラフィ装置は、透過型のもの(例えば、透過型マスクを採用しているもの)である。また、リソグラフィ装置は、反射型のもの(例えば、上述のプログラマブルミラーアレイを採用しているもの、または反射型マスクを採用しているもの)であってもよい。
[0031] リソグラフィ装置は、2つ(デュアルステージ)以上の基板テーブルすなわち「基板サポート」(および/または2つ以上のマスクテーブル)を有する型のものであってもよい。そのような「マルチステージ」機械においては、追加のテーブルまたはサポートは並行して使うことができ、または予備工程を1つ以上のテーブルまたはサポート上で実行しつつ、別の1つ以上のテーブルまたはサポートを露光用に使うこともできる。
[0032] また、リソグラフィ装置は、投影システムと基板との間の空間を満たすように、比較的高屈折率を有する液体(例えば水)によって基板の少なくとも一部を覆うことができるタイプのものであってもよい。また、リソグラフィ装置内の別の空間(例えば、パターニングデバイス(マスク)と投影システムとの間)に液浸液を加えてもよい。液浸技術を利用して、投影システムの開口数を増加させることができる。本明細書において使用される「液浸」という用語は、基板のような構造物を液体内に沈めなければならないという意味ではなく、単に、露光中、投影システムと基板との間に液体があるということを意味するものである。
[0033] 図1を参照すると、イルミネータILは、放射源SOから放射ビームを受ける。例えば、放射源がエキシマレーザである場合、放射源とリソグラフィ装置は、別個の構成要素であってもよい。そのような場合には、放射源は、リソグラフィ装置の一部を形成しているとはみなされず、また放射ビームは、放射源SOからイルミネータILへ、例えば、適切な誘導ミラーおよび/またはビームエキスパンダを含むビームデリバリシステムBDを使って送られる。その他の場合においては、例えば、放射源が水銀ランプである場合、放射源は、リソグラフィ装置の一体部分とすることもできる。放射源SOおよびイルミネータILは、必要ならばビームデリバリシステムBDとともに、放射システムと呼んでもよい。
[0034] イルミネータILは、放射ビームの角強度分布を調節するように構成されたアジャスタADを含むことができる。一般に、イルミネータの瞳面内の強度分布の少なくとも外側および/または内側半径範囲(通常、それぞれσ-outerおよびσ-innerと呼ばれる)を調節することができる。さらに、イルミネータILは、インテグレータINおよびコンデンサCOといったさまざまな他のコンポーネントを含むことができる。イルミネータを使って放射ビームを調整すれば、放射ビームの断面に所望の均一性および強度分布をもたせることができる。
[0035] 放射ビームBは、サポート構造(例えば、マスクテーブルMT)上に保持されているパターニングデバイス(例えば、マスク)MA上に入射して、パターニングデバイスによってパターン形成される。パターニングデバイス(例えば、マスク)MAを通り抜けた後、放射ビームBは投影システムPSを通過し、投影システムPSは、基板Wのターゲット部分C上にビームの焦点をあわせる。第2位置決めデバイスPWおよび位置センサIF(例えば、干渉計デバイス、リニアエンコーダ、または静電容量センサ)を使って、例えば、さまざまなターゲット部分Cを放射ビームBの経路内に位置決めするように、基板テーブルWTを正確に動かすことができる。同様に、第1位置決めデバイスPMおよび別の位置センサ(図1には明示的に示されていない)を使い、例えば、パターニングデバイスライブラリから機械的に取り出した後またはスキャン中に、パターニングデバイス(例えば、マスク)MAを放射ビームBの経路に対して正確に位置決めすることもできる。通常、サポート構造(例えば、マスクテーブル)MTの移動は、第1位置決めデバイスPMの一部を形成するロングストロークモジュール(粗動位置決め)およびショートストロークモジュール(微動位置決め)を使って達成することができる。同様に、基板テーブルWTすなわち「基板サポート」の移動も、第2位置決めデバイスPWの一部を形成するロングストロークモジュールおよびショートストロークモジュールを使って達成することができる。ステッパの場合は(スキャナとは対照的に)、サポート構造(例えば、スクテーブル)MTは、ショートストロークアクチュエータのみに連結されてもよく、または固定されてもよい。パターニングデバイス(例えば、マスク)MAおよび基板Wは、パターニングデバイスアライメントマークM1およびM2と、基板アライメントマークP1およびP2とを使って、位置合わせされてもよい。例示では基板アライメントマークが専用ターゲット部分を占めているが、基板アライメントマークをターゲット部分とターゲット部分との間の空間内に置くこともできる(これらは、スクライブラインアライメントマークとして公知である)。同様に、複数のダイがパターニングデバイス(例えば、マスク)MA上に設けられている場合、パターニングデバイスアライメントマークは、ダイとダイの間に置かれてもよい。
[0036] 例示の装置は、以下に説明するモードのうち少なくとも1つのモードで使用できる。
1.ステップモードにおいては、サポート構造(例えば、マスクテーブル)MTすなわち「マスクサポート」および基板テーブルWTすなわち「基板サポート」を基本的に静止状態に保ちつつ、放射ビームに付けられたパターン全体を一度にターゲット部分C上に投影する(すなわち、単一静的露光)。その後、基板テーブルWTすなわち「基板サポート」は、Xおよび/またはY方向に移動され、それによって別のターゲット部分Cを露光することができる。ステップモードにおいては、露光フィールドの最大サイズによって、単一静的露光時に結像されるターゲット部分Cのサイズが限定される。
2.スキャンモードにおいては、サポート構造(例えば、マスクテーブル)MTすなわち「マスクサポート」および基板テーブルWTすなわち「基板サポート」を同期的にスキャンする一方で、放射ビームに付けられたパターンをターゲット部分C上に投影する(すなわち、単一動的露光)。サポート構造(例えば、マスクテーブル)MTすなわち「マスクサポート」に対する基板テーブルWTすなわち「基板サポート」の速度および方向は、投影システムPSの(縮小)拡大率および像反転特性によって決めることができる。スキャンモードにおいては、露光フィールドの最大サイズによって、単一動的露光時のターゲット部分の幅(非スキャン方向)が限定される一方、スキャン動作の長さによって、ターゲット部分の高さ(スキャン方向)が決まる。
3.別のモードにおいては、プログラマブルパターニングデバイスを保持した状態で、サポート構造(例えば、マスクテーブル)MTすなわち「マスクサポート」を基本的に静止状態に保ち、また基板テーブルWTすなわち「基板サポート」を動かす、またはスキャンする一方で、放射ビームに付けられているパターンをターゲット部分C上に投影する。このモードにおいては、通常、パルス放射源が採用されており、さらにプログラマブルパターニングデバイスは、基板テーブルWTすなわち「基板サポート」の移動後ごとに、またはスキャン中の連続する放射パルスと放射パルスとの間に、必要に応じて更新される。この動作モードは、前述の型のプログラマブルミラーアレイといったプログラマブルパターニングデバイスを利用するマスクレスリソグラフィに容易に適用することができる。
[0037] 上述の使用モードの組合せおよび/またはバリエーション、あるいは完全に異なる使用モードもまた採用可能である。
[0038] 第2位置決めデバイスPWにおいて、アクチュエータシステムACTは基板テーブルWTの移動を作動するために設けられる。同様のアクチュエータシステムが、リソグラフィ装置の他の可動部品、特にサポート構造(例えば、マスクテーブル)MTの移動を作動するために適用されてもよい。
[0039] 図2は、本発明の一実施形態を示している。図2は、第1本体B1および第2本体B2を有するリソグラフィ装置を概略的に示している。2つの本体B1およびB2は、ギャップGAにより互いに離隔されている。第2本体B2は、第1本体B1に対向する表面を有する。この表面は、対向面FSと呼ぶ。第1本体B1は、ギャップGAを介して第2本体B2に熱流束HF1を提供することができる熱源HSを有する。ヒータデバイスHDは、第2本体B2の対向面上に位置付けられる。ヒータデバイスHDは、第2本体B2にさらなる熱流束HF2を提供するように配置される。
[0040] 一実施形態において、第1本体B1はロングストロークモジュールを備え、第2本体B2はショートストロークモジュールを備え、熱源は、ロングストロークモジュールに対してショートストロークモジュールを移動するための位置決めデバイスの熱生成部を備える。第1本体B1は、基板Wを保持するための基板テーブルWTを備えてもよく、あるいは、パターニングデバイスMAを保持するためのサポート構造MTを備えてもよい。一実施形態において、第2本体B2は静止したコンポーネントである。第2本体B2は、光学コンポーネント、例えば、放射ビームBを誘導するための光学コンポーネントを備え得る。第1および第2本体B1およびB2は、互いに対して静止状態であってもよく、あるいは互いに対して可動であってもよい。第1本体B1は、例えば、投影システムを支持するためのフレームまたはサポート構造MTまたは基板テーブルWTなど、リソグラフィ装置の任意のタイプの本体またはコンポーネントを含み得る。熱源は、センサ、アクチュエータ、および電線のような熱を生成する電気コンポーネントを含み得る。熱源は、放射に露光される領域であってもよい。
[0041] ヒータデバイスHDは、第2本体B2の対向面FSに取り付けられる。ヒータデバイスHDは、さらなる熱流束HF2を作り出すように構成される。熱流束HF2は、第2本体B2に向かう。
[0042] 熱源によって生成される熱量は、経時的に変化し得る。例えば、熱源がモータの場合、モータが空転している時よりもモータが全パワーで稼働している時の方が多くの熱が生成される。結果として、熱流束HF1は経時変化し、第2本体B2の温度の経時変化を生じさせる。この温度変化は、第2本体B2の材料および形状に応じて、第2本体B2のサイズ、形状または位置のうちの少なくとも1つに変化を生じさせる。第2本体B2の機能は、そのようなサイズ、形状または位置の変化によって劣化することがある。
[0043] ギャップGAは、第1本体B1と第2本体B2との間の熱バリアとして作用し得る。第1本体B1と第2本体B2との間には、温度差があることがある。熱源HSによって生成された熱全体のうちの一部は、熱流束HF1を介して第2本体B2へと流れず、代わりに、別のコンポーネントに向かって流れたり、あるいは冷却システムを介して除去されたりする場合がある。ギャップGAは、第1本体B1および第2本体B2が互いに接触している状況と比較して、熱源が第2本体B2の温度に与える影響を小さくする。
[0044] ヒータデバイスHDは、熱源HSからの熱流束HF1の変化を補償する。例えば、熱源HSからの熱流束HF1が減少した場合、熱源HSからのさらなる熱流束HF2が増加し、第2本体B2への熱流束の量が一定に保たれる。ヒータデバイスHDは、第2本体B2に直接的に接続されているため、小さいパワーで十分に所望量のさらなる熱流束HF2を第2本体B2に提供することができる。同量の熱流束HF1に対する比較では、熱流束HF1は第2本体B2に到達するためにギャップGAを横断しなくてはならないため、熱源が要するパワーはより大きくなる。したがって、大きい熱源HSの変化を補償するために、小さいヒータデバイスHDのみが必要となり得る。ヒータデバイスHDのパワー量は、熱源HSのパワー量の1〜10%の範囲であり得る。
[0045] 図3は、モータMOおよびムーバ要素MEを備えるアクチュエータシステムACTを示している。モータMOは前述の第1本体B1に対応し、ムーバ要素MEは前述の第2本体B2に対応する。モータMOは、いくつかのコイルCLおよびコア要素CEを収容するモータハウジングMHを備えたリラクタンスモータである。
[0046] モータの使用中、コイルCLは実質的に熱を発し得る。この熱は放散する。この熱の放散は、コイルCLからコア要素CEを介してムーバ要素MEまでの1つ以上の経路を伝わり得る。経路は熱流束HF1によって示されている。本実施形態では、主要な熱放散経路はモータMO内の磁路または磁束経路に実質的に対応する。図面において、これらの主要な熱放散経路は二重線の矢印により示されている。熱は、例えば、コア要素CEを介さずにコイルCLからムーバ要素MEへと直接的に放散するなど、他の熱放散経路を介してコイルCLからムーバ要素MEへ放散することもある。このような他の経路は、例えば周辺空気であり得る。
[0047] コイルCLによって生成された熱がアクチュエータシステムの性能(特に、位置決め精度)に悪影響を及ぼすことを回避するために、コイル冷却システムCFCが設けられる。コイル冷却システムCFCは、コイルCLの周囲に設けられたいくつかの冷却チャネルを備える。冷却流体は、これらの冷却チャネルを通って循環され得る。冷却流体の温度は、コイルを実質的に一定温度に維持するように能動的に制御され得る。そのような冷却流体温度の能動的な制御は、例えば、冷却チャネルの上流で異なる温度を有する2つの流体を所望の冷却流体温度を得るように選択される混合率で混合するように構成された混合デバイスまたはミキサによって得ることができる。このようなコイル冷却システムCFCは、コイル温度のゆるやかな変化に対して、コイルの効果的な冷却を提供することができるが、システム内のタイムラグは、特に混合デバイスがコイルからある程度離れて配置されるために、比較的大きい。
[0048] コイルCL内の温度変動が比較的速いと、コイル冷却システムCFCがそれらの温度変動を直接補償するには遅すぎるために、アクチュエータシステムACTを介して熱の放散が生じる。
[0049] コイルCLからムーバ要素MEまでの熱放散経路における温度制御を改善するために、アクチュエータシステムACTは、温度センサSE、温度コントローラCN、およびヒータデバイスまたはヒータHDを備えた温度制御システムを備える。
[0050] 温度センサSEおよびヒータデバイスHDは、ムーバ要素ME上に配置される。温度制御システムの温度コントローラCNは、温度センサSEによって測定された温度に基づいて、温度制御信号を提供するように構成される。温度制御信号は、温度センサの測定場所において実質的に一定の温度を維持することを目的とする。実質的に一定の温度を維持することにより、ムーバ要素MEおよびヒータデバイスHDへのモータMOの熱放散は、実質的に一定のレベルになる。
[0051] 温度センサSEの測定場所は、熱放散経路の近くに配置され得る。例えば、温度センサSEは、コイルCLによって生成された放散熱の温度効果が検出できる測定場所に配置され得る。温度センサSEは、測定場所において温度を測定するように構成される。温度センサSEは、測定場所の温度を表すセンサ信号を提供する。
[0052] 温度センサSEは、この温度センサSEが配置される測定場所にて温度を測定するために使用するのに適した任意の温度センサであってよい。一実施形態において、温度センサSEは、モータMOとムーバ要素MEとの間の比較的小さいギャップ内に位置付けられるため、比較的低いプロファイルを有するセンサである。
[0053] 別の実施形態では、温度センサSEは、熱放散経路または別の好適な位置に配置され得る。また、2つ以上の温度センサを複数の測定場所に設け、それらの測定場所のそれぞれにおいて温度が実質的に一定の温度に維持されるようにしてもよい。
[0054] 一般的には、1つ以上の温度センサの1つ以上の測定場所の位置は、該測定場所のそれぞれにおいて温度を実質的に一定に維持することで、ムーバ要素MEに向かう一定の熱放散を生じさせるように選択される。一定の熱放散は、ゼロ熱放散であってもよい。
[0055] ヒータデバイスHDは、比較的薄く、かつ対向面FSの実質的に大きい領域を覆い得るヒータ膜を備え得る。ヒータデバイスHDは、任意の他の好適なヒータ要素であってもよい。
[0056] 温度センサSEによって提供されるセンサ信号は、温度コントローラCN内に導入される。温度コントローラCNは、温度信号に基づいて温度制御信号を提供するように構成される。温度制御信号は、ヒータデバイスHDに誘導される。この温度制御信号に従って、ヒータデバイスHDは所定量の熱を提供することになる。温度制御信号は、ムーバ要素への実質的に一定の熱放散を得るために、少なくとも温度センサSEの測定場所において実質的に一定の温度を維持することを目的とする。その代わりに、あるいはそれに加えて、ヒータデバイスHDは、フィードフォワードループにおいて温度センサを使用せずに制御される。フィードフォワードループは、熱源HSからの予測される熱流束HF1に基づき得る。例えば、熱源HSがモータの一部である場合、ヒータデバイスHDは、モータに付与される制御信号に基づいて制御され得る。大きい熱流束HF1を生じさせる制御信号をヒータデバイスHDに適用して小さい熱流束HF2を生じさせてもよく、あるいは、その逆でもよい。
[0057] 温度コントローラCNは、別個のコントローラであってもよく、あるいはアクチュエータシステムのコントローラもしくはリソグラフィ装置の別のコントローラなどの中央コントローラに一体化されてもよい。
[0058] モータMO上のギャップ内には、隔離層が配置されてもよい。この隔離層は、温度センサSEの測定場所における温度が比較的小さいパワー量で実質的に影響され得るように、モータMOとヒータデバイスHDとの間に弱い熱連結を提供し得る。隔離層により、ヒータデバイスHDと冷却システムCFCとの間に弱い熱連結ができる。したがって、そのような隔離層を使用することにより、ヒータデバイスHDが要するパワーは実質的に減少され得る。
[0059] 温度制御システムは、ヒータデバイスHDにより追加の熱を提供することによって、測定場所の温度を実質的に同一レベルに維持することを目的としているため、コイル冷却システムCFCは、測定場所で維持される実質的に一定の温度よりも低いコイル温度でコイルを維持するように構成され得る。例えば、コイル冷却システムCFCは、20℃のコイル温度でコイルを維持するように構成され、温度コントローラCNは、測定場所で22℃の温度を維持するように構成され得る。
[0060] コイルCLが所望のコイル温度に維持されている場合、ヒータデバイスHDは、温度センサの測定場所で所望の実質的に一定の温度を得るために追加の熱を提供することになる。これは、この測定場所での所望温度がコイル温度よりも高いためである。コイルが所望のコイル温度よりも高い熱を発すると、温度センサは測定場所において温度の上昇を測定し得る。結果として、温度コントローラCNは、ヒータデバイスHDによって生成される熱の量を減少する温度制御信号を提供することになり、それにより、測定場所における温度を実質的に一定レベル維持する。
[0061] したがって、コイル温度と温度センサSEの測定場所における実質的に一定の温度との間の定常的な温度差により、ヒータデバイスHDを使用して、このヒータデバイスHDにより生成される熱の量を小さくすることによってコイルの温度上昇を迅速に補償することができる稼働範囲が生じる。また、ヒータデバイスHDを使用して、このヒータデバイスHDにより生成される熱の量を大きくすることによってコイルCLの温度降下を迅速に補償することもできる。
[0062] 図4は、アクチュエータシステムACTの第4実施形態を示す。アクチュエータシステムACTの同一部品または実質的に同一の部品は、同一の参照番号によって示されている。
[0063] 図4の実施形態では、ムーバ要素MEの対向面FS上に2つの温度センサSEが設けられている。対向面FS上には、ヒータデバイスHD(例えば、ヒータ膜)も設けられている。
[0064] コイルCLがアクチュエータシステムACTの残りの部分よりも高い熱を発すると、熱流束HF1は図面内に示された放散経路を通ってムーバ要素MEに向けて流れ得る。熱は、コイルCLからムーバ要素に直接的に、つまりコア要素CEを介する代わりにモータハウジングMHを介して、流れることもある。これらの直接的な流れも、コイルCLからムーバ要素MEへの熱放散経路を形成し得る。しかし、モータハウジングMHは、コア要素CEよりも熱伝導率が低いことがあるため、熱は、コア要素CEを通る熱放散経路を通る方が、より容易に流れ得る。
[0065] これにより、ムーバ要素MEに対向するモータハウジングMHの表面上に不均一な温度分布がもたらされ得る。特に、コア要素CEに近い表面上の場所には、ホットスポットが発生し得る。以降、対向面FSのうちこれらの場所に対向する部分は、対向面部分FSPと呼ぶ。このようにモータハウジングMHの表面上の温度分布が不均一であることにより、結果として、ムーバ要素MEへ向かう熱放散のレベルは、対向面FS上の場所によって異なり得る。
[0066] 図4の実施形態において、温度センサSEの測定場所の位置と、ヒータデバイスHDの位置とは、温度センサSEの測定場所で実質的に一定の温度が維持される時に、コイルCLからムーバ要素MEに向かう熱放散経路の断面にわたる熱放散の積分が実質的にゼロになるように、選択される。これがどのように機能するかについて、図5を使用してさらに説明する。
[0067] 図5は、図4のクローズアップ図である。ムーバ要素MEは、2つの対向面部分FSPを有する。対向面部分FSPは、モータMO上のホットスポットに対向するため、対向面部分FSPは最も高い温度T1を有する。本例では、ホットスポットはコア要素CEのところに存在する。ヒータデバイスHDは、対向面FS上の2つの対向面部分FSP間に存在する。ヒータデバイスHDにおける温度は、T1よりも低いT2である。対向面FS上には、2つの温度センサSEが存在する。あるいは、1つまたは3つ以上の温度センサSEが使用されてもよい。温度センサSEのそれぞれは、対向面部分FSPとヒータデバイスHDとの間に存在する。所望の温度がTdesに設定される。ヒータデバイスHDは、温度センサSEがTdesの温度を測定するまでに熱を発し始める。この様子が図5に示されている。温度センサSEの場所における温度は、ヒータデバイスHDの場所における温度がTdesの温度に到達する前に、Tdesの温度に到達する。対向面部分FSPの場所における温度は、Tdesの温度よりも高い。ヒータデバイスHDと対向面部分FSPとの間の温度センサSEの位置を慎重に選択することにより、ムーバ要素MEの平均温度を決定することができる。数学的には、温度プロファイル曲線CUの積分がゼロの時、Tdesは平均温度であることが推論できる。積分は、面積A1およびA2が面積A3に等しい時にゼロである。ムーバ要素MEが好適な接続を介して第2本体B2の残りの部分に接続される(例えば、エッジを介して載置される)とT1、TdesおよびT2の間の差は、第2本体B2の望ましくない変形を引き起こさない。
[0068] 本実施形態において、熱放散のレベルはムーバ要素MEの場所に応じて異なり得るが、ムーバ要素MEに向けて放散される熱の全量は、実質的に同一レベルに保持されると認められる。例えば、コイルCLが熱を発することにより、対向面部分FSPの温度が上昇すると、温度センサSEは、温度上昇を測定することになる。それに応答して、温度コントローラCNは、ヒータデバイスHDにより生成される熱の量を減少させる。これにより、ムーバ要素MEに向かう熱流束HF1は増加するが、ヒータデバイスHDからムーバ要素MEへのさらなる熱流束HF2は減少する。結果として、ムーバ要素MEへの実質的に一定の熱放散が維持される。
[0069] 図6は、アクチュエータシステムACTの第5実施形態を示す。アクチュエータシステムACTの同一部品または実質的に同一の部品は、同一の参照番号によって示されている。
[0070] 図6の実施形態において、コア要素CEはモータのコイルCLを包囲するいくつかの実質的に閉鎖したスペースを備える。コイルCLをコア要素CEで包囲することにより、ムーバ要素MEに向かうコイルCLの熱放散は、より一層コア要素CE内に集中する。コア要素CEを介して伝わらずに、熱放散経路を介して直接的にムーバ要素MEに向かう熱放散は回避され得る。ムーバ要素MEに向かうコイルCLの熱放散をコア要素CE内に集中させることにより、熱放散をより正確に制御することができる。
[0071] 別の実施形態では、コイルCLの周囲に他のデバイスを設け、熱放散経路をコア要素内に集中させてもよい。これらの他のデバイスは、コア要素に接続されてもよいし、または他のデバイスは実質的にすべての熱がコア要素CEを介して放散されるように非常に小さい熱伝導度を有してもよい。
[0072] 上述したヒータデバイスHDおよび温度センサSEの代わりに、あるいはこれらに加えて、別の温度センサSEをコア要素CE内に配置し、別のヒータデバイスHDをコア要素CEに隣接して配置してもよい。温度制御システムは、温度センサSEの測定場所における温度を実質的に一定に維持するように構成される。コア要素CEは熱伝導度の高い材料から作られているため、測定場所において実質的に一定の温度を維持することでモータMOからムーバ要素MEへの実質的に一定の熱放散も生じさせる。
[0073] 別の実施形態では、温度センサSEおよびヒータデバイスHDを、コア要素CE内の別の場所またはコア要素CEに隣接して配置してもよいが、1つ以上のヒータデバイスHDをコイルCLの近くに配置することが有益であろう。
[0074] 図7は、アクチュエータシステムACTの第6実施形態を示す。アクチュエータシステムACTの同一部品または実質的に同一の部品は、同一の参照番号によって示されている。
[0075] 図7の実施形態において、温度センサSEは、ムーバ要素ME内に配置される。この温度センサSEの場所は、ムーバ要素MEへの渦電流の熱影響を補償できるようにするめに有益であり得る。渦電流は、ムーバ要素MEに対する熱影響を有し得る。ムーバ要素ME内の測定場所において温度を測定することにより、ムーバ要素MEに向かう熱の熱放散を制御する際に、この渦電流に起因する熱影響を考慮に入れることができる。
[0076] 図7は、コア要素CE上の複数のヒータデバイスHDを示す。これらのヒータデバイスHDは、上記実施形態において言及したようなムーバ要素ME上に位置付けられたヒータデバイスHDの代わりに、あるいはこのヒータデバイスHDに加えて、設けられ得る。
[0077] コア要素CEとムーバ要素MEとの間の熱伝達を改善するために、コア要素CEには、大きい面積を有し、かつムーバ要素MEに対向した端部要素EEが設けられる。一実施形態において、ムーバ要素と端部要素との間のギャップは小さく、例えば、最小で0.5mmである。
[0078] 温度コントローラCNは、温度センサSEの測定場所において測定された温度に基づき、ヒータデバイスHDに温度制御信号を提供するように構成される。温度制御信号は、測定場所において実質的に一定の温度を維持し、ムーバ要素MEの温度に対する渦電流の熱的作用を考慮に入れた、ムーバ要素MEに向かう一定の熱放散をもたらすことを目的とする。
[0079] ムーバ要素ME上の温度センサの代わりとして、渦電流の作用は、ムーバ要素ME上に載置されず、ムーバ要素MEの温度を測定するように配置された温度センサSEを使用して補償してもよい。これらの温度センサは、例えば、ムーバ要素に対向するモータハウジングMHの表面上に配置することができ、コア要素CEの端部要素EEと温度センサSEとの間には隔離層が設けられる。
[0080] ここまで、1つのコイルに対して、コイルCLにより生成された熱を温度制御システムによって補償することについて説明してきた。同様の考慮事項が図面内に示された他のコイルCLにも当てはまる。これらコイルCL全ての作用は、上述したような温度制御システムによって補償され得る。
[0081] 図8は、第7実施形態を示す。第7実施形態は、4つのコイルCL1〜CL4が1つのコア要素CEの周囲に配置されて設けられていること以外は、上述した実施形態と同様である。図面内の小さい円は、コイルを通る電流の方向を示している。黒い点を有する円は、図の紙面外に向かう方向に流れる電流を示し、バツ印を有する円は、図の紙面内へと向かう方向に流れる電流を示す。コイルCL1およびCL2は、コア要素CEの右側部を囲み、コイルCL3およびCL4は、コア要素CEの左側部を囲む。コイルを通る電流は、コア要素CEを通る磁束を作り出し、電流の方向により磁束の方向が決定する。最大量の磁束を得るために、コイルCL1およびCL2は、同一方向の電流を有し得る。最大磁束を得るために、コイルCL3およびCL4はコイルCL1およびCL2とは反対方向の電流を有し得て、それによりコア要素CEを通る磁束が最大化される。
[0082] 本実施形態において、アクチュエータにはコイルCL1と、さらなるコイルCL2が設けられる。コントローラ(図示なし)は、コイルのそれぞれを通る電流を独立して制御するために設けられる。コントローラは、コイルを通る電流の方向を制御する一方で、電流量を一定に保つことにより、アクチュエータによって作り出される力を制御するように構成される。放散されるパワー量は、異なるモータ力に対して一定である。本実施形態では、さらなるコイルが、あるいは両方のコイルが共に、ムーバ要素MEへの一定の熱放散を得るためのヒータとして機能する。アクチュエータは、0〜最大力までのモータ力を作り出すことができる。さらなるコイルは、コイルによって作り出された磁束を少なくとも部分的に打消し得る。ゼロ力の時、コイルにより作り出された磁束は、さらなるコイルによって完全に打ち消される。電流は、図8に示すようであってよい。最大力において、両コイルによる磁束が追加される。図8に示すように、コイルCL1およびCL2は、隣接し、かつ共通のコア要素CEの周囲に存在し得る。4つのコイルCL1〜CL4の全ては、コントローラによって独立して制御され得る。
[0083] 第7実施形態は、上記実施形態のいずれかにおいて説明された温度制御システムを有し得る。
[0084] 本発明は、本明細書に記載された実施形態に限定されない。温度センサSEおよびヒータデバイスHDの場所は、実施形態によって変化してもよい。
[0085] 本明細書において、IC製造におけるリソグラフィ装置の使用について具体的な言及がなされているが、本明細書記載のリソグラフィ装置が、集積光学システム、磁気ドメインメモリ用のガイダンスパターンおよび検出パターン、フラットパネルディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、薄膜磁気ヘッド等の製造といった他の用途を有し得ることが理解されるべきである。当業者にとっては当然のことであるが、そのような別の用途においては、本明細書で使用される「ウェーハ」または「ダイ」という用語はすべて、それぞれより一般的な「基板」または「ターゲット部分」という用語と同義であるとみなしてよい。本明細書に記載した基板は、露光の前後を問わず、例えば、トラック(通常、基板にレジスト層を塗布し、かつ露光されたレジストを現像するツール)、メトロロジーツール、および/またはインスペクションツールで処理されてもよい。適用可能な場合には、本明細書中の開示内容を上記のような基板プロセシングツールおよびその他の基板プロセシングツールに適用してもよい。さらに基板は、例えば、多層ICを作るために複数回処理されてもよいので、本明細書で使用される基板という用語は、すでに多重処理層を包含している基板を表すものとしてもよい。
[0086] 光リソグラフィの関連での本発明の実施形態の使用について上述のとおり具体的な言及がなされたが、当然のことながら、本発明は、他の用途、例えば、インプリントリソグラフィに使われてもよく、さらに状況が許すのであれば、光リソグラフィに限定されることはない。インプリントリソグラフィにおいては、パターニングデバイス内のトポグラフィによって、基板上に創出されるパターンが定義される。パターニングデバイスのトポグラフィは、基板に供給されたレジスト層の中にプレス加工され、基板上では、電磁放射、熱、圧力、またはそれらの組合せによってレジストは硬化される。パターニングデバイスは、レジストが硬化した後、レジスト内にパターンを残してレジストの外へ移動される。
[0087] 本明細書で使用される「放射」および「ビーム」という用語は、紫外線(UV)(例えば、365nm、248nm、193nm、157nm、または126nmの波長、またはおよそこれらの値の波長を有する)、および極端紫外線(EUV)(例えば、5〜20nmの範囲の波長を有する)、ならびにイオンビームや電子ビームなどの微粒子ビームを含むあらゆる種類の電磁放射を包含している。
[0088] 「レンズ」という用語は、文脈によっては、屈折、反射、磁気、電磁気、および静電型光学コンポーネントを含む様々な種類の光学コンポーネントのいずれか1つまたはこれらの組合せを指すことができる。
[0089] 上記の説明は、制限ではなく例示を意図したものである。したがって、当業者には明らかなように、添付の特許請求の範囲を逸脱することなく本記載の発明に変更を加えてもよい。

Claims (10)

  1. 熱源を備えた第1本体と、
    第2本体と、
    ヒータデバイスと、を備え、
    前記第2本体は、前記第1本体と前記第2本体との間のギャップを介して前記第1本体に対向する対向面を有し、前記熱源は、前記ギャップを介して前記第2本体へと熱流束を提供し、前記ヒータデバイスは前記対向面に取り付けられ、前記ヒータデバイスは、前記第2本体にさらなる熱流束を提供する、
    リソグラフィ装置。
  2. 前記第2本体は、光学コンポーネントを備える、請求項1に記載のリソグラフィ装置。
  3. ムーバおよびコイルを有するアクチュエータを備え、前記コイルは前記ムーバを前記コイルに対して移動し、前記コイルは前記熱源を備え、前記第2本体は前記ムーバを備える、請求項1に記載のリソグラフィ装置。
  4. 前記第1本体は、前記コイルを支持するコア要素(CE)を備え、前記コア要素は、前記熱源から前記ギャップへと前記熱流束を伝達するように配置される、請求項3に記載のリソグラフィ装置。
  5. 前記コア要素(CE)は前記コイルを包囲する、請求項4に記載のリソグラフィ装置。
  6. 前記コア要素(CE)は、前記ギャップを介して前記対向面に対向する表面を有する、請求項4又は5に記載のリソグラフィ装置。
  7. 前記第2本体の温度に基づき信号を送信する温度センサを備え、前記ヒータデバイスは前記信号に基づいて前記さらなる熱流束を提供し、前記対向面は対向面部分を有し、前記対向面部分は前記表面に対向しており、前記温度センサは、前記対向面上にあり、かつ、前記ヒータデバイスよりも、前記対向面部分により近い、請求項6に記載のリソグラフィ装置。
  8. 基板のターゲット部分上にパターン付き放射ビームを投影する投影システムと、
    前記基板を保持する基板テーブルと、を備え、
    前記第2本体は前記基板テーブルを備え、前記アクチュエータは、前記投影システムに対して前記基板テーブルを移動させる、
    請求項3〜7のいずれかに記載のリソグラフィ装置。
  9. 前記アクチュエータはリラクタンスモータである、請求項3〜8のいずれかに記載のリソグラフィ装置。
  10. 前記ヒータデバイスはヒータ膜を備える、請求項1〜9のいずれかに記載のリソグラフィ装置。
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