JP2007314385A - 光学素子の成形方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】成形型と光学素子素材との間に気体の導通流路を形成し、気体残りをなくして転写性に優れた成形品を得る。
【解決手段】対向配置された上型16及び下型18間に配置されたガラス製の光学素子素材20を加熱、押圧して光学素子を成形する際、下型18の光学機能面転写面18aの外側領域に粗面36を設ける。この粗面36により、下型18の光学機能面転写面18aと光学素子素材20の光学機能面20aとの間に滞留する気体を排気可能とする。また、上型16を押圧開始前に成形室14内の雰囲気を所定の圧力に減圧してから、成形を行う。
【選択図】図2

Description

本発明は、ガラス等の熱可塑性の光学素子素材を成形型により加熱、押圧して得られる光学素子の成形方法に関する。
従来、成形手段により光学素子素材(例えばガラスレンズ)を成形する際、成形型に形成された凹面形状の成形面(転写面)の外周部に溝を設けて、光学素子素材と成形面との間に存在する気体を逃すという技術が開示されている(特許文献1参照)。
これにより、平板状の光学素子素材を押圧する際に、凹面形状の金型成形面と光学素子素材との間の気体残りをなくして、転写性の向上を図るというものである。
また、他の従来技術として、上下に対向配置された1対の金型間に光学素子素材を置き、これら1対の金型及び光学素子素材を真空槽内において減圧し、その減圧された雰囲気下で成形を行う方法が提案されている(特許文献2参照)。
特開平8−325023号公報(第3頁、図1) 特公昭63−8050号公報(第2頁、図1)
しかしながら、特許文献1では、成形型に形成された成形面の外周部に溝を設けているため、光学素子素材を押圧する際、光軸の中心側から外周側に向かって転写するようにしないと、中心側の空気が逃げられなくなるおそれがある。
また、特許文献2の場合も、対向する上下1対の成形型間に光学素子素材を置いた場合に、金型の成形面が凹面形状であると、その上部に置かれた光学素子素材によって凹面形状部分が密封され、内側の空気が閉じ込められてしまう空間が発生する。しかも、この状態で真空槽内を減圧しても密封された空気を確実に逃すことは困難である。
従って、特許文献1及び特許文献2のいずれの場合も、金型と光学素子素材の密着度合いやそのバラツキ、初期の気体残りの体積の大小、その他、加工精度や光学素子素材の載置具合等に起因して、必ずしも十分に気体を排出することができず、成形品の形状不良となるおそれがある。
本発明は、斯かる課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、成形型と光学素子素材との間に気体の導通流路を形成し、気体残りをなくして転写性に優れた成形品を得ることのできる光学素子の成形方法を提供することにある。
前記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、
相対する1対の成形型間に配置した熱可塑性の光学素子素材を加熱、押圧して成形する光学素子の成形方法において、
前記1対の成形型の少なくとも一方の成形型と前記光学素子素材との間に気体の導通流路を設け、押圧開始前に成形室内の雰囲気を所定の圧力に減圧し、成形を行うことを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の光学素子の成形方法において、
前記1対の成形型の少なくとも一方の成形型に気体の導通流路を設けることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の光学素子の成形方法において、
前記気体の導通流路を、前記1対の成形型の少なくとも一方の成形型に形成された光学機能面転写面の外側領域に設けることを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項3に記載の光学素子の成形方法において、
前記導通流路の最大表面粗さを0.05μm以上とすることを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項1又は2に記載の光学素子の成形方法において、
前記気体の導通流路を、前記1対の成形型の少なくとも一方の成形型に形成された光学機能面転写面の内側領域に設けることを特徴とする。
請求項6に係る発明は、請求項5に記載の光学素子の成形方法において、
前記導通流路の最大表面粗さを、0.05μm以上でかつ4μm以下とすることを特徴とする。
請求項7に係る発明は、
相対する1対の成形型間に配置した熱可塑性の光学素子素材を加熱、押圧して成形する光学素子の成形方法において、
前記光学素子素材に気体の導通流路を設け、押圧開始前に成形室内の雰囲気を所定の圧力に減圧し、成形を行うことを特徴とする。
請求項8に係る発明は、請求項7に記載の光学素子の成形方法において、
前記気体の導通流路を、前記光学素子素材に転写される光学機能面の外側領域に設けることを特徴とする。
請求項9に係る発明は、請求項8に記載の光学素子の成形方法において、
前記導通流路の最大表面粗さを0.05μm以上とすることを特徴とする。
請求項10に係る発明は、請求項7に記載の光学素子の成形方法において、
前記導通流路を、前記光学素子素材に転写される光学機能面の内側領域に設けることを特徴とする。
請求項11に係る発明は、請求項10に記載の光学素子の成形方法において、
前記導通流路の最大表面粗さを、0.05μm以上でかつ4μm以下とすることを特徴とする。
本発明によれば、相対する1対の成形型と光学素子素材との間に気体の導通流路を形成し、気体残りをなくして転写性に優れた成形品を安定して得ることができる。
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
(成形装置の全体構成の説明)
図1は、本実施の形態の成形装置の断面正面図である。
同図において、この成形装置10は、外壁12と蓋13にて覆われた筐体状の成形室14内において、上下に対向配置された1対の上型16及び下型18を有している。これら1対の上型16及び下型18の間には、例えば熱可塑性素材からなる光学素子素材20が配置されている。
本実施の形態では、上型16及び下型18は、例えばタングステンカーバイド(WC)等の超硬合金を研磨して作製されている。また、光学素子素材20は、例えば円柱状の市販の光学ガラスで構成されている。
また、1対の上型16及び下型18の周囲には、これら上型16及び下型18を加熱するランプヒータ22が配置されている。
蓋13の上部には、上型16を下型18に向けて押圧するシリンダ24が設けられている。また、外壁12の外側方には、成形室14内を減圧する真空ポンプ26が設けられている。この真空ポンプ26と成形室14との間には、バルブ28が取付けられている。
更に、成形室14内に窒素ガス(N2)を導入するバルブ30と、成形室14内から窒素ガス(N2)を排出するバルブ32とが設けられている。なお、外壁12の側面には、成形室14内に光学素子素材20を供給したり、光学素子(成形品)を取り出したりする取出口34が設けられている。
次に、この成形装置10を用いた成形工程の概略を説明する。
まず、光学素子素材20を下型18上に載置する。
次に、一方のバルブ30を開放して成形室14内に窒素ガス(N2)を導入する。このとき、略同時に他方のバルブ32を開放して成形室14内の空気を排出する。
次に、ランプヒータ22に通電して上型16及び下型18を加熱する。すなわち、成形室14内が窒素ガス(N2)で満たされた状態で光学素子素材20を加熱することになる。このときの加熱温度は、ガラスの屈伏点程度の温度とするのが好ましい。なお、このように、窒素ガス(N2)の雰囲気中で加熱するのは、上型16及び下型18を含む各種部材の酸化を防止するためである。
但し、本実施形態では、成形室14内を窒素ガス(N2)で満たす場合について説明したが、これに限らず、成形室14内を窒素ガス(N2)で満たさずに減圧しても良い。
次に、バルブ30,32を閉め、真空ポンプ26を作動させて成形室14内を減圧する。ただし、バルブ30,32を閉めるタイミングは、真空ポンプ26での減圧開始前であれば、いつでも可能である。この減圧工程で、成形室14内を例えば10-1Pa(パスカル)程度の真空圧になるまで減圧する。この減圧工程は、押圧工程の前に行うのであれば、その減圧タイミングは、加熱する前に減圧しても良いし加熱した後に減圧しても良い。また、減圧と略同時に加熱しても良い。
次に、押圧成形の際は、シリンダ24を駆動させて上型16を下型18に向けて伸長させ、光学素子素材20を押圧して光学素子に成形する。
次に、冷却工程に移行して成形された光学素子を冷却する。この冷却工程では、ランプヒータ22への通電を停止し、成形室14内に再び窒素ガス(N2)を導入する。この場合、ランプヒータ22への通電停止と、成形室14内への窒素ガス(N2)の導入タイミングは、同時であっても良いし、また同時でなくても良い。
次に、冷却された光学素子(成形品)を取出口34から取り出す。
なお、以上説明した成形工程の順序は、これらに限るものではなく、その順序は適宜変更可能である。次に、本実施の形態について説明する。
(第1の実施の形態)
図2は、光学素子素材20を下型18の光学機能面転写面18aの外側領域に載置した場合の実施の形態を示している。
同図2において、上下に対向配置された上型16と下型18間に円柱状の光学素子素材20が配置されている。上型16には、下方に突出するような光学機能面転写面16aが形成され、下型18には、下方に窪むような凹状の光学機能面転写面18aが形成され、その外周に光学素子素材20を載置する平面部が形成されている。ここで、光学機能面転写面16a,18aの転写範囲を光学機能面転写範囲という。
また、光学素子素材20には、光学機能面転写面16a,18aとの対面側に夫々光学機能面転写面16a,18aが転写されて光学機能面となる鏡面部20a,20aが形成されている。
なお、鏡面部20a,20aの必要範囲は、成形による実験あるいはシミュレーションによって予め求めておく。
本実施形態では、下型18の光学機能面転写面18aの外側領域(平面部)に、気体の導通流路としての粗面36を形成したものである。この粗面36は、光学機能面転写面18aの内側から外側に向けて(すなわち、光学機能面転写面18aの中心から外方に向けて)、気体が通過できるような荒れた面に形成されている。
また、本実施形態では、この粗面36は、下型18の光学機能面転写面18aを除く略全面に亘って形成されている。更に、この粗面36は、気体が通過できるように光学機能面転写面18aの外周部から、光学素子素材20の外周部よりも外側に至るまで形成されている。
なお、本実施形態では、気体の導通流路として、下型18に粗面36を形成した場合について説明したが、この気体の導通流路は粗面36に限らず、下型18(又は上型16)と光学素子素材20との間を気体が通れる道であれば、例えば溝でも良いし又は突起等でも良い(図3及び図4参照)。
更に、この粗面36は、その最大表面粗さ(ここでは、凹凸部分の最高点と最低点との差をいう)が、例えば0.05μm以上に形成されている。これは、粗面36の最大表面粗さが、例えば0.05μm以上であれば、実質的に気体の導通流路としての機能が発揮されるからである。
なお、粗面36は光学機能面転写面18aの外側領域に形成され、光学性能に影響はないため、粗面36の最大表面粗さに上限はない。また、光学機能面転写面18aにおいては、その最大表面粗さが、一般的には例えば0.025μm程度に仕上げられている。
更に、本実施形態では、粗面36は、下型18の光学機能面転写面18aの外側領域の略全面に形成されているとして説明したが、これに限らず、例えば下型18の光学機能面転写面18aの外側領域の一部に形成しても良い。また、このような粗面36は、例えばサンドブラスト加工や所定粒度の砥石等を用いて形成することができる。
本実施形態によれば、下型18の光学機能面転写面18aの外側領域に形成された粗面36により、下型18の光学機能面転写面18aと光学素子素材20との間に気体が密封されないようにしたため、気体の排気が確実に行われ、また、光学素子素材20からの揮発成分が残留することもないので、転写性に優れた成形品を安定して得ることができる。
(変形例1)
図3(a)(b)は、気体の導通流路として溝37を形成した場合の変形例を示している。
すなわち、この変形例では、下型18の光学機能面転写面18aの転写範囲外の部分に、気体の導通流路として溝37を形成した場合について説明する。この溝37は、光学機能面転写面18aの内側から外側に向けて(すなわち、光学機能面転写面18aの中心から外方に向けて)放射状に、略90度の角度間隔で4本形成されている。
また、この溝37は、光学素子素材20の外周部よりも外側に至るまで延びている。この溝37は、本変形例では本数が少ないため、その溝幅は比較的幅広に形成されている。なお、この溝37の本数や溝幅は、必要に応じて任意に選択することができる。
(変形例2)
図4(a)(b)は、気体の導通流路として突起38を形成した場合の変形例を示している。
すなわち、本変形例では、下型18の光学機能面転写面18aの転写範囲外の部分に、気体の導通流路として突起38を形成した場合について説明する。この突起38は、光学機能面転写面18aの外側において、略90度の角度間隔で4個形成されている。
この突起38により、光学機能面転写面18aの中心側の気体は、下型18と光学素子素材20との間を通って外部に逃げることができる。なお、この突起38の個数や高さは、必要に応じて任意に選択することができる。
(第2の実施の形態)
図5は、光学素子素材20を金型の光学機能面転写面18aの内側領域すなわち光学機能面転写範囲内に載置した場合の実施の形態を示している。なお、第1の実施の形態と同一又は相当する部材には同一の符号を付して説明する。
同図5において、上下に対向配置された上型16と下型18間にボール状(球状)の光学素子素材20が配置されている。上型16には、上方に窪むような凹状の光学機能面転写面16aが形成され、また、下型18には、下方に窪むような凹状の光学機能面転写面18aが形成されている。
本実施形態では、下型18の光学機能面転写面18aの内側領域に、気体の導通流路としての粗面36を形成したものである。この粗面36は、ボール状の光学素子素材20と光学機能面転写面18aとの接点を中心として、その内側空間Aから外側空間Bに向けて(すなわち、光学機能面転写面18aの中心から外方に向けて)、気体が通過できるような荒れた面に形成されている。また、この粗面36は、下型18の光学機能面転写面18aの内側の略全周面に亘って形成されている。
なお、本実施形態では、気体の導通流路として、光学機能面転写面18aの内側領域に粗面36を形成した場合について説明したが、この気体の導通流路は粗面36に限らず、下型18(又は上型16)とボール状の光学素子素材20との間を気体が通れる道であれば、例えば溝でも良いし又は突起等でも良い。
この粗面36は、その最大表面粗さ(凹凸部分の最高点と最低点との差)が、例えば0.05μm以上でかつ4μm以下に設定されている。すなわち、最大表面粗さをRとした場合に、0.05μm≦R≦4μmに設定されている。
これは、粗面36の最大表面粗さが、例えば0.05μm以上であれば、実質的に気体の導通流路としての機能が発揮されるからである。また、光学機能面転写面18aにおいては、その最大表面粗さが、一般的には例えば0.025μm程度に仕上げられているが、4μmより大きくなると光学性能又は外観上、不良となるからである。
なお、本実施形態では、粗面36を、下型18の光学機能面転写面18aの周方向の全面に形成した場合について説明したが、これに限らず、例えば周方向の一部に形成しても良い。また、このような粗面36は、例えばサンドブラスト加工や所定粒度の砥石等を用いて形成することができる。
本実施形態によれば、下型18の光学機能面転写面18aの内側領域に形成された粗面36により、光学機能面転写面18aと光学素子素材20との間に気体が密封されないようにしたため、気体の排気が確実に行われ、また、光学素子素材20からの揮発成分が残留することもないので、転写性に優れた成形品を安定して得ることができる。
(第3の実施の形態)
図6は、光学素子素材20を下型18の光学機能面転写面の外側領域に載置した場合の実施の形態を示している。なお、第1の実施の形態と同一又は相当する部材には同一の符号(又は´)を付して説明する。
同図6において、上下に対向配置された上型16と下型18間に円柱状の光学素子素材20が配置されている。上型16には、下方に突出するような光学機能面転写面16aが形成され、下型18には、下方に窪むような凹状の光学機能面転写面18aが形成され、その外周に光学素子素材20を載置する平面部が形成されている。ここで、光学機能面転写面16a,18aの転写範囲を光学機能面転写範囲という。また、光学素子素材20には、光学機能面転写面16a,18aとの対面側に夫々光学機能面転写面16a,18aが転写されて光学機能面となる鏡面部20a,20aが形成されている。
本実施形態では、光学素子素材20に転写されて(下面側の)光学機能面となる鏡面部20aの外側領域の下面に、気体の導通流路としての粗面36’を形成したものである。この粗面36’は、光軸(図示せず)の中心側から外方側に向けて、気体が通過できるような荒れた面に形成されている。
また、この粗面36’は、光学素子素材20の周方向の略全面に亘って形成されている。更に、この粗面36’は、光学機能面転写面18aと光学素子素材20との間に閉じ込められた気体が排出できるように、光学素子素材20の内周面側から外周部の外側に至るまで形成されている。
具体的には、光学素子素材20の粗面36’は、光学素子素材20の外周部から、下型の凹状部分と平面部分との境界よりも内側に至るまで形成されている。
なお、本実施形態では、気体の導通流路として、光学素子素材20の光学機能面となる鏡面部20aの外側領域に粗面36’を形成した場合について説明したが、この気体の導通流路は粗面36’に限らず、下型18(又は上型16)と光学素子素材20との間を気体が通過できる道であれば、例えば溝でも良いし又は突起等でも良い
更に、この粗面36’は、その最大表面粗さ(ここでは、凹凸部分の最高点と最低点との差をいう)が、例えば0.05μm以上に形成されている。これは、粗面36’の最大表面粗さが、例えば0.05μm以上であれば、実質的に気体の導通流路としての機能が発揮されるからである。
なお、粗面36’は下型18の光学機能面転写面18aの転写範囲外の光学素子素材20側に形成され、光学性能に影響はないため、粗面36’の最大表面粗さに上限はない。但し、砥石粒度♯50で加工した場合、光学素子素材20がガラス等であるとヒビやカケが発生してしまうので、砥石粒度♯100程度で加工するのが好ましい。また、下型18の光学機能面転写面18aにおいては、その最大表面粗さが、一般的には例えば0.025μm程度に仕上げられている。
更に、本実施形態では、粗面36’は、光学素子素材20の外側領域の略全周に亘って形成されているとして説明したが、これに限らず、例えば光学素子素材20の周面の一部に形成しても良い。
本実施形態によれば、光学素子素材20に転写されて光学機能面となる鏡面部20aの外側領域に粗面36'を形成し、下型18と光学素子素材20との間に気体が密封されないようにしたため、気体の排気が確実に行われ、また、光学素子素材20からの揮発成分が残留することもないので、転写性に優れた成形品を安定して得ることができる。
(第4の実施の形態)
図7は、光学素子素材20を金型の光学機能面転写面18aの内側領域すなわち光学機能面転写範囲内に載置した場合の実施の形態を示している。なお、第1の実施の形態と同一又は相当する部材には同一の符号(又は”)を付して説明する。
同図7において、上下に対向配置された上型16と下型18間にボール状(球状)の光学素子素材20が配置されている。上型16には、上方に窪むような凹状の光学機能面転写面16aが形成され、また、下型18には、下方に窪むような凹状の光学機能面転写面18aが形成されている。
本実施形態では、ボール状の光学素子素材20の表面に、気体の導通流路としての粗面36”を形成したものである。この粗面36”により、ボール状の光学素子素材20と光学機能面転写面18aとの接点を介して、その内側空間Aから外側空間Bに向けて(すなわち、光学機能面転写面18aの中心から外方に向けて)、気体が通過できるような荒れた面に形成されている。また、本実施形態では、この粗面36”は、ボール状の光学素子素材20の全表面に亘って形成されている。
なお、本実施形態では、気体の導通流路として、光学素子素材20に粗面36”を形成した場合について説明したが、この気体の導通流路は粗面36”に限らず、下型18(又は上型16)とボール状の光学素子素材20との間を気体が通れる道であれば、例えば光学素子素材20に形成した溝でも良いし又は突起等でも良い。
この粗面36”は、その最大表面粗さ(凹凸部分の最高点と最低点との差)が、例えば0.05μm以上でかつ4μm以下に設定されている。すなわち、最大表面粗さをRとした場合に、0.05μm≦R≦4μmに設定されている。
これは、粗面36”の最大表面粗さが、例えば0.05μm以上であれば、実質的に気体の導通流路としての機能が発揮されるからである。また、ボール状の光学素子素材20の表面においては、4μmよりも大きくなると光学性能又は外観上、不良となるからである。
なお、本実施形態では、粗面36”を、ボール状の光学素子素材20の表面全面に形成した場合について説明したが、これに限らず、例えば表面の一部に形成しても良い。また、このような粗面36”は、例えばサンドブラスト加工や所定粒度の砥石等を用いて形成することができる。
本実施形態によれば、ボール状の光学素子素材20の表面に粗面36”を形成し、下型18と光学素子素材20との間に気体が密封されないようにしたため、気体の排気が確実に行われ、また、光学素子素材20からの揮発成分が残留することもないので、転写性に優れた成形品を安定して得ることができる。
本発明方法を実施するための成形装置の断面正面図である。 1対の成形型とその間に配置された光学素子素材の第1の実施形態を示す図である。 (a)は、1対の成形型とその間に配置された光学素子素材の変形例を示す図、(b)は、その平面図である。 (a)は、1対の成形型とその間に配置された光学素子素材の変形例を示す図、(b)は、その平面図である。 1対の成形型とその間に配置された光学素子素材の第2の実施形態を示す図である。 1対の成形型とその間に配置された光学素子素材の第3の実施形態を示す図である。 1対の成形型とその間に配置された光学素子素材の第4の実施形態を示す図である。
符号の説明
10 成形装置
14 成形室
16 上型
16a 光学機能面転写面
18 下型
18a 光学機能面転写面
20 光学素子素材
20a 光学機能面
22 ランプヒータ
24 シリンダ
26 真空ポンプ
28 バルブ
30 バルブ
32 バルブ
34 取出口
36 粗面
36' 粗面
36” 粗面
37 溝
38 突起

Claims (11)

  1. 相対する1対の成形型間に配置した熱可塑性の光学素子素材を加熱、押圧して成形する光学素子の成形方法において、
    前記1対の成形型の少なくとも一方の成形型と前記光学素子素材との間に気体の導通流路を設け、押圧開始前に成形室内の雰囲気を所定の圧力に減圧し、成形を行う、
    ことを特徴とする光学素子の成形方法。
  2. 前記1対の成形型の少なくとも一方の成形型に気体の導通流路を設ける、
    ことを特徴とする請求項1に記載の光学素子の成形方法。
  3. 前記気体の導通流路を、前記1対の成形型の少なくとも一方の成形型に形成された光学機能面転写面の外側領域に設ける、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の光学素子の成形方法。
  4. 前記導通流路の最大表面粗さを0.05μm以上とする、
    ことを特徴とする請求項3に記載の光学素子の成形方法。
  5. 前記気体の導通流路を、前記1対の成形型の少なくとも一方の成形型に形成された光学機能面転写面の内側領域に設ける、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の光学素子の成形方法。
  6. 前記導通流路の最大表面粗さを、0.05μm以上でかつ4μm以下とする、
    ことを特徴とする請求項5に記載の光学素子の成形方法。
  7. 相対する1対の成形型間に配置した熱可塑性の光学素子素材を加熱、押圧して成形する光学素子の成形方法において、
    前記光学素子素材に気体の導通流路を設け、押圧開始前に成形室内の雰囲気を所定の圧力に減圧し、成形を行う、
    ことを特徴とする光学素子の成形方法。
  8. 前記気体の導通流路を、前記光学素子素材に転写される光学機能面の外側領域に設ける、
    ことを特徴とする請求項7に記載の光学素子の成形方法。
  9. 前記導通流路の最大表面粗さを0.05μm以上とする、
    ことを特徴とする請求項8に記載の光学素子の成形方法。
  10. 前記導通流路を、前記光学素子素材に転写される光学機能面の内側領域に設ける、
    ことを特徴とする請求項7に記載の光学素子の成形方法。
  11. 前記導通流路の最大表面粗さを、0.05μm以上でかつ4μm以下とする、
    ことを特徴とする請求項10に記載の光学素子の成形方法。
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