JP2007314006A - 車両用シートのヘッドレスト - Google Patents

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Abstract

【課題】アクティブヘッドレストの頭部を受け止める支承部を前方移動させた姿勢位置に保持するための係合構造を簡略化する。
【解決手段】車両後突時に頭部を受け止める支承部3aを支持ブラケット3cに対して相対移動させることのできる車両用シートのヘッドレストである。4節リンク機構10と、これを進行の回動方向に附勢する引張ばねSaと、4節リンク機構10の回動のストッパとなる軸支部材30とを有する。4節リンク機構10は、その進行方向への回動が軸支部材30との当接によって規制された支承部3aの衝突対応位置状態では、支承部3aによって乗員の頭部を受け止める受止荷重が4節リンク機構10を軸支部材30との当接方向である進行の回動方向に回動させる押圧力として作用する位置関係とされている。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両用シートのヘッドレストに関する。詳しくは、車両の衝突時に、シートに着座した乗員の頭部を受け止める支承部をヘッドレスト基部に対して相対移動させることのできる移動手段を備えた車両用シートのヘッドレストに関する。
従来、自動車の座席用シートには、車両の後面衝突の発生時にヘッドレストを瞬時に前方移動させて乗員の頭部をサポートすることのできるアクティブヘッドレストが採用されているものがある。例えば、下記特許文献1には、4節リンク機構の動きを利用して、ヘッドレストの頭受部となる支承部を前方移動させる技術が開示されている。この開示では、シートバックに組み付けられて固定されるヘッドレスト基部と支承部との間に4節リンク機構が設けられている。そして、この4節リンク機構のヘッドレスト基部側に固定される固定リンクと他の可動リンクとの間には、ばね部材が設定されている。これにより、4節リンク機構は、常時は支承部を前方移動させる回動方向に附勢を受けている。ここで、4節リンク機構は、車両衝突が発生する前の常時は、支承部をヘッドレスト基部側に引き込んだ初期位置の姿勢状態に保持されている。そして、車両衝突が発生することにより、この保持状態が解除されて支承部が前方に附勢移動するようになっている。
また、4節リンク機構は、支承部を前方に移動させた姿勢状態では、ストッパ構造やラッチの噛合構造によって、その姿勢状態で保持されるようになっている。詳しくは、4節リンク機構は、支承部を前方移動させることにより、可動リンクがストッパと当接し、その進行方向への移動が規制されるようになっている。そして、この規制と共に、可動リンクと一体に設けられたラッチ構造が他の構成部材と噛合するようになっている。これにより、支承部の後退方向への移動が規制される。したがって、支承部を前方移動させた姿勢状態では、衝突の勢いによって頭部が後傾してきても、支承部がこれに押し戻されることなくその位置で頭部を受け止められるようになる。これにより、頭部の過度な後傾を防ぐことができ、頸部にかかる負荷を軽減することができる。
特開2002−142910号公報
しかし、上記従来の開示技術では、支承部を前方移動させた姿勢位置に保持するために、ストッパ構造やラッチの噛合構造を用いた複数の係合構造が必要となる。したがって、かかる部品点数や製造コストが増大するという問題があった。
本発明は、上記した問題を解決するものとして創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、アクティブヘッドレストの支承部を前方移動させた姿勢位置に保持することのできる係合構造を簡略化することにある。
上記課題を解決するために、本発明の車両用シートのヘッドレストは次の手段をとる。
先ず、第1の発明は、車両の衝突時に、シートに着座した乗員の頭部を受け止める支承部をヘッドレスト基部に対して相対移動させることのできる移動手段を備えた車両用シートのヘッドレストであって、移動手段は、支承部とヘッドレスト基部との間に設けられた4節リンク機構と、4節リンク機構を車両の衝突時に一方向に回動させて支承部を衝突対応位置に向けて移動させる駆動手段と、駆動手段による4節リンク機構の一方向への回動を支承部が衝突対応位置に到達した時に当接によって規制するストッパ部材と、を有し、4節リンク機構は、支承部側に固定された可動リンクとヘッドレスト基部側に固定された固定リンクとが原動リンク及び従動リンクによって相対運動可能に連結されており、原動リンク及び従動リンクの衝突時における一方向への回動に伴って支承部の位置がヘッドレスト基部に対する通常時の初期位置よりも相対的に前方かつ上方に移動する構造となっており、4節リンク機構の一方向への回動がストッパ部材との当接によって規制された支承部の衝突対応位置状態では、4節リンク機構は支承部によって乗員の頭部を受け止める受止荷重が4節リンク機構をストッパ部材との当接によって規制されている一方向に回動させる押圧力として作用する位置関係とされていることを特徴とする。
この第1の発明によれば、4節リンク機構は、車両の衝突時に駆動手段によって一方向(進行方向)に回動する。これにより、支承部が、ヘッドレスト基部に対して相対的に前方かつ上方に移動して、衝突対応位置まで移動する。この支承部が衝突対応位置まで移動した状態では、4節リンク機構の進行方向への回動は、ストッパ部材との当接によって規制された状態となる。また、この状態では、支承部にかかる乗員の頭部を受け止める受止荷重は、4節リンク機構をストッパ部材との当接によって規制されている進行方向に回動させる押圧力として作用する。したがって、支承部は、乗員の頭部を受け止める受止荷重によっては押し戻されない状態として保持される。
更に、第2の発明は、上述した第1の発明において、駆動手段は、4節リンク機構を一方向に回動附勢する附勢手段と、附勢手段の附勢に抗して4節リンク機構を支承部が初期位置となる回動位置に保持可能とする保持手段と、を有し、保持手段は、車両の衝突時に4節リンク機構の保持状態を解除操作する解除操作手段によって解除されることを特徴とする。
この第2の発明によれば、解除操作手段は、車両の衝突時に、保持手段による4節リンク機構の保持状態を解除操作する。これにより、4節リンク機構は、附勢手段の附勢によって進行方向に回動する。
次に、第3の発明は、上述した第2の発明において、解除操作手段は、シートバックの形状内部に配設された加圧板と、加圧板の動きを保持手段に伝える伝達部材と、を有し、保持手段は、解除操作手段の伝達部材から加圧板の動きを伝達されて作動する係止部材であり、4節リンク機構の原動リンク或いは従動リンクには、係止部材と係合する係合腕部が設けられており、保持手段である係止部材は、係合腕部の形成されたリンクと固定リンクとの連結軸から径方向に偏心した位置で固定リンクに回動可能に軸支されており、常時は附勢により係合腕部に突き当てられた起立の姿勢状態とされていて係合腕部の一方向への回動を規制した状態に保持されており、加圧板が押し動かされる動作に連動して回動し係合腕部との係合が外されることを特徴とする。
この第3の発明によれば、車両の衝突時には、その勢いによって乗員の背部がシートバックに大きく圧し掛かる。そして、この背凭れ荷重を受けることにより、加圧板が押し動かされる。そして、この加圧板の動きに連動して、係止部材が回動操作される。この係止部材の回動中心は、係合腕部の回動中心から径方向に離間した位置関係となっている。したがって、係止部材は、上記の回動操作によって、係合腕部に突き当てられる姿勢状態と、係合が外される姿勢状態とに切り換えられる。この係止部材が係合腕部に突き当てられた姿勢状態では、係合腕部の進行方向への回動が規制された状態となる。
次に、第4の発明は、上述した第3の発明において、4節リンク機構の一方向への回動を当接によって規制するストッパ部材は、係止部材を回動可能に軸支する軸支部材となっており、軸支部材には、係止部材との係合が外されることによって一方向に回動する係合腕部が当接することを特徴とする。
この第4の発明によれば、係合腕部は、係止部材による規制状態が解除されることにより、進行方向に回動し、軸支部材と当接する。この軸支部材は、係止部材を回動可能に軸支しており、係合腕部の当接によって4節リンク機構の進行方向への回動を規制する。
本発明は上述した手段をとることにより、次の効果を得ることができる。
先ず、第1の発明によれば、1つのストッパ部材によって、4節リンク機構の一方向(進行方向)への回動を規制することができると共に、衝突対応位置にある支承部が乗員の頭部によって押し戻されないように規制することができる。これにより、アクティブヘッドレストの支承部を前方移動させた姿勢位置に保持することのできる係合構造を、1つのストッパ部材によって簡略化して構成することができる。
更に、第2の発明によれば、附勢手段と保持手段とを用いて、駆動手段を比較的簡単に構成することができる。そして、附勢手段の附勢によって、4節リンク機構の進行方向への回動を弾みをつけて敏速に行うことができる。
更に、第3の発明によれば、加圧板や係止部材を用いて解除操作手段や保持手段を比較的簡単に構成することができる。そして、係止部材を4節リンク機構の連結軸から偏心させた配置構成としたことにより、係止部材の起倒回動のみで4節リンク機構の保持状態の切り換えを行うことができ、かかる構成を簡単にすることができる。
更に、第4の発明によれば、4節リンク機構の進行方向への回動を規制するストッパ部材と係止部材の軸支部材とを一箇所に集約したコンパクトな配置構成とすることができる。また、部品の兼用により、構成を更に合理化することができる。
以下に、本発明を実施するための最良の形態の実施例について、図面を用いて説明する。
始めに、実施例1の車両用シートのヘッドレストについて図1〜図7を用いて説明する。図1はヘッドレスト3の概略構成を側面視によって表した構成図である。図2はヘッドレスト3及びシートバック2の骨格構造を背面側から見た斜視図である。図3は4節リンク機構10の初期の姿勢状態を表した斜視図である。図4は4節リンク機構10の回動後の姿勢状態を表した斜視図である。図5は4節リンク機構10の回動前後の動きを側面視によって表した構成図である。図6は加圧板21の移動前後の動きを前面側から見た斜視図である。図7は図6の側面図である。
ここで、図2〜図7では、本実施例の構成を分かり易く表すために、ヘッドレスト3やシートバック2の表皮構造を省略し内部の骨組み構造のみを表している。したがって、以下の説明において、ヘッドレスト3やシートバック2の表皮構造について述べる場合には、適宜図1を参照するものとする。
本実施例のヘッドレスト3は、図1に示されるように、車両用シート1の一部を構成しており、シート1に着座した乗員の頭部を後方側から支持するようになっている。このヘッドレスト3は、シートバック2の上部に設置されており、常時はこの設置された姿勢状態を維持するようになっている。しかし、このヘッドレスト3は、車両の後面衝突発生時には、乗員の頭部を受け止める支承部3aを瞬時に前進移動させられるようになっている。これにより、車両の後面衝突発生時において、シートバック2やヘッドレスト3から体を前方に浮かした着座姿勢となっている乗員に対し、支承部3aだけを単独で後頭部の直ぐ後ろまで接近移動させることができる。したがって、後面衝突の発生時には、頭部がその勢いによって後傾し過ぎないようにサポートすることができ、頸部にかかる負荷を軽減することができる。
ここで、上記した支承部3aの前進移動は、ヘッドレスト3の内部に組み込まれた4節リンク機構10の回動に伴って行われる。この4節リンク機構10は、支承部3aとヘッドレスト3の支柱であるステー3bとの間に設けられている。この4節リンク機構10は、常時は、図5の実線で示されている姿勢状態に保持されており、支承部3a(図1参照)を初期位置の状態に保持している。そして、4節リンク機構10は、車両の後面衝突の発生によって上記の保持状態が解除されることにより、附勢によって支承部3aを前進移動させる方向(矢印で示されている進行方向)に回動する。これにより、4節リンク機構10は、同図の仮想線で示されるように、支承部3aを、ステー3bに対する通常時の初期位置の状態(実線状態)から相対的に前方かつ上方に移動させる。ここで、4節リンク機構10の進行方向への附勢回動は、仮想線で示されている状態位置で規制されるようになっている。そして、これにより、支承部3aを頭部の直ぐ後ろの衝突対応位置に接近移動させた状態として保持することができる。ここで、4節リンク機構10の初期の姿勢状態は図3において斜視図で表されており、回動後の姿勢状態は図4において斜視図で表されている。
ところで、上記した4節リンク機構10の保持状態を解除する操作は、図2に示されている解除操作機構20の作動によって行われる。この解除操作機構20は、シートバック2の内部に配設されている。そして、この解除操作機構20は、4節リンク機構10を初期位置の状態に係合によって保持することのできる係止部材40と連結されている。ここで、解除操作機構20は、車両の後面衝突の発生により、その勢いで乗員の背部がシートバック2に大きく圧し掛かろうとする背凭れ荷重を受けて後方側に押し動かされる構造となっている。そして、解除操作機構20は、この押動によって、係止部材40を操作し、係止部材40と4節リンク機構10との係合状態を解除させるようになっている。
以下、4節リンク機構10や解除操作機構20等の各構成について詳しく説明する。
先ず、4節リンク機構10について説明する。
すなわち、4節リンク機構10は、図4に示されるように、可動リンク11、固定リンク12、原動リンク13及び従動リンク14を有する。これら各リンクは、左右一対の構成となっており、各リンクをリンク連結する長尺棒状の連結軸10a〜10dによって左右の動きが同期して行われるようになっている。
ここで、図1を参照して、可動リンク11は、支承部3aと一体に固定されている。また、固定リンク12は、ヘッドレスト3のステー3bと一体に形成された支持ブラケット3cと一体の構成となっている。詳しくは、固定リンク12は、支持ブラケット3cと一体に形成された上腕支持部Auと下腕支持部Alとによって構成されている。すなわち、連結軸10aが上腕支持部Auによって支持されており、連結軸10dが下腕支持部Alによって支持された構成となっている。ここで、支持ブラケット3cが本発明のヘッドレスト基部に相当する。そして、原動リンク13及び従動リンク14は、可動リンク11と固定リンク12とを繋ぐかたちでこれらにリンク連結されている。
ここで、前述したヘッドレスト3のステー3bは、その中程から上側の部分がくの字上に前傾した屈曲形状に形成されている。そして、ステー3bは、シートバック2の骨格を成すバックフレーム2fのアッパフレームFuに固定されたサポート2sに差し込まれている。これにより、ヘッドレスト3がシートバック2の上部に設置された状態として保持されている。また、支持ブラケット3cは、図4に示されるように、断面コの字状に形成されており、前傾しているステー3bの上端部分をコの字の内部に挟み込むかたちで溶接によってこれと一体に固定されている。この支持ブラケット3cは、コの字の開口部をヘッドレスト3の後方に向けた状態でステー3bに固定されている。これにより、コの字の開先が乗員の頭部に向かない設置状態とされている。
また、4節リンク機構10の連結軸10aと連結軸10cとの間には、引張ばねSaが2個掛け渡されている。ここで、引張ばねSaが本発明の附勢手段に相当する。この引張ばねSaは、4節リンク機構10を進行の回動方向に附勢している。ここで、4節リンク機構10の進行の回動方向とは、図5で見て、原動リンク13が連結軸10dを中心として時計回りに回動する方向のことである。
また、原動リンク13には、固定リンク12との連結部位(連結軸10d)から更に腕が延び出した形状の係合腕部15が一体に形成されている。この係合腕部15は、左右一対の構成となっているが、相互に連結された一体型の部品として形成されている。また、連結軸10dから後方側に離間した位置には、軸支部材30が配設されている。この軸支部材30は、下腕支持部Alに対して軸回動可能に支持されており、連結軸10dに対して軸心が径方向に偏心した位置関係となっている。そして、この軸支部材30には、係合によって4節リンク機構10を初期位置の状態で保持することのできるカム形状の係止部材40が一体に固定されている。この係止部材40は、軸支部材30の両端部に左右一対で設けられている。そして、係止部材40は、支持ブラケット3cとの間に掛け渡された引張ばねSbの附勢により、常時は図5の紙面内時計回り方向に附勢され、実線で示された起立の姿勢状態に保持されている。
ここで、前述した係合腕部15には、カム形状の係止部材40と当接可能な係止面15aと、軸支部材30と当接可能な当接面15bと、が形成されている。前者の係止面15aは、係合腕部15の回動方向に面を向けて形成されている。この係止面15aは、係止部材40が起立の姿勢状態(実線状態)のときには、これに突き当てられるかたちで係合する。これにより、係合腕部15を介して、4節リンク機構10の進行方向への回動が規制された状態となる。また、後者の当接面15bは、軸支部材30を受け入れ可能に湾曲した凹形状に形成されている。この当接面15bは、係止面15aと係止部材40との係合状態が外されて係合腕部15が進行方向に回動することにより、軸支部材30と当接する(仮想線状態)。これにより、4節リンク機構10は、その進行方向への回動が規制された状態となる。
ここで、図1に示されるように、4節リンク機構10の進行方向(矢印方向)への回動が軸支部材30によって規制された状態、すなわち支承部3aが衝突対応位置まで移動した状態では、4節リンク機構10の姿勢状態は次のようになっている。すなわち、原動リンク13や従動リンク14は、各々の固定リンク12に対する連結軸10dまたは連結軸10aに対し、水平よりも上を向いた姿勢状態となっている。これにより、可動リンク11は、支承部3aによって乗員の頭部を受け止める受止荷重を、4節リンク機構10を軸支部材30との当接によって規制されている進行方向に回動させる押圧力として作用させる姿勢状態となっている。
したがって、車両の後面衝突の発生時には、支承部3aに後傾に伴う乗員の頭部を受け止める受止荷重が作用しても、支承部3aは、進行方向とは逆方向(矢印の逆方向)に押し戻されない状態として保持される。
次に、解除操作機構20について説明する。
すなわち、解除操作機構20は、図6に示されるように、加圧板21と、軸支部材22と、腕部材23と、ケーブル部材24と、を有する。これら各部材は、シートバック2の形状内部に配設されている。詳しくは、各部材は、図7に示されるように、シートバック2の骨格を成すバックフレーム2fのサイドフレームFsの前後幅に収まるように配設されている。なお、ケーブル部材24については、その下端側はシートバック2の形状内部に配設されているが、上端側は、図2に示されるように、ステー3bの内部に挿し通されることによってヘッドレスト3の形状内部に配設されている。ここで、ケーブル部材24が本発明の伝達部材に相当する。
詳しくは、加圧板21は、図6に示されるように、その上側と下側の縁部がシートバック2の後方側に反り返った湾曲形状に形成されている。この加圧板21は、その後方下側の位置で、サイドフレームFsに対して軸回動可能に連結された軸支部材22と一体に固定されている。詳しくは、軸支部材22は、両サイドフレームFs,Fs間に掛け渡されて固定された補強部材Rfに対し、これに更に固定して設けられた軸支ブラケットRbによって軸回動可能に連結されている。これにより、加圧板21は、シートバック2に対して、その形状内部で前後方向に押引動可能な状態とされている。この加圧板21は、常時は図6や図7の実線で示されている前側の姿勢位置に保持されている。そして、車両の後面衝突の発生により、その勢いで乗員の背部がシートバック2に大きく圧し掛かろうとする背凭れ荷重を受けることにより、同図の仮想線で示されるように後方側に押し動かされる。
次に、腕部材23は、図7に示されるように、軸支部材22と一体に固定されており、加圧板21や軸支部材22と回動を共にするようになっている。詳しくは、腕部材23は、軸支部材22の前方に向けて腕を延び出す形状に形成されている。これにより、加圧板21、軸支部材22及び腕部材23の一体構成より成る全体形状が、折曲点である軸支部材22を回動中心としたL字フレーム状に形成されている。この腕部材23には、ケーブル部材24のアウターケーブル24bの下端が一体に固定されている。
ここで、ケーブル部材24は、可撓性を有するが比較的剛性の高い管状のアウターケーブル24bの内部に可撓性を有したインナーケーブル24aが挿し通された構成となっている。そして、アウターケーブル24bの下端は、上述したように腕部材23に固定されており、インナーケーブル24aの下端は、図6に示されるように、バックフレーム2fと一体に固定されている。また、アウターケーブル24bの上端は、図3に示されるように、ヘッドレスト3の支持ブラケット3cと一体に固定されており、インナーケーブル24aの上端は、係止部材40と一体に固定されている。
したがって、図7に戻って、ケーブル部材24は、加圧板21が後方側に押し動かされる動作によって牽引操作される。すなわち、加圧板21が後方側に押し動かされると、腕部材23によってアウターケーブル24bの下端が上方側に持ち上げられる。これにより、内部に挿通されているインナーケーブル24aの下端側が相対的に引き出されるかたちとなり、上端側のインナーケーブル24aのアウターケーブル24bに対する引き出し長さが短くなる。すなわち、上端側のインナーケーブル24aが牽引される。そして、図5に示されるように、上端側のインナーケーブル24aが牽引されることにより、係止部材40が引張ばねSbの附勢に抗して引張り込まれる。すなわち、係止部材40が紙面内反時計回り方向に回動操作される。これにより、同図の仮想線で示されるように、係止部材40は、係合腕部15の係止面15aとの係合状態から外される。なお、係止部材40は、加圧板21の押動状態が解かれることにより、引張ばねSbの附勢によって再び起立の姿勢状態に戻される。したがって、進行方向に回動した4節リンク機構10を初期位置の状態に戻し込む操作を行うことにより、係止部材40は係合腕部15の係止面15aと自動的に係合する。
次に、本実施例の使用方法について説明する。
すなわち、図1の仮想線に示されるように、ヘッドレスト3の通常時の初期状態では、支承部3aが初期位置の状態で保持されている。そして、図6を参照して、車両の後面衝突が発生すると、その勢いで乗員の背部がシートバック2に大きく圧し掛かり、加圧板21が後方側に押し動かされる。これにより、図5に示されるように、ケーブル部材24が牽引操作され、係止部材40による4節リンク機構10の保持状態が解除される。そして、これにより、4節リンク機構10は、引張ばねSaの附勢によって、係合腕部15の当接面15bが軸支部材30と当接する位置まで進行方向(矢印方向)に回動する。これにより、同図の仮想線で示されるように、支承部3aが初期位置の状態(実線状態)から前方かつ上方に移動した衝突対応位置の状態となり、同位置で頭部が後傾してくるのを待ち受ける状態となる。そして、図1に戻って、支承部3aが衝突対応位置(実線位置)まで移動したことにより、支承部3aにかかる頭部の後傾に伴う受止荷重は、4節リンク機構10を軸支部材30によって規制されている進行方向に回動させる押圧力として作用する。したがって、支承部3aは、上記の受止荷重を受けても進行方向とは逆方向に押し戻されることはなく、乗員の頭部を衝突対応位置で受け止める。
なお、衝突対応位置(実線位置)まで移動させた支承部3aを元の初期位置(仮想線位置)の状態に戻すには、4節リンク機構10を引張ばねSaの附勢に抗して進行方向(矢印方向)とは逆の回動方向に戻し込むように操作すればよい。これにより、図5に示されるように、起立の姿勢状態(実線状態)に附勢されている係止部材40に係合腕部15の係止面15aを自動的に係合させることができ、支承部3aを再び初期位置の状態に保持することができる。
このように、本実施例の車両用シートのヘッドレストによれば、1つのストッパ部材(軸支部材30)によって、4節リンク機構10の進行方向への回動を規制することができると共に、衝突対応位置にある支承部3aが乗員の頭部によって押し戻されないように規制することができる。これにより、アクティブヘッドレストの支承部3aを前方移動させた姿勢位置に保持することのできる係合構造を、1つのストッパ部材によって簡略化して構成することができる。
更に、引張ばねSaを用いて、4節リンク機構10の進行方向への回動を弾みをつけて敏速に行うことができる。更に、加圧板21や係止部材40を用いて解除操作機構20や4節リンク機構10の保持機構を比較的簡単に構成することができる。そして、係止部材40を4節リンク機構10の連結軸10dから偏心させた配置構成としたことにより、係止部材40の起倒回動のみで4節リンク機構10の保持状態の切り換えを行うことができ、かかる構成を簡単にすることができる。更に、係止部材40を軸支する軸支部材30に4節リンク機構10の進行方向への回動を規制するストッパ機能を兼用させたことにより、かかる構成を一箇所に集約したコンパクトかつ合理的な構成とすることができる。
以上、本発明の実施形態を1つの実施例について説明したが、本発明は上記実施例のほか各種の形態で実施できるものである。
例えば、4節リンク機構は、加圧板によって牽引操作されるケーブル部材によって、直接、進行方向に回動操作される構成であってもよい。このようなケーブル部材によって4節リンク機構を直接回動操作する構成は、特開2005−104259号公報等の文献に開示されている。
また、4節リンク機構の進行方向への回動を規制する係合腕部は、従動リンク側に形成されていてもよい。なお、係合腕部を可動リンクに形成し、隣接する原動リンクや従動リンクにストッパ部材が設けられても構わないが、構成が複雑となるおそれがある。
また、4節リンク機構は、ストッパ部材によって進行方向への回動が規制された姿勢状態では、原動リンクや従動リンクが共に水平よりも上を向いた姿勢状態となるものを示した。しかし、4節リンク機構の姿勢状態は、支承部によって乗員の頭部を受け止める受止荷重が4節リンク機構を更に進行方向に回動させる押圧力として作用する姿勢状態となっていればよく、特に限定されるものではない。
また、4節リンク機構の進行方向への回動を規制するストッパ部材と、係止部材を軸支する軸支部材とは、別個の部品によって形成されていても良い。但し、この場合には、部品点数が増大してしまうことに留意が必要である。
また、伝達部材としてケーブル部材を示したが、リンク機構等の動力伝達可能な他の構成部材を適用してもよい。
ヘッドレストの概略構成を側面視によって表した構成図である。 ヘッドレスト及びシートバックの骨格構造を背面側から見た斜視図である。 4節リンク機構の初期の姿勢状態を表した斜視図である。 4節リンク機構の回動後の姿勢状態を表した斜視図である。 4節リンク機構の回動前後の動きを側面視によって表した構成図である。 加圧板の移動前後の動きを前面側から見た斜視図である。 図6の側面図である。
符号の説明
1 シート
2 シートバック
2f バックフレーム
2s サポート
3 ヘッドレスト
3a 支承部
3b ステー
3c 支持ブラケット(ヘッドレスト基部)
10 4節リンク機構
10a〜10d 連結軸
11 可動リンク
12 固定リンク
13 原動リンク
14 従動リンク
15 係合腕部
15a 係止面
15b 当接面
20 解除操作機構
21 加圧板
22 軸支部材
23 腕部材
24 操作ケーブル(伝達部材)
24a インナーケーブル
24b アウターケーブル
30 軸支部材
40 係止部材
Sa 引張ばね(附勢手段)
Sb 引張ばね
Fs サイドフレーム
Fu アッパフレーム
Rf 補強部材
Rb 軸支ブラケット
Au 上腕支持部
Al 下腕支持部

Claims (4)

  1. 車両の衝突時に、シートに着座した乗員の頭部を受け止める支承部をヘッドレスト基部に対して相対移動させることのできる移動手段を備えた車両用シートのヘッドレストであって、
    前記移動手段は、
    前記支承部とヘッドレスト基部との間に設けられた4節リンク機構と、
    該4節リンク機構を車両の衝突時に一方向に回動させて前記支承部を衝突対応位置に向けて移動させる駆動手段と、
    該駆動手段による4節リンク機構の一方向への回動を前記支承部が衝突対応位置に到達した時に当接によって規制するストッパ部材と、を有し、
    前記4節リンク機構は、前記支承部側に固定された可動リンクと前記ヘッドレスト基部側に固定された固定リンクとが原動リンク及び従動リンクによって相対運動可能に連結されており、該原動リンク及び従動リンクの衝突時における一方向への回動に伴って前記支承部の位置がヘッドレスト基部に対する通常時の初期位置よりも相対的に前方かつ上方に移動する構造となっており、
    前記4節リンク機構の一方向への回動がストッパ部材との当接によって規制された支承部の衝突対応位置状態では、該4節リンク機構は支承部によって乗員の頭部を受け止める受止荷重が該4節リンク機構をストッパ部材との当接によって規制されている一方向に回動させる押圧力として作用する位置関係とされていることを特徴とする車両用シートのヘッドレスト。
  2. 請求項1に記載の車両用シートのヘッドレストであって、
    前記駆動手段は、
    前記4節リンク機構を一方向に回動附勢する附勢手段と、
    該附勢手段の附勢に抗して前記4節リンク機構を前記支承部が初期位置となる回動位置に保持可能とする保持手段と、を有し、
    該保持手段は、車両の衝突時に前記4節リンク機構の保持状態を解除操作する解除操作手段によって解除されることを特徴とする車両用シートのヘッドレスト。
  3. 請求項2に記載の車両用シートのヘッドレストであって、
    前記解除操作手段は、
    前記シートバックの形状内部に配設された加圧板と、
    該加圧板の動きを前記保持手段に伝える伝達部材と、を有し、
    前記保持手段は、前記解除操作手段の伝達部材から加圧板の動きを伝達されて作動する係止部材であり、
    前記4節リンク機構の原動リンク或いは従動リンクには、前記係止部材と係合する係合腕部が設けられており、
    前記保持手段である係止部材は、前記係合腕部の形成されたリンクと固定リンクとの連結軸から径方向に偏心した位置で固定リンクに回動可能に軸支されており、常時は附勢により前記係合腕部に突き当てられた起立の姿勢状態とされていて該係合腕部の一方向への回動を規制した状態に保持されており、前記加圧板が押し動かされる動作に連動して回動し前記係合腕部との係合が外されることを特徴とする車両用シートのヘッドレスト。
  4. 請求項3に記載の車両用シートのヘッドレストであって、
    前記4節リンク機構の一方向への回動を当接によって規制するストッパ部材は、前記係止部材を回動可能に軸支する軸支部材となっており、
    該軸支部材には、前記係止部材との係合が外されることによって一方向に回動する係合腕部が当接することを特徴とする車両用シートのヘッドレスト。
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