JP5003169B2 - 車両用シートのシートバック構造 - Google Patents

車両用シートのシートバック構造 Download PDF

Info

Publication number
JP5003169B2
JP5003169B2 JP2007007992A JP2007007992A JP5003169B2 JP 5003169 B2 JP5003169 B2 JP 5003169B2 JP 2007007992 A JP2007007992 A JP 2007007992A JP 2007007992 A JP2007007992 A JP 2007007992A JP 5003169 B2 JP5003169 B2 JP 5003169B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
seat back
cam member
movement
back structure
end side
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007007992A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008174044A (ja
Inventor
健二 川野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Boshoku Corp
Original Assignee
Toyota Boshoku Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Boshoku Corp filed Critical Toyota Boshoku Corp
Priority to JP2007007992A priority Critical patent/JP5003169B2/ja
Publication of JP2008174044A publication Critical patent/JP2008174044A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5003169B2 publication Critical patent/JP5003169B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Seats For Vehicles (AREA)

Description

本発明は、車両用シートのシートバック構造に関する。詳しくは、車両用シートに着座した乗員の背面をシートバックによって支持する構成となっている車両用シートのシートバック構造に関する。
従来、車両用シートの支持構造には、車両後突発生時における頭部の後傾に伴う鞭打ち症を軽減するための対策が種々採られている。例えば、下記特許文献1には、車両後突の発生時に、乗員の肩部を支持する肩支持部の取付け位置が後方移動するように構成された技術が開示されている。この開示では、後突時にシートバックに乗員の背凭れ荷重が作用することにより、肩支持部が後方へ押動される構成となっている。これにより、乗員の肩部が受け止められるタイミングを遅らせることができ、肩部に先行して後傾していく頭部と受け止められるタイミングを近づけて鞭打ちを起こり難くすることができる。
特開2001−253281号公報
しかし、上記従来の開示技術では、車両後突が発生する前の通常の着座使用時においても、乗員の背凭れ荷重を受けることによって肩支持部が後方移動してしまう構成となっている。したがって、通常の着座使用時には、乗員の肩部の支持状態が安定し難くなり、良好な着座感が得られないものとなる。
本発明は、上記問題を解決するものとして創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、車両後突の発生時に乗員の肩部の支持位置を後方へ移動させられるように構成されたシートバックの支持構造を、通常の着座使用時には乗員の肩部が安定して支持されるようにすることにある。
上記課題を解決するために、本発明の車両用シートのシートバック構造は次の手段をとる。
1の発明は、両用シートのシートバック構造であって、シートバックの枠状に組まれた骨格部内に架設されて着座乗員の背面を支持する支持体と、支持体の着座乗員の肩部近傍を支持する上端側支持部位を上記骨格部に対して後方移動不能な状態に保持する移動規制手段と、を有する。移動規制手段は、骨格部に回動可能に枢着されたカム部材と、カム部材を前方側に回転附勢して支持体の上端側支持部位に後方側から押し当てて上端側支持部位の後方移動を規制した当接状態に保持する附勢部材と、カム部材に一体的に取り付けられて車両後突発生時の慣性作用によりカム部材を後方回転させて支持体の上端側支持部位との当接状態から離すウェイトと、を有する。支持体の上端側支持部位は、常時は、カム部材により後方側から押し当てられて支持される初期位置で着座乗員の肩部近傍を受け止めるが、車両後突の発生時には、ウェイトの慣性作用によりカム部材による支持状態が解かれて、上記初期位置から後方側に移動した位置で着座乗員の肩部近傍を受け止める構成となっている
この第1の発明によれば、支持体の上端側支持部位は、常時は、カム部材により後方側から押し当てられて支持される初期位置で、着座乗員の肩部近傍を受け止める。しかし、支持体の上端側支持部位は、車両後突が発生することにより、ウェイトの慣性作用によりカム部材が後方回転することでカム部材による後方側からの支持状態が解かれ、上記初期位置から後方側に移動した位置で着座乗員の肩部近傍を受け止める状態となる。
第2の発明は、上述した第1の発明において、支持体の上端側支持部位、シートバックの左右両側部の骨格を成す両サイドフレーム間にけ渡された剛体棒状の固定部材により構成され移動規制手段上記固定部材の各サイドフレームに対する後方移動を規制したり解除したりする構成となっているものである
この第の発明によれば、支持体の上端側支持部位が、シートバックの両サイドフレーム間に架け渡される剛体棒状の固定部材から成ることにより、着座乗員の肩部近傍が、固定部材によって幅方向の広い範囲で受け止められて支持される。
第3の発明は、上述した第の発明において、カム部材が、シートバックの各サイドフレームにそれぞれ配設されており、両カム部材が、連結軸により互いに一体的となって回動するように連結されているものである
この第の発明によれば、車両後突の発生時には、両方のカム部材が一緒になって後方回転する。したがって、これらカム部材による固定部材の後方移動の規制状態が一斉に解かれるようになる。
第4の発明は、上述した第の発明において、固定部材は、その剛体棒状の各端部が、各サイドフレームに設定された前後方向に延びる長孔内に挿通されており、各長孔により前後方向への移動が案内されるようになっているものである。
この第の発明によれば、固定部材の前後移動が、各サイドフレームに設定された長孔の形状内で行われるように案内されるようになる。
本発明は上述した手段をとることにより、次の効果を得ることができる。
1の発明によれば、ウェイトを取り付けたカム部材を、通常時、附勢部材の附勢力によって支持体の上端側支持部位に後方側から押し当てて、その後方移動を規制する構成としたことにより、通常の着座使用時には、上記カム部材により支えられた支持体の上端側部位によって着座乗員の肩部を安定して支持することができ、車両後突の発生時には、ウェイトの慣性作用によって上記カム部材による支えを外して、支持体の上端側部位による着座乗員の肩部の支持位置を後方側へ移動させられる構成を得ることができる。
2の発明によれば、支持体の上端側支持部位をシートバックの両サイドフレーム間に架け渡された剛体棒状の固定部材により構成したことにより、着座乗員の肩部を幅方向に広く受け止めることのできる構成を得ることができる。
3の発明によれば、シートバックの両サイドフレームにカム部材を設定し、これらを連結軸で繋ぐことで一緒に回動させられるようにしたことにより、車両後突の発生時に、両カム部材による固定部材の後方移動の規制状態を一斉に解除することができ、固定部材をスムーズに後方移動させることができる。
4の発明によれば、シートバックの両サイドフレームに長孔を設定して固定部材の前後移動を案内するようにしたことにより、固定部材が一定の軌跡上を動くようになるため、固定部材の移動規制や規制解除を適切に行えるようにすることができる
以下に、本発明を実施するための最良の形態の実施例について、図面を用いて説明する。
始めに、実施例1の車両用シートのシートバック構造について、図1〜図5を用いて説明する。
ここで、図1には、本実施例の車両用シート1の概略構成が斜視図によって表されている。この車両用シート1は、背凭れ部となるシートバック2と、着座部となるシートクッション3と、頭受け部となるヘッドレスト4と、を有する。なお、図1では、シートバック2の内部構造を分かり易く示すために、表皮カバーやクッションパッド等の組付け部品を省略して内部骨組み構造のみを表している。
このシートバック2は、門形状の枠体として形成されたバックフレーム2Fの枠内に乗員の背面を受け止めて支持することのできるコンターマット2Cが取付けられた構成となっている。ここで、コンターマット2Cが本発明の支持体に相当する。このコンターマット2Cは、シートバック2の縦横方向に複数のワイヤ部材がひと繋ぎ状に延設されたワイヤ構造として構成されている。詳しくは、コンターマット2Cは、シートバック2の幅方向に間を空けて配設された縦方向に延びる左右一対の縦ワイヤCvが、横方向に延びる複数の横ワイヤChによって互いに繋がれた構成となっている。そして、コンターマット2Cは、更に、一対の縦ワイヤCvの上端部がバックフレーム2Fの両サイドフレームFsの間に掛け渡された剛体丸棒状の固定ワイヤCfに掛着されて固定された構成となっている。
このコンターマット2Cは、固定ワイヤCfの両端部が後述する移動規制機構10を介して両サイドフレームFsに係止されると共に、左右一対の縦ワイヤCvが複数の吊ばねCsによって各サイドフレームFsに吊持されることにより、バックフレーム2Fに装着されている。これにより、コンターマット2Cは、車両用シート1に着座した乗員の背面をシートバック2の幅方向と縦方向の広い範囲で安定的に支持できるようになっている。なお、固定ワイヤCfが配設されている位置では、主に乗員の肩部が支持されるようになっている。
ここで、固定ワイヤCfが本発明の固定部材に相当し、移動規制機構10が本発明の移動規制手段に相当する。
このコンターマット2Cは、車両用シート1に乗員が着座する通常使用の着座状態時には、固定ワイヤCfの両端側の係止構造や吊ばねCsの吊持構造により、乗員の背凭れ荷重を受け止めてこれを安定的に支持するようになっている。しかし、コンターマット2Cは、車両後突が発生することにより、その上端側の支持部位を構成する固定ワイヤCfの係止状態が外れて固定ワイヤCfが後方移動するようになっている。
詳しくは、固定ワイヤCfは、車両後突の発生時には、各サイドフレームFsに対する係止状態から外れされることにより、車両後突の勢いで後傾してくる乗員の背面に押圧されるかたちで後方移動する。そして、固定ワイヤCfは、その後方移動した位置で再び各サイドフレームFsに係止した状態となり、この後方移動した位置で乗員の背面を受け止めて支持する。
これにより、固定ワイヤCfが後方移動しない構成と比べると、乗員の肩部が固定ワイヤCfによって受け止められるタイミングを遅らせることができる。したがって、乗員の肩部が受け止められるタイミングを、肩部に先行して後傾していく頭部がヘッドレスト4に受け止められるタイミングに近づけることができ、鞭打ちを起こり難くすることができる。
以下、固定ワイヤCfを各サイドフレームFsに係止させたり車両後突時に係止状態を外したりする移動規制機構10の構成について詳しく説明する。ここで、図2には、移動規制機構10の構成部品が平面図によって表されている。
この移動規制機構10は、両サイドフレームFsに一体的に配設された板状のマウントプレート11と、このマウントプレート11に取付けられた板形状のカム部材12と、カム部材12を回動附勢する引張ばね13と、両カム部材12を一体的に連結する連結軸14と、を有する。ここで、マウントプレート11が本発明の支持具に相当し、引張ばね13が本発明の附勢部材に相当する。
詳しくは、各マウントプレート11は、2枚の板状部材を間を空けて重ね合わせた構成となっており、この両板状部材の間にカム部材12を挟み込むかたちで配置させている。このマウントプレート11には、前後方向に延びる長孔11Hが2枚の板状部材に貫通して形成されている。そして、この長孔11Hに対して固定ワイヤCfの各端部が挿通されている。これにより、固定ワイヤCfは、長孔11Hの孔形状の範囲内でのみ前後方向に移動可能とされている。
次いで、カム部材12は、前述したマウントプレート11の2枚の板状部材の間に挟まれて配置されている。このカム部材12は、これと一体的に設けられた連結ピン12Pによって、マウントプレート11の各板状部材に対して回動可能に軸支されている。そして、カム部材12は、マウントプレート11との間に引張ばね13が掛けられている。詳しくは、引張ばね13は、その一端がカム部材12に設けられたばね掛ピン12Aに掛着されており、他端がマウントプレート11に設けられたばね掛ピン11Aに掛着されている。これにより、カム部材12は、常時は、引張ばね13の附勢作用によって、引張ばね13を窄める方向に回動附勢されている。
ここで、図3には、カム部材12や引張ばね13等の各構成部品の配置関係が側面視によって模式的に表されている。同図に示されるように、カム部材12は、連結ピン12Pの設けられている図示右上側の部位を回動中心として、引張ばね13によって時計回り方向に回動附勢されている。これにより、カム部材12は、常時はその外周面を固定ワイヤCfに押し付けた状態として、固定ワイヤCfを長孔11Hの前端側(図示左端側)に保持する初期の回動位置状態で保持されている。
このカム部材12が初期の回動位置に保持された状態では、乗員の背凭れ荷重を受けるなどして固定ワイヤCfが後方移動しようとしても、この後方移動がカム部材12によって規制されるようになっている。詳しくは、カム部材12は、その初期の回動位置状態で固定ワイヤCfが後方に押圧された際にこれと当接する当接面形状が、固定ワイヤCfの軸芯とカム部材12の回動中心(連結ピン12P)とを結ぶ線上の位置でその線の延びる方向に丸棒状の固定ワイヤCfを受け止められる形状に形成されている。したがって、カム部材12は、固定ワイヤCfから受ける後方側への押圧力の作用によっては回動しないため、固定ワイヤCfの後方移動を規制した状態として保持される。
しかし、カム部材12は、図4に示されるように、車両後突が発生することにより、係る慣性力の作用によってそれ自体が図示反時計回りに回動し、前述した固定ワイヤCfの後方への移動規制状態を解除する。ここで、カム部材12の図示下端側部位には、カム部材12の慣性運動に弾みを付け易くするための円柱形状のウェイト12Wが取り付けられている。また、図2に示されるように、両カム部材12は、ウェイト12W同士を繋ぐかたちで設けられた連結軸14により、双方の回動運動が一体的となって行われるようになっている。これにより、カム部材12は、図4に示されるように、車両後突の発生時には、その慣性作用を受けて一斉に弾み良く反時計回りに回動運動し、固定ワイヤCfに対する後方移動の規制状態を一斉に解除する。
そして、上述したカム部材12の反時計回りの回動運動により、固定ワイヤCfは長孔11H内を後方移動可能な状態となる。したがって、車両後突の勢いで乗員の背面がシートバック2に圧し掛かると、固定ワイヤCfはこれに押圧されるかたちで後方移動する。そして、固定ワイヤCfは、図5に示されるように、その後方移動の途中位置でマウントプレート11に干渉して回動が止まったカム部材12に当接したり、或いは長孔11Hの後端側(図示右端側)に到達したりすることにより、その後方移動した位置で乗員の背面を受け止めて支持する。
この後方移動した固定ワイヤCfや回動運動したカム部材12は、車両後突が終了して乗員の背凭れ荷重が除荷されることにより、引張ばね13の附勢力によって、再び同図の仮想線で示される後突発生前の初期位置の状態に戻される。したがって、その後に乗員がシートバック2に凭れ掛かるときには、長孔11Hの前端側の位置に保持されている固定ワイヤCfによって乗員の背面を安定して支持することができる。
なお、本実施例の使用方法については、上述した移動規制機構10による固定ワイヤCfの移動規制及び解除の動きによって説明されているため、説明を省略する。
このように、本実施例の車両用シートのシートバック構造によれば、車両用シート1への通常の着座使用時には固定ワイヤCfの取付け位置をサイドフレームFsに対して移動不能に規制し、車両後突時にはこの規制を解除して固定ワイヤCfの取付け位置を後方移動させることのできる移動規制機構10を設けたことにより、車両後突の発生時にはコンターマット2Cによる乗員の肩部の支持位置を後方へ移動させることができ、通常の着座使用時にはコンターマット2Cによって乗員の肩部を安定して支持することができる。
更に、車両後突発生時にその慣性作用によって固定ワイヤCfの規制状態を解除する方向に回動運動するカム部材12を用いた機械的な運動機構として、移動規制機構10を比較的簡単に構成することができる。
更に、両サイドフレームFsにそれぞれ配設されたカム部材12を連結軸14で繋ぐことによって一斉に回動運動させられるようにしたことにより、固定ワイヤCfの後方移動の規制状態を両端側で一斉に解除して固定ワイヤCfをスムーズに後方移動させることができる。
更に、固定ワイヤCfの移動が前後方向でのみ行われるように長孔11Hによって案内する構成としたことにより、固定ワイヤCfの後方移動を規制したり規制を解除したりする作動を安定して行えるようになる。
続いて、実施例2の車両用シートのシートバック構造について、図6及び図7を用いて説明する。なお、以下の説明では、実施例1で説明した車両用シートのシートバック構造と実質的に同じ構成及び作用を奏する箇所については説明を省略し、相違する箇所について異なる符合を付して詳しく説明をする。
本実施例では、固定ワイヤCfの後方移動を規制する移動規制機構20が次のように構成されている。すなわち、図6に示されるように、移動規制機構20は、マウントプレート21に回動可能に軸支されているカム部材22と固定ワイヤCfとの間に連結リンク23が連結された構成となっている。この連結リンク23は、その一端がカム部材22の図示左上側の部位に設けられたリンクピン22Lによって回動可能に軸支されており、他端が固定ワイヤCfに対して回動可能に軸支されている。
この連結リンク23は、カム部材22に設けられたばね掛ピン22Aとマウントプレート21に設けられたばね掛ピン21Aとの間に掛けられた引張ばね24の附勢力によって、常時は図6に示される初期の位置状態に保持されている。この初期の位置状態では、連結リンク23は、カム部材22との連結部となるリンクピン22Lの軸芯が、固定ワイヤCfの軸心とカム部材22の回動中心(連結ピン22P)とを結ぶ線上の位置に配置された状態として保持されるようになっている。すなわち、リンクピン22Lの軸芯と、固定ワイヤCfの軸心と、カム部材22の回動中心(連結ピン22P)と、が一直線状に並んだ配置状態で保持されるようになっている。したがって、カム部材22は、固定ワイヤCfから受ける押圧力の作用によっては回動しないため、固定ワイヤCfの後方移動を規制した状態として保持される。
しかし、カム部材22は、図7に示されるように、車両後突が発生することにより、係る慣性力の作用によってそれ自体が図示反時計回りに回動し、前述した固定ワイヤCfの後方への移動規制状態を解除する。ここで、カム部材22の図示下端側部位には、カム部材22の慣性運動に弾みを付け易くするための円柱形状のウェイト22Wが取り付けられている。また、両カム部材22は、ウェイト22W同士を繋ぐかたちで設けられた連結軸25により、双方の回動運動が一体的に行われるようになっている。これにより、カム部材22は、図7に示されるように、車両後突の発生時には、その慣性作用を受けて一斉に弾み良く反時計回りに回動運動し、固定ワイヤCfに対する後方移動の規制状態を一斉に解除する。したがって、固定ワイヤCfが長孔21H内を後方移動可能な状態となる。
このように、カム部材22と固定ワイヤCfとを連結する連結リンク23を用いることによっても、固定ワイヤCfの後方移動を規制する機構を構成することができる。
以上、本発明の実施形態を2つの実施例について説明したが、本発明は上記実施例のほか各種の形態で実施できるものである。
例えば、支持体の構成がワイヤ構造となっているものを示したが、面状構造等の他の構造を適用することができる。このとき、支持体の上端側支持部位の構成も、固定ワイヤ以外の他の構成を採ることができる。
また、カム部材を附勢する附勢部材として引張ばねを示したが、捩りばね等の他の部材を適用することができる。
また、実施例1において、カム部材の外周面形状が丸棒状の固定ワイヤの後方移動を規制可能な当接面形状に形成されたものを示した。しかし、この固定ワイヤの後方移動を規制する当接構造は、固定ワイヤの当接面形状とカム部材の当接面形状との組み合わせによって決定されるものである。したがって、固定ワイヤの当接面形状を、カム部材を押圧してもこれを回動させないような形状に形成してもよい。
また、固定ワイヤの移動が前後方向でのみ行われるように案内する構成として長孔を示したが、マウントプレートやその他の部材に設置される部材によって固定ワイヤの動きを案内するようにしても良い。なお、固定ワイヤを案内する構成がなくても構わないが、この場合には、固定ワイヤの後方移動を規制したり規制を解除したりする作動が不安定になることに留意が必要である。
また、固定ワイヤ(固定部材)の後方移動を規制する移動規制機構を、アッパフレームFu(図1参照)に対して設けても良い。
実施例1の車両用シートのシートバック構造の概略構成を表した斜視図である。 図1で示したシートバックの平面図である。 カム部材が初期の回動位置に保持された状態を表した模式図である。 カム部材が車両後突時の慣性作用によって回動運動した状態を表した模式図である。 固定ワイヤが後方移動した状態を表した模式図である。 実施例2の車両用シートのシートバック構造の概略構成を表した模式図である。 固定ワイヤが車両後突時に後方移動した状態を表した模式図である。
符号の説明
1 車両用シート
2 シートバック
2F バックフレーム
Fu アッパーフレーム
Fs サイドフレーム
2C コンターマット(支持体)
Cv 縦ワイヤ
Ch 横ワイヤ
Cf 固定ワイヤ(固定部材)
Cs 吊ばね
3 シートクッション
4 ヘッドレスト
10 移動規制機構(移動規制手段)
11 マウントプレート(支持具)
11H 長孔
11A ばね掛ピン
12 カム部材
12P 連結ピン
12W ウェイト
12A ばね掛ピン
13 引張ばね(附勢部材)
14 連結軸
20 移動規制機構
21 マウントプレート(支持具)
21H 長孔
21A ばね掛ピン
22 カム部材
22P 連結ピン
22W ウェイト
22A ばね掛ピン
22L リンクピン
23 連結リンク
24 引張ばね(附勢部材)
25 連結軸

Claims (4)

  1. 両用シートのシートバック構造であって、
    ートバックの枠状に組まれた骨格部内に架設されて着座乗員の背面を支持する支持体と、
    該支持体の着座乗員の肩部近傍を支持する上端側支持部位を前記骨格部に対して後方移動不能な状態に保持する移動規制手段と、を有し、
    前記移動規制手段は、
    前記骨格部に回動可能に枢着されたカム部材と、
    該カム部材を前方側に回転附勢して前記支持体の上端側支持部位に後方側から押し当てて該上端側支持部位の後方移動を規制した当接状態に保持する附勢部材と、
    前記カム部材に一体的に取り付けられて車両後突発生時の慣性作用により前記カム部材を後方回転させて前記支持体の上端側支持部位との当接状態から離すウェイトとを有し、
    前記支持体の上端側支持部位は、常時は、前記カム部材により後方側から押し当てられて支持される初期位置で着座乗員の肩部近傍を受け止めるが、車両後突の発生時には、前記ウェイトの慣性作用により前記カム部材による支持状態が解かれて、前記初期位置から後方側に移動した位置で着座乗員の肩部近傍を受け止める構成となっていることを特徴とする車両用シートのシートバック構造。
  2. 請求項1に記載の車両用シートのシートバック構造であって、
    前記支持体の上端側支持部位は、前記シートバックの左右両側部の骨格を成す両サイドフレーム間に架け渡された剛体棒状の固定部材により構成され、前記移動規制手段は、前記固定部材の前記各サイドフレームに対する後方移動を規制したり解除したりする構成となっていることを特徴とする車両用シートのシートバック構造。
  3. 請求項に記載の車両用シートのシートバック構造であって、
    前記カム部材は、前記シートバックの前記各サイドフレームにそれぞれ配設されており、当該両カム部材が連結軸により互いに一体的となって回動するように連結されていることを特徴とする車両用シートのシートバック構造。
  4. 請求項3に記載の車両用シートのシートバック構造であって、
    前記固定部材は、その剛体棒状の各端部が前記各サイドフレームに設定された前後方向に延びる長孔内に挿通されており、当該各長孔により前後方向への移動が案内されるようになっていることを特徴とする車両用シートのシートバック構造。
JP2007007992A 2007-01-17 2007-01-17 車両用シートのシートバック構造 Expired - Fee Related JP5003169B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007007992A JP5003169B2 (ja) 2007-01-17 2007-01-17 車両用シートのシートバック構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007007992A JP5003169B2 (ja) 2007-01-17 2007-01-17 車両用シートのシートバック構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008174044A JP2008174044A (ja) 2008-07-31
JP5003169B2 true JP5003169B2 (ja) 2012-08-15

Family

ID=39701394

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007007992A Expired - Fee Related JP5003169B2 (ja) 2007-01-17 2007-01-17 車両用シートのシートバック構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5003169B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5515035B2 (ja) * 2009-09-10 2014-06-11 株式会社タチエス 車両用シートのシートバック構造および車両用シートのシートバックにおけるむち打ち障害抑制方法
CN102529775B (zh) * 2010-12-29 2015-07-22 株式会社塔捷斯 车辆用座椅的座椅靠背构造及车辆用座椅的座椅靠背的头部振颤损害抑制方法
CN108372811A (zh) * 2018-03-22 2018-08-07 广汽零部件有限公司 一种能够减轻鞭打伤害的汽车座椅靠背簧和汽车座椅靠背

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3775059B2 (ja) * 1998-06-26 2006-05-17 マツダ株式会社 自動車用シート
JP3740933B2 (ja) * 2000-03-10 2006-02-01 日産自動車株式会社 車両用シート
JP3936166B2 (ja) * 2001-10-29 2007-06-27 株式会社タチエス 車両用シート構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008174044A (ja) 2008-07-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5163644B2 (ja) クラッチ機構
JP4850476B2 (ja) 車両用シート
JP4836422B2 (ja) シート
US20100187874A1 (en) Internal structure of seatback connected to active headrest
JP4540063B2 (ja) 車両用シート
WO2007026790A1 (ja) 車両シートおよび車両シートの組立方法
JP4640968B2 (ja) 車両用シートおよび車両用シートの組立方法
JP4640969B2 (ja) 車両用シートおよび車両用シートの組立方法
JP5190692B2 (ja) 車両用シートのクラッチ機構
JP5003169B2 (ja) 車両用シートのシートバック構造
JP2003127741A (ja) 車両用シート構造
JP5228863B2 (ja) 車両用シートのクラッチ機構
JP2010184667A (ja) 車両用シート
JP5190693B2 (ja) 車両用シートのクラッチ機構
JP5343547B2 (ja) 車両用シートのクラッチ機構
JP5866630B2 (ja) シートクッション跳ね上げ式の車両用シート
JP2022010977A (ja) 車両用シート
JP5343595B2 (ja) 車両用シート
JP5071074B2 (ja) 車両用シートのヘッドレスト
JP5343577B2 (ja) シートバックの内部構造
JP4000557B2 (ja) チャイルドシートを取り付け可能な車両用シート
JP6064922B2 (ja) 車両用シート装置
JP5343582B2 (ja) シートバックの内部構造
JP5453846B2 (ja) アクティブヘッドレスト
JP5317725B2 (ja) 乗物用シート

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090706

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111216

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111227

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120207

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120424

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120507

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150601

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5003169

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150601

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees