JP5515035B2 - 車両用シートのシートバック構造および車両用シートのシートバックにおけるむち打ち障害抑制方法 - Google Patents

車両用シートのシートバック構造および車両用シートのシートバックにおけるむち打ち障害抑制方法 Download PDF

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本発明は、後突時において着座者に作用する衝撃荷重に対応してヘッドレストと着座者頭部との隙間を狭めてむち打ち障害を抑制する車両用シートのシートバック構造および車両用シートのシートバックにおけるむち打ち障害抑制方法に関する。
ヘッドレストを引張コイルばね等からなる付勢手段の付勢力のもとで通常の支持位置である下方の初期位置に保持し、後突の発生時に着座者が後方に慣性移動して荷重(衝撃荷重)が生じると、付勢手段の付勢力に抗して下方の初期位置から上方の変位位置にヘッドレストを強制的に変位する構成が知られている(たとえば、特開2007−186103号公報)。
後突時に下方の初期位置から上方の変位位置に強制的に変位されるヘッドレストはアクティブヘッドレストと称される。ヘッドレスト(アクティブヘッドレスト)が上方の変位位置に変位し、着座者頭部に接近してヘッドレストと頭部との隙間が狭められることにより、後突の際における頭部後傾量が抑制され、後突時の頭部の急激な後傾に起因する頚部の損傷、いわゆるむち打ち障害を抑制できる。
ヘッドレスト(アクティブヘッドレスト)を強制的に変位させる構成について述べると、シートバック内部には、支持プレートがその上端を下端よりも後方に位置させてシートバックフレームに設けられ、シートパッドを介して着座者の背面を弾性的に支持し、支持プレートの背後には受圧部材が配置されている。また、一対の回動リンクがシートバックフレームの左右のサイドメンバに回動可能にそれぞれ取り付けられ、この左右の回動リンク間に支持シャフトが架設され、支持シャフトにヘッドレストが支持されている。
後突時に着座者に生じる荷重(衝撃荷重)によって着座者がシートバックに押し付けられ、支持プレートがシートパッドを介して衝撃荷重を受けて後方に変位する。すると、着座者に作用する衝撃荷重は支持プレートを介して支持プレート背後の受圧部材に伝えられ、受圧部材は衝撃荷重を受けて後方に変位し、受圧部材の変位が伝達リンク等の伝達部材を介して回動リンクに伝達されて回動リンクを回動させる。回動リンクが回動すると、回動リンクと一体化されている支持シャフトは上方に揺動され、ヘッドレスト(アクティブヘッドレスト)を初期位置から変位位置に変位させて着座者頭部に接近させてヘッドレストと着座者頭部との隙間が狭められる。
特開2007−186103号公報
ヘッドレストを変位させ、着座者頭部に接近させてヘッドレストと着座者頭部との隙間を狭めてむち打ち障害を抑制する公知の構成では、支持プレートの背後に受圧部材が配置されるとともに、受圧部材の変位を回動リンクに伝達するための伝達部材が設けられるため、部品点数が多く、シートバックの構造が複雑大型化し、コストが上昇して汎用性に劣る。
また、支持プレートが衝撃荷重を受けて後方に変位すると、支持プレートが受圧部材に押圧され、受圧部材は支持プレートを介して衝撃荷重を受けて後方かつ上方に変位している。そのため、受圧部材を支持プレートのすぐ背後に配置すれば、受圧部材が衝撃荷重を迅速に受けて変位できるとはいえ、着座者背面を弾性的に支持する支持プレートの弾性変形が制限され、着座者が底付き感を感じやすい。
本発明は、後突時においてヘッドレストと着座者頭部との隙間を簡単な構成で狭めることの可能な車両用シートのシートバック構造の提供を目的としている。
本発明は、後突時においてヘッドレストを変位させることなくヘッドレストと着座者頭部との隙間を狭めてむち打ち障害を抑制可能な車両用シートのシートバックにおけるむち打ち障害抑制方法の提供を別の目的としている。
従来の構成がヘッドレストを着座者頭部方向に変位させ、着座者頭部に接近させてヘッドレストと着座者頭部との隙間を狭めているのに対して、本発明では、ヘッドレストを変位させず、着座者頭部をヘッドレストに接近させて着座者頭部とヘッドレストとの隙間を狭めている。
すなわち、請求項1に係る本発明によれば、ヘッドレストがシートバックフレームのアッパーメンバに後突時に変位不能に取り付けられるとともに、支持プレートがシートバックフレームとの間に弾性的に配設されてシートパッドを介して着座者背面を弾性的に支持する車両用シートのシートバック構造において、支持プレートは上下方向に延びた枠体をその左右端に有し、左右の枠体の上端を後方に傾斜した状態で設けられ、後突時に着座者に加わる衝撃荷重のもとで伸長可能な引張コイルばねが左右の枠体とシートバックフレームの左右のサイドメンバとの間にそれぞれ架設されて非後突時での支持プレートの上端の後方移動を規制するとともに、後突時に支持プレートが後方に移動すると枠体の下端が押圧される位置で横設部材がシートバックフレームの左右のサイドメンバ間に架設されて枠体の下端の後方移動を規制し、後突時に支持プレートが引張コイルばねのばね力に抗して着座者を支持して後方移動すると、枠体の下端が横設部材に押圧されて横設部材上を上方に摺動して支持プレートを上方に押し上げ、支持プレートが上方に押し上げられながら後方に移動することにより、着座者頭部をヘッドレストに接近させて着座者頭部とヘッドレストとの隙間を狭めている。
請求項2に係る本発明によれば、ヘッドレストがシートバックフレームのアッパーメンバに後突時に変位不能に取り付けられるとともに、支持プレートがシートバックフレームとの間に弾性的に配設されてシートパッドを介して着座者背面を弾性的に支持する車両用シートのシートバック構造において、一対の回動リンクがシートバックフレームの左右のサイドメンバに回動可能で前方向への回動を規制してそれぞれ取り付けられ、支持プレートは上下方向に延びた枠体をその左右端に有し、左右の枠体の上端が後方に傾斜した状態で回動リンクにそれぞれ連結され、後突時に着座者に加わる衝撃荷重のもとで変形可能なばね部材のばね力が支持プレートに加えられて非後突時での回動リンクの回動を規制するとともに、後突時に支持プレートが後方に移動すると枠体の下端が押圧される位置で横設部材がシートバックフレームの左右のサイドメンバ間に架設されて枠体の下端の後方移動を規制し後突時に支持プレートがばね部材のばね力に抗して回動リンクを回動させて着座者を支持して後方移動すると、枠体の下端が横設部材に押圧されて横設部材上を上方に摺動して支持プレートを上方に押し上げ、支持プレートが上方に押し上げられながら後方に移動することにより、着座者頭部をヘッドレストに接近させて着座者頭部とヘッドレストとの隙間を狭めている。
請求項3に係る本発明によれば、ばね部材がシートバックフレームのサイドメンバ、回動リンクの間に架設された引張コイルばねとなっている。
請求項4に係る本発明によれば、回動リンクがシートバックフレームのサイドメンバにボルトによって取り付けられ、ばね部材が回動リンクの回動軸となる上記ボルトに巻装されたねじりばねとなっている。
請求項5に係る本発明によれば、ヘッドレストがシートバックフレームのアッパーメンバに後突時に変位不能に取り付けられるとともに、支持プレートがシートバックフレームとの間に弾性的に配設されてシートパッドを介して着座者背面を弾性的に支持する車両用シートのシートバック構造において、前後方向で後方かつ上方に延びた長孔状のガイド孔を持つ一対のガイドプレートがシートバックフレームの左右のサイドメンバにそれぞれ固定され、支持プレートは上下方向に延びた枠体をその左右端に有し、左右の枠体の上端が後方に傾斜した状態でガイドプレートのガイド孔に挿通されて係止され、後突時に着座者に加わる衝撃荷重のもとで伸長可能な引張コイルばねが支持プレートの上端とシートバックフレームのサイドメンバとの間に架設されて、非後突時での支持プレートの上端の後方移動を規制するとともに、後突時に支持プレートが後方に移動すると枠体の下端が押圧される位置で横設部材がシートバックフレームの左右のサイドメンバ間に架設されて枠体の下端の後方移動を規制し後突時に引張コイルばねのばね力に抗して支持プレートが、ガイドプレートのガイド孔に挿通、係止された枠体上端をガイド孔に沿って後方に移動させながら着座者を支持して後方移動すると、枠体の下端が横設部材に押圧されて横設部材上を上方に摺動して支持プレートを上方に押し上げ、支持プレートが上方に押し上げられながら後方に移動することにより、着座者頭部をヘッドレストに接近させて着座者頭部とヘッドレストとの隙間を狭めている。
請求項に係る本発明によれば、シートバックフレームとの間に弾性的に配設された支持プレートにシートパッドを介して背面の支持された着座者の頭部とヘッドレストとの隙間を後突時に狭めることにより、後突時での着座者頭部の急激な後傾に起因するむち打ち障害を抑制する車両用シートのシートバックにおけるむち打ち障害抑制方法において、
支持プレートは上下方向に延びた枠体をその左右端に有し、左右の枠体の上端が後方に傾斜した状態で設けられ、後突時に着座者に加わる衝撃荷重のもとで変形可能なばね部材によって非後突時での支持プレートの上端の後方移動を規制するとともに、支持プレートが後方に移動すると枠体の下端が押圧される位置でシートバックフレームの左右のサイドメンバ間に架設された横設部材によって枠体の下端の後方移動を規制し後突時に支持プレートがばね部材のばね力に抗して着座者を支持したまま後方移動すると、枠体の下端が横設部材に押圧されて横設部材上を上方に摺動して支持プレートを上方に押し上げ、支持プレートが上方に押し上げられながら後方に移動することにより、着座者頭部が後突時に非変位のヘッドレストに接近して着座者頭部とヘッドレストとの隙間を狭めている。
請求項1に係る本発明では、後突時の衝撃荷重により支持プレートが引張コイルばねのばね力に抗して後方に移動し、着座者をシートバックに大きく沈み込ませることにより、着座者頭部をヘッドレストに接近させて着座者頭部、ヘッドレストの間隔を狭めている。そのため、ヘッドレストを前方に強制的に変位させる必要はなく、ヘッドレストを変位させるための受圧部材、伝達部材は不要となり、部品点数が少なくなってシートバックの構造が簡単小型化され、安価で汎用性に優れたシートバック構造が得られる。
また、後突時に枠体が横設部材上を上方に摺動されて、支持プレートが上方に押し上げられながら後方に移動されるため、着座者頭部が下方からヘッドレストに接近する。そのため、ヘッドレストは着座者頭部に覆いかぶさるような形態となり、後突時での着座者頭部の急激な後傾に十分に対処できる。
請求項2に係る本発明では、支持プレートの左右端の枠体が回動可能な回動リンクに連結され、後突時には支持プレートがばね部材のばね力に抗して回動リンクを回動させ後方に移動し、着座者をシートバックに大きく沈み込ませることにより、着座者頭部をヘッドレストに接近させて、着座者頭部、ヘッドレストの間隔を狭めている。そのため、ヘッドレストを前方に強制的に変位させる必要はなく、ヘッドレストを変位させるための受圧部材、伝達部材は不要となり、部品点数が少なくなってシートバックの構造が簡単小型化され、安価で汎用性に優れたシートバック構造が得られる。
後突時に回動リンクを回動させながら支持プレートは後方移動しており、回動リンクの回動に対応して支持プレートが円滑に後方移動するため、着座者頭部をヘッドレストに迅速かつ適切に接近させることができる。
また、後突時に枠体が横設部材上を上方に摺動されて、支持プレートが上方に押し上げられながら後方に移動されるため、着座者頭部が下方からヘッドレストに接近する。そのため、ヘッドレストは着座者頭部に覆いかぶさるような形態となり、後突時での着座者頭部の急激な後傾に十分に対処できる。
請求項3に係る本発明では、シートバックフレームのサイドメンバ、回動リンクの間に架設した引張コイルばねによって、支持プレートに必要な大きさのばね力が容易に加えられる。
請求項4に係る本発明によれば、僅かなスペースにばね部材(ねじりばね)を配置できる。
請求項5に係る本発明では、支持プレートの左右端の枠体の上端が固定のガイドプレートのガイド孔に挿通、係止され、後突時には引張コイルばねのばね力に抗して支持プレートがその枠体上端をガイドプレートのガイド孔に沿って後方に移動させながら後方に移動し、着座者をシートバックに大きく沈み込ませることにより、着座者頭部をヘッドレストに接近させて着座者頭部とヘッドレストとの間隔を狭めている。そのため、ヘッドレストを前方に強制的に変位させる必要はなく、ヘッドレストを変位させるための受圧部材、伝達部材は不要となり、部品点数が少なくなってシートバックの構造が簡単小型化され、安価で汎用性に優れたシートバック構造が得られる。
後突時に枠体上端をガイド孔に沿って後方に移動させながら支持プレートは後方移動しており、枠体上端がガイド孔にガイドされることにより支持プレートが円滑に後方移動するため、着座者頭部をヘッドレストに迅速かつ適切に接近させることができる。
また、後突時に枠体が横設部材上を上方に摺動されて、支持プレートが上方に押し上げられながら後方に移動されるため、着座者頭部が下方からヘッドレストに接近する。そのため、ヘッドレストは着座者頭部に覆いかぶさるような形態となり、後突時での着座者頭部の急激な後傾に十分に対処できる。
請求項に係る本発明では、後突時に支持プレートが引張コイルばねのばね力に抗して後方に移動することにより、着座者頭部を非変位のヘッドレストに接近させて、着座者頭部、ヘッドレストの間隔を狭めているため、後突時においてヘッドレストを変位させることなくヘッドレストと着座者頭部との隙間を狭めてむち打ち障害を抑制できる。
後突時においてヘッドレストを変位させる必要がないため、ヘッドレストを変位させるための受圧部材、伝達部材は不要となり、部品点数が少なく、簡単で小型化されたシートバック構造のもとでむち打ち障害を抑制できる。
また、後突時に枠体が横設部材上を上方に摺動されて、支持プレートが上方に押し上げられながら後方に移動されるため、着座者頭部が下方からヘッドレストに接近する。そのため、ヘッドレストは着座者頭部に覆いかぶさるような形態となり、後突時での着座者頭部の急激な後傾に十分に対処できる。
本発明の一実施例に係るシートバック構造の概略正面図を示す。 (A)(B)は、図1の線X−Xに沿った断面での衝撃荷重が加わる前後における主要な構成部材の動きを示す。 本発明の別実施例(実施例2)に係るシートバック構造の概略正面図を示す。 (A)(B)は、図3の線Y−Yに沿った断面での衝撃荷重が加わる前後における主要な構成部材の動きを示す。
一対の回動リンクが、シートバックフレームの左右のサイドメンバに回動可能で前方向への回動を規制して取り付けられ、支持プレートは上下方向に延びた枠体をその左右端に有し、左右の枠体の上端が回動リンクに連結されている。後突時に着座者に加わる衝撃荷重のもとで伸長可能な引張コイルばねが、シートバックフレームのサイドメンバ、回動リンク間に架設され、引張コイルばねのばね力が回動リンクを介して支持プレートに加えられて、非後突時での回動リンクの回動を規制している。後突時には支持プレートが引張コイルばねのばね力に抗して回動リンクを回動させながら後方移動し、着座者がシートバックに大きく沈み込んで着座者頭部が非変位のヘッドレストに接近される。
以下、図面を参照しながら本発明の実施例を詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例に係るシートバック構造の概略正面図を示す。また、図2(A)(B)は、図1の線X−Xに沿った断面での衝撃荷重が加わる前後における主要な構成部材の動きを示し、支持プレートの動きと関係ない部材は図面の複雑化を避けるために省略されている。
図1に示すように、本発明の車両用シートのシートバック10においては、シートバックフレーム12は左右一対のサイドメンバ12Sと、左右のサイドメンバを上方で連結するパイプからなる略逆U字形状のアッパーメンバ12Uと、左右のサイドメンバを下方で連結するロアメンバ12Lとから矩形の枠体形状に形成されている。そして、一対の回動リンク14がシートバックフレームの左右のサイドメンバ12Sに回動可能にそれぞれ取り付けられている。
なお、側突によるシートバックフレーム12の破損を防ぐために、補強パイプ13が左右のサイドメンバ12Sの下部位置間に架設されている。
回動リンク14は、サイドメンバ12Sに固定されたブラケット16にボルト止めされて、ボルト14aを回動軸として回動可能とされ、ブラケットはアッパーメンバ12U、サイドメンバ12Sを連結する連結部材としても機能している。
一対のホルダブラケット18がシートバックフレームのアッパーメンバ12Uに所定距離離反して固定され、ステーホルダ(図示しない)がホルダブラケットに装着され、ヘッドレスト20がステーホルダを介在してホルダブラケット18に昇降可能に保持されている。
本発明においては、ヘッドレスト20は、後突時に過大な荷重(衝撃荷重)が作用すると下方の初期位置から上方の変位位置に強制的に変位されるアクティブヘッドレストとなっておらず、後突時においても変位せず、着座者頭部に接近しない。
ヘッドレスト20を昇降可能に支持するホルダブラケット18、ステーホルダの構成は公知であり(たとえば特開2003−135198号公報参照)、その構成自体は本発明の趣旨でないため、詳細な説明は省略する。
シートパッド(図示しない)の背面でシートバックフレームの左右のサイドメンバ12S間に、支持プレート22が、たとえば、その上端を下端よりも後方に位置させて後方移動可能に配置されている。支持プレート22は、上下方向に延びた枠体22aをその左右端に有し、枠体はたとえばロッドから形成される。実施例では、左右の枠体22aはその下端を連結した略U字形状のロッドから一体的に成形されているが、下端で連結されない独立のロッドから左右の枠体をそれぞれ形成してもよい。
左右の枠体22aは、たとえば、その下端が補強パイプ13を越えてロアメンバ12Lに至るまで上下方向に延び、図2(A)に示すように、枠体の上端を下端よりも後方に位置させることにより、支持プレート22は、上端を後方に傾斜した状態に設けられる。
図1からわかるように、一連の線状ばね22bが上下方向に所定間隔離反して左右の枠体22a間に互いに平行に架設されている。線状ばね22bは、たとえば、下方に延びたクランク形状の折曲部を持つ所定形状に折曲して成形され、線状ばねの中央部は、枠体22aと平行に上下方向に延びた連結ロッド22cに連結されており、それによって上下方向での線状ばねの間隔が一定に保持されている。
枠体22aの上下方向のほぼ中央部で枠体とサイドメンバ12Sとの間に引張コイルばね22dが水平に架設されることにより、支持プレート22は左右のサイドメンバ12S間に懸架されてシートパッドを介して着座者背面を弾性的に支持可能となっている。
線状ばね22bは、着座者背面がシートパッドを介して支持プレート22に押圧されると弾性変形して、支持プレートの左右方向の中央部が後方に変位し、支持プレートが着座者背面を弾性的に支持するような形状に成形されている。
弾性変形可能な線状ばね22bの形状は、実施例に示す下方に延びたクランク形状の折曲部を持つ形状に限定されず、S字状に連続して折曲成形されたSばねを線状ばねとしてもよい。また、上下左右に延びた直線状の線状ばねを格子状に左右の枠体22a間に配置したものでもよい。
さらに、線状ばね22bは、通常、金属ばねから成形されるが、その材質は金属に限定されず、必要な弾性、強度を有すれば、合成樹脂、ゴムなどの金属以外の材質から線状ばねを成形してもよい。
枠体22aの上端は折曲され、回動リンク14に形成された係止孔14bにその折曲端22a’を係止させて、回動リンクに離脱不能に連結されている。そして、枠体22aの上端をその初期位置方向に付勢するばね力を支持プレートに加えるように、ばね部材24が配置されている。
たとえば、ばね部材24は、一端(上端)を回動リンク14に、他端(下端)をサイドメンバ12Sにそれぞれ係止して回動リンク、サイドフレーム間に架設した引張コイルばねとされ(図1、図2(A)参照)、引張コイルばね(ばね部材)の端が係止される係止孔14c、12Saが回動リンク、サイドメンバに形成されている。引張コイルばね24が回動リンク14、サイドフレーム12S間に架設されているため、回動軸であるボルト14aの回りで回動リンクを図2(A)において時計方向に回動させるばね力が回動リンクに加えられている。そして、ブラケット16から延びた折曲片(ストッパ)16aに係止されて、回動リンク14の回動が規制されている。
ばね部材24をシートバックフレームのサイドメンバ12S、回動リンク14間に架設した引張コイルばねとすれば、支持プレート22に必要な大きさのばね力を容易に加えることができる。
支持プレートが枠体22aの上端を介して回動リンク14に連結されて支持プレート、回動リンクが連動であるため、引張コイルばね24のばね力が回動リンクを介して支持プレートに加えられ、回動リンクが折曲片16aに係止されて回動リンクの回動が規制されることにより、枠体22aの上端、いいかえれば支持プレート22の上端はその初期位置に保持される。
ばね部材24のばね力は、通常の着座において着座者背面から支持プレート22が受ける荷重(静荷重)においては変形(引張コイルばねにおいては伸長)を生じず、後突時に着座者が後方に慣性移動して着座者背面から支持プレート22に衝撃荷重が伝達されると変形する値となっている。すなわち、ばね部材24として、通常着座時(後突の生じない着座時;非後突時)での静荷重などでは変形せず、後突時の衝撃荷重で変形するばね定数を持つものが選ばれている。
なお、通常の着座においては、静荷重に加えて、着座者が乱暴に着座するなどして衝撃的な荷重が着座者背面から支持プレート22に伝達されることもある。しかしながら、着座者の行動によって生じる荷重の発生時においては後述するような着座者頭部の保護は不要と考えるため、このような着座者の行動によって生じる荷重は静荷重に含めるものとする。
支持プレートの枠体22a、回動リンク14を連動可能に連結する構成は、枠体の折曲端22a’を回動リンクの係止孔14bに係止させる構成に限定されない。しかしながら、枠体の折曲端22a’を回動リンクの係止孔14bに係止させる構成では、係止孔に係止された枠体22aに拘束されることなく回動リンク14が回動でき、簡単な構成にも拘らず回動リンクの自由な回動が可能となる。
枠体の上端(支持プレート22の上端)をその初期位置に保持するばね力を支持プレートに加えるばね部材24は、回動リンク、サイドフレーム間に架設した引張コイルばねに限定されない。
たとえば、ばね部材24として、引張コイルばねの代わりに回動リンクの回動軸(ボルト)14aの回りにねじりばねを巻装し、回動リンク14を介して枠体の上端22a(支持プレート22の上端)を初期位置方向に付勢して初期位置に保持してもよい。回動リンクの回動軸(ボルト)14aにねじりばね24を巻装すれば、僅かなスペースにばね部材(ねじりばね)を配置できる。
また、ばね部材24は、初期位置方向に付勢するばね力を支持プレートの枠体22aの上端に加えて初期位置に保持するものであるから、回動リンク14を介在してばね力を支持プレートに間接的に加える実施例の構成に代えて、ばね力を枠体の上端に直接加える構成としてもよい。たとえば、引張コイルばね(ばね部材)24の一端(上端)を回動リンクの係止孔14cに係止する代わりに、引張コイルばねの一端を枠体の折曲端22a’に係止させて引張コイルばねのばね力を枠体の上端に直接加えてもよい。
図2(A)(B)を参照しながら、後突の前後における構成部材の動きについて述べる。まず、着座者に後突による衝撃荷重が加わらない通常の着座時(非後突時)においては、図2(A)に示すように、回動リンク14、サイドメンバ12S間に架設された引張コイルばね24によって、回動リンクは回動軸(ボルト)14aの回りで時計方向に付勢され、折曲片16aに係止されて回動リンクの回動が規制されている。そして、左右の枠体22aの先端が回動リンク14に連結されている支持プレート22には回動リンクを介して引張コイルばね24のばね力が加えられているにも拘らず回動リンクの回動が規制されているため、支持プレート22の上端(詳細にいえば、枠体22aの上端)は初期位置に保持される。
通常の着座時(非後突時)では、その上端が初期位置にある支持プレート22の左右方向の中央部分に、着座者の背面がシートパッドを介して押圧される。そして、左右の枠体22aとの間に架設された線状ばね22b、および左右の枠体22aの下方位置を弾性的に支持する引張コイルばね22dの弾性のもとで、支持プレートはその中央部で着座者背面を弾性的に支持する。
ここで、通常の着座時での静荷重のもとでは伸長(変形)しないばね力が引張コイルばね(ばね部材)24によって支持プレートの左右の枠体22aの上端に回動リンク14を介して加えられている。そのため、支持プレートの線状ばね22bが変形して支持プレート22の(左右方向の)中央部分が後方に変位しても、左右の枠体22aの上端は後方に変位することなくその初期位置に留まる。つまり、通常の着座時においては、着座者背面によって押圧されると、支持プレート22は、その左右の上端(枠体22aの上端)を初期位置に残したまま、線状ばね22bの伸長を伴う左右の引張コイルばね22dの伸長のもとで後方に変位する。
後突によって衝撃荷重Fが着座者に作用すると、着座者背面がシートパッドを介して支持プレート22を押圧して支持プレートが衝撃荷重を受ける。支持プレート22が衝撃荷重Fを受けると、衝撃荷重Fの作用下では引張コイルばね24は伸長可能であるため、図2(B)に示すように、引張コイルばねのばね力に抗して回動リンク14を反時計方向に回動させるとともに引張コイルばね22dの伸長を伴いながら、支持プレートは全体的に後方に移動(変位)する。
枠体22aも含めて支持プレート22が全体的に後方に移動(変位)することにより、着座者は、支持プレートに弾性的に支持されたまま支持プレートと一体的に後方に移動する。つまり、着座者はシートバック10に大きく沈み込む。
後突によって衝撃荷重Fが生じてもヘッドレスト20は変位しないとはいえ、支持プレート22が後方に移動して着座者がシートバック10に大きく沈み込むことより、着座者頭部がヘッドレストに接近して、着座者頭部、ヘッドレストの間隔Lが狭まる(図2(A)(B)参照)。
後突時において、支持プレート22に支持されたまま着座者がシートバック10に大きく沈み込むことにより、着座者頭部はヘッドレストに接近するため、着座者頭部、ヘッドレストの間隔が狭められて後突時での頭部後傾量が少なくなる。そのため、後突時の頭部の急激な後傾に起因する頚部の損傷、いわゆるむち打ち障害が抑制される。
後突時には支持プレート22が引張コイルばね(ばね部材)24のばね力に抗して回動リンク14を回動させ、着座者を後方に移動させて着座者をシートバックに大きく沈み込ませ、着座者頭部をヘッドレスト20に接近させて、着座者頭部、ヘッドレストの間隔を狭める本発明の構成では、ヘッドレストを前方に強制的に変位させる必要はない。そのため、ヘッドレスト20を変位させるための受圧部材、伝達部材は不要となり、部品点数が少なくなってシートバック10の構造が簡単小型化され、安価で汎用性に優れたシートバック構造が得られる。そして、部品点数が少なく、簡単で小型化されたシートバック構造のもとでむち打ち障害を抑制できる。
また、支持プレート22の背後に受圧部材がないため、非後突時(通常着座時)での支持プレートの弾性変形が制限されず、底付感を感じない。
特に、実施例では、支持プレート22はその上端を後方に傾斜した状態で設けられているため、着座者がシートバック10に大きく沈み込めば、着座者頭部はヘッドレストに十分に接近するとともに、回動リンク14が反時計方向に回動すると、上方に移動して枠体22aを引き上げる。そのため、支持プレート22は後方に移動しながら上方に移動し、着座者は持ち上げられながら後方に移動して着座者頭部は下方からヘッドレスト20に接近する。
また、実施例では、支持プレートの左右の枠体22aを補強パイプ13の前方に位置させて、枠体の下端を後突時に補強パイプに押圧させ、補強パイプに沿って枠体を上方に移動させている(図2(A)(B)参照)。つまり、補強パイプ13は後方への枠体下端の動きを規制しており、後方への枠体下端の移動が補強パイプによっては規制されるのに対して、枠体上端の移動は回動リンクの回動範囲において自由とされ、後方への枠体22aの変位は下端よりも上端の方が大きくなる。
そのため、支持プレート22の下端で支持される着座者腰部よりも、支持プレートの上端に近い着座者頭部の方が後方に大きく移動し、しかも下方からヘッドレスト20に接近することから、ヘッドレスト20は着座者頭部に覆いかぶさるような形態となり、後突時での着座者頭部の急激な後傾に十分に対処できる。
別実施例(実施例2)に係るシートバック構造を図3、図4に示す。ここで図3、図4は、上記実施例(実施例1)の図1、図2(A)(B)に対応し、図3は実施例2に係るシートバック構造の概略正面図を、図4(A)(B)は、図3の線Y−Yに沿った断面での衝撃荷重が加わる前後における主要な構成部材の動きを示している。また、図4(A)(B)においては、図2(A)(B)と同様に、支持プレートの動きと関係ない部材は図面の複雑化を避けるために省略されている。
実施例1では、回動リンクの回動に伴って支持プレートの左右の枠体が後方に移動しているのに対して、実施例2では、回動リンクに代えてガイド孔付の固定のガイドプレートが設けられ、ガイドプレートのガイド孔に沿って支持プレートの枠体上端が移動可能に構成されている点で相違し、他の構成は実施例1、2において共通している。ここで、上記実施例1の構成部材と同じ機能を有する実施例2の対応する構成部材には同じ参照番号を付してその説明を省略し、実施例1と異なる構成を主として説明する。
図3、図4(A)(B)に示すように、ガイドプレート114が左右のブラケット16にそれぞれ固定されている。たとえば、2本のボルト114aでガイドプレート114をブラケット16に取り付ければ、ガイドプレートは回動不能に固定される。ガイドプレート114にはガイド孔114bが形成され、支持プレートの枠体先端の折曲端22a’がガイド孔に挿通されている。
ガイド孔114bは、たとえば、図4(A)(B)に示すように、後方でかつ上方に延びた長孔形状とされる。
実施例2では、ガイドプレート114は固定されて回動不能であるため、ばね部材(引張コイルばね)24のばね力は支持プレートの枠体22aに直接加えられる。たとえば、折曲端22a’に環状の係止溝を形成し、この係止溝に引張コイルばねの一端(上端)を係止すれば、引張コイルばね24のばね力を支持プレートの枠体22aに直接加えることができる。なお、引張コイルばね24のばね力を支持プレートの枠体22aに直接加える構成は、この構成に限定されず、ガイドプレート114に隣接する部分で枠体22aの非折曲部分に引張コイルばねの一端を係止させてもよい。
引張コイルばね24のばね力によって、枠体の折曲端22a’はガイド孔114b内で前方に付勢されてガイド孔の前端に押圧され、図4(A)に示すように、枠体の折曲端(上端)22a’をガイド孔の前端に押圧した位置が枠体上端の初期位置、つまりは支持プレートの初期位置となる。
通常の着座時(非後突時)では、実施例1と同様に、初期位置に位置する支持プレート22の左右方向の中央部分に、着座者の背面がシートパッドを介して押圧され、左右の枠体22aの間に架設された線状ばね22b、および左右の枠体22aの下方位置を弾性的に支持する引張コイルばね22dが着座者背面からの静荷重を受けて弾性的に伸長することによ、支持プレートはその中央部で着座者背面を弾性的に支持する。
支持プレートの線状ばね22bおよび引張コイルばね22dが伸長して支持プレートの(左右方向の)中央部分あるいは下部が後方に変位しても、左右の枠体22aは、引張コイルばね24のばね力にその動きを規制されて後方に変位することなくその初期位置に留まる。そのため、支持プレート22は、その上端部を初期位置に残したまま、その下方部分のみが線状ばね22b、引張コイルばね22dを伸長させて後方に変位する。
後突によって衝撃荷重Fが着座者に作用して支持プレート22が衝撃荷重を受けると、支持プレート22は、線状ばね22b、引張コイルばね22dを変形させてその中央部以下の傾動を伴いながら後方に変位するとともに、衝撃荷重Fの作用下では引張コイルばね24は変形(伸長)可能であるため、左右の枠体22aは引張コイルばね24のばね力に抗してガイドプレートのガイド孔114bにガイドされて後方かつ上方に移動する。つまり、その中央部だけでなく、左右の端の枠体22aも含めて支持プレート22が全体的に後方に移動(変位)する。
このように、回動リンクを回動させる代わりに、固定のガイドプレートのガイド孔114bで枠体22aの動きをガイドすることによっても、後突時において、支持プレート22に支持されて着座者が後方でかつ上方に移動して、着座者頭部がヘッドレスト20に接近し、着座者頭部、ヘッドレストの間隔が狭められ(図4(A)(B)参照)、後突時におけるむち打ち障害を抑制できる。そして、ヘッドレスト20を前方に強制的に変位させる必要がないため、受圧部材、伝達部材は不要となり、部品点数が少なくなってシートバック10の構造が簡単小型化され、安価で汎用性に優れたシートバック構造が得られる。
また、受圧部材を支持プレート22の背後に設けていないため、着座者背面を弾性的に支持する支持プレートの弾性変形が受圧部材によって制限されることもなく、着座者が底付き感を感じない。
そして、後突時に枠体上端をガイド孔114bに沿って後方に移動させながら支持プレート22は後方移動しており、枠体上端がガイド孔にガイドされることにより支持プレートが円滑に後方移動して着座者頭部をヘッドレストに迅速かつ適切に接近させることができる。
上記のように本発明によれば、後突時には着座者がシートバックに大きく沈んで着座者頭部がヘッドレストに接近にして着座者頭部、ヘッドレストの隙間が狭められるため、ヘッドレストを前方に強制的に変位させる必要はない。そのため、ヘッドレストを変位させるための受圧部材、伝達部材は不要となり、部品点数が少なくなってシートバックの構造が簡単小型化され、安価で汎用性に優れたシートバック構造が得られる。そして、部品点数が少なく、簡単で小型化されたシートバック構造のもとでむち打ち障害を抑制できる。
上述した実施例は、この発明を説明するためのものであり、この発明を何ら限定するものでなく、この発明の技術範囲内で変形、改造などの施されたものも全てこの発明に包含されることはいうまでもない。
たとえば、実施例では、後方への支持プレートの左右の枠体下端の動きが既存の補強パイプによって規制されている。しかしながら、後突時に支持プレートが後方に移動すると枠体の下端が押圧される位置でシートバックフレームの左右のサイドメンバ間に架設された(補強パイプ以外の)横設部材で後方への枠体下端の動きを規制してもよい。
既存の部材(補強パイプ)で後方への枠体下端の動きを規制する構成とすれば、別の部材を設ける必要がなく、補強パイプ以外の別の横設部材で構成とすれば、最適の位置で枠体下端の動きを規制できる。
本発明は、支持プレートがシートパッドを介して着座者を弾性的に支持するシートバックに広範囲に応用できる。
10 車両用シートのシートバック
12 シートバックフレーム
12S 左右のサイドメンバ
14 左右の回動リンク
14a ボルト(回動軸)
20 ヘッドレスト
22 支持プレート
22a 左右の枠体
22a’ 折曲端(上端)
24 圧縮コイルばね(ばね部材)
114 ガイドプレート
114b ガイド孔

Claims (6)

  1. ヘッドレストがシートバックフレームのアッパーメンバに後突時に変位不能に取り付けられるとともに、支持プレートがシートバックフレームとの間に弾性的に配設されてシートパッドを介して着座者背面を弾性的に支持する車両用シートのシートバック構造において、
    支持プレートは上下方向に延びた枠体をその左右端に有し、左右の枠体の上端を後方に傾斜した状態で設けられ
    後突時に着座者に加わる衝撃荷重のもとで伸長可能な引張コイルばねが左右の枠体とシートバックフレームの左右のサイドメンバとの間にそれぞれ架設されて非後突時での支持プレートの上端の後方移動を規制するとともに、後突時に支持プレートが後方に移動すると枠体の下端が押圧される位置で横設部材がシートバックフレームの左右のサイドメンバ間に架設されて枠体の下端の後方移動を規制し、後突時に支持プレートが引張コイルばねのばね力に抗して着座者を支持して後方移動すると、枠体の下端が横設部材に押圧されて横設部材上を上方に摺動して支持プレートを上方に押し上げ、支持プレートが上方に押し上げられながら後方に移動することにより、着座者頭部をヘッドレストに接近させて着座者頭部とヘッドレストとの隙間を狭めることを特徴とする車両用シートのシートバック構造。
  2. ヘッドレストがシートバックフレームのアッパーメンバに後突時に変位不能に取り付けられるとともに、支持プレートがシートバックフレームとの間に弾性的に配設されてシートパッドを介して着座者背面を弾性的に支持する車両用シートのシートバック構造において、
    一対の回動リンクがシートバックフレームの左右のサイドメンバに回動可能で前方向への回動を規制してそれぞれ取り付けられ、
    支持プレートは上下方向に延びた枠体をその左右端に有し、左右の枠体の上端が後方に傾斜した状態で回動リンクにそれぞれ連結され、
    後突時に着座者に加わる衝撃荷重のもとで変形可能なばね部材のばね力が支持プレートに加えられて非後突時での回動リンクの回動を規制するとともに、後突時に支持プレートが後方に移動すると枠体の下端が押圧される位置で横設部材がシートバックフレームの左右のサイドメンバ間に架設されて枠体の下端の後方移動を規制し後突時に支持プレートがばね部材のばね力に抗して回動リンクを回動させて着座者を支持して後方移動すると、枠体の下端が横設部材に押圧されて横設部材上を上方に摺動して支持プレートを上方に押し上げ、支持プレートが上方に押し上げられながら後方に移動することにより、着座者頭部をヘッドレストに接近させて着座者頭部とヘッドレストとの隙間を狭めることを特徴とする車両用シートのシートバック構造。
  3. ばね部材が、シートバックフレームのサイドメンバ、回動リンクの間に架設された引張コイルばねである請求項2記載の車両用シートのシートバック構造。
  4. 回動リンクがシートバックフレームのサイドメンバにボルトによって取り付けられ、ばね部材が、回動リンクの回動軸となる上記ボルトに巻装されたねじりばねである請求項2記載の車両用シートのシートバック構造。
  5. ヘッドレストがシートバックフレームのアッパーメンバに後突時に変位不能に取り付けられるとともに、支持プレートがシートバックフレームとの間に弾性的に配設されてシートパッドを介して着座者背面を弾性的に支持する車両用シートのシートバック構造において、
    前後方向で後方かつ上方に延びた長孔状のガイド孔を持つ一対のガイドプレートがシートバックフレームの左右のサイドメンバにそれぞれ固定され、
    支持プレートは上下方向に延びた枠体をその左右端に有し、左右の枠体の上端が後方に傾斜した状態でガイドプレートのガイド孔に挿通されて係止され、
    後突時に着座者に加わる衝撃荷重のもとで伸長可能な引張コイルばねが支持プレートの上端とシートバックフレームのサイドメンバとの間に架設されて、非後突時での支持プレートの上端の後方移動を規制するとともに、後突時に支持プレートが後方に移動すると枠体の下端が押圧される位置で横設部材がシートバックフレームの左右のサイドメンバ間に架設されて枠体の下端の後方移動を規制し後突時に引張コイルばねのばね力に抗して支持プレートが、ガイドプレートのガイド孔に挿通、係止された枠体上端をガイド孔に沿って後方に移動させながら着座者を支持して後方移動すると、枠体の下端が横設部材に押圧されて横設部材上を上方に摺動して支持プレートを上方に押し上げ、支持プレートが上方に押し上げられながら後方に移動することにより、着座者頭部をヘッドレストに接近させて着座者頭部とヘッドレストとの隙間を狭めることを特徴とする車両用シートのシートバック構造。
  6. シートバックフレームとの間に弾性的に配設された支持プレートにシートパッドを介して背面の支持された着座者の頭部とヘッドレストとの隙間を後突時に狭めることにより、後突時での着座者頭部の急激な後傾に起因するむち打ち障害を抑制する車両用シートのシートバックにおけるむち打ち障害抑制方法において、
    支持プレートは上下方向に延びた枠体をその左右端に有し、左右の枠体の上端が後方に傾斜した状態で設けられ、
    後突時に着座者に加わる衝撃荷重のもとで変形可能なばね部材によって非後突時での支持プレートの上端の後方移動を規制するとともに、支持プレートが後方に移動すると枠体の下端が押圧される位置でシートバックフレームの左右のサイドメンバ間に架設された横設部材によって枠体の下端の後方移動を規制し後突時に支持プレートがばね部材のばね力に抗して着座者を支持したまま後方移動すると、枠体の下端が横設部材に押圧されて横設部材上を上方に摺動して支持プレートを上方に押し上げ、支持プレートが上方に押し上げられながら後方に移動することにより、着座者頭部が後突時に非変位のヘッドレストに接近して着座者頭部とヘッドレストとの隙間を狭めることを特徴とする車両用シートのシートバックにおけるむち打ち障害抑制方法。
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