JP2008174044A - 車両用シートのシートバック構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】シートバック2は門形状のバックフレーム2Fの枠内に乗員の背面を受け止め支持可能なコンターマット2Cが取付けられた構成となっている。コンターマット2Cのバックフレーム2Fへの装着は固定ワイヤCfのバックフレーム2Fに対する前後方向の取付け位置を移動不能に規制したり規制を解除して後方側に移動可能にしたりする移動規制機構10を介して行われている。移動規制機構10は、車両用シート1への通常の着座使用状態時には固定ワイヤCfの相対的な後方移動を規制した状態として保持し、車両後突時には後方移動の規制状態を解除してその後方移動を許容し、固定ワイヤCfによる乗員の背面の受け止め位置を後方移動させる。
【選択図】図1
Description
先ず、第1の発明は、車両用シートに着座した乗員の背面をシートバックによって支持する構成となっている車両用シートのシートバック構造である。シートバックは、門形状の枠体として形成された骨格部の枠内に乗員の背面を受け止めて支持することのできる支持体が取付けられた構成となっている。支持体の骨格部への装着は、乗員の背面を支持する支持体の上端側支持部位の骨格部に対する前後方向の取付け位置を移動不能に規制したり規制を解除して後方側に移動可能にしたりする移動規制手段を介して行われている。移動規制手段は、車両用シートに乗員が着座する通常使用の着座状態時には、支持体の上端側支持部位の骨格部に対する相対的な後方移動を規制した状態として保持する。そして、移動規制手段は、車両後突の発生時には、後方移動の規制状態を解除して支持体の上端側支持部位の後方移動を許容し、上端側支持部位による乗員の背面の受け止め位置を後方移動させる構成となっている。
この第1の発明によれば、車両用シートに乗員が着座する通常使用の着座状態時には、支持体の上端側支持部位は、移動規制手段によってシートバックの骨格部に対する相対的な後方移動が規制された状態として保持される。したがって、この状態では、車両用シートに着座した乗員の背面が、この定位置に保持されている支持体の上端側支持部位によって安定して支持される。そして、車両後突の発生時には、支持体の上端側支持部位は、上述した移動規制手段による後方移動の規制状態が解除され、骨格部に対する相対的な後方移動が許容された状態となる。これにより、支持体の上端側支持部位は、車両後突の勢いで後傾してくる乗員の背面を後方移動した位置で受け止めて支持する。
この第2の発明によれば、通常時、支持体の上端側支持部位の後方移動を規制している規制部材は、車両後突の発生に伴う慣性力の作用によって、規制状態を解除する方向に運動する。
この第3の発明によれば、支持体の上端側支持部位を構成する剛体棒状の固定部材により、通常使用の着座状態時、後方移動が許容された状態時のどちらの状態においても、乗員の背面がシートバックの幅方向の広い範囲で安定的に支持される。
この第4の発明によれば、カム部材が附勢部材の附勢力によって初期の回動位置に保持された状態では、固定部材がシートバック後方に押圧される力が働いても、固定部材とカム部材との当接構造によってカム部材は回動することなく初期の回動位置に保持される。これにより、固定部材の後方移動が規制された状態となる。しかし、カム部材は、車両後突の発生により、その慣性力の作用によって回動運動し、固定部材に対する後方移動の規制状態を外す。これにより、固定部材の後方移動が許容された状態となる。
この第5の発明によれば、車両後突の発生時には、両サイドフレームにそれぞれ枢着されている各カム部材が一緒になって回動する。これにより、固定部材の両端側の後方移動の規制状態が一斉に解除される。
この第6の発明によれば、固定部材は、両サイドフレームに配設された支持具の長孔形状に沿って前後方向にのみ移動可能となるように案内される。
先ず、第1の発明によれば、車両用シートへの通常の着座使用時には支持体の上端側支持部位の取付け位置を骨格部に対して移動不能に規制し、車両後突時にはこの規制を解除して上端側支持部位の取付け位置を後方移動させることのできる移動規制手段を設けたことにより、車両後突の発生時には支持体による乗員の肩部の支持位置を後方へ移動させることができ、通常の着座使用時には支持体によって乗員の肩部を安定して支持することができる。
更に、第2の発明によれば、車両後突発生時にその慣性作用によって規制状態を解除する方向に運動する規制部材を用いた機械的な運動機構として、移動規制手段を比較的簡単に構成することができる。
更に、第3の発明によれば、支持体の上端側支持部位を両サイドフレーム間に掛け渡された剛体棒状の固定部材によって構成したことにより、乗員の背面をシートバックの幅方向の広い範囲で安定して支持することができる。
更に、第4の発明によれば、車両後突発生時の慣性作用によって回動運動するカム部材を用いて、支持体の上端側支持部位の後方移動を規制する規制部材を比較的簡単に構成することができる。
更に、第5の発明によれば、両サイドフレームにそれぞれ配設されたカム部材を連結軸で繋ぐことによって一斉に回動運動させられるようにしたことにより、固定部材の後方移動の規制状態を両端側で一斉に解除して固定部材をスムーズに後方移動させることができる。
更に、第6の発明によれば、固定部材の移動が前後方向でのみ行われるように長孔によって案内する構成としたことにより、固定部材の後方移動を規制したり規制を解除したりする作動を安定して行えるようになる。
ここで、図1には、本実施例の車両用シート1の概略構成が斜視図によって表されている。この車両用シート1は、背凭れ部となるシートバック2と、着座部となるシートクッション3と、頭受け部となるヘッドレスト4と、を有する。なお、図1では、シートバック2の内部構造を分かり易く示すために、表皮カバーやクッションパッド等の組付け部品を省略して内部骨組み構造のみを表している。
このシートバック2は、門形状の枠体として形成されたバックフレーム2Fの枠内に乗員の背面を受け止めて支持することのできるコンターマット2Cが取付けられた構成となっている。ここで、コンターマット2Cが本発明の支持体に相当する。このコンターマット2Cは、シートバック2の縦横方向に複数のワイヤ部材がひと繋ぎ状に延設されたワイヤ構造として構成されている。詳しくは、コンターマット2Cは、シートバック2の幅方向に間を空けて配設された縦方向に延びる左右一対の縦ワイヤCvが、横方向に延びる複数の横ワイヤChによって互いに繋がれた構成となっている。そして、コンターマット2Cは、更に、一対の縦ワイヤCvの上端部がバックフレーム2Fの両サイドフレームFsの間に掛け渡された剛体丸棒状の固定ワイヤCfに掛着されて固定された構成となっている。
このコンターマット2Cは、固定ワイヤCfの両端部が後述する移動規制機構10を介して両サイドフレームFsに係止されると共に、左右一対の縦ワイヤCvが複数の吊ばねCsによって各サイドフレームFsに吊持されることにより、バックフレーム2Fに装着されている。これにより、コンターマット2Cは、車両用シート1に着座した乗員の背面をシートバック2の幅方向と縦方向の広い範囲で安定的に支持できるようになっている。なお、固定ワイヤCfが配設されている位置では、主に乗員の肩部が支持されるようになっている。
ここで、固定ワイヤCfが本発明の固定部材に相当し、移動規制機構10が本発明の移動規制手段に相当する。
詳しくは、固定ワイヤCfは、車両後突の発生時には、各サイドフレームFsに対する係止状態から外れされることにより、車両後突の勢いで後傾してくる乗員の背面に押圧されるかたちで後方移動する。そして、固定ワイヤCfは、その後方移動した位置で再び各サイドフレームFsに係止した状態となり、この後方移動した位置で乗員の背面を受け止めて支持する。
これにより、固定ワイヤCfが後方移動しない構成と比べると、乗員の肩部が固定ワイヤCfによって受け止められるタイミングを遅らせることができる。したがって、乗員の肩部が受け止められるタイミングを、肩部に先行して後傾していく頭部がヘッドレスト4に受け止められるタイミングに近づけることができ、鞭打ちを起こり難くすることができる。
この移動規制機構10は、両サイドフレームFsに一体的に配設された板状のマウントプレート11と、このマウントプレート11に取付けられた板形状のカム部材12と、カム部材12を回動附勢する引張ばね13と、両カム部材12を一体的に連結する連結軸14と、を有する。ここで、マウントプレート11が本発明の支持具に相当し、引張ばね13が本発明の附勢部材に相当する。
詳しくは、各マウントプレート11は、2枚の板状部材を間を空けて重ね合わせた構成となっており、この両板状部材の間にカム部材12を挟み込むかたちで配置させている。このマウントプレート11には、前後方向に延びる長孔11Hが2枚の板状部材に貫通して形成されている。そして、この長孔11Hに対して固定ワイヤCfの各端部が挿通されている。これにより、固定ワイヤCfは、長孔11Hの孔形状の範囲内でのみ前後方向に移動可能とされている。
次いで、カム部材12は、前述したマウントプレート11の2枚の板状部材の間に挟まれて配置されている。このカム部材12は、これと一体的に設けられた連結ピン12Pによって、マウントプレート11の各板状部材に対して回動可能に軸支されている。そして、カム部材12は、マウントプレート11との間に引張ばね13が掛けられている。詳しくは、引張ばね13は、その一端がカム部材12に設けられたばね掛ピン12Aに掛着されており、他端がマウントプレート11に設けられたばね掛ピン11Aに掛着されている。これにより、カム部材12は、常時は、引張ばね13の附勢作用によって、引張ばね13を窄める方向に回動附勢されている。
このカム部材12が初期の回動位置に保持された状態では、乗員の背凭れ荷重を受けるなどして固定ワイヤCfが後方移動しようとしても、この後方移動がカム部材12によって規制されるようになっている。詳しくは、カム部材12は、その初期の回動位置状態で固定ワイヤCfが後方に押圧された際にこれと当接する当接面形状が、固定ワイヤCfの軸芯とカム部材12の回動中心(連結ピン12P)とを結ぶ線上の位置でその線の延びる方向に丸棒状の固定ワイヤCfを受け止められる形状に形成されている。したがって、カム部材12は、固定ワイヤCfから受ける後方側への押圧力の作用によっては回動しないため、固定ワイヤCfの後方移動を規制した状態として保持される。
しかし、カム部材12は、図4に示されるように、車両後突が発生することにより、係る慣性力の作用によってそれ自体が図示反時計回りに回動し、前述した固定ワイヤCfの後方への移動規制状態を解除する。ここで、カム部材12の図示下端側部位には、カム部材12の慣性運動に弾みを付け易くするための円柱形状のウェイト12Wが取り付けられている。また、図2に示されるように、両カム部材12は、ウェイト12W同士を繋ぐかたちで設けられた連結軸14により、双方の回動運動が一体的となって行われるようになっている。これにより、カム部材12は、図4に示されるように、車両後突の発生時には、その慣性作用を受けて一斉に弾み良く反時計回りに回動運動し、固定ワイヤCfに対する後方移動の規制状態を一斉に解除する。
この後方移動した固定ワイヤCfや回動運動したカム部材12は、車両後突が終了して乗員の背凭れ荷重が除荷されることにより、引張ばね13の附勢力によって、再び同図の仮想線で示される後突発生前の初期位置の状態に戻される。したがって、その後に乗員がシートバック2に凭れ掛かるときには、長孔11Hの前端側の位置に保持されている固定ワイヤCfによって乗員の背面を安定して支持することができる。
なお、本実施例の使用方法については、上述した移動規制機構10による固定ワイヤCfの移動規制及び解除の動きによって説明されているため、説明を省略する。
更に、車両後突発生時にその慣性作用によって固定ワイヤCfの規制状態を解除する方向に回動運動するカム部材12を用いた機械的な運動機構として、移動規制機構10を比較的簡単に構成することができる。
更に、両サイドフレームFsにそれぞれ配設されたカム部材12を連結軸14で繋ぐことによって一斉に回動運動させられるようにしたことにより、固定ワイヤCfの後方移動の規制状態を両端側で一斉に解除して固定ワイヤCfをスムーズに後方移動させることができる。
更に、固定ワイヤCfの移動が前後方向でのみ行われるように長孔11Hによって案内する構成としたことにより、固定ワイヤCfの後方移動を規制したり規制を解除したりする作動を安定して行えるようになる。
本実施例では、固定ワイヤCfの後方移動を規制する移動規制機構20が次のように構成されている。すなわち、図6に示されるように、移動規制機構20は、マウントプレート21に回動可能に軸支されているカム部材22と固定ワイヤCfとの間に連結リンク23が連結された構成となっている。この連結リンク23は、その一端がカム部材22の図示左上側の部位に設けられたリンクピン22Lによって回動可能に軸支されており、他端が固定ワイヤCfに対して回動可能に軸支されている。
この連結リンク23は、カム部材22に設けられたばね掛ピン22Aとマウントプレート21に設けられたばね掛ピン21Aとの間に掛けられた引張ばね24の附勢力によって、常時は図6に示される初期の位置状態に保持されている。この初期の位置状態では、連結リンク23は、カム部材22との連結部となるリンクピン22Lの軸芯が、固定ワイヤCfの軸心とカム部材22の回動中心(連結ピン22P)とを結ぶ線上の位置に配置された状態として保持されるようになっている。すなわち、リンクピン22Lの軸芯と、固定ワイヤCfの軸心と、カム部材22の回動中心(連結ピン22P)と、が一直線状に並んだ配置状態で保持されるようになっている。したがって、カム部材22は、固定ワイヤCfから受ける押圧力の作用によっては回動しないため、固定ワイヤCfの後方移動を規制した状態として保持される。
しかし、カム部材22は、図7に示されるように、車両後突が発生することにより、係る慣性力の作用によってそれ自体が図示反時計回りに回動し、前述した固定ワイヤCfの後方への移動規制状態を解除する。ここで、カム部材22の図示下端側部位には、カム部材22の慣性運動に弾みを付け易くするための円柱形状のウェイト22Wが取り付けられている。また、両カム部材22は、ウェイト22W同士を繋ぐかたちで設けられた連結軸25により、双方の回動運動が一体的に行われるようになっている。これにより、カム部材22は、図7に示されるように、車両後突の発生時には、その慣性作用を受けて一斉に弾み良く反時計回りに回動運動し、固定ワイヤCfに対する後方移動の規制状態を一斉に解除する。したがって、固定ワイヤCfが長孔21H内を後方移動可能な状態となる。
このように、カム部材22と固定ワイヤCfとを連結する連結リンク23を用いることによっても、固定ワイヤCfの後方移動を規制する機構を構成することができる。
例えば、支持体の構成がワイヤ構造となっているものを示したが、面状構造等の他の構造を適用することができる。このとき、支持体の上端側支持部位の構成も、固定ワイヤ以外の他の構成を採ることができる。
また、カム部材を附勢する附勢部材として引張ばねを示したが、捩りばね等の他の部材を適用することができる。
また、実施例1において、カム部材の外周面形状が丸棒状の固定ワイヤの後方移動を規制可能な当接面形状に形成されたものを示した。しかし、この固定ワイヤの後方移動を規制する当接構造は、固定ワイヤの当接面形状とカム部材の当接面形状との組み合わせによって決定されるものである。したがって、固定ワイヤの当接面形状を、カム部材を押圧してもこれを回動させないような形状に形成してもよい。
また、固定ワイヤの移動が前後方向でのみ行われるように案内する構成として長孔を示したが、マウントプレートやその他の部材に設置される部材によって固定ワイヤの動きを案内するようにしても良い。なお、固定ワイヤを案内する構成がなくても構わないが、この場合には、固定ワイヤの後方移動を規制したり規制を解除したりする作動が不安定になることに留意が必要である。
また、固定ワイヤ(固定部材)の後方移動を規制する移動規制機構を、アッパフレームFu(図1参照)に対して設けても良い。
2 シートバック
2F バックフレーム
Fu アッパーフレーム
Fs サイドフレーム
2C コンターマット(支持体)
Cv 縦ワイヤ
Ch 横ワイヤ
Cf 固定ワイヤ(固定部材)
Cs 吊ばね
3 シートクッション
4 ヘッドレスト
10 移動規制機構(移動規制手段)
11 マウントプレート(支持具)
11H 長孔
11A ばね掛ピン
12 カム部材
12P 連結ピン
12W ウェイト
12A ばね掛ピン
13 引張ばね(附勢部材)
14 連結軸
20 移動規制機構
21 マウントプレート(支持具)
21H 長孔
21A ばね掛ピン
22 カム部材
22P 連結ピン
22W ウェイト
22A ばね掛ピン
22L リンクピン
23 連結リンク
24 引張ばね(附勢部材)
25 連結軸
Claims (6)
- 車両用シートに着座した乗員の背面をシートバックによって支持する構成となっている車両用シートのシートバック構造であって、
該シートバックは、門形状の枠体として形成された骨格部の枠内に乗員の背面を受け止めて支持することのできる支持体が取付けられた構成となっており、
該支持体の骨格部への装着は、乗員の背面を支持する支持体の上端側支持部位の骨格部に対する前後方向の取付け位置を移動不能に規制したり規制を解除して後方側に移動可能にしたりする移動規制手段を介して行われており、
該移動規制手段は、車両用シートに乗員が着座する通常使用の着座状態時には前記支持体の上端側支持部位の骨格部に対する相対的な後方移動を規制した状態として保持し、車両後突の発生時には前記後方移動の規制状態を解除して前記支持体の上端側支持部位の後方移動を許容し、該上端側支持部位による乗員の背面の受け止め位置を後方移動させる構成となっていることを特徴とする車両用シートのシートバック構造。 - 請求項1に記載の車両用シートのシートバック構造であって、
前記移動規制手段は、前記支持体の上端側支持部位の後方移動を規制するように設けられた規制部材が車両後突発生時の慣性力の作用によって規制状態を解除する方向に運動する構成となっていることを特徴とする車両用シートのシートバック構造。 - 請求項1又は請求項2に記載の車両用シートのシートバック構造であって、
前記支持体の上端側支持部位は、シートバックの骨格を成すバックフレームの両サイドフレーム間に掛け渡された剛体棒状の固定部材によって構成されており、
前記移動規制手段は、該剛体棒状の固定部材の各サイドフレームに対する後方側への移動を規制したり規制を解除したりする構成となっていることを特徴とする車両用シートのシートバック構造。 - 請求項3に記載の車両用シートのシートバック構造であって、
前記移動規制手段は、前記バックフレームに回動可能に枢着された前記規制部材としてのカム部材と、該カム部材の回動位置を前記固定部材の後方移動を規制可能な初期の回動位置に向けて附勢する附勢部材と、を有し、
前記カム部材は、前記附勢部材の附勢力によって初期の回動位置に保持された状態では、前記固定部材に後方側から当接しており、該固定部材がシートバック後方に押圧されても互いの当接構造によって係る押圧力の作用によっては回動しない状態とされているが、車両後突の発生時にはその慣性力の作用によって回動運動し前記固定部材に対する後方移動の規制状態を外す構成となっていることを特徴とする車両用シートのシートバック構造。 - 請求項4に記載の車両用シートのシートバック構造であって、
前記カム部材は、前記バックフレームの両サイドフレームにそれぞれ配設されて回動可能に枢着されていると共に、両カム部材の回動運動が一体的に行われるように連結軸によって互いに連結されていることを特徴とする車両用シートのシートバック構造。 - 請求項3から請求項5のいずれかに記載の車両用シートのシートバック構造であって、
前記剛体棒状の固定部材は、その両端部が両サイドフレームに一体的に配設された板状の支持具に形成された前後方向に延びる長孔内に挿通されており、該長孔により前後方向への移動が案内されることを特徴とする車両用シートのシートバック構造。
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