JP4631800B2 - 車両用シートのヘッドレスト作動機構 - Google Patents
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ところで、上記した4節リンク機構の保持状態を解除する操作は、シートバックの内部に配設された加圧板の動きに連動して行われるようになっている。この加圧板は、シートバックの内部で回動可能に軸支されている。これにより、加圧板は、車両の後面衝突の発生時には、その勢いで乗員の背部がシートバックに大きく圧し掛かろうとする背凭れ荷重を受けて押し動かされるようになっている。そして、この加圧板と4節リンク機構の保持機構との間には、ケーブル部材が掛け渡されている。詳しくは、ケーブル部材は、加圧板に対し、これと一体に形成された腕部材に掛着されている。この腕部材は、加圧板の回動中心となる軸部からその後方側に向けて腕を延び出した形状に形成されている。これにより、加圧板の動きに合わせて、腕部材の揺動によってケーブル部材を牽引し、保持機構の解除操作が行えるようになっている。
先ず、第1の発明は、車両の衝突時に、シートに着座した乗員の頭部を受け止める支承部をヘッドレスト基部に対して相対移動させることのできる移動手段を備えた車両用シートのヘッドレスト作動機構であって、シートバックの形状内部に配設された加圧板と、加圧板の動きを移動手段に伝える伝達手段と、を有し、加圧板は、車両の衝突発生時に乗員の背部がシートバックに圧し掛かる背凭れ荷重を受けて後方側に押し動かされるように配置されており、伝達手段は、シートバックの骨格を成すバックフレームに回動可能に軸支された回動軸と、回動軸と加圧板とを連結し加圧板の後方側への動きを回動軸に回動運動として伝える第1腕部材と、回動軸に一端が一体的に取り付けられ回動軸の回動運動に伴って他端が揺動運動する第2腕部材と、第2腕部材の他端と移動手段とを連結し回動軸の回動運動を軸方向運動として移動手段に伝えるケーブル部材とから成り、車両の衝突発生時の加圧板の動きを移動手段に伝えて支承部を通常時の初期位置から衝突対応位置に向けて移動させられるようになっており、伝達手段を構成する第2腕部材は、バックフレームに軸支された回動軸から前方に向けて延出した配置状態で、かつ、バックフレームの前後幅内に収まる長さに形成されて配設されていることを特徴とする。
この第1の発明によれば、車両の衝突の発生時には、その勢いによって乗員の背部がシートバックに大きく圧し掛かる。したがって、この背凭れ荷重を受けることにより、加圧板が押し動かされて回動する。そして、この加圧板の動きに連動して、移動手段がケーブル部材を介して作動操作される。これにより、支承部が通常時の初期位置から衝突対応位置に向けて移動する。このケーブル部材と連結される第2腕部材は、加圧板の回動中心となる回動軸から前方に向けて腕を延び出した形状に形成されている。したがって、第2腕部材が回動軸の後方側には張り出さないため、加圧板のシートバック後方側への配置、すなわち背凭れ面から引き離した配置が可能となる。また、第2腕部材は、バックフレームの前後幅内に収まる長さの範囲で腕を前方に延び出した配置状態となっている。したがって、加圧板と同じように、第2腕部材をシートバックへの着座感を損なわないように配置することが可能である。
この第2の発明によれば、4節リンク機構は、常時は保持部材の係合により、支承部が初期位置となる回動位置に保持される。この保持部材は、車両の衝突の発生時に、ケーブル部材を介して作動操作され、4節リンク機構との係合状態から外される。これにより、4節リンク機構は、附勢手段の附勢によって一方向(進行方向)に回動し、支承部を衝突対応位置まで移動させる。
この第3の発明によれば、車両の衝突の発生時には、第2腕部材の揺動運動によりアウターケーブルの他端側が操作され、同側(他端側)のインナーケーブルの引き出し長さが変化する。これにより、一端側のアウターケーブルに対するインナーケーブルの引き出し長さが変えられて、保持部材が作動操作される。
先ず、第1の発明によれば、ケーブル部材と連結される第2腕部材を回動軸から前方に延出して配置したことにより、加圧板の配設位置をシートバックの背凭れ面から引き離し易くすることができる。
更に、第2の発明によれば、加圧板の動きによって作動する4節リンク機構の保持部材と附勢手段とを組み合わせたことにより、支承部の衝突対応位置に向けて移動を弾みをつけて敏速に行うことができる。
更に、第3の発明によれば、アウターケーブルの操作によってインナーケーブルの引き出し長さを相対的に変化させることができる。したがって、例えば設計上の制約によってインナーケーブルを直接押引操作できないような構成であっても、アウターケーブルによってこれを操作することができる。
ここで、図2〜図7では、本実施例の構成を分かり易く表すために、ヘッドレスト3やシートバック2の表皮構造を省略し内部の骨組み構造のみを表している。したがって、以下の説明において、ヘッドレスト3やシートバック2の表皮構造について述べる場合には、適宜図1を参照するものとする。
ところで、上記した4節リンク機構10の保持状態を解除する操作は、図2に示されている解除操作機構20の作動によって行われる。この解除操作機構20は、シートバック2の内部に配設されている。そして、この解除操作機構20は、4節リンク機構10を初期位置の状態に係合によって保持することのできる保持部材40と連結されている。ここで、解除操作機構20は、車両の後面衝突の発生により、その勢いで乗員の背部がシートバック2に大きく圧し掛かろうとする背凭れ荷重を受けて後方側に押し動かされる構造となっている。そして、解除操作機構20は、この押動によって、保持部材40を操作し、保持部材40と4節リンク機構10との係合状態を解除させるようになっている。
以下、4節リンク機構10や解除操作機構20等の各構成について詳しく説明する。
すなわち、4節リンク機構10は、図4に示されるように、可動リンク11、固定リンク12、原動リンク13及び従動リンク14を有する。これら各リンクは、左右一対の構成となっており、各リンクをリンク連結する長尺棒状の連結軸10a〜10dによって左右の動きが同期して行われるようになっている。
ここで、図1を参照して、可動リンク11は、支承部3aと一体に固定されている。また、固定リンク12は、ヘッドレスト3のステー3bと一体に形成された支持ブラケット3cと一体の構成となっている。詳しくは、固定リンク12は、支持ブラケット3cと一体に形成された上腕支持部Auと下腕支持部Alとによって構成されている。すなわち、連結軸10aが上腕支持部Auによって支持されており、連結軸10dが下腕支持部Alによって支持された構成となっている。ここで、支持ブラケット3cが本発明のヘッドレスト基部に相当する。そして、原動リンク13及び従動リンク14は、可動リンク11と固定リンク12とを繋ぐかたちでこれらにリンク連結されている。
また、原動リンク13には、固定リンク12との連結部位(連結軸10d)から更に腕が延び出した形状の係合腕部15が一体に形成されている。この係合腕部15は、左右一対の構成となっているが、相互に連結された一体型の部品として形成されている。また、連結軸10dから後方側に離間した位置には、軸支部材30が配設されている。この軸支部材30は、下腕支持部Alに対して軸回動可能に支持されており、連結軸10dに対して軸心が径方向に偏心した位置関係となっている。そして、この軸支部材30には、係合によって4節リンク機構10を初期位置の状態で保持することのできるカム形状の保持部材40が一体に固定されている。この保持部材40は、軸支部材30の両端部に左右一対で設けられている。そして、保持部材40は、支持ブラケット3cとの間に掛け渡された引張ばねSbの附勢により、常時は図5の紙面内時計回り方向に附勢され、実線で示された起立の姿勢状態に保持されている。
ここで、前述した係合腕部15には、カム形状の保持部材40と当接可能な係止面15aと、軸支部材30と当接可能な当接面15bと、が形成されている。前者の係止面15aは、係合腕部15の回動方向に面を向けて形成されている。この係止面15aは、保持部材40が起立の姿勢状態(実線状態)のときには、これに突き当てられるかたちで係合する。これにより、係合腕部15を介して、4節リンク機構10の進行方向への回動が規制された状態となる。また、後者の当接面15bは、軸支部材30を受け入れ可能に湾曲した凹形状に形成されている。この当接面15bは、係止面15aと保持部材40との係合状態が外されて係合腕部15が進行方向に回動することにより、軸支部材30と当接する(仮想線状態)。これにより、4節リンク機構10は、その進行方向への回動が規制された状態となる。
したがって、車両の後面衝突の発生時には、支承部3aに後傾に伴う乗員の頭部を受け止める受止荷重が作用しても、支承部3aは、進行方向とは逆方向(矢印の逆方向)に押し戻されない状態として保持される。
すなわち、解除操作機構20は、図6に示されるように、加圧板21と、回動軸22と、第1腕部材23aと、第2腕部材23bと、ケーブル部材24と、を有する。これら各部材は、シートバック2の形状内部に配設されている。詳しくは、各部材は、図7に示されるように、シートバック2の骨格を成すバックフレーム2fのサイドフレームFsの前後幅内に収まるように配設されている。なお、ケーブル部材24については、その下端側はシートバック2の形状内部に配設されているが、上端側は、図2に示されるように、ステー3bの内部に挿し通されることによってヘッドレスト3の形状内部に配設されている。
詳しくは、加圧板21は、図6に示されるように、その上側と下側の縁部がシートバック2の後方側に反り返った湾曲形状に形成されている。この加圧板21は、図7に示されるように、第1腕部材23aを介して、その後方下側の位置で、サイドフレームFsに軸支された回動軸22と一体に固定されている。この回動軸22は、図6に示されるように、両サイドフレームFs,Fs間に掛け渡されて固定された補強部材Rfに対し、これに更に固定して設けられた軸支ブラケットRbによって軸回動可能に連結されている。これにより、加圧板21は、シートバック2に対して、その形状内部で前後方向に押引動可能な状態とされている。そして、加圧板21は、その前後方向への動きが、第1腕部材23aによって、回動軸22に回動運動として伝えられるようになっている。この加圧板21は、常時は図6や図7の実線で示されている前側の姿勢位置に保持されている。そして、車両の後面衝突の発生により、その勢いで乗員の背部がシートバック2に大きく圧し掛かろうとする背凭れ荷重を受けることにより、同図の仮想線で示されるように後方側に押し動かされる。
ここで、ケーブル部材24は、可撓性を有するが比較的剛性の高い管状のアウターケーブル24bの内部に可撓性を有したインナーケーブル24aが挿し通された構成となっている。そして、アウターケーブル24bの下端(他端)は、上述したように第2腕部材23bに固定されており、インナーケーブル24aの下端(他端)は、図6に示されるように、バックフレーム2fと一体に固定されている。また、アウターケーブル24bの上端(一端)は、図3に示されるように、ヘッドレスト3の支持ブラケット3cと一体に固定されており、インナーケーブル24aの上端(一端)は、保持部材40と一体に固定されている。ここで、支持ブラケット3cは、ヘッドレスト3がシートバック2の上部に設置された状態では、常に、シートバック2と一体の固定状態とされている。
すなわち、図1の仮想線に示されるように、ヘッドレスト3の通常時の初期状態では、支承部3aが初期位置の状態で保持されている。そして、図6を参照して、車両の後面衝突が発生すると、その勢いで乗員の背部がシートバック2に大きく圧し掛かり、加圧板21が後方側に押し動かされる。これにより、図5に示されるように、ケーブル部材24が牽引操作され、保持部材40による4節リンク機構10の保持状態が解除される。そして、これにより、4節リンク機構10は、引張ばねSaの附勢によって、係合腕部15の当接面15bが軸支部材30と当接する位置まで進行方向(矢印方向)に回動する。これにより、同図の仮想線で示されるように、支承部3aが初期位置の状態(実線状態)から前方かつ上方に移動した衝突対応位置の状態となり、同位置で頭部が後傾してくるのを待ち受ける状態となる。そして、図1に戻って、支承部3aが衝突対応位置(実線位置)まで移動したことにより、支承部3aにかかる頭部の後傾に伴う受止荷重は、4節リンク機構10を軸支部材30によって規制されている進行方向に回動させる押圧力として作用する。したがって、支承部3aは、上記の受止荷重を受けても進行方向とは逆方向に押し戻されることはなく、乗員の頭部を衝突対応位置で受け止める。
なお、衝突対応位置(実線位置)まで移動させた支承部3aを元の初期位置(仮想線位置)の状態に戻すには、4節リンク機構10を引張ばねSaの附勢に抗して進行方向(矢印方向)とは逆の回動方向に戻し込むように操作すればよい。これにより、図5に示されるように、起立の姿勢状態(実線状態)に附勢されている保持部材40に係合腕部15の係止面15aを自動的に係合させることができ、支承部3aを再び初期位置の状態に保持することができる。
例えば、4節リンク機構は、加圧板によって牽引操作されるケーブル部材によって、直接、進行方向に回動操作される構成であってもよい。このようなケーブル部材によって4節リンク機構を直接回動操作する構成は、特開2005−104259号公報等の文献に開示されている。
また、4節リンク機構の進行方向への回動を規制する係合腕部は、従動リンク側に形成されていてもよい。なお、係合腕部を可動リンクに形成し、隣接する原動リンクや従動リンクにストッパ部材が設けられても構わないが、構成が複雑となるおそれがある。
また、4節リンク機構は、ストッパ部材によって進行方向への回動が規制された姿勢状態では、原動リンクや従動リンクが共に水平よりも上を向いた姿勢状態となるものを示した。しかし、4節リンク機構の姿勢状態は、支承部によって乗員の頭部を受け止める受止荷重が4節リンク機構を更に進行方向に回動させる押圧力として作用する姿勢状態となっていればよく、特に限定されるものではない。
すなわち、図8に示されるように、ケーブル部材24の下端側を上側に折り返した状態に配設し、アウターケーブル24bの下端を第2腕部材23bに固定してインナーケーブル24aの下端をバックフレーム2fと一体に固定してもよい。これにより、第2腕部材23bの揺動に伴って、アウターケーブル24bに対するインナーケーブル24aの引き出し長さを変化させることができる。
また、図9に示されるように、アウターケーブル24bの下端をバックフレーム2fと一体に固定してインナーケーブル24aの下端を第2腕部材23bに固定してもよい。この場合には、第2腕部材23bの揺動に伴って、インナーケーブル24aを直接操作して、アウターケーブル24bに対する引き出し長さを変化させることができる。
また、図10に示されるように、前述の図8で示した場合と同様にしてケーブル部材24の下端側を上側に折り返した状態に配設し、今度は、図9で示した場合と同様にしてアウターケーブル24bの下端をバックフレーム2fと一体に固定してインナーケーブル24aの下端を第2腕部材23bに固定してもよい。このようにしても、第2腕部材23bの揺動に伴って、インナーケーブル24aを直接操作して、アウターケーブル24bに対する引き出し長さを変化させることができる。
また、図11に示されるように、回動軸を加圧板21の後方上側の位置に配設し、第2腕部材23bが加圧板21の上側で揺動する構成としてもよい。このようにしても、第2腕部材23bの揺動に伴って、アウターケーブル24bに対するインナーケーブル24aの引き出し長さを変化させることができる。なお、同図で示したケーブル部材24の牽引構造は、実施例1で示したものと同じようになっているが、前述した図8〜図10の各構成のものに置き換えることもできる。
また、図12に示されるように、第2腕部材23bが第1腕部材23aに含まれている構成、すなわち、第1腕部材23aにケーブル部材24が直接連結される構成としてもよい。なお、同図では、第1腕部材23aにインナーケーブル24aの下端が固定されているが、本構成においても前述した各牽引構造に置き換えての実施が可能であることは言うまでもない。
また、図13に示されるように、加圧板21を4節リンクLの揺動運動に伴って押し動かされる構成として、第2腕部材23bを配設してもよい。
なお、上記した各牽引構造では、第2腕部材23bの揺動に伴って、アウターケーブル24bに対するインナーケーブル24aの引き出し長さが長くなる方向に作動するものと短くなる方向に作動するものとがある。しかし、この作動方向の違いは、例えば他端側に連結される保持部材の作動方向等の設定を変えたり、保持部材の作動機構を異なる形式のものに置き換えたりすることによって対応させることができる。したがって、ケーブル部材の牽引構造は、その使用の目的に合わせて、上述したものの中から適宜選択して使用すればよい。
2 シートバック
2f バックフレーム
2s サポート
3 ヘッドレスト
3a 支承部
3b ステー
3c 支持ブラケット(ヘッドレスト基部)
10 4節リンク機構
10a〜10d 連結軸
11 可動節
12 固定節
13 原動節
14 従動節
15 係合腕部
15a 係止面
15b 当接面
20 解除操作機構
21 加圧板
22 回動軸
23a 第1腕部材
23b 第2腕部材
24 ケーブル部材
24a インナーケーブル
24b アウターケーブル
30 軸支部材
40 保持部材
Sa 引張ばね(附勢手段)
Sb 引張ばね
Fs サイドフレーム
Fu アッパフレーム
Rf 補強部材
Rb 軸支ブラケット
Au 上腕支持部
Al 下腕支持部
Claims (3)
- 車両の衝突時に、シートに着座した乗員の頭部を受け止める支承部をヘッドレスト基部に対して相対移動させることのできる移動手段を備えた車両用シートのヘッドレスト作動機構であって、
前記シートバックの形状内部に配設された加圧板と、
該加圧板の動きを前記移動手段に伝える伝達手段と、を有し、
前記加圧板は、車両の衝突発生時に乗員の背部がシートバックに圧し掛かる背凭れ荷重を受けて後方側に押し動かされるように配置されており、
前記伝達手段は、シートバックの骨格を成すバックフレームに回動可能に軸支された回動軸と、該回動軸と前記加圧板とを連結し前記加圧板の後方側への動きを該回動軸に回動運動として伝える第1腕部材と、該回動軸に一端が一体的に取り付けられ該回動軸の回動運動に伴って他端が揺動運動する第2腕部材と、該第2腕部材の他端と前記移動手段とを連結し回動軸の回動運動を軸方向運動として前記移動手段に伝えるケーブル部材とから成り、車両の衝突発生時の加圧板の動きを前記移動手段に伝えて前記支承部を通常時の初期位置から衝突対応位置に向けて移動させられるようになっており、
前記伝達手段を構成する第2腕部材は、前記バックフレームに軸支された回動軸から前方に向けて延出した配置状態で、かつ、前記バックフレームの前後幅内に収まる長さに形成されて配設されていることを特徴とする車両用シートのヘッドレスト作動機構。 - 請求項1に記載の車両用シートのヘッドレスト作動機構であって、
前記移動手段は、
前記支承部とヘッドレスト基部との間に設けられた4節リンク機構と、
該4節リンク機構を車両の衝突時に一方向に回動させて前記支承部を衝突対応位置まで移動させることのできる駆動手段と、を有し、
該駆動手段は、
前記4節リンク機構を一方向に回動附勢する附勢手段と、
該附勢手段の附勢に抗して前記4節リンク機構を前記支承部が初期位置となる回動位置に係合によって保持する保持部材と、を有し、
該保持部材は、前記伝達手段のケーブル部材と連結されており、常時は前記4節リンク機構と係合した姿勢状態を維持しているが、車両の衝突発生時には前記加圧板が押し動かされる動作に連動して前記4節リンク機構に対する係合状態から外されるように作動操作されることを特徴とする車両用シートのヘッドレスト作動機構。 - 請求項1または請求項2に記載の車両用シートのヘッドレスト作動機構であって、
前記伝達手段のケーブル部材は、管状の可撓性を有したアウターケーブルの内部に可撓性を有したインナーケーブルが挿し通された構成となっており、
前記インナーケーブルの一端は前記保持部材に掛着されており、該一端側においてヘッドレストと一体の固定状態とされているアウターケーブルに対するインナーケーブルの引き出し長さが変えられることによって前記保持部材が作動操作されるようになっており、
前記アウターケーブルの他端は前記第2腕部材の他端と一体に固定されており、前記インナーケーブルの他端はシートバックと一体の固定状態とされており、車両の衝突発生時に前記第2腕部材が加圧板と一体に軸部の回りを回動することにより、他端側のアウターケーブルに対するインナーケーブルの引き出し長さが変化して、一端側のアウターケーブルに対するインナーケーブルの引き出し長さが変えられることを特徴とする車両用シートのヘッドレスト作動機構。
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