JP2007313619A - 複合工作機械及び該複合工作機械を用いたシリンダブロックのボアのボーリング加工方法 - Google Patents

複合工作機械及び該複合工作機械を用いたシリンダブロックのボアのボーリング加工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高精度な加工を実現する複合工作機械を提供すると共に、該複合工作機械を用いたシリンダブロックのボア加工での生産性を向上させる。
【解決手段】複合工作機械10は、スピンドル軸24と、スピンドル軸24を内部に軸支するハウジング28と、スピンドル軸24の内部に収納され、軸方向に進退自在なシャフト66、68と、スピンドル軸24の先端に連結される加工ヘッド12とを備える。加工ヘッド12に設けられたボーリング用バイト42及びホーニング砥石36、38を拡張する拡張手段には、第1ギアセット16及び第2ギアセット18が設けられ、シャフト66、68を進退移動可能に構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の異なる機械加工を行うことができる複合工作機械及び該複合工作機械を用いたシリンダブロックのボアのボーリング加工方法に関する。
従来のボーリング加工やホーニング加工に用いられる工作機械によれば、例えば、ワークであるシリンダブロックのボアに対して真円に近い状態まで加工を行うことができる。
ところが、例えば、自動車エンジンのシリンダブロックのボア等を単品で真円状態まで加工したとしても、その後の生産工程において、シリンダヘッドやクランクケース等が組み付けられることによりボアが変形してしまう。このようにボアが変形すると、エンジンの使用時におけるボアとピストンとの摺動抵抗が増加する要因になり、エンジンが所望の出力を発揮できない懸念がある。
そこで、特許文献1には、シリンダブロックのボアよりも大径の孔を有し、且つシリンダヘッドと剛性が近似したダミーヘッドをシリンダブロックに装着し、該シリンダブロックをシリンダヘッドを締め付けた使用状態と同じ条件下とした後、前記大径の孔からボア加工を行うことが記載されている。なお、上記のようなダミーヘッドについては、例えば、特許文献2に示すように、ボアをより高精度に加工するための様々な提案がなされている。
また、特許文献3には、前記ダミーヘッドの替わりに、シリンダブロックのシリンダ周辺部を押圧器により押圧した状態で、ボア加工を行うことが記載されている。
しかしながら、上記従来の技術では、生産時、各シリンダブロックのボア加工の都度、ダミーヘッド等の取り付け、取り外しをする必要がある。このため、生産性が大幅に低下してしまう。さらに、上記のような、いわゆるダミー部品では、製品での完全な組み付け状態を再現することが困難であるという問題もある。
従って、シリンダブロックのボア加工については、製品での組み付け状態により近い状態を再現可能であり、且つ生産性の高い加工方法が希求されている。ところが、このような加工方法を実現するためには、より高精度にボア加工を行うことができる工作機械が求められることになる。
このような工作機械において、本出願人は、ボーリング加工(ボア加工)やホーニング加工を複合的に実施可能な複合工作機械を提案している(特許文献4)。該複合工作機械によれば、ホーニング加工時に使われるオシレーション機構を省略して、加工ラインの省スペース化、設備の簡略化及び加工品の製造コストの低廉化を実現することが可能である。そして、加工負荷の大きなボーリング加工時に、より大きな軸剛性を有した状態で加工を行うことができ、ボア加工を高精度に行うことも可能となる。
上記のような工作機械では、ボーリング用バイトのボア径方向への拡張力や位置コントロールが油圧等により行われている。このため、前記拡張力や拡張位置のコントロール(微調整)が難しく、より高精度にボア加工を行うには限界があった。
特公昭51−25523号公報 特開2000−52228号公報 特公昭61−57121号公報 特許第3270683号公報
本発明は、係る従来の課題を考慮してなされたものであり、例えば、シリンダブロックのボア加工時に、より高精度な加工を行うことを可能とする複合工作機械を提供することを目的とする。さらに、本発明は、このような複合工作機械を用いることで、シリンダブロックのボア加工において、製品での組み付け状態により近い状態を再現可能であり、且つ生産性を向上させることを可能とするシリンダブロックのボアのボーリング加工方法を提供することを目的とする。
本発明の複合工作機械は、駆動手段により回転される中空形状のスピンドル軸と、前記スピンドル軸を内部に軸支するハウジングと、前記スピンドル軸の内部に収納され、軸方向に進退自在に前記スピンドル軸とスプライン嵌合したシャフトと、前記スピンドル軸の先端に連結され、遠心方向に拡縮自在に支承されたボーリング用バイト及びホーニング用砥石を配設した加工ヘッドとを備え、前記加工ヘッドには、前記シャフトが進退移動することにより前記ボーリング用バイト及び前記ホーニング用砥石を、所定の位置に且つ所定の拡張力で拡張する拡張手段が設けられ、前記ボーリング用バイトと前記ホーニング用砥石を拡張させることにより、ボーリング加工及びホーニング加工を行う複合工作機械であって、前記拡張手段は、前記ハウジングに固定されたサーボモータと、前記サーボモータにより回転又は所望の位相に固定されるピニオンギアと、外周の歯が前記ピニオンギアに噛合し、内周にねじ部が形成され、前記ハウジングに軸支された筒状のリングギアと、外周に形成されたねじ部が、前記リングギアのねじ部に噛合することで、前記シャフトの軸線方向に移動自在な筒状のボールねじと、前記シャフトの外周に嵌合されるインナレース、及び前記ボールねじの内周に嵌合されるアウタレースにより構成される軸受とを有して、前記シャフトを進退移動可能に構成されていることを特徴とする。
また、本発明の複合工作機械は、駆動手段により回転される中空形状のスピンドル軸と、前記スピンドル軸を内部に軸支するハウジングと、前記スピンドル軸の内部に収納され、軸方向に進退自在に前記スピンドル軸とスプライン嵌合したシャフトと、前記スピンドル軸の先端に連結され、遠心方向に拡縮自在に支承されたボーリング用バイト及びホーニング用砥石を配設した加工ヘッドとを備え、前記加工ヘッドには、前記シャフトが進退移動することにより前記ボーリング用バイト及び前記ホーニング用砥石を、所定の位置に且つ所定の拡張力で拡張する拡張手段が設けられ、前記ボーリング用バイトと前記ホーニング用砥石を拡張させることにより、ボーリング加工及びホーニング加工を行う複合工作機械であって、前記拡張手段は、振動遮断機構を備え、回転動力を直線動力に変換する動力変換手段を有し、前記シャフトを進退移動可能に構成されていることを特徴とする。
このような構成によれば、前記拡張手段により、ボーリング用バイトやホーニング砥石の拡張動作時における拡張力や拡張位置の制御を容易且つ高精度に行うことができる。従って、高精度なボーリング加工及びホーニング加工を実現することが可能となる。
本発明のシリンダブロックのボアのボーリング加工方法は、上記複合工作機械を用いたシリンダブロックのボアのボーリング加工方法であって、前記加工ヘッドを挿入可能な開口を有し、製品シリンダヘッドを模したダミーヘッドをボーリング加工前のシリンダブロック素材に装着してボーリング加工を施し、前記ボアの軸線位置毎の内径を測定し、第1の内径データを取得する第1の工程と、前記第1の工程の後、前記シリンダブロックから前記ダミーヘッドを取り外し、前記ボアの軸線位置毎の内径を測定し、第2の内径データを取得する第2の工程と、前記第2の工程の後、前記第1の内径データを前記第2の内径データの補正値として利用することで、前記ダミーヘッドを装着せずにシリンダブロック素材のボーリング加工を行った後、前記ダミーヘッドを装着した場合に、前記ボアが所望の真円度となるようなNCデータを作成する第3の工程と、前記第3の工程の後、前記NCデータを前記複合工作機械に入力して、前記NCデータに則したボーリング加工をシリンダブロック素材に施し、該ボーリング加工後のシリンダブロックに製品シリンダヘッドを装着してボアの軸線位置毎の内径を測定し、第3の内径データを取得する第4の工程と、前記第4の工程の後、前記第3の内径データを補正値として利用することで前記NCデータを補正し、前記ダミーヘッドを装着せずにシリンダブロック素材のボーリング加工を行った後、製品シリンダヘッドが装着された際には前記ボアが所望の真円度となるような修正NCデータを作成する第5の工程と、を有することを特徴とする。
このような方法によれば、本発明に係る複合工作機械を用いたシリンダブロックのボアのボーリング加工において、前記第5の工程で作成した修正NCデータを利用することにより、生産時、ダミーヘッド等を装着することなく所望の真円度を有するシリンダブロックを製造することができ、生産性が大幅に向上する。
本発明によれば、複合工作機械においてボーリング用バイトやホーニング用砥石を拡張する拡張手段が、例えば、サーボモータ、ピニオンギア及びリングギア等から構成される振動遮断機能を備えた動力変換手段を有するため、ボーリング用バイトやホーニング砥石の拡張動作時における拡張力や拡張位置の制御を容易且つ高精度に行うことができる。また、本発明によれば、シリンダブロックのボアのボーリング加工において、修正NCデータを作成し、生産時、該修正NCデータを有効に利用することができる。このため、ダミーヘッド等を装着することなく所望の真円度を有するシリンダブロックを製造することが可能となり、シリンダブロックの生産性が大幅に向上する。
以下、本発明に係るシリンダブロックのボアのボーリング加工方法について、この加工方法を実施する複合工作機械との関連で好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る複合工作機械10の一部断面概略構成図である。図2は、複合工作機械10に取り付けられる加工ヘッド12の斜視図である。図3は、加工ヘッド12の内部構造を説明するための斜視図である。複合工作機械10は、ワーク14(例えば、自動車エンジンのシリンダブロックのボア)内に加工ヘッド12を挿入し、ボーリング加工やホーニング加工を行う工作機械である。
複合工作機械10は、上記のようにワーク14内に挿入され、拡径又は縮径させることが可能な略円柱形状からなる加工ヘッド12と、第1ギアセット16及び第2ギアセット18と、第1ギアセット16及び第2ギアセット18を回転駆動するための第1サーボモータ20及び第2サーボモータ22と、加工ヘッド12が連結されるスピンドル軸24と、スピンドル軸24を軸方向(矢印A方向)に進退移動させるための移動機構26とを備える。第1ギアセット16及び第2ギアセット18は、第1サーボモータ20及び第2サーボモータ22からの駆動力を拡張力として加工ヘッド12に伝達する機能を果たす。そして、これら第1ギアセット16、第2ギアセット18、第1サーボモータ20、第2サーボモータ22及びスピンドル軸24等は、ハウジング28内に収納されている。
スピンドル軸24は、ハウジング28に対して図示しない軸受等を介して軸支され、その外表面に設けられているギア23が図示しないモータ等の駆動手段により駆動されるギア25と噛合されることで、回転駆動される。なお、スピンドル軸24の回転には、例えば、ベルト・プーリ機構等を用いてもよい。
移動機構26は、ハウジング28に設けられるガイド部28a、28bを案内するレール27と、レール27に並設され、ハウジング28の螺合部28cとボール螺旋により螺合するボールねじ29とを有する。従って、サーボモータ31によりボールねじ29が回転駆動されることで、スピンドル軸24が矢印A方向に進退駆動される。
さらに、複合工作機械10には、加工ヘッド12の拡張力、すなわち、第1サーボモータ20及び第2サーボモータ22の駆動や、サーボモータ31の駆動等を制御する制御部30が備えられる。制御部30には、ワーク14の加工に際しての各種NCデータ等が記録される。
図2に示すように、加工ヘッド12は、略円筒形状からなる本体部32と、本体部32の周面に等間隔で放射状に形成された孔部34に交互に嵌挿される粗用ホーニング砥石36及び仕上げ用ホーニング砥石38とを有する。また、本体部32の周面に形成された孔部40には、ボーリング用バイト42(FBバイト、ファインボーリングバイト)が嵌挿されている。さらに、粗用ホーニング砥石36と仕上げ用ホーニング砥石38との間の本体部32の周面には、エアマイクロ検出手段44が放射状に、例えば、4個配設される。エアマイクロ検出手段44は、加工ヘッド12内に形成される図示しないエア通路により供給されるエアをエアノズル44aから噴出させることにより、ワーク14の内径を測定するものである。
なお、粗用ホーニング砥石36及び仕上げ用ホーニング砥石38としては、例えば、メタルボンドダイヤモンド砥石やビトリファイドボンド砥石等が用いられる。通常、粗用ホーニング砥石36の方が仕上げ用ホーニング砥石38よりも目の粗いものが用いられるが、これらは同一種類や同一のものとしてもよい。
さらに、加工ヘッド12には、外周先端付近に図示しないスロアウェイチップが取り付けられたバイトホルダ46が備えられている。バイトホルダ46は、ボルト46aにより交換自在とされる。このようなバイトホルダ46は、後述する拡張用部材(テーパコーン)と同様の図示しない拡張用部材に連結され、径方向に移動(拡張)自在とすることもできる。
図3に示すように、加工ヘッド12は、粗用ホーニング砥石36と仕上げ用ホーニング砥石38とを夫々3個ずつ有する。粗用ホーニング砥石36及び仕上げ用ホーニング砥石38は、夫々粗用砥石シュー48(砥石台)及び仕上げ用砥石シュー50(砥石台)に固着されている。仕上げ用砥石シュー50の先端側には、ボーリング用バイト42が設けられている。ボーリング用バイト42は、ボルト52が本体部32の図示しない雌ねじに螺着され、例えば、板ばね等の弾性部材からなるカートリッジ54を介して、ピン56に固着されている。
これら粗用ホーニング砥石36及び仕上げ用ホーニング砥石38は、加工ヘッド12の軸方向同位置において、孔部34に案内されつつ径方向(図3の矢印B方向)に移動(収縮)自在である。同様に、ボーリング用バイト42は、孔部40に案内されつつ径方向に移動(収縮)自在である。
また、加工ヘッド12には、粗用砥石シュー48を径方向に拡張するための粗用テーパコーン58が摺動自在に収納されている。粗用テーパコーン58の内部には、仕上げ用砥石シュー50を径方向に拡張するための仕上げ用テーパコーン60が、粗用テーパコーン58とは個別に摺動自在な状態で挿入されている。図3及び図4に示すように、粗用テーパコーン58のテーパ部58a、58bのテーパ面には、粗用砥石シュー48の内側傾斜面48a、48bが摺動自在に当接している。同様に、図3及び図5に示すように、仕上げ用テーパコーン60のテーパ部60a、60bのテーパ面には、仕上げ用砥石シュー50の内側傾斜面50a、50bが摺動自在に当接している。さらに、図3及び図5に示すように、仕上げ用テーパコーン60におけるテーパ部58aの先端側には、ピン56(ボーリング用バイト42)を径方向に拡張するためのバイト用テーパ部62が設けられている。
図4に示すように、粗用テーパコーン58の先部は三股状に分割されている。このように三股状に分割されることで形成される粗用テーパコーン58の各間隙64には、仕上げ用テーパコーン60の各テーパ部60a、60bが挟入されている(図3参照)。この際、バイト用テーパ部62を含む仕上げ用テーパコーン60の先端部は、粗用テーパコーン58の先端部から突出した状態である。
図6に、図3の線VI−VIにおける断面図を示し、図7に、図3の線VII−VIIにおける断面図を示す。図6及び図7に示すように、加工ヘッド12がスピンドル軸24に連結された状態において、粗用テーパコーン58と仕上げ用テーパコーン60は、夫々シャフト66、68に連結されている。これらシャフト66、68は円筒形状(中空形状)であり、シャフト66内部にシャフト68が同軸状に挿入されている。
従って、ボーリング用バイト42を拡張させる際は、シャフト68を進動させ、仕上げ用テーパコーン60を矢印A2方向に押し込むと、バイト用テーパ部62がピン56を押圧する(図8参照)。このため、本体部32に固着されているボルト52を支点として、カートリッジ54が弾性変形する(反る)ことで、ボーリング用バイト42が矢印B方向(径方向外側)に向かって、本体部32の孔部40に案内されつつ拡張される。
一方、粗用ホーニング砥石36を拡張させる際は、シャフト66を退動させ、粗用テーパコーン58を矢印A1方向に引き込むと、テーパ部58a、58bが粗用砥石シュー48の内側傾斜面48a、48bを押圧する(図9参照)。このため、矢印B方向(径方向外側)に向かって、各粗用ホーニング砥石36が本体部32の孔部34に案内されつつ放射状に拡張される。なお、前記拡張した状態から粗用ホーニング砥石36を収縮させる際には、シャフト66を進動させ、粗用テーパコーン58を矢印A2方向に押し込む。そうすると、各粗用ホーニング砥石36が孔部34に案内されつつ矢印Bの反対方向(径方向内側)に向かって収縮される。
同様に、仕上げ用ホーニング砥石38を拡張させる際は、シャフト68を退動させ、仕上げ用テーパコーン60を矢印A1方向に引き込むと、テーパ部60a、60bが仕上げ用砥石シュー50の内側傾斜面50a、50bを押圧する(図10参照)。このため、矢印B方向(径の遠心方向)に向かって、各仕上げ用ホーニング砥石38が本体部32の孔部34に案内されつつ放射状に拡張される。また、前記拡張した状態から仕上げ用ホーニング砥石38を収縮させる際には、シャフト66を進動させ、仕上げ用テーパコーン60を矢印A2方向に押し込む。そうすると、各仕上げ用ホーニング砥石38が孔部34に案内されつつ矢印Bの反対方向(径方向内側)に向かって収縮される。
従って、本実施形態における加工ヘッド12では、粗用砥石シュー48、仕上げ用砥石シュー50、粗用テーパコーン58及び仕上げ用テーパコーン60が、ボーリング用バイト42、粗用ホーニング砥石36及び仕上げ用ホーニング砥石38を拡張(収縮)するための拡張(収縮)用部材として機能することになる。
以上のように構成される加工ヘッド12は、図1に示すように、スピンドル軸24に連結されており、従って、スピンドル軸24が回転駆動されることに追従して加工ヘッド12も回転駆動される。
一方、円筒形状(中空形状)からなるスピンドル軸24の内部には、図1及び図11に示すように、矢印A方向に移動自在且つ同軸状にシャフト66、68が収納されている。スピンドル軸24の内周面とシャフト66の外周面、及びシャフト66の内周面とシャフト68の外周面は、夫々スプライン嵌合により当接している(図12参照)。このため、シャフト66、68は、スピンドル軸24内で、個別又は同時に矢印A方向に移動自在(摺動自在)である一方、回転方向にはスピンドル軸24と略一体に回転する。
シャフト66、68は、加工ヘッド12の粗用テーパコーン58及び仕上げ用テーパコーン60に連結される先端側とは反対の後端側では、夫々第1ギアセット16及び第2ギアセット18に連結されている。従って、複合工作機械10では、第1サーボモータ20により第1ギアセット16が駆動されるとシャフト66が進退移動する。同様に、第2サーボモータ22により第2ギアセット18が駆動されるとシャフト68が進退移動する。
ここで、図11及び図13を参照して、第1ギアセット16及び第2ギアセット18の構成について説明する。図13は、第1ギアセット16における各ギアの噛合状態を説明するための一部省略概略斜視図である。なお、第2ギアセット18における各ギアの噛合状態も、図13に示す第1ギアセット16のものと略同様である。
第1ギアセット16は、第1サーボモータ20の駆動軸20aに連結されるピニオンギア70と、外周の平歯車72aがピニオンギア70と噛合し、内周にボールねじの雌ねじ72b(ねじ部)が刻設される筒状のリングギア72と、外周の雄ねじ74a(ねじ部)がリングギア72の雌ねじ72bと噛合いする筒状のボールねじ74とを有する。さらに、第1ギアセット16は、シャフト68の外周に嵌合されるインナレース76a(内輪)と、ボールねじ74の内周に嵌合されるアウタレース76b(外輪)と、転動体76cとで構成される軸受76を有する。ピニオンギア70は、軸受78、80によりハウジング28に軸支される。リングギア72は、軸受82、84によりハウジング28に軸支される。なお、インナレース76aは、シャフト68の外周と一体に形成してもよく、同様に、アウタレース76bは、ボールねじ74の内周と一体に形成してもよい。
同様に、第2ギアセット18は、第2サーボモータ22の駆動軸22aに連結されるピニオンギア86と、外周の平歯車88aがピニオンギア86と噛合いし、内周にボールねじの雌ねじ88b(ねじ部)が刻設される筒状のリングギア88と、外周の雄ねじ90a(ねじ部)がリングギア88の雌ねじ88bと噛合いする筒状のボールねじ90とを有する。さらに、第2ギアセット18は、シャフト66の外周に嵌合されるインナレース92a(内輪)と、ボールねじ90の内周に嵌合されるアウタレース92b(外輪)と、転動体92cとで構成される軸受92を有する。ピニオンギア86は、軸受94、96によりハウジング28に軸支される。リングギア88は、軸受98、100によりハウジング28に軸支される。なお、インナレース92aは、シャフト66の外周と一体に形成してもよく、同様に、アウタレース92bは、ボールねじ90の内周と一体に形成してもよい。
従って、第1ギアセット16では、制御部30の制御下に、第1サーボモータ20が回転駆動されると、ピニオンギア70が回転駆動される。次いで、リングギア72が回転駆動されることにより、ボールねじ74がその回転方向に応じて、矢印A方向に進退移動する。ここで、ボールねじ74とシャフト68とは軸受76を介して連結されていることから、ボールねじ74の進退移動に伴って、シャフト68も進退移動することになる。
この際、ピニオンギア70は、第1サーボモータ20により回転自在且つ所望の位相に固定自在である。このため、シャフト68も進退移動自在且つ所望の位置(矢印A方向)で固定自在である。つまり、シャフト68に連結される仕上げ用テーパコーン60も同様に、進退移動自在且つ所望の位置で固定自在であるため、ボーリング用バイト42及び仕上げ用ホーニング砥石38は、拡張(収縮)自在且つ所望の位置(矢印B方向)で固定自在に構成される。
第2のギアセット18においても同様に、制御部30の制御下に、ピニオンギア86は、第2サーボモータ22により回転自在且つ所望の位相に固定自在である。このため、シャフト66も進退移動自在且つ所望の位置(矢印A方向)で固定自在である。従って、シャフト66に連結される粗用テーパコーン58も同様に、進退移動自在且つ所望の位置で固定自在であるため、粗用ホーニング砥石36は、拡張(収縮)自在且つ所望の位置(矢印B方向)で固定自在に構成される。
上記のように、複合工作機械10において、第1サーボモータ20、第2サーボモータ22、ピニオンギア70、86、リングギア72、88、ボールねじ74、90及び軸受76、92が、ボーリング用バイト42、粗用ホーニング砥石36及び仕上げ用ホーニング砥石38を拡張(収縮)するための拡張(収縮)手段として機能する。
なお、複合工作機械10では、図1及び図11に示すように、第1サーボモータ20と第2サーボモータ22とを逆向きで、且つシャフト66、68を挟んで平行に配置している。さらに、リングギア72、88、ボールねじ74、90及び軸受76、92を、同じ軸線上に配置することで、複合工作機械10では、全体構成の大幅な小型化(コンパクト化)がなされている。
次に、基本的には、以上のように構成される複合工作機械10により、ワークとして、自動車エンジンのシリンダブロックのボアのボーリング加工及びホーニング加工を行う方法につき、図14のフローチャートを参照して説明する。
先ず、図14におけるステップS1において、シリンダブロック素材であるシリンダブロック102aに、ダミーヘッド104をボルト104aにより装着する。ダミーヘッド104は、製品シリンダヘッドを模した形状及び材質からなり、シリンダブロック102aのボア103よりも大径な孔部104bが形成されている(図15A参照)。
次に、ステップS2において、シリンダブロック102aが所定の位置に配置されると、制御部30の制御下に、移動機構26により加工ヘッド12(スピンドル軸24)が、ボア103(矢印A1方向)に向けて進動される。
ステップS3において、制御部30の制御下に、第1サーボモータ20が駆動され、第1ギアセット16の作用によりシャフト68が矢印A2方向に進動する。この際、シャフト68により仕上げ用テーパコーン60が進動するため、バイト用テーパ部62によりピン56が径方向(矢印B方向)に押圧される。すなわち、ボーリング用バイト42が拡張される。
次いで、ステップS4において、ボーリング用バイト42によりシリンダブロック102aのボア103のボーリング加工を行う。この際、制御部30の制御下に、サーボモータ31及び第1サーボモータ20が適切に駆動制御される。すなわち、加工ヘッド12の軸方向位置と、ボーリング用バイト42の径方向位置及び拡張力が適切に制御される。このため、ボア103は、ボーリング用バイト42により所望の真円度(形状)に確実に加工されることになる。
ステップS5において、制御部30の制御下に、ボーリング加工が施された後のシリンダブロック102aの軸線位置毎(矢印A方向各位置)のシリンダ内径(ボア径)を、図示しない光学式や機械式等の測定器により測定する。この測定データは、第1の内径データ(D1)として、例えば、制御部30に記録される。このような内径の測定は、エアマイクロ検出手段44を用いて行うこともできる。
上記のように、第1の内径データ(D1)を測定するのは加工による熱影響を測定するためである。ボーリング加工では、切削抵抗等による熱影響が生じるため、加工後に常温となったボア103は、通常収縮しているからである。なお、該収縮はボア103の軸線位置でよって異なり、熱影響、つまり、熱膨張が大きな部分程その収縮量も大きくなっている。
次に、ステップS6において、上記のようにボーリング加工が施され、内径が測定されたシリンダブロック102aから、ダミーヘッド104を取り外す。すると、図15Bに示すように、シリンダブロック102aのボア103の内径が、ステップS4及びステップS5での状態から多少変形することになる。すなわち、他部品の組付け、換言すると製品シリンダヘッド106の組付けによる応力で内径形状が変形してしまう。今回は、ダミーヘッド104の組付けによる応力を、製品シリンダヘッド106の組付けによる応力とみなしている。故に、ダミーヘッド104を取り外すと、前記応力がなくなるため、ステップS4及びステップS5での状態から多少変形するという訳である。なお、ステップS4及びステップS5での状態は、本実施形態の加工ヘッド12や上記拡張手段等を具備した複合工作機械10でボーリングされているため、略真円状態である。
そこで、ステップS7において、ダミーヘッド104を取り外した後のシリンダブロック102aの軸線位置毎のシリンダ内径(ボア径)を、上記ステップS5と同様に測定する。この測定データは、第2の内径データ(D2)として、例えば、制御部30に記録される。ステップS7での状態は、ステップS4及びステップS5での略真円状態から前記応力が開放されて変形した状態であり、少し変形した真円ではない状態である。
ステップS8において、上記ステップS5で取得した第1の内径データ(D1)を、上記ステップS7で取得した第2の内径データ(D2)の補正値として利用して、該第2の内径データ(D2)を補正し、NCデータ(DN)を作成する。このように作成されたNCデータ(DN)は、ダミーヘッド104を装着せずにシリンダブロック素材のボーリング加工を行った後、ダミーヘッド104を装着した場合に、シリンダ内径(ボア径)が所望の真円度となるように作成されたデータである。
次に、ステップS9において、上記ステップS8にて作成したNCデータ(DN)を複合工作機械10の制御部30に入力する。
そして、ステップS10において、先ず、上記ステップS4にてボーリング加工を行ったシリンダブロック102aとは別の、新たなシリンダブロック素材であるシリンダブロック102bを所定の位置に配置する。次いで、制御部30の制御下に、上記のように入力されたNCデータ(DN)に則したボーリング加工をシリンダブロック102bに施す。
ステップS11において、上記のようにボーリング加工が施されたシリンダブロック102bに、製品シリンダヘッド106をボルト106aにより装着する(図15C参照)。製品シリンダヘッド106とは、ダミーヘッド104と異なり、実際の製品として用いられるシリンダヘッドのことである。
そして、製品シリンダヘッド106が装着された状態で、シリンダブロック102bの軸線位置毎のシリンダ内径(ボア径)を、上記ステップS5等と同様に測定する。この測定データは、第3の内径データ(D3)として、例えば、制御部30に記録される。この際、内径を測定するための測定器は、製品シリンダヘッド106に形成されている点火プラグ挿入孔106bから挿入すれば、製品シリンダヘッド106に特別に加工等を行う必要がないため好適である。
なお、第3の内径データ(D3)を取得する際には、実際の自動車エンジンが常用される際のシリンダブロック108のボア110の温度まで、上記のようにボーリング加工が施されたシリンダブロック102bを加温して、シリンダ内径(ボア径)を測定しても構わない。そうすれば、次のステップS12で作成されるデータが、製品シリンダヘッド106を装着した場合に、実際にエンジンが自動車に搭載され常用される際にシリンダブロックの温度が上昇して、シリンダ内径(ボア径)が所望の真円度となるように作成されたデータとなる。上記のようなシリンダブロック102bを加温する際には、図示しない電磁誘導加熱器を使用して、シリンダ内径(ボア)側から加温すればよい。そうすると、簡便で、且つ迅速な加温をすることができて好適である。
次いで、ステップS12において、上記ステップS11で取得した第3の内径データ(D3)を、上記ステップS8で作成したNCデータの補正値として利用して、該NCデータを補正し、修正NCデータ(DN´)を作成する。このように作成される修正NCデータ(DN´)は、ダミーヘッド104を装着せずにシリンダブロック素材のボーリング加工を行った後、製品シリンダヘッド106を装着した場合に、シリンダ内径(ボア径)が所望の真円度となるように作成されたデータである。
本実施形態におけるボーリング加工方法によれば、以上のようにして作成された修正NCデータ(DN´)を生産工程で用い、順次シリンダブロック素材のボーリング加工を施すことにより、ダミーヘッド104を用いることなくシリンダ内径(ボア径)を所望の真円度とする加工を行うことが可能となる。
すなわち、ステップS13において、上記ステップS12にて作成された修正NCデータ(DN´)を複合工作機械10の制御部30に入力する。
次いで、ステップS14において、複合工作機械10に新たなシリンダブロック素材であるシリンダブロック108を所定の位置に配置して、制御部30の制御下に、修正NCデータ(DN´)に則したボーリング加工を施す。
このように、修正NCデータ(DN´)によるボーリング加工を施すと、シリンダブロック108のボア110には、製品シリンダヘッド106を装着した後の変形分を考慮した加工が施されることになる(図15D参照)。すなわち、修正NCデータ(DN´)に基づき加工されたシリンダブロック108に製品シリンダヘッド106を装着することにより、シリンダブロック108のボア110は、製品として必要な真円度を得ることができる(図15E参照)。
上記のように、シリンダブロック108への修正NCデータ(DN´)に則したボーリング加工が完了すると、次に、ボア110を所望の表面粗さとするためにホーニング加工を実行する。
すなわち、ステップS15において、シリンダブロック108に対し、粗用ホーニング砥石36及び仕上げ用ホーニング砥石38を用いるホーニング加工を実行する。具体的には、先ず、制御部30の制御下に、第1サーボモータ20又は第2サーボモータ22により、第1ギアセット16又は第2ギアセット18の駆動を制御する。すると、シャフト66(粗用テーパコーン58)又はシャフト68(仕上げ用テーパコーン60)が適宜所定の位置(矢印A方向)に進退移動することで、粗用ホーニング砥石36や仕上げ用ホーニング砥石38に拡張力又は収縮力が生じる。この際、スピンドル軸24は、ギア25により回転駆動されると共に、移動機構26により進退移動される。従って、粗用ホーニング砥石36と仕上げ用ホーニング砥石38とが必要に応じて選択されながらシリンダブロック108に対してホーニング加工が実行されることになる。
この場合、ワークであるシリンダブロック108が本実施形態の複合工作機械10の加工ヘッド12で加工されることから、1回のチャッキングでシリンダブロック108(ワーク)をクランプし、ボーリングした後に、引き続いて前記クランプをアンクランプすることなくホーニングすることができる。従って、チャッキングの影響を少なくすることができ、精度のよいホーニング加工をすることができる。すなわち、チャッキング回数が多いほどチャッキングの際の位置決め制度の誤差を加味するので、素材の加工取り代が多くなり、単位加工時間当たり取り代が多くなれば、重研削となり、精度が悪くなる傾向となる。
この場合、加工精度を一層向上させるために、エアマイクロ検出手段44により、ボア110の変化量を検出すると共に、制御部30により加工経過時間等を計測しながら、第1サーボモータ20や第2サーボモータ22の駆動を制御するとよい。複合工作機械10では、粗用ホーニング砥石36や仕上げ用ホーニング砥石38の拡張力(収縮力)を精度よく変化させながら加工を行うことで、一層高精度なホーニング加工を実現できる。
以上のように、本実施形態に係る複合工作機械10によれば、シリンダブロックのボアのボーリング加工において、修正NCデータ(DN´)を作成することで、量産時(生産時)にダミーヘッド104等を装着することなく所望の真円度を有するシリンダブロックを得ることができるため、生産性が大幅に向上する。
また、ボーリング用バイト42、粗用ホーニング砥石36及び仕上げ用ホーニング砥石38の拡張動作が、第1サーボモータ20及び第2サーボモータ22により第1ギアセット16及び第2ギアセット18を介して行われるように構成されている。このため、ボーリング用バイト42、粗用ホーニング砥石36及び仕上げ用ホーニング砥石38の拡張位置や拡張力の制御が容易且つ高精度である。
さらに、ボーリング用バイト42と同軸状に設けられた粗用ホーニング砥石36や仕上げ用ホーニング砥石38により、ボーリング加工に続けてホーニング加工を施すことができるので、加工精度を一層向上させることができる。
ところで、上記のように、修正NCデータ(DN´)によりシリンダブロック108のボア110を所望の形状に加工する場合、上記従来技術のように、ボーリング用バイトの拡張を油圧により制御する構成では、該ボーリング用バイトの拡張力や拡張位置の微妙な制御が難しい。このため、このような構成の工作機械では、本実施形態に係るシリンダブロックのボアのボーリング加工方法の実現が困難である。
しかしながら、本実施形態に係る複合工作機械10では、第1サーボモータ20及び第1ギアセット16によりシャフト68、すなわち、ボーリング用バイト42の拡張制御を行うように構成されている。従って、上記従来構成の工作機械に比して一層高精度なボーリング加工を施すことができ、修正NCデータ(DN´)に基づく前記ボーリング加工方法を実現できる。
そこで、次に、複合工作機械10において、第1サーボモータ20及び第1ギアセット16を備えることによるボーリング加工時での作用効果について説明する。
上記のように、第1ギアセット16では、第1サーボモータ20の駆動軸20aに連結されるピニオンギア70と、実際にシャフト68を移動させるボールねじ74との間にリングギア72が介在している。すなわち、ピニオンギア70とボールねじ74とが直接ボール螺旋による噛合をしていない。
ところで、仮に、リングギア72を介在させず、ピニオンギア70とボールねじ74とが直接ボール螺旋により噛合している場合には、第1サーボモータ20が断続的に回転・停止又は正転・逆転する際(例えば、起動時や停止時)に、ピニオンギア70に伝達される回転トルク変動が不規則な状態(不安定なギクシャクした状態)でボールねじ74に伝達される。これにより、シャフト68が応答性の悪い不規則な進退移動を行うことになる。換言すれば、第1サーボモータ20が断続的に回転・停止又は正転・逆転する際のピニオンギア70に伝達された回転トルク変動が、不規則な状態でボールねじ74に伝達されると、その反力を受けてピニオンギア70が軸方向(矢印A方向)に振動する。従って、第1サーボモータ20も振動してしまうことになる。
これに対して、本実施形態における第1ギアセット16のように、回転するピニオンギア70がリングギア72を介してボールねじ74に連結されていると、第1サーボモータ20が断続的に回転・停止又は正転・逆転する際のピニオンギア70に伝達された回転トルク変動は、先ず、リングギア72に伝達されることになる。リングギア72は、軸受82、84にラジアル支承されているので、不規則な回転トルク変動の影響を受けた状態で第1サーボモータ20に追従して回転する。ここで、リングギア72とボールねじ74とはボール螺旋により噛合している。従って、リングギア72の回転が、前記不規則な回転トルク変動の影響を受けた状態でボールねじ74に伝達されると、その反力を受けてリングギア72は軸方向(矢印A方向)に振動させられそうになる。ところが、上記のように、リングギア72は軸受82、84にスラスト支承されているので、前記軸方向に振動することはない。
また、第1ギアセット16によれば、仮にリングギア72が軸方向に振動した場合としても、リングギア72とピニオンギア70とは平歯車で連結されているため、ピニオンギア70には前記軸方向の振動が伝わることはない。つまり、リングギア72は、第1ギアセット16において、各種振動を遮断する機能を果たしている。従って、被加工面(切削面)の凹凸形状や切削抵抗等によりボーリング用バイト42に生じる振動がシャフト68に伝達されたとしても、その振動はリングギア72により遮断され、第1サーボモータ20等には伝達されることはない。
ところで、上記のような第1サーボモータ20が断続的に回転・停止又は正転・逆転する際の不規則な回転トルク変動は、電気的制御により解消することもできるため、複合工作機械10における第1サーボモータ20の回転位相制御の精度に影響が及ぶことはない。そして、リングギア72により、ボーリング用バイト42からの振動を遮断可能であり、且つ、第1サーボモータ20自体が振動することもない。従って、このような振動による影響がボーリング用バイト42の拡張動作に影響を与えるような不都合が生じることも回避することができる。
上記のような第1ギアセット16のリングギア72による振動遮断機能は、ホーニング加工時においても同様に作用することは言うまでもない。また、第2ギアセット18も第1ギアセット16と略同様な構成であり、リングギア88を有していることから、第2ギアセット18を使用したホーニング加工(粗ホーニング加工)時でも、上記のような振動を遮断する作用が得られることは勿論である。すなわち、複合工作機械10では、リングギア72、88が振動遮断機構として機能する。また、第1ギアセット16や第2ギアセット18が、第1サーボモータ20や第2サーボモータ22からの回転動力をシャフト66、68への直線動力に変換する動力変換手段として機能する。
なお、本発明は上記実施形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることは当然可能である。
例えば、加工ヘッド12において、ボーリング用バイト42を粗用テーパコーン58側に設けるようにしてもよい。また、例えば、ボーリング用バイト42を複数設けるようにして、各々異なる形状のものにすることも可能である。
粗用テーパコーン58の先部は、上記三股状に分割されるものに限らず、例えば、二股状や四股状等でもよい。このようにすれば、粗用ホーニング砥石36や仕上げ用ホーニング砥石38の配置数を容易に変更可能である。
また、上記実施形態では複合工作機械10による加工方法の一例として、図14のフローチャートを用いた加工方法について説明したが、複合工作機械10による加工方法はこの方法に限定されるものではない。
本発明の実施形態に係る複合工作機械の一部断面概略構成図である。 前記複合工作機械に取り付けられる加工ヘッドの斜視図である。 前記加工ヘッドの内部構造を説明するための斜視図である。 前記加工ヘッドにおける粗用テーパコーンの一部省略斜視図である。 前記加工ヘッドにおける仕上げ用テーパコーンの一部省略斜視図である。 図3の線VI−VIにおける断面図である。 図3の線VII−VIIにおける断面図である。 前記加工ヘッドにおけるボーリング用バイトを拡張させた状態を説明するための説明図である。 前記加工ヘッドにおける粗用ホーニング砥石を拡張させた状態を説明するための説明図である。 前記加工ヘッドにおける仕上げ用ホーニング砥石を拡張させた状態を説明するための説明図である。 前記複合工作機械における第1ギアセット及び第2ギアセット周辺を拡大した一部断面概略構成図である。 図11の線XII−XIIにおける断面図である。 前記第1ギアセットにおける各ギアの噛合状態を説明するための一部省略断面斜視図である。 前記複合工作機械によるボーリング加工方法及びホーニング加工方法の手順を説明するためのフローチャートである。 図15Aは、シリンダブロックにダミーヘッドを装着した状態を説明するための断面図であり、図15Bは、ダミーヘッドを装着した状態でシリンダブロックを加工した後の状態を説明するための断面図であり、図15Cは、シリンダブロックに製品シリンダヘッドを装着した状態を説明するための断面図であり、図15Dは、ダミーヘッドを装着せずにボーリング加工した後のシリンダブロックの状態を説明するための断面図であり、図15Eは、ダミーヘッドを装着せずにボーリング加工をした後のシリンダブロックに製品シリンダヘッドを装着した状態を説明するための断面図である。
符号の説明
10…複合工作機械 12…加工ヘッド
14…ワーク 16…第1ギアセット
18…第2ギアセット 20…第1サーボモータ
22…第2サーボモータ 24…スピンドル軸
26…移動機構 28…ハウジング
29、74、90…ボールねじ 30…制御部
32…本体部 36…粗用ホーニング砥石
38…仕上げ用ホーニング砥石 42…ボーリング用バイト
48…粗用砥石シュー 50…仕上げ用砥石シュー
54…カートリッジ 56…ピン
58…粗用テーパコーン 60…仕上げ用テーパコーン
66、68…シャフト 70、86…ピニオンギア
72、88…リングギア 72a、88a…平歯車
72b、88b…雌ねじ 74a、90a…雄ねじ
76、78、80、82、84、92、94、96、98、100…軸受
76a、92a…インナレース 76b、92b…アウタレース
102a、102b、108…シリンダブロック
103、110…ボア 104…ダミーヘッド
106…製品シリンダヘッド 106b…点火プラグ挿入孔

Claims (5)

  1. 駆動手段により回転される中空形状のスピンドル軸と、
    前記スピンドル軸を内部に軸支するハウジングと、
    前記スピンドル軸の内部に収納され、軸方向に進退自在に前記スピンドル軸とスプライン嵌合したシャフトと、
    前記スピンドル軸の先端に連結され、遠心方向に拡縮自在に支承されたボーリング用バイト及びホーニング用砥石を配設した加工ヘッドとを備え、
    前記加工ヘッドには、前記シャフトが進退移動することにより前記ボーリング用バイト及び前記ホーニング用砥石を、所定の位置に且つ所定の拡張力で拡張する拡張手段が設けられ、前記ボーリング用バイトと前記ホーニング用砥石を拡張させることにより、ボーリング加工及びホーニング加工を行う複合工作機械であって、
    前記拡張手段は、前記ハウジングに固定されたサーボモータと、
    前記サーボモータにより回転又は所望の位相に固定されるピニオンギアと、
    外周の歯が前記ピニオンギアに噛合し、内周にねじ部が形成され、前記ハウジングに軸支された筒状のリングギアと、
    外周に形成されたねじ部が、前記リングギアのねじ部に噛合することで、前記シャフトの軸線方向に移動自在な筒状のボールねじと、
    前記シャフトの外周に嵌合されるインナレース、及び前記ボールねじの内周に嵌合されるアウタレースにより構成される軸受とを有して、前記シャフトを進退移動可能に構成されていることを特徴とする複合工作機械。
  2. 請求項1記載の複合工作機械において、
    前記拡張手段と前記シャフトとが複数備えられ、
    各拡張手段に対応するシャフトのうち、少なくとも1つは中空形状であり且つその内部を残りのシャフトが挿通しており、
    少なくとも各拡張手段における夫々の前記リングギア及び前記ボールねじ及び軸受は、同じ軸線上に配置されていることを特徴とする複合工作機械。
  3. 駆動手段により回転される中空形状のスピンドル軸と、
    前記スピンドル軸を内部に軸支するハウジングと、
    前記スピンドル軸の内部に収納され、軸方向に進退自在に前記スピンドル軸とスプライン嵌合したシャフトと、
    前記スピンドル軸の先端に連結され、遠心方向に拡縮自在に支承されたボーリング用バイト及びホーニング用砥石を配設した加工ヘッドとを備え、
    前記加工ヘッドには、前記シャフトが進退移動することにより前記ボーリング用バイト及び前記ホーニング用砥石を、所定の位置に且つ所定の拡張力で拡張する拡張手段が設けられ、前記ボーリング用バイトと前記ホーニング用砥石を拡張させることにより、ボーリング加工及びホーニング加工を行う複合工作機械であって、
    前記拡張手段は、振動遮断機構を備え、回転動力を直線動力に変換する動力変換手段を有し、前記シャフトを進退移動可能に構成されていることを特徴とする複合工作機械。
  4. 請求項1又は3記載の複合工作機械を用いたシリンダブロックのボアのボーリング加工方法であって、
    前記加工ヘッドを挿入可能な開口を有し、製品シリンダヘッドを模したダミーヘッドをボーリング加工前のシリンダブロック素材に装着してボーリング加工を施し、前記ボアの軸線位置毎の内径を測定し、第1の内径データを取得する第1の工程と、
    前記第1の工程の後、前記シリンダブロックから前記ダミーヘッドを取り外し、前記ボアの軸線位置毎の内径を測定し、第2の内径データを取得する第2の工程と、
    前記第2の工程の後、前記第1の内径データを前記第2の内径データの補正値として利用することで、前記ダミーヘッドを装着せずにシリンダブロック素材のボーリング加工を行った後、前記ダミーヘッドを装着した場合に、前記ボアが所望の真円度となるようなNCデータを作成する第3の工程と、
    前記第3の工程の後、前記NCデータを前記複合工作機械に入力して、前記NCデータに則したボーリング加工をシリンダブロック素材に施し、該ボーリング加工後のシリンダブロックに製品シリンダヘッドを装着してボアの軸線位置毎の内径を測定し、第3の内径データを取得する第4の工程と、
    前記第4の工程の後、前記第3の内径データを補正値として利用することで前記NCデータを補正し、前記ダミーヘッドを装着せずにシリンダブロック素材のボーリング加工を行った後、製品シリンダヘッドが装着された際には前記ボアが所望の真円度となるような修正NCデータを作成する第5の工程と、
    を有することを特徴とするシリンダブロックのボアのボーリング加工方法。
  5. 請求項4記載のシリンダブロックのボアのボーリング加工方法において、
    前記第4の工程での内径の測定時には、前記製品シリンダヘッドに設けられた点火プラグ挿入孔から測定器を挿入することを特徴とするシリンダブロックのボアのボーリング加工方法。
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