JP2010038911A - 非真円形穴加工方法および非真円形穴加工装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】非真円形穴加工方法は、シリンダブロックに既に形成された断面非真円形状のボアと同一形状のボアを、シリンダブロックに形成する。すなわち、既に形成されたボア軸線上に複数の測定点を設定し、これら複数の測定点それぞれでのボアの内径形状を測定して、内径形状データとして取得する内径形状データ取得工程と、内径形状データを周波数解析し、0次からn次(nは自然数)までの周波数成分の振幅値および位相値を分析内径形状パラメータとして算出する分析内径形状パラメータ算出工程と、前記内径形状パラメータを、加工装置の電子記憶媒体に記憶させる分析内径形状パラメータ記憶工程と、を備える。
【選択図】図7
Description
ここで、ボアに収容されるピストンは断面真円形状であるため、ボアの断面形状が真円に近い状態になるように切削加工している。
しかしながら、シリンダブロックのボア加工の都度、ダミーヘッド等の取り付け、取り外しを行うと、生産性が大幅に低下する、という問題がある。
すなわち、まず、ダミーヘッドをシリンダブロックに装着して、工作機械によりボアを断面真円形状に加工する。
このNCデータは、具体的には、ダミーヘッドを取り外して断面非真円形状となったボアに対して、ボアの軸線に沿って所定間隔おきに測定点を設定し、各測定点でのボアの断面形状を測定したものである。
このようにすれば、シリンダブロックにダミーヘッドを取り付けずにボアを加工しても、シリンダヘッドを装着すると、ボアが真円形状となる。
さらに、実測した断面形状には高次のノイズが含まれるので、このノイズを含んでNCデータを生成すると、工作機械のモータが振動する、という問題がある。この問題を解決するため、データをフィルタリングする必要があるが、フィルタリング方式によっては、カットオフ周波数付近で位相がずれてしまい、加工精度が低下するおそれがある。
また、高次のノイズを含む複雑な内径形状データの中から低次の周波数成分のみを抽出して、この抽出した低次の周波数成分のみで分析形状パラメータを生成したので、高次のノイズを除去して非常にシャープなフィルタ効果を有するとともに、位相が崩れるのを抑制できる。ここで、位相が崩れるとは、図12のボード線図に示すように、加工ヘッドに接続されたシャフトについて、先端側つまり加工ヘッド側の位相が、基端側つまり駆動側の位相よりも遅れることである。よって、この分析形状パラメータに基づいて加工装置を駆動すると、振動を低減できるから、高精度でワークを加工できる。
また、高次のノイズを含む複雑な内径形状データの中から低次の周波数成分のみを抽出して、この抽出した低次の周波数成分のみで分析形状パラメータを生成したので、高次のノイズを除去して非常にシャープなフィルタ効果を有するとともに、位相が崩れるのを抑制できる。よって、この分析形状パラメータに基づいて加工装置を駆動すると、振動を低減できるから、高精度でワークを加工できる。
図1は、本発明の一実施形態に係る非真円形穴加工装置1の概略構成図である。
非真円形穴加工装置1は、例えば、ワークとしての自動車エンジンのシリンダブロックのボアに加工ヘッド10を挿入し、ボーリング加工を行う。
この非真円形穴加工装置1は、加工ヘッド10を回転させる回転駆動機構20と、この回転駆動機構20を進退させる進退機構30と、これらを制御する制御装置40と、ワークのボアの内径形状を測定する真円度測定器51と、この真円度測定器51の測定結果を解析して制御装置40に出力する上位コンピュータ52と、を備える。
また、上位コンピュータ52には、ワークのシミュレーション解析を行うCAEシステム54、および、ワークの設計を行うCADシステム53が接続されている。
ここで、アーバ21の回転軸とシャフト22の回転軸とは、同軸である。
この進退機構30によれば、進退モータ32を駆動することにより軸部31が回転し、回転駆動機構20を進退させることができる。
切削バイト13は、棒状であり、貫通孔111に挿入されて、図示しない付勢手段により、シャフト12に向かって付勢されている。
カム121は、例えば、真円形状であり、シャフト12は、この真円形の中心からずれた位置に設けられている。これにより、シャフト12の回転中心からカム121の周縁までの距離は、連続的に変化する。
なお、カム121の形状は、真円形状に限らないが、コストを低減するため、真円形状が好ましい。
図2中、カム121の回転中心からカム121の周縁のうちシャフト12から最も遠い部分に至る直線を、カム121の基準線Qとし、切削バイト13の中心軸を通る直線を、切削バイト13の基準線Rとする。そして、カム121の基準線Qと切削バイト13の基準線Rとの成す角度を、カム角度とする。
カム121の半径をCrとし、カム121の中心から回転中心までのオフセット寸法をCoとすると、カム121の回転中心から切削バイト13の基端縁までの最大寸法L1および最小寸法L2は、以下の式(1)、(2)で表される。
L2=Co×cos(α+β)+Cr ・・・(2)
図3中実線で示すように、切削バイト13の突出量は、カム角度の変化に対して、非線形つまり円弧状に変化する。一方、図3中破線で示すように、理想的なカムでは、切削バイトの突出量は直線状(リニア)に変化する。よって、切削バイトの突出量を直線状(リニア)に変化させた場合に比べて、切削バイト13の突出量の誤差は、カム角度α(初期角度)とカム角度(α+β)との中間付近で最も大きくなる。
具体的には、例えば、突出量(Δt)と、カム角度の指令値(α+Δβ)とが対応付けられた突出量カム角度対応テーブル90(図1参照)を生成して、予め主制御装置41のメモリ91に記憶させておき、後述の同期コントローラ42により、この指令値(α+Δβ)を呼び出せるようにする。なお、これに限らず、突出量カム角度対応テーブル90を、同期コントローラ42自体に記憶させてもよいし、また、上位コンピュータ52から同期コントローラ42に出力させてもよい。
この制御装置40は、主制御装置41、同期コントローラ42、第1サーボアンプ43、第2サーボアンプ44、および第3サーボアンプ45を備える。
マップとは、パラメータを配列したものである。すなわち、上述のマップは、図15に示すように、加工ヘッド10の進退方向の位置(すなわち切削バイト13のワークのボアに対する軸線上の位置)毎に、アーバ21の回転角および切削バイト13の突出量との関係を示すボアの断面2次元データを求め、軸線方向に配列したものである。
このとき、第2サーボアンプ44により、第2ロータリエンコーダ241で検出したシャフト22の回転速度および回転角(具体的には、単位時間当たりのロータリエンコーダが発生するパルス数、すなわち、サンプリング時間のパルス数)に応じて、シャフトモータ24をフィードバック制御する。
図4は、同期コントローラ42の動作を示すブロック線図である。
アーバ21とシャフト22とを完全に同期させる場合、まず、アーバ21の回転速度に、シャフト22の回転速度を検出する第2ロータリエンコーダ241の分解能(PG2)を乗算するとともに、シャフト22の回転速度に、アーバ21の回転速度を検出する第1ロータリエンコーダ252の分解能(PG1)を乗算し、両者の差分を算出する。
このような乗算を行ったのは、第1ロータリエンコーダ252の分解能(PG1)と、第2ロータリエンコーダ241の分解能(PG2)とが異なるので、これら分解能比を考慮して、分解能を合わせるためである。
次に、アーバ21の回転速度からフィード・フォワード量を求めて、速度誤差および位置誤差を加算して、シャフトモータ24への速度指令とする。
すると、アーバとカムとの位相差が保持されて、切削バイト13の突出量は一定となる。
また、マップアドレス変換器は、アーバ21の回転速度と回転角を取得すると、アーバ21の回転位置を求める。
次に、マップアドレス変換器は、上述のマップを参照して、アーバ21の回転角に応じた切削バイト13の突出量データを呼び出して、前回のデータとの差分を抽出し、この差分を変化量(すなわち速度)として、シャフトモータ24の回転速度指令に加算する。
シリンダブロック60からダミーヘッド70を取り外すと、ダミーヘッド70による押圧力が除去されるため、ボア61のダミーヘッド側の内径形状は、図7(b)に示すように、楕円形に変形する。また、ボルト穴72のねじ山とボルト71のねじ山との間に作用する応力が除去されるため、ボア61のクランクシャフト側の内径形状は、図7(c)に示すように、四角形に変形する。
すなわち、4次成分は四角形状の成分を表し、3次成分は三角形状の成分を表し、2次成分は楕円形状の成分を表すので、0次〜4次までの周波数解析を行って余弦波で表し、これら余弦波を合成することで、シリンダブロックのボアの変形を再現でき、高次のノイズを除去できる。
換言すれば、シリンダヘッドをシリンダブロックに組み付ける際のシリンダブロックのボアの変形を解消するように断面非真円形状の穴を形成するには、0次〜4次までの周波数分析を行えばよく、データ量も少なくて済む。
具体的には、全気筒について、空気マイクロセンサ、近接センサ、レーザセンサなどのセンサをボアに挿入し、回転させながら軸線に沿って移動して、各測定点でのボアの内径形状を測定して、内径形状データとする。
なお、所定間隔おきに測定した例を示したが、非等間隔、例えば、シリンダブロックのシリンダヘッド側の数箇所や、逆に、シリンダブロックのクランクシャフト側の数箇所を測定してもよい。
図9に示すように、各測定点M1〜M4でのボアの内径形状R1〜R4は、互いに異なり、楕円形、三角形、四角形状や、偏心した真円など、非真円形状となっている。
図10および図11中、ボアの変形量をゼロとした場合のボアの内周面の位置を基準線L0とし、この基準線L0よりもΔLだけ内側をL1とし、基準線L0よりもΔLだけ外側をL2とする。
図10および図11に示すように、測定したボアの内径形状には、ΔL程度の凹凸があり、さらに、高次のノイズが含まれていることが判る。
ここで、振幅A0は、基準線である真円に対する半径の誤差を表し、振幅A1は、基準線である真円からの偏心を表し、振幅A2は、楕円形状の成分を表し、振幅A3は、三角形状の成分を表し、振幅A4は、四角形状の成分を表す。また、P0は不要である。
このボード線図は、シャフトモータ24から切削バイト13の先端までのねじり剛性による特性を示すものであり、以下の手順で作成される。
すなわち、シャフトモータ24に対して一定の周波数および振幅の正弦波信号を与える。そして、第2ロータリエンコーダ241により、シャフト22の基端側の回転角を検出し、図示しないセンサにより、切削バイト13の先端の変位を検出する。これら2つの出力をフーリエ変換し、各周波数成分について、シャフトモータ24に対する切削バイト13の先端側の振幅比および位相差を求めて、プロットする。
よって、駆動機構の応答性の限界を考慮すると、切削加工するのに必要かつ最小の値として、k=4が実用的であることが判る。
ステップS14では、上位コンピュータ52により、1つの気筒についての分析内径形状パラメータ(An,Pn)を同期コントローラ42に出力する。
よって、この場合、切削バイトの突出量は約27°遅れて、約2倍(106/20≒2、20Log10(2)≒6dB)の振幅で動作することになるため、振幅補正Δa4=0.5、位相補正Δp4=+27として、4次の分析内径形状パラメータを補正する。同様に、3次〜1次の分析内径形状パラメータの補正を行う。
ステップS17では、同期コントローラ42により、フーリエ逆変換したデータを、図3のカム誤差マップにより修正し、切削バイト13の突出量に変換して、回転角と切削バイト13の突出量との関係を表す突出量マップ(合成内径形状マップ)を生成する。
これは、図15(a)に示すように、突出量マップの切削バイト13の先端の軌跡をR1A〜R4Aとすると、実際の切削バイト13の軌跡Sは、螺旋状であり、この軌跡S同士の間隔は、軌跡R1A〜R4Aの間隔よりも狭くなるため、詳細な突出量マップが必要になるのである。
点S1を通る直線Vを引き、この直線Vと各軌跡R1A、R2Aとの交点を点V1、V2とする。
さらに、点V1と点V2との高さ方向の間隔をΔZ、点V1と点V2との水平方向の間隔をΔRとし、点V2から点S1まで高さ方向の間隔をδzとし、点V2から点S1までの水平方向の間隔をδrとして、以下の式(9)に従って、点S1の位置を求める。
ステップS20では、同期コントローラ42により、切削バイト13の突出量に従って、アーバ21とシャフト12、22との位相を調整しながら非真円形加工する。
ステップS21は、全気筒について加工が完了したか否かを判定し、この判定がYESの場合は終了し、NOの場合はステップS14に戻る。
(1)従来では、例えば、1度ステップのX−Yテーブルでボアの形状を加工しようとすると、1つのボアの形状につき、360ラインのGコード命令が必要になる。
しかしながら、本発明では、A0〜A4、P1〜P4の合計9個のパラメータで1つのボアの形状を表現できるので、従来に比べて、データ量を大幅に低減できるから、高速でボアをボーリング加工できる。
また、高次のノイズを含む複雑な内径形状データの中から低次の周波数成分のみを抽出して、この抽出した低次の周波数成分のみで分析内径形状パラメータを生成したので、高次のノイズを除去して非常にシャープなフィルタ効果を有するとともに、位相が崩れるのを抑制できる。よって、この分析内径形状パラメータに基づいて非真円形穴加工装置1を駆動すると、振動を低減できるから、高精度でワークを加工できる。
例えば、エンジンのボア長が100〜150mm程度で、加工ピッチを0.1mmとし測定ピッチを5mmとすると、加工ピッチでボアの形状を測定した場合に比べて、データ量を1/50にできる。
このようにすれば、実際にシリンダブロックにシリンダヘッドを組み付けて、ボアをボーリング加工して、ダミーヘッドを取り外し、ボアの内径を測定する必要がなくなる。
このようにすれば、実際にシリンダブロックにダミーヘッドを組み付けて、エンジン運転時の温度まで暖めて、その後、ボアをボーリング加工して、ダミーヘッドを取り外し、ボアの内径を測定する必要がなくなる。
なお、CADシステム53およびCAEシステム54を用いてボアの内径形状を算出した場合には、このボアの内径形状のデータを、そのまま、内径形状データとして上位コンピュータ52に記憶させる。
10 加工ヘッド
42 同期コントローラ(合成内径形状マップ生成手段、誤差パラメータ算出手段、加工工具制御手段)
51 真円度測定器(内径形状データ取得手段)
52 上位コンピュータ(分析形状パラメータ算出手段、分析形状パラメータ記憶手段、ボード線図記憶手段)
60 シリンダブロック
60A シリンダブロック
61 ボア
61A ボア
70 ダミーヘッド
M1〜M4 測定点
Claims (10)
- 加工するワークの形状データを周波数解析し、当該0次からn次(nは自然数)までの周波数成分の振幅値および位相値を分析形状パラメータとして算出する分析形状パラメータ算出工程と、
前記分析形状パラメータを、加工装置の電子記憶媒体に記憶させる分析形状パラメータ記憶工程と、を備えることを特徴とする非真円形穴加工方法。 - 既に形成された断面非真円形状の穴の形状を測定し、既に形成されかつ測定されたこの穴と同一形状の他の穴を、ワークに形成する非真円形穴加工方法であって、
前記既に形成された穴の軸線上に複数の測定点を設定し、前記複数の測定点それぞれでの当該穴の内径形状を測定して、内径形状データとして取得する内径形状データ取得工程と、
前記内径形状データを周波数解析し、当該0次からn次(nは自然数)までの周波数成分の振幅値および位相値を分析形状パラメータとして算出する分析形状パラメータ算出工程と、
前記分析形状パラメータを、加工装置の電子記憶媒体に記憶させる分析形状パラメータ記憶工程と、を備えることを特徴とする非真円形穴加工方法。 - シリンダブロックに形成された断面非真円形状のボアと同一形状のボアを、他のシリンダブロック素材に形成する非真円形穴加工方法であって、
製品シリンダヘッドを模したダミーヘッドを前記シリンダブロック素材に装着して、ボーリング加工によりボアを形成し、ボアを形成した後に、前記シリンダブロックから前記ダミーヘッドを取り外す準備工程と、
前記ボアの軸線上に複数の測定点を設定し、前記複数の測定点それぞれでの前記ボアの内径形状を測定して、内径形状データとして取得する内径形状データ取得工程と、
前記内径形状データを周波数解析し、当該0次からn次(nは自然数)までの周波数成分の振幅値および位相値を分析形状パラメータとして算出する分析形状パラメータ算出工程と、
前記分析形状パラメータを、加工装置の電子記憶媒体に記憶させる分析形状パラメータ記憶工程と、を備えることを特徴とする非真円形穴加工方法。 - 請求項1から3のいずれかに記載の非真円形穴加工方法において、
加工ヘッドの駆動周波数と当該加工ヘッドのゲインおよび位相遅れとの関係をプロットしたボード線図を生成し、当該ボード線図をボード線図マップとして加工装置の電子記憶媒体に記憶するボード線図記憶工程と、
前記加工ヘッドの使用駆動周波数の0次からn次までの周波数成分を求め、前記ボード線図に基づいて、当該周波数成分毎のゲインおよび位相遅れを誤差パラメータとして算出する誤差パラメータ算出工程と、
前記分析形状パラメータ算出工程で算出した0次からn次までの周波数成分の振幅値および位相値を、前記誤差パラメータ算出工程で算出した周波数成分毎のゲインおよび位相遅れで補正して合成した後に反転させて、当該反転させたデータの振幅を前記加工ヘッドに突没可能に設けられた加工工具の突出量とし、当該突出量と前記加工工具の回転角との関係を示す突出量マップを生成する合成内径形状マップ生成工程と、
前記突出量マップに従って前記加工工具を突出させて、未加工のワークにボーリング加工を施すボーリング工程と、を備えることを特徴とする非真円形穴加工方法。 - 請求項1から4のいずれかに記載の非真円形穴加工方法において、
前記n次は、4次であることを特徴とする非真円形穴加工方法。 - 請求項1に記載の非真円形穴加工方法において、
前記形状データは、コンピュータ上の仮想空間にて、理想的な形状のワークを生成し、その後、当該ワークの温度を変化させて、当該ワークの理想的な形状からの変化をシミュレートし、このシミュレートした形状に基づいて生成したデータであることを特徴とする非真円形穴加工方法。 - 加工するワークの形状データを周波数解析し、当該0次からn次(nは自然数)までの周波数成分の振幅値および位相値を分析形状パラメータとして算出する分析形状パラメータ算出手段と、
前記分析形状パラメータ算出手段で算出された分析形状パラメータを記憶する分析形状パラメータ記憶手段と、を備えることを特徴とする非真円形穴加工装置。 - 既に形成された断面非真円形状の穴の形状を測定し、既に形成されかつ測定されたこの穴と同一形状の他の穴を、ワークに形成する非真円形穴加工装置であって、
前記既に形成された穴の軸線上に複数の測定点を設定し、前記複数の測定点それぞれでの当該穴の内径形状を測定して、内径形状データとして取得する内径形状データ取得手段と、
前記内径形状データを周波数解析し、当該0次からn次(nは自然数)までの周波数成分の振幅値および位相値を分析形状パラメータとして算出する分析形状パラメータ算出手段と、
前記分析形状パラメータ算出手段で算出された分析形状パラメータを記憶する分析形状パラメータ記憶手段と、を備えることを特徴とする非真円形穴加工装置。 - 請求項7または8に記載の非真円形穴加工装置において、
加工ヘッドの駆動周波数と当該加工ヘッドのゲインおよび位相遅れとの関係をプロットしたボード線図を、ボード線図マップとして記憶するボード線図記憶手段と、
前記加工ヘッドの使用駆動周波数の0次からn次までの周波数成分を求め、前記ボード線図に基づいて、当該周波数成分毎のゲインおよび位相遅れを誤差パラメータとして算出する誤差パラメータ算出手段と、
前記分析形状パラメータ算出手段で算出した0次からn次までの周波数成分の振幅値および位相値を、前記誤差パラメータ算出手段で算出した周波数成分毎のゲインおよび位相遅れで補正して合成した後に反転させて、当該反転させたデータの振幅を前記加工ヘッドに突没可能に設けられた加工工具の突出量とし、当該突出量と前記加工工具の回転角との関係を示す突出量マップを生成する合成内径形状マップ生成手段と、
前記突出量マップに従って前記加工工具を突出制御する加工工具制御手段と、を備えることを特徴とする非真円形穴加工装置。 - 請求項7から9のいずれかに記載の非真円形穴加工装置において、
前記n次は、4次であることを特徴とする非真円形穴加工装置。
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