JP2007311728A - 接着剤層付き半導体ウエハ、半導体素子および半導体パッケージ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】熱硬化性樹脂と溶剤とを含む液状樹脂組成物で形成される接着剤層が形成された半導体ウエハであって、当該接着剤層が25でのタック力を0.05N以下とし、かつ80でのタック力を1N以上とする接着剤層付き半導体ウエハである。特に、接着剤層における揮発分が1重量%以下であることが好ましい。さらに当該半導体ウエハが個片化され支持体に搭載された半導体パッケージである。
【選択図】なし
Description
そこで液状のダイアタッチ材の替わりにフィルム状のダイアタッチ材を用い、フィルム状のダイアタッチ材を支持体に貼り付けた後、加熱しながら半導体素子を搭載する方法、半導体ウエハ裏面にフィルム状ダイアタッチ材を貼り付けた状態でダイシングシートに貼り付けた後個片化することで得られたダイアタッチ材付き半導体素子を加熱しながら支持体に搭載する方法、ダイシングシート機能を有するダイアタッチフィルムに半導体ウエハを貼り付け個片化することで得られたダイアタッチ材付き半導体素子を加熱しながら支持体に搭載する方法などが採用されている。(例えば、特許文献1、2参照。)
ここで半導体パッケージまたは半導体素子の反りは、各構成部材の熱膨張率の差により生じるので、フィルム状のダイアタッチ材を使用する場合に半導体素子を搭載する温度を下げることが望まれる。フィルム状のダイアタッチ材の半導体素子搭載温度を下げるためにはガラス転移温度の低い熱可塑成分を使用するか、低分子量の成分を増やす必要があり、その結果室温付近においてもタック(べたつき)が発生してしまう。
ここで室温においてタックのない材料については、ウエハレベルチップサイズパッケージの封止材としていくつかの試みが提案されている。(例えば、特許文献6〜8参照。)これらの発明では半田等のバンプの付いたウエハに樹脂組成物を塗布し加熱処理することで室温においてタックのない状態にした後、個片化しているが、次の工程で封止と半田接
合を同時に行うため半田の融点以上の温度で接合する必要があった。
このように低温で搭載可能ながらも室温ではべたつきのない接着剤層付き半導体ウエハの要求に対し満足のいくものはなかった。
[1]本発明は、熱硬化性樹脂と溶剤とを含む液状樹脂組成物で形成される接着剤層が形成された半導体ウエハであって、当該接着剤層が25℃でのタック力を0.05N以下とし、かつ80℃でのタック力を1N以上とすることを特徴とする接着剤層付き半導体ウエハである。
[2]本発明は、前記接着剤層の揮発分が、1重量%以下であることを特徴とする上記[1]記載の接着剤層付き半導体ウエハである。
[3]本発明は、前記接着剤層が、GPCで測定して得られる分子量200以上の面積(A)に対して、分子量200以上5000以下の面積(B)の割合(B/A)を0.6以上とする液状樹脂組成物を加熱処理することによって得られたものであることを特徴とする上記[1]又は[2]に記載された接着剤層付き半導体ウエハである。
[5]本発明は、前記接着剤層の表面粗さが±5μmであることを特徴とする上記[1]〜[4]のいずれか一に記載された接着剤層付き半導体ウエハである。
[6]本発明は、上記[1]〜[5]のいずれか一に記載された接着剤層付き半導体ウエハにおいて、接着剤層側にダイシングシートが貼着されていることを特徴とする接着剤層付き半導体ウエハである。
[7]本発明は、上記[6]に記載の接着剤層付き半導体ウエハがダイシングにより個片化されていることを特徴とする接着剤層付き半導体素子である。
[8]本発明は、上記[7]に記載された接着剤層付き半導体素子が支持体に搭載されたことを特徴とする半導体パッケージである。
き半導体ウエハおよびその半導体ウエハを個片化して搭載した半導体パッケージを提供することが可能となる。
加熱処理後の接着剤層の厚みは200μm以下が好ましく、より好ましい厚みは5μm以上50μm以下である。厚みの制御は塗布条件の調整および液状樹脂組成物の粘度の調整により可能である。たとえば低粘度の液状樹脂組成物を使用すればより薄い接着剤層を得ることが可能であるし、塗布方法としてスピンコート法を使用する場合には塗布時の回転数を上げることでより薄い接着剤層を得ることが可能となる。フィルム状のダイアタッチ材を用いる場合には目的とする厚みのフィルムを準備しなくてはならないが、塗布条件の調整EMEおよび液状樹脂組成物の粘度の調整により厚みの制御が可能である。
gを、熱天秤法(TGA)で室温から300℃まで10/分で昇温して測定した重量減少曲線における200℃での重量減少率である。より好ましい重量減少率は0.5重量%以下であり、特に好ましいのは0.1重量%以下である。
ウエハにおける接着剤層の表面粗さ(厚み精度)は±5μm以内が好ましく、より好ましいのは±3μm以内である。ここで表面粗さとはチップ面内の凹凸の変化をレーザー粗さ計で測定した表面プロファイルの平均値からの隔たりである。表面粗さがこれより大きい場合には安定した厚みを得られないからである。
間(半導体素子を支持体に加圧している時間)は生産性の観点から10秒以下が好ましく、より好ましいのは3秒以下で、特に好ましくは1秒以下である。
の温度が130℃まで昇温する時間7秒を含む)の条件でPBGA基板(パッケージサイズ35×35mm、コア材:BT(ビスマレイミド−トリアジン)樹脂、ソルダーレジスト:PSR4000AUS308(太陽インキ製造(株)製)、厚み0.56mm)に搭載したサンプルの25℃での接着力が1N以上であることが好ましい。接着力の測定はダイシェアテスター(Dage社製、シリーズ4000)にて行った値である。接着力がこれより低い場合には搬送中に半導体素子が脱落する恐れがある。より好ましくは10N以上であり、さらに好ましいのは20N以上である。
130℃まで昇温する時間7秒を含む)の条件でPBGA基板(パッケージサイズ35×35mm、コア材:BT(ビスマレイミド−トリアジン)樹脂、ソルダーレジスト:PSR4000AUS308(太陽インキ製造(株)製)、厚み0.56mm)に搭載し150℃60分間硬化したサンプルを用いてダイシェアテスター(Dage社製、シリーズ4000)にて測定した値である。より好ましくは200N以上であり、さらに好ましいのは500N以上である。
フェニルアラルキル型フェノール樹脂を使用した封止材はアンチモン化合物、臭素化化合物を使用しなくても良好な耐燃性(UL試験)を示すとともに良好な耐リフロークラック性を示すからである。
樹脂封止を行ったのち、必要に応じポストモールド硬化を行い、支持体としてリードフレームを使用する場合には必要に応じてリード加工、外装めっきなどを施し半導体パッケージを得る。また支持体として有機基板を用いる場合には必要に応じて半田ボールアタッチ等を行い半導体パッケージを得る。
の接着剤層を得ることが困難になる恐れがある。
酸イソブチル、イソ吉草酸エチル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、γ−ブチロラクトン、シュウ酸ジエチル、シュウ酸ジペンチル、マロン酸ジエチル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、クエン酸トリブチル、エチレングリコールモノアセタート、エチレングリコールジアセタート、エチレングリコールモノギ酸エステル、エチレングリコールモノ酪酸エステル、ジエチレングリコールモノアセタート、モノアセチン、炭酸ジエチル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N,N’,N’−テトラメチル尿素、N−メチルピロリドン、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−(メトキシエトキシ)エタノール、2−イソプロポキシエタノール、2−ブトキシエタノール、2−(イソペンチルオキシ)エタノール、2−(ヘキシルオキシ)エタノール、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジアセトンアルコール、N−エチルモルホリン、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、2−メトキシエチルアセタート、2−エトキシエチルアセタート、2−ブトキシエチルアセタート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセタート、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチルなどが挙げられる。なかでも特に好ましい希釈剤は、沸点が150℃以上220℃以下のものであり、特に好ましいものは、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、2−ヘプタノン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、3−メトキシブチルアセタート、2−エチルブチルアセタート、μ−ブチロラクトン、エチレングリコールモノアセタート、エチレングリコールジアセタート、2−ブトキシエタノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジアセトンアルコール、2−エトキシエチルアセタート、2−ブトキシエチルアセタート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセタートである。
R−Lx2+TSKガードカラムHHR−Lx1、移動相:THF、1.0ml/分)を用い、カラム温度40.0℃、示差屈折率計内温度40.0℃、サンプル注入量100μl、サンプル濃度3〜4mg/mlにて行った。分子量の検量線はショーデックススタンダードSL−105(昭和電工(株)製)を用いて行った。
さらに本発明で用いる液状樹脂組成物には、必要によりカップリング剤、レベリング剤、消泡剤、界面活性剤等を使用することも可能である。
以下、実施例を用いて本発明の説明を行うが、本発明は、これらに限定されるものではない。
・液状樹脂組成物A
オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(軟化点70℃、
エポキシ当量210) 97.6g
フェノールアラルキル樹脂(軟化点75℃、水酸基当量175) 81.3g
μ−ブチロラクトン(沸点204℃) 120g
上記の原料をセパラブルフラスコに配合し、150℃1時間攪拌することで淡黄色透明の液体を得た。これを室温まで冷却した後に以下の原料を添加し、室温で30分攪拌後、1μmのメッシュにてろ過することで液状樹脂組成物Aを得た。
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 0.81g
2−フェニルイミダゾール 0.27g
得られた液状樹脂組成物Aの粘度は3Pa・sであった。なお粘度の測定はE型粘度計(東機産業(株)製、3度コーン)を用いて25℃、2.5rpmでの値である(以下に示す粘度も同様に測定した)。
オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(軟化点70℃、
エポキシ当量210) 16.5g
フェノールアラルキル樹脂(軟化点75℃、水酸基当量175) 13.8g
アクリル系ポリマー(エチルアクリレート/アクリロニトリル
/グリシジルアクリレート/N,N−ジメチルアクリルアミド
=74/20/1/5の共重合体、分子量:49万、Tg:15℃) 7.6g
γ−ブチロラクトン(沸点204℃) 62g
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 0.14g
2−フェニルイミダゾール 0.05g
得られた液状樹脂組成物Bの粘度は8Pa・sであった。
オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(軟化点70℃、
エポキシ当量210) 16.5g
フェノールアラルキル樹脂(軟化点75℃、水酸基当量175) 13.7g
μ−ブチロラクトン(沸点204℃) 62g
上記の原料をセパラブルフラスコに配合し、150℃1時間攪拌することで淡黄色透明の液体を得た。これを室温まで冷却した後に以下の原料を添加し、室温で30分攪拌後、1μmのメッシュにてろ過することで液状樹脂組成物Cを得た。
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 0.14g
リン系の触媒 0.09g
ここで使用したリン系の触媒は以下のようにして作製したものである。
ド41. 9g(0.1モル)、イオン交換水100mlを仕込み100℃で攪拌した。
さらに内部が不溶なまま、攪拌しなから水酸化ナトリウム4.0g(0.1モル)を予め、50mlのイオン交換水で溶解した溶液を添加した。しばらく攪拌を継続した後、白色沈殿を得た。沈殿を濾過、乾燥し、得られた白色結晶(68.5g)を触媒として用いた。
得られた液状樹脂組成物Cの粘度は8Pa・sであった。
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(室温で液状、
エポキシ当量185) 30.6g
フェノールアラルキル樹脂(軟化点75℃、水酸基当量175) 29.0g
γ−ブチロラクトン(沸点204℃) 40g
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 0.27g
2−フェニルイミダゾール 0.09g
得られた液状樹脂組成物Dの粘度は2Pa・sであった。
オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(軟化点90℃、
エポキシ当量210) 31.0g
フェノールアラルキル樹脂(軟化点75℃、水酸基当量175)
25.9g
γ−ブチロラクトン(沸点204℃) 40g
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 0.26g
2−メチルイミダゾール 2.84g
得られた液状樹脂組成物Eの粘度は5Pa・sであった。
オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(軟化点90℃、
エポキシ当量210) 38.4g
ポリパラビニルフェノール樹脂(丸善石油化学(株)製、
マルカリンカーM) 21.2g
γ−ブチロラクトン(沸点204℃) 40g
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 0.27g
2−フェニルイミダゾール 0.09g
得られた液状樹脂組成物Fの粘度は6Pa・sであった。
オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(軟化点70℃、
エポキシ当量210) 16.5g
フェノールアラルキル樹脂(軟化点75℃、水酸基当量175) 13.8g
アクリル系ポリマー(エチルアクリレート/アクリロニトリル
/グリシジルアクリレート/N,N−ジメチルアクリルアミド
=74/20/1/5の共重合体、分子量:49万、Tg:15℃) 7.6g
ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタート
(沸点247℃) 62g
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 0.14g
2−フェニルイミダゾール 0.05g
得られた液状樹脂組成物Gの粘度は9Pa・sであった。
オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(軟化点70℃、
エポキシ当量210) 12.2g
フェノキシ樹脂(InChem社製、PKHC) 12.2g
γ−ブチロラクトン(沸点204℃) 75g
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 0.11g
ジシアンジアミド(試薬) 0.49g
得られた液状樹脂組成物Hの粘度は11Pa・sであった。
また液状樹脂組成物A〜Hを用いて6インチウエハ2枚に塗布後の厚みが50±5μmになるようにスピンコートし、120℃の乾燥機中で10分間加熱処理することで接着剤層付きウエハを得た。スピンコートはスピンコーター(ミカサ(株)製、 1H−DX)
を用いて行った。スピンコート後の厚みは非接触の厚み計で測定し、50±5μmになっていない場合にはスピンコート条件を変更することで上記範囲に入るようにした。
さらに同様に手で剥がした接着剤層付き半導体素子3個を6mlのTHFに浸漬し、25℃で60分間浸透することでGPC測定用サンプルとした。上記と同様の条件で測定したGPCチャートから分子量200以上の面積(A’)に対する分子量200以上5000以下の面積(B’)の割合(B’/A’)を算出し、((B’/A’)/(B/A))の値を算出した。
測定結果を表1に示す。
上記液状樹脂組成物Aを用いて作製した接着剤層付き半導体素子(1枚目の半導体ウエハは6×6mmに個片化されている半導体素子である。)を用いて以下の試験を行った。2枚目の半導体ウエハは、10×10mmに個片化した。
・接着力
6×6mmに個片化した接着剤層付きウエハをダイボンダーに取り付けイジェクターピン高さ350μm(ダイシングフィルム下面を0), ピックアップタイム500msの条件でピックアップしボンド加重1.0N、 支持体加熱温度130℃8秒(支持体表面の
温度が130℃まで昇温する時間7秒を含む)の条件でPBGA基板(パッケージサイズ35×35mm、コア材:BT(ビスマレイミド−トリアジン)樹脂、ソルダーレジスト:PSR4000AUS308(太陽インキ製造(株)製)、厚み0.56mm)に搭載し150℃60分間硬化した。搭載後(硬化前)のサンプルの接着力を室温で、硬化後のサンプルの接着力を175℃で測定した。接着力の測定はダイシェアテスター(Dage社製、シリーズ4000)にて行った。
10×10mmに個片化した接着剤付き半導体素子をダイボンダーに取り付けイジェクターピン高さ350μm(ダイシングフィルム下面を0)、ピックアップタイム500msの条件でピックアップしボンド加重2.9N、支持体加熱温度130℃8秒(昇温込み)の条件でPBGA基板(パッケージサイズ35×35mm、コア材:BT(ビスマレイミド−トリアジン)樹脂、ソルダーレジスト:PSR4000AUS308(太陽インキ製造(株)製)、厚み0.56mm)に搭載し150℃60分間硬化した後、ビフェニルアラルキルエポキシを使用したエポキシ系封止樹脂(住友ベークライト(株)製、EME−G770)にて封止し175℃4時間ポストモールド硬化を行った。ポストモールド硬化後のPBGAパッケージを透過型の超音波探傷装置にて観察することでボイドおよび初期剥離の発生を確認した。ボイドおよび初期剥離はチップの面積に対する超音波不透過部分(黒色部分)の面積の割合(%)で確認した。
ボイド、初期剥離の観察を行ったパッケージを85℃60%RHにて168時間吸湿処理を施した後、260℃以上の時間が10秒以上になるようにセッティングしたIRリフロー装置を3回通した後、透過型の超音波探傷装置にてクラックの発生具合を観察した。試験に用いたパッケージ4個中、クラックの発生しているパッケージ数で示した。
測定結果を表1に示す。
上記液状樹脂組成物Bを用いて作製した接着剤層付きウエハを用いて実施例1と同様に試験を行った。
[実施例3]
上記液状樹脂組成物Cを用いて作製した接着剤層付きウエハを用いて実施例1と同様に試験を行った。
[実施例4]
液状樹脂組成物Aを用いて6インチウエハ2枚にスピンコートし、120℃10分加熱処理することで接着剤層付きウエハを得た。スピンコートは表1に示した条件で行い、評価結果を表1に示した。
液状樹脂組成物Aを用いて6インチウエハ2枚にスピンコートし、加熱処理することで接着剤層付きウエハを得た。スピンコートおよび加熱処理は表1に示した条件で行い、評価結果を表1に示した。
なお比較例1、2ではタック力測定のため6×6mmにダイシングした接着剤付き半導
体素子を手で剥がす際に接着剤層の一部がダイシングシートに残っていた。また接着力測定用サンプルを作製する際に、実施例1の条件ではピックアップできなかったので、イジェクターピン高さ500μm,ピックアップタイム3秒の条件に変更した。ピックアップ後のダイシングシートには接着剤層の残存が確認された。さらに半田リフロー性試験用PBGAを組み立てる際にも実施例1の条件ではピックアップできなかったのでイジェクターピン高さ700μm,ピックアップタイム3秒の条件に変更した。ピックアップ後のダイシングシートには接着剤層の残存が確認された。
フロー性試験用PBGAを組み立てる際にも実施例1の条件ではPBGA基板に搭載できなかったので(搭載後基板を傾けると接着剤層ごとチップが落ちた)ボンド加重10.0N、 支持体加熱温度160℃8秒(昇温込み)に変更したがボイド、初期剥離の観察を
行うために透過型の超音波探傷装置にて測定したところ半導体素子が流されていることが確認されたため、ボイド、初期剥離および半田リフロー性の評価はできなかった。
上記液状樹脂組成物Dを用いて作製した接着剤層付きウエハを用いて実施例1と同様に試験を行った。タック力測定のため6×6mmにダイシングした接着剤付き半導体素子を手で剥がす際に接着剤層の一部がダイシングシートに残っていた。また接着力測定用サンプルを作製する際に、実施例1の条件ではピックアップできなかったので、イジェクターピン高さ500μm,ピックアップタイム3秒の条件に変更した。ピックアップ後のダイシングシートには接着剤層の残存が確認された。さらに半田リフロー性試験用PBGAを組み立てる際にも実施例1の条件ではピックアップできなかったのでイジェクターピン高さ700μm,ピックアップタイム3秒の条件に変更した。ピックアップ後のダイシングシートには接着剤層の残存が確認された。
上記液状樹脂組成物E、Fを用いて作製した接着剤層付きウエハを用いて実施例1と同様に試験を行った。
[比較例8]
上記液状樹脂組成物Gを用いて作製した接着剤層付きウエハを用いて実施例1と同様に試験を行った。タック力測定のため6×6mmにダイシングした接着剤付き半導体素子を手で剥がす際に接着剤層の一部がダイシングシートに残っていた。また接着力測定用サンプルを作製する際に、実施例1の条件ではピックアップできなかったので、イジェクターピン高さ500μm,ピックアップタイム3秒の条件に変更した。ピックアップ後のダイシングシートには接着剤層の残存が確認された。さらに半田リフロー性試験用PBGAを組み立てる際にも実施例1の条件ではピックアップできなかったのでイジェクターピン高さ700μm,ピックアップタイム3秒の条件に変更した。ピックアップ後のダイシングシートには接着剤層の残存が確認された。
上記液状樹脂組成物Hを用いて作製した接着剤層付き半導体素子を用いて実施例1と同様に試験を行った。接着力測定用サンプルを作成する際に、実施例1の条件ではPBGA基板に搭載できなかったので(搭載後基板を傾けると接着剤ごとチップが落ちた)ボンド加重10.0N、 支持体加熱温度160℃8秒(昇温込み)に変更した。さらに半田リ
フロー性試験用PBGAを組み立てる際にも実施例1の条件ではPBGA基板に搭載できなかったので(搭載後基板を傾けると接着剤ごとチップが落ちた)ボンド加重10.0N、支持体加熱温度160℃8秒(昇温込み)に変更したが、ボイド、初期剥離の観察を行
うために透過型の超音波探傷装置にて測定したところ半導体素子が流されていることが確認されたため、ボイド、初期剥離および半田リフロー性の評価はできなかった。
実施例2は、加熱処理後の揮発分が少なく、外観が良好であり、厚み精度も良好であった。また25℃および80℃でのタック力がそれぞれ0.02N、1.5Nであり、ピックアップ性が良好で、ボイドの発生もなく、半田リフロー後にクラックが生じていない。
実施例3は、加熱処理後の揮発分が少なく、外観が良好であり、厚み精度も良好であった。また25℃および80℃でのタック力がそれぞれ0.02N、1.5Nであり、ピックアップ性が良好で、ボイドの発生もなく、半田リフロー後にクラックが生じていない。
実施例4は、スピンコート条件を変更することで厚めの接着剤層を得ることができた。加熱処理後の揮発分が少なく、外観が良好であり、厚み精度も良好であった。また25℃および80℃でのタック力がそれぞれ0.02N、2.0Nであり、ピックアップ性が良好で、ボイドの発生もなく、半田リフロー後にクラックが生じていない。
比較例2は、加熱処理条件を100℃10分に変更した。外観が良好であり、厚み精度も良好であったが揮発分は1.3重量%であった。また25℃および80℃でのタック力がそれぞれ0.10N、2.5Nであり、ピックアップ性が悪く、ピックアップ時に接着剤層の一部がダイシングシートにとられたためボイドが発生しており、半田リフロー後にクラックが生じていた。
比較例4は、加熱処理条件を150℃10分に変更したが、加熱処理後の揮発分が少なく、また25℃および80℃でのタック力がそれぞれ0.02N、0.02Nであり、ピックアップ性は良好であったが、PBGA基板への搭載性が悪く、搭載条件を変更したが、接着力が弱く成形時に半導体素子が流されていた。
比較例5は、加熱処理後の揮発分が少なく、外観が良好であり、厚み精度も良好であった。また25℃および80℃でのタック力がそれぞれ0.15N、2.3Nであり、ピックアップ性が悪く、ピックアップ時に接着剤層の一部がダイシングシートにとられたためボイドが発生しており、半田リフロー後にクラックが生じていた。
比較例7は、加熱処理後の揮発分が少なく、外観が良好であり、厚み精度も良好であった。また25℃および80℃でのタック力がそれぞれ0.02N、0.2Nであり、ピックアップ性が良好であったが、初期剥離(濡れ不足)が発生しており、半田リフロー後にクラックが生じていた。
比較例9は、固形分を含んでいるためスピンコート後の表面にぶつぶつと粒状のものが観察されると共に、粒状のものから周辺部に向かって不均一な模様が観察された。このため厚み精度が悪い。加熱処理後の揮発分が少ないが、25℃および80℃でのタック力がそれぞれ0.02N、0.1Nであり、ピックアップ性は良好であったが、PBGA基板への搭載性が悪く、搭載条件を変更したが、接着力が弱く成形時に半導体素子が流されていた。
Claims (8)
- 熱硬化性樹脂と溶剤とを含む液状樹脂組成物で形成される接着剤層が形成された半導体ウエハであって、当該接着剤層が25℃でのタック力を0.05N以下とし、かつ80℃でのタック力を1N以上とすることを特徴とする接着剤層付き半導体ウエハ。
- 前記接着剤層の揮発分が、1重量%以下であることを特徴とする請求項1記載の接着剤層付き半導体ウエハ。
- 前記接着剤層が、GPCで測定して得られる分子量200以上の面積(A)に対して、分子量200以上5000以下の面積(B)の割合(B/A)を0.6以上とする液状樹脂組成物を加熱処理することによって得られたものであることを特徴とする請求項1又は2に記載された接着剤層付き半導体ウエハ。
- 前記接着剤層が、GPCで測定して得られる分子量200以上の面積(A’)に対して分子量200以上5000以下の面積(B’)の割合(B’/A’)と、前記加熱処理前の液状樹脂組成物のGPCで測定して得られる分子量200以上の面積(A)に対して分子量200以上5000以下の面積(B)の割合(B/A)において、[(B’/A’)/(B/A)]が0.7以上であることを特徴とする請求項3に記載された接着剤層付き半導体ウエハ。
- 前記接着剤層の表面粗さが±5μmであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載された接着剤層付き半導体ウエハ。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載された接着剤層付き半導体ウエハにおいて、接着剤層側にダイシングシートが貼着されていることを特徴とする接着剤層付き半導体ウエハ。
- 請求項6に記載の接着剤層付き半導体ウエハがダイシングにより個片化されていることを特徴とする接着剤層付き半導体素子。
- 請求項7に記載された接着剤層付き半導体素子が支持体に搭載されたことを特徴とする半導体パッケージ。
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