JP5135993B2 - 液状接着剤の塗布方法および半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Description
しかし、フィルム状の接着剤を用いる場合、必要とされる接着剤層の厚さに応じてフィルムの厚さを変える必要があり、種々の厚さのフィルム状接着剤を用意する必要があった。
また、液状接着剤を塗布する方法としてスピンコート法の検討も行われているが、液状接着剤の飛散量が多いために、廃棄される原料が多くなってしまう問題もあった。
また、本発明の目的は、上述の液状接着剤の塗布方法を有する半導体装置の製造方法を提供することにある。
(1)半導体用ウエハに液状接着剤をノズルの吐出孔より吐出して塗布する方法であって、
前記半導体用ウエハを回転させた状態で、前記半導体用ウエハの半径方向に前記ノズルを移動しつつ、前記ノズルの吐出孔より前記液状接着剤を線状に吐出して、該液状接着剤を前記半導体用ウエハの一方の面に、前記半導体用ウエハの中心部近傍での前記液状接着剤の塗布量が前記半導体用ウエハの外周部近傍の塗布量よりも少なくなるように塗布し、
前記ノズルの移動速度は、前記半導体用ウエハが一回転する間に、前記ノズルの吐出孔から吐出された前記液状接着剤の幅分だけ移動する速度に設定されていることを特徴とする液状接着剤の塗布方法。
(2)前記ノズルで前記液状接着剤を吐出する際に、前記半導体用ウエハを回転させた状態で、前記半導体用ウエハの半径方向に前記ノズルを移動しつつ、該ノズルから前記液状接着剤を吐出するものである上記(1)に記載の液状接着剤の塗布方法。
(3)前記液状接着剤が、室温で固形のエポキシ樹脂(A)と溶剤(B)とを含む樹脂組成物で構成されているものである上記(2)に記載の液状接着剤の塗布方法。
(4)前記液状接着剤をE型粘度計で25℃において測定した回転数2.5rpmでの粘度Aが、1Pa・s以上、40Pa・s以下である上記(3)に記載の液状接着剤の塗布方法。
(5)前記液状接着剤をE型粘度計で25℃において測定した回転数0.5rpmでの粘度Bと、前記粘度Aとの比(粘度B/粘度A)が、1.0以上、1.5以下である上記(4)に記載の液状接着剤の塗布方法。
(6)上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の液状接着剤の塗布方法を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
(7)前記液状接着剤を塗布した後に、前記液状接着剤を乾燥させ、接着剤層を形成する乾燥工程を有しているものである上記(6)に記載の半導体装置の製造方法。
(8)前記乾燥工程後の接着剤層が、25℃でのタック力を0.05N以下とし、かつ80℃でのタック力を1N以上となるものである上記(7)に記載の半導体装置の製造方法。
(9)前記乾燥工程後の接着剤層の揮発分が1重量%以下である上記(8)に記載の半導体装置の製造方法。
(10)前記乾燥工程後の接着剤層をGPCで測定して得られる分子量200以上の面積(A’)、分子量200以上、5,000以下の面積(B’)とし、前記液状接着剤を塗布後にGPCで測定して得られる分子量200以上の面積(A)、分子量200以上、5,000以下の面積(B)としたとき、[(B’/A’)/(B/A)]が、0.7以上である上記(9)に記載の半導体装置の製造方法。
また、本発明によれば、ブリード等の汚染問題を低減することでき、かつ廃棄される液状接着剤の量を低減することができる半導体装置の製造方法を提供することができる。
塗布装置100は、テーブル1と、テーブル1に液状接着剤を供給可能なノズル22を備えたヘッド2とを有している。
テーブル1は、図1に示すように基台11の上側に、基台11に対して回転可能に配置されており、基台11を貫通して設けられる軸部(不図示)と接合されている。軸部には、ギア(不図示)が設けられ、このギアを介してモータ(不図示)で駆動することにより、テーブル1は図1中のA方向に回転する。
ヘッド2は、ヘッド部21と、ヘッド部21の下部に下方向に向かって延出するノズル22とを有している。ヘッド部21とノズル22には、図示しないチューブが設置されており、液状接着剤が供給可能となっている。
また、箱体32は上述したようにC方向に移動可能となっているので、ヘッド2もC方向に移動可能となっている。
したがって、ノズル22が基台11の面方向で、任意の位置に配置可能となっている。
本発明の液状接着剤の塗布方法では、図2に示すようにテーブル1の回転中心と、半導体用ウエハ12の回転中心とが一致するように、テーブル1面上に半導体用ウエハ12をテーブル1面側から例えば吸引しながら固定する。
次に、ヘッド部21を箱体32から延出させ、ノズル22の先端部を半導体用ウエハ12の中心軸上に配置させる。この際、半導体用ウエハ12の回転中心と、ノズル22の軸線とが一致(この位置を基準位置とする)するようにする。
前記軟化点は、例えばJIS K7234に準じて環球法にて測定することができる。
例えば、オクタン、2,2,3−トリメチルペンタン、ノナン、2,2,5−トリメチルヘキサン、デカン、ドデカン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、トルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、エチルベンゼン、クメン、メシチレン、テトラリン、n−ブチルベンゼン、sec−ブチルベンゼン、tert−ブチルベンゼン、p−シメン、o−ジエチルベンゼン、m−ジエチルベンゼン、p−ジエチルベンゼン、ペンチルベンゼン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、p−メンタン、ビシクロヘキシル、α−ピネン、ジペンテン、デカリン、1−ブタノール、イソブチルアルコール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、2−メチル−1−ブタノール、イソペンチルアルコール、tert−ペンチルアルコール、3−メチル−2−ブタノール、ネオペンチルアルコール、1−ヘキサノール、2−メチル−1−ペンタノール、4−メチル−2−ペンタノール、2−エチル−1−ブタノール、1−ヘプタノール、2−ヘプタノール、3−ヘプタノール、1−オクタノール、2−オクタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、1−ノナノール、3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノール、1−デカノール、ベンジルアルコール、シクロヘキサノール、1−メチルシクロヘキサノール、2−メチルシクロヘキサノール、3−メチルシクロヘキサノール、α−テルピネオール、1,2−エタンジオール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、2−ブテン−1,4−ジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、ジブチルエーテル、ジヘキシルエーテル、アニソール、フェネトール、ブチルフェニルエーテル、ペンチルフェニルエーテル、o−メトキシトルエン、m−メトキシトルエン、p−メトキシトルエン、ベンジルエチルエーテル、ジオキサン、1,2−ジエトキシエタン、1,2−ジブトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、1−メチルグリセリンエーテル、2−メチルグリセリンエーテル、1,2−ジメチルグリセリンエーテル、1,3−ジメチルグリセリンエーテル、トリメチルグリセリンエーテル、1−エチルグリセリンエーテル、1,3−ジエチルグリセリンエーテル、トリエチルグリセリンエーテル、アセタール、2−ペンタノン、3−ペンタノン、2−ヘキサノン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン、4−ヘプタノン、ジイソブチルケトン、アセトニルアセトン、メシチルオキシド、イソホロン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、ギ酸ブチル、ギ酸ペンチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸ペンチル、酢酸イソペンチル、3−メトキシブチルアセタート、酢酸sec−ヘキシル、2−エチルブチルアセタート、2−エチルヘキシルアセタート、酢酸シクロヘキシル、酢酸ベンジル、プロピオン酸ブチル、プロピオン酸イソペンチル、酪酸メチル、酪酸エチル、酪酸ブチル、酪酸イソペンチル、イソ酪酸イソブチル、イソ吉草酸エチル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、γ−ブチロラクトン、シュウ酸ジエチル、シュウ酸ジペンチル、マロン酸ジエチル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、クエン酸トリブチル、エチレングリコールモノアセタート、エチレングリコールジアセタート、エチレングリコールモノギ酸エステル、エチレングリコールモノ酪酸エステル、ジエチレングリコールモノアセタート、モノアセチン、炭酸ジエチル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N,N’,N’−テトラメチル尿素、N−メチルピロリドン、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−(メトキシエトキシ)エタノール、2−イソプロポキシエタノール、2−ブトキシエタノール、2−(イソペンチルオキシ)エタノール、2−(ヘキシルオキシ)エタノール、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジアセトンアルコール、N−エチルモルホリン、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、2−メトキシエチルアセタート、2−エトキシエチルアセタート、2−ブトキシエチルアセタート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセタート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタート、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチルなどが挙げられる。
これらの中でも特に好ましい希釈剤は、沸点が150℃以上、220℃以下のものであり、特に好ましいものは、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、2−ヘプタノン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、3−メトキシブチルアセタート、2−エチルブチルアセタート、γ−ブチロラクトン、エチレングリコールモノアセタート、エチレングリコールジアセタート、2−ブトキシエタノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジアセトンアルコール、2−エトキシエチルアセタート、2−ブトキシエチルアセタート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセタートである。これらの溶剤を使用することで、ノズル22から安定した吐出が可能となり、後述する乾燥工程を短時間で行うことが可能となり、乾燥工程後に平滑な表面を得ることが可能となる。
また、1分子内にフェノール性水酸基を2個以上有する化合物の軟化点が高くてもエポキシ樹脂と混合した場合、混合物の軟化点としては下がるので、例えば軟化点が150℃位のものでも問題なく使用することが可能である。
本発明の半導体装置の製造方法は、上述した液状接着剤4の塗布方法を有することを特徴とする。
具体的に半導体装置の製造方法は、上述の方法で液状接着剤4を塗布した半導体用ウエハ12を、乾燥させて接着剤層を形成する乾燥工程と、前記接着層にダイシングシートを貼着する工程と、ダイシングシートが貼着された半導体用ウエハ12をダイシングして半導体素子に個片化するダイシング工程と、半導体素子を基板等にマウントするマウント工程等とを有している。
このようなタック力は、例えばタック力測定機(RHESCA社製)を用いプローブ下降速度(Immersion Speed)30mm/min、テスト速度600mm/min、密着荷重(Preload)0.2N、密着保持時間(Press Time)1.0秒、プローブ5.1mmφ(SUS304)で評価することができる。
1.液状接着剤の調製
オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(軟化点70℃、エポキシ当量210)65.9gと、フェノールアラルキル樹脂(軟化点75℃、水酸基当量175)54.9gと、アクリル系ポリマー(エチルアクリレート/アクリロニトリル/グリシジルアクリレート/N,N−ジメチルアクリルアミド=74/20/1/5の共重合体、分子量:49万、Tg:15℃)30.2gと、γ−ブチロラクトン(沸点204℃)248gとを、セパラブルフラスコに配合し、120℃、1時間攪拌することで淡黄色透明の液体を得た。これを室温まで冷却した後に、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン0.54gと、後述するリン系触媒0.36gとを添加し、室温で30分攪拌後、3μmのメッシュにてろ過することで液状樹脂組成物Aを得た。
なお、リン系触媒は、次のようにして得た。攪拌装置付きのセパラプルフラスコに4,4’−ビスフェノールS(日華化学工業社製 BPS−N)37.5g(0.15モル)と、テトラフェニルホスホニウムプロマイド41.9g(0.1モル)と、イオン交換水100mlとを仕込み、100℃で攪拌した。さらに内部が不溶なまま、攪拌しながら水酸化ナトリウム4.0g(0.1モル)を予め、50mlのイオン交換水で溶解した溶液を添加した。しばらく攪拌を継続した後、白色沈殿を得た。沈殿を濾過、乾燥し、得られた白色結晶(68.5g)を触媒として用いた。
この液状樹脂組成物Aの粘度は、25℃、回転数2.5rpmでの粘度Aが4.9Pa・s、25℃、回転数0.5rpmでの粘度Bが5.0Pa・sであった(粘度比B/A=1.020)。
図2に示す塗布装置100を用いて、液状樹脂組成物Aを半導体用ウエハ(6インチ)の直径140mmの範囲に、平均塗布量0.45cc/min、ウエハ回転速度25rpm、ノズル22の移動速度0.5mm/sec、ノズル22の先端と半導体用ウエハ12の表面との距離(ギャップ)100μmの条件で、ノズル22から線状に塗布した。塗布後のウェット状態での平均の膜厚hは66μm、表面のうねり波長λは1.2mmであり、外観は良好であった。次いで、120℃の乾燥機中で10分間加熱処理し、接着剤層を有する半導体用ウエハを得た。乾燥後の接着剤層の膜厚は、24〜28μm(膜厚バラツキ4μm)であった。接着剤層の25℃でのタック力0.04N、80℃でのタック力2.9Nであった。
得られた接着剤層を有する半導体用ウエハ、ダイシングシート(住友ベークライト社製、FSL−N4003)を貼り付け、ダイシングソーを用いて個片化した。
次に、個片化した半導体用ウエハをダイボンダーに取り付けイジェクターピン高さ350μm(ダイシングフィルム下面を0)、ピックアップタイム500msの条件でピックアップしボンド加重2.9N、支持体加熱温度130℃、8秒(昇温時間を含む)の条件でPBGA基板(パッケージサイズ35×35mm、コア材:BT(ビスマレイミド−トリアジン)樹脂、ソルダーレジスト:PSR4000AUS308(太陽インキ製造社製)、厚み0.56mm)に搭載し150℃で60分間硬化した。その後、ビフェニルアラルキルエポキシを使用したエポキシ系封止樹脂(住友ベークライト社製 EME−G770)にて封止し175℃で4時間ポストモールド硬化を行って半導体装置を得た。
液状接着剤として以下のものを用い、塗布条件を以下のようにした以外は実施例1と同様にした。
液状樹脂組成物Aに更にγ−ブチロラクトンを加えて、RC(固形分含有量)を24wt%に調製して、液状樹脂組成物Bを得た。この液状樹脂組成物Bの粘度は、25℃、回転数2.5rpmでの粘度Aが1.4Pa・s、25℃、回転数0.5rpmでの粘度Bが1.5Pa・sであった(粘度比B/A=1.071)。
液状接着剤として以下のものを用いた以外は、実施例1と同様にした。
フェノールアラルキル型エポキシ樹脂(軟化点52℃、エポキシ当量238)41.7gと、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(軟化点70℃、エポキシ当量210)27.8gと、フェノールアラルキル樹脂(分子量612、軟化点75℃、水酸基当量175)21.9gと、ポリヒドロキシスチレン(分子量2080、分散度1.26)21.9gと、γ−ブチロラクトン(沸点204℃)86.0gとを、セパラブルフラスコに配合し、150℃、1時間攪拌することで淡黄色透明の液体を得た。これを室温まで冷却した後に3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン0.51g、実施例1と同様のリン系触媒0.34gを添加し、室温で30分攪拌後、3μmのメッシュにてろ過することで液状樹脂組成物Cを得た。この液状樹脂組成物Cの粘度は、25℃、回転数2.5rpmでの粘度Aが5.0Pa・s、25℃、回転数0.5rpmでの粘度Bが5.2Pa・sであった(粘度比B/A=1.040)。塗布後のウェット状態での平均の膜厚hは70μm、表面のうねり波長λは1.2mmであり、外観は良好であった。次いで、120℃の乾燥機中で10分間加熱処理し、接着剤層を有する半導体用ウエハを得た。乾燥後の接着剤層の膜厚は、42〜45μm(膜厚バラツキ3μm)であった。
また、得られた接着剤層の25℃でのタック力0.03N、80℃でのタック力3.2Nであった。
液状接着剤を塗布する方法として、下記に記載のスピンコータを用いた以外は、実施例1と同様にした。
すなわち液状樹脂組成物Aを半導体用ウエハの中心に良好な塗布後の外観を得るために必要な最少量である3.5gを供給し、回転数1,800rpm、1分間処理することでスピンコートを行った。塗布後のウェット状態での平均の膜厚hは42μmであり、外観は良好であった。次いで、120℃の乾燥機中で10分間加熱処理し、接着剤層を有する半導体用ウエハを得た。乾燥後の接着剤層の膜厚は、26〜29μm(膜厚バラツキ3μm)であった。
前記半導体装置の製造時に接着剤層を有する半導体素子を搭載し、前記接着剤層を硬化後に光学顕微鏡にてPBGA基板のソルダーレジスト上へのブリードの発生具合を観察した。評価結果の各符号は、以下の通りである。
◎:ブリードが観察されなかった。
○:ブリードは観察されるが、最長のものが10μm以下であった。
△:ブリードは観察されるが、最長のものが10μmを超え、25μm以下であった。
×:ブリードが観察され、最長のものが25μmを超えた。
塗布面の中心部から半径方向に5mm間隔で塗布面を削り、ダブルスキャン高精度レーザ測定器((株)キーエンス製)の変位モードでウエハ表面と塗布面との各段差(膜厚)を測定して、膜厚のバラツキを評価した。評価結果の各符号は、以下の通りである。
◎:膜厚バラツキが、±1μm以内であった。
○:膜厚バラツキが、±1μmを超えるが、±3μm以内であった。
△:膜厚バラツキが、±3μmを超えるが、±5μm以内であった。
×:膜厚バラツキが、±5μmより大きかった。
ピックアップ性は、前記半導体装置の製造時に前記条件でピックアップできた接着剤層を有する半導体素子の数で評価した。すなわち、接着剤層を有する半導体素子を10個ピックアップしたときに合格となった接着剤層を有する半導体素子の数により、評価した。各符合は、以下の通りである。なおピックアップ後に接着剤層を有する半導体素子を光学顕微鏡にて観察し、接着剤層とダイシングシートの間で剥離し接着剤層がダイシングシートに取られていないものを合格とした。
◎:10個中10個が合格であった。
○:10個中9個が合格で有り、他の1つが最初のピックアップでは取れなかったが、2度目にはピックアップ可能で、ピックアップされた接着剤層を有する半導体素子がすべて合格であった。
△:10個中8個が合格で有り、他の2つが最初のピックアップでは取れないか、1つが不合格であった。
×:上記以外であった。
液状樹脂組成物100ccで、何枚の半導体用ウエハ(6インチ)に接着剤層を形成できるかによって、生産性を評価した。各符号は、以下の通りである。
◎:接着剤層を形成できた半導体用ウエハが、50枚以上であった。
○:接着剤層を形成できた半導体用ウエハが、40枚以上、50枚未満であった。
△:接着剤層を形成できた半導体用ウエハが、30枚以上、40枚未満であった。
×:接着剤層を形成できた半導体用ウエハが、30枚未満であった。
また、実施例1〜3は、生産性にも優れており、スピンコート法で課題となる原料の廃棄(ロス)の問題が解消されていた。
また、実施例2および3では、接着剤層の厚みの均一性にも特に優れていた。
また、実施例1〜3で得られた半導体装置を85℃、60%RHの条件で168時間吸湿処理し、260℃以上の時間が10秒となるように設定したIRリフロー処理を3回通した後、透過型の超音波探傷装置にて剥離の有無を確認した結果、剥離は観察されず良好な信頼性を示すことが確認された。
11 基台
12 半導体用ウエハ
2 ヘッド
21 ヘッド部
22 ノズル
3 支持柱
31 レール
32 箱体
4 液状接着剤
100 塗布装置
Claims (10)
- 半導体用ウエハに液状接着剤をノズルの吐出孔より吐出して塗布する方法であって、
前記半導体用ウエハを回転させた状態で、前記半導体用ウエハの半径方向に前記ノズルを移動しつつ、前記ノズルの吐出孔より前記液状接着剤を線状に吐出して、該液状接着剤を前記半導体用ウエハの一方の面に、前記半導体用ウエハの中心部近傍での前記液状接着剤の塗布量が前記半導体用ウエハの外周部近傍の塗布量よりも少なくなるように塗布し、
前記ノズルの移動速度は、前記半導体用ウエハが一回転する間に、前記ノズルの吐出孔から吐出された前記液状接着剤の幅分だけ移動する速度に設定されていることを特徴とする液状接着剤の塗布方法。 - 前記ノズルで前記液状接着剤を吐出する際に、前記半導体用ウエハを回転させた状態で、前記半導体用ウエハの半径方向に前記ノズルを移動しつつ、該ノズルから前記液状接着剤を吐出するものである請求項1に記載の液状接着剤の塗布方法。
- 前記液状接着剤が、室温で固形のエポキシ樹脂(A)と溶剤(B)とを含む樹脂組成物で構成されているものである請求項2に記載の液状接着剤の塗布方法。
- 前記液状接着剤をE型粘度計で25℃において測定した回転数2.5rpmでの粘度Aが、1Pa・s以上、40Pa・s以下である請求項3に記載の液状接着剤の塗布方法。
- 前記液状接着剤をE型粘度計で25℃において測定した回転数0.5rpmでの粘度Bと、前記粘度Aとの比(粘度B/粘度A)が、1.0以上、1.5以下である請求項4に記載の液状接着剤の塗布方法。
- 請求項1ないし5のいずれかに記載の液状接着剤の塗布方法を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
- 前記液状接着剤を塗布した後に、前記液状接着剤を乾燥させ、接着剤層を形成する乾燥工程を有しているものである請求項6に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記乾燥工程後の接着剤層が、25℃でのタック力を0.05N以下とし、かつ80℃でのタック力を1N以上となるものである請求項7に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記乾燥工程後の接着剤層の揮発分が1重量%以下である請求項8に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記乾燥工程後の接着剤層をGPCで測定して得られる分子量200以上の面積(A’)、分子量200以上、5,000以下の面積(B’)とし、
前記液状接着剤を塗布後にGPCで測定して得られる分子量200以上の面積(A)、分子量200以上、5,000以下の面積(B)としたとき、
[(B’/A’)/(B/A)]が、0.7以上である請求項9に記載の半導体装置の製造方法。
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JP2007280603A JP5135993B2 (ja) | 2007-10-29 | 2007-10-29 | 液状接着剤の塗布方法および半導体装置の製造方法 |
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