JP2007311559A - 基板処理方法および基板処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板表面へのダメージを低減することができる基板処理方法および基板処理装置を提供する。
【解決手段】ウエハWの表面にDIWを供給した後、DIWとH22との混合液を供給し、その後、SC−1(NH4OH/H22/DIWの混合液)をウエハWの表面に供給する。ウエハ表面を腐食させる腐食成分液であるNH4OHを含む液がウエハWに供給される前に、DIWおよびH22がウエハWに供給されているので、NH4OHによってウエハWの表面が腐食されることを抑制できる。
【選択図】図3

Description

この発明は、基板に処理液を供給して当該基板を処理する基板処理方法および基板処理装置に関する。処理の対象となる基板には、たとえば、半導体ウエハ、液晶表示装置用基板、プラズマディスプレイ用基板、FED(Field Emission Display)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板などが含まれる。
半導体装置や液晶表示装置の製造工程では、半導体ウエハや液晶表示装置用ガラス基板などの基板に対して処理液を用いた処理が行われる。この種の処理を行う基板処理装置としては、複数枚の基板を一括して処理するバッチ式の基板処理装置が従来の主流であったが、最近では、基板を1枚ずつ処理する枚葉式の基板処理装置が注目されている。
枚葉式の基板処理装置は、1枚の基板をほぼ水平に保持して回転するスピンチャックと、このスピンチャックに保持された基板の表面(上面)に処理液を供給するためのノズルとを備えている。
また、下記特許文献1記載の枚葉式の基板処理装置は、前記構成に加えて、ノズルに純水と薬液(NH4OHおよびH22)との混合液を供給するための混合液供給路と、混合液供給路に純水を供給するための純水供給路と、混合液供給路にNH4OHを供給するためのNH4OH供給路と、混合液供給路にH22を供給するためのH22供給路とを備えている。純水供給路、NH4OH供給路およびH22供給路にはそれぞれバルブが介装されており、これらのバルブを一斉に開くことによって、純水、NH4OHおよびH22の混合液が混合液供給路からノズルへと導かれる。
特開2004−281463号公報
しかしながら、前述の枚葉式の基板処理装置による基板の処理では、基板の表面にダメージが生じることがある。具体的には、純水供給路、NH4OH供給路およびH22供給路にそれぞれ介装されたバルブを一斉に開いた場合に、純水と十分に混合される前の薬液がノズルから最初に吐出されてしまう場合がある。この場合、とくに、NH4OHがそのまま基板表面に供給されると、その腐食性のために、基板表面にダメージを与えてしまう。
この問題は、NH4OH、H22および純水の混合液によって基板を処理する場合に限らず、基板表面を腐食させる腐食成分液を含む腐食性水溶液によって基板を処理する場合において同様に生じる問題である。
この発明は、かかる背景のもとでなされたもので、基板表面へのダメージを低減することができる基板処理方法および基板処理装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための請求項1記載の発明は、基板表面を腐食させる腐食成分液と水とを含む腐食性水溶液によって基板を処理する基板処理方法であって、基板表面に、水を含み前記腐食成分液を含まない前処理液を、所定の処理液供給路(10)を介して供給する前処理液供給工程(S2,S4,S12,S14,S16,S24)と、この前処理液供給工程の後に、前記前処理液および前記腐食成分液を前記処理液供給路に供給することによって、これらの前処理液および腐食成分液を前記処理液供給路内で混合させて前記腐食性水溶液を作成する腐食性水溶液作成工程(S5,S6,S17,S18,S25,S27,S28)と、前記腐食性水溶液作成工程において作成された腐食性水溶液を前記処理液供給路から基板表面へと供給する腐食性水溶液供給工程(S7,S19,S26,S29)とを含む、基板処理方法である。「基板表面」は、シリコンやガラス等の基板材料自体の表面であってもよく、基板材料の表面に形成された酸化膜、ポリシリコン膜、アモルファスシリコン膜、Low-k膜その他の薄膜の表面であってもよい。
なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素等を表す。以下、この項において同じ。
この発明によれば、水を含み腐食成分液を含まない前処理液が所定の処理液供給路を介して基板表面に供給され、その後、前処理液および腐食成分液が前記処理液供給路内で混合されて腐食性水溶液が作成される。そして、前記前処理液が供給された基板表面に腐食性水溶液が処理液供給路から基板表面に供給される。したがって、前処理液が腐食成分液に先んじて基板表面に供給されるので、基板表面が腐食成分液によって過度に腐食されることを抑制できる。これにより、腐食性水溶液による基板処理において、基板表面へのダメージを低減することができる。
腐食性水溶液による基板の処理は、たとえば、基板の表面からパーティクルや各種金属不純物や不要な薄膜などの不要物を除去する洗浄またはエッチング処理であってもよいし、基板の表面の不要物としてのレジスト残渣(ポリマー)を除去するポリマー除去処理であってもよい。
請求項2記載の発明は、前記腐食性水溶液作成工程は、前記処理液供給路内で前記前処理液および前記腐食成分液を撹拌する撹拌工程(S6,S18,S25,S28)を含む、請求項1記載の基板処理方法である。
この発明によれば、処理液供給路内で前処理液および腐食成分液を攪拌することにより、前処理液および腐食成分液が十分に混合された腐食性水溶液を作成することができる。これより、腐食成分液が、前処理液との混合が不充分なままで基板表面に供給されることを抑制または防止できるから、基板表面のダメージをより一層低減することができる。
請求項3記載の発明は、前記前処理液供給工程および前記腐食性水溶液供給工程と並行して基板をその主面に交差する軸線まわりに回転させる基板回転工程(S1,S11,S15,S23)をさらに含む、請求項1または2記載の基板処理方法である。
この発明によれば、回転されている基板に対してその主面の回転中心付近に前処理液または腐食性水溶液を供給することにより、供給された前処理液または腐食性水溶液が基板の回転による遠心力を受けて基板の表面全域に行き渡る。これにより、基板の表面全域に腐食性水溶液による処理を行うことができる。
また、前記前処理液が、第1前処理液と、この第1前処理液とは種類の異なる第2前処理液とを含む場合には、請求項4記載の発明のように、前記前処理液供給工程は、前記第1および第2前処理液を前記処理液供給路内で混合させて、これら第1および第2前処理液の混合液を前記処理液供給路を介して基板に供給する前処理液混合供給工程(S4,S13)を含んでいてもよい。さらに、請求項5記載の発明のように、前記前処理液供給工程は、前記前処理液混合供給工程の前に、前記第1前処理液を、前記第2前処理液と混合することなく、前記処理液供給路を介して基板に供給する第1前処理液供給工程(S2,S12)をさらに含んでいてもよい。
請求項6記載の発明は、前記腐食成分液が、アンモニア、ポリマー除去成分、塩酸または硝酸を含む液である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の基板処理方法である。
この発明によれば、アンモニア、ポリマー除去成分、塩酸または硝酸を含む液と、水を含みこれらの液を含まない前処理液とを混合させて作成される腐食性水溶液によって基板の表面に各種の処理を行うことができる。
具体的には、腐食成分液としてのアンモニアを含む腐食性水溶液の一例は、たとえば、アンモニア水(NH4OH)と、前処理液としての過酸化水素水(H22)および純水(DIW(脱イオン化された純水))とを混合させて得られるSC−1(アンモニア/過酸化水素水混合液)である。このSC―1を基板表面に供給することにより、基板の表面からパーティクルや各種金属不純物や不要な薄膜などの不要物を除去する洗浄処理を行うことができる。
SC−1を用いるプロセスでは、たとえば、はじめに純水のみを処理液供給路から基板へと供給する純水供給工程を行い、次いで、純水および過酸化水素水を処理液供給路内で混合させ、それらの混合液を処理液供給路から基板へと供給する前処理液混合供給工程を行い、その後に、純水、過酸化水素水およびアンモニア水を処理液供給路内で混合させてSC−1を作成し、このSC−1を処理液供給路から基板へと供給するSC−1供給工程を行えばよい。この場合、純水供給工程を省いても差し支えない。また、純水供給工程の代わりに、過酸化水素水のみを処理液供給路から基板へと供給する過酸化水素水供給工程を前処理液混合供給工程の前に行ってもよい。
また、腐食成分液としてのポリマー除去成分を含む水溶液は、ポリマー除去成分液と前処理液としての純水(DIW)とを混合して得られるポリマー除去水溶液である。このポリマー除去水溶液を基板の表面に供給することにより、基板の表面の不要物としてのレジスト残渣(ポリマー)を除去するポリマー除去処理を行うことができる。
ポリマー除去水溶液を用いるプロセスでは、たとえば、はじめに純水のみを処理液供給路から基板へと供給する純水供給工程を行い、その後、純水およびポリマー除去成分液を処理液供給路内で混合させてポリマー除去水溶液を作成し、このポリマー除去水溶液を処理液供給路から基板へと供給するポリマー除去水溶液供給工程を行えばよい。
ポリマー除去成分液としては、有機アルカリ液を含む液体、有機酸を含む液体、無機酸を含む液体、ふっ化アンモン系物質を含む液体のうちの少なくともいずれか1つが使用できる。そのうち、有機アルカリ液を含む液体としては、DMF(ジメチルホルムアミド)、DMSO(ジメチルスルホキシド)、ヒドロキシルアミン、コリンのうちの少なくともいずれか1つを含む液体が挙げられる。また、有機酸を含む液体としては、クエン酸、蓚酸、イミノジ酸、および琥珀酸のうちの少なくともいずれか1つを含む液体が挙げられる。また、無機酸を含む液体としては、ふっ酸および燐酸のうちの少なくともいずれか1つを含む液体が挙げられる。その他、ポリマー除去成分液としては、1−メチル−2ピロリドン、テトラヒドロチオフェン1.1−ジオキシド、イソプロパノールアミン、モノエタノールアミン、2−(2アミノエトキシ)エタノール、カテコール、N−メチルピロリドン、アロマティックジオール、パーフレン、フェノールを含む液体などのうちの少なくともいずれか1つを含む液体があり、より具体的には、1−メチル−2ピロリドンとテトラヒドロチオフェン1.1−ジオキシドとイソプロパノールアミンとの混合液、ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンとの混合液、2−(2アミノエトキシ)エタノールとヒドロキシアミンとカテコールとの混合液、2−(2アミノエトキシ)エタノールとN−メチルピロリドンとの混合液、モノエタノールアミンと水とアロマティックジオールとの混合液、パークレン(テトラクロロエチレン)とフェノールとの混合液などのうちの少なくともいずれか1つが挙げられる。その他、トリエタノールアミン、ペンタメチルジエチレントリアミンなどのアミン類、プロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルなどのうちの少なくともいずれか1つを含む液体が挙げられる。
また、腐食成分液としての塩酸を含む腐食性水溶液の一例は、塩酸(HCl)と前処理液としての純水(DIW)とを混合して得られるDHCl(希塩酸)である。このDHClを基板の表面に供給することにより、基板表面のパーティクル、金属不純物、不要な薄膜その他の不要物を除去する洗浄またはエッチング処理を行うことができる。
DHClを用いるプロセスでは、たとえば、はじめに純水のみを処理液供給路から基板へと供給する純水供給工程を行い、その後、純水および塩酸を処理液供給路内で混合させてDHClを作成し、このDHClを処理液供給路から基板へと供給するDHCl供給工程を行えばよい。
腐食成分液としての塩酸を含む腐食性水溶液の他の例は、塩酸(HCl)と、前処理液としての過酸化水素水(H22)および純水(DIW)とを混合して得られるSC−2(塩酸/過酸化水素水混合液)である。このSC−2を基板の表面に供給することにより、基板の表面からパーティクルや各種金属不純物や不要な薄膜などの不要物を除去する洗浄またはエッチング処理を行うことができる。
SC−2を用いるプロセスでは、たとえば、はじめに純水のみを処理液供給路から基板へと供給する純水供給工程を行い、次いで、純水および過酸化水素水を処理液供給路内で混合させ、それらの混合液を処理液供給路から基板へと供給する前処理液混合供給工程を行い、その後に、純水、過酸化水素水および塩酸を処理液供給路内で混合させてSC−2を作成し、このSC−2を処理液供給路から基板へと供給するSC−2供給工程を行えばよい。この場合、純水供給工程を省いても差し支えない。また、純水供給工程の代わりに、過酸化水素水のみを処理液供給路から基板へと供給する過酸化水素水供給工程を前処理液混合供給工程の前に行ってもよい。
また、腐食成分液としての硝酸および塩酸を含む腐食性水溶液の一例は、塩酸(HCl)および硝酸(HNO3)と前処理液としての純水(DIW)とを混合して得られる王水である。この王水を基板の表面に供給することにより、基板の表面の各種金属不純物その他の不要物を除去する洗浄またはエッチング処理を行うことができる。むろん、王水は、腐食成分液としての塩酸を含む腐食性水溶液の一例でもある。
王水を用いるプロセスでは、たとえば、はじめに純水のみを処理液供給路から基板へと供給する純水供給工程を行い、次いで、純水および硝酸を処理液供給路内で混合させ、それらの混合液を処理液供給路から基板へと供給する硝酸混合液供給工程を行い、その後に、純水、硝酸および塩酸を処理液供給路内で混合させて王水を作成し、この王水を処理液供給路から基板へと供給する王水供給工程を行えばよい。この場合、硝酸混合液供給工程を省いても差し支えない。また、純水および硝酸の混合液を供給する硝酸混合液供給工程の代わりに、純水および塩酸の混合液を処理液供給路から基板へと供給する塩酸混合液供給工程を王水供給工程の前に行ってもよい。
請求項7記載の発明は、基板表面を腐食させる腐食成分液と水とを含む腐食性水溶液によって基板を処理するための基板処理装置であって、基板に処理液を供給するための処理液供給路と、この処理液供給路に設けられた処理液混合部(11)と、前記処理液混合部に接続され、この処理液混合部に対して、水を含み前記腐食成分液を含まない前処理液を供給する前処理液供給路(12,14)と、前記処理液混合部に接続され、この処理液混合部に対して、前記腐食成分液を供給する腐食成分液供給路(13,14)と、前記前処理液供給路に介装され、前記処理液混合部への前記前処理液の供給を制御する前処理液バルブ(15,17)と、前記腐食成分液供給路に介装され、前記処理液混合部への前記腐食成分液の供給を制御する腐食成分液バルブ(16,17)と、前記前処理液バルブおよび前記腐食成分液バルブを制御し、前記前処理液バルブを開くとともに、前記腐食成分液バルブを閉じて、前記前処理液を前記処理液供給路を介して基板に供給する前処理液供給工程を実行し、この前処理液供給工程の後に、前記前処理液バルブおよび前記腐食成分液バルブを開いて、前記前処理液および前記腐食成分液を前記処理液混合部で混合させて前記腐食性水溶液を作成し、この腐食性水溶液を前記処理液供給路を介して基板へと供給する腐食性水溶液供給工程を実行する制御手段(19)とを含む、基板処理装置である。
この発明によれば、制御手段が前処理液バルブを開くとともに、腐食成分液バルブを閉じることにより、水を含み腐食成分液を含まない前処理液が前処理液供給路から処理液混合部を通って処理液供給路に供給され、処理液供給路を介して基板の表面に前処理液が供給される。そして、基板の表面に前処理液が供給された後、制御手段が前処理液バルブおよび腐食成分液バルブを開くことにより、前処理液および腐食成分液が処理液混合部で混合されて腐食性水溶液が作成され、この作成された腐食性水溶液が処理液供給路を介して基板の表面に供給される。これにより、腐食性水溶液による基板処理において、基板表面へのダメージを低減することができる。
前記基板処理装置は、基板を1枚ずつ処理する枚葉型の装置であってもよい。より具体的には、前記基板処理装置は、1枚の基板を保持して回転させる基板保持回転機構をさらに含み、前記処理液供給路は、前記基板保持回転機構に保持された基板の表面に処理液を供給するように構成されていてもよい。
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る基板処理装置の構成を説明するための図解図である。この基板処理装置は、基板の一例であるシリコン半導体ウエハW(以下、単に「ウエハW」という。)に処理液(純水、薬液またはこれらの混合液)を供給して当該ウエハWを1枚ずつ処理する枚葉式の基板処理装置であって、ウエハWをほぼ水平に保持して回転するスピンチャック1と、このスピンチャック1に保持されたウエハWの表面(上面)に処理液を供給するためのノズル2とを備えている。
ウエハWに対する処理は、たとえば、ウエハWの表面からパーティクル、各種金属不純物、不要な薄膜部分その他の不要物を除去する洗浄処理またはエッチング処理であってもよいし、ウエハWの表面の不要物としてのレジスト残渣(ポリマー)を除去するポリマー除去処理であってもよい。
また、処理されるウエハWの表面は、ウエハW自体の表面であってもよく、ウエハW上に形成された酸化膜、ポリシリコン膜、アモルファスシリコン膜、Low-k膜その他の薄膜の表面であってもよい。
スピンチャック1は、たとえば、ほぼ鉛直な方向に延びたスピン軸3と、スピン軸3の上端に取り付けられた円板状のスピンベース4と、このスピンベース4の周縁部に配設された複数個の挟持部材5とを有している。複数個の挟持部材5は、ウエハWの外周形状に対応した円周上に配置されており、ウエハWの周面に異なる複数の位置で当接することにより、互いに協働してウエハWを挟持し、このウエハWをほぼ水平な姿勢で保持することができる。また、スピン軸3には、モータなどの駆動源を含む回転駆動機構6が結合されていて、複数個の挟持部材5でウエハWを保持した状態で、回転駆動機構6からスピン軸3に駆動力を入力することにより、ウエハWの表面に交差する軸線であるスピン軸3の中心軸線まわりにウエハWを回転させることができる。
なお、スピンチャック1としては、このような構成のものに限らず、たとえば、ウエハWの下面を真空吸着することによりウエハWをほぼ水平な姿勢で保持し、さらにその状態でほぼ鉛直な軸線まわりに回転することにより、その保持したウエハWを回転させることができる真空吸着式のもの(バキュームチャック)が採用されてもよい。
ノズル2は、スピンチャック1の上方に設けられたアーム7の先端に取り付けられている。アーム7は、ほぼ鉛直に延びた支持軸8に支持されており、この支持軸8の上端部からほぼ水平に延びている。支持軸8は、その中心軸線まわりに回転可能に設けられており、支持軸8に結合された支持軸駆動機構9によって支持軸8を回転させることにより、ノズル2をスピンチャック1に保持されたウエハWの上方に配置したり、スピンチャック1の上方から退避した待機位置に配置したりすることができる。また、支持軸8を所定の角度範囲内で往復回転させることにより、スピンチャック1に保持されたウエハWの上方でアーム7を揺動させることができる。これにより、スピンチャック1に保持されたウエハWの表面上で、ノズル2からの処理液の供給位置をスキャン(移動)させることができる。
ノズル2には、処理液供給路10から処理液が供給されるようになっている。処理液供給路10には、ミキシングバルブ11が設けられている。ミキシングバルブ11には、純水供給路12および複数の薬液供給路13,14が接続されており、純水供給路12から純水が供給されるとともに、各薬液供給路13,14から薬液が供給されるようになっている。ミキシングバルブ11に供給された純水および薬液は、ミキシングバルブ11により混合されて処理液供給路10に供給されるようになっている。
純水供給路12には、ミキシングバルブ11への純水の供給を制御するための純水バルブ15が介装されている。純水バルブ15を開くことにより、純水供給路12からミキシングバルブ11に純水が供給され、純水バルブ15を閉じることにより、純水供給路12からミキシングバルブ11への純水の供給が停止される。
複数の薬液供給路13,14には、ミキシングバルブ11への薬液の供給を制御するための薬液バルブ16,17がそれぞれ介装されている。各薬液バルブ16,17を開くことにより、対応する薬液供給路13,14からミキシングバルブ11に薬液が供給され、各薬液バルブ16,17を閉じることにより、対応する薬液供給路13,14からミキシングバルブ11への薬液の供給が停止される。
ウエハWの処理に用いられる処理液が、たとえばSC−1(NH4OH/H22/DIW(脱イオン化された純水)の混合液)である場合には、薬液供給路13からミキシングバルブ11に供給されたNH4OHと、薬液供給路14からミキシングバルブ11に供給されたH22と、純水供給路12からミキシングバルブ11に供給されたDIWとがミキシングバルブ11により混合されて、SC−1が作成される。また、ウエハWの処理に用いられる処理液が、たとえばSC−2(HCl/H22/DIWの混合液)である場合には、薬液供給路13からミキシングバルブ11に供給されたHClと、薬液供給路14からミキシングバルブ11に供給されたH22と、純水供給路12からミキシングバルブ11に供給されたDIWとがミキシングバルブ11により混合されてSC−2が作成される。また、ウエハWの処理に用いられる処理液が、たとえばDHCl(HCl/DIWの混合液)である場合には、薬液供給路13からミキシングバルブ11に供給されたHClと、純水供給路12からミキシングバルブ11に供給されたDIWとがミキシングバルブ11により混合されてDHClが作成される。この場合、薬液供給路14および薬液バルブ17は設ける必要がない。また、ウエハWの処理に用いられる処理液が、たとえばポリマー除去水溶液(ポリマー除去成分液/DIWの混合液)である場合には、薬液供給路13からミキシングバルブ11に供給されたポリマー除去成分液と、純水供給路12からミキシングバルブ11に供給されたDIWとがミキシングバルブ11により混合されてポリマー除去水溶液が作成される。この場合も、薬液供給路14および薬液バルブ17は設ける必要がない。また、ウエハWの処理に用いられる処理液が、たとえば王水(HCl/HNO3/DIWの混合液)である場合には、薬液供給路13からミキシングバルブ11に供給されたHClと、薬液供給路14からミキシングバルブ11に供給されたHNO3と、純水供給路12からミキシングバルブ11に供給されたDIWとがミキシングバルブ11により混合されて王水が作成される。
ミキシングバルブ11により混合された純水および薬液の混合液は、処理液供給路10の途中部に介装された攪拌フィン付流通管18によって攪拌されるようになっている。
攪拌フィン付流通管18は、管部材内に、それぞれ液体流通方向を軸にほぼ180度のねじれを加えた長方形板状体からなる複数の撹拌フィンを、液体流通方向に沿う管中心軸まわりの回転角度を90度ずつ交互に異ならせた姿勢で管軸に沿って配列した構成のものであり、たとえば、株式会社ノリタケカンパニーリミテド・アドバンス電気工業株式会社製の商品名「MXシリーズ:インラインミキサー」を用いることができる。
図2は、前記基板処理装置の制御に関する構成を示すブロック図である。この基板処理装置は、制御装置19を備えている。この制御装置19は、回転駆動機構6および支持軸駆動機構9の動作を制御する。また、制御装置19は、純水バルブ15の開閉を制御することにより、ミキシングバルブ11への純水の供給を制御する。さらに、制御装置19は、複数の薬液バルブ16,17の開閉を制御することにより、ミキシングバルブ11への薬液の供給を制御する。
図3は、本発明の一実施形態に係るウエハWの処理について説明するためのフローチャートである。以下では、図1から図3を参照しつつ、ウエハWの処理に用いられる処理液がSC−1であり、ウエハWの表面を腐食させる腐食成分液としてのNH4OHが薬液供給路13からミキシングバルブ11に供給され、水を含む第2前処理液としてのH22が薬液供給路14からミキシングバルブ11に供給され、第1前処理液としてのDIWが純水供給路12からミキシングバルブ11に供給される場合について説明する。
この説明においては、薬液供給路13を「NH4OH供給路13」といい、NH4OH供給路13に介装された薬液バルブ16を「NH4OHバルブ16」という。また、薬液供給路14を「H22供給路14」といい、H22供給路14に介装された薬液バルブ17を「H22バルブ17」という。
処理対象のウエハWは、図示しない搬送ロボットによって搬入されてきて、搬送ロボットからスピンチャック1へとウエハWが受け渡される。その後、回転駆動機構6からスピン軸3に駆動力が入力されて、スピンチャック1に保持されたウエハWが所定の回転速度(たとえば、200rpm〜1000rpm)で回転される(ステップS1)。
そして、制御装置19は、NH4OHバルブ16、H22バルブ17および純水バルブ15を制御し、純水バルブ15を開くとともに、NH4OHバルブ16およびH22バルブ17を閉じて、前記所定の回転速度で回転されているウエハWの表面の回転中心付近にDIWを供給させる(ステップS2)。ウエハWの表面に供給されたDIWは、ウエハWの回転による遠心力を受けてウエハWの表面全域に行き渡る。ウエハWへのDIWの供給は、たとえば、供給流量が500ml〜3000ml/min、供給時間が1sec〜10secで行われる。
ウエハWにDIWが供給された後、制御装置19は、純水バルブ15およびH22バルブ17を開くとともに、NH4OHバルブ16を閉じて、純水供給路12およびH22供給路14からそれぞれDIWおよびH22をミキシングバルブ11に供給させる。ミキシングバルブ11に供給されたDIWおよびH22は、ミキシングバルブ11により混合された後、処理液供給路10に供給され、さらに、攪拌フィン付流通管18により攪拌される(ステップS3)。これにより、DIWおよびH22が十分に攪拌された混合前処理液が作成される。作成された混合前処理液は、前記所定の回転速度で回転されているウエハ表面の回転中心付近に供給されてウエハWの表面全域に行き渡る(ステップS4)。ウエハWへの混合前処理液の供給は、たとえば、DIWの供給流量が500ml〜3000ml/min、H22の供給流量が10ml〜1000ml/min、供給時間が1sec〜10secで行われる。
次に、制御装置19は、NH4OHバルブ16、H22バルブ17および純水バルブ15を開き、NH4OH供給路13、H22供給路14および純水供給路12からそれぞれNH4OH、H22およびDIWをミキシングバルブ11に供給させる。ミキシングバルブ11に供給されたNH4OH、H22およびDIWは、ミキシングバルブ11により混合されて腐食性水溶液としてのSC−1が作成される(ステップS5)。さらに、このSC−1は、処理液供給路10に供給されて、攪拌フィン付流通管18により攪拌される(ステップS6)。
攪拌されたSC−1は、前記所定の回転速度で回転されているウエハ表面の回転中心付近に供給されてウエハWの表面全域に行き渡る(ステップS7)。ウエハWへのSC−1の供給は、たとえば、DIWの供給流量が500ml〜3000ml/min、H22およびNH4OHの供給流量がそれぞれ10ml〜1000ml/min、供給時間が5sec〜120secで行われる。これにより、ウエハWの表面全域にSC−1が供給されて、SC−1による処理がウエハWの表面に行われる。
その後、ウエハWの回転速度が所定のリンス回転速度(たとえば、300rpm〜1500rpm)に変更される。また、制御装置19は、純水バルブ15を開くとともに、NH4OHバルブ16およびH22バルブ17を閉じて、前記リンス回転速度で回転されているウエハ表面の回転中心付近にDIWを供給させる(ステップS8)。ウエハWの表面に供給されたDIWは、ウエハWの回転によってウエハWの表面全域に行き渡り、ウエハWの表面に付着しているSC−1がDIWによって洗い流される。
DIWの供給が所定のリンス時間(たとえば、30sec)行われると、ウエハWの回転速度が所定のスピンドライ回転速度(たとえば、3000rpm)に上げられて、ウエハWに付着しているDIWを振り切って乾燥させるスピンドライ処理が行われる(ステップS9)。このスピンドライ処理は、所定のスピンドライ時間(たとえば、30sec)行われる。スピンドライ処理後は、ウエハWの回転速度が減速されてウエハWの回転が停止し(ステップS10)、図示しない搬送ロボットによって、スピンチャック1から処理後のウエハWが搬送されていく。
以上のように、この実施形態によれば、腐食成分液としてのNH4OHを含むSC−1をウエハWの表面に供給するのに先立って、前処理液としてのH22およびDIWを供給するので、NH4OHを含むSC−1は、H22およびDIWによって覆われたウエハWの表面に供給される。したがって、NH4OHのみがウエハWの表面に最初に供給されることがないので、NH4OHによってウエハ表面が過度に腐食されることを抑制できる。その結果、ウエハ表面のダメージを低減することができる。
なお、前述のウエハWの処理では、最初に、DIWのみがウエハWに供給され(ステップS2)、その後、H22およびDIWの混合液である混合前処理液がウエハWに供給される(ステップS4)例について説明したが、DIWのみが供給される工程(ステップS2)を廃止してもよい。すなわち、図3に示すウエハWの処理において、ステップS2以外の処理(S1およびS3〜S10)を行ってもよい。
また、図4のフローチャートに示すように、DIWに代えて、第1前処理液としてのH22を最初に供給してもよい。すなわち、H22のみをウエハWに供給し(ステップS12)、その後、H22と第2前処理液としてのDIWとをミキシングバルブ11に供給して混合前処理液を作成し(ステップS13)、作成された混合前処理液をウエハWの表面に供給してもよい(ステップS14)。混合前処理液がウエハWに供給された後は、図3に示した処理と同様の処理(図3に示すステップS5〜S10)を行えばよい。
すなわち、腐食成分液としてのNH4OHを含む処理液が最後にウエハWに供給されるようにすればよい。これにより、ウエハ表面を腐食させる腐食成分液を含む腐食性水溶液によってウエハWを処理する場合において、ウエハWのダメージを低減することができる。
同様に、ウエハWの処理に用いられる処理液がSC−2(HCl/H22/DIWの混合液)である場合には、腐食成分液としてのHClを含む処理液が最後にウエハWに供給されるようにすればよい。すなわち、前述のように、HClを含む処理液がウエハWに供給される前に、H22、DIWまたはこれらの混合液が供給されるようにすればよい。これにより、ウエハWのダメージを低減することができる。
図5は、本発明の他の実施形態に係るウエハWの処理について説明するためのフローチャートである。以下では、図1、図2および図5を参照しつつ、ウエハWの処理に用いられる処理液がポリマー除去水溶液であり、腐食成分液としてのポリマー除去成分液が薬液供給路13からミキシングバルブ11に供給され、前処理液としてのDIWが純水供給路12からミキシングバルブ11に供給される場合について説明する。
この説明においては、薬液供給路13を「ポリマー除去成分供給路13」といい、ポリマー除去成分供給路13に介装された薬液バルブ16を「ポリマー除去成分バルブ16」という。
処理対象のウエハWは、図示しない搬送ロボットによって搬入されてきて、搬送ロボットからスピンチャック1へとウエハWが受け渡される。その後、スピンチャック1に保持されたウエハWが所定の回転速度(たとえば、200rpm〜1000rpm)で回転される(ステップS15)。
そして、制御装置19は、ポリマー除去成分バルブ16および純水バルブ15を制御し、純水バルブ15を開くとともに、ポリマー除去成分バルブ16を閉じて、前記所定の回転速度で回転されているウエハ表面の回転中心付近にDIWを供給し、ウエハWの表面全域にDIWを行き渡らせる(ステップS16)。ウエハWへのDIWの供給は、たとえば、供給流量が500ml〜3000ml/min、供給時間が1sec〜10secで行われる。
ウエハWにDIWが供給された後、制御装置19は、ポリマー除去成分バルブ16および純水バルブ15を開き、ポリマー除去成分供給路13および純水供給路12からそれぞれポリマー除去成分液およびDIWをミキシングバルブ11に供給させる。ミキシングバルブ11に供給されたポリマー除去成分液およびDIWは、ミキシングバルブ11により混合されて腐食性水溶液としてのポリマー除去水溶液が作成される(ステップS17)。さらに、このポリマー除去水溶液は、処理液供給路10に供給されて、攪拌フィン付流通管18により攪拌される(ステップS18)。
攪拌されたポリマー除去水溶液は、前記所定の回転速度で回転されているウエハ表面の回転中心付近に供給される(ステップS19)。ウエハWへのポリマー除去水溶液の供給は、たとえば、DIWの供給流量が500ml〜3000ml/min、ポリマー除去成分液の供給流量が10ml〜1000ml/min、供給時間が5sec〜120secで行われる。これにより、ウエハWの表面全域にポリマー除去水溶液が供給されて、ポリマー除去水溶液による処理がウエハWの表面に行われる。
その後、ウエハWの回転速度が所定のリンス回転速度(たとえば、300rpm〜1500rpm)に変更される。また、制御装置19は、純水バルブ15を開くとともに、ポリマー除去成分バルブ16を閉じて、前記リンス回転速度で回転されているウエハ表面の回転中心付近にDIWを供給させる(ステップS20)。これにより、ウエハWの表面に付着しているポリマー除去水溶液がDIWによって洗い流される。
DIWの供給が所定のリンス時間(たとえば、30sec)行われると、ウエハWの回転速度が所定のスピンドライ回転速度(たとえば、3000rpm)に上げられて、ウエハWに付着しているDIWを振り切って乾燥させるスピンドライ処理が行われる(ステップS21)。このスピンドライ処理は、所定のスピンドライ時間(たとえば、30sec)行われる。スピンドライ処理後は、ウエハWの回転速度が減速されてウエハWの回転が停止し(ステップS22)、図示しない搬送ロボットによって、スピンチャック1から処理後のウエハWが搬送されていく。
以上のように、この実施形態によれば、腐食成分液としてのポリマー除去成分液を含むポリマー除去水溶液をウエハWに供給するのに先立って、前処理液としてのDIWを供給するので、ポリマー除去成分液によってウエハ表面が過度に腐食されることを抑制できる。したがって、ウエハWのダメージを低減することができる。
図6は、本発明のさらに他の実施形態に係るウエハWの処理について説明するためのフローチャートである。以下では、図1、図2および図6を参照しつつ、ウエハWの処理に用いられる処理液が王水であり、腐食成分液としてのHClが薬液供給路13からミキシングバルブ11に供給され、腐食成分液としてのHNO3が薬液供給路14からミキシングバルブ11に供給され、前処理液としてのDIWが純水供給路12からミキシングバルブ11に供給される場合について説明する。
この説明においては、薬液供給路13を「HCl供給路13」といい、HCl供給路13に介装された薬液バルブ16を「HClバルブ16」という。また、薬液供給路14を「HNO3供給路14」といい、HNO3供給路14に介装された薬液バルブ17を「HNO3バルブ17」という。
処理対象のウエハWは、図示しない搬送ロボットによって搬入されてきて、搬送ロボットからスピンチャック1へとウエハWが受け渡される。その後、スピンチャック1に保持されたウエハWが所定の回転速度(たとえば、200rpm〜1000rpm)で回転される(ステップS23)。
そして、制御装置19は、HClバルブ16、HNO3バルブ17および純水バルブ15を制御し、純水バルブ15を開くとともに、HClバルブ16およびHNO3バルブ17を閉じて、前記所定の回転速度で回転されているウエハ表面の回転中心付近にDIWを供給し、ウエハWの表面全域にDIWを行き渡らせる(ステップS24)。ウエハWへのDIWの供給は、たとえば、供給流量が500ml〜3000ml/min、供給時間が1sec〜10secで行われる。
ウエハWにDIWが供給された後、制御装置19は、純水バルブ15およびHNO3バルブ17を開くとともに、HClバルブ16を閉じて、純水供給路12およびHNO3供給路14からそれぞれDIWおよびHNO3をミキシングバルブ11に供給させる。ミキシングバルブ11に供給されたDIWおよびHNO3は、ミキシングバルブ11により混合された後、処理液供給路10に供給され、さらに、攪拌フィン付流通管18により攪拌される(ステップS25)。これにより、DIWおよびHNO3が十分に攪拌された腐食性水溶液としての混合液が作成される。作成された混合液は、前記所定の回転速度で回転されているウエハ表面の回転中心付近に供給されてウエハWの表面全域に行き渡る(ステップS26)。ウエハWへのDIWおよびHNO3の混合液の供給は、たとえば、DIWの供給流量が500ml〜3000ml/min、HNO3の供給流量が10ml〜1000ml/min、供給時間が1sec〜10secで行われる。
次に、制御装置19は、HClバルブ16、HNO3バルブ17および純水バルブ15を開き、HCl供給路13、HNO3供給路14および純水供給路12からそれぞれHCl、HNO3およびDIWをミキシングバルブ11に供給させる。ミキシングバルブ11に供給されたHCl、HNO3およびDIWは、ミキシングバルブ11により混合されて腐食性水溶液としての王水が作成される(ステップS27)。さらに、この王水は、処理液供給路10に供給されて、攪拌フィン付流通管18により攪拌される(ステップS28)。攪拌された王水は、前記所定の回転速度で回転されているウエハ表面の回転中心付近に供給される(ステップS29)。ウエハWへの王水の供給は、たとえば、DIWの供給流量が500ml〜3000ml/min、HClおよびHNO3の供給流量がそれぞれ10ml〜1000ml/min、供給時間が5sec〜120secで行われる。これにより、ウエハWの表面全域に王水が供給されて、王水による処理がウエハWの表面に行われる。
その後、ウエハWの回転速度が所定のリンス回転速度(たとえば、300rpm〜1500rpm)に変更される。また、制御装置19は、純水バルブ15を開くとともに、HClバルブ16およびHNO3バルブ17を閉じて、前記リンス回転速度で回転されているウエハ表面の回転中心付近にDIWを供給させる(ステップS30)。これにより、ウエハWの表面に付着している王水がDIWによって洗い流される。
DIWの供給が所定のリンス時間(たとえば、30sec)行われると、ウエハWの回転速度が所定のスピンドライ回転速度(たとえば、3000rpm)に上げられて、ウエハWに付着しているDIWを振り切って乾燥させるスピンドライ処理が行われる(ステップS31)。このスピンドライ処理は、所定のスピンドライ時間(たとえば、30sec)行われる。スピンドライ処理後は、ウエハWの回転速度が減速されてウエハWの回転が停止し(ステップS32)、図示しない搬送ロボットによって、スピンチャック1から処理後のウエハWが搬送されていく。
以上のように、この実施形態によれば、腐食成分液としてのHClおよびHNO3の少なくとも一方を含む処理液(前記混合液および王水)をウエハWの表面に供給するのに先立って、前処理液としてのDIWを供給するので、HClまたはHNO3によってウエハ表面が過度に腐食されることを抑制できる。したがって、ウエハWのダメージを低減することができる。
また、前述のウエハWの処理では、ウエハWにDIWが供給された後、DIWとHNO3との混合液をウエハWに供給する例について説明したが、ウエハWにDIWが供給された後、DIWとHClとの混合液をウエハWに供給し、その後、王水をウエハWに供給してもよい。また、DIWがウエハWに供給された後、DIWとHNO3との混合液またはDIWとHClとの混合液をウエハWに供給することなく、王水をウエハWに供給してもよい。すなわち、DIWがウエハWに供給された後にHClおよびHNO3の少なくとも一方を含む処理液がウエハWに供給されるようにすればよい。これにより、ウエハ表面を腐食させる腐食成分液を含む腐食性水溶液によってウエハWを処理する場合において、ウエハWのダメージを低減することができる。
この発明は、以上の実施形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。たとえば、前述の実施形態では、ほぼ水平に保持して回転する基板(ウエハW)の表面に処理液を供給して基板を処理するものを取り上げたが、回転していない状態(非回転状態)の基板の表面に処理液を供給して基板を処理するものであってもよい。なお、前記非回転状態の基板とは、回転も移動もしていない状態(静止状態)の基板であってもよいし、回転せずに所定の方向に移動している状態(移動状態)の基板であってもよい。また、たとえば、前述の実施形態では、処理対象となる基板としてウエハWを取り上げたが、ウエハWに限らず、液晶表示装置用基板、プラズマディスプレイ用基板、FED用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板などの他の種類の基板が処理対象とされてもよい。
本発明の一実施形態に係る基板処理装置の構成を説明するための図解図である。 前記基板処理装置の制御に関する構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係るウエハの処理について説明するためのフローチャートである。 図3に係るウエハの処理についての他の例を説明するためのフローチャートである。 本発明の他の実施形態に係るウエハの処理について説明するためのフローチャートである。 本発明のさらに他の実施形態に係るウエハWの処理について説明するためのフローチャートである。
符号の説明
10 処理液供給路
11 ミキシングバルブ(処理液混合部)
12 純水供給路(前処理液供給路)
13 NH4OH供給路、ポリマー除去成分供給路、HCl供給路(腐食成分液供給路)
14 H22供給路(前処理液供給路)
14 HNO3供給路(腐食成分液供給路)
15 純水バルブ(前処理液バルブ)
16 NH4OHバルブ、ポリマー除去成分バルブ、HClバルブ(腐食成分液バルブ)
17 H22バルブ(前処理液バルブ)
17 HNO3バルブ(腐食成分液バルブ)

Claims (7)

  1. 基板表面を腐食させる腐食成分液と水とを含む腐食性水溶液によって基板を処理する基板処理方法であって、
    基板表面に、水を含み前記腐食成分液を含まない前処理液を、所定の処理液供給路を介して供給する前処理液供給工程と、
    この前処理液供給工程の後に、前記前処理液および前記腐食成分液を前記処理液供給路に供給することによって、これらの前処理液および腐食成分液を前記処理液供給路内で混合させて前記腐食性水溶液を作成する腐食性水溶液作成工程と、
    前記腐食性水溶液作成工程において作成された腐食性水溶液を前記処理液供給路から基板表面へと供給する腐食性水溶液供給工程とを含む、基板処理方法。
  2. 前記腐食性水溶液作成工程は、前記処理液供給路内で前記前処理液および前記腐食成分液を撹拌する撹拌工程を含む、請求項1記載の基板処理方法。
  3. 前記前処理液供給工程および前記腐食性水溶液供給工程と並行して基板をその主面に交差する軸線まわりに回転させる基板回転工程をさらに含む、請求項1または2記載の基板処理方法。
  4. 前記前処理液は、第1前処理液と、この第1前処理液とは種類の異なる第2前処理液とを含み、
    前記前処理液供給工程は、前記第1および第2前処理液を前記処理液供給路内で混合させて、これら第1および第2前処理液の混合液を前記処理液供給路を介して基板に供給する前処理液混合供給工程を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の基板処理方法。
  5. 前記前処理液供給工程は、前記前処理液混合供給工程の前に、前記第1前処理液を、前記第2前処理液と混合することなく、前記処理液供給路を介して基板に供給する第1前処理液供給工程をさらに含む、請求項4記載の基板処理方法。
  6. 前記腐食成分液が、アンモニア、ポリマー除去成分、塩酸または硝酸を含む液である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の基板処理方法。
  7. 基板表面を腐食させる腐食成分液と水とを含む腐食性水溶液によって基板を処理するための基板処理装置であって、
    基板に処理液を供給するための処理液供給路と、
    この処理液供給路に設けられた処理液混合部と、
    前記処理液混合部に接続され、この処理液混合部に対して、水を含み前記腐食成分液を含まない前処理液を供給する前処理液供給路と、
    前記処理液混合部に接続され、この処理液混合部に対して、前記腐食成分液を供給する腐食成分液供給路と、
    前記前処理液供給路に介装され、前記処理液混合部への前記前処理液の供給を制御する前処理液バルブと、
    前記腐食成分液供給路に介装され、前記処理液混合部への前記腐食成分液の供給を制御する腐食成分液バルブと、
    前記前処理液バルブおよび前記腐食成分液バルブを制御し、前記前処理液バルブを開くとともに、前記腐食成分液バルブを閉じて、前記前処理液を前記処理液供給路を介して基板に供給する前処理液供給工程を実行し、この前処理液供給工程の後に、前記前処理液バルブおよび前記腐食成分液バルブを開いて、前記前処理液および前記腐食成分液を前記処理液混合部で混合させて前記腐食性水溶液を作成し、この腐食性水溶液を前記処理液供給路を介して基板へと供給する腐食性水溶液供給工程を実行する制御手段とを含む、基板処理装置。
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