JP2007311446A - 洗浄装置 - Google Patents

洗浄装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007311446A
JP2007311446A JP2006137266A JP2006137266A JP2007311446A JP 2007311446 A JP2007311446 A JP 2007311446A JP 2006137266 A JP2006137266 A JP 2006137266A JP 2006137266 A JP2006137266 A JP 2006137266A JP 2007311446 A JP2007311446 A JP 2007311446A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cleaning
cup
substrate
shaped guide
cleaned
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006137266A
Other languages
English (en)
Inventor
Ryoichi Okura
領一 大蔵
Tatsuro Yoshida
達朗 吉田
Naoto Isobe
直人 磯部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
REALIZE ADVANCED Tech Ltd
Original Assignee
REALIZE ADVANCED Tech Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by REALIZE ADVANCED Tech Ltd filed Critical REALIZE ADVANCED Tech Ltd
Priority to JP2006137266A priority Critical patent/JP2007311446A/ja
Publication of JP2007311446A publication Critical patent/JP2007311446A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cleaning Or Drying Semiconductors (AREA)
  • Weting (AREA)

Abstract

【課題】複数のカップ部材により複数の洗浄液の排水経路を形成した洗浄装置において、所望の排水経路を簡単な操作で直接形成する。
【解決手段】容器3内に被洗浄基板2を水平状態で保持して回転させるテーブル19と、被洗浄基板2に所望の洗浄液を供給する複数の上部ノズル36A、36B、36C、36Dと、被洗浄基板2の洗浄廃液を所望の排水口22A、22B、22C、22D、22Eに分別排水する排水機構を備える。排水機構は同心円状に配された複数のカップ状誘導壁11A、11B、11C、11Dと、複数のカップ状誘導壁11A、11B、11C、11Dを選択的に動作させる駆動手段14A、14B、14C、14Dで構成されている。駆動手段14A、14B、14C、14Dは、リング状の複数の回転テーブル81、91の各々に形成されたカム82、83、92、93と、このカム82、83、92、93上を摺動する駆動軸13A、13B、13C、13Dを有している。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば半導体基板、液晶ガラス基板、磁気ディスクなどの精密基板を洗浄するための洗浄装置に関する。
半導体デバイス、液晶ディスプレイ、磁気ディスクなどの精密基板の製造において、精密基板の汚染を防止することは、歩留向上やデバイスの信頼性向上のために不可欠である。したがって、従来から製造過程において上記精密基板が汚染されることを防止するため、製造工程、製造装置、製造環境の改良が行なわれてきた。また、汚染防止技術が改良されても、実際には汚染を完全に防止することは不可能であるため、汚染を除去するための洗浄技術が種々提案されている。
洗浄技術としては、近年の半導体ウェハの大口径化および清浄度の高いウェハを得るため、また洗浄液の節約、洗浄装置の省占有面積を実現するため、枚葉式の精密基板洗浄装置が提案されている(たとえば特許文献1参照)。
特許文献1における洗浄装置は、主にスピンテーブルと、薬液注入機構と、スピンテーブルの周囲を囲って薬液を補集するカップ部材から構成されており、スピンテーブル上にウェハの周縁部をアームの先端で均等に支持してウェハが固定されている。薬液注入機構は、ウェハの表面に上方から薬液やリンス水等の洗浄液を噴霧する走査式ノズルを備えており、カップ部材には排水ドレインおよび排気吸引ドレインが設けられており、その上部内面がスピンテーブル上のウェハ表面を含む水平面に対して下方に行くに従って拡径するように傾斜している。
特開2001−176831号公報((0025)〜(0028)および図1など)
ところで、一般に精密基板の洗浄は、洗浄に酸、アルカリ、有機溶剤などの洗浄液や純水などの複数の液体を用いるため、洗浄装置はこれらの複数の液体による洗浄を順次行う必要がある。
特許文献1における精密基板洗浄装置は、精密基板をスピンテーブル上に支持し、薬液注入機構から洗浄液を注入してスピンテーブル上の精密基板を洗浄後、洗浄液をカップ部材で補修する構成であるが、複数の洗浄液で順次洗浄する場合に精密基板洗浄後の洗浄水の分別排水、分別回収を考慮すると、カップ部材が1つしか設けられていないので、精密基板洗浄装置を洗浄液の種類に応じて複数個用意し、各精密基板洗浄装置で異なる洗浄液により洗浄を順次行う必要がある。したがって、洗浄装置全体の規模が大きくなるという課題がある。
本発明はこのような課題を解決するもので、1つのスピンテーブルに対して複数のカップ部材を設け、複数のカップ部材の移動により複数の洗浄液の各々に対応した排水経路を形成して、洗浄装置の全体構成を簡単にすることを目的とする。
また、簡単な操作で複数の洗浄液の種類に応じた所望の排水経路を簡単な操作で直接形成して、複数の洗浄液を所望の排水通路に分別排水することを目的とする。
請求項1記載の本発明の洗浄装置は、半導体基板、液晶ガラス基板、磁気ディスクなどの被洗浄基板を容器内にて洗浄する洗浄装置であって、前記被洗浄基板を保持するとともに回転させる回転保持機構と、前記被洗浄基板に所望の洗浄液を供給する複数の洗浄ノズルと、前記被洗浄基板の洗浄廃液を所望の排水系に分別排水する排水機構と、同心円状に配された複数のカップ状誘導壁と、複数の前記カップ状誘導壁を動作させる駆動手段とを備え、前記駆動手段によって同じタイミングで複数の前記カップ状誘導壁を動作可能とすることを特徴とする。
請求項2記載の本発明は、請求項1に記載の洗浄装置において、隣接する前記カップ状誘導壁間の間隙により複数の排水通路を形成し、解放する前記排水通路以外の前記排水通路を閉塞したままで前記カップ状誘導壁の動作を前記駆動手段によって行うことを特徴とする。
請求項3記載の本発明は、請求項1に記載の洗浄装置において、前記駆動手段を、リング状の複数の回転テーブルと、複数の前記回転テーブルの各々に形成されて前記回転テーブルの回転位置に応じて高さが異なるカムと、前記回転テーブルを回転させるモータと、一端が前記カップ状誘導壁に連結されて他端が前記カム面に接する駆動軸とで構成し、前記モータの回転により前記回転テーブルを回転させて前記駆動軸を前記カム面で摺動させることを特徴とする。
請求項4記載の本発明は、請求項1に記載の洗浄装置において、前記回転保持機構を、前記容器内に配置されて前記被洗浄基板を保持するテーブルと、前記テーブルを回転させる回転軸と、前記回転軸を保持する流体軸受けとによって構成することを特徴とする。
請求項5記載の本発明は、請求項1に記載の洗浄装置において、前記洗浄液が、酸系洗浄液、アルカリ系洗浄液、有機溶剤、これらに界面活性剤を添加した洗浄液、機能水、オゾン水および超純水から選択されたいずれかであり、前記排水機構はこれらの洗浄液の種類に応じて分別することを特徴とする。
本発明によれば、被洗浄基板を保持するテーブルに対して複数のカップ部材を設け、複数のカップ部材により複数の洗浄液の各々に対応した排水経路を形成することにより、洗浄装置の構成を簡単にし、かつ、簡単な操作で複数の洗浄液の種類に応じた所望の排水経路を、他の排水経路を閉塞したままで形成することで、複数の洗浄液が混ざることなく所望の廃液通路に分別廃液することができる。
本発明の第1の実施の形態による洗浄装置は、被洗浄基板を保持するとともに回転させる回転保持機構と、被洗浄基板に所望の洗浄液を供給する複数の洗浄ノズルと、被洗浄基板の洗浄廃液を所望の排水系に分別排水する排水機構と、同心円状に配された複数のカップ状誘導壁と、複数のカップ状誘導壁を動作させる駆動手段とを備え、駆動手段によって同じタイミングで複数のカップ状誘導壁を動作可能とするものである。本実施の形態によれば、洗浄装置の構成を簡単にし、かつ、簡単な操作で複数の洗浄液を所望の廃液通路に分別廃液することができる。
本発明の第2の実施の形態は、第1の実施の形態による洗浄装置において、隣接するカップ状誘導壁間の間隙により複数の排水通路を形成し、解放する排水通路以外の排水通路を閉塞したままで前記カップ状誘導壁の動作を駆動手段によって行うものである。本実施の形態によれば、簡単な構造および操作で複数の洗浄液の各々に対応した廃液通路を形成することができる。
本発明の第3の実施の形態は、第1の実施の形態による洗浄装置において、駆動手段を、リング状の複数の回転テーブルと、複数の回転テーブルの各々に形成されて回転テーブルの回転位置に応じて高さが異なるカムと、回転テーブルを回転させるモータと、一端がカップ状誘導壁に連結されて他端がカム面に接する駆動軸とで構成し、モータの回転により回転テーブルを回転させて駆動軸をカム面で摺動させるものである。本実施の形態によれば、複数のカップ状誘導壁を簡単な構成および操作で選択的に動作させることができる。
本発明の第4の実施の形態は、第1の実施の形態による洗浄装置において、容器内に配置されて被洗浄基板を保持するテーブルと、テーブルを回転させる回転軸と、回転軸を保持する流体軸受けとによって構成するものである。本実施の形態によれば、流体軸受けを高真空に対応した無発塵とすることができるとともに、流体軸受けからのパーティクルや外気混入を防止した流体軸受け封止を実現することができるので、被洗浄基板の雰囲気を外気混入がない無発塵とすることができる。
本発明の第5の実施の形態は、第1の実施の形態による洗浄装置において、洗浄液を酸系洗浄液、アルカリ系洗浄液、有機溶剤、これらに界面活性剤を添加した洗浄液、機能水、オゾン水および超純水から選択されたいずれかとし、排水機構をこれらの洗浄液の種類に応じて分別する構成にしたものである。本実施の形態によれば、簡単な操作で複数の洗浄液を所望の廃液通路に分別廃液することができる。
以下、本発明の実施例について、図面とともに詳細に説明する。
図1は本発明の実施例にかかる洗浄装置の一構成例を示した断面構成図である。本発明における洗浄装置は、いわゆる酸系洗浄液、アルカリ系洗浄液、有機溶剤、これらに界面活性剤を添加した洗浄液、機能水と呼ばれる極少量ガスを超純水に溶解させた洗浄液やオゾン水、または超純水を複数種類使用して複数段階の洗浄を行う洗浄装置である。
洗浄装置1は、被洗浄基板2を容器3内に配置し、更に、外気から遮断して容器3内の雰囲気を測定する雰囲気成分計測器4と、雰囲気を制御するための雰囲気制御手段とが配置されている。雰囲気制御手段は、ガス供給手段5およびガス排気手段6、7によって構成され、容器3内の雰囲気を制御する。容器3内の雰囲気としては、圧力、温度、濃度など任意であるが、自然酸化膜形成には、酸化種である酸素と大気中に含まれる水分が相互作用を起こしていること、精密基板をクリーンルーム内雰囲気に暴露しないで容器3内で搬送する際に、充填する不活性ガスの制御には、酸素濃度、水分濃度の制御が重要な因子の一つとして挙げられること、および、自然酸化膜形成の過程において、水分が存在する雰囲気においても酸化種である酸素濃度が低濃度であれば、自然酸化膜形成が抑制されることから、容器3内の雰囲気の制御は酸素濃度の制御が好適であり、雰囲気成分計測器4としては酸素濃度計が好適である。
ガス供給手段5は、減圧弁5A、マスフローコントローラ5B、およびバルブ5Cで構成されており、容器3内に不活性ガスを供給する。ガス供給手段5は、単一ガスの供給手段であり、不活性ガスとしては窒素やアルゴンなどが好ましいが、被洗浄基板2の種類、洗浄目的に応じてガス種は任意に選択可能であり、また単一ガスではなく混合ガスとしても良い。ガス供給手段5から供給されるガスは、シャワープレート15から容器3内に導入される。シャワープレート15は、被洗浄基板2の被洗浄面に対向した部位からガスを均一に供給するように、被洗浄基板2の被洗浄面と対向する位置に配置され、詳細には内径0.5mmの孔を100個有している。なお、シャワープレート15の大きさは、被洗浄基板2とほぼ一致していることが好ましいが、被洗浄基板2に対してガスの均一な供給を実現するためにその形状、内径、孔数を決定すればよく、上記の構成に限定されない。
なお、ガス供給手段5として、減圧弁5A、マスフローコントローラ5B、バルブ5Cによる一般的なガス流量制御系の組合せを説明したが、圧力制御による流量制御でも十分に対応可能であり、ガス流量制御系を構築する部材については上記組合せに限定されるものではなく、また供給配管についてはガス滞留部を削減することが好ましい。
ガス排気手段6はバルブ6Aとバルブ6Aの下流に設けられた真空ポンプ6Bから構成されて真空排気を行うガス排気系であり、ガス排気手段7はバルブ7Aで構成されて一般排気を行うガス排気系であり、バルブ6Aとバルブ7Aにより排気系を切り替えることが可能となっている。ガス排気手段6および7の排気配管は効率的なガス置換を行うため、ガス滞留部を削減することが好ましい。また、排気口は、流体の均一な流れを作り出すため、同心円に沿って配置することが好ましく、また真空排気と一般排気の排気口を分けて配置しても良い。
雰囲気成分計測器4は容器3内の雰囲気成分を計測し、圧力計測器10は容器3内の圧力を計測する。
容器3の下方ほぼ中央部から容器3内に筒状固定軸16が挿入されており、この筒状固定軸16に流体軸受け17を介して回転支持部材18が筒状固定軸16を中心にして回転自在に支持されている。この回転支持部材18の上端部には、被洗浄基板2を水平状態で保持するテーブル19が連結されており、下端部には、これを囲繞するように駆動モータ20が配置されている。駆動モータ20によって回転支持部材18を回転すれば、テーブル19を介して被洗浄基板2を回転できるようになっている。筒状固定軸16、流体軸受け17、回転支持部材18、テーブル19および駆動モータ20は、本発明でいう回転保持手段に相当する。
この回転保持手段には不活性ガスを供給するガス供給手段21が連結されており、ガス供給手段21から供給される不活性ガスにより回転保持手段からの外気混入を防止する。ガス供給手段21は、ガス供給手段5と同様に、減圧弁21A、バルブ21B、マスフローコントローラ21Cを有する一般的なガス流量制御を行うための組合せで構成されるが、圧力制御による流量制御でも十分に対応可能である。またガス供給配管についてはガス滞留部を削減することが好ましい。また、図1では、ガス供給口は筒状固定軸16と流体軸受け17を封止、固定している2箇所に配置しているが、この部位についてもそれに限定されるものではない。
なお、回転保持手段におけるガス排気はガス排気手段6および7と兼用している。これにより、容器3の加工工程数を削減して製作コストの削減を行っているが、この手法についてもそれに限定されるものではなく、ガス供給系統数に応じたガス供給手段21を配置し、回転保持手段に配置したガス供給手段21専用のガス排気手段を配置しても良い。また、基板を回転させる手段として、回転支持部材18を直接駆動モータ20によって回転させる構成としたが、それに限定されるものではなく、回転支持部材18にプーリーを連結し、これを被駆動側タイミングプーリーとして回転させるなどの基板を回転させることができる他の構成でも良い。
ところで、本実施例のように装置外部に配置された回転機構は、一般的にベアリングのような流体軸受けを介して固定軸に回転支持部材が配置されており、パーティクルや外気混入を防ぐことは容易ではない。そこで、流体軸受け17として真空装置などで用いられる磁気シールユニットと呼ばれる磁性流体と強力マグネットの組合せにより、高真空に対応した無発塵の回転軸シール方式の流体軸受けを採用することで、パーティクルや外気混入を防止した回転軸の流体軸受け封止も可能である。
この場合、洗浄装置1の容器3内の圧力が大気圧より小さいと大気成分が磁性流体中を拡散して洗浄装置1内に侵入するおそれがあり、これにより自然酸化膜形成が行われることがある。これを防止するためには、容器3内の圧力をV1、流体軸受け17の圧力をV2、大気圧をV3としたとき、V1>V2>V3となるように圧力を調整すればよい。あるいは、流体軸受け17の大気側の位置に予備室を設け、この予備室の圧力を洗浄装置1の室内圧力より小さい圧力とすればよい。
磁気シールユニットで使用される磁性材料は、一般的に耐食性に優れていないため、回転軸の流体軸受け封止に磁気シールユニットを採用する場合には、酸やアルカリなどの洗浄液蒸気(ミスト)の存在する洗浄装置雰囲気から磁気シールユニットを保護するために別途ガス供給手段とガス排気手段を具備させることが好ましい。
容器3の下方には、酸系洗浄液、アルカリ系洗浄液、有機溶剤などの薬品洗浄液を別々に排水する排水口22A、22B、22C、22Dおよび機能水、オゾン水、超純水などの洗浄水を排水する排水口22Eが設けられている。そして、それぞれの排水口22A、22B、22C、22D、22Eへ所望の洗浄廃液を誘導させるために、同心円状に配された複数のカップ状誘導壁11A、11B、11C、11Dが配置されている。カップ状誘導壁11A、11B、11C、11Dは、カップ形状を伏せた状態で配置されており、中心部に形成した開口内にテーブル19が配置されている。各カップ状誘導壁11A、11B、11C、11Dの間に隙間を形成することにより排水通路12A、12B、12C、12D、12Eを形成する。なお、これらの排水通路12A、12B、12C、12D、12Eによってガス排気通路も形成される。図1においては、カップ状誘導壁11Aとカップ状誘導壁11Bとの間の排水通路12Bが解放され、その他の排水通路12A、12C、12D、12Eは閉塞された状態を示している。カップ状誘導壁11A、11B、11C、11Dは使用する洗浄液の種類に応じて少なくとも3段配置される。
カップ状誘導壁11A、11B、11C、11Dの下部には、カップ状誘導壁11A、11B、11C、11Dを動作させるための駆動軸13A、13B、13C、13Dが設けられている。これらの駆動軸13A、13B、13C、13Dは、駆動手段14A、14B、14C、14Dによって駆動される。駆動手段14A、14B、14C、14Dによって駆動軸13A、13B、13C、13Dを動作させてカップ状誘導壁11A、11B、11C、11Dを動作すれば、いずれかの排水通路12A、12B、12C、12D、12Eが解放され、所望の洗浄廃液を所望の排水系に誘導できるようになっている。駆動手段14A、14B、14C、14Dは、例えば独立制御が可能な別々のモータや、メカシリンダを駆動装置として用いることができる。駆動手段14A、14B、14C、14Dとして別々のモータやメカシリンダを用いることで、例えば排水通路12Aの解放状態から排水通路12Cの解放状態への切り換え動作時に、排水通路12Bを解放することなく行うことができる。
排水口22A、22B、22C、22D、22Eと排水通路12A、12B、12C、12D、12Eは、本発明でいう排水機構に相当する。本実施例では、それぞれの排水系の区画に、廃液が排気系に混入しないように、排気口8A、8B、8C、8D、8Eを排水口22A、22B、22C、22D、22Eよりも高い位置に設けて、排水系からの外気混入を防止している。排気口8Aはガス排気手段7(通常排気)に連結され、排気口8B、8C、8D、8Eはガス排気手段6(真空排気)に連結され、バルブ6A、7Aで真空排気/通常排気の切換えを可能にしている。なお、ガス排気手段6、7の代わりに排水系からの外気混入防止専用のガス排気手段を別に配置してもよい。
洗浄液は、例えばカップ状誘導壁11A、11B間の隙間の排水通路12Bから排水口22Bに排水される。このときカップ状誘導壁11A、11B間の隙間を大きくすると排水しやすいが、この隙間が大きいと、大気や排気ガスがこの隙間を通って洗浄装置1の容器3内に逆流するおそれがある。そこで、本実施例においては、それぞれの排水通路12A、12B、12C、12D、12Eを、テーブル19から径方向に延びた流路断面が大きい上流側通路と、上流側通路から急激に下方に屈曲した流路断面が小さい下流側通路で構成している。なお、下流側通路は、例えばカップ状誘導壁11Aの垂直部と、カップ状誘導壁11Bの垂直部との間に形成される隙間に、リング状に形成されている。したがって、排水通路12A、12B、12C、12D、12Eによって形成される不活性ガス通路は下流側通路において絞られてその流路断面は上流側通路の流路断面より小さくなる。
一般に、ガス流路においては、ガス流路の断面積が大きいとガス流速は小さく、断面積が小さいとガス流速は大きい。したがって、絞られた下流側通路におけるガス流速は、上流側通路におけるガス流速より大きい。このときの下流側通路に流れるガス流速を最大になるように流路断面の設計を行うことにより、排気を効率的に、かつ逆流することを防止することができる。
一般に、ガス流は流路断面積が一定のとき、速度が小さいと層流になり、速度が大きくなるにつれて中間流から乱流に変化する。乱流、層流の指標としてはレイノルズ数が知られている。そこで、上流側通路及び下流側通路のガス流速を中間流から層流になるように、かつ下流側通路のガス流速が最大になるように流路断面を設計することが好ましい。
前述したように、回転駆動における駆動部の封止手段は磁気シールユニット方式の流体軸受け17が有効であるが、駆動手段14A、14B、14C、14Dおよび駆動軸13A、13B、13C、13Dによる駆動機構では、ベローズ方式のように駆動部分をバネ状の薄板ジャバラ構造の管で周覆封止を行う封止手段が有効である。
なお、排水系においては、一般的に生活排水配管に用いられるU字配管のような排水トラップを配置することが好ましく、また万一外気が混入した際にも効率的に排気、排水が可能なように滞留部を削減することが好ましい。
また、排水口22A、22B、22C、22D、22Eと排気口8A、8B、8C、8D、8Eを兼用することもできるが、洗浄時に大量の洗浄液を使用した場合には、排水口22A、22B、22C、22D、22Eに洗浄液が滞留して洗浄装置1内の圧力が変動する恐れがあるため、洗浄装置1内の圧力を保持する機構を配置するなど対策を講じる必要がある。
なお、本実施例における排水系は、酸系洗浄液、アルカリ系洗浄液、有機溶剤などの薬品洗浄液の配水系と機能水、オゾン水、超純水などの洗浄水排水系の中から5系統の分別排水を示しているが、3系統、4系統、又は6系統以上とすることもできる。
つぎに、洗浄液噴射手段について説明する。
容器3内には、洗浄液供給管32A、32B、32C、32Dが配置されている。洗浄液供給管32A、32B、32C、32Dは、回転支持部34に連結された洗浄液噴射アーム35の上部に固定され、被洗浄基板2の上方に位置するように上部ノズル36A、36B、36C、36Dに連結されている。回転支持部34の下方には、駆動モータ38が配置されており、駆動モータ38を駆動させることにより、回転支持部34を中心にして洗浄液噴射アーム35が被洗浄基板2の上部を円弧動作するようになっている。そして、洗浄液供給管32A、32B、32C、32Dから洗浄液を供給すれば、上部ノズル36A、36B、36C、36Dから、被洗浄基板2の被洗浄面に向けてそれぞれ所望の洗浄液を噴射できるようになっている。これら洗浄液供給管32A、32B、32C、32D、上部ノズル36A、36B、36C、36D、回転支持部34、洗浄液噴射アーム35および駆動モータ38は、本発明でいう洗浄液噴射手段に相当する。この洗浄液噴射手段にガス供給手段31を連結させ、洗浄液噴射手段の回転支持部34近傍のガス滞留を減少させるとともに、効率的なガス置換および清浄な洗浄液噴射機構の雰囲気を制御する。
ガス供給手段31は、ガス供給手段5と同様に、減圧弁31A、バルブ31B、マスフローコントローラ31Cを有する一般的なガス流量制御を行うための組合せで構成されるが、圧力制御による流量制御でも十分に対応可能である。またガス供給配管についてはガス滞留部を削減することが好ましい。また、ガス供給口も回転支持部34近傍の洗浄装置1側面に配置しているが、この部位についてもそれに限定されるものではない。
ガス供給手段31から供給されたガスの排気手段は、排気口8A、8B、8C、8D、8Eに連結されたガス排気手段6、7により行うが、この場合もガス排気手段6、7の代わりにガス供給手段31専用のガス排気手段を別に配置してもよい。
本実施例における洗浄液供給については4系統の洗浄液供給系を示しているが、2系統や3系統でもよく、また5系統以上に洗浄液供給系統が増えた場合においては、必要数に応じて洗浄液供給管を配置し、洗浄液噴射アーム35上部に供給配管を固定し、必要数に応じて上部ノズルを配置するだけで良く、また液噴射系統を分ける必要がある場合には液噴射アームを増設可能であるため、洗浄液供給管数、液噴射アーム数、上部ノズル数は任意である。
なお、ガス供給手段5、ガス供給手段21およびガス供給手段31は別々に設ける代わりに一体構成として兼用し、必要ガス総流量を削減するとともに、容器3の加工工程数削減によりランニングコストの削減および製作コストの削減を図ることができる。
また、効率的な洗浄装置雰囲気の制御を実現するため、洗浄装置1は、ガス供給口、ガス排気口、洗浄液供給口、排水口、雰囲気計測用窓、圧力計測用窓以外に外部と通じる口や窓は設けておらず、外部と遮断された密閉構造とすることが好ましい。したがって、洗浄装置上板、外壁、下板など洗浄装置外観を構築する部材はすべてOリングや樹脂パッキンやメタルCリングなど各種封止手段により封じられている。
洗浄装置の内部形状としては、効率的な洗浄装置雰囲気の制御を実現するため、ガス滞留部の削減された構造とすることが好ましく、また洗浄装置内圧力は極力外気混入を防ぐために外気より陽圧に維持することが好ましい。
また、洗浄液供給配管には滞留部を削減することが好ましく、また脱気やガス添加を行う部位については、洗浄装置内、もしくは洗浄装置直近に配置することが好ましい。
図2は図1における駆動手段14の一例を説明する概念構成図、図3は同手段のカム部の平面図、図4は同カム部を直線状に展開した場合の概念図である。
図2に示すように、駆動手段14は同心円状に配されたリング状の回転テーブル81、91を有している。回転テーブル81上には、一対のカム82、83が設けられており、回転テーブル81はモータ84およびタイミングベルト85により回転する。同様に、回転テーブル91上には一対のカム92、93が設けられており、回転テーブル91はモータ94およびタイミングベルト95により回転する。
カム82、83は、図3に示すようにリング状に形成され、回転テーブル81上に同心円状に配置されている。同様に、カム92、93もリング状をしており、回転テーブル91上に同心円状に配置されている。
カム82は、図3、図4に示すように平坦部821と、傾斜部822および傾斜部823で挟まれた頂上部824からなる突起部825の繰り返し形状を有している。たとえば、平坦部821と突起部825は120度間隔で3対形成されており、回転テーブル81の回転位置に応じて高さが異なる形状をしている。なお、平坦部821と突起部825の間隔および長さは図4の形状に限定されず、駆動軸13Aの動作に対応させて設定される。図2における駆動軸13Aの下端は、カム82の平坦部821および突起部825の上面に接するように配置されており、回転テーブル81の回転により駆動軸13Aの下端がカム82の平坦部821から傾斜部822、頂上部824、傾斜部823の上面を順に摺動する。
カム83はカム82と同様に、図3、図4に示すように平坦部831と、傾斜部832および傾斜部833で挟まれた頂上部834からなる突起部835とが120度間隔で3対形成されている。ただし、平坦部831と突起部835の間隔および長さはカム82と異ならせている。
カム92はカム82と同様のパターンで、カム93はカム83と同様のパターンで平坦部と突起部が形成されている。
駆動手段14A、14B、14C、14Dとして、別々のモータやメカシリンダを用いる場合には、同じタイミングでカップ状誘導壁11A、11B、11C、11Dを動作させる必要性から各駆動手段14A、14B、14C、14Dの工程差の調整が必要である。そのためには、駆動手段14A、14B、14C、14Dの数だけモータやメカシリンダが設置されるために、メンテナンススペースが十分に確保できないという問題があるが、本実施例のように、カム機構を用いることで、メンテナンススペースを十分に確保できるとともに、同じタイミングでカップ状誘導壁11A、11B、11C、11Dを動作させることができる。
つぎに、上記実施例における洗浄装置の動作を説明する。
図5は、駆動手段14によりカップ状誘導壁を動作させる状態説明図である。
図5(a)は4段のすべてのカップ状誘導壁11A、11B、11C、11Dを下降させてすべての排水口が閉じられた状態を示す。このときは、駆動軸13Aがカム82の平坦部821に、駆動軸12Bがカム83の平坦部831に接している。同様に、駆動軸13Cがカム92の平坦部に、駆動軸13Dがカム93の平坦部に接している。
つぎに、1段目のカップ状誘導壁11Dと2段目のカップ状誘導壁11Cとの間に隙間を形成して酸系洗浄液、アルカリ系洗浄液、有機溶剤などの薬品洗浄液を排水するための排水通路12Dを開ける場合には、図5(b)に示すように、モータ84を反時計方向の矢印A方向に1ステップ回転させ、モータ94を時計方向の矢印B方向に1ステップ回転させる。この結果、駆動軸13Dはカム82の平坦部821にあるが、駆動軸13Cはカム83の突起部832に上昇する。また、駆動軸13Bおよび駆動軸13Aはそれぞれカム92、93の突起部に上昇する。したがって、1段目のカップ状誘導壁11Dはそのままの位置にあるが、2段目のカップ状誘導壁11C、3段目のカップ状誘導壁11Bおよび4段目のカップ状誘導壁11Aが上昇するので、1段目のカップ状誘導壁11Dと2段目のカップ状誘導壁11Cとの間に隙間が形成されて、この隙間によって排水通路12Dが解放される。この状態で被洗浄基板2の薬品洗浄液による洗浄がスタンバイされる。
つぎに、3段目のカップ状誘導壁11Bと4段目のカップ状誘導壁11Aとの間に隙間を形成して2番目の薬品洗浄液を排水するための排水通路12Bを開ける場合には、図5(c)に示すように、モータ84を反時計方向の矢印C方向に1ステップ回転させ、モータ94を反時計方向の矢印D方向にさらに1ステップ回転させる。この結果、駆動軸13Dはカム82の平坦部821にあるが、駆動軸13Cはカム83の平坦部831に下降する。また、駆動軸13Bはカム92の平坦部に下降し、駆動軸13Aはカム93の突起部にそのまま位置する。したがって、1段目のカップ状誘導壁11Dおよび4段目のカップ状誘導壁11Aはそのままの位置にあるが、2段目のカップ状誘導壁11Cおよび3段目のカップ状誘導壁11Bが下降するので、3段目のカップ状誘導壁11Bと4段目のカップ状誘導壁11Aとの間に隙間が形成されて、この隙間によって排水通路12Bが解放される。この状態で被洗浄基板2の2番目の薬品洗浄液による洗浄がスタンバイされる。
つぎに、2段目のカップ状誘導壁11Cと3段目のカップ状誘導壁11Bとの間に隙間を形成して3番目の薬品洗浄液を排水するための排水通路12Cを開ける場合には、図5(d)に示すように、モータ84は回転させずにそのままにし、モータ94を時計方向の矢印E方向に1ステップ回転させる。この結果、駆動軸13Dはカム82の平坦部821に、駆動軸13Cはカム83の平坦部831に維持され、駆動軸13Bはカム92の突起部に上昇し、駆動軸13Aはカム93の突起部に位置する。したがって、1段目のカップ状誘導壁11D、2段目のカップ状誘導壁11Cおよび4段目のカップ状誘導壁11Aはそのままの位置にあるが、3段目のカップ状誘導壁11Bが上昇するので、2段目のカップ状誘導壁11Cと3段目のカップ状誘導壁11Bとの間に隙間が形成されて、この隙間によって排水通路12Cが解放される。この状態で被洗浄基板2の3番目の薬品洗浄液による洗浄がスタンバイされる。
最後に、機能水、オゾン水、超純水などの洗浄水を排水する排水通路12Eを開ける場合には、図5(e)に示すように、すべてのカップ状誘導壁11A、11B、11C、11Dを上昇させて1段目のカップ状誘導壁11Dの下に隙間を形成する。この場合は、モータ84を反時計方向の矢印F方向に1ステップ回転させ、モータ94は回転させずにそのままにする。この結果、駆動軸13Dはカム82の突起部821に、駆動軸13Cはカム83の突起部832に上昇し、駆動軸13Bはカム92の突起部に、駆動軸13Aはカム93の突起部にそのまま維持される。したがって、すべてのカップ状誘導壁11A、11B、11C、11Dが上昇位置にあるので、1段目のカップ状誘導壁11Dの下に隙間が形成されて、この隙間によって排水通路12Eが解放される。この状態で被洗浄基板2の洗浄水による洗浄がスタンバイされる。
なお、薬品洗浄が2回でよい場合は、図5(b)〜5(d)のいずれか1つを省略すればよい。
以上の説明においては、図5(a)におけるすべてのカップ状誘導壁11A、11B、11C、11Dが下降した状態から図5(b)、図5(c)、図5(d)、図5(e)に順次移行させる例を説明したが、本実施例によれば、モータ84、85の回転を制御するだけで任意のあるステップから他の任意のステップに直ちに変換することができる。たとえば、図5(a)の状態から図5(d)の状態に移行するには、モータ84は回転させずにモータ85を反時計方向に1ステップ回転させればよい。また、図5(e)の状態から図5(c)の状態に移行させるには、モータ84を時計方向に1ステップ、モータ85を時計方向に1ステップ回転させればよい。
また、以上の説明においては、リング状の回転テーブル81に一対のカム82、83を、リング状の回転テーブル91に一対のカム92、93を設け、回転テーブル81をモータ84で正逆回転させ、回転テーブル91をモータ94で正逆回転させることにより1つのモータで一対のカムを共通に回転させる例について説明したが、1つのリング状回転テーブルに1つのカムを設け、この回転テーブルを1つのモータで回転させる構成を複数組設け、各回転テーブルをそれぞれ独立のモータで回転させるようにしてもよい。
洗浄装置1による洗浄は以下のようにして行う。
まず、駆動手段14によりカップ状誘導壁11A、11B、11C、11Dを動作させてカップ状誘導壁11A、11B、11C、11Dを図5(b)、5(c)、5(d)のいずれかの状態に設定して、酸系洗浄液、アルカリ系洗浄液、有機溶剤などの薬品洗浄時の排水系を設定する。
つぎに、洗浄装置1のテーブル19上に被洗浄基板2を搬入し、効率的なガス置換を行うために、ガス排気手段6のバルブ6Aを開放してバルブ6Aの下流に設けられた真空ポンプ6Bで洗浄装置1の容器3内の真空引きを開始する。圧力計測器10にて洗浄装置1の容器3内の圧力が所望のレベルまで減少したことを確認すると、バルブ6Aを閉じて真空引きを停止する。
つぎに、ガス供給手段5により洗浄装置1の容器3内に不活性ガスを導入し、圧力計測器10により洗浄装置1内の圧力を計測し、洗浄装置1の容器3内圧力が所望の圧力レベルまで増加したことを確認すると、ガス排気手段7に配置されているバルブ7Aを動作させ、洗浄装置1内のガスを排気する。
つぎに、雰囲気成分計測器4により洗浄装置1の容器3内の雰囲気を測定し、容器3内の雰囲気中に存在する水分、有機物、他ガス成分の濃度が高く、所望の雰囲気が得られない場合には、所望の雰囲気が得られるまで真空引きおよび不活性ガス導入の工程を複数回繰り返す。また、雰囲気成分計測器4にて引火性成分、可燃性成分、支燃性成分の濃度に異常が確認され、万一、火災や爆発の恐れがある場合には、直ちにガス供給手段5、ガス排気手段6および7を連動させ、引火性成分、可燃性成分、支燃性成分を洗浄装置1外へ排出し、安全な濃度まで低下させることが可能であり、未然の災害防止が可能となる。雰囲気成分計測器4による洗浄装置1内の雰囲気の測定は、任意のタイミングで行われる。
こうして洗浄装置1内の雰囲気を所定の雰囲気に制御した後、洗浄を開始する。洗浄は、酸系洗浄液、アルカリ系洗浄液、有機溶剤などの溶剤、薬品による洗浄と、機能水、オゾン水、超純水などの一般水による洗浄が別々に行われる。
駆動モータ20により回転支持部材18を介してテーブル19を回転させ、テーブル19上の被洗浄基板2を回転させ、洗浄液供給管32Aから酸系洗浄液、アルカリ系洗浄液、有機溶剤などの溶剤、薬品などの洗浄液を上部ノズル36Aに供給し、被洗浄基板2に洗浄液を噴射して薬品洗浄を行い、一方、洗浄液供給管32Bから洗浄水や純水などの洗浄液を上部ノズル36Bに供給し、被洗浄基板2に洗浄水を噴射して被洗浄基板2を水洗浄する。同時に駆動モータ38を駆動させることにより、回転支持部34を中心にして洗浄液噴射アーム35を被洗浄基板2の上部に円弧運動させる。これにより被洗浄基板2が洗浄される。このとき、ガス供給手段31により洗浄中の洗浄液噴射機構の雰囲気を制御する。
テーブル19の回転中はガス供給手段31から流体軸受け17および回転支持部材18を介して洗浄装置1内に不活性ガスを供給し、洗浄装置1内の圧力を外気圧より高く設定することにより、流体軸受け17および回転支持部材18部分から洗浄装置1内に外気が混入することを防止する。
洗浄中にガス供給手段31により供給されたガスは、排気口8A、8B、8C、8D、8Eからガス排気手段7に供給され、バルブ7Aを開放することにより外気中に排気される。一方洗浄後の洗浄液は、酸系洗浄液、アルカリ系洗浄液、有機溶剤などの溶剤、薬品などの配水系と、機能水、オゾン水、超純水などの一般排水系の2系統に分別排水される。分別排水の方法は図5(a)〜図5(e)で説明した方法によりカップ状誘導壁11A、11B、11C、11Dを駆動手段14A、14B、14C、14Dで駆動軸13A、13B、13C、13Dを移動させればよい。
被洗浄基板2は洗浄水の洗浄後、表面に水分が付着することがあるが、被洗浄基板2がテーブル19上で回転しているので、付着した水分は振り切られて被洗浄基板2表面に残ることは無い。
ところで、被洗浄基板2の表面から水分が振り切られても、水分が存在していた痕跡がいわゆるウォータマークとして残ることがある。このウォータマークは、前述したように汚染残渣として作用し、基板の酸化、清浄基板の再汚染や基板表面粗度の低下など様々な問題が発生する。このウォータマークの発生を防止するには、洗浄水による洗浄工程時における雰囲気を減圧環境にすればよい。具体的には、容器3内の圧力を真空にすればよい。真空雰囲気で洗浄水による洗浄を行うと、水分は完全に除去され、ウォータマークが残ることはない。なお、容器3内の圧力を真空にしたときは、前述したように、大気成分が磁性流体中を拡散して容器3内に侵入することがあるので、容器3内の圧力を流体軸受け17の圧力より大きくし、さらに、流体軸受け17の圧力を大気圧より大きくすることが好ましい。
ウォータマークの発生を防止するほかの方法は、洗浄水による洗浄工程時における雰囲気を乾燥したドライ環境にする方法である。具体的には、容器3内に水の露点温度が低い乾燥流体を供給し、容器3内の水の露点温度を大気雰囲気よりも低下させればよい。
以上の動作により被洗浄基板2の洗浄は終了する。
以上説明したように、本発明によれば、精密基板の洗浄を行う洗浄装置において、被洗浄基板を保持するテーブルに対して複数のカップ状誘導壁を設け、この複数のカップ状誘導壁をモータとカムによる簡単な構成により選択的に動作させて、複数の洗浄液の各々に対応した排水経路を簡単な操作で直ちに形成することにより、洗浄装置の構成を簡単にし、かつ、簡単な操作で複数の洗浄液を所望の排水通路に分別排水することができる。
本発明は、半導体基板、液晶ガラス基板、磁気ディスクなどの精密基板を洗浄するための洗浄装置に適用して好適である。
本発明の実施例における洗浄装置の断面側面図 図1における駆動手段の一例を説明する概念構成図 同手段のカム部の平面図 同カム部を直線状に展開した場合の概念図 同駆動手段によりカップ状誘導壁を動作させる状態説明図
符号の説明
1 洗浄装置
2 被洗浄基板
3 容器
4 雰囲気成分計測器
5 ガス供給手段
6、7、21、31 ガス排気手段
6B 真空ポンプ
10 圧力計測器 5A、21A、31A 減圧弁
5B、21C、31C マスフローコントローラ
5C、6A、7A、21B、31B バルブ
8A、8B、8C、8D、8E 排気口
11A、11B、11C、11D カップ状誘導壁
12A、12B、12C、12D、12E 排水通路
13A、13B、13C、13D 駆動軸
14A、14B、14C、14D 駆動手段
15 シャワープレート
16 筒状固定軸
17 流体軸受け
18 回転支持部材
19 テーブル
20、38 駆動モータ
22A、22B、22C、22D、22E 排水口
32A、32B、32C、32D 洗浄液供給管
34 回転支持部
35 洗浄液噴射アーム
36A、36B、36C、36D 上部ノズル
81、91 回転テーブル
82、83、92、93 カム
84、94 モータ
85、95 タイミングベルト
86 ベアリング
821、831 平坦部
822、823、832、833 傾斜部
824、834 頂上部
825、835 突起部

Claims (5)

  1. 半導体基板、液晶ガラス基板、磁気ディスクなどの被洗浄基板を容器内にて洗浄する洗浄装置であって、前記被洗浄基板を保持するとともに回転させる回転保持機構と、前記被洗浄基板に所望の洗浄液を供給する複数の洗浄ノズルと、前記被洗浄基板の洗浄廃液を所望の排水系に分別排水する排水機構と、同心円状に配された複数のカップ状誘導壁と、複数の前記カップ状誘導壁を動作させる駆動手段とを備え、前記駆動手段によって同じタイミングで複数の前記カップ状誘導壁を動作可能とすることを特徴とする洗浄装置。
  2. 隣接する前記カップ状誘導壁間の間隙により複数の排水通路を形成し、解放する前記排水通路以外の前記排水通路を閉塞したままで前記カップ状誘導壁の動作を前記駆動手段によって行うことを特徴とする請求項1に記載の洗浄装置。
  3. 前記駆動手段を、リング状の複数の回転テーブルと、複数の前記回転テーブルの各々に形成されて前記回転テーブルの回転位置に応じて高さが異なるカムと、前記回転テーブルを回転させるモータと、一端が前記カップ状誘導壁に連結されて他端が前記カム面に接する駆動軸とで構成し、前記モータの回転により前記回転テーブルを回転させて前記駆動軸を前記カム面で摺動させることを特徴とする請求項1に記載の洗浄装置。
  4. 前記回転保持機構を、前記容器内に配置されて前記被洗浄基板を保持するテーブルと、前記テーブルを回転させる回転軸と、前記回転軸を保持する流体軸受けとによって構成することを特徴とする請求項1に記載の洗浄装置。
  5. 前記洗浄液が、酸系洗浄液、アルカリ系洗浄液、有機溶剤、これらに界面活性剤を添加した洗浄液、機能水、オゾン水および超純水から選択されたいずれかであり、前記排水機構はこれらの洗浄液の種類に応じて分別することを特徴とする請求項1に記載の洗浄装置。
JP2006137266A 2006-05-17 2006-05-17 洗浄装置 Pending JP2007311446A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006137266A JP2007311446A (ja) 2006-05-17 2006-05-17 洗浄装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006137266A JP2007311446A (ja) 2006-05-17 2006-05-17 洗浄装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007311446A true JP2007311446A (ja) 2007-11-29

Family

ID=38844056

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006137266A Pending JP2007311446A (ja) 2006-05-17 2006-05-17 洗浄装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007311446A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011035133A (ja) * 2009-07-31 2011-02-17 Tokyo Electron Ltd 液処理装置および液処理方法
JP2011211095A (ja) * 2010-03-30 2011-10-20 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 基板処理装置および基板処理方法
JP2012129460A (ja) * 2010-12-17 2012-07-05 Tokyo Electron Ltd 基板液処理装置
JP2012227285A (ja) * 2011-04-18 2012-11-15 Tokyo Electron Ltd 液処理装置
US20130008872A1 (en) * 2011-07-06 2013-01-10 Tokyo Electron Limited Substrate liquid processing apparatus and substrate liquid processing method
JP2013544433A (ja) * 2010-11-07 2013-12-12 セントフェクス リミターダ エ コマンディータ パターニングされた基板の製造装置
US8950414B2 (en) 2009-07-31 2015-02-10 Tokyo Electron Limited Liquid processing apparatus, liquid processing method, and storage medium
JP2016066808A (ja) * 2011-07-06 2016-04-28 東京エレクトロン株式会社 基板液処理装置及び基板液処理方法
US9484230B2 (en) 2010-06-03 2016-11-01 Tokyo Electron Limited Substrate liquid processing apparatus
EP4246560A1 (en) * 2022-03-18 2023-09-20 SCREEN Holdings Co., Ltd. Substrate processing apparatus

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003282515A (ja) * 2002-03-27 2003-10-03 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 基板処理装置
JP2004031400A (ja) * 2002-06-21 2004-01-29 Sipec Corp 基板処理装置及びその処理方法
WO2005088691A1 (ja) * 2004-03-12 2005-09-22 Sipec Corporation 基板処理装置
JP2005259950A (ja) * 2004-03-11 2005-09-22 Sprout Co Ltd 基板処理装置およびその処理方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003282515A (ja) * 2002-03-27 2003-10-03 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 基板処理装置
JP2004031400A (ja) * 2002-06-21 2004-01-29 Sipec Corp 基板処理装置及びその処理方法
JP2005259950A (ja) * 2004-03-11 2005-09-22 Sprout Co Ltd 基板処理装置およびその処理方法
WO2005088691A1 (ja) * 2004-03-12 2005-09-22 Sipec Corporation 基板処理装置

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8950414B2 (en) 2009-07-31 2015-02-10 Tokyo Electron Limited Liquid processing apparatus, liquid processing method, and storage medium
JP2011035133A (ja) * 2009-07-31 2011-02-17 Tokyo Electron Ltd 液処理装置および液処理方法
JP2011211095A (ja) * 2010-03-30 2011-10-20 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 基板処理装置および基板処理方法
US9484230B2 (en) 2010-06-03 2016-11-01 Tokyo Electron Limited Substrate liquid processing apparatus
EP2635936B1 (de) * 2010-11-07 2018-02-21 Hans Bohnet Anordnung zur herstellung von strukturierten substraten
JP2013544433A (ja) * 2010-11-07 2013-12-12 セントフェクス リミターダ エ コマンディータ パターニングされた基板の製造装置
JP2012129460A (ja) * 2010-12-17 2012-07-05 Tokyo Electron Ltd 基板液処理装置
JP2012227285A (ja) * 2011-04-18 2012-11-15 Tokyo Electron Ltd 液処理装置
TWI497628B (zh) * 2011-04-18 2015-08-21 Tokyo Electron Ltd 液體處理裝置、液體處理方法及儲存有程式之電腦可讀取的記錄媒體
JP2016066808A (ja) * 2011-07-06 2016-04-28 東京エレクトロン株式会社 基板液処理装置及び基板液処理方法
US9355871B2 (en) 2011-07-06 2016-05-31 Tokyo Electron Limited Substrate liquid processing apparatus for separating processing solution and atmosphere from each other within collection cup
JP2013033922A (ja) * 2011-07-06 2013-02-14 Tokyo Electron Ltd 基板液処理装置及び基板液処理方法
KR101770994B1 (ko) 2011-07-06 2017-09-05 도쿄엘렉트론가부시키가이샤 기판 액처리 장치 및 기판 액처리 방법
US20130008872A1 (en) * 2011-07-06 2013-01-10 Tokyo Electron Limited Substrate liquid processing apparatus and substrate liquid processing method
EP4246560A1 (en) * 2022-03-18 2023-09-20 SCREEN Holdings Co., Ltd. Substrate processing apparatus

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2007311446A (ja) 洗浄装置
JP2007088398A (ja) 洗浄装置、この洗浄装置を用いた洗浄システム、及び被洗浄基板の洗浄方法
KR100855129B1 (ko) 매엽식 기판세정방법
KR100800204B1 (ko) 매엽식 기판세정방법 및 매엽식 기판세정장치
US6589359B2 (en) Cleaning method and cleaning apparatus for substrate
CN102214548B (zh) 基板处理装置及基板处理方法
KR100979979B1 (ko) 액처리 장치 및 액처리 방법
JP4803592B2 (ja) 液処理装置および液処理方法
JP5694118B2 (ja) 液処理装置および液処理方法
JP4504884B2 (ja) 基板処理装置
CN101150047A (zh) 基板处理装置和基板处理方法
JP2008108790A (ja) 洗浄装置、これを用いた洗浄システム、及び被洗浄基板の洗浄方法
JP5265943B2 (ja) 基板処理装置
JP2005079219A (ja) 基板処理装置
JP4832176B2 (ja) 液処理装置および液処理方法
JP2006229262A (ja) 液処理装置および液処理方法
KR20090132965A (ko) 매엽식 세정장치
JP2009081224A (ja) 枚葉式洗浄装置
JP3824473B2 (ja) 洗浄処理方法
JP2004111735A (ja) 基板処理装置,処理システム及び基板処理方法
JP7170511B2 (ja) 基板処理装置および基板処理方法
KR100873151B1 (ko) 기판 처리 장치
JP2005302746A (ja) 基板処理方法および基板処理装置
JP4187473B2 (ja) 基板処理装置
JP4828484B2 (ja) 基板処理装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080125

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090513

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20100118

A521 Written amendment

Effective date: 20100118

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

A977 Report on retrieval

Effective date: 20110117

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110125

A02 Decision of refusal

Effective date: 20110712

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02