JP2007309565A - 給湯機 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧縮機と膨張機を有する冷媒回路で温水を生成する給湯機の動力回収を向上させる。
【解決手段】圧縮機(11)と膨張機(13)が電動機(15)を介して接続された冷媒回路(10)の放熱器(12)に接続され、水が冷媒と熱交換して温水となる水回路(20)とを備えている。水回路(20)には、戻し弁(25)を有し、放熱器(12)を出た温水の一部を該放熱器(12)の入口側へ戻す温水戻し通路(24)が設けられている。圧縮機(11)における冷媒密度が低下すると、戻し弁(25)が開状態になる。これにより、放熱器(12)の水の流入温度が上昇し、放熱器(12)の冷媒出口温度も上昇する。その結果、膨張機(13)の吸入冷媒密度が増加し、密度比が設計比に維持される。
【選択図】図1

Description

本発明は、給湯機に関し、特に、冷媒回路における動力の回収効率の向上対策に係るものである。
従来より、冷凍サイクルを利用して温水を生成する給湯機が知られている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1の給湯機は、冷媒回路と水の循環路とを備えている。
上記冷媒回路は、圧縮機と水熱交換器(放熱器)と膨張弁と空気熱交換器(蒸発器)とが順に接続されている。この冷媒回路では、冷媒として炭酸ガス(二酸化炭素)が循環し、高圧がその二酸化炭素の臨界圧力以上となる冷凍サイクル(超臨界冷凍サイクル)が行われる。一方、上記循環路は、貯湯タンクを有し、冷媒回路の水熱交換器に接続されている。この循環路では、貯湯タンクの底部から出た水が水熱交換器で冷媒と熱交換して加熱され、再び貯湯タンク内へ戻る。そして、貯湯タンク内の湯は、浴槽等の利用側へ供給される。
ところで、上記給湯機において、例えば特許文献2の冷凍装置のように、圧縮機と機械的に接続された膨張機を設け、その膨張機で冷媒の膨張によって発生する動力を圧縮機が回収するように構成することが考えられる。具体的に、特許文献2の冷凍装置において、圧縮機は、冷媒が膨張機で膨張することによって発生するエネルギを回転動力として回収するように構成されている。そのため、圧縮機における冷媒の質量流量と膨張機における冷媒の質量流量とが等しくなる点、即ち圧縮機における冷媒密度と膨張機における冷媒密度の比が設計比と同じとなる点(以下、設計点という)で、冷凍サイクルがバランスし、最適な運転が可能となっている。
ところが、運転条件の変化により設計点からずれた場合、例えば、圧縮機より膨張機における冷媒の質量流量が多くなると、運転効率が低下することになる。そこで、特許文献2の冷凍装置では、膨張機の上流に予膨張弁を設けて冷媒を予め減圧し、膨張機へ流入する冷媒の質量流量を減少させるようにしている。
特開2004−116891号公報 特開2004−150748号公報
しかしながら、上述した膨張弁で予膨張させると、膨張弁の減圧分だけ膨張機における動力回収率が低下するという問題があった。つまり、膨張機で発生する動力を予膨張弁で抑制しているので、動力の回収効率が悪いという問題があった。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、圧縮機と膨張機が機械的に接続された冷媒回路を用いて温水を生成する給湯機において、少なくとも膨張機の上流で冷媒を予膨張させることなく、運転条件の変化によって膨張機における冷媒の質量流量が圧縮機における冷媒の質量流量より多くなるのを防止し、動力回収効率の低下を防止することである。
第1の発明は、圧縮機(11)と放熱器(12)と膨張機(13)と蒸発器(14)とが順に接続され、上記膨張機(13)で冷媒の膨張により発生した動力が上記圧縮機(11)に回収される冷媒回路(10)と、水が上記放熱器(12)へ供給され、冷媒から吸熱して温水となる水回路(20)とを備えた給湯器を前提としている。そして、本発明は、上記圧縮機(11)における冷媒密度に対する膨張機(13)における冷媒密度の比が設計比より大きくなると、上記放熱器(12)への水の供給温度を上昇させる水温調節手段(29)を備えているものである。
上記の発明では、冷媒回路(10)において、冷媒が循環して蒸気圧縮式冷凍サイクルが行われる。そして、放熱器(12)では、冷媒が水回路(20)の水へ放熱し、水が温水となる。ここで、運転条件の変動により、圧縮機(11)の吸入圧力(吸入温度)が低下すると、冷媒の質量流量が低下する。つまり、圧縮機(11)における冷媒密度が低下する。したがって、このままでは、圧縮機(11)における冷媒密度に対する膨張機(13)における冷媒密度の比(以下、単に、圧縮機(11)と膨張機(13)の冷媒密度比という。)が設計比より大きくなる。そうすると、膨張機(13)で発生する動力の回収効率が低下してしまう。
そこで、本発明では、圧縮機(11)と膨張機(13)の冷媒密度比が設計比より大きくなると、水温調節手段(29)が放熱器(12)への水の供給温度を上昇させる。そうすると、放熱器(12)の冷媒の出口温度が上昇する。したがって、膨張機(13)へ流入する冷媒の密度が低下する。つまり、圧縮機(11)の冷媒密度が低下するが、膨張機(13)の冷媒密度も低下するため、圧縮機(11)および膨張機(13)の双方における冷媒の質量流量が等しくなる。その結果、予膨張を行わなくても、圧縮機(11)と膨張機(13)の冷媒密度比が設計比のまま維持され、膨張機(13)で発生する動力が確実に回収される。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記水温調節手段(29)が、放熱器(12)から出た温水の一部を該放熱器(12)の入口側へ戻し、放熱器(12)へ供給される水と混合させる温水戻し通路(24)と、該温水戻し通路(24)に設けられた流量調整弁(25)とを備えている。一方、本発明は、上記圧縮機(11)における冷媒密度に対する膨張機(13)における冷媒密度の比がその設計比より大きくなると、上記流量調整弁(25)を開状態にする温水制御手段(28)を備えているものである。
上記の発明では、運転条件の変動により、圧縮機(11)と膨張機(13)の冷媒密度比が設計比より大きくなると、温水制御手段(28)によって温水戻し通路(24)の流量調整弁(25)が開く。そうすると、放熱器(12)を出た温水の一部が温水戻し通路(24)を通って放熱器(12)の入口側へ流れ、低温の水と混合する。これにより、放熱器(12)へ流入する水の温度が上昇する。したがって、放熱器(12)の冷媒の出口温度が上昇し、膨張機(13)へ流入する冷媒の密度が低下する。その結果、圧縮機(11)と膨張機(13)の冷媒密度比が設計比のまま維持され、膨張機(13)において動力が確実に回収される。
第3の発明は、上記第1の発明において、上記水回路(20)は、放熱器(12)から出た温水が流入して貯留される貯湯タンク(23)を備えている。そして、上記水温調節手段(29)は、貯湯タンク(23)の温水を放熱器(12)の入口側へ導入し、放熱器(12)へ供給される水と混合させる温水導入通路(26)と、該温水導入通路(26)に設けられた流量調整弁(27)とを備えている。一方、本発明は、上記圧縮機(11)における冷媒密度に対する膨張機(13)における冷媒密度の比がその設計比より大きくなると、上記流量調整弁(27)を開状態にする温水制御手段(28)を備えているものである。
上記の発明では、運転条件の変動により、圧縮機(11)と膨張機(13)の冷媒密度比が設計比より大きくなると、温水制御手段(28)によって温水導入通路(26)の流量調整弁(27)が開く。そうすると、貯湯タンク(23)内の温水が温水導入通路(26)を通って放熱器(12)の入口側へ流れ、低温の水と混合する。これにより、放熱器(12)へ流入する水の温度が上昇する。したがって、放熱器(12)の冷媒の出口温度が上昇し、膨張機(13)へ流入する冷媒の密度が低下する。その結果、圧縮機(11)と膨張機(13)の冷媒密度比が設計比のまま維持され、膨張機(13)において動力が確実に回収される。
第4の発明は、上記第2または第3の発明において、上記温水制御手段(28)が、圧縮機(11)の吸入圧力と吸入温度から該圧縮機(11)における冷媒密度を算出し、圧縮機(11)の吐出圧力と放熱器(12)の出口温度とから膨張機(13)における冷媒密度を算出するように構成されているものである。
上記の発明では、簡易に検出可能な圧縮機(11)の吸入圧力や吐出圧力、放熱器(12)の出口温度等によって圧縮機(11)や膨張機(13)の冷媒密度が算出される。つまり、圧縮機(11)と膨張機(13)の冷媒密度比が簡易に算出される。
第5の発明は、上記第2または第3の発明において、上記温水制御手段(28)は、圧縮機(11)の吐出圧力が所定値より低くなると、圧縮機(11)における冷媒密度に対する膨張機(13)における冷媒密度の比がその設計比より大きいと判断するように構成されているものである。
上記の発明では、簡易に検出可能な圧縮機(11)の吐出圧力によって圧縮機(11)と膨張機(13)の冷媒密度比が設計比より大きいか否かが判断される。つまり、運転条件の変動により、圧縮機(11)の吸入圧力が低下すると、その吐出圧力も低下するため、この吐出圧力の低下によって圧縮機(11)における冷媒密度が低下したことが分かる。したがって、圧縮機(11)と膨張機(13)の冷媒密度比が設計比より大きいことが判断される。
第6の発明は、上記第2または第3の発明において、上記冷媒回路(10)には、放熱器(12)から出た冷媒の一部が膨張機(13)をバイパスして流れるバイパス通路(16)と、該バイパス通路(16)に設けられた流量調整弁(17)とが設けられている。一方、本発明は、上記圧縮機(11)における冷媒密度に対する膨張機(13)における冷媒密度の比がその設計比より小さくなると、上記流量調整弁(17)を開状態にする冷媒制御手段(18)を備えているものである。
上記の発明では、運転条件の変動により、圧縮機(11)の吸入圧力(吸入温度)が上昇すると、冷媒の質量流量が増加する。つまり、圧縮機(11)における冷媒密度が増大し、圧縮機(11)と膨張機(13)の冷媒密度比が設計比より小さくなる。そうすると、膨張機(13)において、流入冷媒の質量流量が過剰となり、流入した冷媒の一部は膨張せずに流出する。その結果、膨張機(13)で発生する動力が減少し、動力の回収効率が低下してしまう。
そこで、本発明では、冷媒制御手段(18)がバイパス通路(16)の流量調整弁(17)を開く。これにより、放熱器(12)から出た冷媒の一部が膨張機(13)をバイパスして流れるので、膨張機(13)における冷媒の質量流量が減少する。したがって、膨張機(13)において冷媒が確実に膨張するので、その膨張によって発生する動力の回収効率が向上する。
第7の発明は、上記第2または第3の発明において、上記冷媒回路(10)の冷媒が二酸化炭素であるものである。
上記の発明では、二酸化炭素を冷媒としているので、地球環境に優しいものとすることができる。
本発明によれば、圧縮機(11)と膨張機(13)の冷媒密度比が設計比より大きくなると、即ち膨張機(13)の冷媒質量流量が圧縮機(11)の冷媒質量流量より多くなると、放熱器(12)への水の供給温度を上昇させるようにした。したがって、放熱器(12)の冷媒出口温度を上昇させ、膨張機(13)の流入冷媒の密度を低下させることができる。これにより、予膨張を行わなくても、冷媒密度比を設計比のまま維持させることができ、膨張機(13)で発生する動力を確実に回収することができる。その結果、動力回収効率の低下を防止することができる。
また、第2の発明によれば、圧縮機(11)と膨張機(13)の冷媒密度比が設計比より大きくなると、放熱器(12)を出た温水の一部を該放熱器(12)の入口側へ戻すようにした。したがって、別途加熱手段を設けることなく、放熱器(12)への水の供給温度を確実に上昇させることができる。
また、第3の発明によれば、圧縮機(11)と膨張機(13)の冷媒密度比が設計比より大きくなると、貯湯タンク(23)の温水を放熱器(12)の入口側へ導入するようにした。したがって、別途加熱手段を設けることなく、放熱器(12)への水の供給温度を確実に上昇させることができる。
また、第4または第5の発明によれば、圧縮機(11)の吸入圧力や吐出圧力、放熱器(12)の冷媒の出口温度等の比較的簡易に検出できる冷媒物性値によって圧縮機(11)等の冷媒密度の変化をみるようにした。したがって、圧縮機(11)と膨張機(13)の冷媒密度比とその設計比との大小関係を簡易に判断することができる。
また、第6の発明によれば、圧縮機(11)と膨張機(13)の冷媒密度比が設計比より小さくなると、即ち膨張機(13)の冷媒質量流量が圧縮機(11)の冷媒質量流量より少なくなると、放熱器(12)を出た冷媒の一部を膨張機(13)に対してバイパスさせるようにした。これにより、膨張機(13)において過剰となった冷媒の質量流量を減少させることができる。その結果、膨張機(13)において冷媒を確実に膨張させることができるので、動力の回収効率の低下を防止することができる。
また、第7の発明によれば、冷媒回路(10)を循環する冷媒に二酸化炭素を用いるので、地球環境にやさしい装置を提供することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
《発明の実施形態1》
図1に示すように、本実施形態1の給湯機(1)は、冷媒回路(10)と水回路(20)を備えている。冷媒回路(10)は一次側としての熱源回路を構成し、水回路(20)は二次側としての利用回路を構成している。
上記冷媒回路(10)は、圧縮機(11)と放熱器(12)と膨張機(13)と蒸発器(14)とが順にそれぞれ冷媒配管で接続されている。この冷媒回路(10)は、二酸化炭素が冷媒として循環し、蒸気圧縮式冷凍サイクルを行うように構成されている。なお、冷媒回路(10)では、冷媒が図1において反時計回りに循環する。
上記圧縮機(11)は、冷媒を圧縮するもであり、例えば、ロータリ式圧縮機やスクロール式圧縮機などの容積型圧縮機により構成されている。この圧縮機(11)には、電動機(15)が接続されて該電動機(15)によって駆動するように構成されている。また、本実施形態では、圧縮機(11)によって冷媒がその臨界圧力以上まで圧縮される。
一方、上記膨張機(13)は、例えば、ロータリ式膨張機やスクロール式膨張機などの容積型膨張機により構成されている。この膨張機(13)は、上記電動機(15)に接続され、動力が圧縮機(11)に回収されるように構成されている。つまり、膨張機(13)と圧縮機(11)は、電動機(15)を介して機械的に接続されており、膨張機(13)において冷媒が膨張することにより発生するエネルギを回転動力として圧縮機(11)の駆動に利用し、動力を回収する。
なお、本実施形態において、圧縮機(11)における冷媒密度に対する膨張機(13)における冷媒密度の比は、夏期と冬期の間の中間期の条件で設計されている。以下、この設計で定めた密度比は、圧縮機(11)と膨張機(13)の設計比または単に設計比という。
上記放熱器(12)は、圧縮機(11)で圧縮された高圧の冷媒と、水回路(20)の水ととを熱交換させて該水を加熱するように構成されている。つまり、この放熱器(12)は、冷媒が水と熱交換する水熱交換器を構成している。
上記蒸発器(14)は、膨張機(13)で膨張した低圧の冷媒と空気(室外空気)とを熱交換させて該冷媒を蒸発させるように構成されている。つまり、この蒸発器(14)は、冷媒が空気と熱交換する空気熱交換器を構成している。
上記冷媒回路(10)は、バイパス通路(16)とバイパス弁(17)を備えている。バイパス通路(16)は、入口側である一端が放熱器(12)と膨張機(13)の間の冷媒配管に接続され、出口側である他端が膨張機(13)と蒸発器(14)の間の冷媒配管に接続されている。つまり、このバイパス通路(16)は、放熱器(12)を出た冷媒が膨張機(13)をバイパスするように構成されている。バイパス弁(17)は、バイパス通路(16)の途中に設けられている。このバイパス弁(17)は、開度可変な流量調整弁を構成している。
上記水回路(20)は、水ポンプ(22)と貯湯タンク(23)を有し、冷媒回路(10)の放熱器(12)に接続されている。
具体的に、上記水回路(20)は、放熱器(12)と貯湯タンク(23)と水ポンプ(22)とが順に水循環通路(21)によって接続されている。この水回路(20)では、水ポンプ(22)により、貯湯タンク(23)と放熱器(12)との間で水が図1において反時計回りに循環する。貯湯タンク(23)において、流出側の水循環通路(21)が底部に接続され、流入側の水循環通路(21)が上部に接続されている。上述したように、貯湯タンク(23)から放熱器(12)へ流れた水は、冷媒との熱交換によって加熱される。なお、貯湯タンク(23)は、水循環通路(21)とは別に、貯湯された湯を上部より取り出して浴槽等へ供給するための給湯配管と、底部へ水道水を供給するための給水配管とが設けられている。この貯湯タンク(23)内の水は、上部から下部へいくに従って低温となっている。
また、上記水回路(20)は、本発明の特徴として、温水戻し通路(24)と戻し弁(25)を備えている。そして、これら温水戻し通路(24)と戻し弁(25)は、本発明に係る水温調節手段(29)を構成している。
上記温水戻し通路(24)は、入口側である一端が放熱器(12)の下流に接続され、出口側である他端が水ポンプ(22)の上流に接続されている。つまり、この温水戻し通路(24)は、放熱器(12)で加熱された水の一部を水ポンプ(22)の上流、即ち放熱器(12)の入口側に戻すように構成されている。上記戻し弁(25)は、温水戻し通路(24)の途中に設けられ、開度可変な流量調整弁を構成している。
本実施形態の給湯機(1)は、各種センサ(31〜34)とコントローラ(30)を備えている。
具体的に、上記冷媒回路(10)には、吐出圧力センサ(31)と、出口温度センサ(32)と、蒸発温度センサ(33)と、吸入温度センサ(34)とが設けられている。吐出圧力センサ(31)は、圧縮機(11)の吐出冷媒の圧力を検出する圧力検出手段を構成している。出口温度センサ(32)は、放熱器(12)から出た冷媒の温度を検出する温度検出手段を構成している。蒸発温度センサ(33)は、蒸発器(14)における冷媒の蒸発温度を検出する温度検出手段を構成している。吸入温度センサ(34)は、圧縮機(11)の吸入冷媒の温度を検出する温度検出手段を構成している。
上記コントローラ(30)には、温水制御部(28)と冷媒制御部(18)が設けられている。また、コントローラ(30)には、吐出圧力センサ(31)、出口温度センサ(32)、蒸発温度センサ(33)および吸入温度センサ(34)のそれぞれの検出値が入力される。
上記温水制御部(28)は、入力された蒸発温度に相当する冷媒の飽和圧力を算出し、その飽和圧力と入力された吸入温度とに基づいて圧縮機(11)の吸入冷媒の密度を算出するように構成されている。また、温水制御部(28)は、入力された吐出圧力と出口温度とに基づいて膨張機(13)の吸入冷媒の密度を算出するように構成されている。そして、温水制御部(28)は、圧縮機(11)の吸入冷媒の密度に対する膨張機(13)の吸入冷媒の密度の比がその設計比より大きいか否かを判断し、大きいと判断すると、戻し弁(25)を開状態にする。なお、この温水制御部(28)と温水戻し通路(24)と戻し弁(25)は、本発明に係る水温調節手段(29)を構成している。
上記冷媒制御部(18)は、温水制御部(28)によって圧縮機(11)の吸入冷媒の密度に対する膨張機(13)の吸入冷媒の密度の比がその設計比より小さいと判断すると、バイパス弁(17)を開状態にする。つまり、上記温水制御部(28)は、圧縮機(11)と膨張機(13)の冷媒の密度比に基づいて戻し弁(25)を制御する温水制御手段を構成している。冷媒制御部(18)は、圧縮機(11)と膨張機(13)の冷媒の密度比に基づいてバイパス弁(17)を制御する冷媒制御手段を構成している。
−運転動作−
次に、上記給湯機(1)の運転動作について説明する。
先ず、電動機(15)および水ポンプ(22)を駆動する。そうすると、冷媒回路(10)において、圧縮機(11)および膨張機(13)が駆動し、冷媒が循環して蒸気圧縮式冷凍サイクルが行われる。一方、水回路(20)において、貯湯タンク(23)から放熱器(12)へ水が供給され、再び貯湯タンク(23)へ戻される。なお、ここでは、バイパス弁(17)および戻し弁(25)が閉状態に設定されている。
図2に破線で示すように、冷媒回路(10)では、冷媒の状態が、A→B→C→Dの順に変化する。具体的に、冷媒は圧縮機(11)で圧縮され超臨界状態の高圧冷媒となって吐出される(図2のB点)。このB点の冷媒圧力は、吐出圧力センサ(31)が検出する。吐出された高圧冷媒は、放熱器(12)へ流れ、水回路(20)の水と熱交換する。この熱交換により、高圧冷媒は水に対して放熱して冷却され(図2のC点)、水は加熱されて温水となる。このC点の冷媒温度は、出口温度センサ(32)が検出する。なお、本実施形態では、例えば、貯湯タンク(23)から放熱器(12)へ供給される水の温度は9℃に設定され、その水が放熱器(12)において65℃まで加熱されるように設定されている。この放熱器(12)で加熱された水(温水)は、貯湯タンク(23)へ戻って貯湯される。
上記放熱器(12)で熱交換を行った高圧冷媒は、冷媒配管を通って膨張機(13)へ流れる。この膨張機(13)において、高圧冷媒が膨張し、低圧冷媒となる(図2のD点)。この冷媒の膨脹により発生するエネルギが膨張機(13)の回転動力として回収される。この回収された回転動力は、電動機(15)を介して圧縮機(11)の駆動に利用される。
上記膨張後の低圧冷媒は、蒸発器(14)へ流れる。この蒸発器(14)において、低圧冷媒は、室外空気と熱交換する。この熱交換により、低圧冷媒は、室外空気から吸熱し、蒸発して過熱される。この蒸発器(14)における冷媒の蒸発温度は、蒸発温度センサ(33)が検出する。蒸発したガス冷媒は、冷媒配管を通って圧縮機(11)へ吸入される(図2のA点)。このA点の冷媒温度は、蒸発温度に過熱度(例えば、5℃)を加えた温度であり、吸入温度センサ(34)が検出する。圧縮機(11)へ吸入されたガス冷媒は、再び圧縮されて、上述したサイクルを繰り返す。
次に、運転条件が変化した場合のコントローラ(30)の制御動作について説明する。このコントローラ(30)による制御は、図3に示すように行われる。
先ず、ステップS1において、温水制御部(28)が圧縮機(11)の吸入冷媒密度を算出する。具体的に、温水制御部(28)は、蒸発温度センサ(33)から送られた蒸発温度に相当する冷媒の飽和圧力を算出する。つまり、この飽和圧力は、蒸発器(14)の蒸発圧力や圧縮機(11)の吸入圧力に相当する(以下、蒸発圧力という)。そして、温水制御部(28)は、この蒸発圧力と、吸入温度センサ(34)から送られた吸入温度とから圧縮機(11)における吸入冷媒の密度を算出する。即ち、圧縮機(11)における冷媒密度が算出される。
ステップS2において、温水制御部(28)が膨張機(13)の吸入冷媒密度を算出する。具体的に、温水制御部(28)は、吐出圧力センサ(31)から送られた吐出圧力と、出口温度センサ(32)から送られた出口温度とから膨張機(13)における吸入冷媒の密度を算出する。即ち、膨張機(13)における冷媒密度が算出される。
ステップS3では、温水制御部(28)が、圧縮機(11)の吸入冷媒密度に対する膨張機(13)の吸入冷媒密度の比(以下、単に、密度比という)が設計比よりも大きいか否かを判断する。密度比が設計比より大きいと判断すると、ステップS4へ移行し、温水制御部(28)が戻し弁(25)を開状態にする。その後、制御はスタートへ戻る。
ここで、密度比が設計比より大きくなる運転条件は、例えば、外気温度が低下した場合である。外気温度が低下すると、蒸発器(14)での蒸発温度(蒸発圧力)が低下し、圧縮機(11)の吸入温度(吸入圧力)が低下する(図2のA1点)。圧縮機(11)の吸入温度(吸入圧力)が低下すると、冷媒の比体積が増加し、冷媒の質量流量が減少する。つまり、圧縮機(11)の吸入冷媒密度が低下する。このままでは、圧縮機(11)および膨張機(13)の密度比が設計比より大きくなり、膨張機(13)における動力回収効率が低下してしまう。また、圧縮機(11)の吸入圧力が低下すると、その吐出圧力が低下し、放熱器(12)における水の加熱量が減少する。したがって、水を所定温度まで加熱することができない。
そこで、本発明では、上述したように、戻し弁(25)が開く。そうすると、冷媒回路(10)では、図2に実線で示すように、冷媒の状態がA1→B1→C1→D1の順に変化する。具体的に、水回路(20)において、放熱器(12)で加熱された水(65℃)の一部が温水戻し通路(24)へ流れ、残りが貯湯タンク(23)へ戻る。温水戻し通路(24)へ流れた水(65℃)は、水ポンプ(22)の入口側(上流側)で貯湯タンク(23)からの水(9℃)と合流する。合流後の水は、9℃よりも高い温度(例えば、40℃)となり、放熱器(12)へ流れる。つまり、放熱器(12)への水の流入温度が上昇する。そうすると、放熱器(12)において、冷媒の水に対する放熱量が減少し、放熱器(12)の冷媒の出口温度が上昇する(図2のC1点)。これにより、膨張機(13)の吸入冷媒密度が低下することになる。つまり、圧縮機(11)の吸入冷媒密度が低下するが、膨張機(13)の吸入冷媒密度も低下するため、密度比が設計比のまま維持される。その結果、膨張機(13)における動力回収効率の低下を防止することができる。
一方、ステップS4において、密度比が設計比より小さいと判断されると、ステップS5へ移行し、戻し弁(25)が全閉であるか否かが判断される。戻し弁(25)が全閉であると判断されると、ステップS6へ移行し、冷媒制御部(18)がバイパス弁(17)を開状態にする。その後、制御はスタートへ戻る。
ここで、密度比が設計比より小さくなる運転条件は、例えば、外気温度が上昇した場合である。外気温度が上昇すると、蒸発器(14)での蒸発温度(蒸発圧力)が上昇し、圧縮機(11)の吸入温度(吸入圧力)が上昇する(図2のA2点)。圧縮機(11)の吸入温度(吸入圧力)が上昇すると、冷媒の比体積が減少し、冷媒の質量流量が増加する。つまり、圧縮機(11)の吸入冷媒密度が増大する。したがって、このままでは、圧縮機(11)および膨張機(13)の密度比が設計比より小さくなる。そのため、膨張機(13)において、吸入冷媒の質量流量が過剰となり、流入した冷媒の一部は膨張せずに流出する。その結果、膨張機(13)における動力回収効率が低下してしまう。
そこで、本発明では、上述したように、戻し弁(25)が全閉の場合、バイパス弁(17)が開く。そうすると、冷媒回路(10)では、図2に一点鎖線で示すように、冷媒の状態がA2→B2→C2→D2の順に変化する。具体的に、冷媒回路(10)において、放熱器(12)で放熱した冷媒は、一部がバイパス通路(16)へ流れて膨張機(13)をバイパスし、残りが膨張機(13)へ流入する。そうすると、膨張機(13)において、冷媒の質量流量が減少する。したがって、膨張機(13)へ流入した冷媒の全部が膨張する。これにより、膨張機(13)における動力回収効率の低下を防止することができる。
ステップS5において、戻し弁(25)が全閉でないと判断されると、ステップS7へ移行し、温水制御部(28)が戻し弁(25)を全閉状態にする。その後、制御はスタートに戻る。つまり、戻し弁(25)が開いている場合、その戻し弁(25)が閉じられる。これにより、図2に一点鎖線で示すように、冷媒回路(10)では、冷媒の状態がA2→B2→C2→D2の順に変化する。具体的に、放熱器(12)で加熱された高温の水が水ポンプ(22)の入口側に供給されないので、放熱器(12)への水の流入温度が低下する。そうすると、放熱器(12)の冷媒の出口温度が低下する。これにより、膨張機(13)の吸入冷媒密度が増加することになる。その結果、密度比が設計比のまま維持され、膨張機(13)における動力回収効率の低下を防止することができる。
−実施形態1の効果−
以上説明したように、本実施形態では、圧縮機(11)の冷媒密度が上昇して圧縮機(11)と膨張機(13)の密度比が設計比より大きくなると、放熱器(12)で加熱した水の一部を放熱器(12)の入口側に供給するようにした。これにより、放熱器(12)において、水の流入温度を上昇させて、冷媒の出口温度を上昇させることができる。したがって、膨張機(13)の吸入冷媒密度を低下させることができ、密度比を設計比のまま維持させることができる。その結果、従来冷媒回路(10)側で行っていた前絞り(予膨張)の制御をしなくても、膨張機(13)における動力回収効率の低下を防止することができる。
また、本実施形態では、圧縮機(11)の冷媒密度が低下して圧縮機(11)と膨張機(13)の密度比が設計比より小さくなると、放熱器(12)から流出した冷媒の一部を膨張機(13)に対してバイパスさせるようにした。したがって、膨張機(13)における吸入冷媒の質量流量を減少させることができる。これにより、膨張機(13)において吸入冷媒の全部を確実に膨張させることができる。その結果、膨張機(13)における動力回収効率の低下を防止できる。
また、本実施形態では、冷媒回路(10)を循環する冷媒に二酸化炭素を用いているので、地球環境にやさしい装置を提供することができる。
−実施形態1の変形例−
本変形例は、上記実施形態1が圧縮機(11)および膨張機(13)の密度比を中間期条件で設計したのに代えて、夏期条件で設計した場合である。つまり、本変形例では、比較的高い外気温度が運転条件として設定される。この場合、冷媒回路(10)では、図4に破線で示すように、冷媒の状態がA→B→C→Dの順に変化する。
ここで、例えば外気温度が低下した場合、ステップS3において、密度比が設計比より大きいと判断され、ステップS4へ移行する。つまり、外気温度が低下すると、圧縮機(11)の吸入圧力が低下し(図4のA1点)、圧縮機(11)における冷媒の質量流量が減少するので、吸入冷媒密度が低下する。
そこで、ステップS4において、温水制御部(28)が戻し弁(25)を開状態にする。そうすると、冷媒回路(10)では、図4に一点鎖線で示すように、冷媒の状態がA1→B1→C1→D1の順に変化する。具体的に、放熱器(12)で加熱された水の一部が温水戻し通路(24)を通じて水ポンプ(22)の入口側(上流側)に流れるので、放熱器(12)への水の流入温度が上昇する。そうすると、放熱器(12)の冷媒の出口温度が上昇し(図4のC1点)、膨張機(13)の吸入冷媒密度が低下する。その結果、密度比が設計比のまま維持される。なお、制御は、ステップS4が終了すると、スタートへ戻る。
上記の状態において、外気温度がさらに低下した場合、再びステップS3で密度比が設計比より大きいと判断され、ステップS4へ移行する。つまり、圧縮機(11)の吸入圧力がさらに低下し(図4のA2点)、圧縮機(11)の吸入冷媒密度が低下する。そこで、ステップS4において、温水制御部(28)が戻し弁(25)の開度を大きくする。そうすると、冷媒回路(10)では、図4に実線で示すように、冷媒の状態がA2→B2→C2→D2の順に変化する。具体的に、戻し弁(25)の開度が大きくなると、温水戻し通路(24)を流れる温水量が増加する。これにより、放熱器(12)における水の流入温度がさらに上昇し、放熱器(12)の冷媒の出口温度が上昇する(図3のC2点)。その結果、膨張機(13)の吸入冷媒密度がさらに低下し、密度比が設計比のまま維持される。
このように、温水制御部(28)は、外気温度が設計条件で定めた値から低下するに従って戻し弁(25)の開度を大きくするように構成されている。つまり、温水制御部(28)は、外気温度の低下量に応じて戻し弁(25)の開度制御を行う。本変形例のように、夏期条件で設計した場合、外気温度の変動としては大抵は低下する傾向になるので、バイパス弁(17)の制御を殆ど行うことなく、戻し弁(25)の制御だけで対応することができる。
《発明の実施形態2》
本実施形態2は、上記実施形態1におけるコントローラ(30)の制御動作を変更するようにしたものである。つまり、本実施形態のコントローラ(30)は、圧縮機(11)の吐出圧力に基づいて、戻し弁(25)およびバイパス弁(17)を制御するように構成されている。
上記コントローラ(30)は、図5に示すように、制御動作を行う。先ず、ステップS1において、温水制御部(28)は、吐出圧力センサ(31)から送られた吐出圧力が目標値より低いか否かを判断する。この目標値は、放熱器(12)において水を所定温度(65℃)まで加熱する際の冷媒圧力に設定されている。
ステップS1において、吐出圧力が目標値より低いと判断されると、ステップS2へ移行する。ここで、吐出圧力が目標値より低くなる運転条件は、例えば、外気温度が低下した場合である。上述したように、外気温度が低下すると、蒸発器(14)での蒸発圧力が低下するので、圧縮機(11)の吸入圧力が低下してその吐出圧力が低下する。つまり、この状態では、圧縮機(11)と膨張機(13)の密度比が設計比より大きくなる。
そこで、ステップS2において、温水制御部(28)が戻し弁(25)が開状態にする。そうすると、上記実施形態1と同様に、冷媒回路(10)では、冷媒の状態が図2に実線で示すA1→B1→C1→D1の順に変化する。したがって、膨張機(13)の吸入冷媒密度が低下するので、密度比が設計比のまま維持される。その結果、膨張機(13)における動力回収効率の低下を防止することができる。
一方、ステップS1において、吐出圧力が目標値より大きいと判断されると、ステップS3へ移行し、戻し弁(25)が全閉であるか否かが判断される。そして、戻し弁(25)が全閉であると判断されると、ステップS4へ移行する。ここで、吐出圧力が目標値より大きくなる運転条件は、例えば、外気温度が上昇した場合である。上述したように、外気温度が上昇すると、蒸発器(14)での蒸発圧力が上昇するので、圧縮機(11)の吸入圧力が上昇してその吐出圧力が上昇する。つまり、この状態では、圧縮機(11)と膨張機(13)の密度比が設計比より小さくなる。
そこで、ステップS4において、冷媒制御部(18)がバイパス弁(17)を開状態にする。そうすると、上記実施形態1と同様に、冷媒回路(10)では、冷媒の状態が図2に一点鎖線で示すA2→B2→C2→D2の順に変化する。つまり、膨張機(13)において、冷媒の質量流量を減少させることができ、吸入冷媒の全部を確実に膨張させることができる。その結果、膨張機(13)における動力回収効率の低下を防止できる。
また、ステップS3において、戻し弁(25)が全閉でないと判断されると、ステップS5へ移行し、温水制御部(28)が戻し弁(25)を全閉状態にする。これにより、上記実施形態1と同様に、冷媒回路(10)では、冷媒の状態が図2に一点鎖線で示すA2→B2→C2→D2の順に変化する。つまり、放熱器(12)の冷媒の出口温度を低下させて、膨張機(13)の吸入冷媒密度を増加させることができる。その結果、密度比を設計比のまま維持することができ、膨張機(13)において動力を確実に回収でき、その回収効率の低下を防止することができる。
このように、本実施形態では、圧縮機(11)の吐出圧力に基づいて密度比の増加または低下を検知している。また、温水制御部(28)は、吐出圧力の低下量に応じて戻し弁(25)の開度制御を行い、吐出圧力の上昇量に応じて冷媒制御部(18)の開度制御を行うようにしてもよい。その他の構成、作用および効果は、実施形態1と同様である。
《発明の実施形態3》
本実施形態3は、上記実施形態1の水回路(20)において水温調節手段(29)の構成を変更したものである。つまり、本実施形態は、温水戻し通路(24)の代わりに温水導入通路(26)を設けるようにしたものである。
図6に示すように、上記温水導入通路(26)の入口側の一端は、貯湯タンク(23)に接続されている。具体的に、この温水導入通路(26)の一端は、貯湯タンク(23)の概ね中央胴部に接続され、貯湯タンク(23)内の高温域と低温域の間の中温域の水が流入するように構成されている。温水導入通路(26)の出口側の他端は、水ポンプ(22)の入口側(上流側)の水循環通路(21)に接続されている。そして、この温水導入通路(26)には、開度可変の流量調整弁である導入弁(27)が設けられている。つまり、本実施形態では、温水導入通路(26)と導入弁(27)と温水制御部(28)が水温調節手段(29)を構成している。そして、本実施形態において、温水制御部(28)は、密度比が設計比より大きいと判断すると、導入弁(27)を開状態にするように構成されている。
次に、上記コントローラ(30)の制御動作について、実施形態1と異なる点を説明する。ステップS3において、密度比が設計比より大きいと判断されると、ステップS4へ移行し、温水制御部(28)が導入弁(27)を開状態にする。そうすると、貯湯タンク(23)内の中温域の水が温水導入通路(26)を通って水ポンプ(22)の入口側の水循環通路(21)へ流れ、貯湯タンク(23)の底部から送られた低温域の水(9℃)と合流する。合流後の水は、9℃よりも高い温度(例えば、40℃)となり、放熱器(12)へ流れる。つまり、放熱器(12)における水の流入温度が上昇する。これにより、放熱器(12)の冷媒の出口温度が上昇し、膨張機(13)の吸入冷媒密度が低下する。したがって、密度比が設計比のまま維持され、膨張機(13)における動力回収効率の低下を防止することができる。なお、ステップS5では、導入弁(27)が全閉か否かが判断され、開いていると判断されると、ステップS7において温水制御部(28)が導入弁(27)を全閉状態にする。
このように、本実施形態では、放熱器(12)で加熱された高温水の一部を利用するのではなく、貯湯タンク(23)内の中温域の水を利用して放熱器(12)の水の流入温度を上昇させるようにした。その他の構成、作用および効果は、実施形態1と同様である。
《その他の実施形態》
なお、本発明は、上記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
例えば、上記実施形態1および2において、水回路(20)の貯湯タンク(23)を省略するようにしてもよい。この場合、水道水が放熱器(12)へ直接供給される一方、該放熱器(12)で所定温度に加熱された水が浴槽等へ直接供給される。
また、上記実施形態では、蒸発器(14)における冷媒の蒸発温度から圧縮機(11)の吸入圧力(蒸発圧力)を算出するようにしたが、圧縮機(11)の吸入側に圧力センサを設けて直接吸入圧力を検出するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、圧縮機(11)と膨張機(13)を電動機(15)を介して接続するようにしたが、圧縮機(11)の駆動軸の一端に膨張機(13)を、他端に電動機(15)を接続するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、圧縮機(11)と膨張機(13)を機械的に接続するようにしたが、これに代えて、膨張機(13)に発電機を機械的に接続し、圧縮機(11)をその発電機に電気的に接続するようにしてもよい。つまり、この場合、膨張機(13)で発生した回転動力が電力として発電機に回収され、その電力が圧縮機(11)の駆動に用いられる。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、互いに機械的に接続された圧縮機と膨張機を有する冷媒回路を用いて給湯水を生成する給湯機として有用である。
実施形態1の給湯機の全体構成を示す配管系統図である。 実施形態1の冷凍サイクルの冷媒状態を示すモリエル線図である。 実施形態1の制御動作を示すフローチャート図である。 実施形態1の変形例の冷凍サイクルの冷媒状態を示すモリエル線図である。 実施形態2の制御動作を示すフローチャート図である。 実施形態3の給湯機の全体構成を示す配管系統図である。
符号の説明
1 給湯機
10 冷媒回路
11 圧縮機
12 放熱器
13 膨張機
14 蒸発器
16 バイパス通路
17 バイパス弁(流量調整弁)
18 冷媒制御部(冷媒制御手段)
20 水回路
23 貯湯タンク
24 温水戻し通路
25 戻し弁(流量調整弁)
26 温水導入通路
27 導入弁(流量調整弁)
28 温水制御部(温水制御手段)
29 水温調節手段

Claims (7)

  1. 圧縮機(11)と放熱器(12)と膨張機(13)と蒸発器(14)とが順に接続され、上記膨張機(13)で冷媒の膨張により発生した動力が上記圧縮機(11)に回収される冷媒回路(10)と、
    水が上記放熱器(12)へ供給され、冷媒から吸熱して温水となる水回路(20)とを備えた給湯器であって、
    上記圧縮機(11)における冷媒密度に対する膨張機(13)における冷媒密度の比が設計比より大きくなると、上記放熱器(12)への水の供給温度を上昇させる水温調節手段(29)を備えている
    ことを特徴とする給湯機。
  2. 請求項1において、
    上記水温調節手段(29)は、放熱器(12)から出た温水の一部を該放熱器(12)の入口側へ戻し、放熱器(12)へ供給される水と混合させる温水戻し通路(24)と、該温水戻し通路(24)に設けられた流量調整弁(25)とを備えると共に、圧縮機(11)における冷媒密度に対する膨張機(13)における冷媒密度の比がその設計比より大きくなると、上記流量調整弁(25)を開状態にする温水制御手段(28)を備えている
    ことを特徴とする給湯機。
  3. 請求項1において、
    上記水回路(20)は、放熱器(12)から出た温水が流入して貯留される貯湯タンク(23)を備え、
    上記水温調節手段(29)は、貯湯タンク(23)の温水を放熱器(12)の入口側へ導入し、放熱器(12)へ供給される水と混合させる温水導入通路(26)と、該温水導入通路(26)に設けられた流量調整弁(27)とを備えると共に、圧縮機(11)における冷媒密度に対する膨張機(13)における冷媒密度の比がその設計比より大きくなると、上記流量調整弁(27)を開状態にする温水制御手段(28)を備えている
    ことを特徴とする給湯機。
  4. 請求項2または3において、
    上記温水制御手段(28)は、圧縮機(11)の吸入圧力と吸入温度から該圧縮機(11)における冷媒密度を算出し、圧縮機(11)の吐出圧力と放熱器(12)の出口温度とから膨張機(13)における冷媒密度を算出するように構成されている
    ことを特徴とする給湯機。
  5. 請求項2または3において、
    上記温水制御手段(28)は、圧縮機(11)の吐出圧力が所定値より低くなると、圧縮機(11)における冷媒密度に対する膨張機(13)における冷媒密度の比がその設計比より大きいと判断するように構成されている
    ことを特徴とする給湯機。
  6. 請求項2または3において、
    上記冷媒回路(10)には、放熱器(12)から出た冷媒の一部が膨張機(13)をバイパスして流れるバイパス通路(16)と、該バイパス通路(16)に設けられた流量調整弁(17)とが設けられる一方、
    上記圧縮機(11)における冷媒密度に対する膨張機(13)における冷媒密度の比がその設計比より小さくなると、上記流量調整弁(17)を開状態にする冷媒制御手段(18)を備えている
    ことを特徴とする給湯機。
  7. 請求項2または3において、
    上記冷媒回路(10)の冷媒は、二酸化炭素である
    ことを特徴とする給湯機。
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