JP2007308596A - 液体漂白剤組成物、及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(a)過酸化水素又は水中で過酸化水素を生成する化合物、(b)非イオン界面活性剤45質量%〜80質量%、(c)カリウムイオン、ルビジウムイオン及びセシウムイオンからなる群から選択される1以上の金属イオン、(d)ホウ酸、ホウ砂、及びホウ酸塩から選ばれる1以上の化合物、並びに(e)隣り合う炭素原子の両方にそれぞれ1つヒドロキシ基を有する部位が1つ以上存在する化合物、を含有する液体漂白剤組成物。
【選択図】なし
Description
本発明の液体漂白剤組成物は、(a)成分として過酸化水素又は水中で過酸化水素を生成する化合物を含有する。水中で過酸化水素を生成する化合物としては、過炭酸塩、過ホウ酸塩等が挙げられる。(a)成分の過酸化水素としての含有量は、液体漂白剤組成物中に好ましくは0.1〜6質量%、より好ましくは0.5〜5質量%、更に好ましくは1〜4.5質量%、より更に好ましくは1〜3質量%である。このような範囲において優れた漂白効果を得ることができる。
本発明の液体漂白剤組成物は、(b)成分として非イオン界面活性剤を含有する。非イオン界面活性剤としては下記一般式(3)の化合物が好ましい。
R3a−O[(EO)a/(PO)b]−H (3)
〔式中、R3aは炭素数10〜18、好ましくは12〜14の、アルキル基又はアルケニル基を示す。aは数平均付加モル数0〜20の数、bは数平均付加モル数0〜20の数を示し、a及びbの両者が0の場合を除く。好ましくはaの数平均付加モル数は6〜15、より好ましくは7〜12が良好であり、bの数平均付加モル数は0〜10、より好ましくは0〜5、特に好ましくは0〜3の数である。〕
R4a−O(EO)a(PO)b(EO)c−H (4)
〔式中、R4aは炭素数10〜18、好ましくは12〜14の、アルキル基又はアルケニル基を示す。aは数平均付加モル数1〜20の数、bは数平均付加モル数1〜20の数、cは数平均付加モル数1〜20の数を示す。好ましくは、aの数平均付加モル数は6〜15、より好ましくは7〜12が良好であり、bの数平均付加モル数は1〜10、より好ましくは1〜5、特に好ましくは1〜3の数が良好であり、cの数平均付加モル数は6〜15、より好ましくは7〜12である。〕
本発明の液体漂白剤組成物は、(c)成分として、カリウムイオン、ルビジウムイオン及びセシウムイオンからなる群から選択される1以上の金属イオンを含有する。
本発明の液体漂白剤組成物は、(d)成分としてホウ酸、ホウ砂及びホウ酸塩から選ばれる少なくとも1種の化合物を含有する。ホウ酸塩としては、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、ホウ酸アンモニウム、4ホウ酸ナトリウム、4ホウ酸カリウム、4ホウ酸アンモニウム等が挙げられる。
本発明の液体漂白剤組成物は、(e)成分としてポリオール化合物を含有する。本発明において、ポリオール化合物とは、液体漂白剤組成物中で(d)成分とモノ体又はジ体を形成し得る化合物であり(下記一般式を参照)、隣り合う炭素原子の両方にそれぞれ1つヒドロキシ基を有する部位が1つ以上存在する化合物、及び/又は3個以上のヒドロキシ基を有する化合物が好適である。更に、3個以上のヒドロキシ基を有し、且つ隣り合う炭素原子の両方にそれぞれ1つヒドロキシ基を有する部位が1つ以上存在するような構造を有する化合物も好ましい。(e)成分の具体的例としては下記(1)〜(4)の化合物が好適であり、これらの化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種以上を用いることができる。
(2)ソルビトール、マンニトール、マルチトース、イノシトール、及びフィチン酸から選ばれる糖アルコール類;
(3)グルコース、アピオース、アラビノース、ガラクトース、リキソース、マンノース、ガロース、アルドース、イドース、タロース、キシロース、及びフルクトースから選ばれる還元糖類、及びこれらの誘導体(アルキル(ポリ)グリコシド等);並びに
(4)デンプン、デキストラン、キサンタンガム、グアガム、カードラン、プルラン、アミロース、及びセルロースから選ばれる多糖類。
本発明の液体漂白剤組成物は、漂白活性化剤を含有し得る。本明細書中において、漂白活性化剤とは、無機過酸化物と反応することで有機過酸を生成する化合物を意味する。本発明の漂白活性化剤としては、以下の一般式で表されるエステル結合を有する化合物が挙げられる。
R−C(=O)−LG (1)
〔式中、R2は、炭素数6〜13の直鎖又は分岐鎖のアルキル基もしくはアルケニル基、アリール基、又はアルキル基(炭素数1〜8)置換アリール基である。LGは脱離基である。〕
本発明の液体漂白剤組成物は、(c)成分の非イオン界面活性剤以外に、特許庁公報「周知・慣用技術集(衣料用粉末洗剤)」日本国特許庁、平成10年3月26日、P4〜22に記載されている、陽イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、両性界面活性剤を含有し得る。
更に、本発明の液体漂白剤組成物は、(c)成分以外の金属イオンとしてナトリウムイオンを含有し得る。(c)成分/ナトリウムイオンのモル比は、液感の向上の観点から1/100〜5/1、更に1/50〜3/1、特に1/20〜2/1が好ましい。
本発明の液体漂白剤組成物は、過酸化水素及び漂白活性化剤の安定性向上の観点から、金属封鎖剤を含有し得る。金属封鎖剤としては、ホスホン酸系が好ましく用いられる。その具体例としては、エタン−1,1−ジホスホン酸、エタン−1,1,2−トリホスホン酸塩、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、エタンヒドロキシ−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1,2−ジカルボキシ−1,2−ジホスホン酸、メタンヒドロキシホスホン酸、ニトリロトリメチレンホスホン酸、エチレンジアミンテトラキスメチレンホスホン酸等の有機ホスホン酸誘導体等が挙げられる。これらは1種又は2種以上配合することができる。中でも、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、エチレンジアミンテトラキスメチレンホスホン酸等が好ましい。
本発明の液体漂白剤組成物は、過酸化水素及び漂白活性化剤の安定性向上の観点から、ラジカルトラップ剤を含有し得る。ラジカルトラップ剤としては、フェノール系、すなわちフェノール性OH基を有する化合物、そのエステル誘導体やエーテル誘導体等の誘導体が好ましい。好適な例としては、ジメトキシフェノール、カテコール、ハイドロキノン、メトキシフェノール、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)等が挙げられる。
本発明の液体漂白剤組成物は、香料等の各種成分を安定する観点から、ハイドロトロープ剤を含有し得る。ハイドロトロープ剤としては、エタノール、イソプロパノール、フェニルポリオキシエチレンアルコール等の1価アルコール類や、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン等の多価アルコール類等が挙げられる。
本発明の液体漂白剤組成物は、20℃におけるpHが好ましくは4〜7、より好ましくは4.6〜7、更に好ましくは5〜7において、安定性の向上、特に漂白活性化剤を配合する場合の更なる安定化を実現でき、貯蔵後でも優れた漂白洗浄性能を発現する。
本発明の液体漂白剤組成物は、(a)成分、(b)成分、(c)成分の供給源である化合物、(d)成分、(e)成分及びその他の任意成分を混合することで得ることができる。すなわち、(c)成分の供給源である化合物を他の成分と混合することが好ましい。特に、カリウム、ルビジウム及びセシウムからなる群から選択される1以上の金属の水酸化物を、他成分と混合する工程を包含することが好ましい。これら水酸化物は、配合成分の総量基準で0.1〜5質量%用いることが好ましい。
液体漂白剤組成物中の金属イオンのモル濃度を、日本ジャーレルアッシュ(株)製の原子吸光/炎光共用分光分析装置AA−855により測定した。
液体漂白剤組成物の20℃のpHを、(株)堀場製作所製pHメータF52、pH電極6367-S004を用いて測定した。
液体漂白剤組成物を100mLガラス製サンプルビンに80g入れ、50℃にて一ヶ月間貯蔵した。その後、液の外観を目視により以下の基準で評価した。
評価基準
○:均一透明な液体である。
×:相分離する、完全に白濁している、又はゲル化しており、ほとんど流動しない。
100mLガラス製サンプルビン(マルエム;No.5)に液体漂白剤組成物80gを入れ、マグネティックスターラーで攪拌しながらウォーターバスで緩やかに昇温し、濁ったところで加熱を止めて冷却した。混合物が透明になったときの温度を曇点とした。
100mLガラス製サンプルビンに液体漂白剤組成物を80g入れ、70℃で2週間貯蔵した。貯蔵前後の液体漂白剤組成物中の漂白活性化剤含有量を高速液体クロマトグラフィーで測定し、下式により漂白活性化剤残存率を求めた。
・漂白活性化剤(1):iso−ノナノイルオキシベンゼンカルボン酸
・漂白活性化剤(2):ドデカノイルオキシベンゼンカルボン酸
・b−1ポリオキシエチレンラウリルエーテル(エチレンオキサイド平均付加モル数12)
・b−2:ポリオキシエチレンアルキル(炭素数12〜14の第2級アルキル基)エーテル(エチレンオキサイド平均付加モル数7)
Claims (7)
- (a)過酸化水素又は水中で過酸化水素を生成する化合物、(b)非イオン界面活性剤45質量%〜80質量%、(c)カリウムイオン、ルビジウムイオン及びセシウムイオンからなる群から選択される1以上の金属イオン、(d)ホウ酸、ホウ砂、及びホウ酸塩から選ばれる1以上の化合物、並びに(e)隣り合う炭素原子の両方にそれぞれ1つヒドロキシ基を有する部位が1つ以上存在する化合物、を含有する液体漂白剤組成物。
- (c)の濃度が、10mM〜300mMである請求項1記載の液体漂白剤組成物。
- 更に、ナトリウムイオンを含有し、(c)/ナトリウムイオン=1/100〜5/1のモル比である請求項1又は2に記載の液体漂白剤組成物。
- 更に、一般式(1)で表される漂白活性化剤を含有する請求項1〜3の何れか1項記載の液体漂白剤組成物。
R−C(=O)−LG (1)
〔式中、Rは、炭素数6〜13の直鎖又は分岐鎖のアルキル基もしくはアルケニル基、アリール基、又はアルキル基(炭素数1〜8)置換アリール基である。LGは脱離基である。〕 - 20℃におけるpHが4〜7である請求項1〜4の何れか1項記載の液体漂白剤組成物。
- 請求項1〜5の何れか1項記載の液体漂白剤組成物の製造方法であって、カリウム、ルビジウム及びセシウムからなる群から選択される1以上の金属の水酸化物を、他成分と混合する工程を包含する、液体漂白剤組成物の製造方法。
- 前記水酸化物を、配合成分の総量基準で0.1〜5質量%用いる請求項6記載の製造方法。
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