JP2007308364A - 窒化アルミニウム単結晶ブール成長のための方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】窒化アルミニウム単結晶ブール成長のための方法及び装置を提供する。
【解決手段】高温でAlN単結晶ブール8を生成するための物理的気相輸送成長炉システム内部の結晶成長セットアップが、AlN原材料7及び成長するAlN結晶ブール8を含むのに効果的な坩堝6を含む。この坩堝6は、少なくとも成長するAlN結晶ブール8を収容する部分23で薄い壁厚(t)を有する。他の構成要素は、誘導加熱の場合のサセプタと、抵抗加熱の場合の加熱器と、5〜100℃/cmの範囲内で坩堝6内部で温度勾配を提供するのに効果的な、サセプタ又は加熱器を取り囲む断熱材と、窒素ガス、又は窒素ガスとアルゴンガスとの混合物を充填又は流入することによって、真空(<1.33×10−5MPa(<0.1Torr))〜少なくとも0.533MPa(4000Torr)のガス圧で動作させることが可能な炉チャンバとを含む。
【選択図】図11

Description

本発明は、窒化アルミニウム(AlN)単結晶ブールを成長させるための方法及び装置に関する。より詳細には、AlN単結晶を、耐火金属(タンタル又はニオブ)、金属炭化物(炭化タンタル又は炭化ニオブ)、又は金属窒化物(窒化タンタル又は窒化ニオブ)、或いは耐火金属、金属炭化物、及び金属窒化物の複合物から作製された坩堝内で成長させる。坩堝内部で成長するAlN結晶ブールと接触する坩堝部分は、公称で0.05〜2.0mmの範囲内、好ましくは0.1〜1.0mmの範囲内の厚さを有する。本発明の一態様では、坩堝は、誘導加熱又は抵抗加熱される。誘導加熱炉の場合の誘導サセプタ(受熱器)、又は抵抗加熱炉の場合の加熱器と、断熱材とが、黒鉛ベース又は非黒鉛ベースの材料から作製される。AlN単結晶ブールを、公称で2000〜2500℃の範囲内、より好ましくは2150〜2450℃の範囲内の高温で、昇華物理的気相輸送によって成長セットアップ内で成長させる。他の実施形態では、結晶成長中の成長容器内部の圧力は、窒素及びアルゴンガスを充填又は流入することによって保たれ、窒素及びアルゴンガスの分圧は、公称でそれぞれ300〜2000Torr及び0〜800Torrの範囲内で保たれ、全システム圧力は、300Torr〜2800Torrの範囲内で保たれる。
AlN昇華物理的気相輸送(本明細書では以後、PVTと呼ぶ)成長に関連する概念を簡潔に述べる。AlN結晶に関する昇華物理的気相輸送成長技法は、本質的には昇華及び再凝結のプロセスであり、坩堝(容器)内に配置されたAlN原材料が、高温、通常は1800℃よりも高い温度で昇華して、窒素(N)ガスとアルミニウム(Al)蒸気との混合物になり、次いで、蒸気種が、より低温の坩堝端部に拡散して、再結合し、AlN結晶を形成する。AlN固体の昇華により生じる蒸気相が正確に1対2(即ち0.5)の窒素対アルミニウムモル比、即ちN分子数対Al分子数を有する場合、蒸気相は化学量論的である。理想的な気体法則が適用されるとき、化学量論的な蒸気におけるAl蒸気分圧に対するN分圧の比率、及びそれに対応する窒素ガスとアルミニウム蒸気の分圧は、化学量論的な分圧と呼ばれる。事前の窒素ガス又はアルミニウム金属を内部に有さない封止及び気密容器内で昇華されるAlNは、化学量論的な蒸気を生成する。また、蒸気相を化学量論からずらすこともできる。蒸気相は、窒素ガス対アルミニウムモル比が1対2よりも大きいときに、窒素リッチ蒸気と呼ばれ、窒素ガス対アルミニウムモル比が1対2よりも小さいときに、アルミニウムリッチと呼ばれる。
PVT AlN成長は、坩堝の外部の環境と連絡することが可能な坩堝内で実施することができ、連絡型の坩堝の例には、窒素ガス及びアルミニウム蒸気が坩堝を出入りすることができるようにする実質的に開いた坩堝と、アルミニウム蒸気の過剰な損失を防止し、且つ坩堝内部と外部との全圧が実質的に同じになる程度まで窒素がシールを通って拡散できるようにする実質的に封止された坩堝とが含まれる。PVT成長において連絡型の坩堝を使用することは、封止坩堝と比較して有利である。この理由は、成長中にin−situで化学量論的であるか、窒素リッチであるか、アルミニウムリッチであるかに関わらず、炉内のシステム窒素圧力を制御することによって、蒸気相の化学量論を任意の所望の化学量論に設定又は制御することができるためである。より具体的には、PVT成長における所与の原材料温度で、成長坩堝内部の窒素分圧が化学量論的な窒素分圧に等しくなって実質的に化学量論的な蒸気が得られるような値にシステム窒素圧力を設定することができる。同様に、PVT成長における所与の原材料温度で、成長坩堝内部の窒素分圧が化学量論的な窒素分圧よりも高くなって窒素リッチ蒸気が得られるような値にシステム窒素圧力を設定することもできる。さらに、PVT成長における所与の原材料温度で、成長坩堝内部の窒素分圧が化学量論的な窒素分圧よりも低くなってアルミニウムリッチ蒸気が得られるような値にシステム窒素圧力を設定することもできる。
PVT AlN成長において、坩堝内へのアルゴンなど不活性ガスの添加は、蒸気相での窒素対アルミニウムモル比を変えず、しかし、蒸気種の拡散輸送を遅くすることがあり、したがって成長速度を遅くすることがある。PVT成長炉内へのアルゴンガスの添加は、PVT成長中に高温に露出する加熱器及び断熱材を含めたPVT炉部分の劣化を大幅に減少することができ、したがってそれらの耐用寿命を高める。
昇華物理的気相輸送技法を使用するバルクAlN単結晶ブールの成長は、Slack及びMcNellyによって実証されている(G.A.Slack及びT.McNelly著「高純度AlN結晶の成長(Growth of High Purity AlN Crystals)」J.Cryst.Growth,34(1976)、並びにG.A.Slack及びT.McNelly著「AlN単結晶(AlN Single Crystals)」J.Cryst.Growth,42(1977)。本明細書では以後、Slackの研究と呼ぶ)。Slackの研究は、薄壁タングステン坩堝の使用を教示する。Slackの研究は、多結晶AlN結晶を生成したが、結晶成長速度は比較的低く、通常、毎時約0.3mmであった。また、Slackの研究は、PVT成長実験で使用された薄壁タングステン坩堝がアルミニウム蒸気の漏れを受け、成長中に坩堝破損を生じ、これが、AlN結晶ブールを小さな有用長さ(通常10mm未満)に制限したことを開示している。
AlN結晶の量産のために、PVT AlN成長での0.3mm/hrよりも高い成長速度が望まれる。この理由は、成長速度が高いとそれだけ、ブール成長プロセスが生産的且つ経済的になるためである。より長い坩堝寿命が非常に望ましい。この理由は、それが、より長いブールの成長を可能にし、1つのブールからより多くの結晶基板を得られるためである。AlN単結晶基板の量産のための信頼可能且つ効率的な物理的気相輸送成長技法を開発するために、多くの研究者及び当業者が、Slackの研究で開示された技法に勝るAlN結晶のためのPVT成長技法の改善を試みた。
AlNの昇華PVT成長における成長速度は、Dryburghによって理論的にモデル化されて研究された(P.M.Dryburgh著「直接昇華によって成長させる窒化アルミニウムのための最高成長速度の評価(The Estimate of Maximum Growth Rate for Aluminum Nitride Crystals Grown by Direct Sublimation)」J.Cryst.Growth,125(1992)。Dryburghのモデルと呼ぶ)。Dryburghのモデルは、化学量論的な蒸気からの昇華成長を取り扱う。Dryburghのモデルは、原材料と成長する結晶との温度差、及びシステム窒素圧力が一定に保たれるときに、結晶温度が増加するにつれてAlN結晶の成長速度が増加することを予測している。
Segal等は、PVT AlN成長を理論的にも実験的にも研究した(A.S.Segal、S.Yu.Karpov、Yu.N.Makarov、E.N.Mokhov、A.D.Roenkov、M.G.Ramm、及びYu.A.Vodakov著「AlNバルク結晶の昇華成長のメカニズムについて(On Mechanisms of Sublimation Growth of AlN Bulk Crystals)」J.Cryst.Growth,211(2000)。本明細書では以後、Segalの研究と呼ぶ)。Segalの研究はさらに、化学量論的な蒸気相と非化学量論的な蒸気相との両方からのPVT AlN成長を取り扱う。Segalの研究はさらに、原材料と成長する結晶との温度の所与の組に関して、結晶成長速度が以下のように蒸気相の化学量論に依存することを予測している。即ち、成長速度は、蒸気相がほぼ化学量論的であるときにその最大値に達し、また、成長速度は、窒素分圧が化学量論的な窒素分圧よりも高くなる、即ち窒素リッチ蒸気になるにつれて減少し、さらに、成長速度は、蒸気相の窒素分圧が化学量論的な窒素分圧よりも低いときに、即ちアルミニウムリッチ蒸気になるときにも減少する。Segalの研究は、開いた坩堝の使用を教示し、坩堝の外部でシステム窒素圧力を制御することによって、坩堝内部の蒸気相での広い範囲の窒素対アルミニウム分子比を実現することができる。しかし、Slackの研究で使用される封止坩堝と比較して、開いた坩堝の使用は、2つの大きな欠点を有する。即ち、(1)大量のアルミニウム蒸気が浪費される。(2)坩堝から逃がされた過剰なアルミニウム蒸気が、成長炉内の加熱器/サセプタ及び断熱材と反応し、それらを劣化させ、さらには破壊する。
Hunterの特許(米国特許第5858086号、第5972109号、第6045612号、第6063185号、第6086672号、及び第6296956号)が、PVT AlN成長のための様々な成長セットアップ方式を説明している。これらの特許は、黒鉛、炭化珪素被覆黒鉛、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、及び窒化ホウ素から作製される坩堝を開示する。これらの材料から作製される坩堝は、これらの坩堝材料とアルミニウム蒸気との激しい化学反応により、又はこれらの坩堝材料のうちいくつかの材料の低い融点により、典型的には、約2000度よりも高い成長温度で使用不能になる。
Schowalter他への米国特許第6770135号は、(i)冶金タングステンから作製される実質的に封止された坩堝と、(ii)タングステンとBN(又は他の非黒鉛ベース断熱材材料)との組合せから作製される断熱材と、(iii)成長容器及び坩堝内部の、大気圧よりも高い圧力(>1atm、又は0.101MPa(760Torr))でのH(5%以下)、N、及びArガスのガス混合物と、(iv)加熱器及び断熱材に関して坩堝を移動させることによって開始されて維持される結晶成長とを伴う、AlN単結晶ブール成長のための成長装置及び成長方法を開示している。
坩堝からのアルミニウム蒸気の過剰な漏れを防止する実質的に封止されたタングステン坩堝の使用は、AlN原材料のより良い使用量及びより高い成長速度をもたらすが、結晶ブールは、タングステン坩堝の壁に接着する形でタングステン内部に成長する。これは少なくとも2つの問題をもたらす。即ち、(1)困難な結晶ブール回収−AlN結晶ブールがタングステン坩堝の壁に接着しているので、坩堝からのAlN結晶ブールの回収は困難であり、また、結晶ブールに応力、さらには割れを引き起こすことがある。(2)結晶での高い熱機械的応力−冶金タングステン金属の熱膨張係数がAlN結晶よりも小さいので、成長温度から室温に冷却された成長AlN結晶ブールが引張応力を受け、これは、AlN結晶ブールに応力を生じ、さらには割れを引き起こすことさえある。これらの問題は、薄壁タングステン坩堝が使用され、AlN結晶ブールに接着する坩堝部分での壁厚が実質的に2mmよりも小さい場合に、一部緩和することができる。冶金タングステン(最も一般的に製造されているタングステン金属)から作製される坩堝は、非常に脆く、したがって実質的に約2mm未満の壁厚を有するタングステン坩堝を機械加工、又はその他の方法で作製するのは困難である。さらに、通例の壁厚(約2mm以上)のタングステン坩堝は、Schowalter他の米国特許出願US2003/0127044号に開示されているように、PVT AlN成長中の蒸気相との接触時に、タングステン坩堝の内面からタングステン坩堝内へのアルミニウム蒸気の浸透による「膨潤効果(swelling effect)」によって生じる割れをすでに受けやすく、実質的に約2mm未満の薄壁を有するタングステン坩堝は、Slackの研究で判明しているように、有用な長さのAlN結晶を生成するには寿命が短すぎる。
Schowalterの特許では、温度勾配に対する坩堝の移動によって成長の開始及び継続が実現されるので、結晶成長速度の制御は、成長坩堝内部での温度プロファイルの常時変化によって複雑化され、成長過程における成長速度の変化が、結晶ブールの品質に影響を及ぼすことがある。さらに、坩堝内部の温度プロファイルの常時変化は、成長する結晶ブールと隣接する蒸気相との界面の形状の常時変化をもたらすことがあり、凸(蒸気相に向かう)から凹への成長界面形状のそのような変化は、坩堝壁での好ましくない核形成及び成長を引き起こすことがあり、欠陥のある結晶ブール又は多結晶ブールをもたらす。
Epelbaum他が、PVT AlN成長プロセスでタングステン抵抗加熱器によって加熱される開いたタングステン坩堝を教示している(B.M.Epelbaum、M.Bickermann、及びA.Winnacker著「バルクAlN結晶の昇華成長:プロセス温度及び成長速度(Sublimation Growth of Bulk AlN Crystals:Process Temperature and Growth Rate)」Materials Science Forum,Vols.457−460(2004)。本明細書では以後、Epelbaumの研究と呼ぶ)。Epelbaumの研究で使用された開いた坩堝は、Segalの研究と同様の欠点を有する。Epelbaumの研究は、0.3〜1.0mm/hrの成長速度を実証したが、おそらく「膨潤効果」による、高い成長温度(>2150℃)でのタングステン坩堝の低い完全性が、結晶ブール長さに制限を与えていることも判明した。
Zhuang他が、誘導加熱炉内部の黒鉛ベースサセプタ及び断熱材システムにおいてタングステンから作製される開いた坩堝を開示している(Dejin Zhuang、Raoul Schlesser、及びZlatko Sitar著「AlN単結晶の結晶伸長、及びそれに続く種結晶成長(Crystal Expansion and Subsequet Seeded Growth of AlN Single Crystals)」Mater.Res.Soc.Symp.Vol.831(2005)、並びにD.Zhuang、Z.G.Herro、R.Schlesser、及びZ.Sitar著「物理的気相輸送によるAlN単結晶の種結晶成長(Seeded Growth of AlN Single Crystals by Physical Vapor Transport)」J.Cryst.Growth 287(2006)。本明細書では以後、Zhuangの研究と呼ぶ)。不利なことに、Zhuangの研究での成長技法は、タングステン金属から作製される開いた坩堝と同じ欠点をもつ。
米国特許第7056383号(本明細書で以後、Helavaの特許と呼ぶ)は、AlN結晶成長のための黒鉛ベース又は非黒鉛ベースのPVT炉内でタンタル坩堝から化成された窒化タンタル(TaN)ベースの坩堝の使用を開示している。不利なことに、Helavaの特許は、PVT AlN成長における開いた坩堝の使用を教示し、これは、タングステンから作製される開いた坩堝を使用する成長において前述したのと同じ欠点をもつ。
したがって、III族窒化物デバイス製造のための基板を作製するのに適した高品質AlN単結晶を効率良く生成するために、従来技術の不備を克服するPVT AlN結晶成長技法が求められている。
本発明の1つ又は複数の実施形態の詳細を、添付図面及び以下の説明に記載する。本発明の他の特徴、目的、及び利点は、説明及び図面、並びに特許請求の範囲から明らかになろう。
高温でAlN単結晶ブールを生成するための物理的気相輸送成長炉内部の結晶成長セットアップが、AlN原材料及び成長するAlN結晶ブールを含むのに効果的な坩堝を含む。この坩堝は、少なくとも、成長するAlN結晶ブールを収容する部分で薄い壁厚を有する。他の構成要素には、誘導加熱の場合のサセプタ、又は抵抗加熱の場合の加熱器と、5〜100℃/cmの範囲内の坩堝内部での温度勾配を提供するのに効果的な、サセプタ又は加熱器を取り囲む断熱材と、窒素ガス、又は窒素ガスとアルゴンとの混合物を充填又は流入することによって、真空(<1.33×10−5MPa(<0.1Torr))〜少なくとも0.533MPa(4000Torr)のガス圧で動作させることが可能な炉チャンバとが含まれる。高い温度は、高いブール成長速度に寄与し、薄い壁厚は、ブール取外し中の低い付加応力に寄与する。
様々な図面中の同様の参照番号及び符号は、同様の要素を示す。
III族窒化物ベース(GaN、AlGaN、InGaN、及びAlInGaN)半導体デバイスは、固体発光、高密度データ記録、ワイヤレス通信、レーダー、化学剤及び生物剤の検出、並びにUV浄水など、多くの現行及び将来の用途で重要である。大きな直径の天然III族窒化物(GaN及びAlN)バルク単結晶基板を得られないため、青色(高輝度)HB−LEDやレーザダイオードなどIII−V族窒化物ベースデバイスは、主に、非天然(サファイア又はSiC)基板上に成長させた薄膜から製造される。サファイアとSiCはどちらも、GaN及び他のIII族窒化物薄膜に対して、大きな結晶格子不一致を有する。より重要なことに、サファイア及びSiCの結晶構造は、GaN及びIII族窒化物合金の結晶構造と異なる。これらの因子は、本質的に異種基板上に成長させたIII族窒化物エピタキシャル薄膜の劣悪な結晶品質の一因となり、そのような薄膜での転位密度は非常に高く、通常は10〜1010cm−2の範囲内であり、これはデバイス性能及び寿命に悪影響を及ぼす。基板として高品質AlNバルク単結晶を使用することによって、低い転位密度(10cm−2未満)を有するIII族窒化物薄膜を生成することができ、したがって高性能及び長寿命のIII族窒化物ベースデバイスを製造することができる。AlN単結晶は、青色及びUV発光ダイオード(LED)、白色LED、青色及びUVレーザ、UV光検出器、高周波数デバイス、高電力デバイス、高温デバイス、スピントロニクスデバイス、表面弾性波(SAW)デバイス、及び集積回路(IC)を含めた、しかしそれらに限定されないIII族窒化物ベース(GaN、AlGaN、InGaN、及びAlInGaN)半導体デバイスを製造するための基板として使用することができる。
AlNは高温(1800℃以上)で昇華するので、AlNバルク単結晶は、昇華物理的気相輸送技法を使用して成長させることができる。
バルクAlN単結晶の成長のための装置である。装置は、成長チャンバを画定するハウジングを含む。チャンバは、チャンバにガスを充填又は流入するためのガス入口と、チャンバを排気して真空にする、又はチャンバからガスを抜くためのガス出口と、成長チャンバ内部の結晶成長温度を測定又は監視するために構成された少なくとも1つの観察口とを含む。成長チャンバ内に熱を提供するために、高純度固体黒鉛材料から作製されたサセプタ(受熱器)と関連して、誘導コイル及び無線周波数電源が使用される(即ち、誘導加熱炉)。別法として、成長チャンバ内の熱は、交流(AC)電源と関連して、高純度固体黒鉛から作製された抵抗加熱器によって提供することができる(即ち、抵抗加熱炉)。チャンバ内部で、黒鉛繊維ベース材料又は黒鉛/炭素粉末からなる断熱材が、誘導加熱時のコイル及びサセプタ、又は抵抗加熱時の抵抗加熱器と同軸に配設され、断熱材は、誘導加熱時にサセプタを、又は抵抗加熱時に抵抗加熱器を取り囲む。結晶成長エンクロージャを画定する坩堝(容器)が、サセプタ又は抵抗加熱器と同軸に配設され、坩堝は断熱材によって取り囲まれる。
坩堝は、2つの端部を有する。坩堝の第1の端部、及びこの第1の端部を含む部分は、成長するAlN結晶を収容するように構成される。坩堝の反対側の第2の端部、及びこの第2の端部を含む部分は、AlN原材料を収容するように構成される。坩堝は、第1の端部に少なくとも1つの核形成部位を含み、第2の端部を含む部分にAlN原材料を含んで、AlN結晶のPVT成長がセルフシーディングによって実施されるようにする。AlN結晶のPVT成長がAlN結晶種を使用する種結晶成長によって実施されるとき、坩堝は、坩堝の第2の端部部分内にAlN原材料を含み、且つ第1の端部に配置されたAlN結晶種を含む。
断熱材は、坩堝の第1の端部に近接する1つの開口を含み、坩堝キャビティ内部で3℃/cm〜200℃/cmの範囲内の軸方向温度勾配を提供し、また、断熱材の同じ開口が観察チャネルとして使用され、そこを通して、成長する結晶を収容する坩堝部分の一部としての坩堝の第1の端部の温度が、光高温計を使用して測定又は監視される。断熱材は、AlN原材料を収容する坩堝部分の一部としての坩堝の第2の端部に近接する部分に別個の開口を含むことがあり、この開口が観察チャネルとして使用され、そこを通して、AlN原材料を収容する坩堝部分の一部としての坩堝の第2の端部の温度が、別の光高温計を使用して測定又は監視される。
装置は、成長チャンバ内部の坩堝を、少なくとも2500℃の温度に加熱し、その温度で保つことができるように作製される。成長チャンバ内部の圧力は、高純度窒素ガス、又は(少なくとも99.99%の)高純度窒素ガスと(少なくとも99.99%の)高純度アルゴンガスとの混合物を流入又は充填することによって、少なくとも0.533MPa(4000Torr(約5atm))の圧力で保つことができる。
坩堝は、少なくとも99.9%純度のタンタル(Ta)又はニオブ(Nb)など耐火金属から作製される。坩堝は、限定はしないが、機械加工、溶接、打抜き、深絞り、鍛造、旋削、フライス削り、研削、研磨などによって機械的に成型又は形成される。坩堝は、成長するAlN結晶を収容するための第1の端部を含む坩堝の部分が、公称で0.05〜2mmの範囲内、より好ましくは0.1〜1mmの範囲内の厚さを有するように成型、又はその他の方法で作製される。坩堝は、成長するAlN結晶を収容するための坩堝部分の一部としての坩堝の第1の端部が、セルフシーディングによる結晶成長のための円錐形状を有するように成型される。少なくとも1つのAlN結晶種を使用するシーディングによる結晶成長のために、坩堝は、成長するAlN結晶を収容するための坩堝部分の一部としての坩堝の第1の端部がAlN結晶種を保持することができるように成型、又はその他の方法で構成される。
坩堝は、AlN原材料を収容するための第2の端部部分が開口を有するように成型、又はその他の方法で作製され、開口は、AlN結晶種を用いたシーディングによる成長を実施することができるように、成長する結晶を収容するための坩堝部分の一部としての坩堝端部で坩堝内にAlN結晶種を配置し、且つAlN原材料を収容するための部分に坩堝内へAlN原材料を充填するためのものである。坩堝は、第2の端部で機械的なシールを使用して実質的に封止されるように作製され、それにより、機械的シールを通る坩堝からのアルミニウム蒸気の過剰な損失が最小限に抑えられ、しかしその一方で、窒素ガスは、機械的シールを通って拡散することができ、坩堝(結晶成長エンクロージャ)の内部と外部とで実質的に同じ圧力を保つ。
一実施形態では、原材料は、流動性粉末、凝集粉末、高密度固体塊、又は単一固体若しくは複数固体部片などの形での結晶性AlN材料である。別法として、原材料は、少なくとも99.9%の高純度アルミニウム金属であり、結晶成長坩堝内部で少なくとも99.99%純度のアルミニウム蒸気及び窒素ガスを提供する。
別の態様は、少なくとも1つの核形成部位が、PVT AlN単結晶成長のために提供されるものである。AlN単結晶を成長させるためにセルフシーディングが採用されるとき、核形成部位は、坩堝の円錐状の第1の端部の内面である。AlN単結晶を成長させるためにAlN種結晶成長が採用されるとき、核形成部位は、1つ又は複数のAlN単結晶種である。
別の態様は、PVT成長炉内でアルゴンガスを使用して、PVT成長中に高温に露出する加熱器及び断熱材を含めたPVT炉部分の劣化を低減する、したがって構成要素の耐用寿命を高めるものである。
窒化アルミニウムのバルク単結晶を成長させるための方法は、PVT成長炉における前述の成長セットアップと、原材料及び成長するAlN結晶を収容するための坩堝とを利用することを含む。この方法は、以下のステップを含む。
a)核形成部位と原材料とをある距離だけ離隔した状態で、坩堝の第1の端部に少なくとも1つの核形成部位を提供し、坩堝の反対側の第2の端部に原材料を配置するステップと、
b)0.1Torr未満の圧力まで成長容器を排気するステップと、
c)所定の成長開始手順に従って、結晶成長を開始するためにシステム圧力及び坩堝温度を上昇させ、成長開始の終了時に、成長チャンバ内のシステム圧力が、窒素及びアルゴンガスを充填又は流入することによって、窒素及びアルゴン分圧P nitrogen及びP argonからなるP system(P system=P nitrogen+P argon)となり、原材料の温度がT sourceとなり、核形成部位の温度がT nucleationとなり、T sourceがT nucleationよりも高くなるようにするステップと、
d)窒素及びアルゴンガスを充填又は流入することによって、窒素及びアルゴン分圧P nitrogen及びP argonからなる実質的に一定のシステム圧力P system(P system=P nitrogen+P argon)を保つステップと、
e)原材料の温度Tsourceが、原材料に対面する成長するAlN単結晶の結晶面の温度よりも高くなり、それによりAlN単結晶の成長を継続させるように、坩堝エンクロージャ内部の温度分布を維持するステップと、
f)炉を室温まで冷却するステップである。
ステップc)での成長開始は以下のようなものである。約0.5〜2時間の期間にシステム圧力をP systemまで上昇させ、次いで坩堝を加熱し、約3時間〜10時間の範囲の期間に、原材料の温度がT sourceに達し、核形成部位の温度がT nucleationに達するようにし(ここでT sourceはT nucleationよりも高い)、それと同時に、1つ又は複数の核形成部位でのAlN結晶の実質的な成長が開始されるP systemでシステム圧力を実質的に一定に保つ。
別法として、ステップc)の成長開始は以下のようなものである。約0.5〜2時間の期間にシステム圧力をP system(P systemは、少なくとも1.33×10−2MPa(100Torr)であり、P systemよりも高い)まで上昇させ、坩堝を加熱し、約2時間〜約4時間の範囲の期間に、原材料の温度がT sourceに達し、核形成部位の温度がT nucleationに達するようにし(ここでT sourceはT nucleationよりも高い)、それと同時に、システム圧力をP systemで実質的に一定に保ち、次いで、2〜8時間の期間に、システム圧力をP systemからP systemの値に低下させ、1つ又は複数の核形成部位でのAlN結晶の実質的な成長が開始されるようにする。
前述のシステム圧力P systemは、4.0×10−2MPa(300Torr)〜0.373MPa(2800Torr)の範囲内であり、P systemは、約5.3×10−2MPa(400Torr)〜0.387MPa(2900Torr)の範囲内である。PVT成長炉内のシステム圧力は、窒素分圧Pnitrogenとアルゴン圧Pargonとからなり、Psystem=Pnitrogen+Pargonである。したがって、P system及びP systemに対応する窒素及びアルゴンの分圧は以下のような範囲内である。
nitrogenは、約4.0×10−2MPa(300Torr)〜0.267MPa(2000Torr)であり、P Argonは、約0MPa(0Torr)〜0.107Mpa(800Torr)であり、
nitrogenは、約5.3×10−2MPa(400Torr)〜0.28MPa(2100Torr)であり、P Argonは、約0MPa(0Torr)〜0.107MPa(800Torr)であり、
成長炉内部の黒鉛部分の劣化を低減するため、したがって黒鉛部分の寿命を高めるためにArガスが使用される。
前述の成長温度は以下のようなものである。
sourceは、公称で2000〜2500℃の範囲内、より好ましくは2150〜2450℃の範囲内である。
nucleationは、公称で2000〜2500℃の範囲内、より好ましくは2150〜2450℃の範囲内である。
sourceは、T nucleationよりも、公称で約3℃〜300℃の範囲内、より好ましくは約10℃〜200℃の範囲内の量だけ大きい。
別の態様は、窒素リッチである、又は実質的に化学量論的である、又はアルミニウムリッチである蒸気相からPVT AlN単結晶を成長させるものである。本発明によるPVT AlN結晶成長での平均成長速度は、約0.3mm/hr〜2.5mm/hrの範囲内である。
別の態様は、Ta金属から作製された前述の坩堝が、さらに、AlN結晶のPVT成長で使用される前に、黒鉛ベースの炉(即ち、黒鉛サセプタ/加熱器及び黒鉛断熱材を有する)内での高温炭化プロセスによって形成されるTaCを少なくとも1つの表面層が含むように処理されるものである。高温炭化プロセスは、(1)炉容器を1.33×10−5MPa(0.1Torr)未満のシステム圧力まで排気するステップと、(2)窒素ガスを充填又は流入することによって、炉システム圧力を1.33×10−2MPa〜0.101MPa(100Torr〜760Torr)の範囲内で保つステップと、(3)坩堝の外面のみが炭化されるときには空のTa坩堝を、或いは外面と内面との両方が炭化されるときには1mm〜5mmの範囲内のサイズの黒鉛塊で充填されたTa坩堝を、約3〜6時間で2200〜2400℃の範囲内の坩堝温度まで加熱し、さらに約2〜8時間、2200〜2400℃の範囲内で坩堝温度を一定に保つステップと、(4)炉を室温まで冷却するステップを含む。炭化処理の後、ゴールデンイエロー(golden yellow)色の外観のTaC層が、坩堝の外面に、又は坩堝の外面と内面との両方に生じ、或いは坩堝全体がTaCに化成される。坩堝形状及び物理的寸法は、炭化プロセス前後で実質的に変化しない。炭化プロセスで処理された後の坩堝は、炭化を施さないTa坩堝と実質的に同様にAlN PVT成長で使用される。Nbから作製される坩堝も、実質的に同じ炭化プロセスで処理され、それにより坩堝の少なくとも1つの表面層がNbCを含む。
別の態様は、Ta金属から作製された前述の坩堝が、さらに、(黒鉛を含まない又は炭素を含まないサセプタ/加熱器及び断熱材を有する)非黒鉛ベースの炉内での高温窒化プロセスで、坩堝の少なくとも1つの表面層がTaNを含むように処理されるものである。高温窒化プロセスは、以下のステップを含む。(1)炉容器を1.33×10−5MPa(0.1Torr)未満のシステム圧力まで排気するステップと、(2)窒素ガスを充填又は流入することによって、炉システム圧力を1.33×10−2MPa〜0.101MPa(100Torr〜760Torr)の範囲内で保つステップと、(3)空のTa坩堝を、約3〜6時間で2200〜2400℃の範囲内の坩堝温度まで加熱し、約2〜8時間、2200〜2400℃の範囲内で坩堝温度を一定に保つステップと、(4)炉を室温まで冷却するステップである。窒化処理の後、TaN層が、坩堝の外面と内面との両方に生じ、或いは坩堝全体がTaNに化成される。坩堝形状及び物理的寸法は、窒化プロセスの前後で実質的に変化しない。窒化プロセスで処理された後のTaNを含む坩堝は、窒化プロセスの処理を施されないTa坩堝と実質的に同様にAlN PVT成長で使用される。Nbから作製される坩堝も、実質的に同じ窒化プロセスで処理され、それにより坩堝の少なくとも1つの表面層がNbNを含む。
別の態様は、上述した薄壁坩堝内部で成長させたAlN単結晶ブールが、実質的に応力を受けず、ブール回収プロセス中に誘発される応力及び割れを実質的に有さずに回収できるものである。
別の態様は、断熱材を修正することができ、坩堝を可動プラットフォーム上に配置することができ、それにより、温度勾配を通して坩堝を鉛直炉内で上下に移動させることができ、又は水平炉内で左右に移動させることができるようにするものである。この態様に関連して、PVT成長炉内で温度勾配を通してサセプタ(加熱器)及び断熱材に関して坩堝を移動させることによって、結晶成長を開始して維持することができる。
別の態様は、AlGa1−xNバルク単結晶(xの値は0.1〜1.0の範囲内)を、実質的に同じ前述の成長セットアップ、坩堝、及び成長手順を使用して成長させるものである。
本発明は、AlN基板内にさらに作製することができる窒化アルミニウム(AlN)単結晶ブールを作製するための装置及び方法を開示する。AlNバルク単結晶基板は、低い転位密度(10cm−2未満)を有するIII族窒化物(GaN、AlGaN、InGaN、及びAlInGaN)薄膜の成長のために使用することができ、したがって高性能及び長寿命のIII族窒化物ベースデバイスを製造することができる。AlN単結晶は、青色及びUV発光ダイオード(LED)、白色LED、青色及びUVレーザ、UV光検出器、高周波数デバイス、高電力デバイス、高温デバイス、スピントロニクスデバイス、表面弾性波(SAW)デバイス、及び集積回路(IC)を含めた、しかしそれらに限定されないIII族窒化物ベース(GaN、AlGaN、InGaN、及びAlInGaN)半導体デバイスを製造するための基板として使用することができる。
本発明は、昇華物理的気相輸送(PVT)技法を使用して窒化アルミニウム(AlN)単結晶ブールを成長させるための装置及び方法を開示する。AlN結晶のための昇華PVT成長技法は、本質的には昇華及び再凝結のプロセスであり、坩堝(成長エンクロージャ)内に配置されたAlN原材料が、高温、通常は1800℃よりも高い温度に加熱され、昇華して、窒素(N)ガスとアルミニウム(Al)蒸気との混合物になる。次いで、蒸気が、より低温の坩堝端部に拡散して、再結合し、AlN結晶を形成する。
第1の実施形態によれば、図1は、AlN単結晶の成長のための昇華物理的気相輸送炉の断面図である。構成要素は、誘導サセプタ(受熱器。本明細書では以後、サセプタと呼ぶ)1と、誘導コイル2と、断熱材3と、断熱材用の支持体4と、炉エンクロージャ5と、坩堝(成長エンクロージャを画定する)6と、原材料7と、成長する結晶ブール8と、上部にある光高温計9と、下部にある光高温計10と、上部高温計観察口11と、下部高温計観察口12と、断熱材内の上部高温計観察チャネル13と、断熱材内の下部高温計観察チャネル14と、窒素及びアルゴンガス用のガス入口15と、窒素ガス用の質量流量制御装置16と、アルゴンガス用の質量流量制御装置17と、排気ライン18と、電磁弁19と、真空ポンプ20と、無線周波数(RF)電源21と、制御コンソール(温度及び圧力制御装置とコンピュータとを含む)22とを含む。サセプタ1、誘導コイル2、及びRF電源21による成長炉内での加熱(即ち、誘導加熱)は、別法として、誘導コイル2を用いずに、抵抗加熱器(サセプタ1の代用)及び交流(AC)電源(RF電源21の代用)によって提供する(即ち、抵抗加熱)こともできることを当業者には理解されたい。装置は、少なくとも2500℃の坩堝温度で、且つ真空(1.33×10−5MPa(0.1Torr)未満)〜少なくとも0.533MPa(4000Torr)の圧力のシステムでの動作が可能であるように構成される。
この第1の実施形態の別の態様は、サセプタ/加熱器及び断熱材を作製するために使用される材料が黒鉛ベースの材料であるものである。サセプタ(又は、抵抗加熱炉内の加熱器)1は、公称で50ppm未満、より好ましくは10ppm未満の灰分を有する黒鉛固体から作製され、断熱材3は、公称で100ppm未満、より好ましくは50ppm未満の灰分を有する剛性黒鉛繊維断熱材料、可撓性黒鉛繊維断熱材料、黒鉛粉末、カーボンブラック粉末を含む、しかしそれらに限定されない黒鉛ベースの断熱材料から作製される。
別の態様は、原材料7が、流動性粉末、凝集粉末、高密度固体塊、又は単一固体若しくは複数固体部片などの形での結晶性AlN材料であるものである。別法として、原材料は、少なくとも99.9%の高純度アルミニウム金属であり、結晶成長坩堝内部で少なくとも99.99%純度のアルミニウム蒸気及び高純度窒素ガスを提供する。
この第1の実施形態による別の態様は、坩堝6が2つの端部を有するものである。坩堝の第1の端部、及びこの第1の端部を含む部分は、成長するAlN結晶8を収容するように構成され、反対側の第2の端部は、AlN原材料7を収容するように構成される。坩堝は、AlN結晶のPVT成長がセルフシーディングによって実施されるように、成長する結晶を収容するように構成された第1の端部に少なくとも1つの核形成部位を含み、且つ第2の端部部分にAlN原材料を含む。坩堝6内にAlN原材料が配置され、核形成部位が構成されて、結晶ブール成長が行われ、結晶ブール成長中の坩堝内部の軸方向温度プロファイルが、図2に模式的に示されている。坩堝6は、原材料7と、空の第1の端部23と、空の坩堝部分24とを含む。図2に示される空の端部23の円錐形状内面は、核形成部位となるように構成され、空の坩堝部分24は、成長する結晶ブールを収容するように構成される。坩堝内部の軸方向温度プロファイルは、坩堝の軸に沿った垂直位置(Z)に対する温度のプロット実線曲線25によって模式的に示されている。結晶成長中、核形成部位(第1の端部23)での温度は、T nucleationで維持され、核形成部位に対面する原材料7の表面の温度はT sourceである。本発明によれば、T sourceは、T nucleationよりも、公称で約3℃〜300℃の範囲内、より好ましくは約5℃〜150℃の範囲内の量だけ大きい。別法として、坩堝の空の第1の端部は、種結晶成長において、AlN単結晶又はSiC単結晶から生成される種結晶を保持するように構成することができ、種結晶は、この状況では、1つ又は複数の核形成部位として提供される。
第1の実施形態の別の態様は、AlN単結晶のPVT成長のために坩堝が作製され、成型され、構成されるものである。坩堝は、重量で少なくとも99.9%の純度の耐火金属、好ましくはタンタル(Ta)又はニオブ(Nb)から作製される。坩堝は、限定はしないが、機械加工、溶接、打抜き、深絞り、鍛造、旋削、フライス削り、研削、研磨などのプロセスを使用して機械的に成型又は形成される。坩堝は、成長するAlN結晶を収容するための第1の端部を含む坩堝部分が、公称で0.05〜2mmの範囲内、より好ましくは0.1〜1mmの範囲内の厚さを有するように成型、又はその他の方法で作製される。この態様をさらに説明するために、図3に、セルフシードPVT成長のための円錐形状端部を有する坩堝6を概略的に示す。坩堝の円錐状の第1の端部23を含む部分は、成長する結晶ブールを収容するための部分であり、t及びtによって表される坩堝壁厚は、公称で0.05〜2mmの範囲内、より好ましくは0.1〜1mmの範囲内である。坩堝6は、第2の端部で機械的なシールを使用して実質的に封止されるように作製され、それにより機械的シールを通る坩堝からのアルミニウム蒸気の過剰な損失が最小限に抑えられ、しかしその一方で、窒素ガスは、機械的シールを通って拡散することができ、坩堝の内部と外部とで実質的に同じ圧力を保つ。
図3に、この態様を概略的に示す。坩堝6の第2の端部は、対合部片26と、溶接接合部27と、封止部片28と、ねじ部29と、対合(封止)接合部30とを含む。このように作製された坩堝は、結晶成長のためにPVT炉内に配置される前に、坩堝6内に原材料を充填させることができる。坩堝は、対合部片26と封止部片28との間の対合接合部30のみが窒素ガス、アルゴンガス、及びアルミニウム蒸気に対して透過性であるように作製される。本発明は、さらに、坩堝が実質的に封止されるように坩堝の2つの対合構成要素、即ち対合部片26と封止部片28とが機械加工されることを教示し、封止の程度は、対合接合部30を通る坩堝からのアルミニウム蒸気の過剰な損失が実質的に防止され、その一方で、窒素ガス及びアルゴンガスが対合接合部30を通って拡散することができるような程度であり、坩堝の内部と外部とで実質的に同じ圧力が保たれる。本発明で採用される実質的に封止された坩堝は、坩堝の排気を可能にし、結晶成長の前に真空(1.33×10−4MPa(1Torr)未満の圧力)を実現して、坩堝の内部の酸素ガスは実質的に排除される。また、本発明で採用される実質的に封止された坩堝は、PVT炉内の成長チャンバ内部のシステム窒素分圧を調整することによって坩堝内部の窒素分圧の制御を可能にし、それにより、坩堝内部のAlN原材料の昇華による蒸気相を、PVT成長中に窒素リッチ、又は実質的に化学量論的、又はアルミニウムリッチで維持することができる。
図1に示される成長装置は、本発明の範囲内で修正又は変更することができる。例えば、坩堝6内部の温度プロファイルを、坩堝の底端部の温度が坩堝の上端部の温度よりも低くなるようにすることができ、それにより結晶ブールは、坩堝の底部に成長させることができる。別の例として、鉛直構成(重力方向に平行な炉中心軸、又は鉛直成長炉)で図1に示される成長装置は、成長炉が水平構成(重力方向に垂直な炉中心軸、又は水平成長炉)となるように修正することができ、結晶ブールは、重量方向に垂直な方向に成長する。さらに、別の例は、1つの成長過程で、炉内の1つの坩堝内に2つのAlN結晶ブールを成長させるように装置が構成されるものであり、同一の坩堝内に同時に生成された2つの結晶ブールは、形状、寸法、及び結晶品質が実質的に同様である。図3に示される坩堝6の設計は、修正又は変更することができ、それでも本発明の範囲内にある。坩堝設計の変形形態のいくつかの例を以下に論じる。
坩堝6設計の第1の修正形態が、図4に断面図で示されている。粉末保持部片31が原材料7を固定し、結晶ブールは、鉛直成長炉内で坩堝の底部23にセルフシーディングによって成長させることができる。
第2の修正形態は、図5に示されるように成型された坩堝6である。坩堝の結晶端部(第1の端部)32と、坩堝端部部分33と、種結晶ホルダ34とが、種結晶35を定位に保持するように構成され、それにより、坩堝の上部での種結晶成長を行うことができる。原材料7を収容するための坩堝の第2の端部部分は、第1の対合部片36と、溶接接合部37と、第2の対合部片38と、ねじ部39と、対合接合部40とが実質的に坩堝を封止するように作製され、封止の程度は、対合接合部40を通る坩堝からのアルミニウム蒸気の過剰な損失が実質的に防止され、その一方で、窒素ガス及びアルゴンガスが対合接合部40を通って拡散することができるような程度であり、坩堝の内部と外部とで実質的に同じ圧力が保たれる。
坩堝6は、図6に示されるように逆さにすることができ、このとき、結晶種35は坩堝の底端部に配置され、原材料7は、原材料ホルダ31によって、端面の種結晶35に近接して定位に保持され、結晶ブールは、鉛直成長炉内で坩堝の底部で種結晶35の上に成長させることができる。
第3の修正形態は、図7に示されるように坩堝6を構成することができるものである。坩堝の第1の端部23及び第1の端部部分24は、成長するAlN単結晶ブールを保持することができ、坩堝の第2の端部23’及び第2の端部部分24’は、別の成長するAlN結晶ブールを保持することができ、原材料7は、坩堝の2つの端部部分の間に配置され、それにより、鉛直成長炉内の坩堝内で2つのAlN単結晶ブールを同時に成長させることができる。1つの坩堝内でそのように成長させた2つの結晶ブールは、物理的形状、寸法、及び結晶品質が実質的に同様である。原材料7を収容するための坩堝中央部分は、第1の対合部片36と、溶接接合部37と、第2の対合部片38と、ねじ部39と、対合接合部40とが実質的に坩堝6を封止するように作製され、封止の程度は、対合接合部40を通る坩堝からのアルミニウム蒸気の過剰な損失が実質的に防止され、その一方で、窒素ガス及びアルゴンガスが対合接合部40を通って拡散することができるような程度であり、坩堝の内部と外部とで実質的に同じ圧力が保たれる。
別法として、坩堝6は、図8に示されるように構成することもできる。坩堝の第1の端部23及び第1の端部部分24は、成長するAlN単結晶ブールを保持することができ、坩堝の第2の端部23’及び第2の端部部分24’は、別の成長するAlN結晶ブールを保持することができ、原材料7は、坩堝6の2つの端部部分の間に配置され、2つのガス透過性部材41、42によって定位に保持され、それにより、水平成長炉内の坩堝内で2つのAlN単結晶ブールを同時に成長させることができる。同一の坩堝内にそのように成長させた2つの結晶ブールは、物理的形状、寸法、及び結晶品質が実質的に同様である。
第4の修正形態は、図9に示されるように坩堝6を構成することができるものである。坩堝の第1の端部32及び第1の端部部分33、並びに第1の種結晶ホルダ34が、種結晶35及び成長するAlN単結晶ブールを保持することができる。坩堝の第2の端部32’及び第2の端部部分33’、並びに第2の種結晶ホルダ34’が、種結晶35’及び別の成長するAlN結晶ブールを収容することができる。原材料7は、坩堝の2つの端部部分の間に原材料ホルダ31によって定位に保持され、それにより、鉛直成長炉内の坩堝内で2つのAlN単結晶ブールを同時に、それぞれ種結晶35及び種結晶35’上に成長させることができる。同一の坩堝内にそのように成長させた2つの結晶ブールは、物理的形状、寸法、及び結晶品質が実質的に同様である。
別法として、図10に示されるように坩堝6を構成することができる。坩堝6の第1の端部32及び第1の端部部分33、並びに種結晶ホルダ34が、種結晶35及び成長するAlN単結晶ブールを収容することができる。坩堝の第2の端部32’及び第2の端部部分34’が、種結晶35’及び別の成長するAlN結晶ブールを収容することができる。原材料7は、坩堝の2つの端部部分の間に配置され、2つのガス透過性部材41、42によって定位に保持され、それにより、水平成長炉内の坩堝内で2つのAlN単結晶ブールを同時に、それぞれ種結晶35及び種結晶35’上に成長させることができる。同一の坩堝内にそのように成長させた2つの結晶ブールは、物理的形状、寸法、及び結晶品質が実質的に同様である。
他の態様は、少なくとも1つの核形成部位がPVT AlN単結晶成長のために提供されることを含む。AlN単結晶を成長させるためにセルフシーディングが採用されるとき、核形成部位は、坩堝の円錐端部の内面である。AlN単結晶を成長させるために種結晶成長が採用されるとき、核形成部位は、1つ又は複数のAlN単結晶種である。さらに、PVT AlN単結晶は、窒素リッチ、又は実質的に化学量論的、又はアルミニウムリッチである蒸気相から成長させることができる。本発明における平均成長速度は、約0.3mm/hr〜2.5mm/hrの範囲内である。
別の態様は、Ta金属から作製された前述の坩堝が、さらに、AlN結晶のPVT成長で使用される前に、黒鉛ベースの炉(即ち、黒鉛サセプタ/加熱器及び黒鉛断熱材を有する)内での高温炭化プロセスで、少なくとも1つの表面層がTaCを含むように処理されるものである。高温炭化プロセスは、以下のステップを含む。(1)炉容器を1.33×10−5MPa(0.1Torr)未満のシステム圧力まで排気するステップと、(2)窒素ガスを充填又は流入することによって、炉システム圧力を1.33×10−2MPa〜0.101MPa(100Torr〜760Torr)の範囲内で保つステップと、(3)坩堝の外面のみが炭化されるときには空のTa坩堝を、或いは外面と内面との両方が炭化されるときには1mm〜5mmの範囲内のサイズの黒鉛塊で充填されたTa坩堝を、約3〜6時間で2200〜2400℃の範囲内の坩堝温度まで加熱し、さらに約2〜8時間、2200〜2400℃の範囲内で坩堝温度を一定に保つステップと、(4)炉を室温まで冷却するステップである。炭化処理の後、TaC層が、坩堝の外面から生じ、又は坩堝の外面と内面との両方から生じ、或いは坩堝全体がTaCに化成される。坩堝形状及び物理的寸法は、炭化プロセスの前後で実質的に変化しない。炭化プロセスで処理された後の坩堝は、炭化を施さないTa坩堝と実質的に同様にAlN PVT成長で使用される。Nb坩堝も、実質的に同じ炭化プロセスで処理され、それにより坩堝の少なくとも1つの表面層がNbCを含む。
別の実施形態では、Ta金属から作製された前述の坩堝は、非黒鉛ベースの炉(黒鉛を含まない又は炭素を含まないサセプタ/加熱器及び断熱材を有する)内での高温窒化プロセスで、坩堝の少なくとも1つの表面層がTaNを含むように処理される。高温窒化プロセスは、以下のステップを含む。(1)炉容器を1.33×10−5MPa(0.1Torr)未満のシステム圧力まで排気するステップと、(2)窒素ガスを充填又は流入することによって、炉システム圧力を1.33×10−2MPa〜0.101MPa(100Torr〜760Torr)の範囲内で保つステップと、(3)空のTa坩堝全体を、約3〜6時間で2200〜2400℃の範囲内の坩堝温度まで加熱し、約2〜8時間、2200〜2400℃の範囲内で坩堝温度を一定に保つステップと、(4)炉を室温まで冷却するステップである。窒化処理の後、TaN層が、坩堝の外面と内面との両方から生成され、或いは坩堝全体がTaNに化成される。坩堝形状及び物理的寸法は、窒化プロセスの前後で実質的に変化しない。窒化プロセスで処理された後のTaNを含む坩堝は、窒化プロセスの処理を施されないTa坩堝と実質的に同様にAlN PVT成長で使用される。Nb坩堝も、実質的に同じ窒化プロセスで処理され、それにより坩堝の少なくとも1つの表面層がNbNを含む。
炭化又は窒化後の坩堝壁での層構造が、図11に断面図で示されている。坩堝の一部分が拡大されて、外面層43と、内面層44と、中央層45とを含む詳細を示している(鎖線の円内)。坩堝内の材料タイプを表すために表記「外面層/中央層/内面層」を使用すると、炭化又は窒化後の坩堝壁での材料層の可能な組合せは、TaC/Ta/Ta、TaC/Ta/TaC、TaC/TaC/TaC、TaC/Ta/TaN、TaC/TaC/TaN、TaC/TaN/TaN、TaN/TaN/TaN、NbC/Nb/Nb、NbC/Nb/NbC、NbC/NbC/NbC、NbC/Nb/NbN、NbC/NbC/NbN、NbC/NbN/NbN、及びNbN/NbN/NbNを含む。
別の態様は、成長温度及びシステム窒素圧力に応じたPVT AlN結晶成長での平均結晶成長速度が、以下の2つの言明によって表される傾向に従うものである。(1)原材料と成長する結晶との温度差、及びシステム窒素圧力が一定に保たれるとき、AlN結晶の成長速度は、結晶温度の増加と共に増加する。(2)原材料と成長する結晶との温度が一定に保たれるとき、成長速度は、システム窒素圧力が増加すると共に減少する。本発明者によって行われた成長実験が、これら2つの言明を実質的に実証している。
言明(1)に対応して、図12に、システム窒素圧力が約6.67×10−2MPa(500Torr)で一定に保たれるときの、一連のPVT AlN成長実験における平均成長速度(Vg、単位mm/時)対原材料温度(Tsource、単位℃)の4つの実験データ点46、47、48、49のプロットを示し、これは、原材料温度が増加するにつれて平均成長速度が増加することを示す。
言明(2)に対応して、図13に、原材料及び成長する結晶の温度がそれぞれ約2350℃及び2285℃で実質的に一定に保たれるときの、一連のPVT AlN成長実験における平均成長速度(Vg、単位mm/時)対原材料温度(Tsource、単位℃)の4つの実験データ点50、51、52、53のプロットを示し、これは、システム窒素圧力が増加するにつれて平均成長速度が急速に低下することを示す。
本発明は、以下の2つの方法の一方において、PVT成長での結晶成長の開始時に、成長速度と原材料温度又はシステム窒素圧力との関係を利用する。2つの方法とは、(1)結晶成長に望ましい実質的に一定の値でシステム窒素圧力を保ち、次いで、成長速度が実質的にゼロから所望の成長速度まで増加されるようにゆっくりと制御された様式で原材料の温度を増加させる方法、又は(2)結晶成長に望ましい値よりも実質的に高い値でシステム窒素圧力を保ち、結晶成長に望ましい値まで原材料温度を上昇させ、次いで、成長速度が実質的にゼロから所望の成長速度まで増加されるようにゆっくりと制御された様式でシステム窒素圧力を減少させる方法である。
別の態様は、PVT成長炉における前述のセットアップと、原材料及び成長するAlN結晶を収容するための坩堝とを利用することによって、窒化アルミニウムのバルク単結晶を成長させるための方法を含む。この方法は、以下のステップを含む。
a)核形成部位と原材料とをある距離だけ離隔した状態で、坩堝の第1の端部に原材料を配置し、坩堝エンクロージャの反対側の端部に少なくとも1つの核形成部位を提供するステップと、
b)成長容器を1.33×10−5MPA(0.1Torr)未満の圧力まで排気するステップと、
c)所定の成長開始手順に従って、結晶成長を開始するためにシステム圧力及び坩堝温度を上昇させ、成長開始の終了時に、成長チャンバ内のシステム圧力が、窒素及びアルゴンガスを充填又は流入することによって、窒素及びアルゴン分圧P nitrogen及びP argonからなるP system(P system=P nitrogen+P argon)となり、原材料の温度がT sourceとなり、核形成部位の温度がT nucleationとなり、T sourceがT nucleationよりも高くなるようにするステップと、
d)窒素及びアルゴンガスを充填又は流入することによって、窒素及びアルゴン分圧P nitrogen及びP argonからなる実質的に一定のシステム圧力P system(P system=P nitrogen+P argon)を保つステップと、
e)原材料の温度T sourceが、原材料に対面する成長するAlN単結晶の結晶面の温度よりも高くなり、それによりAlN単結晶の成長を継続させるように、坩堝エンクロージャ内部の温度分布を維持するステップと、
f)炉を室温まで冷却するステップである。
ステップc)での成長開始は以下のようなものである。約0.5〜2時間の期間にシステム圧力をP systemまで上昇させ、次いで坩堝を加熱し、約3時間〜10時間の範囲の期間に、原材料の温度がT sourceに達し、核形成部位の温度がT nucleationに達するようにし(ここでT sourceはT nucleationよりも高い)、それと同時に、1つ又は複数の核形成部位でのAlN結晶の実質的な成長が開始されるP systemでシステム圧力を実質的に一定に保つ。図14は、成長開始時に温度上昇を使用するPVT成長過程における、時間に対する全システム圧力曲線54、システム窒素分圧曲線55、システムアルゴン分圧曲線56、成長温度曲線57のプロットである。原材料の温度T source及び核形成部位の温度T nucleationを実現及び維持することができるように、成長温度が坩堝の一端で測定される。時間間隔tは、成長温度を室温から成長温度まで上昇させる時間であり、原材料の温度がT sourceに達し、核形成部位の温度がT nucleationに達し、T sourceはT nucleationよりも大きく、tの値は、3時間〜10時間の範囲内である。成長中の任意の時間に、PVT成長炉内のシステム圧力は、窒素分圧Pnitrogenとアルゴン分圧Pargonとからなり、Psystem=Pnitrogen+Pargonであり、即ち、曲線54上の全システム圧力の値は、曲線55上の窒素分圧の値と曲線56上のアルゴン分圧の値との和に等しく、これは、窒素及びアルゴンガスの流量を設定することによって実現される。
別法として、ステップc)での成長開始は以下のようなものである。約0.5〜2時間の期間でシステム圧力をP system(P systemは、少なくとも1.33×10−2MPa(100Torr)であり、P systemよりも高い)まで上昇させ、坩堝を加熱し、約2時間〜約4時間の範囲の期間で、原材料の温度がT sourceに達し、核形成部位の温度がT nucleationに達するようにし(ここでT sourceはT nucleationよりも高い)、それと同時に、システム圧力をP systemで実質的に一定に保ち、次いで、3〜8時間の期間に、システム圧力をP systemからP systemの値に低下させ、1つ又は複数の核形成部位でのAlN結晶の実質的な成長が開始されるようにする。図15は、成長開始時に窒素圧力上昇を使用するPVT成長過程における、時間に対する全システム圧力曲線58、システム窒素分圧曲線59、システムアルゴン分圧曲線60、成長温度曲線61のプロットである。時間間隔tは、成長開始時にシステム圧力がP systemからP systemの値に低下する期間であり、tの値は、3時間〜8時間の範囲内である。成長中の任意の時間に、PVT成長炉内のシステム圧力は、窒素分圧Pnitrogenとアルゴン圧Pargonからなり、Psystem=Pnitrogen+Pargonであり、即ち、曲線58上の全システム圧力の値は、曲線59上の窒素分圧の値と曲線60上のアルゴン分圧の値との和に等しく、これは、窒素及びアルゴンガスの流量を設定することによって実現される。原材料の温度T source及び核形成部位の温度T nucleationを実現及び維持することができるように、成長温度が坩堝の一端で測定される。
前述のシステム圧力P systemは、4.0×10−2MPa〜0.373MPa(300Torr〜2800Torr)の範囲内であり、P systemは、約5.33×10−2MPa〜0.387MPa(400Torr〜2900Torr)の範囲内である。P system及びP systemに対応する窒素及びアルゴンの分圧は、以下のような範囲内である。
nitrogenは、約4.0×10−2MPa〜0.267MPa(300Torr〜2000Torr)であり、P Argonは、約0MPa〜0.107Mpa(0Torr〜800Torr)であり、
nitrogenは、約4.0×10−2MPa〜0.28MPa(400Torr〜2100Torr)であり、P Argonは、約0MPa〜0.107MPa(0Torr〜800Torr)であり、
nitrogenは、P nitrogenよりも、約1.33×10−2MPa〜0.2MPa(100Torr〜1500Torr)の範囲内の量だけ大きい。
成長炉内部の黒鉛部の劣化を低減するため、したがって黒鉛部の寿命を延ばすためにアルゴンガスが使用され、前述の成長温度は以下のようである。
sourceは、公称で2000〜2500℃の範囲内、より好ましくは2150〜2450℃の範囲内である。
nucleationは、公称で2000〜2500℃の範囲内、より好ましくは2150〜2450℃の範囲内である。
sourceは、Tnucleationよりも、公称で約3℃〜300℃の範囲内、より好ましくは約10℃〜200℃の範囲内の量だけ大きい。
別の態様は、窒素リッチである、又は実質的に化学量論的である、又はアルミニウムリッチである蒸気相からPVT AlN単結晶を成長することができるものである。本発明での平均成長速度は、約0.3mm/hr〜2.5mm/hrの範囲内である。
別の実施形態では、Ta金属から作製された前述の坩堝が、さらに、AlN結晶のPVT成長で使用される前に、黒鉛ベースの炉(即ち、黒鉛サセプタ/加熱器及び黒鉛断熱材を有する)内での高温炭化プロセスで、少なくとも1つの表面層がTaCを含むように処理される。高温炭化プロセスは、以下のステップを含む。(1)炉容器を1.33×10−5MPa(0.1Torr)未満のシステム圧力まで排気するステップと、(2)窒素ガスを充填又は流入することによって、炉システム圧力を1.33×10−2MPa〜0.101MPa(100Torr〜760Torr)の範囲内で保つステップと、(3)坩堝の外面のみが炭化されるときには空のTa坩堝を、或いは外面と内面との両方が炭化されるときには1mm〜5mmの範囲内のサイズの黒鉛塊で充填されたTa坩堝を、約3〜6時間で2200〜2400℃の範囲内の坩堝温度まで加熱し、さらに約2〜8時間、2200〜2400℃の範囲内で坩堝温度を一定に保つステップと、(4)炉を室温まで冷却するステップである。炭化処理の後、ゴールデンイエロー色の外観のTaC層が、坩堝の外面から生じ、又は坩堝の外面と内面との両方に生じ、或いは坩堝全体がTaCに転換される。坩堝形状及び物理的寸法は、炭化プロセス前後で実質的に変化しない。炭化プロセスで処理された後の坩堝は、炭化を施さないTa坩堝と実質的に同様にAlN PVT成長で使用される。Nb金属から作製される坩堝は、実質的に同じ炭化プロセスで処理され、それにより坩堝の少なくとも1つの表面層がNbCを含む。
さらに別の実施形態では、Ta金属から作製された前述の坩堝が、さらに、非黒鉛ベースの炉(黒鉛を含まない又は炭素を含まないサセプタ/加熱器及び断熱材を有する)内での高温窒化プロセスで、坩堝の少なくとも1つの表面層がTaNを含むように処理される。高温窒化プロセスは、以下のステップを含む。(1)炉容器を1.33×10−5MPa(0.1Torr)未満のシステム圧力まで排気するステップと、(2)窒素ガスを充填又は流入することによって、炉システム圧力を1.33×10−2MPa〜0.101MPa(100Torr〜760Torr)の範囲内で保つステップと、(3)空のTa坩堝を、約3〜6時間で2200〜2400℃の範囲内の坩堝温度まで加熱し、約2〜8時間、2200〜2400℃の範囲内で坩堝温度を一定に保つステップと、(4)炉を室温まで冷却するステップである。窒化処理の後、TaN層が、坩堝の外面と内面との両方から生じ、或いは坩堝全体がTaNに化成される。坩堝形状及び物理的寸法は、窒化プロセスの前後で実質的に変化しない。窒化プロセスで処理された後のTaNを含む坩堝は、窒化プロセスの処理を施されないTa坩堝と実質的に同様にAlN PVT成長で使用される。Nb金属から作製される坩堝は、実質的に同じ窒化プロセスで処理され、それにより坩堝の少なくとも1つの表面層がNbNを含む。
別の実施形態では、図1における断熱材3を修正することができ、坩堝6を可動プラットフォーム上に配置することができ、それにより、温度勾配を通して坩堝6を鉛直炉内で上下に移動させることができ、又は水平炉内で左右に移動させることができるようにする。温度勾配を通してサセプタ(加熱器)及び断熱材に関して坩堝を移動させることによって、成長を開始して維持することができる。
サセプタは、少なくとも99.9%純度のタンタル、又は炭化若しくは窒化タンタル、又はTaC、Nb、NbC、TaN、NbNの複合材から作製することができ、断熱材は、少なくとも99.9%純度の、粉末形態又はシート形態でのTa、TaC、Nb、NbC、TaN、NbNのうちの1種又は複数種から作製することができる。
本発明の別の態様は、AlGa1−xNバルク単結晶(xの値は0.1〜1.0の範囲内)を、実質的に同じ前述の成長セットアップ、坩堝、及び成長手順を使用して成長させるものである。
坩堝内部で成長させたAlN単結晶ブールは、ブールを以下の3つの方法の1つで結晶ウェハ又は試料にスライスすることができるように回収することができる。3つの方法とは、(1)結晶ブールをそのまま、即ち、結晶ブールと、結晶ブールを収容する坩堝材料とを分離することなくスライスする方法、(2)坩堝を破壊せずに、結晶ブールを収容する坩堝から結晶ブールを分離する方法、及び(3)機械的に研削又は破壊することによって、結晶ブールを収容する坩堝材料を取り除く方法である。
別の態様は、AlN、又はAlGa1−xN(xの値は0.1〜1.0の範囲内)の1つ又は複数の単結晶層の成長のためにPVT成長プロセスが使用されるものであり、実質的に同じ前述の成長セットアップ、坩堝、及び成長手順を使用して、AlN基板上、又はSiC又はサファイア(Al)などの基板を含めた、しかしそれらに限定されない他の基板上に、本質的に同じ成長手順を使用して結晶を成長させる。ただし、原材料温度は1800℃〜2300℃の範囲内であり、システム窒素圧力は、約6.67×10−3MPa〜0.2MPa(50Torr〜1500Torr)の範囲内であり、成長した結晶層はそれぞれ、約1マイクロメートル〜1000マイクロメートルの範囲内の厚さを有する。
本発明は、以下の実施例によってより良く理解することができる。
(実施例1)
約30gのAlN多結晶粉末が、約1mm〜2mmの壁厚を有するタンタル金属から作製された坩堝内に配置された。AlN粉末を有する坩堝が、黒鉛サセプタ及び黒鉛繊維ベース断熱材を有する誘導加熱PVT成長炉内に配置された。結晶成長は、以下のステップで実施された。
a)PVT成長チャンバを1.33×10−5MPa(0.1Torr)未満の圧力まで排気するステップと、
b)窒素ガスを炉チャンバ内に流入することによって、システム窒素圧力を6.67×10−2MPa(500Torr)まで上昇させるステップと、
c)AlN原材料を含む坩堝を、約4.5時間の期間に、約2325℃の原材料温度、及び2250℃の坩堝の結晶端部の温度まで加熱するステップと、
d)システム窒素圧力、原材料温度、及び坩堝の結晶端部の温度を、約17時間、それぞれ約6.67×10−2MPa(500Torr)、2325℃、及び2250℃で実質的に一定に保つステップと、
e)原材料の温度を約2時間で1000℃まで低下させ、それと同時に、システム窒素圧力を6.67×10−2MPa(500Torr)で保つステップと、
f)電源をオフにして、炉を室温まで冷却させるステップ。
成長後、坩堝の外面は、ゴールデンイエロー色の外観のTaCになることが判明し、坩堝に割れ又は変形は観察されなかった。結晶ブールは、タンタル坩堝を一部破壊することによって回収された。AlN結晶ブールは、坩堝の結晶端部に成長し、付着していた。結晶ブールの色はアンバー色であり、これは、タングステン金属から作製された坩堝内での同様の成長条件の下でのAlN結晶ブールの色と同様であった。結晶ブールは、直径約20mm、長さ8.0mmと測定され、したがって0.47mm/hrの平均成長速度が実現された。
(実施例2)
タンタルから作製され、内面と外面との両方で実質的に炭化された坩堝内のAlN結晶ブールの成長を実証するために、結晶ブールを収容するための部分で約1mm〜2mmの壁厚を有するタンタル坩堝が、塊としての1mm〜4mmの黒鉛粉末で完全に充填され、次いで、炭化過程のために、黒鉛サセプタ及び黒鉛繊維ベース断熱材を有する誘導加熱PVT成長炉内に配置された。炭化手順は以下のようなものであった。
i.PVT成長チャンバを1.33×10−5MPa(0.1Torr)未満の圧力まで排気するステップと、
ii.窒素ガスを炉チャンバ内に流入することによって、システム窒素圧力を6.67×10−2MPa(500Torr)まで上昇させるステップと、
iii.黒鉛粉末で充填されたタンタル坩堝を、約3.5時間の期間に、約2300℃の坩堝底端部温度まで加熱するステップと、
iv.システム窒素圧力及び坩堝の結晶端部の温度を、約3時間、それぞれ6.67×10−2MPa(500Torr)及び2300℃で実質的に一定に保つステップと、
v.坩堝の温度を約2時間で1000℃まで低下させ、それと同時に、システム窒素圧力を6.67×10−2MPa(500Torr)で保つステップと、
vi.電源をオフにして、炉を室温まで冷却させるステップ。
炭化プロセス後、坩堝の外面と内面は、ゴールデンイエロー色の外観のTaCとなることが判明し、坩堝に割れ及び変形は観察されなかった。次いで、AlN結晶成長を行うためにその坩堝が使用された。
約30グラムのAlN多結晶粉末が、Ta坩堝から化成されたTaC坩堝内に配置された。AlN粉末を有する坩堝が、黒鉛サセプタ及び黒鉛繊維ベースの断熱材を有する誘導加熱PVT成長炉内に配置された。結晶成長は、以下のステップで行われた。
a)PVT成長チャンバを1.33×10−5MPa(0.1Torr)未満の圧力まで排気するステップと、
b)窒素ガスを炉チャンバ内に流入することによって、システム窒素圧力を6.67×10−2MPa(500Torr)まで上昇させるステップと、
c)AlN原材料を含む坩堝を、約4.5時間の期間に、約2350℃の原材料温度、及び2275℃の坩堝の結晶端部の温度まで加熱するステップと、
d)システム窒素圧力、原材料温度、及び坩堝の結晶端部の温度を、約20時間、それぞれ約6.67×10−2MPa(500Torr)、2350℃、及び2275℃で実質的に一定に保つステップと、
e)原材料の温度を約2時間で1000℃まで低下させ、それと同時に、システム窒素圧力を6.67×10−2MPa(500Torr)で保つステップと、
f)電源をオフにして、炉を室温まで冷却させるステップ。
成長後、坩堝に割れ又は変形は観察されなかった。結晶ブールは、坩堝を一部破壊することによって回収された。AlN結晶ブールは、坩堝の結晶端部に成長し、付着していた。結晶ブールの色はダークアンバー(dark amber)色であり、これは、タングステン金属から作製された坩堝内で同様の成長条件の下で成長させたAlN結晶ブールの色と同様であった。結晶ブールは、直径約20mm、長さ13mmと測定され、この成長では0.65mm/hrの平均成長速度が実現された。
本発明の1つ又は複数の実施形態を説明した。それにも関わらず、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、様々な修正を施すことができることを理解されたい。したがって、他の実施形態が、頭記の特許請求の範囲内にある。
AlN単結晶の成長のための昇華物理的気相輸送炉の断面図である。 昇華成長炉内の坩堝内部での軸方向温度分布を示す概略図である。 坩堝の上部で成長させる結晶ブールに関する、セルフシーディングによるAlN結晶成長のための薄壁坩堝の詳細の断面図である。 坩堝の底部で成長させる結晶ブールに関する、セルフシーディングによるAlN結晶成長のための薄壁坩堝の断面図である。 坩堝の上部に装填されたAlN種結晶に関する、AlNシーディングによるAlN結晶成長のための薄壁坩堝の断面図である。 坩堝の上部に装填されたAlN種結晶に関する、AlN結晶成長のための薄壁坩堝の断面図である。 鉛直に構成された昇華成長炉内でのセルフシーディングによって、1つの坩堝内に2つのAlN結晶ブールを成長させるための薄壁坩堝の断面図である。 水平に構成された昇華成長炉内でのセルフシーディングによって、1つの坩堝内に2つのAlN結晶ブールを成長させるための薄壁坩堝の断面図である。 鉛直に構成された昇華成長炉に関するAlNシーディングによって、1つの坩堝内に2つのAlN結晶ブールを成長させるための薄壁坩堝の断面図である。 水平に構成された昇華成長炉に関するAlNシーディングによって、1つの坩堝内に2つのAlN結晶ブールを成長させるための薄壁坩堝の設計の詳細の断面図である。 坩堝部分の内面、外面、及び内部を示す、結晶ブールと接触する薄壁坩堝の一部の拡大概略図である。 原材料温度の関数としての平均結晶成長速度のプロットである。 システム窒素圧力の関数としての平均結晶成長速度のプロットである。 成長開始時に成長温度上昇が使用されるときの、即時プロセスで使用される選択成長パラメータを示す概略図である。 成長開始時に圧力上昇が使用されるときの、即時プロセスで使用される選択成長パラメータを示す概略図である。

Claims (32)

  1. 高温でAlN単結晶ブールを生成するための物理的気相輸送成長炉システム内部の結晶成長セットアップであって、
    (a)AlN原材料7及び成長するAlN結晶ブール8を含むのに効果的な坩堝6であって、少なくとも前記成長するAlN結晶ブール8を収容する部分で薄い壁厚tを有する坩堝6と、
    (b)誘導加熱の場合のサセプタ1、又は抵抗加熱の場合の加熱器と、
    (c)5〜100℃/cmの範囲内で前記坩堝6内部で温度勾配を提供するのに効果的な、前記サセプタ1又は加熱器を取り囲む断熱材3と、
    (d)窒素ガス、又は窒素ガスとアルゴンガスとの混合物を充填又は流入することによって、真空(1.33×10−5MPa未満(0.1Torr未満))〜少なくとも0.533MPa(4000Torr)のガス圧で動作させることが可能な炉チャンバと
    を有する、上記結晶成長セットアップ。
  2. 前記坩堝6が、重量で少なくとも99.9%の純度を有するタンタル及びニオブからなる群から選択される材料から作製される、請求項1に記載の結晶成長セットアップ。
  3. 前記坩堝6が、溶接、深絞り、打抜き、鍛造、旋削、フライス削り、研削、又は研磨を含むプロセスによって機械的に形成及び成型される、請求項2に記載の結晶成長セットアップ。
  4. 前記薄い壁厚tが、0.05mm〜2.0mmの間である、請求項2に記載の結晶成長セットアップ。
  5. 前記坩堝6が、TaC、TaN、NbC、及びNbNからなる群から選択される材料を含む壁45を有する、請求項4に記載の結晶成長セットアップ。
  6. 前記材料が、前記坩堝6の表面43から延在する化成物質である、請求項5に記載の結晶成長セットアップ。
  7. 前記材料が、前記坩堝の層43、44、45にわたって延在する、請求項6に記載の結晶成長セットアップ。
  8. 前記材料が、(i)炉容器を1.33×10−5MPa(0.1Torr)のシステム圧力まで排気するステップと、(ii)窒素ガスを充填又は流入することによって、炉システム圧力を1.33×10−2MPa〜0.101MPa(100Torr〜760Torr)の範囲内で保つステップと、(iii)前記坩堝の外面のみが炭化されるときには空の坩堝を、或いは外面と内面との両方が炭化されるときには1mm〜5mmの範囲内のサイズの黒鉛塊で充填された坩堝を、約3〜6時間で2200〜2400℃の範囲内の坩堝温度まで加熱し、約2〜8時間、2200〜2400℃の範囲内で坩堝温度を一定に保つステップと、(iv)炉を室温まで冷却するステップとによって形成されるTaC又はNbCである、請求項5に記載の結晶成長セットアップ。
  9. 前記材料が、(i)炉容器を1.33×10−5MPa(0.1Torr)未満のシステム圧力まで排気するステップと、(ii)窒素ガスを充填又は流入することによって、炉システム圧力を1.33×10−2MPa〜0.101MPa(100Torr〜760Torr)の範囲内で保つステップと、(iii)空の坩堝を、約3〜6時間で2200〜2400℃の範囲内の坩堝温度まで加熱し、約2〜8時間、2200〜2400℃の範囲内で坩堝温度を一定に保つステップと、(iv)炉を室温まで冷却するステップとによって形成されるTaN又はNbNである、請求項5に記載の結晶成長セットアップ。
  10. 機械的シール29が、アルミニウム蒸気拡散を実質的に防止するのに効果的であり、その一方で、窒素及びアルゴン拡散を可能にし、それにより前記坩堝6の内部と外部とで実質的に均一な全圧を保つ、請求項1に記載の結晶成長セットアップ。
  11. 前記加熱器又は前記サセプタ1が、50ppm未満の灰分を有する純化黒鉛固体、重量で99.9%を超える純度を有するタンタル、炭化タンタル、窒化タンタル、炭化ニオブ、及び窒化ニオブからなる群から選択される材料から作製される、請求項10に記載の結晶成長セットアップ。
  12. 前記断熱材3が、100ppm未満の灰分をいずれも有する黒鉛断熱材、剛性又は可撓性黒鉛繊維断熱材、及び黒鉛粉末、重量で99.9%を超える純度を有するTa、TaC、Nb、NbC、TaN、NbN粉末からなる群から選択される材料から作製される、請求項11に記載の結晶成長セットアップ。
  13. 単一のPVT成長過程で1つの坩堝6内に少なくとも2つのAlN単結晶ブール8を成長させるように、前記坩堝6が、少なくとも1つの成長するAlN結晶ブール8をそれぞれ収容することが可能な、各端部に少なくとも1つの核形成部位35、35’をそれぞれ含む2つの端部部分33、33’を有する請求項10に記載の結晶成長セットアップ。
  14. 成長容器内で1つ又は複数の単結晶AlNブール8を成長させるための方法であって、
    a)核形成部位35と原材料7をある距離だけ離隔した状態で、坩堝6エンクロージャの第1の端部33に少なくとも1つの核形成部位35を提供し、前記坩堝6の反対側の第2の端部に原材料7を配置するステップと、
    b)成長容器を1.33×10−5MPa(0.1Torr)未満の圧力まで排気するステップと、
    c)所定の成長開始手順に従って、結晶成長を開始するためにシステム圧力及び坩堝温度を上昇させ、成長開始の終了時に、成長チャンバ内のシステム圧力が、窒素及びアルゴンガスを充填又は流入することによって、窒素及びアルゴン分圧P nitrogen及びP argonからなるP system(P system=P nitrogen+P argon)となり、原材料の温度がT sourceとなり、核形成部位の温度がT nucleationとなり、T sourceがT nucleationよりも高くなるようにするステップと、
    d)窒素及びアルゴンガスを充填又は流入することによって、窒素及びアルゴン分圧P nitrogen及びP argonからなる実質的に一定のシステム圧力P system(P system=P nitrogen+P argon)を保つステップと、
    e)原材料7の温度T sourceが、原材料に対面する成長するAlN単結晶8の結晶面の温度よりも高くなり、それによりAlN単結晶8の成長を継続させるように、坩堝6エンクロージャ内で温度分布を維持するステップと、
    f)炉を室温まで冷却するステップと
    を有する、上記方法。
  15. 前記原材料7が、流動性粉末、凝集粉末、高密度固体塊、又は単一固体若しくは複数固体部片からなる群から選択される形での多結晶AlNとなるように選択される、請求項14に記載の方法。
  16. 前記原材料7が、重量で少なくとも99.99%の純度を有するアルミニウム金属、及び体積で少なくとも99.99%の純度の窒素ガスとなるように選択される、請求項14に記載の方法。
  17. 前記核形成部位35が、前記坩堝6の前記第1の端部33の内面44である、請求項14に記載の方法。
  18. 前記核形成部位が、AlN単結晶種35である、請求項17に記載の方法。
  19. 前記AlN単結晶種35表面が、10ミクロンを超えないダイヤモンドグリッドで実質的に研磨される、請求項18に記載の方法。
  20. 前記AlN単結晶種35表面が、3ミクロン未満のダイヤモンドグリッドで実質的に研磨される、請求項19に記載の方法。
  21. 前記AlN単結晶種35が、結晶成長中にAlN結晶成長が上で行われるas−grown表面を含む、請求項18に記載の方法。
  22. ステップc)で、前記成長開始手順が、システム圧力を約0.5〜2時間の期間にP systemまで上昇させ、次いで坩堝を加熱し、約3時間〜10時間の範囲の期間に、原材料の温度がT sourceに達し、核形成部位の温度がT nucleationに達するようにし(ここでT sourceはT nucleationよりも高い)、それと同時に、1つ又は複数の核形成部位35でのAlN結晶8の実質的な成長が開始されるP systemでシステム圧力を実質的に一定に保つものであり、さらに、前記原材料7の温度T source及び核形成部位35の温度T nucleationを実現及び維持することができるように、成長温度が坩堝6の一端で測定され、さらに、時間間隔tが、室温から成長温度まで上昇する時間であり、原材料7の温度がT sourceに達し、核形成部位の温度がT nucleationに達し、T sourceがT nucleationよりも高い、請求項14に記載の方法。
  23. ステップc)での前記成長開始手順が、システム圧力を約0.5〜2時間の期間にP system(P systemは、少なくとも1.33×10−2MPa(100Torr)であり、P systemよりも高い)まで上昇させ、坩堝6を加熱し、それにより約2時間〜約4時間の範囲の期間に、原材料7の温度がT sourceに達し、核形成部位35の温度がT nucleationに達するようにし(ここでT sourceはT nucleationよりも高い)、それと同時に、システム圧力をP systemで実質的に一定に保ち、次いで、3〜8時間の期間に、システム圧力をP systemからP systemの値に低下させ、1つ又は複数の核形成部位35でのAlN結晶の実質的な成長が開始されるようにするものであり、成長中の任意の時間に、PVT成長炉内のシステム圧力が、窒素分圧Pnitrogen及びアルゴン分圧Pargonからなり、Psystem=Pnitrogen+Pargonである、請求項14に記載の方法。
  24. 前記窒素分圧(Pnitrogen)が、4.0×10−2MPa〜0.267MPa(300Torr〜2000Torr)の範囲内であり、前記アルゴンガス分圧Pargonが、0〜0.107Mpa(0〜800Torr)の範囲内であり、前記システム圧力Psystem(=Pnitrogen+Pargon)が、4.0×10−2MPa〜0.373MPa(300〜2800Torr)の範囲内である、請求項14に記載の方法。
  25. 前記原材料7の温度T sourceが、公称で2100〜2500℃の範囲内、好ましくは2200〜2450℃の範囲内である、請求項14に記載の方法。
  26. 核形成部位35の前記温度T nucleationが、前記原材料7の温度T sourceよりも、公称で3〜300℃の範囲内、好ましくは10〜200℃の範囲内の量だけ低い、請求項14に記載の方法。
  27. 前記核形成部位35と、前記核形成部位に対面する前記原材料7の表面との間の距離が5mm以上である、請求項14に記載の方法。
  28. AlN単結晶ブール8の平均成長速度(ブール長さ/成長時間)が、0.3mm/hr〜2.5mm/hrの範囲内である、請求項14に記載の方法。
  29. 少なくとも1つのAlN単結晶8を、前記坩堝6の第1の端部部分33で成長させ、少なくとも1つの別のAlN単結晶を、前記坩堝6の第2の端部部分33’上に成長させる、請求項14に記載の方法。
  30. 前記成長セットアップが、バルクAlGa1−xN単結晶(x値は0.1〜1.0の範囲内)の成長のためのものである、請求項14に記載の方法。
  31. 前記成長セットアップが、AlN又はAlGa1−xN(x値は0.1〜1.0の範囲内)の少なくとも1つのエピタキシャル層又は複数層の成長のためのものであり、各層が、AlN、SiC、及びサファイア(Al)からなる群から選択される基板上で、1マイクロメートル〜1000マイクロメートルの範囲内の厚さを有し、前記原材料温度が、1800℃〜2300℃の範囲内であり、窒素分圧P nitrogenが、約6.67×10−3MPa〜0.2MPa(50Torr〜1500Torr)の範囲内である、請求項14に記載の方法。
  32. AlN単結晶が、発光ダイオード(LED)、レーザ、UV光検出器、高周波数デバイス、高電力デバイス、高温デバイス、スピントロニクスデバイス、表面弾性波デバイス、及び集積回路(IC)を含めた、しかしそれらに限定されないIII族窒化物ベース(GaN、AlGaN、InGaN、及びAlInGaN)半導体デバイスを製造するための基板として使用される、請求項14に記載の方法。
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