JP2007307998A - クランプホルダおよびワイパ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】クランプホルダ70は、フレーム50の外周面に把持固定可能な固定部71と、固定部71に一体に形成されワイヤハーネス60を保持可能な保持部75、又は、ワイヤハーネス60端部のコネクタ部62を所定姿勢で固定可能なコネクタ固定部77、のいずれか、を備えた。クランプホルダ70は、フレーム50の外周面には凹部50aが形成されており、固定部71は、その内周面に凹部50aに対応する係合突起72bが形成され、係合突起72bが凹部50aに嵌入することにより、フレーム50に位置決め可能である。
【選択図】図1
Description
特許文献1では、バンドクランプを用いてワイヤハーネス等を配索している。このバンドクランプは、車両に固定するための固定部と、ワイヤハーネスを結束するためのバンド部を備えており、バンド部によってワイヤハーネス等を結束し、固定部の弾性係合部を車両ボデーやパネル部材に形成された係止穴に挿入することにより、弾性係合部が係止穴の周囲に弾性係合して固定される。
フレームが係止穴を形成し易いパイプ材であるものもあるが、パイプ材に係止穴を設けると、その部位に応力が集中しフレーム強度が極端に低下してしまう。このため、特許文献1に記載のバンドクランプを用いてパイプ材からなる棒状部材にワイヤハーネスを配索することはやはり困難である。
このように本発明のクランプホルダは、固定部が棒状部材の外周面を把持して取付けられるため、係止穴を設けて棒状部材の強度を低下させてしまうことなく棒状部材に固定することが可能である。また、保持部によってワイヤハーネスの弛み部分を保持することができるので、ワイヤハーネスのバタツキや周辺部材への干渉を防止することができる。さらに、コネクタ固定部によってコネクタを所定姿勢で支持することが可能である。
このように本発明のクランプホルダは、棒状部材の外周面に形成された凹部または凸部に対応して固定部の内周面に凸部または凹部が設けられ、クランプホルダが棒状部材に装着されたときに、凹凸部が互いに嵌合するように構成されているので、クランプホルダの装着状態における棒状部材の長手方向位置や周方向角度を一義的に設定することができる。そして、さらに装着状態では、クランプホルダは凹凸部の嵌合により棒状部材の長手方向への移動や周方向の回動が規制される。
このように本発明のワイパ装置は、フレームの外周面に形成された凹部または凸部に対応して固定部の内周面に凸部または凹部が設けられ、クランプホルダがフレームに装着されたときに、凹凸部が互いに嵌合するように構成されているので、クランプホルダの装着状態におけるフレームの長手方向位置や周方向角度を一義的に設定することができる。そして、さらに装着状態では、クランプホルダは凹凸部の嵌合によりフレームの長手方向への移動や周方向の回動が規制されるので、ワイヤハーネスの弛みが発生して他の構成部材とワイヤハーネスが干渉してしまうことを防止することができる。
このように構成すると、クランプホルダをフレームに装着したときに、ツバ部が装着の邪魔にならず、また、ツバ部を水切りとして機能させることができる。
また、本発明では、クランプホルダの固定部の内周面に設けられた凸部または凹部を、棒状部材の凹部または凸部に嵌入させて、クランプホルダを棒状部材に装着可能であるので、装着時の位置決めが容易であると共に、装着後にはクランプホルダが棒状部材の長手方向および周方向に移動してしまうことを規制することができる。
図1〜図7は本発明の一実施形態に係るものであり、図1はワイパ装置の正面図、図2はワイパ装置の平面図、図3はワイパ装置のフレームと連結部の連結状態を表す拡大図、
図4はワイパ装置のフレームと連結部の連結状態を表す断面説明図、図5はクランプホルダの正面図、図6はクランプホルダの側面図、図7はクランプホルダの平面図である。
コネクタ部61は、ギヤ部12のコネクタ部に接続されている。また、コネクタ部62は、後述するようにピボット部30,40間を連結するフレーム50に取付けられた樹脂製のクランプホルダ70に装着されている。このコネクタ部62には、車両側の外部コネクタ部が接続される。
リンクロッド22は、一端がクランクアーム21の先端にボールジョイント26を介して連結されており、他端がピボットレバー25の一端側の下面にボールジョイント29を介して連結されている。
ピボットレバー24,25は、それぞれ基端部が後述するピボット軸31,41の下端に固定されており、ピボット軸31,41を回動中心としてこれらと共に一体に揺動可能となっている。上述のように、ピボットレバー24の自由端部にはリンクロッド23が連結され、ピボットレバー25の自由端部にはリンクロッド22,23が連結されている。
また、ピボットレバー25が揺動すると、ピボットレバー25にリンクロッド23を介して連結されたピボットレバー24も連動して揺動する。これにより、ピボットレバー24に一体に固定されたピボット軸31も揺動し、ピボット軸31の先端部に固定される不図示のワイパが払拭面を往復払拭する。
ピボットホルダ32は、ピボット軸31を回動可能に支承する支承部33と、支承部33を支持するフランジ部34と、支承部33の下端側から径方向外側へ延出する車両への取付部35と、フランジ部34からピボット部40側かつ車両下方へ延出するモータブラケット36を備えている。フランジ部34は、支承部33から径方向外側へ環状に延出すると共に、その外側縁部から支承部33を囲むように立設された囲繞壁を有する。
また、平面部36bには、その後面側(図2の上方側)へ向けて位置決めピン37aが突出形成されており、位置決めピン37aには弾性材からなる支持グロメット37bが取付けられている。この位置決めピン37aが、車体側の位置決め孔に嵌入することによって、ワイパ装置1は位置決めされた状態で車両に取付け可能となっている。
詳しくは、図4に示すように、連結部38の端部には、外周面に所定深さの複数(本例では8)の凹部38aが形成されている。フレーム50は、その端部に連結部38が挿入され、凹部38aの対応位置を外周側から塑性変形させることにより、連結部38にかしめ固定されている。これにより、フレーム50には、凹部38aの対応位置に凹部50aが形成される。なお、連結部48でも同様である。
図5〜図7に示すように、クランプホルダ70は、樹脂成形により一体に形成されており、フレーム50に固定するための固定部71と、ワイヤ63を保持するための保持部75と、コネクタ部62を所定姿勢で取付けるためのコネクタ固定部77を備えている。
また、本例では、把持部73よりも把持部74の方が固定部本体72の長手方向の長さが長く設定されており、把持部74にはさらに把持部73と反対方向へ延出する延出部74aが形成されている。
このように、本例のクランプホルダ70は、フレーム50や連結部38に貫通孔を形成する必要がなく、把持部73,74等によってフレーム50,連結部38の外周面を把持することによって固定することができる。これにより、本例では、フレーム50,連結部38の強度を低下させることがないので好適である。
また、クランプホルダ70は、係合突起72bと凹部50aとの係合によって、フレーム50の長手方向への移動および周方向の回転が規制される。これにより、クランプホルダ70のコネクタ固定部77にコネクタ部62を取付ける際、もしくは、コネクタ固定部77に取付けられたコネクタ部62に外部のコネクタ部を接続する際の接続力に対して、クランプホルダ70が移動することなく所定の取付位置及び姿勢が維持される。
本例では、装着状態では、コネクタ固定部77が車両上方(重力方向上側)へ突出するように位置する。
また、逆方向の外力が掛かり、係合突起72bと凹部50aとの係合が外れ、クランプホルダ70がフレーム50の長手方向に沿ってピボット部40側へ移動しようとしても、把持部73の端部がフレーム50のモータブラケット36側の端部50bと面にて当接するので、クランプホルダ70がピボット部40側へ移動するのが規制される(図4参照)。
なお、コネクタ固定部77と保持部75との間の固定部本体72において、さらにワイヤ63を固定部本体72に結束紐等で固定してもよい。結束紐等で固定することにより、外力が掛かっても固定部本体72が開き難くなり、係合突起72bと凹部50aとの係合を外れ難くして、クランプホルダ70を確実にフレーム50に固定することができる。
なお、保持部75は、ワイヤ63を保持できれば本例の形状に限られない。例えば、保持部75を、固定部本体72の外周面から径方向外側へ突出すると共に長手方向に沿う複数の壁部とし、隣接する壁部間にワイヤ63を挟み込み可能としてもよい。
このように構成されているので、コネクタ部62は、この開口側から挿入固定部62aを挿入していくことによって、コネクタ固定部77に固定することができる。そして、コネクタ部62をコネクタ固定部77に固定した後、ワイヤ63を保持部75へ保持させることができる。これにより、本例では、コネクタ部62からワイパモータ10側へ延出するワイヤ63の弛み部分をコネクタ固定部77によって保持することができるので、バタツキや周辺部材への干渉を防止した状態でワイヤ63を配索することができる。
また、上記実施形態では、クランプホルダ70に保持部75とコネクタ固定部77が形成されているが、これに限らず、いずれか一方のみが形成されていてもよい。
13‥出力軸、20‥リンク機構、21‥クランクアーム、
22,23‥リンクロッド、24,25‥ピボットレバー、
26,27,28,29‥ボールジョイント、30,40‥ピボット部、
31,41‥ピボット軸、32,42‥ピボットホルダ、33,43‥支承部、
34,44‥フランジ部、35,45‥取付部、36‥モータブラケット、
36a‥傾斜部、36b‥平面部、37a‥位置決めピン、
37b‥支持グロメット、38,48連結部、38a‥凹部、39‥ツバ部、
50‥クランプホルダ、50‥フレーム、50a‥凹部、50b‥端部、
60‥ワイヤハーネス、61,62‥コネクタ部、62a‥挿入固定部、
63‥ワイヤ、70‥クランプホルダ、
71‥固定部、72‥固定部本体、72a‥内周面、72b‥係合突起(凸部)、
73,74‥把持部、74a‥延出部、75‥保持部、
77‥コネクタ固定部、78,79‥溝部、78a,79a‥スリット
Claims (7)
- 棒状部材の外周面に把持固定可能な固定部と、該固定部と一体に形成されワイヤハーネスを保持可能な保持部、及び、ワイヤハーネス端部のコネクタ部を所定姿勢で固定可能なコネクタ固定部、の少なくとも一方と、を備えたクランプホルダ。
- 棒状部材の外周面には凹部または凸部が形成されており、
前記固定部の内周面には棒状部材の凹部または凸部に対応する凸部または凹部が形成され、該固定部の凸部または凹部が棒状部材の凹部または凸部に嵌入することにより、前記固定部を棒状部材に位置決め可能であることを特徴とする請求項1に記載のクランプホルダ。 - 前記固定部は、可撓性部材で形成され、棒状部材に着脱自在であることを特徴とする請求項1に記載のクランプホルダ。
- ピボット軸を回動可能に支持する複数のピボットホルダと、前記ピボット軸を駆動するワイパモータとを備え、前記複数のピボットホルダがフレームで連結されたワイパ装置であって、
前記フレームには、クランプホルダが配設され、
該クランプホルダは、前記フレームの外周面を把持固定する固定部と、該固定部と一体に形成されワイヤハーネスを保持可能な保持部、及び、ワイヤハーネス端部のコネクタ部を所定姿勢で固定可能なコネクタ固定部、の少なくとも一方と、を備えたことを特徴とするワイパ装置。 - 前記フレームの外周面には凹部または凸部が形成されており、
前記固定部の内周面には前記フレームの凹部または凸部に対応する凸部または凹部が形成され、該固定部の凸部または凹部が前記フレームの凹部または凸部に嵌入することにより、前記固定部を前記フレームに位置決め可能であることを特徴とする請求項4に記載のワイパ装置。 - 前記フレームは、中空のパイプ材からなり、前記ピボットホルダの連結部が前記フレームの端部に挿入された状態で前記ピボットホルダにかしめ固定されることにより、前記フレームの外周面には凹部が形成されてなり、
前記固定部の内周面には前記フレームの凹部に対応する凸部が形成され、該固定部の凸部が前記フレームの凹部に嵌入することにより、前記固定部を前記フレームに位置決め可能であることを特徴とする請求項4に記載のワイパ装置。 - 前記ピボットホルダの連結部には、該連結部が前記フレームに挿入固定された状態で、該フレームの端部よりも基端部側に径方向に拡径されたツバ部が形成されており、前記クランプホルダは、前記フレームに固定されたときに、前記クランプホルダの端部が前記ツバ部よりも前記フレーム側に位置するように形成されたことを特徴とする請求項6に記載のワイパ装置。
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