JP2007307838A - 中間転写型熱転写印刷装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】フィルムに対するクリーニングローラの離間/接触を簡単な構成で達成させるようにした中間転写型熱転写印刷装置を提供する。
【解決手段】この中間転写型熱転写印刷装置のクリーニングローラ52a,52bは、フィルムFに対して離間/接触が可能な範囲を移動するクランプローラ19a,19bと一緒に移動する。したがって、クランプローラ19a,19bの移動制御に基づいて、フィルムFに対するクリーニングローラ52a,52bの離間/接触が可能であるから、クリーニングローラ52a,52bのための移動機構を別途設ける必要がなく、コストダウンや機構のシンプル化を図ることができる。
【選択図】図8
【解決手段】この中間転写型熱転写印刷装置のクリーニングローラ52a,52bは、フィルムFに対して離間/接触が可能な範囲を移動するクランプローラ19a,19bと一緒に移動する。したがって、クランプローラ19a,19bの移動制御に基づいて、フィルムFに対するクリーニングローラ52a,52bの離間/接触が可能であるから、クリーニングローラ52a,52bのための移動機構を別途設ける必要がなく、コストダウンや機構のシンプル化を図ることができる。
【選択図】図8
Description
本発明は、印刷画像をフィルム上に一旦転写した後、フィルム上の画像を記録媒体(例えば、パスポートなどの冊子類やビザシートなどのシート類)の表面に画像を転写するための中間転写型熱転写印刷装置に関するものである。
従来、このような分野の技術として、特開2005−161824号公報記載の熱転写プリンタが知られている。この熱転写プリンタでは、プラテンローラの略半周面に押し当てられるように巻き付けられたフィルムに対し、サーマルヘッドによって、プラテンローラ上のフィルムにカラーインクリボンが押し当てられる。そして、フィルム及びカラーインクリボンをサーマルヘッドとプラテンローラとで挟み込んで、カラーインクリボンによってフィルム上に画像を一旦熱転写(一次転写)し、その後、フィルム上の画像とカードの表面とを重ね合わせながら、ヒートローラでフィルムを加熱させている。このとき、フィルムをカードに押圧することによって、カードの表面にフィルム上の画像が再転写される。
ところで、この熱転写プリンタに利用されているフィルムに、空気中を浮遊するゴミや塵が付着すると、印刷品質を低下させ、サーマルヘッドとフィルムとの間にゴミや塵が入ると、サーマルヘッドを傷付けたり、場合によっては、フィルムが破れる虞がある。そこで、フィルムに付着したゴミや塵などを取り除くために、フィルムの搬送経路に途中にクリーニングローラが配置されている。この例として、特開平9−272213号公報がある。
特開2005−161824号公報
特開平9−272213号公報
前述した特許文献2に開示されたクリーニングローラは、搬送経路の途中に設けられているが、常にフィルムにテンションが加わるような位置で利用されているので、フィルムのより正確な送り制御を行う場合に、フィルムの走行に負荷が掛からないようにクリーニングローラを適宜解放させる必要がある。しかしながら、クリーニングローラの移動機構を別途設けると、構造が複雑化するといった問題点がある。
本発明は、特に、フィルムに対するクリーニングローラの離間/接触を簡単な構成で達成させるようにした中間転写型熱転写印刷装置を提供することを目的とする。
本発明に係る中間転写型熱転写印刷装置は、サーマルヘッドと回動自在なプラテンローラとの協働により、インクリボン上の配色に基づいてフィルムの印画面に画像が熱転写され、このフィルムを、ヒートローラで加熱させながら記録媒体に押圧することによって、記録媒体の表面にフィルム上の画像を熱再転写する中間転写型熱転写印刷装置において、
プラテンローラの回転軸線方向に延在し、フィルムの裏面をプラテンローラの周面に押し当てる位置とフィルムから離間する位置との間を移動するクランプローラと、プラテンローラの回転軸線方向に延在してクランプローラに並設されると共に、クランプローラと一緒に移動するクリーニングローラと、を備えていることを特徴とする。
プラテンローラの回転軸線方向に延在し、フィルムの裏面をプラテンローラの周面に押し当てる位置とフィルムから離間する位置との間を移動するクランプローラと、プラテンローラの回転軸線方向に延在してクランプローラに並設されると共に、クランプローラと一緒に移動するクリーニングローラと、を備えていることを特徴とする。
この中間転写型熱転写印刷装置のクリーニングローラは、フィルムに対して離間/接触が可能な範囲を移動するクランプローラと一緒に移動する。したがって、クランプローラの移動制御に基づいて、フィルムに対するクリーニングローラの離間/接触が可能であるから、クリーニングローラのための移動機構を別途設ける必要がなく、コストダウンや機構のシンプル化を図ることができる。
また、フィルムの繰り出し及び巻取り時において、クリーニングローラはフィルムの印画面と接触し、クランプローラはフィルムから離間し、フィルムに熱転写された画像を熱再転写位置まで移動させる時において、クリーニングローラ及びクランプローラは、フィルムから離間すると好適である。
クランプローラに対してクリーニングローラが並設されているので、クランプローラがフィルムに対して離間/接触する方向に移動すると、これに追従してクリーニングローラもフィルムに対して離間/接触する方向に移動することになる。そして、フィルム上に熱転写された画像を熱再転写位置まで搬送する際、クランプローラの位置制御に基づいて、クランプローラ及びクリーニングローラを、フィルムから離間する位置まで移動させる。その結果として、クランプローラ及びクリーニングローラがフィルムに接触していないので、フィルムの走行を安定させることができ、フィルムの正確な送り制御が可能になる。さらに、フィルムの繰り出し時及び巻取り時において、クランプローラの位置制御に基づいて、クランプローラがフィルムから離間し且つクリーニングローラがフィルムの印画面に軽く接触する位置まで、クランプローラ及びクリーニングローラを移動させる。その結果として、フィルムの繰り出し時及び巻取り時に、クリーニングローラがフィルムの印画面に軽く接触し続けるので、フィルムの印画面に付着したゴミや塵を適切に除去することができる。
また、クランプローラ及びクリーニングローラは、フィルムの外方に配置されると共に、相反する方向に回動するクランプアームの先端に設けられていると好適である。回動自在なクランプアームを採用することで、フィルムに対するクランプローラ及びクリーニングローラの離間/接触をクランプアームの回転制御により達成することができるので、クランプローラ及びクリーニングローラの位置制御が極めて容易である。
本発明によれば、フィルムに対するクリーニングローラの離間/接触を簡単な構成で達成することができる。
以下、図面を参照しつつ本発明に係る中間転写型熱転写印刷装置の好適な実施形態について詳細に説明する。
図1〜図4に示された中間転写型熱転写印刷装置1は、全自動の冊子プリンタであり、印刷画像を厚さ約20μm程度の透明なフィルムFに一旦転写した後、このフィルムFから記録媒体(例えばパスポート、通帳などの冊子)Sに再転写する装置である。このような熱転写印刷装置1は、冊子Sの見開きの片面に高品位な画像(例えば顔写真や標識や文字)を印刷することができる。従って、この装置1は、高品位印刷が可能で、顔写真の入った冊子Sの発行をも可能にし、セキュリティを高めることができる。
このような中間転写型熱転写印刷装置1において、筐体5の下段側には、冊子Sを水平方向に積層可能な冊子ストッカー4が配置され、装置1の上段側には、冊子ストッカー4から一冊ずつ排出された冊子Sに画像を印刷するための印刷部3が配置されている。冊子ストッカー4は、水平方向に引出し可能であり、冊子ストッカー4内では、L字状に広げられた冊子Sが水平方向に重ねられている。冊子Sは、冊子ストッカー4の奥側で吸盤6に吸着され、ポンプPによって真空引きされた状態の吸盤6が横方向に移動することで、冊子Sは、冊子ストッカー4の奥側から横方向に一冊ずつ引き出される。筐体5の下段側に設けられた観音開き型の扉5aを開くことによって、冊子ストッカー4を手前側に引き出すことができ、冊子ストッカー4内に冊子Sを補充することができる。
装置1の上段と下段とはベルト搬送方式の傾斜リフト部7で連結され、傾斜リフト部7の下端側及び上端側には回転自在な冊子方向転換部8,9が配置されている。吸盤6で搬送されてきた冊子Sは、送り込みローラ8aによって下端側の冊子方向転換部8内に取り込まれ、冊子方向転換部8は傾斜リフト部7の下端側に送り込むように所定角度内で回動する。上端側の冊子方向転換部9は、傾斜リフト部7の上端から排出された冊子Sを上段の印刷部3の搬送部C内に送り込むように所定角度内で回動する。そして、冊子方向転換部9から排出された冊子Sは、冊子送り込み爪27によって、冊子Sをスライドさせながら印刷部3の搬送部Cに受け渡される。なお、上端側の冊子方向転換部9が直立状態になって、冊子Sを非接触IC読み/書き部10内に送り込むことで、冊子S内に埋め込まれているICチッブの読み書きが行われる。
次に、筐体5の上段側に配置された印刷部3では、フィルムFに画像を熱転写するための記録部(一次転写部)Aと、フィルムFに転写された画像と冊子Sとを対向させて、冊子Sに画像を熱転写するための熱再転写部(二次転写部)Bと、冊子Sを水平方向に搬送させるための搬送部Cとを備えている。
この印刷部3には、水平方向に引出し可能なフィルムカセット部13とリボンカセット部14とが配置されている。このフィルムカセット部13内のフィルムFは、上下一対のボビン15,16に巻かれた状態で交換可能であり、各ボビン15,16は、モータ(図示せず)により回転制御されている。リボンカセット部14内のカラーインクリボンRも同様に、上下一対のボビン17,18に巻かれた状態で交換可能であり、各ボビン17,18は、モータ(図示せず)により回転制御されている。そして、リボンカセット部14内のカラーインクリボンRには、溶融性又は昇華性のイエロー・マゼンタ・シアンの3色(またはブラックを加えた4色)のインクを1フレームとして周期的にインクが塗布されている。なお、フィルムF又はリボンRを交換する際には、筐体5の上段側に設けられた跳ね上げ式の扉5bを持ち上げる。
さらに、記録部Aにおいて、プラテンローラ(通称「プラテン」)20とプラテンローラ20に対する離間/接近が可能なクランプローラ19a,19bとの協働により、フィルムFは、プラテンローラ20の周面の3/4周に巻き付け固定されると共に、プラテンローラ20の回転に追従して移動する。そして、一次転写時において、サーマルヘッド21がプラテンローラ20に向かって前進し、サーマルヘッド21によって、カラーインクリボンRがプラテンローラ20上のフィルムFに押し当てられる。そして、モータによってプラテンローラ20を正転させ、フィルムFとカラーインクリボンRとを同期させながら下方に送ることで、加熱状態のサーマルヘッド21によって、カラーインクリボンRの第1色目(シアン)がフィルムF上に熱転写される。また、フィルムF上に画像を熱転写した後のカラーインクリボンRは、サーマルヘッド21の後退後、フィルムFから剥離させられながらボビン18に巻き取られて行く。
次に、フィルムFとカラーインクリボンRとを離間させた状態で、プラテンローラ20を逆転させながらフィルムFを上昇させて元の位置に復帰させる。その後、前述の転写動作を繰り返しながら、フィルムF上にマゼンタ、イエロー、ブラックの順に色を重層させて、所望のカラー画像をフィルムF上に作り出す。その後、プラテンローラ20からクランプローラ19a,19bを離間させ、巻取り側ボビン16等の回転によってフィルムF上の記録画像をヒートローラ23の近くまで移動させる。
また、搬送部Cにおいて、冊子Sの見開きページの印刷予定面が搬送テーブル24によって支持された状態で、搬送テーブル24は水平方向に移動する。このとき、冊子Sは、フィルムF上の記録画像と位置合わせされ、冊子Sの見開きページの印刷予定面とフィルムFとが重ね合わされた状態で熱再転写部Bに送り込まれる。
この熱再転写部Bにおいて、冊子Sの印刷予定面にフィルムFが重ね合わされた状態で、冊子S及びフィルムFは、ヒートローラ23と搬送テーブル24とで挟み込まれ、160〜200°Cに加熱されたヒートローラ23と搬送テーブル24との協働により、冊子SとフィルムFとを加圧搬送させながら、フィルムF上の記録画像を冊子Sの印刷予定面上に徐々に転写させていく。このとき、フィルムFは、冊子Sから剥離しながらボビン16に巻き取られていく。
印刷が完了した冊子Sは搬送部Cから排出された後、冊子送り込み爪28によって、冊子Sをスライドさせながら冊子方向転換部25内に送り込まれる。この冊子方向転換部25が直立状態になって、冊子Sを非接触IC読み/書き部27内に送り込むことで、冊子S内に埋め込まれているICチッブの読み書きが行われる。その後、冊子Sが冊子方向転換部25内に送り戻された後、冊子方向転換部25を水平状態にして、スタッカー26内に冊子Sが排出される。このスタッカー26内には、印刷や情報書き込みが完了した冊子Sがストックされる。なお、情報の書き込みや読み込みエラーが発生した冊子Sは、リジェクトストッカ29内に排出される。
前述した中間転写型熱転写印刷装置1は、記録媒体の他の例である紙製のシート(例えばVISAシート)Gの印刷も可能である。シートストッカー30内で平積みされたシートGは、下から押し上げられながら搬送路2を通って冊子方向転換部8内に送り込まれる。そして、シートGは、傾斜リフト部7を通って印刷部3に供給され、印刷完了後はスタッカー26内でストックされる。
続いて、この中間転写型熱転写印刷装置1の印刷部3について、更に詳細に説明する。
図5〜図8に示すように、印刷部3の略中央に配置したプラテンローラ20はローラ駆動用モータ(図示せず)によって所定角度の範囲内で回動する。プラテンローラ20の回転中心に配置されたローラ回転軸(図示せず)の先端にはフライホイール38が固定され、フライホイール38には、メインギア39のギア軸39aが軸受(図示せず)を介して回転自在に取り付けられている。
メインギア39には、フライホイール38の側面で軸支された第1の小歯車40が噛合され、この第1の小歯車40には、フライホイール38の側面で軸支された第2の小歯車41が噛合されている。第1の小歯車40に設けられた回転軸40aには、第1のクランプアーム42の基端が固定され、第2の小歯車41に設けられた回転軸41aには、第2のクランプアーム43の基端が固定されている。
さらに、メインギア39とアーム駆動用モータMとの間には電磁クラッチ44が配置され、モータMと電磁クラッチ44はベルト45aを介して連結され、電磁クラッチ44とメインギア39はベルト45bを介して連結されている。そして、電磁クラッチ44を入れることで、モータMの出力がメインギア39に伝達され、メインギア39が回動することで、第1及び第2の小歯車40,41を介して第1及び第2のクランプアーム42,43がその基端を中心にして回動する。
例えば、モータMの駆動によってメインギア39が一方向に回転した場合、第1のクランプアーム42と第2のクランプアーム43とは、先端が互いに広がるように、すなわちプラテンローラ20から離れていくように動作する。また、メインギア39が反対方向に回転した場合、第1のクランプアーム42と第2のクランプアーム43とは、互いに狭まるように、すなわちプラテンローラ20に近づいていくように動作する。
そして、モータMの動作中に、電磁クラッチ44を切ることでモータMの出力がメインギア39に伝達されず、第1及び第2のクランプアーム42,43の動作を停止させることができる。また、プラテンローラ20が回転するときも、電磁クラッチ44は切れている。
さらに、ソレノイドによって直線的に進退するサーマルヘッド21と、ローラ駆動用モータ(図示せず)によって回動するプラテンローラ20との協働によって、フィルムFに画像が一次転写されているとき、プラテンローラ20と第1及び第2のクランプアーム42,43とが一緒に連れ回る必要がある。そこで、この一次転写時にメインギア39をフライホイール38に固定させるために、フライホイール38には、メインギア39に歯に係合するロック爪46が設けられている。このロック爪46は、フライホイール38に立設した支軸46aを中心に回動し、ロック爪46の先端は、通常状態において、バネ(図示せず)によりメインギア39の歯部に掛け止めされている。
さらに、第1及び第2のクランプアーム42,43を動作させる際、メインギア39からロック爪46を外す必要がある。そこで、モータ48により回動する板カム49によってロック爪46の基端を押圧し、ロック爪46の掛け止め解除を行う。
さらに、相反する方向に回動する第1及び第2のクランプアーム42,43の先端には、プラテンローラ20の回転軸線L方向に延在する支軸50,51の基端が固定され、この支軸50,51に固定されたブラケット50a,51aには、両端側で軸支されるようにクランプローラ19a,19b及びクリーニングローラ52a,52bが取り付けられている。支軸50,51を挟むように、一側にはクランプローラ19a,19bが配置され、他側にはクリーニングローラ52a,52bが配置され、クランプローラ19a,19bは、ゴム材によって形成され、クリーニングローラ52a,52bは、ゴム材よって形成されている。
第1のクランプアーム42に関して、クランプローラ19bとクリーニングローラ52bとの関係は、支軸50を挟んで、外側にクランプローラ19bが配置され、内側にクリーニングローラ52bが配置されている。同様に、第2のクランプアーム43に関して、クランプローラ19aとクリーニングローラ52aとの関係は、支軸51を挟んで、外側にクランプローラ19aが配置され、内側にクリーニングローラ52aが配置されている。そして、クランプローラ19a,19b及びクリーニングローラ52a,52bはフィルムFの外方に配置されている。そして、回動自在なクランプアーム42,43の採用により、フィルムFに対するクランプローラ19a,19b及びクリーニングローラ52a,52bの離間/接触を容易に達成することができる。
フィルムFに画像を熱転写する時に、プラテンローラ20の回転軸線L方向に延在するクランプローラ19a,19bは、フィルムFの裏面Faをプラテンローラ20の周面に押し付け続ける。これに対し、クリーニングローラ52a,52bは、クランプローラ19a,19bに対して並設されると共に、プラテンローラ20の回転軸線L方向に延在し、画像を熱転写する時にフィルムFの印画面Fbに接触し続ける。
この中間転写型熱転写印刷装置1のクリーニングローラ52a,52bは、フィルムFの裏面Faをプラテンローラ20の周面に押し当てる位置とフィルムFから離間する位置との間を移動するクランプローラ19a,19bと一緒に移動する。したがって、クランプローラ19a,19bの移動制御に基づいて、フィルムFに対するクリーニングローラ52a,52bの離間/接触を可能にするので、クリーニングローラ52a,52bのための移動機構を別途設ける必要がなく、コストダウンや機構のシンプル化を図ることができる。
次に、印刷部3における動作を説明する。
図8及び図9に示すように、上側のボビン15からフィルムFの繰り出しながら下側のボビン16でフィルムFを巻き取る場合、モータMによるメインギア39の回動制御により、クランプアーム42,43を所定位置で停止させて、クリーニングローラ52a,52bをフィルムFの印画面Fbに軽く接触させ、クランプローラ19a,19bをフィルムFから離間させる。従って、クリーニングローラ52a,52bにより、フィルム繰り出し中において、フィルムFの印画面Fbに付着したゴミや塵などを除去し続けることができる。
図10及び図11に示すように、上側のボビン15でフィルムFを巻取りながら下側のボビン16でフィルムFから繰り出す場合、モータMによるメインギア39の回動制御により、クランプアーム42,43を所定位置で停止させる。その結果として、クリーニングローラ52a,52bをフィルムFの印画面Fbに軽く接触させ、クランプローラ19a,19bをフィルムFから離間させる。従って、クリーニングローラ52a,52bにより、フィルム巻取り中において、フィルムFの印画面Fbに付着したゴミや塵などを除去し続けることができる。
図12及び図13に示すように、一次転写を行う場合、モータMによるメインギア39の回動制御により、クリーニングローラ52a,52bがフィルムFの印画面Fbに接触しながら、クランプアーム42,43を所定位置で停止させ、フィルムFの裏面Faがクランプローラ19a,19bによってプラテンローラ20の周面に押し当てられる。そして、一次転写中、プラテンローラ20は所定の範囲を回動するが、クランプローラ19a,19b及びクリーニングローラ52a,52bも、プラテンローラ20の回転軸線Lを中心に供回りし、この状態を維持し続ける。
図14及び図15に示すように、一次転写後、フィルムFに熱転写された画像を熱再転写(二次転写)位置まで移動させる時、モータMによるメインギア39の回動制御により、クランプアーム42,43を所定位置で停止させて、クリーニングローラ52a,52b及びクランプローラ19a,19bをフィルムFから離間させる。この場合、フィルムFのクリーニングは行われない。
図16及び図17に示すように、二次転写を行う場合、モータMによるメインギア39の回動制御により、クランプアーム42,43を所定位置で停止させる。その結果として、クリーニングローラ52a,52bをフィルムFの印画面Fbに軽く接触させ、クランプローラ19a,19bをフィルムFから離間させる。従って、クリーニングローラ52a,52bにより、二次転写時において、フィルムFの印画面Fbに付着したゴミや塵などを除去し続けることができる。
クランプローラ19a,19bに対してクリーニングローラが並設されているので、クランプローラ19a,19bがフィルムFに対して離間/接触する方向に移動すると、これに追従してクリーニングローラ52a,52bもフィルムFに対して離間/接触する方向に移動することになる。そして、フィルムF上に熱転写された画像を熱再転写位置まで搬送する際、クランプローラ19a,19bの位置制御に基づいて、クランプローラ19a,19b及びクリーニングローラ52a,52bを、フィルムFから離間する位置まで移動させる。その結果として、図14及び図15に示すように、クランプローラ19a,19b及びクリーニングローラ52a,52bがフィルムFに接触していないので、フィルムFの走行を安定させることができ、フィルムFの正確な送り制御が可能になる。
さらに、フィルムFの繰り出し時及び巻取り時において、クランプローラ19a,19bの位置制御に基づいて、クランプローラ19a,19bがフィルムFから離間し且つクリーニングローラ52a,52bがフィルムFの印画面Fbに軽く接触する位置まで、クランプローラ19a,19b及びクリーニングローラ52a,52bを移動させる。その結果として、フィルムFの繰り出し時及び巻取り時に、クリーニングローラ52a,52bがフィルムFの印画面Fbに軽く接触し続けるので、フィルムFの繰り出し時及び巻取り時において、フィルムFの印画面Fbに付着したゴミや塵を適切に除去することができる。
1…中間転写型熱転写印刷装置、19a,19b…クランプローラ、20…プラテンローラ、21…サーマルヘッド、23…ヒートローラ、42,43…クランプアーム、52a,52b…クリーニングローラ、F…フィルム、Fa…フィルムの裏面、Fb…フィルムの印画面、R…インクリボン、S…冊子(記録媒体)、L…回転軸線。
Claims (3)
- サーマルヘッドと回動自在なプラテンローラとの協働により、インクリボン上の配色に基づいてフィルムの印画面に画像が熱転写され、このフィルムを、ヒートローラで加熱させながら記録媒体に押圧することによって、前記記録媒体の表面に前記フィルム上の画像を熱再転写する中間転写型熱転写印刷装置において、
前記プラテンローラの回転軸線方向に延在し、前記フィルムの裏面を前記プラテンローラの周面に押し当てる位置と前記フィルムから離間する位置との間を移動するクランプローラと、
前記プラテンローラの前記回転軸線方向に延在して前記クランプローラに並設されると共に、前記クランプローラと一緒に移動するクリーニングローラと、を備えていることを特徴とする中間転写型熱転写印刷装置。 - 前記フィルムの繰り出し及び巻取り時において、前記クリーニングローラは前記フィルムの前記印画面と接触し、前記クランプローラは前記フィルムから離間し、
前記フィルムに熱転写された前記画像を熱再転写位置まで移動させる時において、前記クリーニングローラ及び前記クランプローラは、前記フィルムから離間することを特徴とする請求項1記載の中間転写型熱転写印刷装置。 - 前記クランプローラ及び前記クリーニングローラは、前記フィルムの外方に配置されると共に、相反する方向に回動するクランプアームの先端に設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の中間転写型熱転写印刷装置。
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