JP2007307788A - スクリーン印刷方法、スクリーン印刷装置 - Google Patents

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正行 梶山
Masayuki Seno
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Abstract

【課題】パターン孔に粘性流体を充填する際の充填性の確保と、被印刷物に粘性流体を転写する際の粘性流体の抜け性の確保とを同時に実現する。
【解決手段】被印刷物120上に配置される孔版マスク103に設けられるパターン孔115に粘性流体130を充填し、被印刷物120に前記粘性流体130を転写するスクリーン印刷方法であって、前記充填工程及び前記転写工程を含む印刷工程において、前記粘性流体130と前記孔版マスク103との間に電圧を印加し、前記充填工程と前記転写工程とにおける電圧の印加状態を異なるものとすることを特徴とするスクリーン印刷方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、パターン孔が設けられたマスクを用いて印刷するスクリーン印刷装置などに関し、特に、電子部品が実装される基板にクリームはんだ等を印刷するスクリーン印刷装置に関する。
基板に電子部品等を面実装する分野では、電子部品を電気的に接続するとともに機械的に固着するため、スクリーン印刷装置を用いて基板にクリームはんだのパターンを印刷する工程が行われる。
この基板にクリームはんだのパターンを印刷するスクリーン印刷とは、基板の回路パターンにあわせてパターン孔が形成された孔版マスクであって、メッシュ状のスクリーンに取り付けられた孔版マスクを基板の上に重ね、孔版マスク上にペースト状のクリームはんだをのせ、当該クリームはんだをかき寄せるようにへら状やローラー状のスキージをスライドさせることで、孔版マスクのパターン孔の部分にクリームはんだを充填し、孔版マスクと基板を引き離すことで、クリームはんだを基板表面に転写するものである。
従来、孔版マスクのパターン孔にクリームはんだを充填する際の充填性や、パターン孔に充填されたクリームはんだが転写される際のパターン孔からの抜け性を改善するために種々の発明がなされている。
例えば特許文献1においては、金属製の孔版マスクであって、レーザ加工でパターン孔を設け、さらにサンドブラストによりレーザ加工時に発生するバリを除去することでクリームはんだの抜け性を良くする発明が開示されている。
また、特許文献2においては、被印刷物から孔版マスクを剥離する際に、孔版マスクか被印刷物かの少なくとも一方を離間方向に超音波振動させることでクリームはんだの抜け性を向上させる発明が開示されている。
特開平6−39988号公報 特開2000−79675号公報
しかしながら、電子機器の小型化、高機能化に伴い、これらに内蔵される基板に実装される電子部品の実装密度が高まり、スクリーン印刷装置で印刷されるクリームはんだのパターンも細かくなってきており、数十ミクロンの細さのパターン孔にクリームはんだを充填し印刷する必要がある場合も登場している。
前記クリームはんだは、比較的粘度が高いため、細かなパターン孔に完全に充填するためには、クリームはんだとパターン孔の側壁との親和性が問題となる。前記親和性が高いと比較的充填は容易になり充填性は向上する、一方、親和性が低く反発しあう状態では、図11(a)に示すように、充填性が低下し、孔版マスク3のパターン孔15にクリームはんだ30が充填しきれずに印刷不良が発生するという問題が発生する。
さらに、クリームはんだは、パターン孔に充填された後、被印刷物に転写するため孔版マスクと分離する必要があるが、クリームはんだとパターン孔の側壁との親和性が高いと、図11(b)(c)に示すように、孔版マスク3のパターン孔15との抜け性が悪く、充填されたクリームはんだ30が被印刷物20に転写される際にうまく転写されずに、転写されたクリームはんだ30の形状が悪いという問題を有していた。逆に親和性が低く反発しあう状態では前記問題は回避しやすい。
従来の問題は、クリームはんだのマスク孔への充填性を向上させることと、充填したクリームはんだを抜く時の抜け性を向上させることには、お互いの相反する面があり、これらが同時に解決される提案は従来ない。
また、クリームはんだ30がうまく転写されない場合は、図11(b)(c)に示すように、クリームはんだがパターン孔の側壁に残渣31として付着しているため、定期的にこれを孔版マスク3から除去する必要がある。これは、印刷装置を停止させて行わなければならないため、回路基板を製造するための製造コストの上昇を招き、回路基板の生産性の低下を招くものである。
さらに、特許文献2の様に、超音波振動を被印刷物に与えるのは被印刷物の形状や材質が限定され、困難な場合が多く、また、柔軟性のある孔版マスク全体に超音波振動を与えるのは困難で、装置が大型化するなど問題も多い。
本発明は上記問題に鑑みなされたものであり、クリームはんだ等の粘性流体を孔版マスクのパターン孔に充填する際には良好な充填性を確保し、粘性流体を被印刷物に転写する際にはパターン孔からの粘性流体の良好な抜け性を確保することができるスクリーン印刷方法の提供を目的とし、また、前記方法を簡単な装置構成で容易に実現しうるスクリーン印刷装置の提供などを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るスクリーン印刷方法は、被印刷物上に配置される孔版マスクに設けられるパターン孔に粘性流体を充填し、被印刷物に前記粘性流体を転写するスクリーン印刷方法であって、前記充填工程及び前記転写工程を含む印刷工程において、前記粘性流体と前記孔版マスクとの間に電圧を印加し、前記充填工程と前記転写工程とにおける電圧の印加状態を異なるものとすることを特徴とする。
また、上記目的を達成するために、本発明に係るスクリーン印刷装置は、被印刷物上に配置される孔版マスクに設けられるパターン孔に粘性流体を充填し、被印刷物に前記粘性流体を転写するスクリーン印刷装置であって、前記孔版マスクは、少なくともパターン孔周縁の表層に絶縁層を備え、前記表層の内側に導電層を備え、前記粘性流体と前記導電層との間に電圧を印加する電圧印加手段を備えることを特徴とする。
これらにより、粘性流体を孔版マスクのパターン孔に充填する工程においては、孔版マスクと粘性流体との親和性を高めることができ、充填性を高めることができ、粘性流体を被転写物に転写する転写行程においては、粘性流体の良好な抜け性を確保して、印刷不良の発生を低減することが可能となる。
また、上記目的を達成するためには、スクリーン印刷に用いられる孔版マスクであって、被印刷物に転写される粘性流体が充填されるパターン孔の少なくとも周縁の表層に絶縁層と、前記表層の内側に導電層とを備えることを特徴とする孔版マスクを用いることが好ましい。
これにより、孔版マスクと粘性流体との間に電圧を容易に印加できるようになる。
本発明によれば、粘性の高い粘性流体を用い、細かなパターン孔を備えた孔版マスクを用いても、充填行程においては良好な充填性を確保し、転写行程においては粘性流体の良好な抜け性を確保することを同時に実現可能となる。
次に、本発明に係るスクリーン印刷装置の実施形態を図面に沿って説明する。なお、本実施形態において被印刷物は、電子部品が実装される基板であり、粘性流体は、前記電子部品と基板とを接合するためのクリームはんだである。
(実施形態1)
図1は、本実施形態に係るスクリーン印刷装置100を模式的に示す側面図と機能ブロックの一部を同時に示す図である。
同図は、スクリーン印刷装置100の基板120(被印刷物)が搬送される方向に向かった状態を示している。
このスクリーン印刷装置100は、基板120にペースト状のクリームはんだ130のパターンを印刷する装置であり、電圧の印加状態などを制御する機能部101と、具体的な装置からなる機構部102とを備えている。
機構部102はさらに、孔版マスク103と、スキージ104と、テーブル105とを備えている。
孔版マスク103は、被印刷物である基板120の種類に対応した転写パターンを貫通孔として備えるシート状または板状の部材である。なお、孔版マスク103の詳細については後述する。
スキージ104は、孔版マスク103上でクリームはんだをかき寄せる部材であり、スキージ104を昇降可能とするスキージヘッド106に保持されている。また、スクリーン印刷装置100は、クリームはんだをかき寄せる方向にスキージ104を移動させることのできる移動機構107を備えており、当該移動機構107にスキージヘッド106が取り付けられている。スキージ104は、ゴムからなる角柱状の部材であり、スキージ104本体としては導電性を備えていないが、本実施形態の場合、スキージ104の表面に導電性膜を備えている。
テーブル105は、基板120を保持する基板クランパ108、基板クランパ108により保持される基板120を昇降させるZ軸テーブル109、基板120を回転方向に位置決めするθ軸テーブル110、基板120を水平方向に位置決めするX軸テーブル111、Y軸テーブル112等から構成され、基板120にクリームはんだ130を印刷する際の孔版マスク103と基板120との位置関係を決定する装置である。
機能部101は、孔版マスク103とクリームはんだ130との間に電圧を印加するための処理部であり、電圧印加部113と制御部114とを備えている。
電圧印加部113は、制御部114からの信号に基づき所定の位置に所定の電圧を印加することのできる処理部である。また、電圧印加部113は、直流電圧、及び、交流電圧のいずれか、または、重畳的に印加することができるものとなっている。また、これら電圧の印加状態を任意のタイミングで変更することができるものとなっている。
制御部114は、スクリーン印刷装置100の動作状態や印刷工程を監視し、当該動作状態や印刷工程に応じて電圧をどのように印加するかの制御を電圧印加部113に対して行う処理部である。
次に、孔版マスク103を詳細に説明する。
図2は、孔版マスク103が取り付けられたスクリーン121を示す図であり、(a)は、平面図、(b)はA−A線断面図である。
同図に示すように、孔版マスク103は、矩形のスクリーン型枠122に張り渡されたスクリーン121の下面に取り付けられている。また、孔版マスク103は、厚さ方向に貫通したパターン孔115が設けられている。なお、同図中のパターン孔115は、説明のために模式的に記載されている。実際のパターン孔115は細く複雑である。
図3は、孔版マスク103のパターン孔115近傍を拡大して示す断面図である。
同図に示すように孔版マスク103は、金属製のマスク基体116に絶縁膜117が全体的にコーティングされている。本実施形態の場合、マスク基体116が同電送として機能し、絶縁膜117が導電層として機能する。
マスク基体116の材料としては、ステンレスやニッケル合金を挙示することができる。ただし、本実施形態の場合、マスク基体116は絶縁膜117で覆われ、防錆を考慮する必要性が低いため、アルミニウムや鋼、鉄、銅など任意の金属やそれらの合金でもかまわない。
絶縁膜117の材料としては、特に限定されないが、ポリイミドやパリレンやPZT(チタン酸ジルコン酸鉛 )、エポキシ、ポリウレタン、二酸化シリコン、チタン酸バリウム、ストロンチウム等を例示することができる。また、絶縁膜の材料としては、比誘電率の大きな材料を採用する方が好ましい。これは、後述するエレクトロウエッティング現象を小さな駆動電力で実現することができるからである。また、当該絶縁膜117をマスク基体116の表面に設ける方法としては、コーティング方法を挙示することができる。絶縁膜の成膜方法については、特に限定するものではない。
特に、パターン孔115の側壁は、絶縁膜117が薄くなっている。当該部分の絶縁膜117の膜厚としては、薄い程後述するエレクトロウエッティング現象を実現することが可能となるが、印加する電圧の絶縁耐圧の問題や、耐久性や製造の容易さ等との関係から、ミクロンオーダーの膜厚が妥当であると考える。具体的には約0.5μmから約100μmの膜厚が妥当であると考えるが、絶縁膜117の材質等他の条件によって必要な膜厚は変化するものと考える。
また、パターン孔115の側壁には、クリームはんだに対する濡れ性が悪く、クリームはんだ130と反発する反発膜118が設けられている。
反発膜118の材料としては、フッ素系の材料や、ポリ四フッ化エチレン(PTFE)のようなフッ素樹脂、セラミック膜等を挙示することができる。また、反発膜118を表面に設ける方法としては、コーティング方法を例示できるが、反発膜118の成膜方法については、特に限定されるものではない。
次に、本実施形態に係るスクリーン印刷装置100を用いたスクリーン印刷方法について説明する。
図4は、スクリーン印刷の各工程の動作状態を示す図である。なお、本図において機能部101等の機能ブロックの記載は省略されている。
同図(a)に示すように、基板120は、ローダーやコンベア(図示せず)等を介して搬入され、基板クランパ108にチャッキングされる。その後、基板120は、テーブル105により水平方向及びθ方向の位置の微調整が行われる。
次に、(b)に示されるように、Z軸テーブ109を上昇させ、基板120と孔版マスク103とを密着させる。さらに、孔版マスク103の上にクリームはんだ130を吐出装置(図示せず)を用いて所定量載置する。
次に、(c)に示すように、スキージ104を降下させる。また、当該降下信号を受信した機能部101の制御部114は、電圧印加部113に直流電圧を発生させるように指示し、当該指示を受けた電圧印加部113は、スキージ104と孔版マスク103のマスク基体116との間に電圧を印加する(図1参照)。スキージ104と接触しているクリームはんだ130は、導電性を有しているため、スキージ104を介して電圧が印加された状態となる。また、マスク基体116は、絶縁膜117によって覆われているため、クリームはんだ130とマスク基体116とが導通することはない。
また、印加する電圧は、絶縁膜117の厚さやクリームはんだ130の粘度などにより左右されるため、具体的言及は困難であるが、数十ボルトから数百ボルトの範囲が妥当であると考える。また、印加する電圧が高いほど充填性が向上する傾向にあり、絶縁破壊が発生しない範囲であれば高電圧が好ましい。
次に、直流電圧が印加された状態のままスキージ104をスキージヘッド106と共に横方向に移動させる。当該移動は移動機構107により行われる。これにより孔版マスク103上に載置されたクリームはんだ130は、図5に示すようにかき寄せられるように孔版マスク103上を移動し、パターン孔115に充填されていく。
ここで、パターン孔115の側壁には、反発膜118が設けられているが、マスク基体116とクリームはんだ130とは、これらの間にスキージ104を介して直流電圧が印加されている。これにより、反発膜118の表面のクリームはんだ130に対する濡れ性が向上し、クリームはんだ130のパターン孔115に対する充填性が向上するいわゆるエレクトロウエッティング現象が生じ、クリームはんだ130が完全かつ容易にパターン孔115に充填される。
前記エレクトロウエッティング現象とは、撥水性の膜(絶縁体)の表面に存在する水は通常はじかれて球形となる傾向にあるが、撥水性膜の反対側に電極を配置し、当該電極と水との間に電圧を印加すると親水性が向上したかのように撥水性の膜上で水が濡れたように広がる現象をいう。
そして、このエレクトロウェッティング現象と同じ現象が、本発明においても実現されていると考えられる。すなわち、クリームはんだ130とマスク基体116との間に電圧を印加すると、反発膜118の表面であっても親和性が向上したかのようにクリームはんだ130が濡れた状態となる。
次に、最後までスキージ104を移動させた後、(d)に示すように、スキージ104を上昇させる。ここで、スキージ104の上昇信号を受信した機能部101の制御部114は、電圧印加部113に電圧の印加を終了させるように指示し、当該指示を受けた電圧印加部113は、電圧の印加を終了する。
最後に、電圧の印加の終了後、Z軸テーブル109を降下させ、クリームはんだ130を基板120に転写させる。
以上のような装置構成、及び、方法を採用することにより、クリームはんだ130をパターン孔115に充填する際には、マスク基体116とクリームはんだ130との間に電圧を印加することで、パターン孔115の側壁に設けた反発膜118の性質を抑えて、エレクトロウエッティング現象に類似した現象により、高い充填性を確保し、クリームはんだ130をパターン孔115に良好に充填を行うことが可能となる。
一方、クリームはんだ130を基板120に転写する際には、クリームはんだ130と孔版マスク103との間には電圧が印加されていないため、反発膜118の性質を十分に享受することができ、クリームはんだ130と孔版マスク103との間のせん断力を弱めることができる。従って、図6(a)(b)に示すように、クリームはんだ130の良好な抜け性を確保することができ、(c)に示すように、クリームはんだ130を良好な形状で基板120の表面に転写することが可能となる。
また、孔版マスク103のパターン孔115に残渣131として残るクリームはんだ130の量を減少させることができるため、孔版マスク103の洗浄回数を減少させることができ、高い生産性と低コストを実現することが可能となる。
(実施形態2)
次に、本発明に係る他の実施形態を説明する。なお、前記実施形態と同様の作用効果を奏する機能、及び、機構は、同じ符号を附し、その説明を省略する。
図7は、本実施形態に係るスクリーン印刷装置100を示す図である。
同図に示すように、電圧印加部113から延びる線が、孔版マスク103の表面に接触している。この点が実施形態1に係るスクリーン印刷装置100と相違する点である。
図8は、本実施形態で用いられる孔版マスク103のパターン孔115近傍を拡大して示す断面図である。
同図に示すように、本実施形態の場合、孔版マスク103は、絶縁性の物質で構成されたマスク基体116を備えており、当該マスク基体116が絶縁層として機能している。そしてパターン孔115の周縁には、導体123が埋設されており、当該導体123が導電層として機能する。さらに、パターン孔115の側壁には、クリームはんだ130と親和性の高い親和膜119が設けられている。
マスク基体116の材質としては、特に限定されないが、PETやポリカーボネート等の樹脂を例示できる。
親和膜119の材質としては、チタニア、シリカ、クウォーツガラス、酸化チタン、セラミック膜等を例示することができる。また、親和膜119の成膜方法としては、コーティング方法を例示できるが、親和膜119の成膜方法については、特に限定されるものではない。
次に、本実施形態に係るスクリーン印刷方法を説明する。
本スクリーン印刷方法のスキージ104やテーブル105の動き等は前記実施形態と同様であるため、図4を用いて説明する。
図4(a)(b)(c)に示すように、スキージ114を移動させることによりクリームはんだ130を孔版マスク103のパターン孔115に充填させる。本実施形態の場合、この行程においては、電圧印加部113は、0電圧を印加している。すなわち、積極的に電圧を印加することは行われていない。これは、パターン孔115の側壁に親和膜119が設けられているため、積極的にエレクトロウエッティング現象を実現する必要がないからである。なお、本記載は、本工程において電圧を印加することを否定するものではなく、積極的に電圧を印加して、クリームはんだ130に対するさらに高い濡れ性を親和膜119の表面に付与してもかまわない。
次に、(d)に示すように、孔版マスク103を基板120から剥離する転写工程においては、導体123とクリームはんだ130との間に交流電圧を印加する。
図9は、転写工程におけるパターン孔115の近傍を拡大して示す断面図である。
同図に示すようにパターン孔115に存在するクリームはんだ130には、孔版マスク103の表面に残るスキージングの残渣131を介して交流電圧が印加されている。また、当該残渣131に電圧を印加する方法としては、スクリーン121を導電性とし、当該スクリーン121を介して電圧を印加する方法を例示できる。
また、印加する交流電圧の波形は、交流であればよく、図10(a)に示すような矩形波、(b)に示すようなパルス波、(c)に示すようなサイン波、(d)に示すような三角波等どのような波形でもよい。又、前記交流分に直流分を重畳させて、直流分を持たせてもよい。
また、電圧で数Vから数百Vで、周波数で、数Hzから数KHzの間で選ぶのが妥当と考えられる。なお、これら電圧、及び周波数はクリームはんだ130の材質やパターン孔115側壁部の絶縁層の厚さなどにより最適な範囲は異なるため、ここでは具体的言及は行わない。
このように、転写工程において、クリームはんだ130と導電層としての導体123との間に交流電圧を発生させると、クリームはんだ130が孔版マスク103のパターン孔115に対して付着と乖離とを繰り返す振動が発生すると考えられる。従って、図9に示すように、孔版マスク103を基板から剥離する際のクリームはんだ130と孔版マスク103との間に発生するせん断力を弱めることができ、良好なクリームはんだ130の抜け性を確保することが可能となる。
なお、前記実施形態では孔版マスク103のパターン孔115の側壁に別途反発膜118や親和膜119を設けたが、本発明はこれに限定されるわけではない。例えば、これらの膜を設けない状態の孔版マスク103を用い、クリームはんだ130の充填行程においてはクリームはんだ130と孔版マスク103との間に直流電圧を印加して高い充填性を確保し、転写行程においては、交流電圧を印加してクリームはんだ130の抜け性を確保してもかまわない。
また、孔版マスク103が取り付けられるスクリーン121を金属製のメッシュとし、当該メッシュを介してクリームはんだ130に電圧を印加してもかまわない。
また、充填中または充填後のクリームはんだ130に電極を接触させ、直接電圧を印加してもかまわない。
また、粘性流体としてクリームはんだ130を例示したが、本発明はこれに限定されるわけではなく、インクなど他の粘性流体を用いたスクリーン印刷方法でも同様の作用・効果を奏することが可能である。
本発明はスクリーン印刷装置、及び、スクリーン印刷方法に適用可能であり、特に、クリームはんだを基板に印刷するスクリーン印刷装置、及び、スクリーン印刷方法に好適である。
本実施形態に係るスクリーン印刷装置を模式的に示す側面図と機能ブロックの一部を同時に示す図である。 孔版マスクが取り付けられたスクリーンを示す図であり、(a)は、平面図、(b)はA−A線断面図である。 孔版マスクのパターン孔近傍を拡大して示す断面図である。 スクリーン印刷の各工程の動作状態を示す図である。 充填工程におけるスキージとクリームはんだと孔版マスクと基板とを拡大して示す断面図である。 転写工程を順次示す断面図である。 他の実施形態に係るスクリーン印刷装置を示す図である。 同実施形態に係る孔版マスクのパターン孔近傍を拡大して示す断面図である。 転写工程におけるパターン孔の近傍を拡大して示す断面図である。 交流電圧の印加波形を示す図である。 従来の印刷不良状態を示す断面図である。
符号の説明
100 スクリーン印刷装置
101 機能部
102 機構部
103 孔版マスク
104 スキージ
105 テーブル
106 スキージヘッド
107 移動機構
108 基板クランパ
109 Z軸テーブル
110 θ軸テーブル
111 X軸テーブル
112 Y軸テーブル
113 電圧印加部
114 制御部
115 パターン孔
116 マスク基体
117 絶縁膜
118 反発膜
119 親和膜
120 基板
121 スクリーン
122 スクリーン型枠
123 導体
130 クリームはんだ
131 残渣

Claims (10)

  1. 被印刷物上に配置される孔版マスクに設けられるパターン孔に粘性流体を充填し、被印刷物に前記粘性流体を転写するスクリーン印刷方法であって、
    前記充填工程及び前記転写工程を含む印刷工程において、前記粘性流体と前記孔版マスクとの間に電圧を印加し、
    前記充填工程と前記転写工程とにおける電圧の印加状態を異なるものとすることを特徴とするスクリーン印刷方法。
  2. 前記充填工程において印加する電圧は、直流電圧である請求項1に記載のスクリーン印刷方法。
  3. 前記転写工程において印加する電圧は、交流電圧である請求項1に記載のスクリーン印刷方法。
  4. 前記パターン孔の側壁には前記粘性流体に対し濡れ性を悪くする反発層が設けられる孔版マスクを用いる場合であって、
    前記充填工程において印加する電圧は、直流電圧であり、
    前記転写工程において電圧を印加しない状態とする
    請求項1に記載のスクリーン印刷方法。
  5. 前記パターン孔の側壁には前記粘性流体に対し濡れ性を良くする親和層が設けられる孔版マスクを用いる場合であって、
    前記充填工程において電圧を印加しない状態とし、
    前記転写工程において印加する電圧は、交流電圧である
    請求項1に記載のスクリーン印刷方法。
  6. 被印刷物上に配置される孔版マスクに設けられるパターン孔に粘性流体を充填し、被印刷物に前記粘性流体を転写するスクリーン印刷装置であって、
    前記孔版マスクは、
    少なくともパターン孔周縁の表層に絶縁層と、
    前記表層の内側に導電層を備え、
    前記粘性流体と前記導電層との間に電圧を印加する電圧印加手段を備えることを特徴とするスクリーン印刷装置。
  7. さらに、
    少なくとも粘性流体と接触する表面に導電性を有するスキージを備え、
    前記電圧印加手段は、前記スキージを介して粘性流体に電圧を印加する請求項6に記載のスクリーン印刷装置。
  8. 前記電圧印加手段は、粘性流体に電圧を印加する端子を備える請求項6に記載のスクリーン印刷装置。
  9. 前記端子は、前記孔版マスクを保持するスクリーンである請求項8に記載のスクリーン印刷装置。
  10. スクリーン印刷に用いられる孔版マスクであって、
    被印刷物に転写される粘性流体が充填されるパターン孔の少なくとも周縁の表層に絶縁層と、
    前記表層の内側に導電層と
    を備えることを特徴とする孔版マスク。
JP2006138888A 2006-05-18 2006-05-18 スクリーン印刷方法、スクリーン印刷装置 Pending JP2007307788A (ja)

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