JP2007302279A - 粉体充填装置 - Google Patents

粉体充填装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007302279A
JP2007302279A JP2006131195A JP2006131195A JP2007302279A JP 2007302279 A JP2007302279 A JP 2007302279A JP 2006131195 A JP2006131195 A JP 2006131195A JP 2006131195 A JP2006131195 A JP 2006131195A JP 2007302279 A JP2007302279 A JP 2007302279A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
storage bag
powder
filling
screw conveyor
air
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006131195A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007302279A5 (ja
Inventor
Makoto Doi
眞 土井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nisshin Seifun Group Inc
Original Assignee
Nisshin Seifun Group Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nisshin Seifun Group Inc filed Critical Nisshin Seifun Group Inc
Priority to JP2006131195A priority Critical patent/JP2007302279A/ja
Publication of JP2007302279A publication Critical patent/JP2007302279A/ja
Publication of JP2007302279A5 publication Critical patent/JP2007302279A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Basic Packing Technique (AREA)

Abstract

【課題】底部が封止され、上部が開口された略矩形状の単純な収納袋への高速な粉体充填動作を維持したまま、収納袋に実際に充填された粉体の充填量を高い精度で制御することができ、また、さらに、嵩密度を高めた粉体をそのまま収納袋に充填することができ、その結果、高嵩密度の粉体が充填された収納袋をコンパクトにすることができる粉体充填装置を提供する。
【解決手段】粉体を送り出す縦型スクリューコンベアと、縦型スクリューコンベアの先端に取り付けられ、縦型スクリューコンベアから送り出される粉体を収納袋に充填する充填孔と、この充填孔の外側に設けられ、収納袋内の空気を吸気する吸気孔および吸気孔を被うように設けられた焼結金網製フィルタを備える充填ノズルと、収納袋を吊り下げて保持する収納袋吊下装置とを有することにより、上記課題を解決する。
【選択図】図3

Description

本発明は、小麦粉などの粉体を収納袋に充填する粉体充填装置に関し、詳しくは、底部が封止され、上部が開口された略矩形状の収納袋に粉体を、高精度に、高嵩密度かつ短時間で、すなわち高速に充填する粉体充填装置に関するものである。
従来より、小麦粉などの粉体を正確な充填量で短時間に収納袋に充填する粉体充填装置が用いられている。しかしながら、この粉体充填装置に用いられる収納袋は、粉体充填装置の管状のノズルが挿入される特殊な専用の収納袋であり、高コストである。
それらの収納袋の多くは、内弁式や外弁式の両底貼袋と呼ばれるものであり、気体(空気)とともに粉体がノズルから吹き込まれて充填がなされるものであるが、その際に気体(空気)が収納袋の外部へ抜けないと、収納袋が破裂するという問題がある。そこで、この形式の収納袋には一般に透気性を有する包材(クラフト紙)が用いられている。その包材面(紙面)において粉体は通過せず、気体(空気)のみが通過するようになっており、その透気度についてはJISにも規定されている。(JIS P8117,P3401)
このような透気性を持つ収納袋を用いても、完全密封のなされた充填収納袋を得ることはできなかった。
このため、本出願人は、底部が封止され、上部が開口された略矩形状、換言すれば、4辺のうちの1辺が開口した形状の単純な収納袋(いわゆる、オープン袋)であっても、小麦粉などの粉体を短時間で充填することができるとともに、収納袋に充填する粉体の充填量を高い精度で制御することができる粉体充填装置を特許文献1に提案している。
この特許文献1に開示された粉体充填装置を図9および図10に示す。
図9に示す粉体充填装置110は、ホッパー111に貯留された粉体を横(水平)型のスクリューコンベア112で水平方向に移送し、この横型のスクリューコンベア112の終端部に配置された縦型のスクリューコンベア114で下向きに移送して、移送された粉体を縦型のスクリューコンベア114の直下に設けられた充填ノズル116の充填孔117(図10参照)からオープン袋と呼ばれる収納袋118に供給し、計量装置120によって粉体の充填量を計量しながら、収納袋118への粉体の充填を行うものである。
なお、粉体充填装置110では、横型のスクリューコンベア112および縦型のスクリューコンベア114は、ゴムなどの可撓性の弾性体からなる接続部材124で接続されている。こうして、横型のスクリューコンベア112と縦型のスクリューコンベア114とを重量的に縁を切り、計量装置120によって、縦型のスクリューコンベア114、充填ノズル116および収納袋118を一体として計量することにより、縦型のスクリューコンベア114に入り、最終的に収納袋118に充填された粉体の重量を正確に計量できるようになっている。
その結果、特許文献1に開示の粉体充填装置110では、収納袋118への粉体の充填を高速に行なうことを可能とし、かつその充填量を高精度に制御することを可能としている。
上述したように、図9および図10に示す粉体充填装置110では、収納袋保持アーム122により収納袋118を充填ノズル116に吊り下げ保持した状態で、粉体を充填ノズル116の充填孔117から収納袋118に充填している。
このとき、充填ノズル116の外周に被着されて吊り下げ保持された収納袋118には空気が入っているので、収納袋118に充填ノズル116の充填孔117から粉体が投入されるに伴い、投入粉体と空気を置換するために、収納袋118内の空気を充填ノズル116の充填孔117の両外側に設けられた2つの排気孔126から排出している。
また、ホッパー111の攪拌装置127の近傍、横型のスクリューコンベア112の粉体移送方向における下流側の終端部の近傍、および、縦型のスクリューコンベア114の充填ノズル116の近傍には、それぞれ、フィルタを備える脱気口128,130,132が設けられており、攪拌によって粉体に混入し、粉体と共に移送される空気を粉体充填装置10の外部に排出している。
こうして、収納袋118に充填される粉体に混入される空気を低減している。
特開2005−212795号公報
ところで、特許文献1の粉体充填装置110では、粉体充填中に、充填ノズル116の充填孔117から投入される粉体と置換される空気を充填ノズル116の排気孔126から排気している。このため、排気される空気と同時に粉体も排気孔126に入り、排気孔126に入った粉体が排気孔126の内壁に徐々に付着し、場合によっては粉体が排気孔126に詰まり、本来収納袋118内に投入されなければならない粉体が収納袋118の外部である充填ノズル116の吸気孔126内に残ってしまう場合があるという問題がある。なお、充填ノズル116の充填孔117から投入される粉体と共に空気が投入される場合も、同様の問題がある。
また、特許文献1の粉体充填装置110では、計量装置120によって、縦型のスクリューコンベア114、充填ノズル116および収納袋118を一体として計量しているので、充填ノズル116の排気孔126内に粉体が残留すると、計量装置120による計量と収納袋118への粉体の充填量とが一致しなくなるために、収納袋118への粉体の充填量精度に悪影響を与え、精度が低下してしまうという問題がある。
この粉体の充填量の精度への悪影響を避けるために、充填ノズル116の排気孔126内に付着した粉体、あるいは、詰まった粉体の塊が、排気孔126の内壁から剥がれて収納袋118内に落下するのを待つ場合には、粉体充填のサイクルタイムを短縮できないという問題がある。なお、粉体の塊が、収納袋118内に落下する場合には、粉体の塊の落下の衝撃が、粉体充填精度にも悪影響を与え、精度低下を招くという問題もある。
また、縦型のスクリューコンベア114から充填ノズル116に供給される粉体は、上述した脱気口128,130,132によって脱気されているので、混入している空気の量は少なく、脱気度合い、すなわち、嵩密度は高いものの、充填ノズル116に被着された収納袋118内には空気が入っているので、充填ノズル116から収納袋118に投入され落下すると、せっかく高めた脱気度合いが低下し、高い嵩密度を維持できなくなり、収納袋118内に充填された粉体の嵩密度を高くできないという問題もある。
本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解消し、底部が封止され、上部が開口された略矩形状、4辺のうちの1辺が開口した形状の単純な収納袋への高速な粉体充填動作を維持したまま、収納袋に実際に充填された粉体の充填量を高い精度で制御することができ、また、さらに、嵩密度を高めた粉体をそのまま収納袋に充填することができ、その結果、高嵩密度の粉体が充填された収納袋をコンパクトにすることができる粉体充填装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、粉体を送り出す縦型スクリューコンベアと、この縦型スクリューコンベアの先端に取り付けられ、前記縦型スクリューコンベアから送り出される前記粉体を、底部が封止され、上部が開口された略矩形状の収納袋に充填する充填孔と、この充填孔の外側に設けられ、前記収納袋内の空気を吸気する吸気孔および前記吸気孔を被うように設けられた焼結金網製フィルタを備える充填ノズルと、前記収納袋を吊り下げて保持する収納袋吊下装置とを有することを特徴とする粉体充填装置を提供するものである。
ここで、前記吸気孔は、前記充填孔の外周に形成されるのが好ましい。
また、前記収納袋吊下装置は、前記収納袋の前記上部開口を前記充填ノズルの外周に被着させた状態で、前記収納袋を吊り下げるものであり、前記吸気孔は、吸気源に接続され、前記粉体を前記収納袋に充填する前に、前記充填ノズルの外周に被着された前記収納袋内の空気を強制的に吸引して排気し、前記収納袋を偏平状態にするのが好ましい。
また、前記吸気孔は、前記充填ノズルから前記収納袋への粉体充填中においては、前記収納袋に前記粉体と共に投入される空気を排気するのにも用いられるのが好ましい。
また、前記吸気孔は、気体供給源に接続され、前記収納袋への粉体充填前、または、前記収納袋への粉体充填後に、気体を吐出し、前記焼結金網製フィルタを逆洗するのに用いられるのが好ましい。
また、前記充填ノズルは、さらに、前記充填孔の内周面に設けられ、前記縦型スクリューコンベアによって移送される前記粉体中の空気を脱気するフィルタを備えるのが好ましい。
また、前記縦型スクリューコンベア、前記充填ノズルおよび前記収納袋吊下装置は、一体的に構成されており、さらに、前記一体的に構成された前記縦型スクリューコンベア、前記充填ノズルおよび前記収納袋吊下装置を支持してその総重量を計量することにより、前記収納袋吊下装置に保持された前記収納袋に供給された粉体の重量を計量する計量装置を有するのが好ましい。
本発明によれば、小麦粉などの粉体を、底部が封止され、上部が開口された略矩形状の単純な収納袋に粉体を短時間で充填し、粉体の充填サイクルタイムを短縮でき、収納袋への実際の粉体充填量を高い精度で制御することができる。
また、本発明によれば、収納袋に嵩密度の高い粉体を充填し、高嵩密度の粉体が充填されたコンパクトな収納袋とすることができる。
本発明に係る粉体充填装置を添付の図面に示す好適実施形態に基いて以下に詳細に説明する。
図1は、本発明の粉体充填装置を用いる粉体充填包装システムの一実施形態の概略構成を模式的に示す斜視図であり、図2は、図1に示す粉体充填包装システムに用いられる本発明の粉体充填装置の断面図である。
図1に示すように、粉体充填包装システム1は、収納袋20の移動方向(図1の矢印x方向)の上流側から、充填前の収納袋20を供給し、吊下げ保持位置(受取位置)まで上昇させる収納袋供給装置(以下、単に供給装置という)70と、収納袋20を吊下げ保持し、収納袋20に所定量の粉体を計量しながら充填し、充填終了後、直ちに収納袋20を受渡位置まで下降させ、収納袋20の吊下げ保持を解放する、本発明の粉体充填装置10と、この粉体充填装置10によって粉体が充填された収納袋20を次工程に受け渡す収納袋搬出装置(以下、単に搬出装置という)80と、供給装置70、粉体充填装置10および搬出装置80の粉体の充填および包装動作を制御する制御装置90とを有する。
本発明の粉体充填装置10を用いる粉体充填包装システム1は、上流側の第1ステーションから、底部が封止され、上部が開口された充填前(未使用)の収納袋20を供給し、上昇させて本発明の粉体充填装置10にセットして吊下げ保持し、この粉体充填装置10において、吊下げ保持された収納袋20に所定量の粉体を充填量を計量しながら充填し、充填終了後直ちに吊下げ保持された状態のまま収納袋を下降させ、下流側の第2ステーションにおいて、本発明の粉体充填装置10への吊下げ保持を解除するとともに下流側(次工程)に充填後の収納袋20を受け渡して搬出するものである。なお、次工程としては、例えばさらに下流側の第3ステーションにおいて、充填後の収納袋20を搬送しながら、充填済収納袋20の上部開口をヒートシーラによってヒートシールする工程、または、シールテープなどによって封止する封止工程などの口封工程を挙げることができる。本発明では、収納袋20としては、底部が封止され、上部が開口された収納袋、すなわち4辺のうちの1辺が開口した通常の袋を利用でき、樹脂製、紙製、またはそれらの多層体等からなる充填量に応じた各種のサイズの袋を用いることができる。
以下に、本発明の粉体充填装置10について説明する。
粉体充填装置10は、図1に示すように、供給装置70から、底部が封止され、上部が開口された収納袋20を受け取って吊下げ保持し、吊下げ保持された収納袋20に充填量を計量しながら所定量の粉体を充填し、充填終了後直ちに吊下げ保持された状態のまま、粉体の充填が終了した収納袋20を、収納袋搬出装置80が搬出できる受渡位置まで下降させて、収納袋20の吊下げ保持を解放するものである。
図1および図2に示すように、粉体充填装置10は、収納袋20に収納するための粉体を貯留するホッパー12と、このホッパー12の下方に配置され、ホッパー12に貯留された粉体を水平方向に移送する第1のスクリューコンベア14と、この第1のスクリューコンベア14の粉体移送方向における下流側の終端部に配置され、第1のスクリューコンベア14で水平方向に移送された粉体を下向きに移送する第2のスクリューコンベア16と、この第2のスクリューコンベア16の直下に設けられ、その外周に吊下げ保持された収納袋20に第2のスクリューコンベア16で下方に移送された粉体を充填する充填ノズル18と、この充填ノズル18が収納袋20の上部開口に挿入された状態で、好ましくはさらに充填ノズル18の外周に被着された状態で、収納袋20を吊り下げて保持する収納袋吊下装置(以下、単に吊下装置という)50と、収納袋20内に充填された粉体重量を計量するために、第2のスクリューコンベア16、充填ノズル18、吊下装置50および粉体が充填された収納袋20を一体として計量する計量装置60と、吊下装置50に吊下げられた充填後の収納袋20を受け取る受け台62とを有する。
図2に示すように、ホッパー12は、粉体貯留部として機能する従来公知のものを用いることができるが、粉体がブリッジを形成して粉体の流下を阻害することのないように、その内部に粉体を攪拌する攪拌装置22を有するのが好ましく、さらに、この攪拌装置22による攪拌によって粉体内に混入された空気を脱気する脱気口部23を有するのが好ましい。
攪拌装置22は、回転軸24と、その周りに設けられた棒状の突起26と、回転軸24を回転駆動するモータ28とを備えるものである。このように、攪拌装置22としては、回転軸24の周りに棒状の突起26や平板などからなる攪拌羽根を設けてモータ28で駆動するものなどであれば好適に使用することができる。この実施形態においては、攪拌装置22は、比較的高速(例えば、最高回転数400rpm程度)で回転され、ホッパー12内において粉体を十分に攪拌する。
脱気口部23は、攪拌装置22による攪拌によって粉体に混入した空気を粉体充填装置10(ホッパー12)の外部に排出するためのもので、第2のスクリューコンベア16に近い、すなわちホッパー12の終端の壁面に設けられた開口を塞ぐように設けられたフィルタ23aと、フィルタ23aを通過する空気を吸引する吸引装置(図示せず)と、フィルタ23aを吸引装置に連絡し、フィルタ23aを通して吸引された空気を吸引装置に流すための脱気管23bを有する。フィルタ23aは、流動化した粉体から粉体と空気を分離し、分離された空気のみを通過させ、ホッパー12内の粉体を脱気して、その嵩密度(嵩比重)を高めると共に、粉体が空気とともに吸引装置に吸い込まれるのを防止する。これにより、フィルタ23aを通過した空気は、脱気管23bおよび吸引装置を経て外部に排出される。フィルタ23aとしては、従来用いられている金網やパンチングメタル等の脱気網などのフィルタを始め、本出願人に係る特開2000−335748号公報、特開平8−231051号公報等に開示されるフィルタ等が好適に利用される。
第1のスクリューコンベア14は、横型または水平型のスクリューコンベア(またはスクリューフィーダ)であり、ホッパー12の下方に設けられており、ホッパー12から流下して供給される粉体を水平方向に移送する。本実施形態の第1のスクリューコンベア14は、粉体を移送するための通常のスクリューコンベアであり、外筒30と、その内面と僅かな間隙を保って回転するスクリュー32と、スクリュー32を回転駆動するモータ34とを備え、外筒30内において回転するスクリュー32がモータ34によって駆動されて粉体を移送する。モータ34によるスクリュー32の回転は、計量装置60によって計量される収納袋20への粉体の充填量に応じて制御される。本実施形態においては、スクリュー32は、例えば、0rpm〜2500rpmの範囲で回転する。
なお、第1のスクリューコンベア14は、図2に示すように、外筒30の終端(粉体の移送方向の下流側端)に設けられた、移送される粉体を脱気する脱気口部35を有するのが好ましい。脱気口部35は、第1のスクリューコンベア14(スクリュー32)によって移送される粉体に混入し、残存している空気を粉体充填装置10(第1のスクリューコンベア14)の外部に排出するためのもので、フィルタ35aと、脱気管35bと、吸引装置(図示せず)とを有する。なお、脱気口部35は、脱気口部23と同様の構成を有するものであり、同様の効果を奏するものであるので、その説明は省略する。
第2のスクリューコンベア16は、縦型のスクリューコンベア(またはスクリューフィーダ)であり、第1のスクリューコンベア14と同様に、外筒36と、その内面と僅かな間隙を保って回転するスクリュー38と、スクリュー32を回転駆動するモータ40とを備え、外筒36の内において回転するスクリュー38がモータ40によって駆動されて粉体を移送する。ここで、本実施形態では、第1のスクリューコンベア14の粉体移送方向における下流側の終端部に、第2のスクリューコンベア16の回転軸が鉛直に配置されている。なお、スクリュー38は、外筒36の下側に取り付けられた充填ノズル18の下端の充填口44aまで延在するのが好ましい。
縦型の第2のスクリューコンベア16の外筒36の略中央部には、横方向に、すなわち水平方向に突出する、水平型の第1のスクリューコンベア14との接続部36aが設けられており、第2のスクリューコンベア16の接続部36aと第1のスクリューコンベア14の終端との間隙には、第1のスクリューコンベア14と第2のスクリューコンベア16との両者を接続するゴムなどの可撓性の弾性体からなる接続部材42が設けられている。これにより、第1のスクリューコンベア14と第2のスクリューコンベア16とが重量的に縁を切られ、後述するように、計量装置60によって、第2のスクリューコンベア16に入った粉体の重量を正確に計量でき、収納袋20に充填される充填量が正確に計量できるようにされている。この接続部材42は、図2では、可撓性であることを明確に示すためにベローズ状に描かれているが、実際には、粉体が滞留することを防止するために、少なくとも内面は平滑なチューブ状となっているのが望ましい。また、接続部材42およびその周辺の第1のスクリューコンベア14と第2のスクリューコンベア16との接続部は、第1のスクリューコンベア14の断面積と同等の面積を有しており、ラッパ管(縮径管)を用いた従来の装置のように、この接続部に粉体が詰まることがないので、粉体を高速で移送できる。
第2のスクリューコンベア16は、スクリュー38の回転によって、第1のスクリューコンベア14によって移送されてきた粉体を引き込んで、鉛直下方に移送し、第2のスクリューコンベア16の下端に設けられた充填ノズル18から収納袋20に粉体を充填する。
なお、第2のスクリューコンベア16は、第1のスクリューコンベア14に比べて移送方向の長さが短い。第2のスクリューコンベア16のスクリュー38は、後述するように、第2のスクリューコンベア16の終端に設けられる充填ノズル18の終端まで延在するが、第1のスクリューコンベア14のスクリュー32や従来装置のスクリューコンベアに用いられるスクリューに比べると短かいので、偏心量の許容範囲において、スクリュー32や従来のスクリューよりも高速で回転させることができる。この実施形態では、スクリュー38は、スクリュー32と同等かそれよりも速い速度で回転させることができ、例えば、常に約2500rpmで回転させることができる。
第2のスクリューコンベア16の下側の終端部(下端部)には、供給される粉体を収納袋20に充填する充填ノズル18が取り付けられている。
この充填ノズル18は、本発明の特徴的な部分であって、図3(a)および(b)に示すように、第2のスクリューコンベア16の直下に配置された、円の両端が角張った形状であって、中央に貫通して形成され、粉体を供給する充填孔44と、充填孔44の外側に、好ましくは、その外周部分に連続して形成され、収納袋20内の空気を吸引するための吸気孔46と、吸気孔46を被うように設けられた焼結金網製フィルタ91と、充填孔44の外周に形成され、第2のスクリューコンベア16のスクリュー38によって移送される粉体を脱気するための脱気口部41とを備える。
なお、充填ノズル18は、ネジやボルトおよびナット等の公知の接合固定手段により、第2のスクリューコンベヤ16の外筒36の下端部に固定され、接合部にはOリング等のシール部材が入れられ、空気および粉体の漏出を防いでいる。
充填孔44は、第2のスクリューコンベア16の外筒36の内径とほぼ同径か、やや大径となる寸法で接続されている。第2のスクリューコンベア16のスクリュー38は、外筒36内に収納されていても良いが、充填ノズル18の充填孔44の終端(下端)に形成される、粉体を収納袋20に充填するための充填口44aまで延在するのが好ましい。すなわち、この場合には、充填ノズル18は、第2のスクリューコンベア16のスクリュー38を覆う外筒36の一部を構成するものであるといえる。
こうして、第2のスクリューコンベア16のスクリュー38によって移送された粉体は、そのまま、充填ノズル18の充填孔44内を詰まること無く移送されて通過し、充填口44aから収納袋20に充填される。
吸気孔46は、粉体充填前には、吊下げ装置50によって充填ノズル18の外周に被着された収納袋20の内部の空気を吸引して強制的に排気して収納袋20を偏平状態にすると共に、粉体充填中には、粉体と同時に移送されてくる空気を収納袋20から吸引し、外部に排出するために、充填ノズル18の充填孔44を形成する円管部47と、上部に閉塞する円環部48aを持ち、円環部48aの外側から円管部47と平行に下方に延び、円管部47と2重管状に形成された外円管部48との間に形成されている。
吸気孔46の収納袋20に面した開口部分の全面には、充填孔44に近い部分を凸部とするドーム状に焼結金網製フィルタ91が形成されている。吸気孔46は、外円管部48の円環部48aの上部に配置された開口部48bに接続されたパイプ49を通り、制御バルブ93を介してリングブロワ92に接続されている。また、吸気孔46は、外円管部48の上部に配置された開口部48bに接続されたパイプ96を通り、制御バルブ95を介してエアチャンバ94に接続されている。外円管部48は、その円環部48aが、充填ノズル18の円管部47の所定位置の外周部にリング状に設けられたフランジ部47aにネジやボルトおよびナットなどの公知の固定手段で固定されることにより円管部47に取り付けられている。円環部48aとフランジ部47aとの接合部には、Oリング97が入れられ、空気および粉体の漏出を防いでいる。
吸気孔46は、吊下装置50に吊下げ保持された収納袋20内に充填ノズル18の充填口44aから粉体を充填している間に、収納袋20内に持ち込まれる空気を、リングブロワ92を、所要の吸引圧、所要の流量、例えば、マイナス6,000Pa、0.005m/sの流量で運転し、制御バルブ93を開とし、制御バルブ95を閉とすることにより吸引して、パイプ49から外部に排出する。
ここで、吸気孔46の先端の開口部には、フィルタ91が形成されているので、粉体の吸引を防止し、空気のみを吸引することができる。
なお、焼結金網製フィルタ91としては、特に制限的ではなく、収納袋20内に充填する粉体の粒度に合わせて、そのメッシュ(濾過粒径)、材質、形状などを適宜選択すれば良いが、例えば、小麦粉の場合には、一般に市販されている濾過粒径100μmのものを使用することができるが、濾過粒径1〜200μmの焼結金網製フィルタの中から好適なものを使用することができる。
これにより、吸気孔46内への粉体の流入およびそれによる吸気孔46の内面(円管部47の外周壁および外円管部48の内周壁、さらには、外円管部48の円環部48aの下面(天井面))への粉体の付着を防止することができ、第2のスクリューコンベヤ16から供給された粉体を全て充填ノズル18から収納袋20内に充填することができ、充填ノズル18から収納袋20内に実際に充填された粉体の充填量を正確に計量することができ、粉体の充填量を高い精度で制御することができる。
さらに、こうすることにより、収納袋20内に実際に充填された粉体の嵩密度を高くする、例えば、小麦粉の場合には、その嵩密度(嵩比重)を750kg/mとすることができる。
さらに、図示例においては、パイプ49がリングブロワ92に接続されているので、粉体を収納袋20に充填する前において、制御バルブ93を開とし、制御バルブ95を閉として、充填前の収納袋20内の空気を吸気孔46から吸引し、充填前の収納袋20の内部同士を密着させ、その表裏を密着させ、収納袋20を偏平状態にするようにしても良い。すなわち、後述する吊下装置50の全周クランプ56によって充填ノズル18の外周に密着するように被着された充填前の収納袋20内の空気を、吸気孔46からパイプ49を経て、リングブロワ92によって吸引して排気し、充填前の収納袋20の内部同士を密着させ、その表裏を密着させて、収納袋20を偏平状態にすることができる。このように、収納袋20は、充填前にその内部同士が密着して偏平状態になっているので、充填ノズル18の充填口44aから、嵩密度が高められた粉体をそのまま嵩密度を低下させることなく収納袋20に充填することができる。
また、前述した充填前の収納袋20内の空気を吸気孔46から吸引する前に、エアチャンバ94内に、所要圧、所要量の気体、例えば、圧力5×10Pa、体積2×10−4の空気をあらかじめ図示しない手段により蓄えておき、制御バルブ93を閉とし、制御バルブ95を一気に全開とすることにより、焼結金網製フィルタ91に付着した粉体を除去してフィルタ91を逆洗し、前述した収納袋20内の吸引による排気の効率低下を防止できる。また、これにより、収納袋20内の粉体の計量精度を向上させることができる。この逆洗は、粉体充填終了の後に行ってもよい。また、この逆洗は、収納袋20内の空気を吸引する前および粉体充填終了の後の両方のタイミングで行っても良い。
なお、仮に、充填される粉体内に空気が残存して粉体の嵩密度が低い場合であっても、上述したように、充填ノズル18直前もしくはその内部で、第2のスクリューコンベア16の脱気口部41のフィルタ41aによって、粉体と一緒に供給された空気を粉体から脱気するので、充填中においても、収納袋20内に充填される粉体の嵩密度を高めることができる。なお、上述した焼結金網製フィルタ91が設けられた吸気孔46を、粉体と一緒に供給された空気を排出するための排気孔として機能させても良く、この場合にも、充填中において、収納袋20内に充填される粉体の嵩密度を高めることができる。なお、上述した吸引装置を使用し、より効率的に排気して、収納袋20内の粉体の嵩密度をより高めても良い。
脱気口部41は、第2のスクリューコンベア16(スクリュー38)によって移送される粉体に混入し、残存している空気を粉体充填装置10(充填ノズル18)の外部に排出するためのもので、スクリュー38によって移送される粉体から脱気するための円筒状フィルタ41aと、このフィルタ41aによって粉体から脱気された空気を外部に排出する脱気管41bと、真空ポンプ41cとを有する。
ここで、円筒状フィルタ41aは、充填孔44の内周面を構成するように、充填孔44と同心状に形成されるが、スクリュー38の先端(下端)近傍までを覆うように設けられるのが好ましい。また、脱気管41bは、円筒状フィルタ41aの外周面と充填ノズル18の円管部47の内周面との間に形成される空間(空気室)と外部を連通し、さらに、真空ポンプ41cに接続され、フィルタ41aを透過した空気を外部に排出する。
なお、脱気口部41のフィルタ41aは、第2のスクリューコンベア16の外筒36内にまで及ぶように設けられていても良い。脱気口部41は、脱気口部23と同様の構成を有するものであり、同様の効果を奏するものであるので、その説明は省略する。
なお、第2のスクリューコンベア16の外筒36の終端(粉体の移送方向の下流側端)に脱気口部が設けられている場合には、この脱気口部41を設けなくても良いが、図示例の構成では、スクリュー38の先端(下端)近傍までを覆うことができるので、この脱気口部41の方が好ましい。
本実施形態においては、粉体の脱気の効果を高めるために、脱気口部23、35および41を、それぞれ、ホッパー12、第1のスクリューコンベア14および充填ノズル18の3箇所に設けているが、本発明はこれには限定されず、これらを設けなくとも良いが、これらのうちの少なくとも1つを設けるのが好ましく、本実施形態のように、上記3箇所に設けるのが最も好ましい。
本実施形態においては、第2のスクリューコンベア16のスクリュー38が充填ノズル18の充填口44aまで延在しているので、この充填ノズル18からの充填の際、充填ノズル18から排出される粉体には、第2のスクリューコンベア16のスクリュー38による移送によって回転運動の慣性と遠心力が作用しているため、充填ノズル18から収納袋20に充填された粉体は、中央部に集中して積み上がってしまうことがなく、収納袋20の底部のほぼ全体に散布されるので、ほぼ平坦な充填面(充填された粉体の上面)が得られる。
吊下装置50は、図1および図2に示すように、収納袋20を、充填ノズル18が収納袋20の上部の開口に挿入された状態、好ましくは収納袋20の上部の開口が充填ノズル18の外周に被着された状態で吊り下げて保持するもので、第2のスクリューコンベア16に取り付けられる支持体51を介して取り付けられる昇降シリンダ52と、昇降シリンダ52によって第2のスクリューコンベア16の外筒36に設けられたレール51aに沿って昇降される吊下装置本体53とを有する。
また、この吊下装置本体53は、収納袋20の上部開口に充填ノズル18が挿入される吊下げ保持位置(受取位置)において収納袋20を供給装置70から受け取り、粉体充填の前後に亘って収納袋20を吊下げ保持する一対の吊下クランプ54を備える吊下クランプユニット55と、収納袋20を充填ノズル18の外周に密着させる一対の全周クランプ56を備えるクランプユニット57とを有する。
昇降シリンダ52は、第2のスクリューコンベア16の前方に位置し、支持体51によって第2のスクリューコンベア16の外筒36に固定される。昇降シリンダ52の昇降端には、吊下装置本体53の支持部材53aが取り付けられ、昇降シリンダ52は、外筒36上のレール51aに沿って吊下装置本体53を昇降させ、その結果、吊下クランプ54と全周クランプ56とを一体として昇降させることができる。ここで、昇降シリンダ52は、吊下装置本体53を降下させる場合には、全周クランプ56を開放して吊下クランプ54に充填後の収納袋20を吊下げ保持した状態のまま瞬時に、例えば略自由落下に近い状況で、次工程への収納袋20の受渡位置まで下降させることができるが、吊下装置本体53を上昇させる場合には、次工程への受渡位置から充填前の収納袋20の受取位置まで吊下クランプ54および全周クランプ56を開放した状態で徐々にゆっくり上昇させる。ここで、次工程への収納袋20の受渡位置とは、充填ノズル18の下方に配置される受け台62が、吊下クランプ54によって吊下げられた充填後の収納袋20の下側を受け取って確実に支持することができる時の吊下クランプ54の位置ということもでき、換言すれば、充填済収納袋20が受け台に確実に載置される時の吊下クランプ54の位置ということもできる。
図示例では、昇降シリンダ52によって吊下クランプ54と全周クランプ56とを一体として昇降させているが、本発明はこれに限定されず、昇降シリンダ52によって吊下クランプ54のみを昇降させるように構成しても良い。
吊下装置本体53の吊下クランプユニット55は、収納袋20の移動方向(図1および図6中矢印xで示す方向)に沿って充填ノズル18の両側に配置される一対の吊下クランプ54を、それぞれ、支持しかつ開閉駆動する一対の吊下クランプ用エアチャック54aとを備える。
吊下クランプ54の駆動のための吊下クランプ用エアチャック54aは、吊下装置本体53の支持部材53aに固定される。図示例では、支持部材53aは、矢印x方向に延在し、中央部が充填ノズル18に衝突しないように凹部となっており、第2のスクリューコンベア16の外筒36に設けられたレール51aに沿って昇降するように構成される。このため、一対の吊下クランプ用エアチャック54aは、それぞれ支持部材53aの中央の凹部の矢印x方向の両外端に取り付けられる。吊下クランプ54は、開閉(接離)する一対の把持部からなり、吊下クランプ用エアチャック54aの下端に取り付けられ、吊下クランプ用エアチャック54aによって開閉される。
一対の吊下クランプ54は、吊下クランプ用エアチャック54aによって一対の把持部が開閉され、充填ノズル18が収納袋20の上部の開口に挿入される吊下げ保持位置(受取位置)まで供給装置70によって上昇された充填前の収納袋20を供給装置70から受け取り、充填前の収納袋20の上部の開口の両端側を、その内部同士を密着させて把持(クランプ)することにより、充填中および充填終了後に受渡位置に下降するまで収納袋20を吊下げ保持し、受渡位置において、充填済収納袋20が受け台62に載置され、次工程(第3ステーション)、例えばヒートシール工程(ヒートシーラ(図示せず))に搬送するための搬出装置80の一対のクランプ82によって充填済収納袋20の両外側がクランプされた後、吊下クランプ用エアチャック54aによって一対の把持部が開かれ、充填後の収納袋20のクランプを開放する。
なお、吊下クランプ54およびその駆動のための吊下クランプ用エアチャック54aは、所定重量の充填後の収納袋20を吊下げ保持できれば、特に制限的ではなく、従来公知のクランプおよびその駆動用エアチャックなどを用いることができる。
また、図示例においては、一対の吊下クランプ54は、粉体充填前、充填中および充填後も、収納袋20の上部開口部の両端から少し内側をそれぞれ上側から把持して、収納袋20を吊下げ保持しているが、本発明はこれに限定されず、収納袋20の上部開口部の両端側を両外側から把持して収納袋20を吊下げ保持するようにしても良い。
クランプユニット57は、吊下クランプユニット55の吊下クランプ54の下側に配置され、充填ノズル18を挟んで互いに接離する一対の全周クランプ56と、収納袋20の移動方向(図1および図6中矢印xで示す方向)に沿って吊下クランプ54の両側に配置され、一対の全周クランプ56の片側の端部を、それぞれ、支持しかつ開閉駆動する一対の全周クランプ用エアチャック56aとを備える。
一対の全周クランプ56の各々は、矢印x方向に沿って2分割した略楕円形状の充填ノズル18の外周に沿った略半楕円形状の中央部と、この中央部から両側に矢印x方向に沿って延在する直線形状端部とからなる。
一対の全周クランプ56は、充填ノズル18の外周に被せるような状態で吊下クランプ54によって吊下げ保持されている収納袋20のクランプ(把持)位置より内側かつ下側において、略半楕円形状の中央部によって収納袋20を充填ノズル18の外周に外側から押し付けて密着させるとともに、中央部の両側の直線形状端部によって収納袋20の内面同士を互いに押し付けて確実に密着させるためのものである。
なお、図示例のように、一対の全周クランプ56の各々の内側、すなわち略半楕円形状の中央部およびその両側の直線形状端部の内側である収納袋20に接する側の表面には、収納袋20を確実に充填ノズル18に密着させ、かつ収納袋20の内面同士を確実に密着させるために、ゴムなどの弾性体による押圧部材56bを配置しておくのが望ましい。
全周クランプ56の駆動のための全周クランプ用エアチャック56aは、吊下装置本体53の支持部材53aに固定される。一対の全周クランプ用エアチャック56aは、それぞれ、一対の吊下クランプ用エアチャック54aの矢印x方向の両外側であって、支持部材53aの矢印x方向に延在する両端に取り付けられる。
一対の全周クランプ56の各々の一方の端部は、共に一対の全周クランプ用エアチャック56aの一方の下端に取り付けられ、一対の全周クランプ56の各々の他方の端部は、共に一対の全周クランプ用エアチャック56aの他方の下端に取り付けられ、一対の全周クランプ用エアチャック56aを同時に、すなわち同期して駆動することにより、一対の全周クランプ56が開閉(接離)開閉される。
なお、本発明においては、粉体充填中および粉体充填後の収納袋20の荷重は、吊下装置50の一対の吊下クランプ54によって吊り下げ支持されているので、一対の全周クランプ56は、粉体充填前および粉体充填中に外部の空気を吸引しない程度に、収納袋20を充填ノズル18の外周に、かつその外側の部分の収納袋20の内面同士を押し付けて密着させることができれば良いので、強力なクランプ力は不要であり、特に、内面に押圧部材56bが配置されている場合は、さらに強力なクランプ力は不要である。
したがって、全周クランプ56の駆動のための全周クランプ用エアチャック56aは、一対の全周クランプ用エアチャック56aによって一対の全周クランプ56を充填ノズル18の外周に、かつその外側の部分の収納袋20の内面同士を所定の力で押し付けて密着させることができれば、特に制限的ではなく、従来公知のクランプの駆動用エアチャックなどを用いることができる。
このように、一対の全周クランプ56によって、充填ノズル18の外周に被せるような状態で吊下クランプ54によって吊下げ保持されている収納袋20を充填ノズル18の外周に密着させるとともに、その両側において収納袋20の内面同士を互いに押し付けて確実に密着させているので、粉体充填前においては、収納袋20内の空気を吸気孔46からパイプ49を経てリングブロワ92によって吸引して排気し、充填前の収納袋20の内部同士を密着させ、その表裏を密着させることができ、粉体充填中においては、この状態の収納袋20内に、充填ノズル18の充填口44aから、嵩密度が高められた粉体を流動化させることなく、また嵩密度を低下させることなく、高い嵩密度のまま充填することができる。
計量装置60は、収納袋20に充填された粉体の重量を計量するものであり、充填ノズル18の後方(図2では右側)の位置に設けられている。この計量装置60は、充填ノズル18に吊り下げた状態で保持されている収納袋20に充填される粉体の重量を、充填中に即時に、刻々と計量するもので、第2のスクリューコンベア16、充填ノズル18、収納袋吊下装置50およびこれらに取り付けられた部品等を一体で支持することによって、それらの総重量を計量し、粉体の充填による重量の増加分を計量することで、収納袋20に充填された粉体の重量を計量する。すなわち、第2のスクリューコンベア16、充填ノズル18および吊下装置50を一体的に構成するとともに、これらを力の作用に関して他から独立させて、一体に構成された第2のスクリューコンベア16、充填ノズル18、吊下装置50およびその内部の粉体の総重量を計量装置60で計量する。
なお、前述したように、第1のスクリューコンベア14と第2のスクリューコンベア16との間に設けられたゴムなどの可撓性の弾性体からなる接続部材42によって、第1のスクリューコンベア14が第2のスクリューコンベア16の重量を支えることがないように構成されている。ここでは、接続部材42は、計量装置60による充填量の計量のためにも重要かつ必要な部材であり、その剛性によって計量値に誤差が生じないようにするためにも、充分な可撓性を有している部材を用いるのが良い。なお、計量装置60としては、従来公知の各種の計量装置を利用することができる。
こうして、計量装置60は、吊下装置50の吊下クランプ54によって吊下げ保持されている収納袋20であっても、その充填量を高精度に実測することができる。
計量装置60は、収納袋20に供給された粉体の重量を測定して、第1のスクリューコンベア14を制御する。具体的には、充填開始時には、第1のスクリューコンベア14のスクリュー32の回転数を早くし、収納袋20に供給された粉体の重量が収納袋20に充填する所定の重量に近付いたときに、スクリュー32の回転を減速し、所定の重量に到達したときに、スクリュー32の回転を停止する。
一方、第2のスクリューコンベア16のスクリュー38は、充填開始時から常時一定の高回転数で回転され、第1のスクリューコンベア14のスクリュー32の停止後も回転を継続して、第2のスクリューコンベア16と第1のスクリューコンベア14(接続部材42)との接続部36aの粉体をスクリュー38で掻き落とすために所定の短い時間を経過してから停止する。
このように、第1のスクリューコンベア14の停止に遅れて、第2のスクリューコンベア16を停止させることによって、第1のスクリューコンベア14と第2のスクリューコンベア16との接続部36aに充満している粉体が第2のスクリューコンベア16によって掻き落とされるので、停止後に少量の粉体が落ち続けたり、粉体が塊状になって落下することがなくなり、収納袋20への粉体の充填を素早く完了させることができ、かつ、高い精度で充填することができる。
また、第1のスクリューコンベア14のスクリュー32の回転数を上述のように制御することによって、第1のスクリューコンベア14の停止のタイミング、すなわち、充填終了のタイミングを高精度に制御することができ、高い充填精度を得ることができる。
なお、第2のスクリューコンベア16のスクリュー38は、充填開始、あるいはその所定時間前から、充填完了(第1のスクリューコンベア14の停止の所定時間後)、あるいはその所定時間後まで、一定の速度で回転させればよいが、必要に応じて、第1のスクリューコンベア14のスクリュー32の回転を減速するのと同期して、第2のスクリューコンベア16のスクリュー38の回転を減速させてもよい。
なお、受け台62は、吊下装置50の一対の吊下クランプ54によって吊下げられた状態で吊下クランプ54とともに下降する充填後の収納袋20を受け取り、その下側を支持するものである。なお、受け台62に受け取られて載置された充填済収納袋20は、吊下装置50から搬出装置80に受け渡され、搬出装置80の一対のクランプ82によってクランプされて搬送されるので、受け台62の表面は、低摩擦面、例えば金属鏡面であるのが好ましい。また、受け台62は、吊下クランプ54によって吊下げられたまま下降する充填後の収納袋20を受け取ることができれば、どのようなものでも良く、例えば、図示例のように、板状であっても良いし、ローラ列からなる台であっても良い。
本発明の粉体充填装置10は、基本的に以上のように構成される。
次に、図1に示す収納袋供給装置70は、粉体充填包装システム1において、粉体充填装置10に対して、収納袋20の移動方向(図1の矢印x方向)の上流側に配置され、充填前の収納袋を保持して搬送する第1ステーションを構成する。図1および図4に示す供給装置70は、充填前の収納袋20を供給し、粉体充填装置10の吊下装置50の吊下クランプ54による吊下げ保持位置(受取位置)まで上昇させるものであって、一対の供給装置クランプ(以下、単にクランプという)72と、口開け装置74と、これらの一対のクランプ72および口開け装置74の移動装置(図示せず)とを有する。
一対のクランプ72は、収納袋20の移動方向(図1の矢印x方向)に所定間隔離間して配置され、多数の未使用の収納袋20が積み重ねられた集積部(図示せず)から1枚の未使用の収納袋20を取り上げて、収納袋20の上部開口の両側端より少し下側を両外側からそれぞれ把持して、収納袋20を両外側から吊下げ保持し、粉体充填装置10の吊下げ保持位置(受取位置)まで移動させるものである。さらに、吊下装置50の一対の吊下クランプ54が収納袋20の上端部を把持した後に、クランプ72は収納袋20の把持を開放する。このクランプ72は、未使用の収納袋20を吊下げて保持するものであるので、充填後の収納袋20を吊下げ保持する吊下クランプ54に比較すると強い把持力は不要であるが、吊下クランプ54と同様に、エアチャックや電磁チャック等によって一対の把持部を開閉し、未使用の収納袋20の両側端部を把持して吊下げ保持するものであれば良い。したがって、クランプ72としては、粉体充填前の収納袋20を吊下げ保持できれば、特に制限的ではなく、従来公知のクランプなどを用いることができる。
なお、この一対のクランプ72は、口開け装置74による口開けの際に収納袋20の上部開口に余分な力が加わり、収納袋20が破損しないように、その間隔を口開けの分だけ予め狭めておく必要がある。あるいは、一対のクランプ72の間隔を調整可能にしておいても良いし、さらには、一対のクランプ72は、互いに接離可能としても良く、この場合には、離間する方向にばね等により付勢しておくのがより好ましい。
口開け装置74は、一対のクランプ72によって吊下げ保持された収納袋20の表面および裏面の少なくとも一方を吸着して、これらを一対のクランプ72の配列方向と直交する離間方向(図1の矢印x方向と直交する方向)に移動させて口開けを行うもので、図4による例では、表面側および裏面側にそれぞれ2つの吸盤74aと、これらの2つの吸盤74aを支持する一対の支持アーム74bと、一対の支持アーム74bを離間する方向に移動させる駆動手段(図示せず)とを備える。口開け装置74においては、それぞれ2つの吸盤74aによって収納袋20の表面および裏面のそれぞれ2ヶ所を吸着して、一対の支持アーム74bを離間させて収納袋20の口開けを行う。なお、口開け装置74の一対の各2つの吸盤74aによる口開けのための吸着は、収納袋20の口開けされた上部開口に粉体充填装置10の充填ノズル18が確実に挿入される位置まで収納袋20が上昇した後であれば開放されても良い。もちろん、粉体充填装置10の全周クランプ56が障害にならない位置にあれば、吊下装置50の一対の吊下クランプ54によって収納袋20上端部が把持された後、一対のクランプ72による収納袋20の把持が開放される時点で、口開け装置74の各吸盤74aによる吸着を開放しても良い。
なお、口開け装置74の一方の支持アーム74bに取り付けられた2つの吸盤74aの少なくとも一方を用いて、上述した集積部に積み重ねられた1枚の未使用の収納袋20を吸着して取り上げても良い。なお、口開け装置としては、図示例の口開け装置74に限定されず、1つの吸盤によって口開けを行うものであっても良い。このような口開け装置としては、収納袋20の口開けができれば、特に制限的ではなく、従来公知の口開け装置などを用いることができる。
一対のクランプ72および口開け装置74の移動装置は、図示しないが、一対のクランプ72および口開け装置74を一体として移動させるもので、すなわち、口開け装置74によって口開けされ、一対のクランプ72によって吊下げ保持された未使用の収納袋20を、そのまま、上述した集積部から粉体充填装置10の充填ノズル18の外側の一対の吊下クランプ54による吊下げ保持位置(受取位置)まで移動させるとともに、一対の吊下クランプ54によって未使用の収納袋20がクランプされて、一対のクランプ72による未使用の収納袋20のクランプが開放された後、一対のクランプ72および口開け装置74を一体として受取位置から集積部まで移動させるものである。この移動装置は、収納袋20を集積部から受取位置まで移動できればどのようなものでも良い。すなわち、集積部から受取位置までの収納袋20の移動は、どのように行なっても良い。例えば、まず始めに、集積部から移動方向xおよび/またはその直交方向に水平移動させて粉体充填装置10の充填ノズル18の直下まで収納袋20を搬送し、その後上昇させて収納袋20の上部開口が充填ノズル18の外側を覆う受取位置まで収納袋20を搬送しても良いし、水平移動と上昇を交互にあるいは同時に行いながら、集積部から受取位置まで収納袋20を搬送しても良い。また、収納袋20を開放後、一対のクランプ72および口開け装置74を受取位置から集積部まで戻すための移動経路は、集積部から受取位置まで収納袋20を搬送する際の移動経路と同じであっても良いし、異なっていても良い。このような移動装置としては、公知の移動装置を用いても良いし、公知の水平移動装置や公知の上下動装置とを用いて構成しても良い。
次に、図1に示す収納袋搬出装置80は、粉体充填包装システム1において、粉体充填装置10に対して、収納袋20の移動方向(図1の矢印x方向)の下流側に配置され、充填後の収納袋を受け取り、かつ保持して搬送する第2ステーションを構成する。搬出装置80は、粉体充填装置10によって粉体が充填され、受け台62に載置される位置まで降下された収納袋20を次工程、例えば、ヒートシール(口封)工程に受け渡すためのものであって、一対の搬出装置クランプ(以下、単にクランプという)82と、一対のクランプ82の移動装置(図示せず)とを有する。
一対のクランプ82は、収納袋20の移動方向(図1の矢印x方向)に所定間隔離間して配置され、粉体充填装置10によって粉体が充填され、一対の吊下クランプ54によって吊下げ保持された状態で受け台62に載置される受渡位置まで降下された収納袋20の上部開口近傍の両外側をそれぞれ把持して、充填後の収納袋20を両外側から吊下げ保持するものである。なお、一対の吊下クランプ54による収納袋20の上端側の把持位置よりも直ぐ下側を一対のクランプ82が両外側から把持すると、直ちに一対の吊下クランプ54による収納袋20の把持は開放される。
このクランプ82は、吊下クランプ54と同様に、エアチャックや電磁チャック等によって一対の把持部を開閉し、充填後の収納袋20の両側端部を把持して吊下げ保持するものであれば良い。したがって、クランプ82としては、粉体充填後の収納袋20を吊下げ保持できれば、特に制限的ではなく、従来公知のクランプなどを用いることができる。
なお、この一対のクランプ82も、さらには、吊下装置50の一対の吊下クランプ54も、収納袋20の破損防止のために、一対のクランプ72と同様に、互いに接離可能であり、離間する方向に付勢されているのが好ましい。
一対のクランプ82の移動装置は、図示しないが、一対のクランプ82を受渡位置から次工程(例えば、ヒートシーラによって充填後の収納袋20の上部開口をヒートシールする第3ステーション)まで移動させる、図示例では水平移動するものである。すなわちこの移動装置は一対の吊下クランプ54から充填後の収納袋20を受け取り、これを一対のクランプ82によって吊下げ保持した状態で受渡位置から次工程まで移動させるとともに、次工程の収納袋搬送機構(図示せず)の一対のクランプ84が充填後の収納袋20の上部を把持し、一対のクランプ82による把持が開放された後、一対のクランプ82を次工程から粉体充填装置10の充填ノズル18の直下の受渡位置まで移動させるものである。この移動装置は、収納袋20を一対のクランプ82により吊下げ保持したまま受渡位置から次工程まで移動できるとともに、収納袋20の把持を開放した一対のクランプ82のみを次工程から受渡位置まで戻すように移動できればどのようなものでも良い。したがって、受渡位置から次工程までの収納袋20の移動および次工程から受渡位置までの戻りは、次工程の収納袋搬送機構の位置に応じてどのように行なっても良いし、同じ移動経路であっても良いし、異なっていても良い。このような移動装置としては、公知の移動装置を用いることができる。
制御装置90は、粉体充填装置10、供給装置70および搬出装置80を制御し、その粉体の充填および包装動作を制御するものである。
本発明の粉体充填装置が適用される粉体充填包装システムは、基本的に以上のように構成されるが、以下に、制御装置90による粉体充填装置10、供給装置70および搬出装置80の粉体の充填および包装動作の制御を説明することにより、その粉体充填包装システムの作用を説明する。
図5は、制御装置90による粉体充填装置10、供給装置70および搬出装置80の粉体の充填および包装動作を示すフローチャートであり、図6は、粉体充填装置10、供給装置70および搬出装置80の各装置の要部ならびに収納袋20の移動を模式的に示す斜視図である。
制御装置90は、以下に示す各ステップを実行するように、粉体充填装置10、供給装置70および搬出装置80の各装置を制御する。
まず、図5に示すように、ステップS100において、図6に示す供給装置70(第1ステーション)において、例えば、口開け装置74の吸盤74aによって、集積部(図示せず)から1枚の未使用の収納袋20を取り上げ、一対のクランプ72によって、収納袋20の上部開口の両側端より少し下側を両外側からそれぞれ把持して、収納袋20を両外側から吊下げ保持するとともに、口開け装置74の一対の各2つの吸盤74aによって収納袋20の上部を口開けする。
次に、ステップS102において、供給装置70は、その移動装置(図示せず)によって、一対のクランプ72および口開け装置74を一体として水平および上方に移動させ、図4および図7(a)に示すように、一対のクランプ72によって吊下げ保持され、口開け装置74によって口開けされた収納袋20を、粉体充填装置10の充填ノズル18の先端が収納袋20の上部開口に挿入される受取位置まで移動させる。
ここで、ステップS100およびS102は、粉体充填包装システムの移送ステップを構成する。
次に、ステップS104において、口開け装置74の各吸盤74aが吸着を開放して退避する。それと同時に、図7(b)に示すように、この受取位置において、粉体充填装置10の吊下装置50の一対の吊下クランプ54が、収納袋20の上端部を把持して吊下げ保持する。その直後に、図7(c)に示すように、供給装置70の一対のクランプ72は、収納袋20の把持を開放して退避する。その後、図7(d)に示すように、吊下装置50の一対の全周クランプ56が、一対の吊下クランプ54による収納袋20把持位置より下側において、収納袋20の上部開口を充填ノズル18の外周に密着させると共に、両外側の収納袋20の内面同士を密着させる。なお、この吊下げステップS104においては、吊下装置50の一対の吊下クランプ54による収納袋20の上端部の把持を容易にするために、充填ノズル18の外周への収納袋20の上部開口の密着を一対の全周クランプ56により先に行っても良い。
次に、ステップS105において、あらかじめエアチャンバ94内に所定の空気を蓄圧しておき、制御バルブ93を閉とした後、制御バルブ95を一気に全開として、焼結金網製フィルタ91に付着した粉体を除去してフィルタ91を逆洗して充填精度をさらに高精度にするようにしても良い。なお、このステップは行わなくてもよい。
次に、ステップS106において、一対の吊下クランプ54によって吊下げ保持され、一対の全周クランプ56によって充填ノズル18の外周に密着された収納袋20の内部の空気を、充填ノズル18の吸気孔46から、制御バルブ93を開とし、制御バルブ95を閉とし、リングブロワ92を運転することにより、吸引して排気し、図2に示すように、収納袋20全体の内面同士を密着させ、収納袋20を偏平状態にする。なお、このステップS106の粉体充填前に収納袋20全体の内面同士の密着を行わない場合には、一対の全周クランプ56は無くてもよいので、ステップS104における充填ノズル18の外周への収納袋20の上部開口の密着も行わなくても良い。
こうして、粉体充填装置10による粉体充填の準備が完了する。
次に、ステップS108において、粉体充填装置10は、第1および第2スクリューコンベア14および16を駆動して、充填ノズル18から第2のスクリューコンベア16から送り出される粉体を、計量装置60によって計量しながら、吊下装置50の一対の吊下クランプ54によって吊り下げ保持された収納袋20に充填する。こうして、収納袋20に所定量の粉体が充填される。この充填ステップS108においては、充填時に収納袋20の内面同士が密着し、空気がほとんど無いので、嵩密度の高い粉体を収納袋20に充填することができる。また、収納袋20内の粉体の嵩密度をさらに上げるため、焼結金網製フィルタ91を設けた吸気孔46からの吸引を粉体充填と並行して行ってもよい。
次に、ステップS109において、あらかじめエアチャンバ94内に所定の空気を蓄圧しておき、制御バルブ93を閉とした後、制御バルブ95を一気に全開として、焼結金網製フィルタ91に付着した粉体を除去してフィルタ91を逆洗して充填精度をさらに高精度にするようにしても良い。なお、このステップは行わなくてもよい。
なお、ステップS106の収納袋20内の空気の吸引中および/またはステップS108の収納袋20への粉体充填中に、供給装置70は、退避したクランプ72および口開け装置74を未使用収納袋20の集積部近傍の待機位置(ホームポジション)に戻す。
次に、ステップS110において、粉体充填装置10による収納袋20への所定量の粉体の充填が終了すると、直ちに、図8(e)に示すように、一対の全周クランプ56が開放されて退避し、収納袋20の上部開口の充填ノズル18への密着が解除され、この後直ちに、吊下装置50の昇降シリンダ52が、収納袋20を一対の吊下クランプ54によって吊下げ保持した状態のまま、吊下装置本体53ともども、瞬時に、例えば略自由落下に近い状態で、収納袋20の下端部が受け台62に当たるまで降下させ、受け台62上に載置させる。こうして、収納袋20は、充填時の収納袋20の吊下げ位置(受取位置)から収納袋20を次工程に受け渡す受渡位置まで、吊下装置50の一対の吊下クランプ54によって吊下げ保持されたまま一気に降下することができる。
次に、ステップS112において、図8(f)に示すように、受渡位置で一対の吊下クランプ54によって吊下げ保持された充填済収納袋20の上部を両外側から、搬出装置80の一対のクランプ82が把持して吊下げ保持できる状態になると、直ちに、図8(g)に示すように、一対の吊下クランプ54が充填済収納袋20の上部の把持を開放して退避する。こうして、搬出装置80による充填済収納袋20の次工程への送り出しが可能となる。
ここで、ステップS110およびS112は、本発明の下降ステップを構成する。
この後、ステップS114において、搬出装置80(第2ステーション)の一対のクランプ82が粉体充填装置10の一対の吊下クランプ54から充填済収納袋20を受け取り、一対のクランプ82によって吊下げ保持された充填済収納袋20が受け台62の受渡位置から次工程、例えば、ヒートシール工程などの口封工程へ運び出される。この搬出ステップS114においては、搬出装置80によって、次工程まで充填済収納袋20の吊下げ搬送が行なわれるが、充填済収納袋20は次工程(第3ステーション)では、例えばヒートシーラなどの口封装置の搬送装置に引き渡される。なお、口封装置の搬送装置としては、搬出装置80と同様に、一対のクランプを用いても良いし、ベルトコンベアやローラ搬送装置などの公知の搬送装置を用いることができる。
なお、ステップS116において、充填済収納袋20が搬出装置80の一対のクランプ82によって吊下げ保持された後、充填済収納袋20の吊下げ保持を開放した吊下装置50の一対の吊下クランプ54および一対の全周クランプ56を一体として支持している吊下装置本体53は、昇降シリンダ52によって、受け台62の上方の受渡位置から未使用の収納袋20の受取位置まで上昇して、待機位置(ホームポジション)に待機する。
なお、本発明においては、搬出ステップS114と、移送ステップS100およびS102とを並行して実行しても良いし、移送ステップS100およびS102ならびに吊下げステップS104とを並行して実行しても良い。
さらに、本発明においては、搬出ステップS114と、移送ステップS100およびS102ならびに上昇ステップS116とを並行して実行することもできるし、移送ステップS100およびS102、吊下げステップS104ならびに上昇ステップS116とを並行して実行することもできる。
こうすることにより、粉体充填包装システムの粉体充填装置10、供給装置70および搬出装置80において粉体の充填および包装動作を効率よく、短時間で行うことができる。
以上、本発明に係る粉体充填装置について、種々の実施形態および実施例を挙げて詳細に説明したが、本発明は上記の実施形態および実施例に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や設計の変更をしてもよいのはもちろんである。
例えば、図9に示す従来技術の粉体充填装置110において、縦型のスクリューコンベヤ114および充填ノズル116を、図2および図3に示す粉体充填装置10の第2のスクリューコンベヤ16および充填ノズル18に入れ替えて用いれば、本発明の粉体充填装置とすることができる。
こうして、得られた粉体充填装置においても、小麦粉などの粉体を、底部が封止され、上部が開口された略矩形状の単純な収納袋に粉体を短時間で充填し、粉体の充填サイクルタイムを短縮でき、収納袋への実際の粉体充填量を高い精度で制御することができる。また、収納袋に嵩密度の高い粉体を充填し、高嵩密度の粉体が充填されたコンパクトな収納袋とすることができるという、図2および3に示す粉体充填装置10と同様な効果を得ることができる。
本発明の粉体充填装置を用いる粉体充填包装システムの一実施形態の概略構成を模式的に示す斜視図である。 図1に示す粉体充填包装システムに用いられる本発明の粉体充填装置の一実施形態の断面図である。 (a)および(b)は、それぞれ図2に示す粉体充填装置の充填ノズルおよびその近傍を示す断面図および下面図である。 図1に示す収納袋供給装置によって口開けされ、吊下げ保持された収納袋の状態を示す上面図である。 図1に示す粉体充填包装システムの作用の一例を示すフローチャートである。 図1に示す粉体充填包装システムの要部および収納袋の移動を模式的に示す斜視図である。 (a)〜(d)は、それぞれ、図6に示す収納袋供給装置から粉体充填装置の吊下装置への未使用収納袋の保持状態が変化する様子を示す上面図である。 (e)〜(g)は、それぞれ、図6に示す粉体充填装置の吊下装置から収納袋搬出装置への充填済収納袋の保持状態が変化する様子を示す上面図である。 従来の粉体充填装置の断面図である。 (a)および(b)は、それぞれ図9に示す粉体充填装置の充填ノズルおよびその近傍を示す断面図および下面図である。
符号の説明
1 粉体充填包装システム
10 粉体充填装置
12 ホッパー
14 第1のスクリューコンベア
16 第2のスクリューコンベア
18 充填ノズル
20 収納袋
22 攪拌装置
23,35,41 脱気口部
23a,35a,41a フィルタ
23b,35b,41b 脱気管
24 回転軸
26 棒状の突起
28,34,40 モータ
30,36 外筒
32,38 スクリュー
36a 接続部
41c 真空ポンプ
42 接続部材
44 充填孔
44a 充填口
46 吸気孔
47 円管部
47a フランジ部
48 外円管部
48a 円環部
48b 開口部
49 パイプ
50 収納袋吊下装置(吊下装置)
51 支持体
51a レール
52 昇降シリンダ
53 吊下装置本体
53a 支持部材
54 吊下クランプ
54a 吊下クランプ用エアチャック
55 吊下クランプユニット
56 全周クランプ
56a 全周クランプ用エアチャック
56b 押圧部材
57 クランプユニット
60 計量装置
62 受け台
70 収納袋供給装置(供給装置)
72 供給装置クランプ(クランプ)
74 口開け装置
74a 吸盤
74b 支持アーム
80 収納袋搬出装置(搬出装置)
82 搬出装置クランプ(クランプ)
84 クランプ
90 制御装置
91 焼結金網製フィルタ
92 リングブロワ
93 制御バルブ
94 エアチャンバ
95 制御バルブ
96 パイプ
97 Oリング

Claims (7)

  1. 粉体を送り出す縦型スクリューコンベアと、
    この縦型スクリューコンベアの先端に取り付けられ、前記縦型スクリューコンベアから送り出される前記粉体を、底部が封止され、上部が開口された略矩形状の収納袋に充填する充填孔と、この充填孔の外側に設けられ、前記収納袋内の空気を吸気する吸気孔および前記吸気孔を被うように設けられた焼結金網製フィルタを備える充填ノズルと、
    前記収納袋を吊り下げて保持する収納袋吊下装置とを有することを特徴とする粉体充填装置。
  2. 前記吸気孔は、前記充填孔の外周に形成される請求項1に記載の粉体充填装置。
  3. 前記収納袋吊下装置は、前記収納袋の前記上部開口を前記充填ノズルの外周に被着させた状態で、前記収納袋を吊り下げるものであり、
    前記吸気孔は、吸気源に接続され、前記粉体を前記収納袋に充填する前に、前記充填ノズルの外周に被着された前記収納袋内の空気を強制的に吸引して排気し、前記収納袋を偏平状態にするのに用いられる請求項1または2に記載の粉体充填装置。
  4. 前記吸気孔は、前記充填ノズルから前記収納袋への粉体充填中においては、前記収納袋に前記粉体と共に投入される空気を排気するのにも用いられる請求項3に記載の粉体充填装置。
  5. 前記吸気孔は、気体供給源に接続され、前記収納袋への粉体充填前、または、前記収納袋への粉体充填後に、気体を吐出し、前記焼結金網製フィルタを逆洗するのに用いられる請求項1〜4のいずれかに記載の粉体充填装置。
  6. 前記充填ノズルは、さらに、前記充填孔の内周面に設けられ、前記縦型スクリューコンベアによって移送される前記粉体中の空気を脱気するフィルタを備える請求項1〜5のいずれかに記載の粉体充填装置。
  7. 前記縦型スクリューコンベア、前記充填ノズルおよび前記収納袋吊下装置は、一体的に構成されており、
    さらに、前記一体的に構成された前記縦型スクリューコンベア、前記充填ノズルおよび前記収納袋吊下装置を支持してその総重量を計量することにより、前記収納袋吊下装置に保持された前記収納袋に供給された粉体の重量を計量する計量装置を有する請求項1〜6のいずれかに記載の粉体充填装置。
JP2006131195A 2006-05-10 2006-05-10 粉体充填装置 Pending JP2007302279A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006131195A JP2007302279A (ja) 2006-05-10 2006-05-10 粉体充填装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006131195A JP2007302279A (ja) 2006-05-10 2006-05-10 粉体充填装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007302279A true JP2007302279A (ja) 2007-11-22
JP2007302279A5 JP2007302279A5 (ja) 2008-12-25

Family

ID=38836562

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006131195A Pending JP2007302279A (ja) 2006-05-10 2006-05-10 粉体充填装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007302279A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011526863A (ja) * 2008-07-02 2011-10-20 エコリーン・リサーチ・アンド・ディベロップメント・エー/エス 折畳み可能なタイプのパッケージを粉体または液体の形態の製品で充填するためのシステム及び方法。
JP2013128931A (ja) * 2011-12-20 2013-07-04 Kobe Steel Ltd 乾式等方圧加圧装置の給粉装置
JP2015074488A (ja) * 2013-10-11 2015-04-20 三光機械株式会社 オーガー充填装置
CN112319872A (zh) * 2020-10-28 2021-02-05 淘米鹿(温州)信息科技有限公司 一种用于包装粉状物品的环保型辅助包装设备
CN114789821A (zh) * 2022-04-15 2022-07-26 中盐安徽红四方股份有限公司 糊树脂包装机

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0480810U (ja) * 1990-11-27 1992-07-14
JPH11334701A (ja) * 1998-05-26 1999-12-07 Shikoku Kakoki Co Ltd 注出筒付袋状容器の充填装置
JPH11348903A (ja) * 1998-06-05 1999-12-21 Mitsubishi Chemical Engineering Corp 粉粒体充填方法及び装置
JP2005212795A (ja) * 2004-01-27 2005-08-11 Nisshin Seifun Group Inc 粉体充填装置
JP2005320066A (ja) * 2004-04-07 2005-11-17 Nisshin Seifun Group Inc 包装袋の装着装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0480810U (ja) * 1990-11-27 1992-07-14
JPH11334701A (ja) * 1998-05-26 1999-12-07 Shikoku Kakoki Co Ltd 注出筒付袋状容器の充填装置
JPH11348903A (ja) * 1998-06-05 1999-12-21 Mitsubishi Chemical Engineering Corp 粉粒体充填方法及び装置
JP2005212795A (ja) * 2004-01-27 2005-08-11 Nisshin Seifun Group Inc 粉体充填装置
JP2005320066A (ja) * 2004-04-07 2005-11-17 Nisshin Seifun Group Inc 包装袋の装着装置

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011526863A (ja) * 2008-07-02 2011-10-20 エコリーン・リサーチ・アンド・ディベロップメント・エー/エス 折畳み可能なタイプのパッケージを粉体または液体の形態の製品で充填するためのシステム及び方法。
JP2014237490A (ja) * 2008-07-02 2014-12-18 エコリーン・エイビーEcolean AB 折畳み可能なタイプのパッケージを粉体または液体の形態の製品で充填するためのシステム及び方法。
JP2013128931A (ja) * 2011-12-20 2013-07-04 Kobe Steel Ltd 乾式等方圧加圧装置の給粉装置
JP2015074488A (ja) * 2013-10-11 2015-04-20 三光機械株式会社 オーガー充填装置
CN112319872A (zh) * 2020-10-28 2021-02-05 淘米鹿(温州)信息科技有限公司 一种用于包装粉状物品的环保型辅助包装设备
CN114789821A (zh) * 2022-04-15 2022-07-26 中盐安徽红四方股份有限公司 糊树脂包装机
CN114789821B (zh) * 2022-04-15 2023-10-27 中盐安徽红四方股份有限公司 糊树脂包装机

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4785610B2 (ja) 粉体充填包装方法および粉体充填包装システム
JP2007302279A (ja) 粉体充填装置
CN204688443U (zh) 一种储罐分料系统
WO2007100141A1 (ja) 粉体充填装置、粉体充填方法及びプロセスカートリッジ
US20030006248A1 (en) Apparatus and system for atmospherically controlling the removal of a bulk bag from an unloader
KR20190002486A (ko) 고형 물질을 공급하기 위한 장치 및 방법
JP2016041600A (ja) 粉粒体充填装置
JP4268868B2 (ja) 微粒子状、粉末状、粒状または顆粒状で搬送される材料を保管容器から作業容器または運搬容器、あるいは同等の収容空間内に搬送する装置および搬送方法
CN215622844U (zh) 包装机
JP4402967B2 (ja) 粉体充填装置
JP2549273B2 (ja) 粉体充填機の脱気装置
JP5838397B2 (ja) 製品粉除去機能付き充填用ジョーゴ
CN210761575U (zh) 生物饲料自动打包装置
KR100902107B1 (ko) 파우더 이송장치
CN214139041U (zh) 一种定量包装系统
CN102491095B (zh) 粉粒状物料风送系统及方法
ITBO990229A1 (it) Metodo ed apparato per il trasferimento di prodotti da una unita' di produzione ad una unita' di confezionamento .
CN114291312A (zh) 一种全自动吨袋灌装机
JP2019081552A (ja) 包装機及び包装方法
JPH0245221Y2 (ja)
KR200423775Y1 (ko) 파우더 이송장치
WO2020084765A1 (en) Manufacturing method and manufacturing apparatus for cartridge including flavor source for non-combustion flavor inhaler
JP4427432B2 (ja) 粉体充填方法
JP2020164223A (ja) 容器処理装置
CN205589537U (zh) 再生活性炭计重封装设备

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081107

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20081107

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100928

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101019

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110301