JP2007298373A - ポリマー膜固定化基板、その製造方法、及びその用途 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明のポリマー膜固定化基板は、生体分子を固定化し得る官能基を含有するポリマーが基板に固定されてなり、当該ポリマー膜の表面がランダムな凹凸形状を有することを特徴とする。
【選択図】なし
Description
生体分子固定化基板の製法としては、例えば、インクジェット法やエレクトロスプレーディポジション法(特許文献1)などを利用した方法がよく知られている。また、近年では、振動子によって効率的に霧化した生体分子溶液を静電気力によって基板上に堆積させ固定化する製法も知られている(特許文献2)。
これに対し、本発明者は、予め特定のポリマーで基板表面を被覆処理しておく方法を見出した。具体的には、生体分子と結合し得る側鎖を有する部分と、非特異物質の吸着を抑制する側鎖を有する部分とを併せ持った特定のポリマーにより、予め基板をコーティングしておき、その後このポリマー膜の表面に生体分子を担持する(結合させる)方法である。この方法によれば、従来に比べ、非特異的吸着によるノイズ(N)を低減することができる。ところがこの方法では、ポリマーのコーティングを、ディップ法などの均一平面状の膜を形成する方法で行っていたため、ポリマー膜に対して効率的に十分量の生体分子を担持させることはできなかった。そのため、目的物質の検出シグナル(S)は大きく低下し、S/N比は従来と同程度かそれ以下であった。これを改善するため、例えば、エッチング等により、ポリマー膜の表面に2次元的及び3次元的に規則性のある微細な凹凸を付与する後処理をして、担持効率の改良が図られていた。
すなわち、本発明は以下の通りである。
本発明のポリマー膜固定化基板において、生体分子を固定化し得る官能基としては、例えば、p-ニトロフェニルエステル基、ヒドロキシスクシンイミド基、活性エステル基、エポキシ基、カルボキシル基及びアミノ基からなる群より選ばれる少なくとも1種が挙げられる。ここで、当該官能基は、前記ポリマー中に1〜30重量%含有され得る。
R2a、R2b及びR2cは、それぞれ、-X1a-R3a、-X1b-R3b及び-X1c-R3cで示される基を表し、
ここでX1a、X1b及びX1cは、それぞれ独立して、同一又は異なって、置換基を有していてもよいフェニル基又は-C(O)-、-C(O)O-、-O-若しくは-S-で示される基を表し、
R3aは、下記式(2):
で示される基を表し、
R3bは、次式(4):
-(CH2)j-R7 (4)
(式中、jは2〜18の整数を表し、R7は水素原子又はOR7'(R7'は脂肪族炭化水素基又は芳香族炭化水素基を表す。)を表す。)
で示される基を表し、
R3cは、下記式(1):
で示される基を表し、
a1は0.10〜0.95、b1は0.03〜0.70、c1は0.01〜0.30を表す。〕
本発明の生体分子固定化基板において、前記生体分子としては、例えば、タンパク質、核酸及び糖質からなる群より選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
(3) 上記(2)に記載の基板を含む、バイオセンシングデバイス。
本発明のバイオセンシングデバイスは、例えば、免疫診断、又はタンパク質若しくは核酸の分離及び分析に用いることができる。
本発明の製造方法において、前記ポリマーとしては、例えば、さらにリン脂質極性基を含有するものが挙げられる。
(5) 上記(4)に記載の製造方法により得られるポリマー膜固定化基板。
1.ポリマー膜固定化基板の製造方法
本発明のポリマー膜固定化基板の製造方法は、生体分子結合能を有するポリマー(後述)を、エレクトロスプレーディポジション法(以下、ESD法)により基板の表面に堆積させることを特徴とする。当該ポリマーをこのように堆積させることで、基板表面に膜状に固定することができる。
本発明において使用されるポリマーは、前述したように、生体分子を固定化し得る官能基を含有するポリマーである。
生体分子を固定化し得る官能基としては、限定はされず、タンパク質や核酸等の各種生体分子と化学的あるいは物理的に結合し得る公知のすべての官能基を含むが、例えば、p-ニトロフェニルエステル基、ヒドロキシスクシンイミド基、活性エステル基、エポキシ基、カルボキシル基及びアミノ基などが好ましく挙げられ、なかでもp-ニトロフェニルエステル基がより好ましい。これら官能基は、前記ポリマー中に1種のみ含有されていてもよいし2種以上含有されていてもよく、限定はされない。
上記p-ニトロフェニルエステル基としては、限定はされないが、例えば、下記式(1)で示されるものが好ましく挙げられる。
リン脂質極性基としては、限定はされず、オキシエチルホスホリルコリン基、オキシブチルホスホリルコリン基、オキシヘキシルホスホリルコリン基、オキシデシルホスホリルコリン基及びオキシエトキシエチルホスホリルコリン基、ホスホリルエタノールアミン基、ホスホリルセレン基などの公知のすべての基を含むが、例えば、下記式(2)で示される官能基などが好ましく挙げられる。
R2a、R2b及びR2cは、それぞれ、-X1a-R3a、-X1b-R3b及び-X1c-R3cで示される基を表し、
ここでX1a、X1b及びX1cは、それぞれ独立して、同一又は異なって、置換基を有していてもよいフェニル基又は-C(O)-、-C(O)O-、-O-若しくは-S-で示される基(好ましくは-C(O)-又は-C(O)O-)を表し、
R3aは、前述した式(2)で示される基を表し、
R3bは、次式(4):
-(CH2)j-R7 (4)
〔式中、jは2〜18(好ましくは3)の整数を表し、R7は水素原子又はOR7'(好ましくは水素原子)を表す。ここで、R7'は脂肪族炭化水素基(アルキル基及びアルケニル基等)又は芳香族炭化水素基(フェニル基等)を表す。〕
で示される基を表し、
R3cは、前述した式(1)で示される基を表す。
ホスホリルコリン基(PC基)は、生体膜の主成分であるリン脂質(ホスファチジルコリン)の極性基と同様の構造を有する極性基である。ホスホリルコリン基がポリマーに含有されることにより、生体膜の表面が有する極めて良好な生体適合性、特に生体分子の非吸着性、及び非活性化特性が付与され、各種分子に対する非特異的吸着を効果的に抑制することができる。
なお、式(4)中のjの値については、2未満の場合、式(3)のポリマーの疎水性及びガラス転移温度が低下するおそれがある。また、式(3b)の構成単位の分組成割合が高くなると、著しく膨潤して強度が低下するおそれがある。
具体的には、a1は、0.10〜0.95の値を表し、好ましくは0.20〜0.40である。a1の値がこの範囲内であることにより、タンパク質等の非特異的吸着を効果的に抑制することができる。その結果、バイオセンシングデバイス等に用い得る生体分子固定化基板とした場合に、非特異的吸着によるバックグラウンドノイズ(N)を低減でき、S/N比の値を大きくすることができる。ここで、S/N比とは、目的物質の検出シグナル(S)と非特異的吸着によるノイズ(N)との比を意味する。S/N比が大きいことは、感度が高いことを意味し、効率的に目的物質を検出することができる。
当該モノマー成分としては、限定はされず、所望の構成成分となるよう適宜選択及び調製することができるが、例えば、前述したp-ニトロフェニルオキシカルボニル(ポリ)オキシエチレンメタクリレート(MEONP)等の生体分子を固定化し得る官能基を有するモノマーを含有するものが好ましく、前述した2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン等のリン脂質極性基を有するモノマーをさらに含有するものがより好ましい。また、これらモノマー成分においては、さらに各種メタクリル酸エステルを含むものも好ましい。モノマー成分におけるモノマー組成比は、得られるポリマー中の、各モノマー由来の構成成分の割合や各官能基及び極性基等の含有割合を考慮して適宜設定することができる。
本発明において使用される基板は、基板表面に堆積させたポリマーの電荷を逃す、すなわちアースすることができる点で、電気伝導性を有する基板(電導性基板)が好ましい。電導性基板としては、各種金属板のように基板全体が電導性を有するものであってもよいし、非電導性基板の表面を電導性物質で処理して電導性を有するようにしたものであってもよく、限定はされない。前者の例としては、金、アルミニウム、銅、銀、白金等の金属基板が挙げられ、後者の例としては、ITOガラス、アルミ被覆PET、金蒸着ポリイミドシート、スパッタ(金、白金、銅)ガラス/アルミナ等が挙げられる。
また、使用できる基板は、平面的な表面を有するものに限らず、複雑な立体形状の表面を有するものであってもよい。さらに基板は、板状体のように固形物でもよく、フィルムのように可撓性を有するものでもよい。
本発明は、前述の通り、ESD法により、生体分子結合能を有するポリマーを基板に固定する方法である。以下、本発明で行うESD法の概略について説明し、併せて本発明で適用される条件等について例示する。
ESD法は、エレクトロスプレー現象、すなわち先端の尖ったチューブに高電圧を加えることで電界集中により液体がスプレーされる現象を利用した方法である。
本発明のポリマー膜固定化基板は、前記ポリマーが基板に固定されており、当該ポリマー膜の表面がランダムな凹凸形状を有することを特徴とするものである。また、本発明のポリマー膜固定化基板は、上述した製造方法により得ることができるが、これに限定はされない。
また、本発明のポリマー膜固定化基板は、必要により、ポリマー膜を基板から剥離することもできる。剥離は、形成されたポリマー膜に、別途処理(生体分子の担持処理など)を施した後にすることもできる。ポリマー膜を剥離する場合は、ポリマー膜を架橋剤(EDTA及びPVP等)で処理したり、予め基板表面に架橋剤を塗布しておけばよい。
前述した本発明のポリマー膜固定化基板は、その表面に生体分子を担持させてなる生体分子固定化基板として用いることができる。また、この生体分子固定化基板は、バイオセンシングデバイスの構成成分として用いることができる。
本発明の生体分子固定化基板は、ポリマー膜固定化基板のポリマー膜の表面に生体分子を担持させてなるものである。
生体分子としては、限定はされないが、例えば、抗体タンパク質及びレセプタータンパク質等の各種タンパク質のほか、核酸、並びに糖などを好ましく挙げることができる。特に、抗体タンパク質やレセプタータンパク質を担持させた場合は、被験試料中の所望の生体分子を検出するために用いることができ、医療分野やバイオテクノロジー関連の研究分野において極めて有用である。担持させる生体分子と検出目的の生体分子との組合せとしては、例えば、アビジンとビオチン、酵素と基質、抗体と抗原などの組合せが挙げられる。
また本発明においては、生体分子以外の機能性分子であっても上記と同様にポリマー膜表面に担持させることができ、生体分子あるいはそれ以外の各種分子を検出目的とすることもできる。
生体分子をポリマー膜表面に担持させる方法は、限定はされず、公知の各種成膜方法を採用することができる。例えば、インクジェット法、ESD法及び前記特許文献2(特開2003-136005号公報)に記載の方法、並びに静電塗装装置、スポッティング装置又はコーティング装置を用いた方法等が挙げられる。
本発明のバイオセンシングデバイスは、上記生体分子固定化基板を含むものである。よって、本発明のバイオセンシングデバイスは、生体分子固定化基板のみからなるものであってもよいし、生体分子固定化基板を一構成成分として含むものであってもよく、限定はされない。
本発明のバイオセンシングデバイスは、光学的な検出システムに利用するものであってもよいし、電気的な検出システムに利用するものであってもよく、限定はされない。これらの例としては、免疫診断等に用い得るELISA用の一次抗体を固定した生体分子固定化基板(二次抗体、酵素、発色基質等を含んでいてもよい)、タンパク質や核酸等の分離及び分析をし得るマイクロアレイ(DNAチップ、プロテインチップ等)、並びに酵素を固定化した酵素センサー(グルコースセンサーやアルコールセンサー等)などが挙げられる。
本発明のバイオセンシングデバイスは、医療診断用に好ましく用いることができる。
以下に、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
1.ポリマーの合成
2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(以下、MPC)を0.886g、n-ブチルメタクリレート(以下、BMA)1.28g、p-ニトロフェニルオキシカルボニルジオキシエチレンメタクリレート(本実施例においては、MEONP)1.02g、α-α'アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.025gを、それぞれ、エタノール中に添加して、全量15mlの溶液とした。溶液中の各モノマーのモル比は、MPC:BMA:MEONP=20:60:20であり、モノマー全体の濃度は1Mである。また、AIBNの濃度は0.01Mである。
ポリイミドシート(厚さ75μm カプトン 東レデュポン社製)の表面に、スパッタリング装置(SCOTT-C3 アルバック機工社製)を用いてAuを蒸着し、導電性基板を作製した。スパッタリング条件は、アルゴン雰囲気下 0.6 Pa、100W、60秒とした。
導電性基板の表面に、PMBNの5wt%エタノール溶液をESD装置(esprayer, fuence社製)にてスプレーし、ポリマー膜を形成した。印加電圧は 10kV、20kV、30kVでそれぞれ行った。
一方、対照として、PMBNの0.2wt%エタノール溶液を96ウェルタイタープレート(nunc社製)にディップコーティングしたポリマー膜を用いた。
ESD法(30kV)により得られたポリマー膜固定化基板(PMBN ESD coating)は、直径6mmの円形にカットし、96ウェルタイタープレート(nunc社製)のウェル底部に装着して、以下の(1)〜(6)の手順でELISA(enzyme-linked immunosorbent assay)を行った。ディップ法によりポリマー膜をコーティングした(PMBN Dip coating)ウェルに関しても、以下の(1)〜(6)の手順でELISAを行った。
ポリマー膜固定化基板を装着したウェルに、抗-甲状腺刺激ホルモン(TSH) マウスIgG(一次抗体)の10μg/mlトリス塩酸緩衝溶液(pH8)を150μl滴下し、25oCで24時間保持し、ポリマー膜表面に一次抗体を固定した。
(2) 未反応活性エステル基の不活性化
リン酸緩衝生理食塩水(PBS)にて3回洗浄後、アミノエタノールの0.01Mリン酸緩衝溶液(pH8)を300μl滴下し、4oCで24時間保持し、ポリマー膜(PMBN)中の未反応の活性エステル基(具体的には「-COO-C6H4-NO2」)を加水分解した。
さらにPBSにて3回洗浄後、ヒトTSHの0μIU/ml PBS溶液(バックグラウンド用)及び10μIU/ml PBS溶液(目的シグナル用)を、それぞれ150μl滴下し、25oCで2時間保持した。
(4) ビオチン化二次抗体との反応
Tween20の0.1%PBS溶液で3回洗浄後、ビオチン化抗-TSH IgGが0.03μg/ml、ウシ血清アルブミン(BSA)が1wt%のPBS溶液を150μl滴下し、25oCで1時間保持した。
Tween20の0.1% PBS溶液で3回洗浄後、ストレプトアビジン-西洋わさびペルオキシダーゼが0.16μg/ml、BSAが1wt%のPBS溶液を150μl滴下し、25oCで10分保持した。
(6) 酵素反応による定量
Tween20の0.1%PBS溶液で3回洗浄後、基質液(SUMILONペルオキシダーゼ用発色キットT、住友ベークライト社製)を100μl滴下し、25oCで20分保持した。その後、停止液100μlを加えた。プレートリーダー(Wallac1420 ARVOsx、パーキンエルマー社製)で450nmの吸光度測定を行った。
1.ポリマー膜表面の観察
ESD法により印加電圧を10kVでスプレーして得られた基板について、ポリマー膜の表面を、SEM(倍率:約5000倍)により観察したところ、粒径1〜2μmの多数の楕円形粒子が海島状に存在するランダムな凹凸形状が確認された(図2(B))。また、20kV及び30kVの印加電圧でスプレーした場合のポリマー膜の表面は、10kVの場合より、潰れたり互いに一部融合した様々な形状の粒子が海島状に存在するランダムな凹凸形状が確認された(図2(C)(D))。
一方、ディップ法により得られた基板について、ポリマー膜の表面を同様に観察したところ、上記のようなランダムな凹凸形状は全く確認されず、平面状であった(図2(A))。
PMBN ESD Coating (30kV)と、対照とするPMBN Dip coating及びBSA BlockingについてのELISAの結果を図3に示した。
PMBN ESD Coatingでは、ノイズ(N)(Back ground)が非常に低く抑えられ、しかも目的シグナル量(S)(Signal)が高い値を示した。その結果、S/N比の値が非常に大きく、極めて高い検出感度であることが示された。
BSA Blockingでは、目的シグナル量(S)は高い値を示したが、ノイズ(N)も高い値を示した。その結果、S/N比は、PMBN ESD Coatingの場合に比べて1/2程度の値となった。
PMBN Dip coatingでは、ノイズ(N)は非常に低く抑えられているが、目的シグナル量(S)も低い値であった。その結果、S/N比の値は従来法であるBSA Blockingの場合と同程度の小さい値となった。
2 ポリマー溶液
3 キャピラリー
4 コーン(Taylor Cone)
51 ジェット
52 スプレーされたポリマー液滴
6 電動性基板(対向電極)
7 ポリマー膜固定化基板
8 シリンジポンプ
Claims (15)
- 生体分子を固定化し得る官能基を含有するポリマーが基板に固定されてなるポリマー膜固定化基板であって、当該ポリマー膜の表面がランダムな凹凸形状を有する、前記基板。
- 前記官能基がp-ニトロフェニルエステル基、ヒドロキシスクシンイミド基、活性エステル基、エポキシ基、カルボキシル基及びアミノ基からなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項1記載の基板。
- 前記ポリマーが前記官能基を1〜30重量%含有するものである、請求項1又は2記載の基板。
- 前記ポリマーがさらにリン脂質極性基を含有するものである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の基板。
- 前記ポリマーが前記リン脂質極性基を5〜40重量%含有するものである、請求項4又は5記載の基板。
- 前記ポリマーが下記式(3)で示されるものである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の基板。
R2a、R2b及びR2cは、それぞれ、-X1a-R3a、-X1b-R3b及び-X1c-R3cで示される基を表し、
ここでX1a、X1b及びX1cは、それぞれ独立して、同一又は異なって、置換基を有していてもよいフェニル基又は-C(O)-、-C(O)O-、-O-若しくは-S-で示される基を表し、
R3aは、下記式(2):
で示される基を表し、
R3bは、次式(4):
-(CH2)j-R7 (4)
(式中、jは2〜18の整数を表し、R7は水素原子又はOR7'(R7'は脂肪族炭化水素基又は芳香族炭化水素基を表す。)を表す。)
で示される基を表し、
R3cは、下記式(1):
で示される基を表し、
a1は0.10〜0.95、b1は0.03〜0.70、c1は0.01〜0.30を表す。〕 - 請求項1〜8のいずれか1項に記載の基板のポリマー膜の表面に生体分子を担持させてなる、生体分子固定化基板。
- 前記生体分子がタンパク質、核酸及び糖質からなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項9記載の基板。
- 請求項9又は10記載の基板を含む、バイオセンシングデバイス。
- 免疫診断、又はタンパク質若しくは核酸の分離及び分析に用いるものである、請求項11記載のデバイス。
- 生体分子を固定化し得る官能基を含有するポリマーを、エレクトロスプレーディポジション法により基板の表面に堆積させることを特徴とする、ポリマー膜固定化基板の製造方法。
- 前記ポリマーがさらにリン脂質極性基を含有するものである、請求項13記載の方法。
- 請求項13又は14記載の方法により得られるポリマー膜固定化基板。
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JP4729709B2 (ja) | 2011-07-20 |
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