JP2007297656A - 鉛を含有するヘキサクロロイリジウム(iv)酸アンモニウムの精製方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】下記の(1)〜(3)の工程からなることを特徴とする。
(1)鉛を含有するヘキサクロロイリジウム(IV)酸アンモニウムを、塩酸中に添加し、懸濁させた後、得られた懸濁液を加熱しながら、酸化還元電位を調整することにより、ヘキサクロロイリジウム(IV)酸アンモニウムを溶解する。
(2)得られた溶解液に抽出剤としてネオデカン酸を添加し、アルカリを添加してpHを調整することにより、該溶解液中に含まれる鉛を選択的に抽出剤中に抽出し分離する。
(3)鉛を分離した溶解液を用いて、塩酸濃度、塩化アンモニウム濃度、かつ酸化還元電位を調整した後、加熱することにより、ヘキサクロロイリジウム(IV)酸アンモニウムを結晶化して回収する。
【選択図】なし
Description
(1)鉛を含有するヘキサクロロイリジウム(IV)酸アンモニウム粗原料を、濃度0.5〜2mol/Lの塩酸中に添加し、スラリー濃度が50〜150g/Lとなる懸濁液を調製した後、得られた懸濁液を40〜80℃の温度に加熱しながら、水和ヒドラジンを添加して酸化還元電位を銀/塩化銀電極に対して300〜700mVに調整することにより、ヘキサクロロイリジウム(IV)酸アンモニウムを鉛とともに溶解させる。
(2)得られた溶解液に抽出剤としてネオデカン酸を添加し、混合しながら、アルカリを添加してpHを5〜7に調整することにより、該溶解液中に含まれる鉛を選択的に抽出剤中に抽出し分離する。
(3)鉛を分離した溶解液を用いて、塩酸濃度を1〜5mol/L、塩化アンモニウム濃度を50〜150g/L、かつ酸化剤の存在下に酸化還元電位を銀/塩化銀電極に対して700〜1100mVに調整した後、60〜100℃の温度に加熱することにより、ヘキサクロロイリジウム(IV)酸アンモニウムを結晶化して回収する。
本発明の鉛を含有するヘキサクロロイリジウム(IV)酸アンモニウムの精製方法は、下記の(1)〜(3)の工程からなることを特徴とする。
(1)鉛を含有するヘキサクロロイリジウム(IV)酸アンモニウム粗原料を、濃度0.5〜2mol/Lの塩酸中に添加し、スラリー濃度が50〜150g/Lとなる懸濁液を調製した後、得られた懸濁液を40〜80℃の温度に加熱しながら、水和ヒドラジンを添加して酸化還元電位を銀/塩化銀電極に対して300〜700mVに調整することにより、ヘキサクロロイリジウム(IV)酸アンモニウムを鉛とともに溶解させる。
(2)得られた溶解液に抽出剤としてネオデカン酸を添加し、混合しながら、アルカリを添加してpHを5〜7に調整することにより、該溶解液中に含まれる鉛を選択的に抽出剤中に抽出し分離する。
(3)鉛を分離した溶解液を用いて、塩酸濃度を1〜5mol/L、塩化アンモニウム濃度を50〜150g/L、かつ酸化剤の存在下に酸化還元電位を銀/塩化銀電極に対して700〜1100mVに調整した後、60〜100℃の温度に加熱することにより、ヘキサクロロイリジウム(IV)酸アンモニウムを結晶化して回収する。
上記工程は、鉛を含有するヘキサクロロイリジウム(IV)酸アンモニウム粗原料を、濃度0.5〜2mol/Lの塩酸中に添加し、スラリー濃度が50〜150g/Lとなる懸濁液を調製した後、得られた懸濁液を40〜80℃の温度に加熱しながら、水和ヒドラジンを添加して酸化還元電位を銀/塩化銀電極に対して300〜700mVに調整することにより、ヘキサクロロイリジウム(IV)酸アンモニウムを鉛とともに溶解させる工程である。
なお、本発明の精製方法は、ヘキサクロロイリジウム(IV)酸アンモニウムのみならず他のヘキサクロロイリジウム(IV)酸塩等のイリジウム化合物に対しても適用することができる。しかしながら、イリジウムの金属、及びその他化合物、さらに触媒等の応用製品の前駆体としては、もっぱらヘキサクロロイリジウム(IV)酸アンモニウムが使用されている。
すなわち、上記還元反応の温度としては、高温ほど還元速度が上昇するが、80℃を超えると、ヒドラジニウム塩の煙霧の発生が顕著となるので好ましくない。一方、40℃未満では、反応が遅い。
上記工程は、得られた溶解液に抽出剤としてネオデカン酸を添加し、混合しながら、アルカリを添加してpHを5〜7に調整することにより、該溶解液中に含まれる鉛を選択的に抽出剤中に抽出し分離する工程である。
(ここで、式中のH−VAはバーサチック酸を表す。)
上記工程は、鉛を分離した溶解液を用いて、塩酸濃度を1〜5mol/L、塩化アンモニウム濃度を50〜150g/L、かつ酸化剤の存在下に酸化還元電位を銀/塩化銀電極に対して700〜1100mVに調整した後、60〜100℃の温度に加熱することにより、ヘキサクロロイリジウム(IV)酸アンモニウムを結晶化して回収する工程である。
すなわち、(1)及び(2)の工程において、かなりの割合のヘキサクロロイリジウム(III)酸が反応式(4)にしたがって加水分解しており、このまま酸化のみを行なっても、ヘキサクロロイリジウム(IV)酸アンモニウムの結晶の析出量は限られる。したがって、再び、クロロ錯体にするため、塩酸を添加して加熱しつつ、酸化することが重要である。
すなわち、上記塩酸濃度が1mol/L未満では、ヒドロキシ錯体が形成されていた場合、OH−を完全に中和除去することが困難である。一方、塩酸濃度が5mol/Lを越えると、塩化アンモニウムの溶解度が低下するので反応に進行にとって不都合であり、また、液中の塩化ナトリウムが結晶しやすくなるので製品を汚染する原因となる。
まず、(1)の工程として、鉛を全体に対し0.26重量%含有するヘキサクロロイリジウム(IV)酸アンモニウム1000gを、濃度1mol/Lの塩酸10L中に懸濁した。続いて、懸濁液を60℃に加温した後、水和ヒドラジンを添加して、銀/塩化銀電極に対して513mVに調整し、結晶を全て溶解した。
(1)鉛を含有するヘキサクロロイリジウム(IV)酸アンモニウムを、塩酸中に添加し、懸濁させた後、得られた懸濁液を加熱しながら、酸化還元電位を調整することにより、ヘキサクロロイリジウム(IV)酸アンモニウムを溶解する。
(2)得られた溶解液に抽出剤としてネオデカン酸を添加し、アルカリを添加してpHを調整することにより、該溶解液中に含まれる鉛を選択的に抽出剤中に抽出し分離する。
(3)鉛を分離した溶解液を用いて、塩酸濃度、塩化アンモニウム濃度、かつ酸化還元電位を調整した後、加熱することにより、ヘキサクロロイリジウム(IV)酸アンモニウムを結晶化して回収する。
Claims (4)
- 下記の(1)〜(3)の工程からなることを特徴とする鉛を含有するヘキサクロロイリジウム(IV)酸アンモニウムの精製方法。
(1)鉛を含有するヘキサクロロイリジウム(IV)酸アンモニウム粗原料を、濃度0.5〜2mol/Lの塩酸中に添加し、スラリー濃度が50〜150g/Lとなる懸濁液を調製した後、得られた懸濁液を40〜80℃の温度に加熱しながら、水和ヒドラジンを添加して酸化還元電位を銀/塩化銀電極に対して300〜700mVに調整することにより、ヘキサクロロイリジウム(IV)酸アンモニウムを鉛とともに溶解させる。
(2)得られた溶解液に抽出剤としてネオデカン酸を添加し、混合しながら、アルカリを添加してpHを5〜7に調整することにより、該溶解液中に含まれる鉛を選択的に抽出剤中に抽出し分離する。
(3)鉛を分離した溶解液を用いて、塩酸濃度を1〜5mol/L、塩化アンモニウム濃度を50〜150g/L、かつ酸化剤の存在下に酸化還元電位を銀/塩化銀電極に対して700〜1100mVに調整した後、60〜100℃の温度に加熱することにより、ヘキサクロロイリジウム(IV)酸アンモニウムを結晶化して回収する。 - 上記(2)の工程で、ネオデカン酸の添加割合は、溶解液中に含有する鉛1gに対し0.01〜10Lであることを特徴とする請求項1に記載の鉛を含有するヘキサクロロイリジウム(IV)酸アンモニウムの精製方法。
- 上記(2)の工程で、アルカリは、水酸化ナトリウムであることを特徴とする請求項1に記載の鉛を含有するヘキサクロロイリジウム(IV)酸アンモニウムの精製方法。
- 上記(3)の工程で、酸化剤は、亜塩素酸ナトリウムであることを特徴とする請求項1に記載の鉛を含有するヘキサクロロイリジウム(IV)酸アンモニウムの精製方法。
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