JP2001064734A - イリジウムの回収方法 - Google Patents

イリジウムの回収方法

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JP2001064734A
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scrap
powder
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JP24079899A
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Yuichiro Shindo
裕一朗 新藤
Koichi Takemoto
幸一 竹本
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Nippon Mining Holdings Inc
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Nikko Materials Co Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/20Recycling

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 イリジウムを含有するスクラップからイリジ
ウムを回収する際に、イリジウムの精製工程における塩
酸浸出が容易とし、さらにその後のアルカリ溶融がスム
ーズとなるようにする。 【解決手段】 イリジウム含有スクラップに、低融点と
なる合金元素を添加して溶解・合金化し、これにより得
られた合金塊を塩酸浸出し、前記添加合金元素を分離除
去して粗イリジウム粉とすることを特徴とするイリジウ
ムの回収方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イリジウムを含有
するスクラップからイリジウムを回収する方法、特にイ
リジウムの精製工程における塩酸浸出が容易となり、さ
らにその後のアルカリ溶融がスムーズとなるイリジウム
の回収方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体集積回路の大きな進展に伴
い、回路設計や各種の電気・電子素子の形成のために、
様々な薄膜が形成されているが、その中でスパッタリン
グターゲットとして使用されるイリジウム(Ir)ある
いはイリジウム−白金(Pt)等のターゲットも特定の
用途に使用されている。ターゲットは周知のように、ス
パッタリングの経過とともに特定の区域が侵食(エロー
ジョン)していくので、その侵食されていくエロージョ
ン量があるところまでになると、新しいターゲットに交
換し、再度薄膜を形成する操作が行われている。このよ
うなスパッタリング成膜工程において、使用後のターゲ
ットはエロージョン部を除き、材料が大半残存してい
る。また、ターゲットを製作する段階でも切削屑等の多
量の端材が生じている。その他、イリジウム坩堝、触
媒、電極材料等のスクラップもある。これらのスクラッ
プは廃棄されるか、またはその成分を回収することが行
われているが、イリジウムや白金は高価な貴金属なの
で、特に効率的な回収を行う必要がある。
【0003】従来、イリジウムを含有するスクラップか
らイリジウムを回収または精製する方法としては、アル
カリ溶融−塩化アンモニウム反応の工程が採られてい
る。ところが、この工程において問題となるのは、前記
のようなスクラップは塊であったり、粗大な粉であった
りするために、アルカリ溶融による溶解の際スムーズな
溶解ができないという欠点があり、そのため生産効率や
回収率が低くなるという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上から、本発明はイ
リジウムを含有するスクラップからイリジウムを回収す
る際に、イリジウムの精製工程における塩酸浸出が容易
となり、さらにその後のアルカリ溶融がスムーズとなる
イリジウムの回収方法を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】1 イリジウム含有スク
ラップに、低融点となる合金元素を添加して溶解・合金
化し、これにより得られた合金塊を塩酸浸出し、前記添
加合金元素を分離除去して粗イリジウム粉とすることを
特徴とするイリジウムの回収方法、2 低融点となる添
加元素として、Mn、Zn、Cuのいずれか1以上を用
いることを特徴とする上記1記載のイリジウムの回収方
法、3 イリジウム含有スクラップを予め焙焼し、有機
物やごみを除去することを特徴とする上記1または2記
載のイリジウムの回収方法、4 粗イリジウム粉をアル
カリ溶融することを特徴とする上記1〜3のそれぞれに
記載のイリジウムの回収方法、を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明について図1をもと
に詳しく説明する。図1はイリジウム精製プロセスの概
略説明図である。イリジウム合金切削屑やイリジウム−
白金ターゲット等のイリジウム含有スクラップを焙焼
し、有機物やごみを除去する。このスクラップは一般に
塊や粉状のものであるが、スクラップ中のイリジウム含
有量が1%程度以上のものであれば、イリジウムの回収
ができる。前記焙焼は主として有機物を除去するもので
あるが、有機物が多いときはイリジウムの触媒作用によ
り、次工程の溶解・合金化工程で爆発を起こす危険があ
り、これを防止するためである。
【0007】次に、このスクラップにMn、Zn、Cu
のいずれか1以上を添加し、MgO坩堝を使用した高周
波溶解炉または雰囲気炉等を用いて溶解・合金化し、そ
してこの時イリジウム含有量が40%以下になるように
調節する。スクラップ自体がすでにイリジウムとMn、
Zn、Cu等との合金である場合には、不足分の合金化
元素を補う等の操作を行って成分調整を行う。この溶解
温度はマンガン添加の場合には1600°C程度であ
り、約5分間保持する。溶解後鉄または銅製の金型に鋳
込み、ハンマー等で割って塊を小さくするこの工程は非
常に重要であり、この後の塩酸浸出すると、非常に微細
なイリジウム粗粉となり、次工程でのアルカリ溶解がス
ムーズにいくという大きな利点がある。
【0008】前記塩酸溶解した後、濾過し上液(マンガ
ン等を含有する)は廃液処理工程に移す。得られたイリ
ジウム粗粉にNa、NaOH、KNO、KCl
等を添加してアルカリ溶融を行う。さらに、塩酸を
添加し、濾液に塩化アンモニウムを添加する塩化アンモ
ニウム反応工程、焙焼工程を経て、高純度スポンジイリ
ジウムを得る。
【0009】
【実施例】次に、本発明を実施例および比較例に基づい
て説明する。なお、これらの実施例は好適な例を示し理
解を容易にするためのものであって、これらの例によっ
て本発明が制限されるものではない。すなわち、本発明
の技術思想の範囲における他の態様およびその他の例な
らびに変形は、当然本発明に含まれるものである。
【0010】(実施例1)イリジウムターゲットのスク
ラップを使用した。このスクラップのイリジウム(I
r)含有量は、約80wt%である。このスクラップを
予め600°Cの温度で焙焼し、有機物やごみを除去し
た。次に、このスクラップ20重量部に対し80重量部
のマンガンを添加し、MgO坩堝を使用した高周波溶解
炉中で、1600°Cに加熱し、さらにこの温度で5分
間保持した。これを鉄製の金型に鋳込み、マンガン−イ
リジウムの合金塊(インゴット)を得る。これを割って
小塊とする。次に、塩酸浸出(溶解)を行う。これを濾
過する。マンガンは溶解するので上液を廃液処理工程へ
移送する。この塩酸浸出により、非常に微細なイリジウ
ム含有粉が得られる。この段階で、廃液中にイリジウム
が巻き込まれて排出されることはない。
【0011】次に、イリジウム含有粉をNa
部、NaOH(脱水したもの)3部の割合になるように
してアルカリ溶融を行う。このアルカリ溶融は650〜
750°C、1〜2時間程度加熱し鉄棒等でよく攪拌す
る。反応が急速に進むが、上記のように有機物を除去し
ているので、爆発等の事故は殆どなくなった。この後、
鉄板上に融体を流し出し、固化した段階で塩酸によって
溶解する。
【0012】この濾液を煮沸し過剰の塩酸を飛ばして、
塩化物(HIrCl)に変える。次に、NHCl
を加えて塩化アンモニウム反応を行う。これによって塩
化イリジウム酸アンモニウム((NHIrC
)の結晶を得る。これを吸引濾過して沈殿物を回収
する。回収した沈殿物を焙焼してスポンジイリジウムを
得る。この場合の回収率は80%であった。
【0013】(比較例1)イリジウム坩堝のスクラップ
を使用した。このスクラップのイリジウム(Ir)含有
量は、約80wt%であり、含有率だけを比べると実施
例と同程度である。このスクラップは塊および粉が混ざ
ったものであった。
【0014】このイリジウム含有粉をNa1部、
NaOH(脱水したもの)3部の割合になるようにして
アルカリ溶融を行う。このアルカリ溶融は650〜75
0°C、1〜2時間程度加熱し鉄棒等で攪拌した。反応
が激しく小爆発があり、危険な状況に至ることがあるの
で、常時監視が必要であった。これはイリジウム含有粉
中の有機物が十分に除去されていないことが原因と考え
られた。この後、鉄板上に融体を流し出し、固化した段
階で塩酸によって溶解する。
【0015】この濾液を煮沸し過剰の塩酸を飛ばして、
塩化物(HIrCl)に変える。次に、実施例と同
様にNHClを加えて塩化アンモニウム反応を行う。
これによって塩化イリジウム酸アンモニウム((N
IrCl)の結晶を得る。これを吸引濾過し
て沈殿物を回収する。さらに、回収した沈殿物を焙焼し
てスポンジイリジウムを得る。この場合の回収率は20
%であり、実施例に比べ大きく悪化していた。これは工
程の初期段階のアルカリ溶融がスムーズにいっておら
ず、イリジウムが他成分(不純物)と共に残渣として排
出されたものと考えられた。
【0016】
【発明の効果】本発明はイリジウムを含有するスクラッ
プからイリジウムを回収する際に、イリジウム含有スク
ラップを予め焙焼して有機物やごみを除去し、また低融
点となる合金元素を添加して溶解・合金化し、これによ
り得られた合金塊を塩酸浸出し、前記添加合金元素を分
離除去して粗イリジウム粉とすることによって、イリジ
ウムの精製工程における塩酸浸出を容易とし、またアル
カリ溶融の際の爆発的反応を抑制し、かつイリジウムの
収率を大幅に向上できる優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】イリジウム精製プロセスの概略説明図である

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イリジウム含有スクラップに、低融点と
    なる合金元素を添加して溶解・合金化し、これにより得
    られた合金塊を塩酸浸出し、前記添加合金元素を分離除
    去して粗イリジウム粉とすることを特徴とするイリジウ
    ムの回収方法。
  2. 【請求項2】 低融点となる添加元素として、Mn、Z
    n、Cuのいずれか1以上を用いることを特徴とする請
    求項1記載のイリジウムの回収方法。
  3. 【請求項3】 イリジウム含有スクラップを予め焙焼
    し、有機物やごみを除去することを特徴とする請求項1
    または2記載のイリジウムの回収方法。
  4. 【請求項4】 粗イリジウム粉をアルカリ溶融すること
    を特徴とする請求項1〜3のそれぞれに記載のイリジウ
    ムの回収方法。
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