JP2007296887A - 騒音低減装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】乗員の有無に応じて、当該乗員が居る空間における騒音を効果的に低減できる騒音低減装置及び方法を提供する。
【解決手段】騒音低減装置は、車体の振動を検出する加速度センサ4と、車室内の騒音を低減させる振動又は音響を発生するピエゾアクチュエータ5A,5B,5C,5Dと、加速度センサ4によって検出された振動に応じて、ピエゾアクチュエータ5A,5B,5C,5Dで発生させる振動又は音響を制御する制御指令値を演算するコントローラ11と、車室内における乗員の有無を検出する座席6A,6B,6C,6Dとを備え、乗員が存在する制御空間PA,PB,PC,PDにおいて静音化制御効果が得られるように制御指令値を調節し、ピエゾアクチュエータ5A,5B,5C,5Dによって発生させる振動又は音響を制御する。
【選択図】図2

Description

本発明は、車室内における騒音を振動又は音響を発生させることによって低減する騒音低減装置及び方法に関する。
従来より、車室内騒音を低減することを目的としてフィードバック制御を行う技術として、下記の特許文献1などが知られている。この特許文献1には、マイクを使って実際の騒音を検出して、当該騒音のうち100Hz以下の低周波帯域のロードノイズを低減する動作をしている。この技術は、低周波帯域のロードノイズが、車室内音場の音響モードを原因として発生していると仮定をした上で、当該音響モードの腹にマイクロフォンを設置してフィードバック制御によって当該音響モードを打ち消す方式である。
また、下記の特許文献2に記載されているように、マイクロフォンを車室内に設置し、マイクロフォンから得た騒音信号を、フィードバックコントローラを用いて打ち消す技術も知られている。
更に、下記の特許文献3に記載されているように、車室内騒音を低減することを目的としてフィードフォワード制御を行う技術が知られており、当該特許文献3には、座席ヘッドレスト部に備えたマイクを使ってエラー信号を検出し、ドアヒンジ部の加速度センサから参照信号を検出することで、適応フィルタにより、車室内騒音の低減を図っている。
特開2000−322066号公報 特開2000−32206号公報(図10等) 特開平8−292771号公報
しかしながら、上記した技術では、音響モードを検出し、その音響モードに対して制御をしているため、全空間において制御効果が得られることが望ましいが、音響モードが正確に特定できる低周波帯域の騒音に対してしか低減できず、実際には、上記従来例では40Hzおよび80Hzのいわゆるドラミングノイズをのみ制御対象として扱っているという問題がある。
また、マイクロフォンから得た騒音信号をフィードバックする上述の特許文献1,2の技術や、特許文献3の技術では、マイクロフォンの設置位置に応じて騒音を低減させる効果を実現しようとしており、乗員の乗車していない空間においても騒音を低減させていたので、特に乗員位置において騒音を効果的に低減させることができていなかった。
そこで、本発明は、上述した実情に鑑みて提案されたものであり、乗員の有無に応じて、当該乗員が居る空間における騒音を効果的に低減できる騒音低減装置及び方法を提供することを目的とする。
本発明に係る騒音低減装置は、車体の振動を検出する振動検出手段と、車室内の騒音を低減させる振動又は音響を発生する騒音低減手段と、振動検出手段によって検出された振動に応じて、騒音低減手段で発生させる振動又は音響を制御する制御指令値を演算する制御指令値演算手段と、車室内における乗員の有無を検出する乗員検出手段とを備え、上述の課題を解決するために、乗員検出手段によって検出された乗員が存在する空間において静音化制御効果が得られるように制御指令値演算手段によって制御指令値を調節し、騒音低減手段によって発生させる振動又は音響を制御する。
本発明に係る騒音低減方法は、上述の課題を解決するために、車室内における騒音を振動又は音を発生させて低減させるに際して、車体の振動を検出すると共に、車室内における乗員の有無を検出するステップと、検出された乗員が存在する空間において静音化制御効果が得られるように、振動又は音響を発生させる騒音低減手段に供給する制御指令値を調整するステップと、調整された制御指令値を騒音低減手段に供給するステップとを有する。
本発明によれば、乗員が存在する空間において静音化制御効果が得られるように制御指令値を調節し、騒音低減手段によって発生させる振動又は音響を制御するので、乗員の有無に応じて、当該乗員が居る空間における騒音を効果的に低減できる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
本発明は、例えば図1及び図2に示すように、車室内の制御空間PA,PB,PC,PDで乗員の有無を検知し、当該乗員の有無に応じて騒音を低減する騒音低減装置に適用される。
第1実施形態に係る騒音低減装置は、例えば図2に示すように、定員4名であって運転席6B、助手席6A、後部座席6C,6D(以下、総称する場合には「座席6A,6B,6C,6D」と呼ぶ。)が設けられ、当該座席6A,6B,6C,6Dに乗員が乗車したときの制御空間PA,PB,PC,PDにおける騒音を低減するものについて説明するが、乗員検出センサを全席に配置し、それぞれの空間を定義することで、定員の異なる車両に対しても同様に静音化制御効果を実現できる。
この騒音低減装置は、車体の振動を検出する振動検出手段である加速度センサ4と、車室内の騒音を低減させる振動を発生する騒音低減手段であるピエゾアクチュエータ(Piezo-electric actuator)5A,5B,5C,5D(以下、総称する場合には単に「ピエゾアクチュエータ5」とも呼ぶ。)と、加速度センサ4によって検出された振動に応じて、ピエゾアクチュエータ5A,5B,5C,5Dで発生させる振動を制御する制御指令値を演算する制御指令値演算手段であるコントローラユニット8と、車室内における各席における乗員の有無を検出する乗員検出手段であって車両の各座席6A,6B,6C,6Dに設けられた乗員検出センサ7A,7B,7C,7Dとを備える。このような騒音低減装置は、乗員検出センサ7A,7B,7C,7Dによって検出された乗員の有無に応じて、乗員が居る空間において静音化制御効果が得られるようにコントローラユニット8によって制御指令値を調節し、ピエゾアクチュエータ5A,5B,5C,5Dによって発生させる振動を制御することを特徴とする。なお、この実施の形態では、騒音低減手段として、振動を発生させるものを説明するが、直接的に音響を発生させることによって騒音を低減させるようにしても良い。
通常、車室外部から侵入する車室内騒音の原因は、代表的なものとして、エンジン3の振動に起因するエンジン騒音、走行時に路面の凹凸の影響がタイヤ2からフロアパネル1に進入することに起因するロードノイズ騒音、走行時に空気の気流によって発生する風切音などがある。
本発明では主にロードノイズの低減を目的とする。図1に路面の凹凸の影響による車体の振動およびロードノイズ騒音の主な伝播経路を示す。タイヤ2から車体に進入したロードノイズの主成分となる振動は、まず車軸およびサスペンション取り付け点からメンバと呼ばれる剛性の高い梁状の部材に進入する。その後、メンバによって囲まれたフロアパネル1と呼ばれる比較的剛性の低い板状の部材に振動が伝播し、このフロアパネル1が振動する。さらに、フロアパネル1の膜振動により車室内の空気振動が引き起こされ、車室内に共振現象を起こすために、乗員が着座している状態における頭部付近の制御空間PA,PB,PC,PDにおいてロードノイズ騒音が聞こえてしまう。フロアパネル1の他にルーフパネルや窓ガラスが振動することにより騒音が発生するが、サスペンション取り付け部から主に進入するロードノイズの大部分は、フロアパネル1の振動が原因となっていることがわかっている。
そのために、騒音低減装置は、フロアパネル1に加速度センサ4を配置して、乗員頭部位置での制御空間PA,PB,PC,PDにおける騒音の推定を行い、ピエゾアクチュエータ5A,5B,5C,5Dに対する制御指令信号を生成し、当該ピエゾアクチュエータ5A,5B,5C,5Dの振動による制御音を車室内に入力する。そのため、制御対象としてフロアパネル1が起因となるロードノイズを中心に扱う。なお、フロアパネル1を発生源となる騒音には制御対象としてすべて含まれるため、エンジン3の騒音の一部や車体底部を流れる空気が発生する風切音についても同様に扱うことができる。また、本発明の効果の範囲はフロアパネル1の振動による騒音低減の範疇にはとどまらず、例えばダッシュパネルやフロントガラス、さらにルーフパネルといった同じメカニズムで発生する車室内騒音発生源に対しても、当該部位に加速度センサ4及びピエゾアクチュエータ5を設ければ、同様に、当該部位の振動によって発生する騒音を低減させることができる。
図2に示すように、コントローラユニット8は、フロアパネル1の振動を加速度信号として加速度センサ4から入力すると共に、乗員の座席6A,6B,6C,6Dにおける有無を表す乗員検出信号を乗員検出センサ7A,7B,7C,7Dから入力し、後述する演算処理を行うことによって制御空間PA,PB,PC,PDにおける騒音を低減させる制御指令値を求めて、ピエゾアクチュエータ5A,5B,5C,5Dを駆動させてフロアパネル1に振動を与える。
乗員検出センサ7A,7B,7C,7Dは、例えば座席底面に配置された加速度センサや圧力センサからなり、検出値を乗員検出信号としてコントローラユニット8に供給する。この乗員検出信号は、コントローラユニット8におけるアンプ12,14で信号増幅された後に、CPU(Central Processing Unit)等の制御指令値を演算する演算回路であるコントローラ11に供給される。また、加速度センサ4で検出された加速度信号は、コントローラユニット8におけるアンプ13で信号増幅された後に、コントローラ11に供給される。
コントローラ11は、加速度センサ4からの加速度信号と、ピエゾアクチュエータ5A,5B,5C,5Dへの制御指令信号、乗員検出センサ7A,7B,7C,7Dからの乗員検出信号を用いて、座席6A,6B,6C,6D上の制御空間PA,PB,PC,PDでの騒音が小さくなるように制御指令信号を計算する。コントローラ11は、乗員検出センサ7A,7B,7C,7Dからの乗員検出信号から、座席6A,6B,6C,6Dにおける乗員の有無を検出して、当該乗員頭部位置の制御空間PA,PB,PC,PDにおける騒音を加速度センサ4で検出された加速度信号から推定し、当該乗員が居る制御空間PA,PB,PC,PDにおける騒音を低減するような制御指令値を演算する。この制御指令値は、アンプ15を介して乗員が居る座席6A,6B,6C,6Dのピエゾアクチュエータ5A,5B,5C,5Dに供給される。
このコントローラ11は、図3に示すように、騒音推定装置21、入力スイッチ22、演算器23A,・・・,23H(以下、総称する場合には単に「演算器23」と呼ぶ。)、出力スイッチ24、切り替えトリガ生成器25から構成される。このコントローラ11は、制御空間PA,PB,PC,PDと演算器23A,・・・,23Hで制御指令値を演算するパラメータとの対応関係を設定しておき、乗員が居る座席6A,6B,6C,6Dのパターンによって入力スイッチ22及び出力スイッチ24のスイッチング状態を切り替え、当該パターンに適合した演算器23を選択する。各演算器23は、制御指令信号を演算する演算パラメータが異なり、乗員が居る制御空間PA,PB,PC,PDにおいて静音化制御効果が高くなるような演算パラメータによって制御指令信号を演算する。
この乗員が居る座席6A,6B,6C,6Dのパターンとは、車室内の乗員人数及び配置であり、例えば運転席6Bのみに乗員が居る状態や、運転席6Bと助手席6Aと後部座席6Cに乗員が居る状態などが挙げられる。切り替えトリガ生成器25は、例えば定員4名の車両の場合、運転席6B以外の各座席6A,6C,6Dに対応した変数s,s,sを用意しておき、乗員が居ると判断された座席の変数を1とし、乗員が居ないと判断された座席の変数を0とすることにより、乗員配置を決定する。なお、運転席6Bは常に乗車しているので変数を設定する必要はない。そして、変数s,s,sを入力スイッチ22及び出力スイッチ24に供給することにより、制御指令信号を演算する演算器23を切り替える。
演算器23は、騒音推定装置21で推定された騒音を低減させるような制御指令信号を演算する。この演算器23は、乗員数、乗員配置に応じて異なる演算パラメータが設定されている。
例えば、定員4名における切り替えパターンは、2=8通りとなり、当該8通りに対応するように演算器23は8個となり、当該各パターンに対応して各演算器23の演算パラメータが設計されている。例えば、演算器23Aは、運転席6Bにおける制御空間PBのみにおいて静音化制御効果が得られる制御指令信号を演算するものとして設計されており、演算器23Bは、座席6A,6Bの制御空間PA,PBにおいて静音化制御効果が得られる制御指令信号を演算するものとして設計されている。
騒音推定装置21は、加速度信号と制御指令値とを用いて、制御空間PA,PB,PC,PDにおける騒音(音圧)を推定する。この制御空間PA,PB,PC,PDは、乗員が座席6A,6B,6C,6Dに着座状態における乗員頭部位置付近であり、騒音推定装置21は、乗員頭部位置における騒音を推定する。騒音推定装置21は、図4に示すように、制御指令信号から加速度センサ4の位置での振動の伝達関数の演算を行う制御指令→振動演算部31、加算器32、加速度センサ4の位置での振動から制御空間PA,PB,PC,PDでの騒音の伝達関数の演算を行う振動→音圧演算部33、制御指令信号から制御空間PA,PB,PC,PDでの騒音の伝達関数の演算を行う制御指令→音圧演算部34、加算器35を備える。
この騒音推定装置21は、入力信号として、加速度信号と制御指令信号とを入力する。必要な数の加速度センサ4を適切な位置に配置し、車室内の騒音と加速度信号の間のコヒーレンスが1に近ければ加速度信号から騒音を推定することができると判断できる。具体的には、コヒーレンスCxy は、下記の式1に示すように、
Figure 2007296887
のような関数で記述される。ここで、xは加速度センサ4の出力ベクトル、yは制御空間PA,PB,PC,PDでの音圧、Sxyはxとyとの間のクロススペクトル密度、Sxxはxのクロススペクトル密度、Syyはパワースペクトル密度を表す。この式1より、コヒーレンスCxy が所定の基準値(例えば0.9)以上になるように加速度センサ4を配置している。以上により、騒音推定装置21は、加速度信号と制御指令信号から制御空間PA,PB,PC,PDでの推定された騒音を得ることができる。
例えば、制御指令→音圧演算部34で用いる制御指令信号から制御空間PA,PB,PC,PDでの音圧までの伝達関数は、まず、ピエゾアクチュエータ5A,5B,5C,5Dをフロアパネル1に設置すると共にマイクロフォン(図示せず)を制御空間PA,PB,PC,PDに設置し、ピエゾアクチュエータ5A,5B,5C,5Dに、サンプルとしての振動を発生させる所定のM系列信号を入力し、当該M系列信号とマイクロフォンの検出信号とを計測する。そして、得られたM系列信号及びマイクロフォンの検出信号に対し、例えば制御系設計CAD「MATLAB」上で動作する「System Identification Toolbox」を用いることで、例えば下記の式2,式3の離散時間状態空間モデルである
Figure 2007296887
の形式でモデル化がなされる。ここで、式2のx(t)はモデルの状態変数、u(t)はピエゾアクチュエータ5A,5B,5C,5DへのM系列信号、式3のy(t)は制御空間PA,PB,PC,PDでの音圧を表し、マトリクスA,B,C,Dはそれぞれモデルのパラメータマトリクス、nはサンプル時刻を表す。
あるいは、制御系設計CAD「MATLAB」上で動作するSDTOOLS社製「Structural Dynamical Toolbox」を用いてモード解析によるシステム同定を行っても良い。この場合は、入出力信号をフーリエ変換することで得られる周波数領域でのノンパラメトリックな伝達関数を予め計算しておき、上記のMATLABToolboxを用いることで制御指令→音圧演算部34で用いる伝達関数を得ることができる。実際に上記の方法で得た伝達関数の周波数特性は、図5のようになる。
振動→音圧演算部33で用いる伝達関数は、まず、予めフロアパネル1上に加速度センサ4を設置すると共に制御空間PA,PB,PC,PDにマイクロフォンを設置し、ロードノイズが発生しやすい路面を一定速で走行させ、得られた加速度信号とマイクロフォン信号に対し、上記の制御系設計CAD「MATLAB」上で動作する「System Identification Toolbox」を用いることで、離散時間状態空間モデルとして得られる。
次に、図6に示すブロック線図を用いて演算器23における演算パラメータの設計方法として、正規化規約分解法を用いる処理を説明する。ここで、設計対象となる演算器41には信号Bが入力され、ピエゾアクチュエータ5A,5B,5C,5Dへの制御指令信号を出力する。制御指令信号は伝達関数モデル42に入力される。伝達関数モデル42は、上述の手順でモデル化した「ピエゾアクチュエータ5A,5B,5C,5Dの制御指令信号から制御空間PA,PB,PC,PDでの騒音までの伝達特性」を示すモデルである。伝達関数モデル42から出力される信号と信号A(外乱)とが重ねあわされて信号B(車室内騒音)となる。この信号Aから信号Bまでの伝達特性は「感度関数」と呼ばれる関数であり、当該信号Aから信号Bまでの伝達特性が所望の周波数帯域において小さくなるように演算器41を設計することによって、適切な演算パラメータを設定できる。このような設計方法としては、例えば、PID制御、H2制御、H∞制御などが挙げられる。また、
細江、荒木、「制御系設計、H∞制御とその応用」、朝倉書店、1994
須田、「PID制御」、朝倉書店、1992
に記載されている設計方法を用いることで、下記の式4の形式のI次動的コントローラKi,i=1,・・・,Iを設計することが出来る。
Figure 2007296887
この式4において、u(n)は時刻nでの制御指令値、y(i)は推定した騒音を表す信号Aを表す。
また、上述の正規化規約分解法において、演算器23の演算パラメータである重み関数を指定することで、静音化制御効果の得られる騒音の周波数帯域と、静音化制御効果の程度を示す騒音低減幅とを変更することができる。例えば、図7に示すように、ある周波数帯域に大きなゲインを持ち、他の周波数ではゲインが小さいという特徴をもった重み関数の周波数特性とすることができる。この重み関数を用いて演算器23を設計することにより、大きなゲインをかけた周波数帯域の騒音に対して静音化制御効果を高めることができ、低ゲインである周波数帯域の騒音に対して静音化制御効果を小さくする演算器23を設計できる。
また、図8に示すような重み関数のように、高ゲインである周波数帯域を広く取り、その代わりゲインを図7の場合に比べて小さくしても良い。このような重み関数となるように演算器23を設計することにより、図7の場合と比較して広い周波数帯域の騒音を低減させる制御指令信号を演算する演算器23を設計できる。
このように重み関数の設計により、演算器23の演算パラメータを設定して騒音低減装置の制御効果を変えることができるので、例えば後部座席6C,6Dの制御空間PC,PDに乗員が居ない場合に、助手席6A及び運転席6Bの制御空間PA,PBにおける重み関数を図7のように高ゲインにすることで、制御空間PA,PBでの騒音低減効果を大きくできる。また、図8のように周波数帯域幅を広くする重み関数とすれば、制御空間PA,PBにおいて広周波数帯域に亘る騒音を低減が実現できる。さらに、制御空間PA,PBを少なくした分、後部座席6C,6Dのピエゾアクチュエータ5C,5Dを用いて、助手席6A及び運転席6Bにおける騒音低減ができるので、より広周波帯域の騒音を低減し、より騒音を低減できる高ゲインの演算器23を選ぶことが可能になる。
上記の重み関数の調整法を用いて、乗員の有無による演算器23の調整は、以下のように行えう。まず、各座席6A,6B,6C,6Dのピエゾアクチュエータ5A,5B,5C,5Dを、それぞれの座席6A,6B,6C,6Dの所定箇所に取り付ける。そして、乗員が居ない座席がある場合、その座席に対応したピエゾアクチュエータを他の座席の静音化に用いる。このとき、演算器23内の重み関数を上記の方法で適切に調整することで、乗員が居ない席での静音化制御効果を下げて、乗員が居る席での静音化制御効果を向上させることができる。
つぎに、上述した騒音低減装置の動作手順について図9のフローチャートを参照して説明する。
騒音低減装置のコントローラ11は、図9に示すように、先ずステップS1乃至ステップS3において、加速度信号の入力(ステップS1)、ピエゾアクチュエータ5A,5B,5C,5Dへの制御指令信号の入力(ステップS2)、乗員検出センサ7A,7B,7C,7Dからの乗員検出信号の入力(ステップS3)を行う。
次にコントローラ11は、ステップ4において、騒音推定装置21によって車室内における騒音を推定する。このとき、騒音推定装置21は、ステップ1で入力した加速度信号とステップ2で入力した制御指令信号とに基づいて、制御空間PA,PB,PC,PDでの騒音を推定する。このとき、騒音推定装置21は、制御空間PA,PB,PC,PDそれぞれについての騒音を推定する。
次にコントローラ11は、ステップS5において、切り替えトリガ生成器25により、ステップS3で取得した乗員検出信号から、現在において乗員が居る座席を判定して、静音化制御効果を狙う制御空間PA,PB,PC,PDを判定して、制御すべき制御空間PA,PB,PC,PDを選択する。そして切り替えトリガ生成器25は、入力スイッチ22及び出力スイッチ24を切り替え制御することによって制御指令信号を演算する演算器23を設定する。例えば、乗員検出信号に対して所定のしきい値を設定しておき、当該しきい値よりも乗員検出信号が高い場合に乗員が居ることを判断し、乗員検出信号がしきい値よりも低い場合には乗員が居ないことを判断する。
次にコントローラ11は、ステップS6において、演算器23によって騒音を低減させるようなピエゾアクチュエータ5A,5B,5C,5Dの制御指令値を演算し、ステップS7において、当該制御指令値をピエゾアクチュエータ5A,5B,5C,5Dに出力して、ピエゾアクチュエータ5A,5B,5C,5Dでフロアパネル1を振動させる。
これによって、騒音低減装置は、乗員数及び配置からなるパターンに応じて、各ピエゾアクチュエータ5A,5B,5C,5Dによって騒音を低減させる制御空間PA,PB,PC,PDを変更可能であると共に、ピエゾアクチュエータ5A,5B,5C,5Dにおいて低減させる騒音の周波数帯域及び騒音低減幅を制御して、乗員が居る制御空間PA,PB,PC,PDにおいて最適な静音化制御効果を得ることができる。
このような騒音低減装置の効果について、図10乃至図13を参照して説明する。
図10に、運転席6Bの制御空間PBにおける右耳元位置の1点に対して、1個のピエゾアクチュエータを用いて騒音低減制御を行った場合の当該耳元位置における周波数−音圧特性を示す。なお、この周波数−音圧特性の測定は、簡単のために耳元位置における純音を検出している。この周波数−音圧特性によれば、1個のピエゾアクチュエータを駆動させていない図中点線で示す特性に対して、1個のピエゾアクチュエータを駆動させた場合には、図中実線で示すように、広い周波数帯域で静音化制御効果が得られている。
これに対し、図11に、運転席6Bの制御空間PBにおける右耳元位置の1点に対して、2個のピエゾアクチュエータを用いて騒音低減制御を行った場合の当該耳元位置における周波数−音圧特性を示す。なお、2個のピエゾアクチュエータとは、例えば、運転席6B用のピエゾアクチュエータ5Bと助手席6A用のピエゾアクチュエータ5Aである。この周波数−音圧特性によれば、2個のピエゾアクチュエータを駆動させると、1個のピエゾアクチュエータのみを駆動させた図10の実線で示す特性と比較して、静音化制御効果が向上していることが分かる。これは、ピエゾアクチュエータを2個駆動させることによって、重み関数のゲインを上げることが可能になり、騒音低減幅が拡大したことを示している。したがって、重み関数を変更することにより、乗員が居ない空間での静音化制御効果を下げて、かわりに乗員が居る空間での静音化制御効果を高めることができる。
また、図12に、運転席6Bの制御空間PBにおける右耳元位置の1点に対して、1個のピエゾアクチュエータを用いて騒音低減制御を行う場合において、低減する騒音の周波数帯域を広くする重み関数が設定された演算器23を用いた時の当該耳元位置における周波数−音圧特性を示す。図12において、周波数帯A、周波数帯Bとで異なる周波数帯域を区分して示している。図12によれば、1個のピエゾアクチュエータを駆動させていない図中点線で示す特性に対して、1個のピエゾアクチュエータを駆動させた場合には、一方の周波数帯Aでは高い静音化制御効果が得られているものの、他方の周波数帯Bでは高い静音化制御効果を得られていないことが分かる。
これに対し、図13に、運転席6Bの制御空間PBにおける右耳元位置の1点に対して、2個のピエゾアクチュエータを用い、低減する騒音の周波数帯域を広くする重み関数が設定された演算器23を用いた時の当該耳元位置における周波数−音圧特性を示す。この周波数−音圧特性によれば、2個のピエゾアクチュエータを駆動させると、周波数帯Bにおいても、高い静音化制御効果が得られていることが分かる。これによって、車両の乗員が定員未満である場合に、単一の制御空間に対してより多くのピエゾアクチュエータを駆動させることによって、低減させることができる騒音の周波数帯域を拡大させることができる。
また、この騒音低減装置は、演算器23の重み関数を設定して騒音低減幅及び周波数帯域を制御する場合について説明したが、乗員が居ない座席がある場合に、乗員が居る制御空間PA,PB,PC,PDを拡大させても良い。例えば図14に示すように、運転席6Bには乗員が居るが、後部座席6Dには乗員が居ない場合、ピエゾアクチュエータ5Aのみならず、ピエゾアクチュエータ5Dも駆動させる。これによって、制御空間PBを拡大させた制御空間PBと制御空間PB’とからなる空間に対して静音化制御効果が得られるようにする。この場合、コントローラ11は、騒音推定装置21によって空間PBとPB’とを含む空間の騒音を推定し、演算器23によって空間PBとPB’との双方で静音化制御効果が得られるように設計するようにする。
以上詳細に説明したように、本発明を適用した第1実施形態に係る騒音低減装置によれば、乗員の有無を検出して、乗員が居る空間に対して静音化制御効果が得られるようにピエゾアクチュエータ5A,5B,5C,5Dを駆動させるので、より高周波のロードノイズに対して静音化制御効果を得ることができる。また、乗員の有無によって静音化制御効果を得る制御空間PA,PB,PC,PDを切り替えるために、定員未満の乗車時には乗員が居る制御空間PA,PB,PC,PDで更に高い静音化制御効果が得られるような制御を実現できる。
また、この騒音低減装置によれば、騒音推定装置21によって乗員頭部位置における騒音を推定し、演算器23によって乗員の居る座席における乗員頭部位置の制御空間PA,PB,PC,PDに対して静音化制御効果が得られるようにピエゾアクチュエータ5A,5B,5C,5Dを駆動させるので、制御空間PA,PB,PC,PDを限定して、乗員頭部位置で高い静音化制御効果を得ることができる。
更に、この騒音低減装置によれば、乗員が居ない座席がある場合に、当該座席に対応したピエゾアクチュエータを、他の乗員の居る座席の制御空間で静音化制御効果が得られるように駆動するので、乗員が居る制御空間における騒音低減幅をより増大させることができる。
更にまた、この騒音低減装置によれば、乗員が居ない座席がある場合に、当該座席に対応したピエゾアクチュエータを駆動させて、乗員が居る座席における制御空間を拡大させることができるので、当該制御空間における静音化制御効果をより拡大させることができる。
更にまた、この騒音低減装置によれば、乗員が居ない座席がある場合に、当該座席に対応したピエゾアクチュエータを駆動させて、乗員が居る座席において低減させる騒音の周波数帯域を拡大させることができるので、低周波数帯域のロードノイズからより高周波数帯域までの騒音を確実に低減させることができる。
[第2実施形態]
つぎに、第2実施形態に係る騒音低減装置について説明する。なお、上述の実施形態と同様の部分については同一符号を付することによりその詳細な説明を省略する。
この第2実施形態に係る騒音低減装置は、フィードフォワード型の制御によって、制御空間PA,PB,PC,PDにおける騒音を低減するものである。第2実施形態に係る騒音低減装置は、図15に示すように、制御空間PA,PB,PC,PDにおける実際の騒音を測定するためのセンサとしてマイクロフォン51を備える。このマイクロフォン51で検出した制御空間Pにおける騒音は、コントローラユニット8で検知される。
コントローラユニット8は、マイクロフォン51からの音響信号をアンプ61で受信すると共に、ピエゾアクチュエータ5への制御指令信号をアンプ62から送信し、加速度センサ4で検知した路面の凹凸に応じた加速度信号をアンプ63で受信する。このコントローラユニット8は、アンプ61を介してマイクロフォン51からの音響信号を適応則演算部64で受信して、当該音響信号に応じて適応フィルタ65におけるフィルタ係数を変更させる。
このコントローラユニット8は、図16に示すように、適応則演算部64及び適応フィルタ65が単一の演算回路で構成され、伝達関数演算部71,伝達関数演算部72と接続されている。伝達関数演算部71は、加速度センサ4からの加速度信号から制御空間Pで発生している騒音までの伝達関数の演算を行い、伝達関数演算部72は、ピエゾアクチュエータ5への制御指令信号から制御空間Pで発生している騒音までの伝達関数の演算を行う。このような構成において、騒音低減装置は、加速度センサ4で得られた加速度信号をx(n)、路面から車体に入力される外乱によって制御空間Pで発生する騒音をy(n)、マイクロフォン51で得られた音響信号、すなわち低減されていなくマイクロフォン51で検知された音響信号を誤差信号e(n)とする。ここで、nはサンプル時刻を表す。また、適応フィルタ65の伝達モデルW(z)、伝達関数演算部71伝達モデルG(z)、伝達関数演算部72の伝達モデルC(z)をそれぞれ、下記の式5,式6,式7に示すようにする。
Figure 2007296887
ここで、式5,式6,式7におけるz−iはZ変換のオペレータを表す。なお、式5のフィルタ係数wがサンプル時刻nに依存しているのは、適応フィルタ65が可変係数フィルタであることによる。このとき、制御空間Pにおける騒音信号y(n)とピエゾアクチュエータ5への制御指令信号u(n)は、下記の式8,式9に示すように計算される。
Figure 2007296887
この式8,式9に基づいて計算されたu(n)が制御指令信号としてピエゾアクチュエータ5に入力される。
一方、適応則演算部64は、適応フィルタ65のフィルタ係数w(n)の更新を行う。この適応則演算部64は、先ず、下記の式10のように評価関数Jを定義する。
Figure 2007296887
ここで、一般的に知られたLMS(Least Mean Square)アルゴリズムでは、この評価関数Jがフィルタ係数w(n)に対して最小になるように適応フィルタ65を更新していく。の更新則は、下記の式11で与えられる。
Figure 2007296887
この式11におけるK,Kは設計パラメータであり、式11におけるr(n−1)は、下記の式12のように定義される。
Figure 2007296887
このような演算を適応則演算部64で行うことにより、適応フィルタ65におけるフィルタ係数w(n)を更新できる。
このような騒音低減装置の処理は、図17に示すように、先ずステップS11において、所定のサンプル時刻nとなったことに応じて、加速度センサ4からの加速度信号x(n)及びマイクロフォン51からの音響(誤差)信号e(n)を取得する。加速度信号x(n)は、アンプ63を介して適応フィルタ65に入力され、音響信号e(n)は、アンプ61を介して適応則演算部64に入力される。
次のステップS12において、適応則演算部64により、加速度センサ4からの加速度信号x(n)にフィルタ係数w(n)を乗算し、ステップS13において、マイクロフォン51からの音響信号e(n)を用いて適応則演算部64でフィルタ係数w(n)の演算を行う。このとき、適応則演算部64は、上述の式11及び式12の演算を行うことで更新したフィルタ係数w(n)を得る。
次のステップS14において、ステップS13で演算したフィルタ係数w(n)を適応則演算部64から適応フィルタ65に送り、適応フィルタ65におけるフィルタ係数w(n)を更新し、当該フィルタ係数w(n)を用いて上記式9の演算を行うことにより、制御指令信号u(n)を演算する。これによって、制御指令信号u(n)は、アンプ62を介してピエゾアクチュエータ5に供給される。
このような第2実施形態に係る騒音低減装置のように、フィードフォワード型の演算によって制御指令信号u(n)を生成してピエゾアクチュエータ5を制御する場合であっても、上述した場合と同様に乗員頭部位置における騒音を効果的に低減できる。
[第3実施形態]
つぎに、本発明を適用した第3実施形態に係る騒音低減装置について説明する。なお、上述の実施形態と同様の部分については同一符号を付することによりその詳細な説明を省略する。
第3実施形態に係る騒音低減装置は、フィードフォワード型の演算を行って制御指令信号を生成する騒音低減装置であって、図18に示すように、マイクロフォン51に代えて2個の加速度センサ4A,4Bをフロアパネル1に設け、上述の図15に示したコントローラユニット8に騒音推定装置86を追加している。
騒音推定装置86は、アンプ82を介して加速度センサ4Bと接続されていると共に、アンプ81,83を介して乗員検出センサ7A,7Bと接続され、適応フィルタ65で演算した制御指令信号を入力する。騒音推定装置86は、加速度センサ4Bからの加速度信号と乗員検出センサ7A,7Bからの乗員検出信号と制御指令信号とを用いて、制御空間Pにおける騒音を推定する。この騒音推定装置86は、例えば図16に示した構成と同様となっており、推定した騒音を適応則演算部64に送る。
適応フィルタ65は、上述した適応則演算部64によってフィルタ係数が変更される。適応フィルタ65は、加速度センサ4Aからの加速度信号をアンプ85を介して入力する。適応フィルタ65は、加速度センサ4Aからの加速度信号をフロアパネル1における外乱を表す信号として入力し、当該外乱信号に基づいて制御空間Pにおける騒音を低減する制御指令信号を演算する。
このような騒音低減装置は、図19に示すように、先ずステップS21においてコントローラユニット8によって加速度センサ4A,4Bからの加速度信号を入力し、ステップS22において、適応則演算部64により、加速度センサ4Bからの加速度信号x(n)にフィルタ係数w(n)を乗算し、ステップS23において、騒音推定装置86によって、加速度センサ4Aからの加速度信号と適応フィルタ65から出力された制御指令信号を用いて騒音を推定する。
次のステップS24において、適応則演算部64は、ステップS23において推定された騒音e(n)を用いて、下記の式13に示す評価関数を最小にするように、式11及び式12に示す演算を行って新たなフィルタ係数w(n)の演算を行う。
Figure 2007296887
ここで、式13におけるsは、乗員検出信号に応じて各座席における乗員の有無を示す変数であり、乗員が居る場合には「1」となり、居ない場合には「0」となる。このような評価関数を用いることで、乗員の居る座席における制御空間Pでより大幅な静音化制御効果を得る。
そして、次のステップS25において、ステップS24で得たフィルタ係数w(n)によって適応フィルタ65のフィルタ係数w(n)を更新する。
次のステップS26において、適応フィルタ65は、更新されたフィルタ係数w(n)を用いて上記式9の演算を行うことにより制御指令信号u(n)を演算し、アンプ84を介してピエゾアクチュエータ5に供給する。
このようにフィードフォワード型の演算によって制御指令信号u(n)を生成してピエゾアクチュエータ5を制御する場合であっても、上述した場合と同様に乗員頭部位置における騒音を効果的に低減できる。
なお、上述の実施の形態は本発明の一例である。このため、本発明は、上述の実施形態に限定されることはなく、この実施の形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
本発明を適用した第1実施形態に係る騒音低減装置によって制御空間における騒音を低減する原理を説明するための斜視図である。 本発明を適用した第1実施形態に係る騒音低減装置の構成を示すブロック図である。 本発明を適用した第1実施形態に係る騒音低減装置におけるコントローラの構成を示すブロック図である。 本発明を適用した第1実施形態に係る騒音低減装置における騒音推定装置の構成を示すブロック図である。 制御指令→音圧演算部で用いる伝達関数の周波数特性である。 本発明を適用した第1実施形態に係る騒音低減装置において演算器の設計方法を説明するブロック図である。 本発明を適用した第1実施形態に係る騒音低減装置において演算器の演算パラメータを変更することによって得られる周波数と位相及び低減させることできる騒音の音圧との関係を示す図である。 本発明を適用した第1実施形態に係る騒音低減装置において演算器の演算パラメータを変更することによって得られる周波数と位相及び低減させることできる騒音の音圧との関係を示す他の図である。 本発明を適用した第1実施形態に係る騒音低減装置の処理手順を示すフローチャートである。 本発明を適用した第1実施形態に係る騒音低減装置の効果に対する比較例であって、1個のピエゾアクチュエータを駆動した時の周波数−音圧特性を示す図である。 本発明を適用した第1実施形態に係る騒音低減装置の効果を示す図であり、2個のピエゾアクチュエータを駆動した時の周波数−音圧特性を示す図である。 本発明を適用した第1実施形態に係る騒音低減装置の効果に対する比較例であって、1個のピエゾアクチュエータを駆動した時の異なる周波数帯における周波数−音圧特性を示す図である。 本発明を適用した第1実施形態に係る騒音低減装置の効果を示す図であり、2個のピエゾアクチュエータを駆動した時の異なる周波数帯における周波数−音圧特性を示す図である。 本発明を適用した第1実施形態に係る騒音低減装置において、制御空間を拡大させる動作を説明する側面図である。 本発明を適用した第2実施形態に係る騒音低減装置におけるコントローラの構成を示すブロック図である。 本発明を適用した第2実施形態に係る騒音低減装置におけるコントローラユニットの構成を示すブロック図である。 本発明を適用した第2実施形態に係る騒音低減装置における処理手順を示すフローチャートである。 本発明を適用した第2実施形態に係る騒音低減装置の構成を示すブロック図である。 本発明を適用した第3実施形態に係る騒音低減装置の処理手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1 フロアパネル
2 タイヤ
3 エンジン
4 加速度センサ
5A,5B,5C,5D ピエゾアクチュエータ
6A,6B,6C,6D 座席
7A,7B,7C,7D 乗員検出センサ
8 コントローラユニット
11 コントローラ
21 騒音推定装置
22 入力スイッチ
23 演算器
24 出力スイッチ
25 トリガ生成器
31 制御指令→振動演算部
32,35 加算器
33 振動→音圧演算部
34 制御指令→音圧演算部
41 演算器
42 伝達関数モデル
51 マイクロフォン
64 適応則演算部
65 適応フィルタ
71,72 伝達関数演算部
86 騒音推定装置

Claims (10)

  1. 車体の振動を検出する振動検出手段と、
    車室内の騒音を低減させる振動又は音響を発生する騒音低減手段と、
    前記振動検出手段によって検出された振動に応じて、前記騒音低減手段で発生させる振動又は音響を制御する制御指令値を演算する制御指令値演算手段と、
    前記車室内における乗員の有無を検出する乗員検出手段とを備え、
    前記乗員検出手段によって検出された乗員が存在する空間において静音化制御効果が得られるように前記制御指令値演算手段によって制御指令値を調節し、前記騒音低減手段によって発生させる振動又は音響を制御することを特徴とする騒音低減装置。
  2. 前記乗員検出手段は乗員頭部位置を検出する乗員頭部検出手段であり、
    前記制御指令値演算手段は、前記乗員頭部検出手段によって検出された乗員頭部位置が存在する空間において静音化制御効果が得られるように制御指令値を調節すること
    を特徴とする請求項1に記載の騒音低減装置。
  3. 前記制御指令値演算手段は、前記乗員検出手段によって検出された乗員の存在する空間における騒音低減量を増大させるように制御指令値を調節することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の騒音低減装置。
  4. 前記制御指令値演算手段は、前記乗員検出手段によって検出された乗員の存在する空間において静音化制御効果が得られる領域を拡大させるように制御指令値を調節することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の騒音低減装置。
  5. 前記制御指令値演算手段は、前記乗員検出手段によって検出された乗員の存在する空間において低減させる騒音の周波数帯域を拡大させるように制御指令値を調節することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の騒音低減装置。
  6. 車室内における騒音を振動又は音を発生させて低減させるに際して、
    車体の振動を検出すると共に、前記車室内における乗員の有無を検出するステップと、
    前記検出された乗員が存在する空間において静音化制御効果が得られるように、振動又は音響を発生させる騒音低減手段に供給する制御指令値を調整するステップと、
    前記調整された制御指令値を前記騒音低減手段に供給するステップと
    を有することを特徴とする騒音低減方法。
  7. 前記乗員位置情報を取得するステップでは、乗員頭部位置を検出し、
    前記制御指令値を調整するステップでは、前記検出された乗員頭部位置が存在する空間において静音化制御効果が得られるように制御指令値を調節すること
    を特徴とする請求項6に記載の騒音低減方法。
  8. 前記制御指令値を調整するステップでは、前記検出された乗員の存在する空間における騒音低減量を増大させるように制御指令値を調節することを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の騒音低減方法。
  9. 前記制御指令値を調整するステップでは、前記検出された乗員の存在する空間において静音化制御効果が得られる領域を拡大させるように制御指令値を調節することを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の騒音低減方法。
  10. 前記制御指令値を調整するステップでは、前記検出された乗員の存在する空間において低減させる騒音の周波数帯域を拡大させるように制御指令値を調節することを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の騒音低減方法。
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