JP2007296535A - ガスシールドアーク溶接フラックス入りワイヤ及び溶接方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】低コストで疲労強度を向上させることができ、高速溶接性、低スパッタ性、低スラグ性、及び高アーク安定性のガスシールドアーク溶接フラックス入りワイヤ及び溶接方法を提供する。
【解決手段】ワイヤ全質量に対して、C:0.02乃至0.70%、Si:0.30乃至1.50%、Mn:0.50乃至5.00%、Ni:2.0乃至9.5%、Cr:Niとの合計量で4.0乃至18.0%(但し、Crを含まない場合も含む)、O:0.020%以上及びN:0.0020乃至0.0400%を含有し、P:0.030%以下、S:0.030%以下、Ti:0.15%以下、Al:0.20%以下、Nb,V,Mo及びCuからなる群から選択された少なくとも1種:各元素あたり2.00%未満、B:0.0100%以下、REM:0.50%以下、Mg:1.00%以下、F及びCaからなる群から選択された少なくとも1種:各元素あたり0.100%以下、K、Na及びLiからなる群から選択された少なくとも1種:総量で0.200%以下に規制し、残部はFe及び不可避不純物からなり、フラックス率が7乃至30%である
【選択図】図1

Description

本発明は自動車等の炭素鋼薄板のすみ肉溶接等に際して、高い継手疲労強度を確実に得ることができ、高能率で、優れた溶接作業性を得ることができるガスシールドアーク溶接フラックス入りワイヤ及び溶接方法に関する。
近時、燃費向上を目的とした自動車の車重軽減のために、高張力鋼板を使用する動きが活発化している。高張力鋼板も軟鋼と同様にアーク溶接がなされるが、溶接継手では疲労強度が軟鋼と同程度にしか確保できず、高張力鋼板本来の性能を発揮できないという問題点がある。
溶接部の疲労強度が母材より低下する原因としては、溶接止端部の応力集中と、溶接熱による膨張及び収縮によって生じる引張残留応力が主因と考えられ、これまで数々の手段によって改善が試みられてきた。
先ず、溶接止端部の応力集中を緩和するためには、接触角の減少、止端半径の増大といったビード形状を滑らかにする手段が考案されている。特許文献1、特許文献2、特許文献3、及び特許文献4では、鋼板その成分組成の限定、表面張力を下げる特殊成分添加、溶接電圧等の溶接条件の限定等によって達成することが示されているが、止端形状は、鋼板及びワイヤの成分組成と、鋼板の表面性状と、溶接電圧、溶接姿勢及び溶接速度の溶接条件といった種々の要因によって影響を受けることから、適用に際しては制限が多く汎用性に乏しかった。また、上述の従来技術では、止端形状の劇的改善は困難で、大幅な疲労強度向上が達成できていない。
また、引張残留応力低下、溶接金属の降伏応力低下及び延性の向上が図られている。特許文献5及び特許文献6では残留応力を低下させるために、溶接金属を塑性変形させやすくする思想が提示されている。しかし、特許文献5には具体的な溶接手段が提示されていない。また、特許文献6においては、溶接ワイヤに対して過剰に脱酸成分を減らして強度を低下させることから、脱酸不足で気孔欠陥が生じやすかったり、高強度鋼板に適用すると静的継手引張強度が不足してしまう等の問題点があった。
更に、引張残留応力低下のために、応力除去焼鈍が行われている。従来から最もよく知られている残留応力の消滅方法として、焼鈍炉で高温保持する応力除去焼鈍(PWHT)がある。しかし、自動車等の薄板用としては、PWHT設備を有しているメーカーはほとんどなく、設備導入しても生産効率が著しく低下し、高コスト化を招くことになる。
更に、引張残留応力低下のために、ピーニング加工が行われている。ショットピーニング又はハンマーピーニング、及び超音波ピーニングといわれる手段で、溶接後に圧縮応力
を印加する手段があり、特許文献7にも提示されている。しかし、この技術も、設備の導入が必要で、かつ生産効率が著しく低下し、高コスト化を招くことになる。
更に、引張残留応力を低下させるために、低温変態溶接材料を使用する技術が提案されている。最近注目されている手段として、溶接金属のマルテンサイト変態温度(Ms点)を低下させて、室温時に膨張変態の圧縮残留応力を付与するか、又は引張残留応力を低減させる方法が注目されている。特許文献8には既に高Cr+高Ni系の溶接金属によってMs点を低下させる手法が提案されている。その後、数々の同手法による提案が出されている。特許文献9、特許文献10、特許文献11、特許文献12、特許文献13、特許文献14、特許文献15、特許文献16では、高Cr、高Ni、若しくは高Mn系の溶接金属又は溶接ワイヤが提案されている。この技術は、一般の溶接材料では、図1のラインSで示すように高い温度M で膨張変態が生じ、その後収縮に転じる。室温に戻ったときには、ΔLの引張残留応力が残る。しかし、低変態温度溶接材料の場合(ラインA)はM点が低い(M )ため室温時には収縮変形が生じず、ΔLの圧縮残留応力となるというのが理想的である。ところが、Ms点を下げることだけでは、残留応力を必ずしも安定的に改善できないという問題点があった。Ms点が低くても、その後の冷却過程で生じる膨張が直ちに終了してしまう(ラインB)の場合も多く、極めて小さいΔLしか圧縮残留応力が生じない。一方、M点が多少高くても(M )、その後の膨張変形が極めて大きい場合(ラインC)は収縮変形に移っても室温時には十分高い圧縮変形ΔLが確保できる。つまり、上述の従来技術においては、Ms点の低下だけでなく、マルテンサイトの膨張変態を効率的に生じさせる方法が確立できていないという問題点があった。
その他、上述の溶接材料は焼入れ性が極めて高いため、ソリッドワイヤの場合、伸線性が悪く、高コストな溶接材料となる。また、溶接金属の粘性が高いため、薄板溶接で必要とされる高速性と、溶滴移行しにくいことによるスパッタ発生量増大といった実際の溶接ラインでの適用性を考慮しておらず、問題があった。溶接継手(金属)のみの規定で具体的な溶接ワイヤ又は溶接方法が提示されないものもあり、この場合は実現方法が不明である。一般的には、所定の溶接金属を実現する最も簡便な手段は、溶け込みが極めて浅くて母材希釈を考慮する必要がなく、かつ酸化消耗が生じないTIG溶接法を使うのが実用的である。このため、実施工で所望される高能率なMAG又はMIGといった消耗電極式のガスシールドアーク溶接方法が提案されているとはいえない。
溶接材料の提案例の一つとして、フラックス入りワイヤを用いる手段が特許文献17に提案されている。しかし、上述のとおり効率的な膨張変態を導く手段は提示されておらず、疲労強度の改善は不安定で、かつスラグを多量に発生させる厚板向きタイプで薄板向きではないため、薄板用としては電着塗装性の劣化、高速性の不足といった問題がある。
ソリッドワイヤとしてコストを下げる手段として、伸線性を向上すべく単体では伸線性が良好な異なる成分の2重構造にしたソリッドワイヤが非特許文献1に提案されている。しかし、やはり効率的な膨張変態を導く手段は提示されておらず、ワイヤ製造方法が特殊なため依然極めて高コストである。また、当ワイヤはMIG溶接でのアーク安定性を向上させ、溶接性を向上することを提案しているものの、MIG溶接では陰極点・陽極点を安定させるためには、酸素量の向上及び電子放出を容易にするための特殊元素の添加等の手段が必要とされ、当ソリッドワイヤではこれらの考慮がなされていないため、未だ不足であった。
特開平6−340947 特開平8−25080 特開2002−361480 特開2002−361481 特開平7−171679 特開平9−227987 特開2004−136312 特開昭54−130451 特開2000−288728 特開2001−246495 特開2002−273599 特開2004−98108 特開2004−98109 特開2004−98113 特開2004−98114 特開2005−238305 特開2002−307189 超鉄鋼ワークショップ Vol.9th 58-59P,2005/7/20]
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、Ms点を十分低下させるだけでなく、Ms点以下の冷却過程で生じる膨張変態を効率的に導くと共に、伸線性が優れていて、高酸素及び高窒素であり、低スラグ性が優れたフラックス入りワイヤを採用することにより、低コストで疲労強度を向上させることができ、高速溶接性、低スパッタ性、低スラグ性、及びアーク安定性を実現することができ、使い勝手の良好なガスシールドアーク溶接フラックス入りワイヤ及び溶接方法を提供することを目的とする。
本発明に係るガスシールドアーク溶接フラックス入りワイヤは、鋼製外皮にフラックスを充填してなるアーク溶接用フラックス入りワイヤにおいて、ワイヤ全体の成分組成が、ワイヤ全質量に対して、C:0.02乃至0.70質量%、Si:0.30乃至1.50質量%、Mn:0.50乃至5.00質量%、Ni:2.0乃至9.5質量%、Cr:Niとの合計量で4.0乃至18.0質量%(但し、Crを含まない場合も含む)、O:0.020質量%以上及びN:0.0020乃至0.0400質量%を含有し、P:0.030質量%以下、S:0.030質量%以下、Ti:0.15質量%以下、Al:0.20質量%以下、Nb,V,Mo及びCuからなる群から選択された少なくとも1種:各元素あたり2.00質量%未満、B:0.0100質量%以下、REM(希土類元素):0.50質量%以下、Mg:1.00質量%以下、F及びCaからなる群から選択された少なくとも1種:各元素あたり0.100質量%以下、K、Na及びLiからなる群から選択された少なくとも1種:総量で0.200質量%以下に規制し、残部はFe及び不可避不純物からなり、かつフラックス率が7乃至30質量%であることを特徴とする。
なお、本発明においては、Crは、Niとの合計量で4.0乃至18.0質量%であるが、Ni単独でこの量が含まれていれば、Crは含まなくてもよい。
このガスシールドアーク溶接フラックス入りワイヤにおいて、ワイヤ全体の成分組成は、更に、ワイヤ全質量に対して、Nb,V,Mo及びCuからなる群から選択された少なくとも1種:各元素あたり0.05質量%以上2.00質量%未満、B:0.0010乃至0.0100、REM(希土類元素):0.01乃至0.50質量%、Mg:0.05乃至1.00質量%、F及びCaからなる群から選択された少なくとも1種:各元素あたり0.005乃至0.100質量%、又は、K、Na及びLiからなる群から選択された少なくとも1種:総量で0.001乃至0.200質量%を含有することができる。
また、本発明に係るMIG溶接方法は、請求項1又は2に記載のワイヤを使用し、Arが96質量%以上、残部がCO又はOの混合ガスをシールドガスとしてMIG溶接することを特徴とする。
又は、本発明に係るMIGアーク溶接方法は、請求項1又は2に記載のワイヤを使用し、実質的に純Arガスをシールドガスとして使用してMIG溶接することを特徴とする。
これらのMIGアーク溶接方法において、パルスアーク溶接機を使用してMIG溶接することが好ましい。また、板厚1乃至5mmで母材強度が490MPa以上の鋼板に適用することが好ましい。
本発明によれば、溶接部の冷却過程で大きな膨張変態を生じることにより、薄板の高速溶接における継手疲労強度の向上と、良好なビード形状、スパッタ及びヒューム量の抑制、耐電着塗装性の向上という効果を大きな設備投資を必要とせず、低いランニングコストで確実に実現することができる。このため、本発明のワイヤは、自動車産業等の鋼板軽量化を図るために極めて有効であり、環境の改善等につながる社会的意義が大きいものである。
以下、本発明の実施形態について添付の図面を参照して具体的に説明する。本願発明者等は、室温冷却時に圧縮残留応力を極力大きくするためには、Ms点を下げることはそれほど重要ではなく、Ms点後の膨張変態を高効率に生じさせることの方がより重要であることに着目した。そこで、本発明は、(1)Ms点以後の冷却過程における確実かつ高効率の膨張変態、(2)低コスト、(3)薄板溶接に要求される溶接作業性を全て満足することを目的として、研究を重ねた結果、以下の結論を得た。
(1)高効率の膨張変態を得るための技術は次のとおりである。
Ms点の低下にはこれまでに開発された技術のとおり、NiとCrの多量添加が有効であるが、これだけではMs点以下においてオーステナイトからマルテンサイトへの変態率が大きくなく、直ちに膨張が終了して、残留オーステナイトとして室温時に残ってしまう。本発明者等は、残留オーステナイトにさせないためには、溶接金属の酸素量の低下と窒素の積極添加の両立が必要であることを見いだした。更には、炭素を高含有量で添加することが好ましいこともわかった。これを実現するために、1)フラックスからのN、Cの積極添加、2)シールドガスの酸素量を極力減らした低酸素MAG又はMIG溶接法の採用による溶接金属の酸素量低減によって高効率な膨張変態を可能にすることができた。更に、パルス溶接法を使用すると、入熱が減少するので、冷却速度が大きくなり、Ms点の低下及び高効率な膨張変態を起こすことに優位となる。
(2)低コスト化についての技術は次のとおりである。
ワイヤ形態として、ソリッドワイヤではワイヤ自体が硬化しやすく、伸線時に何度も焼鈍が必要となるのに対し、本発明のフラックス入りワイヤとすることで、良好な伸線性を有し、かつワイヤへの酸素の積極添加により、MIG溶接時の陽極点・陰極点を安定化させ、安定なアーク安定性と低スパッタ量を実現した。なお、ワイヤで高酸素系であっても溶融池では強力な脱酸機能をもつ炭素等と結合し、離脱することから溶接金属の酸素量は極めて低く抑制できることも確認した。
また、MIG溶接ではフラックス入りワイヤの欠点であるヒュームの多量発生を確実に抑制することが可能である。
Cr及びNiといった高価な元素を多量に含有しなくても、本願発明ではMs点以後の高効率膨張変態が可能になるので、Ms点を下げるための元素であるCr及びNiを多量に添加する必要が無いことも材料費としての低コスト化の要因である。Cについても、フラックス入りワイヤでは安価なグラファイトをフラックス成分の一部として利用でき、簡単に高炭素化が可能である。
(3)薄板の高速溶接を考慮した良好な作業性を得るための手段は次のとおりである。
Cr及びNiといった元素を多量に含有させると溶融池の粘性が高くなり高速溶接が困難になるが、本ワイヤではこれらの元素を低く抑えられるため、溶融池の粘性は低く薄板の高速溶接が可能である。更に、一般のフラックス入りワイヤではCO又はAr80+20質量%CO(MAG)程度までのシールドガスを対象として設計されているため、殆どの従来技術においては、アーク安定材のTi、Al及びZrをTiO、Al、ZrOといった形で積極的に添加している。しかし、Ti,Al及びZrはスラグを生成させるため、自動車部品のような電着塗装するものの場合には、スラグ剥離で塗装がはげるという問題点がある。本発明のワイヤは、自動車用の薄板用途を重視して、Ti、Al及びZrを積極的に添加せず、作業性を向上させている。
上述の(2)で述べたとおり、フラックス入りワイヤの高酸素化により、MIG溶接時のアーク安定性、低スパッタ化及び低ヒューム化も達成させている。更に、本発明のワイヤにパルス溶接を組み合わせることにより、更に一層、アーク安定化、スパッタ量減少及びヒューム量減少を達成できる。
以下に各成分の成分添加理由及び組成限定理由について説明する。この組成は、外皮のフープとフラックスとを合わせたワイヤ全体の成分の組成である。
「C:0.02乃至0.70質量%」
Cは溶接金属の強度を確保するだけでなく、冷却過程におけるMs点通過以後の膨張変態を高効率に生じさせるために必要な成分である。Cが0.02質量%未満では膨張変態の効率が低い。この膨張変態の効率を高めるためには、Cは0.02質量%以上が必要で、望ましくは0.08質量%以上、更に望ましくは0.20質量%以上である。一方、Cを過剰に添加すると、炭化物が析出して疲労破壊の起点になり、逆に疲労強度が低下すると共に、ヒューム発生量も多くなる。Cを0.70質量%を超えて添加すると、更に高温割れ及び低温割れが発生しやすくなる。従って、Cの上限は0.70質量%である。但し、ヒューム量低減の観点から、Cは0.50質量%以下が望ましい。
「Ni:2.0乃至9.5質量%」
Niは代表的なオーステナイト安定化元素であり、Ms点を下げるために有効な元素である。Ms点を適度な範囲で下げるためには、Niは2.0質量%以上の添加が必要である。一方、Niは高価な元素であるため、その添加はコスト増となるばかりでなく、かつ過剰な添加では溶融池の粘性が上昇して高速溶接時にハンピングする、また、Niが多いと、スパッタ発生量が増加するといった短所が生じる。これらの問題は、Niが9.5質量%以下であれば許容されるが、本発明においては、Ms点が高くとも、以降の冷却過程で膨張変態が極めて大きいので、Ms点を過剰に下げる必要は無く、その意味で、Niは9.5質量%以下で十分であり、上記問題点をより少なくするためには、Niは5.9質量%以下がより好ましい。
「Cr:Niとの合計量で4.0乃至18.0質量%(但し、Crを含まない場合も含む)」
CrはNiと共に添加することでMs点を低下させる。Crの単独添加では効果が無い。NiとCrを合わせて4.0質量%未満では、Ms点を有効な範囲で下げることはできい。従って、Ni及びCrの合計量は、4.0質量%以上が必要である。一方、Ni及びCrの合計量が18.0質量%を超えると、コスト増となるばかりでなく、溶融池の粘性が上昇して高速溶接時にハンピングし、また、スパッタ発生量が増加するといった問題が生じる。従って、NiとCrとの合計量の上限は18.0質量%である。なお、CrはNiと共添することにより、その効果を発揮するものであるから、Crの単独添加(Niを添加しない場合)は本発明の範囲に含まれない。逆に、Niが4,0質量%以上含有されていれば、Crは無添加とすることができる。
「Si:0.30乃至1.50質量%」
Siはビード形状を改善する効果がある。Siが0.30質量%未満では、この機能が不足し、ビード形状のなじみ性が悪くなって、止端形状が劣化し、溶接部に応力集中しやすくなる。その結果、継手の疲労強度が低下する。望ましくは、Siは0.60質量%以上である。一方、Siが1.50質量%を超えると、溶融池の粘性が過剰となり、高速溶接時にハンピングしやすくなる。また、スラグを多量に発生させるので電着塗装性も劣化する。従って、Siは1.50質量%以下とする。
「Mn:0.50乃至5.00質量%」
Mnはビード形状を改善したり、多量添加で焼入れ性を高めて、Ms点を下げる効果がある。Mnが0.50質量%未満では、ビード形状のなじみ性が悪くなって、止端形状が劣化し、溶接部に応力集中しやすくなる。その結果、継手の疲労強度が低下する。望ましくは、Mnは1.00質量%以上である。一方、Mnが5.00質量%を超えると、溶融池の粘性が過剰となり、高速溶接時にハンピングしやすくなると共に、ヒューム発生量が過剰となる。また、Mnを5.00質量%を超えて添加すると、スラグを多量に発生させるので、電着塗装性も劣化する。従って、Mnは5.00質量%以下、望ましくは、3.00質量%以下である。
「O:0.020質量%以上」
酸素はMIG溶接時に陰極点、陽極点を安定させ、良好なアーク安定性を得るために必須である。また、酸素の添加は、溶滴の酸素量を上昇させて表面張力を低下させ、溶滴の離脱性を改善して低スパッタ化を可能とする。特に、パルス溶接時にはその効果は大きい。ソリッドワイヤでは、Oを0.020質量%以上安定して添加することは難しいが、フラックス入りワイヤにすることで、例えば鉄粉を用いることにより、単位体積あたりの表面酸素が増加するので、容易に酸素の多量添加が可能である。なお、望ましくは、酸素は0.040質量%以上である。また、酸素を多量に添加することについては、弊害がなく、フラックス率との兼ね合いで、酸素の上限は実質上決まるので、酸素量としての上限値は設けない。
「N:0.0020乃至0.0400質量%」
一般的に、炭素鋼の溶接において、窒素は靭性を低下させたり、ブローホールを発生させるだけで、特段の利点はないので、極力低減されている。しかし、本発明では、Nは積極的に添加する。窒素は適正量の添加で溶接金属のMs点以後の冷却過程におけるマルテンサイト変態を効率的に生じさせ、膨張を大きくさせる。逆に、N無添加では、図1のBラインのように、Ms点が低くても、変態が直ちに終了し、圧縮応力増大とそれに伴う疲労強度改善効果は極めて限定的なレベルに留まる。
膨張を最大限に引き出すNの効果はワイヤで0.0020質量%以上の添加で有効となる。望ましくは、Nは0.0035質量%以上である。一方、窒素量が多くなると、アークの安定性が悪くなり、0.0400質量%を超えるNの添加は、ブローホールを発生させることになる。望ましくは、Nは0.0200質量%以下である。低合金系のソリッドワイヤで、Nを添加すると、溶製時に気孔欠陥が発生しやすいため、溶製が困難であるが、フラックス入りワイヤとすることで、フラックスからNを積極的に添加させることができる。これもフラックス入りワイヤを選択する理由の一つである。
「P、S:夫々0.030質量%以下」
P及びSは耐高温割れ性を低下させる元素であり、本発明の目的達成のためには、特段の積極添加の意味はない。従って、従来のワイヤと同等に工業的生産性とコストを考慮し0.030質量%以下に抑制する。
「Ti:0.15質量%以下、Al:0.20質量%以下」
Ti及びAlはアーク安定剤及び脱酸元素として多くのフラックス入りワイヤに添加されている。しかし、本発明は薄板用の溶接ワイヤであり、使用環境として、スラグ剥離工程が予定されていない。そして、本発明のワイヤは、電着塗装された薄板の溶接に適用される場合が極めて多い。そのため、スラグを生成するTi及びAlの添加は、塗装性を阻害するので望ましくない。また、Ti及びAlが多いと、薄板で用いられる低電流溶接時のアーク安定性が劣化し、大粒のスパッタを発生させる。従って、工業的生産性とコストを考慮して、Ti:0.15質量%以下、Al:0.20質量%以下に抑制する。さらに望ましくは、Ti,Al共に0.10質量%以下である。
「フラックス率:7乃至30質量%」
フラックス率(充填率)が7質量%未満では、所定量の窒素及び酸素量を含ませることができず、かつフラックス成分の偏析が生じると共に外皮が肉厚となって溶滴が大きくなり、スパッタが増加する。一方、フラックス率が30質量%を超えると、外皮が薄くなり、伸線加工中に断線が発生しやすくなり、製造が困難となる。
「Nb,V,Mo及びCu:各元素あたり0.05質量%以上2.00質量%未満」
Nb,V,Mo及びCuは添加しなくても、本発明の目的は達成されるが、Nb,V,Mo及びCuは、夫々適当な量を添加することで、Ms点を低下させたり、適度な強度を確保する効果が得られる。これらの効果を得るためには、これらの元素は、夫々0.05質量%以上添加することが必要である。一方、これらの元素が夫々2.00質量%以上になると、ワイヤの製造コストが高くなりすぎる。また、これらの元素が2.00質量%を超えると、溶融池の粘性が上昇して高速溶接時にハンピングしたり、スパッタ発生量が増加する。特に、Cuは高温割れが発生するなどの欠点が顕著になる。このため、これらの元素は添加する場合は、2.00質量%未満にする。なお、構成外皮の表面にCuメッキした場合は、Cu量はこのメッキ層のCuも含んで2.00質量%未満に規制する。
「B:0.0100質量%以下、又は0.0010乃至0.0100質量%」
Bは添加しなくても本発明の目的は達成できるが、Bを少量添加しただけで、Ms点を低下させ、かつ溶接金属の靭性を向上できる。この効果は、Bを0.0010質量%以上添加することが必要である。一方、Bが0.0100質量%を超えて添加されると、継手に高温割れを発生させる。このため、Bは添加する場合は、0.0100質量%以下にする。
「REM(希土類元素):0.50質量%以下、又は0.01乃至0.50質量%」
REMは希土類元素であり、例えば、La,Ce等がある。REMは添加しなくても本発明の目的を達成できるが、REMを0.01質量%以上添加すると、MIG溶接時にアーク安定性が向上し、かつ溶接金属の酸素量がより低くてもMs点を低下させることができる。一方、REMが0.50質量%を超えて添加されると、アーク安定化効果が飽和し、逆に溶滴が大粒化してスパッタが増加する。また、コストも高価となる。このため、REMは添加する場合は、0.01乃至0.50質量%とする。
「Mg:1.00質量%以下、又は0.05乃至1.00質量%」
Mgは添加しなくても本発明の目的は達成されるが、Mg強力な脱酸成分であり、溶接金属の焼入れ性を高め、Ms点を低下させる。その効果は、Mgを0.05質量%以上添加することが必要である。一方、Mgが1.00質量%を超えると、溶融池の粘性が上昇して、高速溶接時にハンピングし、またスパッタ発生量とヒューム量が増加するため、Mgは1.00質量%以下にする。
「F,Ca:夫々0.100質量%以下、又は0.005乃至0.100質量%」
F及びCaは添加しなくても本発明の目的は達成されるが、F及びCaもまた強力な脱酸作用を有し、溶接金属の焼入れ性を高め、Ms点を低下させる。その効果は、F及びCaを夫々0.005質量%以上添加することが必要である。一方、F及びCaが夫々0.100質量%を超えると、溶融池の粘性が上昇して高速溶接時にハンピングし、またスパッタ発生量とヒューム量が増加する。このため、F及びCaは、添加する場合は、夫々0.100質量%以下にする。
「K、Na及びLiからなる群から選択された少なくとも1種:総量で0.200質量%以下、又は0.001乃至0.200質量%」
K,Na及びLiは添加しなくても本発明の目的は達成されるが、K,Na及びLiは電子放出を容易にし、アーク安定化と溶滴移行を円滑にしてスパッタ発生量を低下させる作用を有する。特に、MIG溶接ではその効果が大きい。K,Na及びLiの効果は、総量で0.001質量%以上の添加で発揮される。一方、K,Na及びLiは総量で0.200質量%を超えて添加しても、その添加効果が飽和してしまうと共に、アーク力が弱まって溶込み深さが浅くなり、溶融池が不安定となってハンピングするなどの問題が生じる。従って、K,Na及びLiの総量の上限値は0.200質量%である。なお、K,Na及びLiはKO,NaO,LiOを主成分とする長石、ソーダガラス、カリガラス等を原料として、フラックス添加されるのが一般的である。
「Ar:96質量%以上、残部:CO若しくはOの混合ガス、望ましくは純Arガスをシールドガスとして使用したMIG溶接」
シールドガスは溶接金属の酸素量を低下させて適度にMs点を下げ、かつMs点以下に冷却されたときの膨張変態を高効率に発生させるため、さらにヒューム発生量を抑制するために、できるだけ非酸化性が望ましい。少なくとも、Arガスの割合が80質量%以上のAr比でなければ、残留応力低減とヒューム量抑制が困難であるが、Ar96質量%以上のAr比が推奨される。更には、実質的に不純物しか含まない純Arガスをシールドガスとして使用すると、劇的にこれらの特性を高めることが可能である。一般のワイヤでは、純Arでのアーク安定性確保は不可能であるが、本発明のワイヤは、純Arガスでも安定なアーク安定性を維持できる。なお、ここでいう純Arは、Arに不可避的不純物を含有することは許容される。
「パルス溶接機」
使用する溶接機は一般的な消耗電極式アーク溶接用として用いられる定電圧特性電源でも残留応力低減には特に問題ない。しかし、薄板溶接における高速溶接性、アーク安定性及び低ヒューム化を図るために、パルス溶接機との組合せが推奨される。特にシールドガスとして純Arを用いる場合は、アーク安定性確保のためには、パルス溶接機が有効である。パルスの設定については特に限定しないが、ピーク電流350〜600A、ベース電流30〜100A、1ピーク(立上り開始〜ピーク定常期〜立下り終了)の期間で0.8〜5.0m秒が一般に使用される。
また、パルス溶接では、定電圧特性波形の溶接に比べて、同一溶着量の場合、電流値が1〜2割ほど低下し、入熱も減少することから、溶接部の冷却速度が増大する。その結果、焼入れ性が高まり、Ms点の低下に繋がって残留応力の低減に対しても好ましい。本発明は以下の強度の鋼板と板厚に適用することがより効果的である。
「母材強度:490MPa以上の鋼板」
溶接金属の変態膨張で鋼材熱影響部に発生する残留応力を低減できる理由は、溶接金属が膨張するときに鋼材側に発生する応力も、溶接金属への反力により圧縮応力になることによる。このため、より高い反力が期待できる高強度鋼板ほど疲労特性の改善も大きいと期待できる。鋼材強度が低い場合は、反力も低くならざるをえず、変態終了後の熱収縮で再び引張応力状態に戻ってしまう危険があるためである。引張応力が残留してしまえば、疲労強度の改善は望めない。そのため、本発明では、特に疲労強度向上が期待できる下限値として、適用母材の強度は490MPa以上となる。なお、母材強度の上限については特に限定する必要はない。現在一般に実用化されている薄鋼板の強度は1500MPa程度が最大であり、この程度までの鋼板であれば、本発明のワイヤで疲労強度の改善を図ることができ、かつ継手引張強度の面でも溶接金属のオーバーマッチングを達成できる。
「板厚:1乃至5mm」
板厚が過度に薄いと、溶接時の入熱によって、鋼板の表面及び裏面がほぼ均一に熱せられ、更には溶融金属が裏側に達して、裏波と呼ばれる状態になる。このような状態になると、溶接金属がマルテンサイト変態時にほとんど自由に熱膨張してしまう。そのため、鋼材熱影響部側に反力が発生せず、疲労強度の改善効果は限定的になってしまう。この疲労強度が効果的に向上する下限板厚が1mmである。
逆に、板厚が5mmを超えると、拘束力が過剰になりすぎ、高強度な溶接金属となる性質をもつ本発明のワイヤでは、低温割れが発生する可能性がある。また、すみ肉脚長が大きくなることによって必然的にのど厚も大きくなり、高温割れも発生しやすくなる。このような問題点が生じない板厚の上限値が5mmである。
次に、本発明の効果を実証する実施例について、本発明の範囲から外れる比較例と比較して説明する。下記表1に示す2種類の高張力鋼板を用いて、図2に示す溶接要領にて重ねすみ肉溶接を行った。鋼板1を重ね肉溶接した。ワイヤ2の突き出し長は15mm、重ね部の幅は7mm、ルートギャップは0〜0.5mmであって。また、溶接速度は1.2m/分、ワイヤ径は1.2mm、シールドガス流量は15リットル/分、トーチ前進角はなし(溶接線方向に直角)、溶接電流は板厚が3.2mmの場合は300A、2.3mmの場合は230Aであった。
Figure 2007296535
試験項目と判定方法は次のとおりである。
(1)疲労試験
溶接ワークから図3に示す疲労試験片を採取し、両振平面曲げ疲労試験を行った。幅の最大値は30mm、最小値は20mm、長さは90mm、最小幅部分の湾曲は、曲率半径が40mmである。符号3が溶接部である。疲労試験は、周波数:25Hzの正弦波応力を200万回印加し、その時間強度を疲労強度として測定した。780MPa級鋼板のSP1の場合、200MPa以上を◎、170MPa以上200MPa未満を○、170MPa未満を×、490MPa級鋼板のSP2の場合、170MPa以上を◎、140MPa以上170MPa未満を○、140MPa未満を×とし、夫々×の場合を疲労改善効果無しとして不合格とした。なお、ハンピングビードを発生した場合も、試験片は安定個所を探し、その場所から試験片を採取した。
(2)アークの安定性
溶接時のアーク安定性を○△×の3段階で官能評価した。良好な場合を○、多少スパッタが発生する場合を△、アークがふらついたり、大粒のスパッタが発生した場合を×とした。○、△を合格とし、×を実用に耐えないとして不合格とした。
(3)ヒューム発生量
ヒューム発生量をJIS Z3930に基づき同じ溶接条件にて実測した値を◎○△×の4段階評価した。発生量300mg/分以下を◎、300超え500mg/分以下を○、500超え700mg/分以下を△、700mg/分超えを×とした。◎○△を合格、×を実用に耐えないとして不合格とした。
(4)ビード形状
すみ肉ビード形状を官能にて○△×の3段階で官能評価した。良好を○、若干なじみ性が劣る場合を△、オーバーラップ状の止端形状になったり、溶接線方向のビード幅が不均一な場合を×とした。○、△を合格とし、×を実用に耐えないとして不合格とした。
(5)塗装性
溶接後の電着塗装工程でスラグの剥離によって塗装も剥離してしまう危険性を評価するために、ビード上に生じたスラグの面積を○△×の3段階で官能評価した。ビード表面積に対しスラグ面積が10質量%未満を○、10質量%以上20質量%未満を△、20質量%以上を×とし、×を実用に耐えないとして不合格とした。
(6)欠陥の有無
溶接部に割れの発生、ブローホール及びピット等の気孔欠陥、又はビードが切れてしまうハンピング現象が発生した場合は全て不合格とした。
(7)価格
材料費及び製造コストを織り込んだワイヤの価格として、最も一般的に薄板用に適用されている汎用ワイヤJIS Z3312 YGW12に対するコスト比較で3倍以下を○、3倍超え4倍未満を△、4倍超えを×とし、×を実用に耐えないとして不合格とした。
(8)他
工業製品としてワイヤの安定製造が困難な場合を記し、不合格とした。
下記表2乃至5は、フラックス溶接ワイヤの成分(一部ソリッドワイヤ有)、フラックス率、シールドガス組成、溶接電源の種類、適用鋼板を示す。この条件での各試験の評価結果を下記表6及び7に示す。
Figure 2007296535
Figure 2007296535
Figure 2007296535
Figure 2007296535
Figure 2007296535
Figure 2007296535
上記試験の結果、実施例No.1〜25は、本発明の特許請求の範囲を満たす発明例であり、良好な継手疲労強度を示すと共に、高速溶接での安定性、スパッタ及びヒューム発生量、スラグの発生量といった溶接作業性面と、コスト面も十分実用的となっている。
一方、比較例No.26〜60は本発明の範囲から外れるものである。比較例No.26,27はCが少ないため、Ms点が下がらず、疲労強度が低かった。比較例No.28はCが過剰なため、ヒューム発生量が過剰となり、更に割れが発生して、それが起点となって疲労強度も低かった。比較例No.29はSiが少ないため、ビード形状が悪化し、応力集中により疲労強度が低下した。比較例No.30はSiが過剰のため、溶融池の粘性が過剰となり、高速に耐えられず、ハンピングが発生した。また、スラグが多く発生し、電着塗装性が劣化した。比較例No.31はMnが少ないため、ビード形状が悪化し、応力集中により疲労強度が悪かった。
比較例No.32はMnが過剰のため溶融池の粘性が過剰となり、高速に耐えられず、ハンピングが発生した。また、スラグが多く発生し、電着塗装性が劣化した。ヒューム量も過剰となった。比較例No.33,34は夫々P,Sが過剰のため、高温割れが発生し、割れが起点となって疲労強度も低かった。比較例No.35は酸素が低いため、陽極点、陰極点が不安定でアークがふらついた。ビード形状も溶接線方向に蛇行した。比較例No.36,37は窒素が低いため、Ms点が下がらず、疲労強度が悪かった。比較例No.38は窒素が過剰であり、ブローホールが発生し、それが起点となって疲労強度も低かった。
比較例No.39,40は夫々Ti、Alが過剰であり、溶滴が大きくなってアーク安定性が劣化し、更にスラグ量も多く、電着塗装性も悪かった。比較例No.41は低Ms点を実現する手段として従来多く提案されている高Cr−高Ni−低C−低N系で、Ni及びNi+Crが過剰なため、極めて高コストであると共に、高速溶接ではハンピングが発生した。溶滴が大きくなり、スパッタも多く発生した。薄板の高母材希釈率の溶接に対してはMs点低下も不足し、かつN量が低いのでMs点後の膨張も不足し、引張残留応力が発生した。その結果、疲労強度も悪かった。比較例No.42はNiが過剰であり、コストが過剰であり、高速溶接ではハンピングが発生した。溶滴が大きくなり、スパッタも多く発生した。比較例No.43はNi単体は問題ないが、Ni+Crが過剰で、コストが過剰であり、高速溶接ではハンピングが発生した。溶滴が大きくなりスパッタも多く発生した。
比較例No.44,45,46は夫々Nb,V,Moが過剰であり、やはり極めて高コストであると共に、高速溶接ではハンピングが発生した。溶滴が大きくなりスパッタも多く発生した。比較例No.47はCuが過剰であり、高温割れが発生し、それが起点となって疲労強度が悪かった。溶滴が大きくなりスパッタも多く発生した。比較例No.48はBが過剰であり、高温割れが発生し、それが起点となって疲労強度が悪かった。比較例No.49はREMが過剰であり、非常に高コストであると共に、大粒のスパッタも多く発生した。比較例No.50はフラックス率が低すぎて、O又はNを必要量入れることができなかったため、Ms点が下がらず、疲労強度が悪かった。更に、ワイヤとしてもフラックス成分が安定して入らなかったためアーク安定性も悪かった。
比較例No.51はフラックス率が高すぎて伸線工程中に断線やフラックスのこぼれが多発し、ワイヤとして製造困難であった。比較例No.52はJIS Z3313 YFW−C50DMに適合する極めて一般的なフラックス入りワイヤである。Ms点を下げるための手法が施されておらず、かつ薄板の高速溶接を対象に設計されていないので、疲労強度が悪く、スラグ量が多く、電着塗装性が悪く、MIG溶接でのアーク安定性が悪く、高速溶接でハンピングするといった数々の短所が露呈した。比較例No.53は本発明の規定成分をソリッドワイヤで実現したものである。しかしソリッドワイヤでは、O及びNを高めることが困難であり、アーク安定性が悪く、Ms点も下がらず疲労強度も悪かった。ビード形状もフラックス入りワイヤに比べてアークが広がらないので止端形状のなじみ性がやや劣った。これも疲労強度が上がらないのを助長していると考えられる。更に、ソリッドワイヤで低Ms点を実現する焼入れ性の高い成分系を製造すると、伸線性を確保するために、幾度も伸線途中で焼鈍を施しワイヤ強度を下げる必要がある。このため、極めて生産性が悪く、コストが非常に高くなった。
比較例No.54はNi+Crが不足しており、Ms点低下とその後の膨張変態が不足し、疲労強度が低かった。比較例No.55はNi+Crとしては規定内であるが、Ni無添加のため、Ms点低下とその後の膨張変態が不足し、疲労強度が低かった。比較例No.56も同様にNi+Crとしては規定内であるが、Niが添加はされているものの不足しているため、Ms点低下とその後の膨張変態が不足し、疲労強度が低かった。比較例No.57,58は夫々Mg,Fが過剰であり、アーク安定性が悪く、スパッタとヒュームの発生量が多かった。また、溶融池の粘性も過剰でハンピングを生じた。比較例No.59はK+Na+Liが過剰であり、アーク力が小さくなりすぎて溶融池が不安定となってハンピングが発生した。比較例No.60はCaが過剰であり、アーク安定性が悪く、スパッタとヒュームの発生量が多かった。溶融池の粘性も過剰でハンピングを生じた。
溶接金属の温度と伸びの関係である。 溶接試験の開先条件である。 疲労試験片の形状である。
符号の説明
1:鋼板
2:ワイヤ
3:溶接部

Claims (5)

  1. 鋼製外皮にフラックスを充填してなるアーク溶接用フラックス入りワイヤにおいて、ワイヤ全体の成分組成が、ワイヤ全質量に対して、C:0.02乃至0.70質量%、Si:0.30乃至1.50質量%、Mn:0.50乃至5.00質量%、Ni:2.0乃至9.5質量%、Cr:Niとの合計量で4.0乃至18.0質量%(但し、Crを含まない場合も含む)、O:0.020質量%以上及びN:0.0020乃至0.0400質量%を含有し、P:0.030質量%以下、S:0.030質量%以下、Ti:0.15質量%以下、Al:0.20質量%以下、Nb,V,Mo及びCuからなる群から選択された少なくとも1種:各元素あたり2.00質量%未満、B:0.0100質量%以下、REM(希土類元素):0.50質量%以下、Mg:1.00質量%以下、F及びCaからなる群から選択された少なくとも1種:各元素あたり0.100質量%以下、K、Na及びLiからなる群から選択された少なくとも1種:総量で0.200質量%以下に規制し、残部はFe及び不可避不純物からなり、かつフラックス率が7乃至30質量%であることを特徴とするガスシールドアーク溶接フラックス入りワイヤ。
  2. ワイヤ全体の成分組成は、更に、ワイヤ全質量に対して、Nb,V,Mo及びCuからなる群から選択された少なくとも1種:各元素あたり0.05質量%以上2.00質量%未満、B:0.0010乃至0.0100質量%、REM(希土類元素):0.01乃至0.50質量%、Mg:0.05乃至1.00質量%、F及びCaからなる群から選択された少なくとも1種:各元素あたり0.005乃至0.100質量%、又は、K、Na及びLiからなる群から選択された少なくとも1種:総量で0.001乃至0.200質量%を含有することを特徴とする請求項1に記載のガスシールドアーク溶接フラックス入りワイヤ。
  3. 請求項1又は2に記載のワイヤを使用し、Arが96質量%以上、残部がCO又はOの混合ガスをシールドガスとしてMIG溶接することを特徴とするMIGアーク溶接方法。
  4. 請求項1又は2に記載のワイヤを使用し、実質的に純Arガスをシールドガスとして使用してMIG溶接することを特徴とするMIGアーク溶接方法。
  5. パルスアーク溶接機を使用してMIG溶接することを特徴とする請求項3又は4に記載のMIGアーク溶接方法。


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