JP2007294643A - 部品装着ヘッド及び部品装着装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】吸着ノズルにて部品を吸着保持して、基板上の部品装着位置に配置し、吸着保持の解除を行なうことで上記部品を上記基板に装着する部品装着において、多種多様な部品の吸着保持を確実かつ効率的に行うことができる部品装着ヘッドを提供する。
【解決手段】吸着ノズルを第1ノズル部と上記第1ノズル部よりも大きな第2ノズル部とを備える2重ノズル構造として、上記第1ノズル部の第1吸着保持面が突出される第1の吸着保持位置と、上記第2ノズル部の第2吸着保持面と同じ位置である第2の吸着保持位置との間で上記第1ノズル部を移動可能とするとともに、上記突出位置に位置された状態では上記第2ノズル部内の第2の吸引用通路を閉止して、上記格納位置に位置された状態では上記第2の吸引用通路の閉止を解除させる通路閉止部を備えさせて、第1と第2の吸着保持位置にて吸着領域を変化させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、吸着ノズルにて部品を吸着保持して、基板上の部品装着位置に配置し、吸着保持の解除を行なうことで上記部品を上記基板に装着する部品装着ヘッド及び部品装着装置に関する。
従来、このような吸着ノズルを装備する部品装着ヘッドを備える部品装着装置においては、基板に装着されるべき部品の上方に吸着ノズルが位置されるように、当該部品に対して上記部品装着ヘッドを相対的に移動させて、その後、吸着ノズルを下降させることにより、当該吸着ノズルの吸着保持面に上記部品を当接させ、それとともに上記吸着保持面にて上記部品を吸引することで、上記吸着ノズルによる上記部品の吸着保持を行なうことが可能に構成されている。また、このように部品が吸着保持された状態の吸着ノズルを装備する部品装着ヘッドを、基板の上方に移動させ、その後、吸着ノズルを下降させて、上記基板における部品装着位置に上記部品を配置させ、その後上記吸着ノズルによる吸引を停止して吸着解除を行なうことで、上記部品を上記基板に装着することが可能に構成されている。
近年、部品が基板に装着されることにより形成された電子回路を内蔵する電子機器においては、益々、高機能化や多様化が図られており、多種多様な部品が基板に装着(実装)されて、このような電子機器が製造されている。さらに、このような電子機器の製造においては、効率的な生産を行うことでその製造コストを低減することも同時に求められている。
特開2002−192492号公報
しかしながら、従来の部品装着ヘッドに装備されている吸着ノズルは、その吸着保持面の形状あるいは吸着保持面に形成された吸着孔部の形状に応じた所定範囲内の大きさの部品しか吸着保持することができず、例えば、このような範囲外の大きさを有する部品を吸着保持するような場合にあっては、充分な吸着保持力を部品に対して付与できない、あるいは吸着保持できたとしても吸着保持面に対して部品が大きすぎるなどしてその保持が不安定なものになるなど、確実な吸着保持を行うことができない場合が生じ得る。
そのため、従来の部品装着ヘッドにおいては、基板に装着される部品の種類、すなわち大きさが変更となる毎に、その部品の吸着保持に適した吸着ノズルを選択し、部品装着ヘッドに交換装備させることにより、様々な種類の部品装着に対応するような手法が採られている。しかしながら、このような手法では、部品の種類が益々多様化すると、吸着ノズルの交換頻度も増大し、部品装着における生産効率が低下してしまうという問題が生じる。
このような問題を改善するための一つの試みとして、大径ノズルの内側に小径ノズルを配置させて、さらにこの小径ノズルを大径ノズルに対して相対的に移動(昇降)させるような移動機構を備えさせて、大型の部品を吸着保持するような場合には、移動機構により小径ノズルの相対的な移動を行って小径ノズルを大径ノズル内に格納させた状態とし、逆に小型の部品を吸着保持するような場合には、移動機構により小径ノズルを大径ノズルより突出させた状態とさせて、それぞれの部品を選択的に吸着保持可能とするような多重管構造を採用した構成も存在している(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1に開示されているような多重管構造の吸着ノズルでは、それぞれのノズルが共に円管形状を有し、大径ノズルの内周面にその外周面全体が接するように小径ノズルが配置された構成が採用されているため、吸着保持面に当接した状態の部品に対して付与される吸着保持力は、大径ノズルと小径ノズルのいずれが選択される場合であっても、小径ノズル内の孔部を吸引用通路として伝達されるため、部品に対して十分な吸着保持力が付与されているとは言い難い。このように吸着保持力が十分なものでなければ、確実な吸着保持を行うことも困難なものになってしまう場合がある。
また、特許文献1の吸着ノズルでは、小径ノズルを大径ノズルに対して相対的に移動させる移動機構を備えさせる必要があり、このような駆動部分をさらに備えさせることは、装置構成を複雑なものとなるという問題点もある。
従って、本発明の目的は、上記問題を解決することにあって、吸着ノズルにて部品を吸着保持して、基板上の部品装着位置に配置し、吸着保持の解除を行なうことで上記部品を上記基板に装着する部品装着において、多種多様な部品の吸着保持を確実かつ効率的に行うことができる部品装着ヘッド及び部品装着装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は以下のように構成する。
本発明の第1態様によれば、部品の吸着保持面を有する吸着ノズルを備え、当該吸着ノズルの上記吸着保持面にて部品を吸着保持して、基板における部品装着位置に当該吸着保持された部品を配置して、当該吸着保持を解除することで、上記部品装着位置に上記部品を装着する部品装着ヘッドにおいて、
上記吸着ノズルは、
その先端に形成された第1吸着保持面と、当該第1吸着保持面よりその軸方向に貫通された第1の吸引用通路を形成する第1吸着孔部を有する第1ノズル部と、
その先端に形成された第2吸着保持面と、当該第2吸着保持面よりその軸方向に貫通された孔部であって、上記第1ノズル部を上記軸方向に移動可能にその内部に挿入配置させるとともに、上記第1ノズル部の外周面との間に第2の吸引用通路を形成する第2吸着孔部を有する第2ノズル部とを備える2重ノズル構造を有し、
上記第1吸着保持面が上記第2吸着保持面よりも突出された位置であって、上記第1吸着保持面に上記部品を当接させた状態で当該部品の吸着保持が行われる第1の吸着保持位置と、上記第1吸着保持面と上記第2吸着保持面とが略同一平面に位置され、上記第2吸着保持面に上記部品を当接させた状態で当該部品の吸着保持が行われる第2の吸着保持位置との間で、上記第1ノズル部が移動可能であって、
上記第1ノズル部が上記第1の吸着保持位置に位置された状態において上記第2の吸引用通路を閉止し、上記第2の保持位置に位置された状態において上記第2の吸引用通路を開放する通路閉止部を、上記第1ノズル部が備えることを特徴とする部品装着ヘッドを提供する。
本発明の第2態様によれば、上記吸着ノズルは、上記第1ノズル部を上記第1の吸着保持位置に常時付勢する付勢部材をさらに備え、その付勢力に抗して上記付勢部材を弾性圧縮させることで、上記第1ノズル部を上記第2の吸着保持位置に位置される第1態様に記載の部品装着ヘッドを提供する。
本発明の第3態様によれば、上記第2ノズル部の上記第2吸着孔部は、その軸心をその中心として形成された略円形状孔部と、当該円形状孔部における内周面の一部がその径方向に拡大された複数の周面拡大部とにより一体的に形成され、
上記第1ノズル部は、上記円形状孔部内において摺動可能に配置されるように、上記円形状孔部の内径と略同じ外形を有する大略円管状に形成され、
上記第2の吸引用通路は、上記それぞれの周面拡大部により形成される第2態様に記載の部品装着ヘッドを提供する。
本発明の第4態様によれば、上記第2ノズル部は、上記第2吸着保持面より離間する方向に上記第2吸着孔部の径が拡大された環状の段部を有し、
上記第1ノズル部は、上記第1吸着保持面より離間された位置におけるその外周面に形成された環状突出部を有し、
上記環状突出部が上記段部に当接されることで、上記弾性部材の付勢力に抗して上記第1ノズル部の移動位置が上記第1の吸着保持位置に規制されるとともに、上記環状突出部が上記第2の吸引用通路を閉止する通路閉止部として機能する第2又は第3態様に記載の部品装着ヘッドを提供する。
本発明の第5態様によれば、上記環状の段部における内周面と上記環状突出部における外周面との当接により、上記第2の吸引用通路が閉止され、
互いの上記当接面である上記内周面と上記外周面とが、上記それぞれのノズル部の軸方向に沿った面として形成され、上記当接を解除させるための上記第1ノズル部の移動距離が上記第2の吸引用通路を閉止状態とさせる閉止ストロークとして設定されている第4態様に記載の部品装着ヘッドを提供する。
本発明の第6態様によれば、上記第1ノズル部の上記第1吸着保持面と、上記第2ノズル部の上記第2吸着保持面は、共に略平坦な面として形成されている第2から第5態様のいずれか1つに記載の部品装着ヘッドを提供する。
本発明の第7態様によれば、上記第1の吸引用通路及び上記第2の吸引用通路を通して、上記第2の吸着保持面に当接された状態の上記部品に付与される吸着保持力が、上記第2の吸着保持位置に上記第1ノズル部を位置させるために必要な上記弾性力に抗する力よりも大きくなるように、上記弾性部材の弾性力及び上記第1及び第2の吸着保持位置間の距離が設定されている第2から第6態様のいずれか1つに記載の部品装着ヘッドを提供する。
本発明の第8態様によれば、第5態様に記載の部品装着ヘッドと、
上記部品装着ヘッドにおける上記吸着ノズルをその軸沿いの方向に昇降させる昇降駆動装置と、
上記部品が供給される部品供給装置と、
上記部品供給装置より供給される上記部品の水平面方向の大きさに応じて上記昇降駆動装置による上記吸着ノズルの下降量を制御して、上記第1の吸着保持位置にて上記第1ノズル部により上記部品を吸着保持させる、あるいは上記第2の吸着保持位置にて上記第1ノズル部及び上記第2ノズル部により上記部品を吸着保持させる制御装置とを備え、上記吸着保持された部品を基板上に装着させることを特徴とする部品装着装置を提供する。
本発明の第9態様によれば、上記制御装置は、
上記部品の水平面方向の大きさが上記第2ノズル部の上記第2吸着孔部の径以上の部品を大型部品として、上記第2の吸着保持位置にて上記第1ノズル部及び上記第2ノズル部により上記大型部品の吸着保持を行わせ、
上記部品の水平面方向の大きさが上記第2ノズル部の上記第2吸着孔部の径未満の部品を小型部品として、上記第1の吸着保持位置にて上記第1ノズル部により上記小型部品の吸着保持を行わせる第8態様に記載の部品装着装置を提供する。
本発明の第10態様によれば、上記制御装置は、
上記小型部品を吸着保持する場合には、上記小型部品に上記第1ノズル部の上記第1吸着保持面が当接した後の上記吸着ノズルの下降量が上記閉止ストローク未満となるように、上記昇降駆動装置の制御を行い、
上記大型部品を吸着保持する場合には、上記大型部品に上記第1ノズル部の上記第1吸着保持面が当接した後の上記吸着ノズルの下降量が上記第1及び第2の吸着保持位置間の距離となるように、上記昇降駆動装置の制御を行う第9態様に記載の部品装着装置を提供する。
本発明によれば、吸着ノズルを第1ノズル部と上記第1ノズル部よりも大きな第2ノズル部とを備える2重ノズル構造として、上記第1ノズル部の第1吸着保持面が突出される第1の吸着保持位置と、上記第2ノズル部の第2吸着保持面と同じ位置である第2の吸着保持位置との間で上記第1ノズル部を移動可能とするとともに、上記突出位置に位置された状態では、上記第2ノズル部内の第2の吸引用通路を閉止し、上記格納位置に位置された状態では、上記第2の吸引用通路の閉止を解除させる通路閉止部が上記第1ノズル部に備えられていることにより、比較的小型の部品を吸着保持する際には、上記第1ノズル部を上記第1の吸着保持位置に位置させて、第1の吸引用通路を通じて吸引力を付与して部品の吸着保持を行うことができ、一方比較的大型の部品を吸着保持する際には、上記第1ノズル部を上記第2の吸着保持位置に位置させて、第1及び第2の吸引用通路を通じて吸引力を付与して部品の吸着保持を行うことができる。従って、第2ノズル部に対する第1ノズル部の相対的な位置を変化させることで、吸着保持面の大きさだけでなく、吸引用通路をも選択的に変化させて、大きさの異なる様々な部品の吸着保持に対応することが可能となる。
また、このような構成の吸着ノズルにおいて、第1ノズル部を常時上記第1の吸着保持位置に付勢するような弾性部材を備えさせておくことにより、上記第1ノズル部を移動させる特別な昇降機構等を備えさせることなく、部品に当接された状態の吸着ノズルの下降量を制御するだけで上記第1ノズル部の移動位置を選択することができ、多種多様な部品の吸着保持に対応可能な吸着ノズルを簡単な装置構成を実現することができる。
以下に、本発明にかかる実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本発明の一の実施形態にかかる部品装着ヘッド10を備える部品装着装置100の模式的な構成を示す模式斜視図を図1に示す。
図1に示すように、部品装着装置100は、複数の部品1を取り出し可能に供給する部品供給装置6と、上記供給される夫々の部品1が装着される基板2を解除可能に保持する基板保持装置の一例であるステージ5と、部品供給装置6から取り出し可能に供給される夫々の部品1を吸着保持して取り出すとともに、ステージ5にて保持された基板2に、上記保持した夫々の部品1の装着を行なう部品装着ヘッド10と、この部品装着ヘッド10の基板2の大略表面沿いの方向の移動動作を行うヘッド移動装置の一例であるXYロボット8とを備えている。
また、図1に示すように、部品装着ヘッド10の下面には、部品1をその上面において解除可能に吸着保持する部品保持部材の一例である吸着ノズル3が備えられている。また、吸着ノズル3は、基板2の表面に大略直交する方向沿い、すなわちその軸沿いの方向に、昇降することが可能となっている。
また、図1に示すように、XYロボット8は、部品装着ヘッド10を支持するとともに、図示X軸方向に部品装着ヘッド10を進退移動させるX軸ロボット8aと、X軸ロボット8aを支持するとともに、図示Y軸方向にX軸ロボット8aを進退移動させるY軸ロボット8bとを備えている。これにより、部品装着ヘッド10、すなわち、部品装着ヘッド10が備える吸着ノズル3の図示X軸方向又はY軸方向の移動を行なうことが可能となっている。なお、図示X軸方向とY軸方向とは、基板2の表面に大略平行な方向であって、かつ、互いに直交する方向である。
また、部品供給装置6は、例えば複数の部品1をキャリアテープに取り出し可能に収納されたいわゆるテーピング部品を装備するとともに、上記装備されたテーピング部品を送り移動させることで、収納されている部品1を取り出し可能な状態とさせる複数の部品供給カセット7を、図示X軸方向沿いに互いに隣接させて備えている。また、夫々の部品供給カセット7は、上記取り出し可能な状態とされる部品1を位置させる部品取出し位置7aを、X軸方向に沿って1列に配列されるように配置されて備えている。また、部品供給装置6には、微小チップ部品等の比較的小型の部品1を収納する部品供給カセット7と、QFPやコネクタ部品等の比較的大型の部品1を収納する部品供給カセット7とが含まれており、様々な種類(大きさや形状等)の部品1を供給することが可能となっている。なお、本実施形態においては、部品供給装置6が複数の部品供給カセット7より上記テーピング部品を供給するような場合について説明したが、本実施形態はこのような場合にのみ限られるものではない。このような場合に代えて、例えば、部品供給装置6に部品供給トレイが配置されて、QFP等の比較的大型の部品、あるいは、コネクタ部品等の大型かつ異形の部品の供給が行なわれるような場合であってもよく、また、部品供給カセットと部品供給トレイとが混在して備えられているような場合であってもよい。なお、小型部品の例としての微小チップ部品とは、例えば、0603チップと呼ばれ、長さ0.6mm×幅0.3mmというような小さな電子部品である。また、大型部品の例としてのQFPとは、ICの一種で30mm角程度の大きさのものがある。また、その他よく実装される部品としては、小型部品であれば、小型ダイオードや小型トランジスタが頻繁に実装されており、一方、大型部品であれば、アルミ電解コンデンサが頻繁に実装されている。
また、ステージ5は部品装着装置100の機台4上に配置されており、また、ステージ5の上部には、図示X軸方向右側より基板2をステージ5に搬送して供給するとともに、ステージ5より図示X軸方向左側へ基板2を搬送して排出する基板搬送装置9が備えられている。
また、部品装着装置100は、部品装着装置100が備える夫々の構成部である部品装着ヘッド10、部品供給装置6、XYロボット8、基板搬送装置9等の夫々の動作を互いに関連付けながら、夫々の動作の制御を行う制御装置90を備えている。
次に、このような部品装着装置100が備える部品装着ヘッド10、特に、部品装着ヘッド10が装備する吸着ノズル3の構造について詳細に説明する。このような部品装着ヘッド10が備える吸着ノズル3の模式的な構成を示す模式構成図として、部品装着ヘッド10の下部の側面図及び吸着ノズル3の模式縦断面図を図2に示す。また、図2の吸着ノズル3の下面である吸着保持面の模式平面図を図3に示す。以下に、図2及び図3を用いて、吸着ノズル3の構造について説明する。
図2に示すように、この部品装着ヘッド10は、真空発生装置(図示せず)側に接続された中空シャフト50に取付けられるとともに、中心部に小径保持孔51および大径保持孔52が形成された中空軸状のヘッド本体部53と、このヘッド本体部53の大径保持孔52に上下動可能に装備された吸着ノズル3とを備えている。この吸着ノズル3は、第1ノズル部の一例である内ノズル(インナーノズル)11と、第2ノズル部の一例である外ノズル(アウターノズル)12とを備え、外ノズル12の内側に内ノズル11が上下方向に摺動可能に配置される2重ノズル構造を有している。また、吸着ノズル3は、ヘッド本体部53の大径保持孔52内にその上半分全体が挿入されて保持されており、さらにヘッド本体部53と吸着ノズル3との間に設置されたコイルスプリング54により大径保持孔52の内面に沿って摺動されながら常時下方に付勢された状態とされている。なお、吸着ノズル3に対する下方への付勢下限位置は、ヘッド本体部53の下部に設けられた位置決めピン55により規定されている。
ここで、吸着ノズル3の吸着保持面の模式平面図である図3を用いて、吸着ノズル3の吸着保持面の形状等について詳細に説明する。
図3に示すように、内ノズル11と外ノズル12との2重ノズル構造を有する吸着ノズル3において、内ノズル11はその内側に吸着ノズル3の軸心をその中心とする略円形状の軸心方向の貫通孔である内側吸着孔部13(第1吸着孔部の一例である)が形成された略円管形状を有しており、外ノズル12は、上記軸心をその中心とする略円形状孔部の一例である主孔部14aと、この主孔部14aの外周面(外周端部)を部分的に拡大するような複数の周面拡大部、例えば、略均等な角度ピッチで放射状に5方向に延在するように形成された複数の長孔部14bとにより一体的に形成された軸心方向の貫通孔である外側吸着孔部14(第2吸着孔部の一例である)を有している。なお、この外側吸着孔部14は、大略花びら形状を有する吸着孔部とも言うことができる。また、外ノズル12における主孔部14aの径は、内ノズル11の略円形状の外径と略同じか、あるいは僅かに大きくなるように形成されており、これにより、外ノズル12の主孔部14a内に内ノズル11を配置させることが可能となるとともに、外ノズル12の主孔部14aに内ノズル11の外周面を摺動させながら、外ノズル12に対する内ノズル11の軸心方向の移動、すなわち上下動を行うことが可能となっている。
また、図3において、内ノズル11の下部端面は略環状の平坦面とされており、この面が後述するように比較的小型の部品と当接されてその吸着保持を行う内側吸着保持面15(第1吸着保持面の一例である)となっている。これに対して、外ノズル12の下部端面は、その内側において、内側吸着保持面15を取り囲むように配置された大略花びら形状の孔部分を有する略円形状の平坦面とされており、この面が後述するように比較的大型の部品と当接されてその吸着保持を行う外側吸着保持面16(第2吸着保持面の一例である)となっている。なお、図3に示すように、吸着ノズル3の下部端面においては、内ノズル11の内側吸着孔部13に相当する円形状の孔部と、外ノズル12に形成された互いに略同一形状を有する5つの長孔部14bと内ノズル11の外周面とで囲まれた部分の孔部とが、開放された状態とされている。また、このようなそれぞれの孔部等の形状の寸法例としては、例えば、主孔部14aを直径1.5mm、夫々の長孔部14bを幅0.6mmで5個、さらに夫々の長孔部14bの外周端部を結ぶ仮想円(図示せず)の直径を3mmとして、形成することができる。また、外側吸着保持面16の外周円の直径は5mmとして形成されている。なお、図4は、外ノズル12の外側吸着保持面16のみを示す模式平面図である。
図2及び図3を用いて、吸着ノズル3の2重ノズル構造についてさらに説明する。図2に示すように、外ノズル12おいて、上述した大略花びら形状の外側吸着孔部14が外側吸着保持面16より上方に向かって形成されており、外側吸着孔部14より離間された位置においてこの孔部14が拡大されて略円形状孔部17が形成されている。また、この略円形状孔部17は、外ノズル12の上端部まで貫通するように形成されており、外側吸着孔部14と略円形状孔部17とにより、外ノズル12をその軸心沿いの方向に貫通する一連の貫通孔が構成されている。また、外ノズル12において、この孔部が拡大されている部分、すなわち外側吸着孔部14と略円形状孔部17との連結部分には、略環状の段部18が形成されている。
一方、内ノズル11は外ノズル12よりもその軸心方向の長さが短く構成されており、内ノズル11において、その内側吸着保持面15から上端部までその軸心に沿って貫通するように内側吸着孔部13が形成されおり、内側吸着孔部13の上端部は、外ノズル12の円形状孔部17内に開放されている。さらに、内ノズル11の略中央付近における外周面には、略環状に突出された環状突出部(あるいは環状鍔部)19が形成されており、図2に示すようにこの環状突出部19の下面及び外周面が、外ノズル12の段部18の底面及び内周面に密接に当接されるように、両者の形状が決定されている。
また、内ノズル11の環状突出部19は、付勢部材(弾性体)の一例である圧縮バネ20によって下方に常時付勢されており、その結果、環状突出部19の下面が、外ノズル12の段部18の底面に常時押し付けられた状態とされており、また、このような状態において、内ノズル11の先端部(すなわち内側吸着保持面15)が外ノズル12の外側吸着保持面16より下方に向けて所定長さだけ突出された状態とされている。なお、圧縮バネ20の上端は、外ノズル12の内部に配置されたバネ座21に固定されており、このバネ座21はコイルスプリング54によりその取り付け位置が規制された状態で常時下方に付勢された状態とされている。さらに、内ノズル11がこのように取り付けられていることにより、内ノズル11を部品の上面に押し付けて、圧縮バネ20の付勢力に抗するような押圧力を付加することで、上記突出された突出位置(第1の吸着保持位置)と、その先端部が外ノズル12の外側吸着孔部14内に格納された位置である格納位置、すなわち内側吸着保持面15と外側吸着保持面16とが同一平面内に位置された位置(第2の吸着保持位置)との間で、内ノズル11を外ノズル12の主孔部14aに摺動させながら昇降移動させることが可能となっている。なお、このような2重ノズル構造の吸着ノズル3においては、内ノズル11と外ノズル12とが互いに独立部材として存在しているため、外ノズル12の内部において内ノズル11がその軸心周りに回転されてしまうような場合が考えられる。このような回転を防止するために、図3に示すように、内ノズル11の外周面には、外ノズル12における一の長孔部14bに係合される周り止め部29が形成されている。
また、部品装着ヘッド10においては、外ノズル12の円形状孔部17、ヘッド本体部53の大径保持孔52及び小径保持孔51、並びに中空シャフト50を通じて図示しない真空発生装置(あるいは真空供給源)に連通する一連の真空吸気経路が形成されている。さらに、外ノズル12の円形状孔部17よりは、上記真空吸気経路に連通可能な2つの吸引用通路が構成されており、内ノズル11の内側吸着孔部13内に形成された第1の吸引用通路R1と、外ノズル12の外側吸着孔部14と内ノズル11の外周面とで囲まれ空間、すなわち、それぞれの長孔部14b内の空間に形成された第2の吸引用通路R2とが構成されている。また、内ノズル11における環状突出部19が外ノズル12の段部18に当接された状態において、環状突出部19がこの段部18において開口されたそれぞれの長孔部14bを閉止して、第2の吸引用通路R2を閉止状態とさせることが可能となっている。逆に、両者の当接状態を解除させることで、第2の吸引用通路R2の閉止状態を開示させて開放状態とさせることが可能となっている。なお、環状突出部19が第2の吸引用通路R2を閉止/閉止解除させる機能を有しているため、通路閉止部であるとも言うことができる。
また、本実施形態の部品装着ヘッド10に装備された吸着ノズル3は、その平面的な大きさが異なる部品1を吸着保持して基板上に装着することが可能となっており、このような大きさが異なる部品として比較的小型の小型部品1Aと、大型の大型部品1Bとを吸着保持することが可能となっている。このような小型部品1Aとしては、微小チップ部品等であり、具体的には、その平面的な外径が、図3に示す内ノズル11の内側吸着孔部13の径よりも大きく、かつ、外ノズル12の5つの長孔部14bの外周端部を結ぶ仮想円よりも小さいような部品である。また、大型部品1Bとしては、QFPやコネクタ部品等があり、その平面的な外径が、外ノズル12の5つの長孔部14bの外周端部を結ぶ仮想円以上の大きさを有するような部品である。
また、部品装着ヘッド10には、このような構成の吸着ノズル3全体を昇降させる昇降装置22が備えられており、この昇降装置22は制御装置90により制御される。具体的には、制御装置90には、予め部品供給装置6より吸着取り出しされる部品1の種類の情報(部品装着情報)が入力されており、このような情報に基づき、吸着取り出しされる部品1の種類や大きさに応じて、吸着ノズル3の下降量を制御することが可能となっている。
次に、このような構成を有する部品装着ヘッド10において、部品を吸着保持する方法、及び当該部品の吸着保持を解除して基板上に装着させる方法について、小型部品1Aと大型部品1Bとを吸着保持対象の一例として具体的に説明する。なお、以下に説明する部品装着ヘッド10の動作は、制御装置90により部品装着情報等に基づいて制御されることにより行われる。
まず、部品装着ヘッド10の吸着ノズル3により、小型部品1Aが吸着保持されて、基板上に装着される動作について、図5(A)〜(D)に示す模式説明図を用いて説明する。なお、図5(A)〜(D)においては、部品装着ヘッド10において、主に吸着ノズル3が装備されている部分を模式縦断面図として示している。
図5(A)に示すように、部品1が吸着保持されていない状態においては、圧縮バネ20の付勢力により内ノズル11が下方に向けて付勢され、環状突出部19が段部18へと当接された状態とされている。これにより内ノズル11の下方先端が外ノズル12より突出されて、内ノズル11の内側吸着保持面15が突出位置(第1の吸着保持位置)P1に位置された状態とされている。なお、この突出位置P1に位置された状態において、外ノズル12の外側吸着保持面16と内ノズル11の内側吸着保持面15との間の距離が突出量D1となっている。また、図5(A)に示すように、内ノズル11が突出位置P1に位置された状態においては、環状突出部19と段部18とが当接されているため、環状突出部19により第2の吸引用通路R2が閉止された状態とされ、第1の吸引用通路R1だけが吸引可能に連通された状態とされている。
また、図5(A)あるいは図2に示すように、互いに当接状態にある環状突出部19の外周面と段部18の環状の内周面とは、共に吸着ノズル3の軸心方向に略平行となるように形成されている。従って、仮に内ノズル11が突出位置P1から押し込まれた場合であっても、その押込量が段部18の形成高さ未満の距離であれば、両者の当接状態は解除されないこととなり、その結果、第2の吸引用通路R2も閉止状態が保たれることとなる。このような押込量(あるいは押込距離)が閉止ストロークSとなっている。
このような状態にある吸着ノズル3を、部品供給装置6において小型部品1Aが供給可能に収容されている一の部品供給カセット7における部品取出し位置7aの上方へと移動させてその位置決めを行う。このような移動は、XYロボット8により部品装着ヘッド10が移動されることにより行われる。その後、部品装着ヘッド10の昇降装置22により吸着ノズル3の下降が行われ、吸着ノズル3の先端、この場合内ノズル11の内側吸着保持面15が部品取出し位置7aのキャリアテープ7b内に収容配置されている小型部品1Aの上面に当接された状態とされる。この当接が行われた瞬間の状態においては、突出位置P1に位置されている状態の内ノズル11はまだ押し込まれておらず、図5(A)に示す状態のままである。
この当接の後、図5(B)に示すように、取出押込量D2だけ吸着ノズル3が下降され、それにより、圧縮バネ20の付勢力に抗して内ノズル11が取出押込量D2だけ押し込まれた状態とされる。この取出押込量D2は、閉止ストロークS未満の大きさに設定されているため、第2の吸引用通路R2の閉止状態は保たれたままである。このような状態、あるいはこのような状態とされる直前において、中空シャフト50を通して伝達された吸引力が、内ノズル11内の第1の吸引用通路R1を経由して当接状態にある小型部品1Aの当接表面に伝達されることで、小型部品1Aが内ノズル11の内側吸着保持面15に吸着保持される。
その後、部品装着ヘッド10の昇降装置22により吸着ノズル3全体が上昇され、キャリアテープ7b内より小型部品1Aが取り出される。なお、この吸着取出しが行われると、圧縮バネ20の付勢力に抗していた押圧力が解除されることとなり、図5(C)に示すように、吸着ノズル3において内ノズル11は再び突出位置P1へと位置される。その後、XYロボット8により部品装着ヘッド10がステージ5にて載置保持されている基板2における部品装着位置の上方へと移動される。
その後、部品装着ヘッド10において、昇降装置22により吸着ノズル3の下降が行われ、吸着ノズル3により吸着保持された状態の小型部品1Aの下面が、基板2の表面へと例えば図示しない接合材料を介して当接される。さらにこの当接の後、吸着ノズル3を下降させて、圧縮バネ20の付勢力に抗して、装着押込量D3だけ内ノズル11を押し込ませる。この装着押込量D3は閉止ストロークSよりも大きくなるように設定されているため、この押し込み動作によりこれまで閉止状態にあった第2の吸引用通路R2が開放された状態とされる。それとともに、中空シャフト50を通じての吸引力の伝達を停止させて、第1の吸引用通路R1及び第2の吸引用通路R2を通してエアブローを行う。このエアブローが行われる際に、第2の吸引用通路R2も開放された状態にあるため、そうでない場合と比して緩やかなブローを行うことができ、基板2の周囲に先に装着されている部品があるような場合にこれらの部品に対して飛散や位置ズレ等の影響を与えることを防止することができる。それとともに、あるいはその後、吸着ノズル3を上昇させることで、小型部品1Aを内ノズル11の内側吸着保持面15から離脱させて、小型部品1Aが基板2上に装着される。
次に、部品装着ヘッド10の吸着ノズル3により、大型部品1Bが吸着保持されて、基板上に装着される動作について、図6(A)〜(D)に示す模式説明図を用いて説明する。また、図6(A)〜(D)においても、図5(A)〜(D)と同様に吸着ノズル3が装備されている部分における模式断面図を示している。
まず、図6(A)に示す吸着ノズル3の状態は、図5(A)に示す吸着ノズル3の状態と同じであり、内ノズル11の下方先端が、外ノズル12よりも突出量D1だけ突出されて突出位置P1に位置された状態にある。このような状態にある吸着ノズル3を、部品供給装置6において大型部品1Bが供給可能に収容されている一の部品カセット7における部品取出し位置7aの上方へと移動させてその位置決めを行う。その後、部品装着ヘッド10の昇降装置22により吸着ノズル3の下降が行われ、内ノズル11の内側吸着保持面15が部品取出し位置7aのキャリアテープ7b内に収容配置されている大型部品1Bの上面に当接された状態とされる。
この当接の後、図6(B)に示すように、続けて取出押込量D4だけ吸着ノズル3が下降され、それにより、圧縮バネ20の付勢力に抗して内ノズル11が取出押込量D4だけ押し込まれた状態とされる。この取出押込量D4は、閉止ストロークSよりも大きな値に設定され、具体的には、内ノズル11の内側吸着保持面15が外ノズル12の外側吸着孔部14内に格納されて外側吸着保持面16と略同じ高さに位置された状態とされる。このような内ノズル11の位置が格納位置(第2の吸着保持位置)P2となっている。このような状態においては、第2の吸引用通路R2の閉止状態が解除され、中空シャフト50を通して伝達された吸引力が、内ノズル11内の第1の吸引用通路R1を経由して当接状態にある大型部品1Bの当接表面に伝達されるとともに、外ノズル12内の第2の吸引用通路R2を経由しても当該当接表面に伝達されることで、大型部品1Bが外側及び内側吸着保持面15、16により吸着保持される。
その後、部品装着ヘッド10の昇降装置22により吸着ノズル3全体が上昇され、キャリアテープ7b内より大型部品1Bが取り出される。また、第1の吸引用通路R1及び第2の吸引用通路R2を通じて大型部品1B対して付与される吸着力が、内ノズル11を格納位置P2に位置させるための圧縮バネ20の弾性圧縮力よりも大きくなるように設定されているため、吸着ノズル3が部品取出し位置7aより離間して上昇されても、図6(C)に示すように、内ノズル11が格納位置P2に位置された状態が保たれる。
その後、XYロボット8により部品装着ヘッド10が基板2の部品装着位置の上方へと移動されると、昇降装置22により吸着ノズル3の下降が行われ、吸着保持された状態の大型部品1Bの下面が、基板2の表面へと接合材料等を介して当接される。その後、中空シャフト50を通じての吸引力の伝達を停止させて、第1及び第2の吸引用通路R1及びR2を通してのエアブローを行うとともに、吸着ノズル3を上昇させて吸着保持の解除を行う。このとき、弾性圧縮された状態の圧縮バネ20の付勢力により格納位置P2に位置されていた状態の内ノズル11が突出位置P1へと突出されることになるため、内ノズル11をいわゆるイジェクタピンとして機能させて、大型部品1Bを吸着保持面15,16から確実に離脱させることができる。また、このとき内側吸着保持面15は略平坦な面として形成されているため、離脱させる大型部品1Bに局所的に応力を集中させることもなく、部品が損傷することを確実に防止することができる。その結果、大型部品1Bが基板2上に装着される。
このように、本実施形態の部品装着ヘッド10によれば、吸着保持されて基板2上に装着される部品1の大きさに応じて、吸着ノズル3の下降量を制御することでもって、比較的小型の部品1Aの吸着保持を行う内ノズル11と、比較的大型の部品1Bの吸着保持を行う外ノズル12とを選択的に使い分けることができ、部品の大きさに応じた確実な吸着保持を実現することができる。
さらに、このような選択的な吸着保持は、2重構造の吸着ノズル3において、外ノズル12に対して内ノズル11を移動させる特別な駆動装置を備えさせることもなく、単に吸着ノズル3全体の下降駆動量を制御することで実現できるため、その装置構成を簡単なものにすることができる。
さらに、内ノズル11による小型部品1Aの吸着保持が行われている際には、外ノズル12における第2の吸引用通路R2を閉止状態とさせることができ、また、逆に内ノズル11及び外ノズル12により大型部品1Bの吸着保持が行われる際には、第1及び第2の吸引用通路R1及びR2を共に開放状態とさせることができ、効果的な吸着力の付与を行うことができる。また、このような吸引用通路の選択は、単に内ノズル11の押込量、すなわち吸着ノズル3の下降量により制御することができるため、装置構成の簡素化を実現できる。
なお、上記実施形態の説明においては、吸着ノズル3において、内ノズル11の移動にも拘わらず第2の吸引用通路R2を閉止させておく閉止ストロークSが設けられているような場合について説明したが、このような閉止ストロークSは、部品1と内側吸着保持面15との確実な当接を実現するために安全サイドで設けられているものである。従って、小型部品1Aがより小さな微小部品であり、内側吸着保持面15と部品1の表面との当接が確実に行われるような場合にあっては、このような閉止ストロークSが設けられないような構成を採用することもできる。よって、このような場合にあっては、突出位置P1において部品1の吸着保持が行われることとなる。
また、外ノズル12の主孔部14aへの内ノズル11の挿入配置を良好なものとするために、主孔部14aが先端下方へ向かう程、その径が大きくなる方向にテーパ状に形成されているような場合であってもよい。
また、外ノズル12の外側吸着保持面16の外周よりもさらに大きな部品1を保持するような場合にあっては、外ノズル12の下方先端部の外周に環状にスカート部を設けることもできる。このようなスカート部は、例えばゴム材料等の弾性変形可能な材料により形成することができ、部品1の表面と接触して、吸着力を効果的に付与する機能を有するものである。また、このようなスカート部を設けた場合には、吸着保持された部品1の離脱が問題となるが、本実施形態の吸着ノズル3に備えられている内ノズル11は、上述したようにイジェクタピンとしても機能することが可能であるため、離脱性を良好なものとすることができる。
また、本実施形態において、大型部品1Bとは、外ノズル12の5つの長孔部14bの外周端部を結ぶ仮想円よりも大きな部品であるとしているが、このような場合に代えて、内ノズル11の外径よりも大きいが、上記仮想円よりも小さな部品を大型部品1Bとして取り扱うことも可能である。その場合、それぞれの長孔部14bにおいて部分的に開放されている部分よりリークに伴う吸引力の低下が問題となるが、このように低下された吸引力が、内ノズル12が格納位置P2に位置された状態における圧縮バネ20の弾性圧縮力をある程度上回っていれば、このような問題は生じない。従って、大型部品1Bの大きさの範囲は、このような観点から決定することができる。
なお、上記様々な実施形態のうちの任意の実施形態を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
本発明の一の実施形態にかかる部品装着装置の構成を示す模式斜視図。 上記部品装着装置が備える部品装着ヘッドにおける吸着ノズル装備部分の構成を示す部分模式断面図。 図2の吸着ノズルにおける吸着保持面の模式平面図。 図3の吸着ノズルにおいて外ノズルの外側吸着保持面の模式平面図。 上記実施形態の吸着ノズルにおいて、小型部品を吸着保持して、基板上に装着するまでの動作を示す吸着ノズルの模式説明図であって、(A)は小型部品の吸着保持開始前の状態を示す図、(B)は小型部品の吸着保持が行われた状態を示す図、(C)は吸着保持がなされた小型部品が部品供給装置から取り出された状態を示す図、(D)は小型部品が基板上に装着されている状態を示す図。 上記実施形態の吸着ノズルにおいて、大型部品を吸着保持して、基板上に装着するまでの動作を示す吸着ノズルの模式説明図であって、(A)は大型部品の吸着保持開始前の状態を示す図、(B)は大型部品の吸着保持が行われた状態を示す図、(C)は吸着保持がなされた大型部品が部品供給装置から取り出された状態を示す図、(D)は大型部品が基板上に装着されている状態を示す図。
符号の説明
1 部品
1A 小型部品
1B 大型部品
2 基板
3 吸着ノズル
4 機台
5 ステージ
6 部品供給装置
7 部品供給カセット
7a 部品取出し位置
7b キャリアテープ
8 XYロボット
9 基板搬送装置
10 部品装着ヘッド
11 内ノズル
12 外ノズル
13 内側吸着孔部
14 外側吸着孔部
14a 主孔部
14b 長孔部
15 内側吸着保持面
16 外側吸着保持面
17 円形状孔部
18 段部
19 環状突出部
20 圧縮バネ
90 制御装置
100 部品装着装置
R1 第1の吸引用通路
R2 第2の吸引用通路
P1 突出位置
P2 格納位置
S 閉止ストローク

Claims (10)

  1. 部品の吸着保持面を有する吸着ノズルを備え、当該吸着ノズルの上記吸着保持面にて部品を吸着保持して、基板における部品装着位置に当該吸着保持された部品を配置して、当該吸着保持を解除することで、上記部品装着位置に上記部品を装着する部品装着ヘッドにおいて、
    上記吸着ノズルは、
    その先端に形成された第1吸着保持面と、当該第1吸着保持面よりその軸方向に貫通された第1の吸引用通路を形成する第1吸着孔部を有する第1ノズル部と、
    その先端に形成された第2吸着保持面と、当該第2吸着保持面よりその軸方向に貫通された孔部であって、上記第1ノズル部を上記軸方向に移動可能にその内部に挿入配置させるとともに、上記第1ノズル部の外周面との間に第2の吸引用通路を形成する第2吸着孔部を有する第2ノズル部とを備える2重ノズル構造を有し、
    上記第1吸着保持面が上記第2吸着保持面よりも突出された位置であって、上記第1吸着保持面に上記部品を当接させた状態で当該部品の吸着保持が行われる第1の吸着保持位置と、上記第1吸着保持面と上記第2吸着保持面とが略同一平面に位置され、上記第2吸着保持面に上記部品を当接させた状態で当該部品の吸着保持が行われる第2の吸着保持位置との間で、上記第1ノズル部が移動可能であって、
    上記第1ノズル部が上記第1の吸着保持位置に位置された状態において上記第2の吸引用通路を閉止し、上記第2の保持位置に位置された状態において上記第2の吸引用通路を開放する通路閉止部を、上記第1ノズル部が備えることを特徴とする部品装着ヘッド。
  2. 上記吸着ノズルは、上記第1ノズル部を上記第1の吸着保持位置に常時付勢する付勢部材をさらに備え、その付勢力に抗して上記付勢部材を弾性圧縮させることで、上記第1ノズル部を上記第2の吸着保持位置に位置される請求項1に記載の部品装着ヘッド。
  3. 上記第2ノズル部の上記第2吸着孔部は、その軸心をその中心として形成された略円形状孔部と、当該円形状孔部における内周面の一部がその径方向に拡大された複数の周面拡大部とにより一体的に形成され、
    上記第1ノズル部は、上記円形状孔部内において摺動可能に配置されるように、上記円形状孔部の内径と略同じ外形を有する大略円管状に形成され、
    上記第2の吸引用通路は、上記それぞれの周面拡大部により形成される請求項2に記載の部品装着ヘッド。
  4. 上記第2ノズル部は、上記第2吸着保持面より離間する方向に上記第2吸着孔部の径が拡大された環状の段部を有し、
    上記第1ノズル部は、上記第1吸着保持面より離間された位置におけるその外周面に形成された環状突出部を有し、
    上記環状突出部が上記段部に当接されることで、上記弾性部材の付勢力に抗して上記第1ノズル部の移動位置が上記第1の吸着保持位置に規制されるとともに、上記環状突出部が上記第2の吸引用通路を閉止する通路閉止部として機能する請求項2又は3に記載の部品装着ヘッド。
  5. 上記環状の段部における内周面と上記環状突出部における外周面との当接により、上記第2の吸引用通路が閉止され、
    互いの上記当接面である上記内周面と上記外周面とが、上記それぞれのノズル部の軸方向に沿った面として形成され、上記当接を解除させるための上記第1ノズル部の移動距離が上記第2の吸引用通路を閉止状態とさせる閉止ストロークとして設定されている請求項4に記載の部品装着ヘッド。
  6. 上記第1ノズル部の上記第1吸着保持面と、上記第2ノズル部の上記第2吸着保持面は、共に略平坦な面として形成されている請求項2から5のいずれか1つに記載の部品装着ヘッド。
  7. 上記第1の吸引用通路及び上記第2の吸引用通路を通して、上記第2の吸着保持面に当接された状態の上記部品に付与される吸着保持力が、上記第2の吸着保持位置に上記第1ノズル部を位置させるために必要な上記弾性力に抗する力よりも大きくなるように、上記弾性部材の弾性力及び上記第1及び第2の吸着保持位置間の距離が設定されている請求項2から6のいずれか1つに記載の部品装着ヘッド。
  8. 請求項5に記載の部品装着ヘッドと、
    上記部品装着ヘッドにおける上記吸着ノズルをその軸沿いの方向に昇降させる昇降駆動装置と、
    上記部品が供給される部品供給装置と、
    上記部品供給装置より供給される上記部品の水平面方向の大きさに応じて上記昇降駆動装置による上記吸着ノズルの下降量を制御して、上記第1の吸着保持位置にて上記第1ノズル部により上記部品を吸着保持させる、あるいは上記第2の吸着保持位置にて上記第1ノズル部及び上記第2ノズル部により上記部品を吸着保持させる制御装置とを備え、上記吸着保持された部品を基板上に装着させることを特徴とする部品装着装置。
  9. 上記制御装置は、
    上記部品の水平面方向の大きさが上記第2ノズル部の上記第2吸着孔部の径以上の部品を大型部品として、上記第2の吸着保持位置にて上記第1ノズル部及び上記第2ノズル部により上記大型部品の吸着保持を行わせ、
    上記部品の水平面方向の大きさが上記第2ノズル部の上記第2吸着孔部の径未満の部品を小型部品として、上記第1の吸着保持位置にて上記第1ノズル部により上記小型部品の吸着保持を行わせる請求項8に記載の部品装着装置。
  10. 上記制御装置は、
    上記小型部品を吸着保持する場合には、上記小型部品に上記第1ノズル部の上記第1吸着保持面が当接した後の上記吸着ノズルの下降量が上記閉止ストローク未満となるように、上記昇降駆動装置の制御を行い、
    上記大型部品を吸着保持する場合には、上記大型部品に上記第1ノズル部の上記第1吸着保持面が当接した後の上記吸着ノズルの下降量が上記第1及び第2の吸着保持位置間の距離となるように、上記昇降駆動装置の制御を行う請求項9に記載の部品装着装置。
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