JP2007294331A - 燃料電池および燃料電池用ガスセパレータ - Google Patents

燃料電池および燃料電池用ガスセパレータ Download PDF

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Abstract

【課題】単セル内からガスを排出するための複数のガス排出口が形成されたガスセパレータを備える燃料電池において、液水に起因するガス流れの悪化を抑制する。
【解決手段】燃料電池は、電解質層と、電解質層上に形成される電極層と、電極層のさらに外側に配置されるガスセパレータと、電解質層、電極層およびガスセパレータの積層方向に平行に配置され、電極上を通過したガスが流れるガス排出マニホールドと、を備える。ガスセパレータは、電極層に対向する側の表面において開口し、電極上を通過したガスが流入する複数のガス排出口と、ガス排出口とガス排出マニホールドとを、ガスセパレータの内部を介して連通させるガス連通路と、を有する。ガス排出口は、径および/または幅が異なる複数の平面図形を一部が重なるように組み合わせた形状を有する。
【選択図】図1

Description

この発明は、燃料電池および燃料電池用ガスセパレータに関する。
燃料電池が発電する際には、一般に電気化学反応の進行に伴って水が生じる。そのため、生じた水が燃料電池内部に滞留する場合が考えられるが、このように燃料電池内部に凝縮水が滞留すると、燃料電池内部におけるガスの流れを妨げ、電池性能の低下の原因となる可能性がある。
燃料電池では、一般に、単セル間にガスセパレータが配置される。このようなガスセパレータの一つとして、3枚の板状部材を積層して成るガスセパレータが知られている(例えば、特許文献1参照)。このようなガスセパレータでは、燃料電池の内部を燃料電池の積層方向に貫通するガスマニホールドを形成するための穴部が形成されている。また、このようなガスセパレータでは、ガスセパレータを構成する各板状部材に形成された穴部によって、単セル内を流れたガスをガスセパレータ内部を介してガスマニホールドへと導くガス排出流路が形成されている。すなわち、ガスセパレータを構成する3枚の板状部材の内、外側に配置される板状部材には、上記ガス排出流路の単セル側の開口部を形成する穴部が設けられている。また、ガスセパレータを構成する3枚の板状部材の内、中央に配置される板状部材には、上記開口部を形成する穴部と、ガスマニホールドを形成するための穴部とを連通させる貫通溝が形成されている。このようなガスセパレータを備える燃料電池において、単セル内におけるガスの流通を確保するためには、上記ガス排出流路を介して、単セルからガスマニホールドへと凝縮水が良好に排出されることが重要となる。
特開2004−6104号公報
上記のようなガスセパレータにおいては、特に、ガスセパレータ内に形成された上記ガス排出流路の、単セル側の開口部を複数に分割して、より小さな複数の開口部を設ける場合に、この開口部が凝縮水によって閉塞されやすくなるという問題を生じていた。単セルからガスマニホールドへとガスを排出するための開口部を、より小さな複数の開口部へと分割して設けるならば、例えば、分割することによって個々の開口部におけるガスの圧損が高まることにより、燃料電池内で積層された個々の単セルにおける圧損を均一化し易くなるという効果が得られる。また、より小さく分割して開口部を設けることにより、ガスセパレータにおける開口部近傍の強度を向上させることができるという効果が得られる。しかしながら、このように開口部を分割して、個々の開口部を小さくすることで、単セル内のガス流路から凝縮水が排出され難くなると共に、単セル内で生じた凝縮水によって開口部が閉塞され易くなり、ガス流れの悪化に起因して燃料電池の性能が低下する可能性があった。
本発明は、上述した従来の課題を解決するためになされたものであり、単セル内からガスを排出するための複数のガス排出口が形成されたガスセパレータを備える燃料電池において、液水に起因するガス流れの悪化を抑制することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の燃料電池は、
電解質層と、
前記電解質層上に形成される電極層と、
前記電極層のさらに外側に配置されるガスセパレータと、
前記電解質層、前記電極層および前記ガスセパレータの積層方向に平行に配置され、前記電極上を通過したガスが流れるガス排出マニホールドと
を備え、
前記ガスセパレータは、前記電極層に対向する側の表面において開口し、前記電極上を通過したガスが流入する複数のガス排出口と、前記ガス排出口と前記ガス排出マニホールドとを、前記ガスセパレータの内部を介して連通させるガス連通路と、を有し、
前記ガス排出口は、径および/または幅が異なる複数の平面図形を一部が重なるように組み合わせた形状を有することを要旨とする。
以上のように構成された本発明の燃料電池によれば、電極層とガスセパレータとの間に形成されるガス流路を通過したガスが排出されるガス排出口が、径および/または幅が異なる複数の平面図形を一部が重なるように組み合わせた形状を有するため、径および/または幅がより小さい図形に対応する部分、すなわち、毛管力がより強く働く部分によって、上記ガス流路からガス排出口を介して効率良く排水を行なうことができる。また、このとき、径および/または幅がより小さい図形に対応する部分が、排水された水を保持することによって塞がれていても、径および/または幅がより大きい図形に対応する部分によってガスの流れを確保することができる。そのため、水によるガス排出口の閉塞を抑制しつつ、電極層とガスセパレータとの間に形成されるガス流路からの排水を促し、水に起因するガス流れの悪化を抑えることができる。
本発明の燃料電池において、
前記ガス排出口は、前記電極層と前記ガスセパレータとの間に形成されるガス流路を流れるガスが最初に到達する端部側に、径および/または幅がより小さい部分が形成されていることとしても良い。
このような構成とすれば、ガス流れに導かれた水が、径および/または幅がより小さい部分に最初に到達することになるため、径および/または幅がより小さい部分によって水を捉える効果を高めることができる。
本発明の燃料電池において、さらに、
前記電極層と、前記ガスセパレータとの間に、導電性多孔質体から成るガス流路形成部を備え、
前記ガスセパレータにおける前記ガス流路形成部と接する表面は、前記ガス流路形成部表面に比べて、液体との接触角が同等、あるいは、より小さくなる材料によって形成されていることとしても良い。
このような構成とすれば、ガスセパレータにおけるガス流路形成部と接する表面の方が、ガス流路形成部表面よりも高い親水性を示すようになる。したがって、電極層とガスセパレータとの間に形成されるガス流路内を通過する水が、多孔質体内部ではなく、ガスセパレータ表面を伝って移動し易くなる。これにより、ガス流路形成部内における水によるガス流れの阻害を抑制することができる。
本発明の燃料電池において、
前記ガス排出口は、径の異なる2つの円の一部を重ねた形状を有することとしても良い。
このような構成とすれば、ガス排出口の形状を、径の異なる2つの円の一部を重ねた簡素な形状にすることで、排水効率を向上すると共にガス流路を確保する効果を得ることができる。
このような本発明の燃料電池において、
前記ガス排出口は、径の異なる2つの円の一部を重ねて外周を滑らかな曲線にした形状を有することとしても良い。
このような構成とすれば、ガス排出口の外周形状を、滑らかな曲線とすることで、ガス排出口を打ち抜き加工等により形成する際に、ガス排出口形成の精度を向上させることができる。
本発明の燃料電池において、
前記ガス連通路が前記ガス排出口に接続する接続部の内壁には、前記ガス排出口における径および/または幅がより小さい部分に接続する部分の方が、前記ガス排出口における径および/または幅がより大きい部分に接続する部分よりも、液体との接触角が小さくなる処理が施されていることとしても良い。
このような構成とすれば、ガス排出口における径および/または幅がより小さい部分で水を保持しようとする働きを高め、電極層とガスセパレータとの間に形成されるガス流路からの排水を促す効果を高めることができる。ここで、接触角が小さくなる処理は、接触角がより小さくなる材料で被覆する処理と、接触角がより小さくなるように表面形状を変化させる処理とのうちの少なくともいずれか一方を含む処理であることとしても良い。
本発明の燃料電池用ガスセパレータは、
前記燃料電池内において、前記燃料電池用ガスセパレータを含む部材の積層方向に平行となるように、燃料電池内を貫通して形成されるガスマニホールドを形成する穴部と、
前記燃料電池用ガスセパレータの一方の表面で開口する複数の開口部を有すると共に、前記開口部と前記穴部とを、前記燃料電池用ガスセパレータの内部を介して連通させる連通路と
を備え、
前記開口部は、径および/または幅が異なる複数の平面図形を一部が重なるように組み合わせた形状を有することを要旨とする。
以上のように構成された本発明の燃料電池用ガスセパレータによれば、このようなガスセパレータを用いて燃料電池を組み立て、燃料電池の電極層とガスセパレータとの間との間に形成される流路を流れたガスが、開口部を介して連通路からガスマニホールド側へと排出されるようにガスを流すことにより、本発明の燃料電池を構成することができる。
本発明の燃料電池用ガスセパレータにおいて、
前記開口部は、前記燃料電池用ガスセパレータの外周により近い近接部と、前記燃料電池用ガスセパレータの外周から解離した解離部とを有し、
前記解離部は、前記近接部よりも、径および/または幅がより小さく形成されていることとしても良い。
このような構成とすれば、このようなガスセパレータを用いて燃料電池を組み立てたときに、電極層とガスセパレータとの間に形成されるガス流路を流れたガスが、ガスセパレータの外周に向かって流れる場合には、開口部において、径および/または幅がより小さい解離部へと、より早く到達することになる。そのため、開口部における径および/または幅がより小さい部分によって水を捉える効果を、さらに高めることができる。
本発明の燃料電池用ガスセパレータにおいて、
前記連通路が前記開口部に接続する接続部の内壁には、前記開口部における径および/または幅がより小さい部分に接続する部分の方が、前記開口部における径および/または幅がより大きい部分に接続する部分よりも、液体との接触角が小さくなる処理が施されていることとしても良い。
このような構成とすれば、このようなガスセパレータを用いて組み立てた燃料電池において、開口部における径および/または幅がより小さい部分で水を保持しようとする働きを高め、電極層とガスセパレータとの間に形成されるガス流路からの排水を促す効果を高めることができる。ここで、接触角が小さくなる処理は、接触角がより小さくなる材料で被覆する処理と、接触角がより小さくなるように表面形状を変化させる処理とのうちの少なくともいずれか一方を含む処理であることとしても良い。
本発明は、上記以外の種々の形態で実現可能であり、例えば、燃料電池内ガス流路の水による閉塞の防止方法などの形態で実現することが可能である。
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.燃料電池の構成:
B.単セルからの排水の動作:
C.変形例:
A.燃料電池の構成:
図1は、実施例の燃料電池の概略構成を表わす断面模式図である。本実施例の燃料電池は、固体高分子型燃料電池であり、単セルを複数積層したスタック構造を有している。すなわち、本実施例の燃料電池は、図1に示すように、複数の単セル20を備えると共に、各々の単セル20間にガスセパレータ30を介在させつつ単セル20を積層させた構造を有している。
単セル20は、電解質膜を含むMEA(膜−電極接合体、Membrane Electrode Assembly)22と、MEA22の外側に配設されたガス流路形成部24,25を備える。ここで、MEA22は、電解質膜と、電解質膜を間に挟んでその表面に形成された触媒電極であるカソードおよびアノードと、上記触媒電極のさらに外側に配設されたガス拡散層と、を備えている(図示せず)。
電解質膜は、固体高分子材料、例えばパーフルオロカーボンスルホン酸を備えるフッ素系樹脂により形成されたプロトン伝導性のイオン交換膜であり、湿潤状態で良好なプロトン伝導性を示す。カソードおよびアノードは、電気化学反応を促進する触媒、例えば、白金、あるいは白金と他の金属から成る合金を備えている。カソードおよびアノードを形成するには、例えば、白金等の触媒金属を担持させたカーボン粉を作製し、この触媒担持カーボンと、電解質膜を構成する電解質と同様の電解質とを用いて触媒ペーストを作製し、作製した触媒ペーストを電解質膜上に塗布すればよい。ガス拡散層は、カーボン製の多孔質部材であり、例えばカーボンクロスやカーボンペーパによって形成される。触媒電極を表面に形成した電解質膜とガス拡散層とは、例えばプレス接合により一体化されてMEA22となる。なお、ガス拡散層は、触媒電極に対するガス供給効率を向上させると共に、ガス流路形成部と触媒電極との間の集電性を高め、電解質膜を保護する働きを有するが、ガス流路形成部の構成材料やガス流路形成部の気孔率によっては、ガス拡散層を設けないこととしても良い。
ガス流路形成部24,25は、発泡金属や金属メッシュなどの金属製多孔質体によって形成されており、例えば、チタンやステンレス製の多孔質体とすることができる。本実施例では、表面を金メッキしたチタン製の多孔質体を用いている。ガス流路形成部24,25は、MEA22とガスセパレータ30との間に形成される空間全体を占めるように配設されており、内部に形成される多数の細孔から成る空間は、電気化学反応に供されるガスが通過する単セル内ガス流路として機能する。既述したガス拡散層においても、内部に形成される空間をガスが通過するが、本実施例では、ガス流路形成部24,25は、単セル20に供給されたガスが通過する主たる空間を形成する。カソードとガスセパレータ30との間に配置されるガス流路形成部24では、その内部の細孔によって形成される空間が、酸素を含有する酸化ガスが通過する単セル内酸化ガス流路として機能する。また、アノードとガスセパレータ30との間に配置されるガス流路形成部25では、その内部の細孔によって形成される空間が、水素を含有する燃料ガスが通過する単セル内燃料ガス流路として機能する。
ここで、隣り合うガスセパレータ30間であって、MEA22およびガス流路形成部24,25の外周部には、可撓性および弾性を有するシール部27が設けられている。シール部27は、例えば、シリコンゴム、ブチルゴム、フッ素ゴムなどの絶縁性樹脂材料によって形成することができると共に、MEA22と一体で形成されている。このようなシール部27は、例えば、シール部27に対応する形状の金型のキャビティ内にMEA22の外周部が収まるようにMEA22を配設し、上記樹脂材料を射出成形することによって形成できる。これにより、MEA22とシール部27とが隙間なく接合される。あるいは、シール部27は、MEA22と一体形成するだけでなく、予めMEA22とガス流路形成部24,25とを接合しておき、MEA22およびガス流路形成部24,25と一体形成しても良い。
図2は、MEA22と一体形成されたシール部27の概略構成を表わす平面図である。図2に示すように、シール部27は、略四角形状の薄板状部材であり、外周部において辺に沿って細長く形成される6つの穴部(穴部40〜45)と、中央部に設けられてMEA22が組み込まれている略四角形の穴部とを有している。なお、シール部27は、図1の断面図に示すように所定の凹凸形状を有しており、燃料電池内では、上記6つの穴部および略四角形の穴部を取り囲む位置に設けられた凸部で、隣接するガスセパレータ30と接触する。上記凸部によるシール部27とガスセパレータ30との接触位置(図1において一点鎖線でシール線SLと示す)を、図2の平面図においてシール線SLとして示している。シール部27は、弾性を有する樹脂材料から成るため、燃料電池内で積層方向に平行な方向に押圧力が加えられることにより、上記シール線SLの位置においてガスセパレータ30との間でガスシール性を実現可能となる。
また、図2では、シール部27と一体化されたMEA22における露出している部分を、ハッチを付して示している。この、MEA22における露出している部分は、酸化ガスおよび燃料ガスの供給を受けて、MEA22が備える触媒電極で電気化学反応が進行する領域に対応する。そこで、燃料電池内部において、上記MEA22における露出している部分に重なる領域を、以下、発電領域と呼ぶ。ガス流路形成部25は、発電領域と略同一形状に形成されており、この領域と重なるようにMEA22上に配置されている。
ガスセパレータ30は、図1に示すように、ガス流路形成部24と接するカソード側プレート31と、ガス流路形成部25と接するアノード側プレート33と、カソード側プレート31およびアノード側プレート33に挟持される中間プレート32と、を備えている。これら3枚のプレートは、導電性材料、例えばステンレス鋼あるいはチタンやチタン合金といった金属によって形成される薄板状部材であり、カソード側プレート31、中間プレート32、アノード側プレート33の順に重ね合わされて、例えば拡散接合により接合されている。本実施例では、上記3枚のプレートを、表面を金メッキしたチタン製の薄板状部材によって形成している。これら3種のプレートは、いずれも凹凸のない平坦な表面を有すると共に、各々、所定の位置に所定形状の穴部を有している。図3は、カソード側プレート31の形状を示す平面図であり、図4は、アノード側プレート33の形状を示す平面図であり、図5は、中間プレート32の形状を示す平面図である。
カソード側プレート31、アノード側プレート33は、いずれも、その外周部においてシール部27と同様の位置に、6つの穴部を備えている。これらの6つの穴部は、シール部27に設けられた6つの穴部と共に、ガスセパレータ30および単セル20を積層して燃料電池を組み立てたときに互いに重なり合って、燃料電池内部において積層方向に平行に流体を導くマニホールドを形成する。
ガスセパレータ30を構成する各プレートおよびシール部27では、略四角形状である外周の一辺(図3において辺35と示す)の近傍に穴部40が形成されている。また、近傍に穴部40が形成された辺と対向する辺(図3において辺36と示す)の近傍には、穴部41が形成されている。さらに、他の2辺のうちの一方の辺(図3において辺37と示す)の近傍には穴部42,44が形成されており、他方の辺(図3において辺38と示す)の近傍には穴部43,45が形成されている。なお、中間プレート32は、上記6つの穴部のうち、穴部44,45は有していないが、後述する複数の冷媒孔48が、穴部44,45に対応する位置に重なるように設けられている。
上記各薄板状部材が備える穴部40は、燃料電池に対して供給された酸化ガスを各単セルに分配する酸化ガス供給マニホールドを形成し(図中、O2 inと表わす)、穴部41は、各単セルから排出されて集合した酸化ガスを外部へと導く酸化ガス排出マニホールドを形成する(図中、O2 outと表わす)。また、穴部42は、燃料電池に対して供給された燃料ガスを各単セルに分配する燃料ガス供給マニホールドを形成し(図中、H2 inと表わす)、穴部43は、各単セルから排出されて集合した燃料ガスを外部へと導く燃料ガス排出マニホールドを形成する(図中、H2 outと表わす)。さらに、穴部44は、燃料電池に対して供給された冷却水などの冷媒を各ガスセパレータ30内に分配する冷媒供給マニホールドを形成し(図中、水 inと表わす)、穴部45は、各ガスセパレータ30から排出されて集合した冷媒を外部へと導く冷媒排出マニホールドを形成する(図中、水 outと表わす)。
また、カソード側プレート31は、穴部40の近傍に、穴部40よりも小さく、穴部40に平行に配列する複数の穴部である連通孔50を備えており、穴部41の近傍には、同様に、穴部41に平行に配列する複数の連通孔51を備えている(図3参照)。上記連通孔50は、ガスセパレータ30における流路形成部材24と接する側の表面で、単セル内酸化ガス流路へと酸化ガスが流入する酸化ガス供給口を形成する。また、連通孔51は、ガスセパレータ30における流路形成部材24と接する側の表面で、単セル内酸化ガス流路から酸化ガスが排出される酸化ガス排出口を形成する。本実施例では、各々の連通孔50は、略円形の穴部として形成されており、各々の連通孔51は、いわゆるひょうたん型の穴部として形成されている。この連通孔51は、本発明の要部に対応する構成であり、後に詳しく説明する。
また、アノード側プレート33は、穴部42の近傍に、穴部42よりも小さく、穴部42に平行に配列する複数の穴部である連通孔52を備えており、穴部43の近傍には、同様に、穴部43に平行に配列する複数の連通孔53を備えている(図4参照)。上記連通孔52は、ガスセパレータ30における流路形成部材25と接する側の表面で、単セル内燃料ガス流路へと燃料ガスが流入する燃料ガス供給口を形成する。また、連通孔53は、ガスセパレータ30における流路形成部材25と接する側の表面で、単セル内燃料ガス流路から燃料ガスが排出される燃料ガス排出口を形成する。本実施例では、各々の連通孔52および各々の連通孔53は、略円形の穴部として形成されている。
中間プレート32においては、穴部40の形状が他のプレートとは異なっており、中間プレート32の穴部40は、この穴部40のプレート中央部側の辺が、プレート中央部側へと突出する複数の突出部を備える形状となっている。穴部40が有する上記複数の突出部を、連通部54と呼ぶ。この連通部54は、中間プレート32とカソード側プレート31とが積層されたときに連通孔50と重なり合って、酸化ガス供給マニホールドと連通孔50とが連通するように、各連通孔50に対応して設けられている。すなわち、連通部54は、連通孔50と共に、酸化ガス供給マニホールドと単セル内酸化ガス流路とを連通させる連通路を形成する。
中間プレート32では、他の穴部41,42,43においても同様に、連通孔51,52,53に対応して、複数の連通部55,56,57がそれぞれ設けられている(図5参照)。ここで、連通部55は、連通孔51と共に、酸化ガス排出マニホールドと単セル内酸化ガス流路とを連通させる連通路を形成する。また、連通部56は、連通孔52と共に、燃料ガス供給マニホールドと単セル内燃料ガス流路とを連通させる連通路を形成する。また、連通部57は、連通孔53と共に、燃料ガス排出マニホールドと単セル内燃料ガス流路とを連通させる連通路を形成する。
燃料電池の内部において、穴部40が形成する酸化ガス供給マニホールドを流れる酸化ガスは、中間プレート32の連通部54が形成する空間と、カソード側プレート31の連通孔50とを介して、ガス流路形成部24内に形成される単セル内酸化ガス流路へと流入する。単セル内酸化ガス流路において酸化ガスは、ガス流路形成部24に平行な方向(面方向)に流れると共に、面方向に垂直な方向(積層方向)へとさらに拡散する。積層方向に拡散した酸化ガスは、ガス流路形成部24からガス拡散層を介してカソードに至り、電気化学反応に供される。このように電気化学反応に寄与しつつ単セル内酸化ガス流路を通過した酸化ガスは、ガス流路形成部24から、カソード側プレート31の連通孔51および中間プレート32の連通部55が形成する空間を介して、穴部41が形成する酸化ガス排出マニホールドへと排出される。同様に、燃料電池の内部において、穴部42が形成する燃料ガス供給マニホールドを流れる燃料ガスは、中間プレート32の連通部56が形成する空間と、アノード側プレート33の連通孔52とを介して、ガス流路形成部25内に形成される単セル内燃料ガス流路へと流入する。単セル内燃料ガス流路において燃料ガスは、面方向に流れると共に、積層方向へとさらに拡散する。積層方向に拡散した燃料ガスは、ガス流路形成部25からガス拡散層を介してアノードに至り、電気化学反応に供される。このように電気化学反応に寄与しつつ単セル内燃料ガス流路を通過した燃料ガスは、ガス流路形成部25から、アノード側プレート33の連通孔53および中間プレート32の連通部57が形成する空間を介して、穴部43が形成する燃料ガス排出マニホールドへと排出される。なお、本実施例では、穴部40が重力方向上方側となり、穴部41が重力方向下方側となるように、各単セル20およびガスセパレータ30が配置されており、単セル内ガス流路においては、酸化ガスは、重力方向上方から下方へと流れる。
図2ないし図5においてA−A断面の位置を示しているが、このA−A断面の位置は、図1に示した断面図に相当する位置を表わしている。図1では、酸化ガス供給マニホールドから、連通部54および連通孔50を介してガス流路形成部24内へと酸化ガスが供給される様子と、ガス流路形成部24から、連通孔51および連通部55を介して酸化ガス排出マニホールドへと酸化ガスが排出される様子とが、それぞれ矢印で表わされている。
なお、中間プレート32は、さらに、ガス流路形成部と重なる領域に、互いに平行に形成された細長い複数の冷媒孔48を備えている。これらの冷媒孔48の端部は、中間プレート32を他の薄板状部材と重ね合わせたときに、穴部44,45と重なり合い、冷媒孔48は、冷媒が流れるためのセル間冷媒流路をガスセパレータ30内で形成する。すなわち、燃料電池の内部において、穴部44が形成する冷媒供給マニホールドを流れる冷媒は、上記冷媒孔48によって形成されるセル間冷媒流路に分配され、セル間冷媒流路から排出される冷媒は、穴部45が形成する冷媒排出マニホールドに排出される。
B.単セルからの排水の動作:
図6は、本実施例の燃料電池の断面であって、カソード側プレート31に形成された連通孔51を含む断面の様子を表わす説明図である。図6に表わす領域の位置を、図1の断面図においてB領域として破線で囲んで示す。なお、図6では、MEA22が、表面に触媒電極が形成された電解質膜21と、これを挟持するガス拡散層23とによって構成される様子が表わされている。
燃料電池10で電気化学反応が進行する際には、カソードにおいて水が生じ、生じた水は、単セル内酸化ガス流路を形成するガス流路形成部24の内部を、酸化ガスの流れと重力に従って、重力方向下方へと移動する。ここで、本実施例では、チタンによって形成されるガスセパレータ30(カソード側プレート31)の表面は、金メッキすることによって、耐食性および親水性が高められている。このように、ガスセパレータ30表面の親水性が高められることにより、単セル内酸化ガス流路内を流れる水の内のより多くの部分は、ガス流路形成部24の内部ではなく、ガス流路形成部24とガスセパレータ30との界面に沿って移動するようになる。このようにガスセパレータ30表面を移動した水は、やがて、連通孔51の端部に達する。
図7は、カソード側プレート31に形成される連通孔51の様子を平面的に拡大して示す説明図である。連通孔51は、径のより大きな円と、径のより小さな円とを、一部が重なるように組み合わせて、その外周を滑らかな曲線としたいわゆるひょうたん型に形成されている。本実施例では、連通孔51は、径のより小さな円に対応する部分が重力方向上方側となるように、カソード側プレート31において形成されている。
ガスセパレータ30表面をガス流れに導かれて重力方向下方へと移動した水は、連通孔51における径のより小さな円に対応する部分の端部に到達し、この径のより小さな円に対応する部分に保持されるようになる。特に、径のより小さな円に対応する部分は、径のより大きな円に対応する部分よりも毛管力が強く働くため、連通孔51端部に達した水は、径のより小さな円に対応する部分に優先的に保持されることになる。連通孔51における径のより小さな円に対応する部分に水が保持される様子を、図7に示す。
このように、連通孔51における径のより小さな円に対応する部分に水が保持されているときにも、連通孔51においては、径のより大きな円に対応する部分は水を保持することなくガスの流路として機能する。また、ガスセパレータ30表面を移動して連通孔51へとさらなる水が到達すると、酸化ガスの流れに導かれて、水はさらに下流側へ、すなわち、酸化ガス排出マニホールド側へと移動する。
以上のように構成された本実施例の燃料電池によれば、単セル内酸化ガス流路から酸化ガスが排出される連通孔51の形状を、いわゆるひょうたん型に形成しているため、毛管力が強く働く径の小さな円に対応する部分によって、単セル内酸化ガス流路から効率良く排水することが可能になる。また、このとき、径の小さな円に対応する部分が、単セル内酸化ガス流路から排水された水を保持することによって塞がれていても、径の大きな円に対応する部分によって酸化ガスの流れを確保することができる。そのため、水による連通孔51の閉塞を抑制しつつ、単セル内酸化ガス流路からの排水を促し、液水に起因するガス流れの悪化を抑えることができる。
ここで、カソード側プレート31に形成された連通孔51の内壁のうち、単セル内酸化ガス流路からの水の排水を促すための径の小さな円に対応する部分において、親水性をより高める処理、すなわち、液水との接触角が、より小さくなる処理を施しても良い。このような処理を施すことで、径の小さな円に対応する部分において水を保持しようとする働きを高め、単セル内酸化ガス流路からの排水を促す効果を高めることができる。液水との接触角をより小さくするためには、カソード側プレート31の表面を被覆する金よりも接触角がより小さくなる材料(親水性の高い物質)、例えばフェライト(αFe)や銅(Cu)によって、径の小さな円に対応する部分の内壁をコートすればよい。あるいは、上記材料による被覆の処理に代えて、または加えて、接触角がより小さくなるように表面形状を変化させる処理を施しても良い。具体的には、例えば、径の小さな円に対応する部分の内壁を粗面化する処理を施して表面積を増大させ、この部分において働く毛管力を強めることによって、水を保持しようとする力を強める、すなわち、親水性を高めることができる。
また、連通孔51において、径の小さな円に対応する部分における排水性を高めるために、径の小さな円に対応する部分における重力方向上方側の端部内壁面において、単セル内酸化ガス流路側から酸化ガス排出マニホールド側へと重力に従って水を導くための、傾斜を設けても良い。このような構成を、図8に示す。図8は、燃料電池における図6と同様の部位を表わす断面模式図であり、連通孔51に代えて、上端部内壁に傾斜面160を有する連通孔151が形成されている。なお、図8においては、実施例と共通する部分には同じ参照番号を付している。このような構成とすることで、単セル内酸化ガス流路から連通孔151を介して酸化ガス排出マニホールド側へと水が流れやすくなり、単セル内酸化ガス流路における排水性をさらに向上させることができる。
C.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
C1.変形例1:
実施例では、連通孔51を、径のより小さな円と径のより大きな円とを一部が重なるように組み合わせた形状、いわゆるひょうたん型に形成したが、異なる形状としても良い。例えば、幅のより小さな四角形と、幅のより大きな四角形とを、一部が重なるように組み合わせた形状とすることができる。このような形状の一例を、図9に示す。あるいは、径のより小さな複数の円と、径のより大きな円とを、一部が重なるように組み合わせた形状としても良い。このような形状の一例を、図10に示す。
図9あるいは図10に示した形状の他、径が異なる円あるいは楕円や、幅が異なる四角等の複数の平面図形を、一部が重なるように組み合わせた形状の穴部として連通孔を形成すれば、径や幅が小さい部分で優先的に水を保持すると共に、径や幅が大きい部分でガス流れを確保する同様の効果が得られる。特に、実施例で示したひょうたん型など、円や楕円を組み合わせた形状の穴部を設け、穴部の外周を、角部を設けない滑らかな曲線に囲まれた形状とすれば、穴部形成の精度を向上させることができる。すなわち、穴部の外周形状を滑らかな曲線に囲まれた図形とすることで、例えば金属板を打ち抜き加工することによって穴部を形成する場合には、打ち抜き加工の際の金属板の反りが抑えられ、穴部形成の精度を保つことができる。
C2.変形例2:
また、実施例では、径のより小さな円に対応する部分が、重力方向上方側となるように、すなわち、ガス流れに導かれた水が最初に達する端部側となるように、連通孔51を形成しているが、異なる構成としても良い。ガス排出用の穴部において、ガスの流れ方向に拘わらず、いずれかの位置に径や幅が小さい部分が設けられていれば、この部分で優先的に水を保持することによって単セル内酸化ガス流路からの排水を促すと共に、他の部分でガス流れを確保することによる同様の効果が得られる。ただし、実施例のように、単セル内ガス流路を流れるガスが最初に到達する端部側、すなわち発電領域中心部により近い側に、径や幅が小さい部分を配置すれば、ガス流れに導かれた水を優先的に捉える効果を高めることができて望ましい。
C3.変形例3:
実施例では、単セル内酸化ガス流路におけるガスの流れの向きを、重力と同じ向きとしたが、異なる構成としても良い。すなわち、いずれの向きにガスが流れる場合にも、ガス排出用の穴部の形状において本発明を適用することで、同様の効果が得られる。ガスの流れ方向は、例えば、鉛直方向上向きや左右方向とすることができる。
C4.変形例4:
実施例では、ガスセパレータ30の表面を金メッキしているが、異なる構成としても良い。金メッキを施すことで、チタン製のガスセパレータ30の耐食性を向上させ、ガスセパレータ表面における接触抵抗の増大を抑制することができるが、導電性と耐食性に優れた他の物質、例えばカーボンによってガスセパレータ表面をコートしても良い。あるいは、ガスセパレータ30をチタンによって形成する場合には、ガスセパレータを構成するプレートの表面を窒化処理することによって、ガスセパレータの耐食性を向上させても良い。
なお、ガスセパレータ30を構成する各プレートの表面に金メッキを施すことにより、ガスセパレータの耐食性を向上させる効果に加えて、さらに、既述したようにガスセパレータ表面の親水性を高める効果も得られる。このようにガスセパレータ30表面の親水性を高めることにより、単セル内酸化ガス流路内の水が、ガス流路形成部24の内部ではなく、ガスセパレータ表面を伝って移動し易くなる。これにより、ガス流路形成部24内における液水によるガス流れの阻害を抑制することができる。このように、ガスセパレータ表面の親水性を高めてガスセパレータ表面を伝って水を移動させる場合には、実施例のように連通孔51において径や幅が小さい部分をガス流れが最初に到達する位置に設けることにより、径や幅が小さい部分において水を保持させて排水を促す効果を、より高めることができる。
このように、ガスセパレータ表面を水が伝うようにするには、ガスセパレータ表面の親水性を高めると共に、ガスセパレータ表面の親水性を、ガス流路形成部表面の親水性に比べて、同等以上に高くすることが望ましい。実施例では、ガスセパレータ30とガス流路形成部の両方を金メッキすることによって、各々の部材の親水性を同様に高めている。あるいは、実施例のように、ガスセパレータ30とガス流路形成部の両方の親水性を同様に高める構成に代えて、ガスセパレータ30の親水性をガス流路形成部よりも高める処理を施しても良い。例えば、ガスセパレータを構成する各プレートの表面を、実施例と同様に金メッキし、ガス流路形成部24の表面を窒化処理すれば、双方の耐食性を高めると共に、ガスセパレータ表面の親水性をガス流路形成部表面に比べてより高くすることができる。なお、ガス流路形成部側の親水性を、ガスセパレータ表面の親水性に比べて高くする構成は、凝縮水がガス流路形成部内に保持され易くなり、ガス流路形成部におけるガス流れが阻害される可能性が高まるため望ましくない。
C5.変形例5:
実施例では、ガス流路形成部24によって連通孔51を覆っているが、異なる構成としても良い。例えば、ガス流路形成部24が、ガスセパレータ30表面に接しつつ連通孔51を覆うのではなく、連通孔51上にはガス流路形成部24との間に空間を設けることとしても良い。このように、単セル内酸化ガス流路を形成する多孔質体であるガス流路形成部24と連通孔51との間に空間を設ける場合にも、連通孔の形状について本発明を適用することにより、単セル内酸化ガス流路からの排水性を高めると共に酸化ガスが流れる流路を確保する同様の効果を得ることができる。
また、実施例の燃料電池では、板状多孔質体であるガス流路形成部24の内部の細孔によって形成される空間を、単セル内酸化ガス流路としているが、異なる構成としても良い。例えば、ガスセパレータの表面に複数の溝状の凹凸を設け、ガスセパレータがMEAと接するときに上記凹凸によってガスセパレータとMEAとの間に形成される空間を、単セル内酸化ガス流路としても良い。ガスセパレータの内部に、単セル内酸化ガス流路と酸化ガス排出マニホールドとを接続する流路が形成されており、この流路が、ガスセパレータ表面のMEAと重なる領域に開口しているならば、開口部の形状について本発明を適用することで、単セル内酸化ガス流路からの排水性を高めると共に開口部の閉塞を抑制する同様の効果が得られる。
C6.変形例6:
実施例では、単セル内酸化ガス流路から酸化ガスが排出される連通孔51の形状において、本発明を適用したが、このような構成に代えて、あるいはこのような構成に加えて、単セル内燃料ガス流路から燃料ガスが排出される連通孔53の形状においても、同様に本発明を適用しても良い。電気化学反応が進行する際には、カソード側で水が生じるため、酸化ガスの流路においては特に生成水によるガス流路の閉塞が問題になるが、燃料ガス流路においても、電解質膜を介して生成水がアノード側に移動することにより、あるいは、燃料電池に供給される燃料ガスが所定量の水蒸気を含有することにより、特に起動時などの低温時には凝縮水が生じ易くなる。したがって、単セル内燃料ガス流路から燃料ガスを排出するガス排出口においても、本発明を適用することにより、水に起因するガス流れの阻害を抑制する同様の効果が得られる。
また、実施例の燃料電池は、固体高分子型燃料電池としたが、異なる種類の燃料電池において本発明を適用しても良い。例えば、アルカリ型燃料電池であっても良く、運転温度が100℃未満の燃料電池であれば、流路内部に存在する水に起因するガス流れの阻害が生じうるため、本発明を適用することで同様の効果が得られる。
実施例の燃料電池の概略構成を表わす断面模式図である。 シール部27の概略構成を表わす平面図である。 カソード側プレート31の形状を示す平面図である。 アノード側プレート33の形状を示す平面図である。 中間プレート32の形状を示す平面図である。 連通孔51を含む断面の様子を表わす説明図である。 連通孔51の様子を平面的に拡大して示す説明図である。 連通孔151が形成された燃料電池の断面模式図である。 連通孔の形状の変形例の一例を表わす説明図である。 連通孔の形状の変形例の一例を表わす説明図である。
符号の説明
10…燃料電池
20…単セル
21…電解質膜
22…MEA
23…ガス拡散層
24,25…ガス流路形成部
27…シール部
30…ガスセパレータ
31…カソード側プレート
32…中間プレート
33…アノード側プレート
35〜38…辺
40〜45…穴部
48…冷媒孔
50〜53…連通孔
54〜57…連通部
151…連通孔
160…傾斜面

Claims (11)

  1. 燃料電池であって、
    電解質層と、
    前記電解質層上に形成される電極層と、
    前記電極層のさらに外側に配置されるガスセパレータと、
    前記電解質層、前記電極層および前記ガスセパレータの積層方向に平行に配置され、前記電極上を通過したガスが流れるガス排出マニホールドと
    を備え、
    前記ガスセパレータは、前記電極層に対向する側の表面において開口し、前記電極上を通過したガスが流入する複数のガス排出口と、前記ガス排出口と前記ガス排出マニホールドとを、前記ガスセパレータの内部を介して連通させるガス連通路と、を有し、
    前記ガス排出口は、径および/または幅が異なる複数の平面図形を一部が重なるように組み合わせた形状を有する
    燃料電池。
  2. 請求項1記載の燃料電池であって、
    前記ガス排出口は、前記電極層と前記ガスセパレータとの間に形成されるガス流路を流れるガスが最初に到達する端部側に、径および/または幅がより小さい部分が形成されている
    燃料電池。
  3. 請求項1または2記載の燃料電池であって、さらに、
    前記電極層と、前記ガスセパレータとの間に、導電性多孔質体から成るガス流路形成部を備え、
    前記ガスセパレータにおける前記ガス流路形成部と接する表面は、前記ガス流路形成部表面に比べて、液体との接触角が同等、あるいは、より小さくなる材料によって形成されている
    燃料電池。
  4. 請求項1ないし3いずれか記載の燃料電池であって、
    前記ガス排出口は、径の異なる2つの円の一部を重ねた形状を有する
    燃料電池。
  5. 請求項4記載の燃料電池であって、
    前記ガス排出口は、径の異なる2つの円の一部を重ねて外周を滑らかな曲線にした形状を有する
    燃料電池。
  6. 請求項1ないし5いずれか記載の燃料電池であって、
    前記ガス連通路が前記ガス排出口に接続する接続部の内壁には、前記ガス排出口における径および/または幅がより小さい部分に接続する部分の方が、前記ガス排出口における径および/または幅がより大きい部分に接続する部分よりも、液体との接触角が小さくなる処理が施されている
    燃料電池。
  7. 請求項6記載の燃料電池であって、
    前記接触角が小さくなる処理は、接触角がより小さくなる材料で被覆する処理と、接触角がより小さくなるように表面形状を変化させる処理とのうちの少なくともいずれか一方を含む処理である
    燃料電池。
  8. 燃料電池用ガスセパレータであって、
    前記燃料電池内において、前記燃料電池用ガスセパレータを含む部材の積層方向に平行となるように、燃料電池内を貫通して形成されるガスマニホールドを形成する穴部と、
    前記燃料電池用ガスセパレータの一方の表面で開口する複数の開口部を有すると共に、前記開口部と前記穴部とを、前記燃料電池用ガスセパレータの内部を介して連通させる連通路と
    を備え、
    前記開口部は、径および/または幅が異なる複数の平面図形を一部が重なるように組み合わせた形状を有する
    燃料電池用ガスセパレータ。
  9. 請求項8記載の燃料電池用ガスセパレータであって、
    前記開口部は、前記燃料電池用ガスセパレータの外周により近い近接部と、前記燃料電池用ガスセパレータの外周から解離した解離部とを有し、
    前記解離部は、前記近接部よりも、径および/または幅がより小さく形成されている
    燃料電池用ガスセパレータ。
  10. 請求項8または9記載の燃料電池用ガスセパレータであって、
    前記連通路が前記開口部に接続する接続部の内壁には、前記開口部における径および/または幅がより小さい部分に接続する部分の方が、前記開口部における径および/または幅がより大きい部分に接続する部分よりも、液体との接触角が小さくなる処理が施されている
    燃料電池用ガスセパレータ。
  11. 請求項10記載の燃料電池用ガスセパレータであって、
    前記接触角が小さくなる処理は、接触角がより小さくなる材料で被覆する処理と、接触角がより小さくなるように表面形状を変化させる処理とのうちの少なくともいずれか一方を含む処理である
    燃料電池用ガスセパレータ。
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