JP2007292351A - 循環型冷水装置の運転制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 凝縮器の冷却能力の急変による水冷却用熱交換器の凍結を防止すること。
【解決手段】 冷媒を圧縮する圧縮機1,この圧縮機1の吐出冷媒を液化する凝縮器2,液化冷媒を減圧する膨張機構7および前記液化冷媒を蒸発させる水冷却用熱交換器3を備えた冷凍機4と、前記水冷却用熱交換器3にて冷却された水を負荷側へ循環して供給する水循環路5とを備える循環型冷水装置の運転制御方法であって、前記水冷却用熱交換器3の冷媒の温度または圧力が設定値以下となると前記圧縮機1を停止することを特徴とする循環型冷水装置の運転制御方法。
【選択図】 図1

Description

本発明は、食品冷却装置や空調設備等に冷水を供給する循環型冷水装置の運転制御方法に関するものである。
従来から、食品冷却装置や空調設備等に冷水を循環供給する冷水装置として、冷媒を圧縮する圧縮機,この圧縮機の吐出冷媒を液化する凝縮器および液化冷媒を蒸発させる水冷却用熱交換器を備えた冷凍機と、この水冷却用熱交換器にて冷却された水を負荷側へ循環して供給する水循環路とを備えたものが知られている(特許文献1参照)。
この出願の発明者らは、こうした冷水装置の開発過程において、前記凝縮器の冷却能力が急変すると、前記水冷却用熱交換器が凍結し、負荷側への冷水供給が停止してしまうという課題を見出した。
特開2004−325028公報
この発明が解決しようとする課題は、凝縮器の冷却能力の急変による水冷却用熱交換器の凍結を防止することである。
この発明は、前記課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、冷媒を圧縮する圧縮機,この圧縮機の吐出冷媒を液化する凝縮器,液化冷媒を減圧する膨張機構および前記液化冷媒を蒸発させる水冷却用熱交換器を備えた冷凍機と、前記水冷却用熱交換器にて冷却された水を負荷側へ循環して供給する水循環路とを備える循環型冷水装置の運転制御方法であって、前記水冷却用熱交換器の冷媒の温度または圧力が設定値以下となると前記圧縮機を停止することを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、前記凝縮器の冷却能力が急に大きくなって、前記水冷却用熱交換器の冷媒の温度または圧力が設定値以下となると、前記圧縮機が停止されて、前記水冷却用熱交換器の凍結が防止される。
この発明によれば、凝縮器の冷却能力の急変による水冷却用熱交換器の凍結を防止することができる。
つぎに、この発明の実施の形態について説明する。この実施の形態は、冷媒を圧縮する圧縮機,この圧縮機の吐出冷媒を液化する凝縮器,液化冷媒を減圧する膨張機構および前記液化冷媒を蒸発させる水冷却用熱交換器を備えた冷凍機と、前記水冷却用熱交換器にて冷却された水を負荷側へ循環して供給する水循環路とを備える循環型冷水装置の運転制御方法であって、前記水冷却用熱交換器の冷媒の温度または圧力が設定値以下となると前記圧縮機を停止することを特徴とする循環型冷水装置の運転制御方法である。
この方法の実施の形態は、冷媒を圧縮する圧縮機,この圧縮機の吐出冷媒を液化する凝縮器,液化冷媒を減圧する膨張機構および前記液化冷媒を蒸発させる水冷却用熱交換器を
備えた冷凍機と、前記水冷却用熱交換器にて冷却された水を負荷側へ循環して供給する水循環路と、前記水冷却用熱交換器の冷媒の温度または圧力が設定値以下となると前記圧縮機を停止する制御手段とを備える循環型冷水装置によって実現される。
この実施の形態においては、前記冷凍機側で、前記圧縮機により圧縮された冷媒が前記凝縮器にて凝縮液化された後、減圧下にある前記水冷却用熱交換器にて蒸発し、前記水循環路の水を冷却する。冷却された水は、負荷側へ供給され、負荷により放熱した後前記水冷却用熱交換器へ還流して再び冷却される。この水冷却作用において前記凝縮器の冷却能力が急に大きくなると、前記凝縮器にて液化された冷媒の温度および圧力が急激に低下する。この温度低下に起因する前記水冷却用熱交換器の冷媒の温度または圧力が前記設定値以下となると、前記圧縮機が停止される。
前記圧縮機を停止しないと、前記低温の液化冷媒が前記膨張機構で減圧されて、さらに低温となって、前記水冷却用熱交換器へ供給されるので、同水冷却用熱交換器の蒸発温度が低下して同水冷却用熱交換器が凍結することになる。この実施の形態では、未然に前記圧縮機が停止されるので、前記水冷却用熱交換器の凍結が防止される。
ここで、この実施の形態の各構成要素を説明する。前記冷凍機は、前記圧縮機,前記凝縮器,膨張弁やキャピラリーチューブなどの膨張機構(減圧器と称することができる。),前記水冷却用熱交換器の冷媒側熱交換部を順次配管接続して冷凍サイクルを構成している。
前記凝縮器は、好ましくは、空冷式の熱交換器とするが、これに限定されるものではない。空冷式熱交換器とした場合は、前記凝縮器を冷却するための送風機を付設し、好ましくは、インバータなどの回転数制御装置を具備する。
前記水冷却用熱交換器は、冷媒側熱交換部と水側熱交換部と有し、両熱交換部を間接的に熱交換させる構成とする。そして、好ましくは、プレート型熱交換器とするが、これに限定されるものではなく、二重管式熱交換器とすることができる。
前記水冷却用熱交換器の水側熱交換部は、負荷側熱交換器および循環ポンプと接続されて前記負荷側熱交換器へ水を循環して供給する水循環路を構成する。前記負荷側熱交換器は、開放型熱交換器(たとえば、収容した被冷却物を直接冷却するために用いる冷却槽、冷水タンク等)だけでなく、間接型熱交換器(例えば、他の蓄熱媒体を間接的に熱交換するために用いる熱交換器等)も含む概念である。
前記制御手段は、前記水冷却用熱交換器の冷媒温度または圧力を検出する第一温度センサ,前記水側熱交換部出口の冷水温度を検出する第二センサ,前記凝縮器の液化冷媒の温度または圧力を検出する第三センサなどからの信号を入力して、予め記憶した水冷却プログラムに基づき、前記圧縮機,前記送風機,前記循環ポンプを制御する。
前記水冷却プログラムには、圧縮機制御プログラムと送風機制御プログラムを含んでいる。前記圧縮機制御プログラムには、前記水冷却用熱交換器の冷媒の温度または圧力が第一設定値以下で前記圧縮機を停止(OFF)し、前記第一設定値にディファレンシャル値を加えた値以上となると前記圧縮機を運転(ON)する前記水冷却用熱交換器の凍結防止プログラムを含んで構成される。
また、前記送風機制御プログラムには、前記凝縮器の液化冷媒温度が第二設定値以上の範囲で、液化冷媒温度が低くなるに連れて回転速度が低下するように前記送風機を連続的に可変速するとともに、前記第二設定値よりも低い範囲で前記送風機をON−OFF制御
する送風機可変速プログラムを含んで構成することができる。前記ONN−OFF制御は、前記液化冷媒温度が前記第二設定値からディファレンシャル値を引いた温度より低くなると前記送風機を停止(OFF)し、前記第二設定値を越えると前記送風機を運転(ON)する。ここで、前記の「連続的に可変速」とは、無段階および段階的な可変速制御を含む概念である。
前記圧縮機制御プログラムには、前記水側熱交換部の出口側の冷水温度が第三設定値以下となると前記圧縮機をOFFし、前記第三設定値にディファレンシャル値を加えた値以上となると前記圧縮機をONする第二の凍結防止プログラムを含ませることができる。前記第三設定値は、前記水循環路の冷水の流量に応じて,すなわち流量の減少に対応して前記第三設定値を高くするように構成することができる。
この発明は、前記凝縮器の負荷の急変を伴う前記送風機のON−OFF制御を行う実施の形態に好適に実施され、前記送風機のつぎの実施の形態を含む。
この実施の形態は、冷媒を圧縮する圧縮機,この圧縮機の吐出冷媒を液化する凝縮器,液化冷媒を減圧する膨張機構および前記液化冷媒を蒸発させる水冷却用熱交換器を備えた冷凍機と、この水冷却用熱交換器にて冷却された水を負荷側へ循環して供給する水循環路とを備える循環型冷水装置の運転制御方法であって、前記水冷却用熱交換器の冷媒の温度または圧力が第一設定値以下となると前記圧縮機を停止するとともに、前記凝縮器を冷却する送風機を備え、前記液化冷媒の温度が第二設定値以上の範囲では前記送風機を前記液化冷媒温度が低くなるに連れて回転速度が低くなるように連続的に可変速制御し、前記第二設定値より低い範囲では前記送風機をON−OFF制御することを特徴とする循環型冷水装置の運転制御方法である。
以下、この発明の運転方法を実施した循環型冷水装置の具体的実施例1を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、同実施例1を示す概略構成図であり、図2は、同実施例1の圧縮機制御プログラムの要部を説明するフローチャート図であり、図3は、同実施例1の送風機制御プログラムの要部を説明するフローチャート図である。なお、図1の実線矢視,破線矢視はそれぞれ、水の流れ方向,冷媒の流れ方向を示している。
図1を参照して、前記循環型冷水装置は、冷媒を圧縮する圧縮機1,この圧縮機1の吐出冷媒を液化する凝縮器2および液化冷媒を蒸発させる間接熱交換型の水冷却用熱交換器3を備えた冷凍機4と、前記水冷却用熱交換器3にて冷却された冷水を負荷側へ循環して供給する水循環路5と、前記圧縮機1などを制御する制御手段としての制御器6を主要部として備えている。
ここで、この実施例1の各構成要素を説明する。前記冷凍機4は、前記圧縮機1,前記凝縮器2,膨張弁(減圧弁)7,前記水冷却用熱交換器3の冷媒側熱交換部8を順次配管接続して冷凍サイクルを構成している。
前記凝縮器2は、これを冷却するためのファン9およびこれを駆動するモータ10を含む送風機11を付設している。前記モータ10には、インバータからなる回転数制御装置(図示省略)を具備している。
前記水冷却用熱交換器3は、前記冷媒側熱交換部8と水側熱交換部12とを間接的に熱交換させる公知の構造のプレート型熱交換器としている。このプレート型熱交換器は、冷媒が流れる並列の複数パス(図示省略)を有し、水の流れと冷媒の流れとが対向流となるように構成されている。このプレート型熱交換器は、並行流型とすることができる。
前記水側熱交換部12は、負荷側熱交換器としての冷却槽13と循環ポンプ14と直列に接続されて前記水循環路5を構成している。
前記冷却槽13は、食品などの被冷却物(図示省略)が水中に収容されて冷却されるが、この冷却槽13内の冷水を負荷(図示省略)へポンプ(図示省略)にて供給するように構成することができる。
前記制御器6は、前記冷媒側熱交換部8の入口温度を検出する第一温度センサ15,前記凝縮器2の出口側の液化冷媒の温度を検出する第二温度センサ16,前記水側熱交換部12出口の冷水温度を検出する第三温度センサ17などからの信号を入力して、予め記憶した水冷却プログラムに基づき、前記圧縮機1,前記送風機11,前記循環ポンプ14を制御するように構成されている。
前記水冷却プログラムには、図2に示すような圧縮機制御プログラムと、図3に示すような送風機制御プログラムを含んでいる。
前記圧縮機制御プログラムには、前記第一温度センサ15による検出温度がが第一設定値T1(水が凍結する虞のある温度)以下で前記圧縮機1をOFFし、前記第一設定値T1にディファレンシャル値Aを加えた値以上となると前記圧縮機1をONする第一凍結防止プログラムを含んで構成される。
また、前記送風機制御プログラムには、前記第二温度センサ16による検出温度が第二設定値T2以上の温度範囲で、液化冷媒温度が低くなるに連れて回転速度が低下するように前記送風機11を連続的に可変速するとともに、前記第二設定値T2よりも低い温度範囲で、前記第二設定値T2からディファレンシャル値Bを引いた値より低くなると前記送風機11をOFFし、前記第二設定値T2となると前記送風機11をONする送風機可変速プログラムを含んで構成されている。前記検出温度が前記第二設定値(この値に小許の値を加えた値でも良い)を越えるとON−OFF制御から可変速制御へ移行する。
また、前記圧縮機制御プログラムには、前記第三温度センサ17により検出される前記水側熱交換部の出口側の冷水温度が第三設定値T3(凍結が生ずる虞のある温度)以下となると前記圧縮機をOFFし、前記第三設定値T3にディファレンシャル値Cを加えた値以上となると前記圧縮機をONする第二の凍結防止プログラムを含んで構成されている。
以上の構成の実施例1の動作を図1〜図3に基づいて説明する。まず、図1において、全体的な動作を説明する。前記圧縮機1および前記送風機11がONされると、前記圧縮機1の吐出冷媒が前記凝縮器2において凝縮され、液化冷媒は、前記膨張弁7にて減圧されて、前記冷媒側熱交換部8にて蒸発した後、前記圧縮機1に吸い込まれる。
また、前記循環ポンプ14のONにより、前記冷却槽13内の被冷却媒体である水を一定流量で水循環路5を介して前記水側熱交換部12へ供給する。前記水冷却用熱交換器3における間接熱交換により所定温度まで冷却された冷水は、前記水循環路5を通して前記冷却槽13に到達する。前記冷却槽13に食品が収容されているときは、食品は冷水により所定温度まで冷却される。
そして、食品を冷却した冷水は、このとき前記食品により負荷を受けて所定温度まで上昇するが、前記水循環路5を介して前記水冷却用熱交換器3の水側熱交換部12を通過するときに熱交換を受けて所定温度まで冷却される。前記第三温度センサ17により検出される前記水側熱交換部12出口温度が前記第三設定値T3となると、前記圧縮機1および
前記送風機11をOFFし、前記第三設定値T3+Cとなると前記圧縮機1をONし、これを繰り返すことで、前記水側熱交換部12出口温度を前記第三設定値T3〜T3+Cに維持する。
つぎに、同実施例1の凍結防止動作を図2および図3に基づいて説明する。前記圧縮機1は、図2のプログラムで制御される。まず、処理ステップS1(以下、処理ステップSNは、単にSNと称する。)において、前記圧縮機1をONして、S2へ移行し、前記第一温度センサ15により検出される前記冷媒側熱交換部8の入口冷媒温度が前記第一設定値T1以下かどうかを判定する。NOが判定されると、S1へ戻って前記圧縮機1の運転を継続する。
S2において、前記第一温度センサ15による検出温度が前記第一設定値T1以下となると、YESが判定され、S3へ移行して、前記圧縮機1をOFFする。S4において、前記検出温度が前記第一設定値T1+Aとなると、YESが判定され、S1へ戻って、前記圧縮機1が再起動される。
他方、前記送風機11は、図3のプログラムにより制御される。まず、S11において、前記送風機11がONされる。ついで、S12において、前記凝縮器2の出口冷媒温度が前記第二設定値T2以上かどうかが判定される。起動時は、前記液化冷媒温度は高いので、YESが判定され、S13へ移行して、前記モータ10が前記液化冷媒温度に応じてインバータにより無段階に回転速度が制御される。この可変速制御は、前記液化冷媒温度が低くなるに連れて、前記モータ10の回転速度を低下させる制御であり、この制御により、前記液化冷媒温度は第二設定値近傍に維持される。その結果、前記冷媒側熱交換部8での蒸発温度が安定的に制御され、前記圧縮機1のON−OFFの少ない制御を実現できる。
そして、S12において、前記液化冷媒温度が前記第二設定値T2より低下すると、S14へ移行してON−OFF制御に切り替わる。ここでは、前記液化冷媒温度が前記第二設定値T2−B以下となると前記送風機11がOFFされ、前記液化冷媒温度が前記第二設定値T2となるとONされる。前記液化冷媒温度が前記第二設定値T2を越えると、S15でYESが判定されると、S11へ戻り、S12でYESが判定されて、前記送風機11の可変速制御に切り替わる。
前記のON−OFF制御時において、前記送風機11がOFFからONへと再起動すると、前記液化冷媒が急激に低下することにより、前記冷媒側熱交換部8の温度が急激に低下して前記第一温度センサ15による検出温度が前記第一設定値T1以下となる場合がある。そうなると、前述のように図2のS2において、YESが判定され、前記圧縮機1がOFFされる結果、前記液化冷媒の温度低下による前記水側熱交換部12での凍結を防止することができる。
この凍結防止作用において、この実施例1では、前記複数パスのプレート型熱交換器としていることにより、前記圧縮機1を停止せずに容量制御(前記圧縮機1の回転数を低下させて運転)した場合、冷媒の流れが前記複数パスを偏流して流れる結果、凍結し易くなる。しかしながら、この実施例1では、前記圧縮機1を停止するようにしているので、容量制御する場合と比較して凍結防止をより確実に行うことができる。
前記送風機11のON−OFF制御による風量の急増により、前記液化冷媒温度が急激に低下して前記冷媒側熱交換部8の温度が前記第一設定値T1以下となって、凍結を生ずる虞があるが、この実施例1によれば、前記圧縮機1が停止されるので、前記水冷却用熱交換器3の凍結防止を確実に行うことができるという効果を奏する。
この発明の運転方法を実施した循環型冷水装置の実施例1の概略構成図である。 同実施例1の圧縮機制御制御グラムの要部を示すフローチャート図である。 同実施例1の送風機制御制御グラムの要部を示すフローチャート図である。
符号の説明
1 圧縮機
2 凝縮器
3 水冷却用熱交換器
4 冷凍機
5 水循環路
6 制御器(制御手段)
11 送風機
15 第一温度センサ

Claims (1)

  1. 冷媒を圧縮する圧縮機,この圧縮機の吐出冷媒を液化する凝縮器,液化冷媒を減圧する膨張機構および前記液化冷媒を蒸発させる水冷却用熱交換器を備えた冷凍機と、前記水冷却用熱交換器にて冷却された水を負荷側へ循環して供給する水循環路とを備える循環型冷水装置の運転制御方法であって、
    前記水冷却用熱交換器の冷媒の温度または圧力が設定値以下となると前記圧縮機を停止することを特徴とする循環型冷水装置の運転制御方法。
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