JP5496161B2 - 冷凍サイクルシステム - Google Patents

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この発明は、例えば、冷凍サイクル回路(冷媒回路)を構成し、負荷に対して加熱、冷却等する冷凍サイクルシステムに関するものである。特に水等(流体)を負荷とするものである。
従来の技術として、例えば独立した2つの冷凍サイクル回路を、水配管等で構成する水等の負荷側流体が流れる流路(以下、水流路と称す)の上流側と下流側にそれぞれ設置し、2カ所でそれぞれの蒸発温度で水等の流体を冷却等する運転を行う冷凍サイクル回路を採用するシステムがある(例えば、特許文献1参照)。また、このようなシステムでは、圧縮機を並列に設置し、吸入側の配管で冷媒を分岐させ、吐出側の配管で合流させる冷凍サイクル回路を構成している。
ここで、例えば、水流路を循環回路とし、負荷流体である水を温水、冷水にして供給して対象空間の空気を加熱、冷却するヒートポンプ式の空気調和機においては、冷媒と負荷流体の熱交換を行う水熱交換器として、プレート熱交換器を用いることが一般的である。
特開2008−267722号公報
上記の特許文献1のような従来技術では、任意に設定された目標水温に対して、水流路出口側に設置した水温センサーの検知に係る出口水温が低い場合や高い場合に、圧縮機の容量(冷媒吐出量)変動によって能力を調節して目標水温となるようにしている。そして、例えば、目標水温に制御するのに圧縮機全数を駆動させると能力過多となり水配管の出口水温が目標水温に対して低くなる場合には、圧縮機の駆動台数を減少させ、全体の能力を減少させて目標水温に制御している。
ここで、例えば、圧縮機2台を用いて冷凍サイクルシステムの運転をする場合、上流側冷凍サイクル回路と下流側冷凍サイクル回路の圧縮機の駆動台数を1台ずつとした運転を行うことができる。このような運転では、例えば上流側冷凍サイクル回路と下流側冷凍サイクル回路とで蒸発温度を異なる温度に設定し、2段階で出口水温の調整をすることで、1つの冷凍サイクル回路で出口水温を調整する場合に比べて平均の蒸発温度を高くすることができ、運転効率を向上させることができる。このとき、特許文献1のような圧縮機を並列した構成では、熱交換器内の冷媒側流路は1系統である。このため、圧縮機を1台駆動しても冷媒と負荷流体の伝熱面積が減少しない。
ただ、例えば引用文献1では、1つの冷凍サイクル回路で圧縮機を並列に設置しているため、圧縮機の潤滑を行うための冷凍機油が、一方の圧縮機に偏って流入し、他方の圧縮機においては冷凍機油が枯渇して圧縮機が焼き付きを起こす可能性がある。例えば、このような焼き付きを防止するため、冷凍機油の偏りに関係なく焼き付かないように、冷凍サイクル回路内に多量に冷凍機油を封入させておくことがある。この場合、吐出量における冷媒の割合が少なくなるため、所定量の冷媒を吐出させるために圧縮機の入力が増加することとなる。
そこで、さらに効率のよい運転を行えるような構成等を有する冷凍サイクルシステムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る冷凍サイクルシステムは、圧縮機、熱源側熱交換器、絞り装置及び流路を流れる負荷側流体との熱交換を行う負荷側熱交換器を配管接続して構成する冷凍サイクル回路を複数有する冷凍サイクル装置を備え、冷凍サイクル装置を負荷側流体の流れに沿って流路に複数台配置し、流路に対して最上流側に位置する冷凍サイクル装置に流入する負荷側流体の入口温度を検知する入口温度検知手段と、流路に対して最下流側に位置する冷凍サイクル装置から流出する負荷側流体の出口温度を検知する出口温度検知手段と、出口温度と、任意に設定された出口温度の目標温度との差に基づいて、圧縮機の駆動台数及び駆動に係る圧縮機の容量を決定し、圧縮機の駆動台数を複数台と決定したとき、出口温度と入口温度との差である出入口温度差とあらかじめ定めた基準温度差とに基づいて、出入口温度差が基準温度差以上である場合には、複数台の冷凍サイクル装置がそれぞれ有する各1の冷凍サイクル回路における負荷側流体との熱交換を優先して行う分散運転を行い、出入口温度差が基準温度差以上でない場合には、1台の冷凍サイクル装置の複数の冷凍サイクル回路における負荷側流体との熱交換を優先して行う集中運転を行う決定をする処理を行う制御装置とを備えるものである。
本発明によれば、複数の冷凍サイクル回路を有する複数の冷凍サイクル装置を、負荷側流体の流れに沿って流路に配置し、制御装置が、出口温度検知手段の検知に係る出口温度とその目標温度との差に基づいて、圧縮機の駆動台数及び駆動に係る圧縮機の容量を決定するようにし、このとき、各冷凍サイクル回路が独立しているため、駆動させる圧縮機を選択できる自由度が高く、システム全体としても効率のよい運転を選択して行うことができる。また、冷凍機油の偏り等を考慮して必要以上の冷凍機油を封入することもないため、冷媒を効率よく循環させることができ、システム全体でも効率のよい運転を行うことができる。そして、例えば、圧縮機を複数台駆動させる場合に、出入口温度差と基準温度差とに基づいて分散運転か集中運転かを決定して運転するようにしたことで、高効率の冷凍サイクルシステムを得ることができる。
本発明の実施の形態1に係る冷凍サイクルシステムの構成を示す図である。 圧縮機1を2台用いた運転を行う場合の負荷側熱交換器4における冷媒と水との流れを示す図である。 蒸発温度と運転の効率との関係を説明するための図である。 圧縮機2台1蒸発運転における水温と冷媒の蒸発温度との関係を示す図である。 圧縮機2台2蒸発運転における水温と冷媒の蒸発温度との関係を示す図である。 出入口温度差と負荷側熱交換器4における蒸発温度との関係例を表す図である。 出入口温度差と負荷側熱交換器4におけるCOPとの関係例を表す図である。 p−h線図の例を示す図である。 制御装置7の処理のフローチャートを示す図である。 本発明の実施の形態2に係る冷凍サイクルシステムの構成を示す図である。
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1に係る冷凍サイクルシステムの構成を示す図である。図1の冷凍サイクルシステムにおいては、例えば空気調和等において熱の搬送媒体となる水、不凍液、ブライン等の流体(以下、代表して水とする)がシステムにおける負荷(冷熱、温熱の供給対象)となるものとする。図1に示すように、本実施の形態における冷凍サイクルシステムは、水流路10における水の流れに対して上流側に位置する上流側冷凍サイクル装置8a及び上流側冷凍サイクル装置8aより下流側に位置する下流側冷凍サイクル装置8bの2つの冷凍サイクル装置を有している。水流路10は配管等で構成され、水が流れる流路となる。特に限定するものではないが、例えば水流路10の配管を環状に接続して水が循環するようにしてもよい。ここで、本実施の形態の冷凍サイクルシステムは、水を冷却するものとして説明する。また、例えば以下で説明する温度、圧力の高低、上下関係等については、特に絶対的な値との関係で定まっているものではなく、システム、装置等における状態、動作等において相対的に定まるものとする。また、添字を付している機器等について、特に区別したり、特定したりする必要がない場合には、添字を省略して記載する場合もある。そして、特に限定するものではないが、ここでは同種の機器については性能が同じであるものとして説明を行う。
上流側冷凍サイクル装置8aは、第一の圧縮機1a、第一の熱源側熱交換器2a、第一の膨張弁3a、第一の負荷側熱交換器4aを配管接続により環状に連結した上流側第一冷凍サイクル回路を有している。また、第二の圧縮機1b、第一の熱源側熱交換器2a、第二の膨張弁3a、第一の負荷側熱交換器4aを配管接続により環状に連結した上流側第二冷凍サイクル回路を有している。ここで、上流側第一冷凍サイクル回路と上流側第二冷凍サイクル回路とにおいて、第一の負荷側熱交換器4aを共通して用いているが、後述するように、熱交換器内部における冷媒の流路(冷媒系統)が異なるため、冷凍サイクル回路としては独立している。
一方、下流側冷凍サイクル装置8bは、第三の圧縮機1c、第二の熱源側熱交換器2b、第三の膨張弁3c、第二の負荷側熱交換器4aを配管接続により環状に連結した下流側第一冷凍サイクル回路を有している。また、第四の圧縮機1d、第二の熱源側熱交換器2b、第四の膨張弁3d、第二の負荷側熱交換器4bを配管接続により環状に連結した下流側第二冷凍サイクル回路を有している。下流側第一冷凍サイクル回路と下流側第二冷凍サイクル回路とに関しても、第二の負荷側熱交換器4bを共通して用いているが、冷凍サイクル回路としては独立している。
圧縮機1は、吸入した冷媒に圧力を加えて吐出する(送り出す)。ここで、本実施の形態の圧縮機1は、インバータ回路(図示せず)により、制御装置7から送られた指令の信号に基づいて駆動周波数を任意に変化することができる。このため、圧縮機1は、全体として吐出容量(単位時間あたりの冷媒の吐出量)と、その吐出容量に伴って能力を変化させることができるインバータ圧縮機となる。熱源側熱交換器2は、例えば冷媒と空気(室外の空気)との熱交換を行う。本実施の形態では放熱器として機能し、熱交換器を通過する冷媒から放熱させる。このとき、例えば冷媒を凝縮して液化させるようにしてもよい。絞り装置となる膨張弁3は冷媒を減圧、圧縮機1に過度の液冷媒が戻らないように冷媒流量の調整等を行う弁である。特に限定するものではないが、制御装置7からの指令の信号に基づいて開度を調整することができる電子膨張弁であることが望ましい。
負荷側熱交換器4は冷媒と水とを熱交換させる熱交換器である。ここで、本実施の形態の負荷側熱交換器4はダブルサーキットのプレート熱交換器である。このため、熱交換器内において、冷媒が流れる流路については、第一冷凍サイクル回路と第二冷凍サイクル回路とに対して、それぞれ独立した流路を有している。このため、各冷凍サイクル回路を循環する冷媒が混合等することなく、熱交換器内を流れる水との間で熱交換を行う。本実施の形態では、水流路10の水を冷却するため、負荷側熱交換器4は蒸発器として機能し、熱交換器内を通過する冷媒を蒸発させ、気化させるものである。これにより、負荷側熱交換器4を通過する水は冷却される。また、本実施の形態では、負荷側熱交換器4をダブルサーキットのプレート熱交換器で構成し、2つの冷凍サイクル回路(第一の冷凍サイクル回路及び第二の冷凍サイクル回路)が共用することで、小型化、設置面積減少、水流路10となる配管削減等をはかることができるが、これに限るものではない。例えば、各冷凍サイクル回路がそれぞれ独立した熱交換器を有し、水流路10を流れる水を分岐させて各熱交換器に通過させた後に再度合流させるようにしてもよい。
ここで、各冷凍サイクル回路における各構成機器の動作等を冷媒の流れに基づいて説明する。圧縮機1は、冷凍サイクル回路において低圧部分となる吸入側から冷媒を吸入し、圧縮して高温・高圧の状態にして吐出する。吐出した冷媒は熱源側熱交換器2へ流入する。ここで圧縮機1は液状の冷媒(液冷媒)を過度に吸入すると破損する恐れがあるため、吸入側にアキュムレータを設ける等してもよい。熱源側熱交換器2は、例えば送風機、ポンプ等(図示せず)から供給される空気、水等と高温側冷媒との間で熱交換を行い冷媒を放熱させる。ここでは放熱により凝縮液化させる。凝縮液化した冷媒は膨張弁3を通過する。膨張弁3は、通過する凝縮液化した冷媒を減圧し、気液二相冷媒にする。減圧等した冷媒は負荷側熱交換器4に流入する。負荷側熱交換器4は、水との熱交換により冷媒を蒸発ガス化する。そして、蒸発ガス化した冷媒を圧縮機1が吸入し、吐出する。
一方、水流路10を流れる水は負荷側熱交換器4に流入し、冷媒との熱交換により冷却される。例えば、冷却された水を空気調和に用いる場合には、熱交換器(図示せず)における熱交換により空調対象空間の空気を冷却する。そして、空気を冷却により暖まった水を、再度負荷側熱交換器4に流入させて冷却する。
次に、図1に基づいて制御に係る装置について説明する。負荷流入側温度検知手段となる入口温度センサー5は、水流路10の最上流部(上流側冷凍サイクル装置8aへの流入部分)に取り付けられ、上流側冷凍サイクル装置8aに流入する水の温度を検知し、検知に係る信号を制御装置7に送る。また、負荷流出側温度検知手段となる出口温度センサー6は、水流路10の最下流部(下流側冷凍サイクル装置8bからの流出部分)に取り付けられ、下流側冷凍サイクル装置8bに流入する水の温度を検知し、検知に係る信号を制御装置7に送る。
制御装置7は、システム内の各機器の制御を行う。特に本実施の形態においては、出口温度センサー6からの信号に基づいて、出口温度センサー6の検知に係る水の出口温度(出口水温)と任意に設定された目標温度との差を演算する。そして、目標水温に対して出口水温が高いと判断したときには、システム全体として圧縮機1の容量を増加させ、目標水温に対して出口水温が低いと判断したときには圧縮機1の容量を減少させるものと判断する。容量に基づいて圧縮機1の駆動台数、駆動周波数を決定する。そして、決定した各圧縮機1に駆動周波数の指令を含む信号を送る。例えば、駆動中の各圧縮機1の駆動周波数を所定値まで下げたとしても、出口温度センサー6の検知温度が目標水温よりも低い場合には、より小さな容量に対応するために、圧縮機1の駆動台数を減少させる等の制御をする。そして、特に、本実施の形態では、圧縮機1の駆動台数が2台となる場合には、入口温度センサー5と出口温度センサー6との検知に係る温度に基づいて、どのような運転を行うかを決定処理して運転を行わせるように制御する。ここで、本実施の形態の制御装置7は、時間を計測するためのタイマー(図示せず)を有しているものとする。また、処理のために必要なデータを記憶する記憶手段(図示せず)を有している。
図2は圧縮機1を2台用いた運転を行う場合の負荷側熱交換器4における冷媒と水との流れを示す図である。本実施の形態における冷凍サイクルシステムが圧縮機1を2台駆動させた運転を行う場合、2通りの運転が考えられる。一方は、図2(a)に示すように、例えば上流側冷凍サイクル装置8aと下流側冷凍サイクル装置8bとが有する圧縮機1を各1台ずつ駆動させ、水流路10の水の流れに沿って複数箇所に配置した複数の冷凍サイクル装置8の負荷側熱交換器4で、分散による熱交換(冷却)を優先させて行う運転(分散運転)である(以下、ここでは圧縮機2台2蒸発運転と称する)。
もう一方は、図2(b)に示すように、例えば上流側冷凍サイクル装置8a又は下流側冷凍サイクル装置8bが有する圧縮機1を2台駆動させ、分散による熱交換よりも、冷凍サイクル装置8の複数の冷凍サイクル回路を用いて負荷側熱交換器4における伝熱面積の減少を抑えることを優先させて行う運転(集中運転)である(以下、ここでは圧縮機2台1蒸発運転と称する)。ここで、図2(b)では、圧縮機2台1蒸発運転の場合には、下流側冷凍サイクル装置8bが有する第三の圧縮機1c及び第四の圧縮機1dを駆動させて負荷側熱交換器4bにおいて熱交換を行い、水流路10を流れる水を冷却している。
上述したように、本実施の形態の負荷側熱交換器4に用いるプレート熱交換器では、冷媒側流路は冷凍サイクル装置に構成した独立した2つの冷媒回路に合わせて2系統に分かれている。水側流路は並列設置した第一の冷凍サイクル回路、第二の冷凍サイクル回路に対して共通となっている。
圧縮機2台2蒸発運転では、上流側冷凍サイクル装置8a及び下流側冷凍サイクル装置8bの圧縮機1を各1台停止しているために、各負荷側熱交換器4において、流路の一部では冷媒が流れず、冷媒と水との熱交換に係る伝熱面積が減少する。このため、負荷側熱交換器4の全伝熱面積で熱交換を行う場合に比べて蒸発温度が低下する。しかしながら、2台の負荷側熱交換器4を用いて、冷媒と水との間の熱交換の機会が2回ある(水の熱交換は2箇所で行われる)ため、高効率な2蒸発運転を行うことができる。
一方、圧縮機2台1蒸発運転では、負荷側熱交換器4の全伝熱面積で熱交換を行うことができるため、蒸発温度は低下しないが、負荷側熱交換器4は1台であるため、水との熱交換の機会は1回となる(水の熱交換は1箇所で行われる)。この伝熱面積に係る効果と2蒸発運転の効果は相反するものであり、圧縮機2台2蒸発運転と圧縮機2台1蒸発運転ではどちらが高効率であるかを検討する。
図3は蒸発温度と運転の効率との関係を説明するための図である。冷凍サイクル装置において、効率を考える上で、蒸発器における蒸発温度の設定が重要になる。例えば圧力、エンタルピーが点aに対応する状態の冷媒が圧縮機に吸入されているものとする。蒸発器における蒸発温度が高くなるようにすると、圧縮機の吸入側の冷媒の圧力、エンタルピーは、例えば点aから点a’に対応する状態に変化する。点aに対応する状態の冷媒を圧縮機が圧縮した場合には、例えば等エントロピ線に沿って点bに対応する圧力、エンタルピーへ冷媒の状態が変化する。一方、点a’に対応する状態の冷媒を圧縮機が圧縮した場合には、例えば等エントロピ線に沿って点b’に対応する圧力、エンタルピーへ冷媒の状態が変化する。このことから、蒸発温度が高くなることにより、dh分のエンタルピーが減少するため、圧縮機が冷媒に対して行う仕事も減少し、高効率となる。
図4は圧縮機2台1蒸発運転における水温と冷媒の蒸発温度との関係を示す図である。図4(a)は出入口水温差が10℃の場合を示し、図4(b)は出入口水温差が1℃の場合を示している。
図4(a)に示すように、出入口水温差10℃での圧縮機2台1蒸発運転の場合、負荷側熱交換器4の水流入口付近の水温と冷媒の蒸発温度との温度差は約10.7℃であり、水流出口付近では約1.0℃となっている。
ここで、交換熱量をQ、伝熱面積をA、熱伝達率をK、温度差をdTとしたとき、一般にQ=A×K×dTの関係で表せることが知られている。負荷側熱交換器4の水流入口付近では水温と冷媒の蒸発温度との温度差が大きいため、熱交換により冷媒が水を冷却するポテンシャルが大きく、交換熱量が大きくなる。また、負荷側熱交換器4の水流入口付近で多くの熱交換が行われるため、水流出口付近では、処理すべき交換熱量が少なくなり温度差が小さくなる。このため、熱交換を行うポテンシャルが小さくなってしまい、負荷側熱交換器4の下流部では熱交換器のポテンシャルが低下し、十分に機能していない。この傾向は水の出入口温度差が大きくなるほど顕著になる。
一方、図4(b)に示すように、出入口水温差1℃での圧縮機2台1蒸発運転の場合には、負荷側熱交換器4を流れる水の温度と冷媒の蒸発温度との温度差が水温と蒸発温度がほぼ並行に推移している。このため、熱交換器として有効に機能している。
図5は圧縮機2台2蒸発運転における水温と冷媒の蒸発温度との関係を示す図である。図5(a)は出入口水温差が10℃の場合を示し、図5(b)は出入口水温差が1℃の場合を示している。
図5(a)に示すように、出入口水温差10℃での圧縮機2台2蒸発運転の場合、負荷側熱交換器4aの水流入口付近の水温と冷媒の蒸発温度との温度差は約7.6℃である。また、負荷側熱交換器4bの水流入口付近の水温と冷媒の蒸発温度との温度差は約4.4℃である。このため、負荷側熱交換器4の水流入口付近の水温と冷媒の蒸発温度との温度差については、圧縮機2台1蒸発運転の場合に比べて温度差が小さい。
また、負荷側熱交換器4aの水流出口付近の水温と冷媒の蒸発温度との温度差は約4.4℃である。そして、負荷側熱交換器4bの水流出口付近の水温と冷媒の蒸発温度との温度差は約4.3℃である。このため、負荷側熱交換器4の水流出口付近の水温と冷媒の蒸発温度との温度差については、圧縮機2台2蒸発運転の場合に比べて温度差が大きい。
以上のことから、圧縮機2台1蒸発運転の場合に比べて、圧縮機2台2蒸発運転の方が全体としてdTを大きく保っており、負荷側熱交換器4のポテンシャルが十分に機能していることを示している。結果的に、圧縮機2台1蒸発運転における蒸発温度は6.2℃、圧縮機2台2蒸発運転の上流側冷凍サイクル装置と下流側冷凍サイクル装置の平均蒸発温度は7.0℃となり、出入口水温差が大きい場合は圧縮機2台2蒸発運転の方が高効率となる。
一方、図5(b)に示すように、出入口水温差1℃での圧縮機2台2蒸発運転の場合には、負荷側熱交換器4を流れる水の温度と冷媒の蒸発温度との温度差が水温と蒸発温度がほぼ並行に推移しているため、熱交換器として有効に機能している。ただ、伝熱面積減少の影響が大きく、負荷側熱交換器4における平均蒸発温度は3.4℃と、圧縮機2台1蒸発運転の場合における負荷側熱交換器4の蒸発温度4.5℃よりも低くなるため、圧縮機2台1蒸発運転より効率が悪い。
図6は出入口温度差と負荷側熱交換器4における蒸発温度との関係例を表す図である。図6は、出口水温が7℃となるようにし、出入口温度差を1〜10℃の幅で変化させたものである。圧縮機2台2蒸発運転の場合は、負荷側熱交換器4における平均蒸発温度を示している。前述したように、出入口温度差が小さい場合は、圧縮機2台2蒸発運転に比べて圧縮機2台1蒸発運転の方が蒸発温度が高い。出入口温度差が大きくなる場合は、圧縮機2台1蒸発運転に比べて圧縮機2台2蒸発運転の方が蒸発温度が高くなる。例えば、図6では出入口温度差が約6℃を境に圧縮機2台1蒸発運転と圧縮機2台2蒸発運転の蒸発温度が高くなる運転が入れ替わる。
図7は出入口温度差と負荷側熱交換器4におけるCOPとの関係例を表す図である。図7は、出口水温が7℃となるようにし、出入口温度差を1〜10℃の幅で変化させたものである。例えば、図7についても、出入口温度差が約6℃を境に圧縮機2台1蒸発運転と圧縮機2台2蒸発運転のCOPが高くなる運転が入れ替わる。これは、例えば図4に示したように、蒸発温度が上がることで、圧縮機1での仕事量を意味するエンタルピー差が小さくなるためである。
以上より、本実施の形態の冷凍サイクルシステムは、圧縮機1を2台運転させる場合には、水流路10における出入口温度差を考慮する。出入口温度差が例えば所定値より大きい温度差である場合には圧縮機2台2蒸発運転を行うようにし、出入口温度差が所定値以下となる温度差である場合には圧縮機2台1蒸発運転を行うようにする。ここでは、特に規定しないが、例えば、出入口温度差と所定値との大小関係が頻繁に切り替わり、運転の切り替えが頻繁に行われないようにするため、運転を切り替えた後、所定時間以上経過するまで切り替えが行えないようにする等の制御を行うようにしてもよい。
ここで、図7の例では、出入口温度差が約6℃を境にして、圧縮機2台1蒸発運転と圧縮機2台2蒸発運転とにおけるCOPが入れ替わっているが、入れ替わりが生じる出入口温度差は、負荷側熱交換器4、圧縮機1の特性等により変化する。このため、判断基準となる所定値については、試験等により機器の特性を把握した上で決定する。
プレート熱交換器である負荷側熱交換器4は、少なくとも2系統の冷媒側流路に冷媒を流した場合と、1系統の冷媒側流路に冷媒を流した場合とにおける伝熱性能を確認する。それぞれの状態での伝熱性能を確認することで、前述のように、Q=A×K×dTの関係から蒸発温度を推定することができる。
一方、熱源側熱交換器2にも、空気熱交換器やプレート熱交換器等を用いることが考えられるが、熱源側熱交換器2の性能についてもQ=A×K×dTの関係から凝縮温度を推定することができる。使用する熱交換器の種類によって特性が変化するため、駆動台数の切り替え等を決定するための基準温度等を設定する際に考慮する。
図8はp−h線図の例を示す図である。圧縮機効率ηは次式(1)で表される。ここで、hsは圧縮機の吸入側のエンタルピー、hdは圧縮機の吐出側のエンタルピー、hd’は圧縮機の吸入側から断熱圧縮等エントロピー変化した場合のエンタルピーのそれぞれの値である。
η=(hd−hs)/(hd’−hs) …(1)
圧縮機の入力は、圧縮機効率η、吸入圧力(蒸発圧力)、吸入温度及び吐出圧力(凝縮圧力)に基づいて推定することができる。ここで、吸入圧力、吐出圧力に対する圧縮機効率特性は予め測定しておくことで、データを得ることができる。そして、熱交換器の特性と圧縮機効率の特性からCOPを推定することが可能である。
そして、推定結果から、圧縮機2台2蒸発運転と圧縮機2台1蒸発運転とを切り替える温度差の基準温度を決定することができる。ここで、制御装置7が逐次COP演算を行って、状況によって圧縮機2台2蒸発運転と圧縮機2台1蒸発運転を切り替えるための基準温度を設定するようにしてもよい。
図9は制御装置7の処理のフローチャートを示す図である。図9に基づいて説明する。まず、STEP1では負荷側熱交換器4b(下流側冷凍サイクル装置8b)から流出する水の目標温度(目標水温)の設定がなされる。ここで、目標水温の設定に関しては、例えば、水流路10を流れる水の流量(流速)、水に搬送させる熱量等に基づいて、制御装置7が自動的に設定するようにしてもよいし、例えば使用者等が主導で設定するようにしてもよい。
STEP2では出口温度センサー6の検知に係る出口水温を確認する。そして、STEP3では、出口水温=目標水温であるかどうかを判断する。出口水温=目標水温であると判断すると、圧縮機1の容量変更等の処理を行わずにSTEP13に進む。ここでは、出口水温=目標水温を判断基準としているが、マージン等を設けるようにしてもよい。
一方、例えば出口水温が目標水温より高い場合には、負荷である水に供給する能力(熱量)が不足しているため、システム全体として圧縮機1の容量を増加させるようにする。一方、出口水温が目標水温より低い場合には、能力が過多であるため、システム全体として圧縮機1の容量を減少させるようにする。そこで、STEP4において、出口水温と目標水温との温度差に基づいて、システム全体として水への能力供給に必要な圧縮機1の容量を演算する。
そして、STEP5では、能力供給に必要な容量に基づき、圧縮機1の駆動台数を判断する。STEP6においては、圧縮機1を2台で駆動するかどうかを判断する。圧縮機1を2台で駆動しないものと判断すると、STEP7において、駆動させる圧縮機1と駆動周波数を設定して指令の信号を送り、STEP2に戻って処理を続ける。ここで、運転効率を維持するため、駆動台数を減らす以外は、駆動している圧縮機1はそのまま駆動させるように設定する。
駆動台数が増減する場合に、駆動、停止させる圧縮機1を決定する方法については特に限定するものではないが、例えば、特定の圧縮機1の駆動時間が他に比べて長くならないようにした方がよい。そこで、タイマーによる計時等により、各圧縮機1の積算駆動時間のデータを記憶手段に記憶させておく。そして、複数の圧縮機1の中からいずれを選択してもよい場合に、各圧縮機1の駆動時間がほぼ均等となるように、駆動する圧縮機1を選択すると、システム全体として信頼性を向上させることができる。また、圧縮機1の性能が異なる場合には、性能の違いに基づいた選択を行うようにしてもよい。
一方、STEP6において圧縮機1を2台で駆動させるものと判断すると、演算した容量に基づいて、圧縮機2台2蒸発運転又は圧縮機2台1蒸発運転のいずれの運転を行うかを選択するための処理を行う。このため、STEP8で出入口温度差を演算する。そして、STEP9では、出入口温度差が圧縮機2台2蒸発運転と圧縮機2台1蒸発運転の切り替えの基準となる基準温度差以上であるかどうかを判断する。基準温度差以上であると判断すると、上述したように圧縮機2台2蒸発運転の方が高効率であるため、STEP10で上流側冷凍サイクル装置8aと下流側冷凍サイクル装置8bにおいて各1台ずつの圧縮機1を駆動させるようにする。また、基準温度差以上でないと判断すると、圧縮機2台1蒸発運転の方が高効率であるため、STEP11で上流側冷凍サイクル装置8a又は下流側冷凍サイクル装置8bのどちらか一方の圧縮機1を2台駆動させる。そして、STEP12で駆動する各圧縮機1の駆動周波数を設定する。
ここで、駆動する圧縮機1の選択に対しては特に限定するものではないが、基本的には、駆動している圧縮機1はそのまま駆動させるように設定する方がよい。また、前述したように、例えば、特定の圧縮機1の駆動時間が他に比べて長くならないようにした方がよい。そこで、圧縮機2台2蒸発運転又は圧縮機2台1蒸発運転のいずれの運転を行うかを選択した後、タイマーの計時による各圧縮機1の積算駆動時間に基づいて駆動時間がほぼ均等となるように、駆動させる圧縮機1を選択するとシステム全体として信頼性を向上させることができる。
STEP13においては、目標水温に変更があったかどうかを判断する。変更があったものと判断すると、STEP1に戻って目標水温を設定する。また、変更がないと判断すると、STEP2に戻って処理を続ける。
ここで、出口水温が低い場合に圧縮機2台2蒸発運転を行うと、下流側冷凍サイクル装置8bの蒸発温度が過度に低下し、プレート熱交換器内の水が凍結する可能性がある。そこで、出入口温度差による判断で、圧縮機2台2蒸発運転を行うものと判断しても、出口水温が所定水温をより低いかどうかを判断し、低いと判断した場合には、圧縮機2台1蒸発運転の運転を行うようにしてもよい。このような判断を追加して行うことによりシステムとしての信頼性を高くすることができる。
また、圧縮機2台2蒸発運転と圧縮機2台1蒸発運転との切り替え基準となる出入口温度差に達したものと判断して即座に運転の切り替えを行うと、切り替え基準の温度差前後での運転状態となった場合には頻繁に切り替えが起こる。このため、運転状態が安定せず、出口水温が目標温度に収束しなくなる。そこで、例えば、制御装置7はタイマーの計時に基づいて、「切り替え後の運転を5分継続後」等の条件を設定することで、運転が頻繁に切り替わってしまうことを抑制することができ、運転状態を安定させることができる。
また、例えば本実施の形態の冷凍サイクルシステムにおいて圧縮機1を3台用いた運転を行う場合、2つの運転パターンが考えられる。一方は、上流側冷凍サイクル装置8aが有する圧縮機1を2台駆動させ、下流側冷凍サイクル装置8bが有する圧縮機1を1台駆動させて、上流側冷凍サイクル装置8aにおける負荷側熱交換器4aの伝熱面積減少を抑える運転である。
もう一方は、上流側冷凍サイクル装置8aが有する圧縮機1を1台駆動させ、下流側冷凍サイクル装置8bが有する圧縮機1を2台駆動させて、下流側冷凍サイクル装置8bにおける負荷側熱交換器4bの伝熱面積減少を抑える運転である。
上記2つの運転パターンを比較する。例えば、水は上流側冷凍サイクル装置8aの負荷側熱交換器4aで冷却された後、下流側冷凍サイクル装置8bの負荷側熱交換器4bで冷却される。このため、冷媒回路(負荷側熱交換器4)における蒸発温度は、上流側冷凍サイクル装置8a>下流側冷凍サイクル装置8bとなる。高効率な運転を行うには、冷凍サイクル装置8における蒸発温度が高い方がよいため、上流側冷凍サイクル装置8aの圧縮機1の駆動台数を2台とし、下流側冷凍サイクル装置8bの圧縮機1の駆動台数を1台とするのがよい。
ここで、水の出口温度が例えば所定温度より低くなると蒸発温度が下がる。このため、例えば下流側冷凍サイクル装置8bの負荷側熱交換器4bの流路内において水が凍結する可能性がある。そこで、例えば、制御装置7が、水の出口温度が所定温度より低いと判断すると、上流側冷凍サイクル装置8aの圧縮機の駆動台数を1台とし、下流側冷凍サイクル装置8bの駆動台数を2台とする制御を行うようにしてもよい。このようにして、負荷側熱交換器4bの伝熱面積を有効利用する制御を行うことにより、下流側冷凍サイクル装置8bにおける蒸発温度を上げて、水が凍結するリスクを低減させるようにしてもよい。
また、圧縮機1を3台駆動させる場合においても、3台圧縮機1の信頼性を向上させるために、圧縮機の総駆動時間を計測するためのタイマーにより、圧縮機1の総駆動時間が各冷凍サイクル装置において略均一になるように運転させてもよい。
以上のように、実施の形態1の冷凍サイクルシステムによれば、独立した冷凍サイクル回路を複数有する2つの冷凍サイクル装置8を、水流路10に対して直列に2箇所に配置する構成にしたので、駆動させる圧縮機1(冷媒を循環させる冷凍サイクル回路)の選択の自由度を高くすることができ、システム全体としても効率のよい運転を選択して行うことができる。また、入口温度センサー5及び出口温度センサー6を備え、制御装置7が出口温度とその目標温度との差に基づいて、圧縮機1の駆動台数及び駆動に係る圧縮機1の容量を決定するようにし、さらに、入口温度センサー5及び出口温度センサー6の検知に係る出入口温度差と基準温度差とに基づいて、例えば、圧縮機1を2台で駆動する場合に、圧縮機2台1蒸発運転か圧縮機2台2蒸発運転かを決定するようにしたので、蒸発温度及びCOPの高い方でシステムを運転することができ、高効率の冷凍サイクルシステムを得ることができる。
また、各冷凍サイクル回路がそれぞれ独立して冷媒を循環させるようにしているので、偏り等を考慮した量の冷凍機油を冷凍サイクル回路に封入する必要がなく、冷凍機油量を減らすことができ、効率よく運転することができる。特に負荷側熱交換器4をダブルサーキットのプレート熱交換器で構成することで、水流路10における配管を少なくし、コストダウン、システムの施工等を容易に行うことができる。
実施の形態2.
上述の実施の形態では、負荷側熱交換器4を蒸発器として機能する場合について説明したが、例えば、負荷側熱交換器4が放熱器等として機能し、水を加熱する場合についても適用することができる。
図10は本発明の実施の形態2に係る冷凍サイクルシステムの構成を示す図である。本実施の形態の冷凍サイクルシステムにおいては、各冷凍サイクル装置8の第一及び第二の冷凍サイクル回路において、冷媒の流れを切り替えるための流路切替装置9を有している。流路切替装置により切り替えることで、負荷側熱交換器4を放熱器(凝縮器)、蒸発器として機能させることができる。これにより、水流路10を流れる水の冷却、加熱を選択して行うことができ、利便性を向上させることができる。ここで、本実施の形態では、各冷凍サイクル装置8の各冷凍サイクル回路に流路切替装置9を設けるようにしたが、すべての冷凍サイクル回路に設けるか否かは特に限定するものではない。
また、外気の温度が低い場合に、熱源側熱交換器2を蒸発器として機能させると、着霜して、熱交換を阻害する場合がある。このような場合に、流路切替装置9を切り替えて圧縮機1から高温の冷媒を送り込むことで除霜を行うことができ、さらに利便性を向上させることができる。
実施の形態3.
上述の実施の形態では、2つの冷凍サイクル装置8を水流路10と直列に配置し、各冷凍サイクル装置8は、2つの独立した冷凍サイクル回路を構成するようにしたが、配置数、構成数については、特に限定しない。例えば、実施の形態1では、第一及び第二の冷凍サイクル回路を有する冷凍サイクル装置8を2台有し、圧縮機2台1蒸発運転又は圧縮機2台2蒸発運転を判定するため、圧縮機1を2台駆動させる場合について特別に判断するようにした。冷凍サイクル装置数、冷凍サイクル回路数が3以上の場合の判断は、任意に定めることができる。
1 圧縮機、1a 第一の圧縮機、1b 第二の圧縮機、1c 第三の圧縮機、1d 第四の圧縮機、2 熱源側熱交換器、2a 第一の熱源側熱交換器、2b 第二の熱源側熱交換器、3 膨張弁、3a 第一の膨張弁、3b 第二の膨張弁、3c 第三の膨張弁、3d 第四の膨張弁、4 負荷側熱交換器、4a 第一の負荷側熱交換器、4b 第二の負荷側熱交換器、5 入口温度センサー、6 出口温度センサー、7 制御装置、8 冷凍サイクル装置、8a 上流側冷凍サイクル装置、8b 下流側冷凍サイクル装置、9a 第一の流路切替え装置、9b 第二の流路切替え装置、9c 第三の流路切替え装置、9d 第四の流路切替え装置、10 水流路。

Claims (7)

  1. 圧縮機、熱源側熱交換器、絞り装置及び流路を流れる負荷側流体との熱交換を行う負荷側熱交換器を配管接続して構成する冷凍サイクル回路を複数有する冷凍サイクル装置を備え、
    前記冷凍サイクル装置を前記負荷側流体の流れに沿って前記流路に複数台配置し、
    前記流路に対して最上流側に位置する前記冷凍サイクル装置に流入する前記負荷側流体の入口温度を検知する入口温度検知手段と、
    前記流路に対して最下流側に位置する前記冷凍サイクル装置から流出する前記負荷側流体の出口温度を検知する出口温度検知手段と、
    前記出口温度と、任意に設定された前記出口温度の目標温度との差に基づいて、前記圧縮機の駆動台数及び駆動に係る圧縮機の容量を決定し、前記圧縮機の駆動台数を複数台と決定したとき、前記出口温度と前記入口温度との差である出入口温度差とあらかじめ定めた基準温度差とに基づいて、出入口温度差が基準温度差以上である場合には、前記複数台の冷凍サイクル装置がそれぞれ有する各1の冷凍サイクル回路における前記負荷側流体との熱交換を優先して行う分散運転を行い、出入口温度差が基準温度差以上でない場合には、1台の前記冷凍サイクル装置の複数の前記冷凍サイクル回路における前記負荷側流体との熱交換を優先して行う集中運転を行う決定をする処理を行う制御装置と
    を備えることを特徴とする冷凍サイクルシステム。
  2. 前記制御装置は、前記出入口温度差が前記基準温度差以上であると判断すると前記分散運転を行わせ、前記出入口温度差が前記基準温度差より小さいと判断すると前記集中運転を行わせることを特徴とする請求項1記載の冷凍サイクルシステム。
  3. 前記制御装置は、前記出口温度が設定温度以下であると判断すると、出入口温度差と基準温度差との関係に関わらず、前記集中運転を行わせることを特徴とする請求項1又は2記載の冷凍サイクルシステム。
  4. 時間を計測するためのタイマーをさらに備え、
    前記制御装置は、各圧縮機の積算駆動時間に基づいて、駆動させる圧縮機を選択する処理を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の冷凍サイクルシステム。
  5. 時間を計測するためのタイマーをさらに備え、
    前記制御装置は、前記出入口温度差と前記基準温度差とに基づいて運転を切り替えた後、所定時間以内は再度の切り替えを行わないようにすることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の冷凍サイクルシステム。
  6. 前記冷媒の循環経路を切り替えるための冷媒流路切替え手段を、前記1又は複数の冷凍サイクル回路に備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の冷凍サイクルシステム。
  7. 前記負荷側熱交換器は、ダブルサーキットのプレート熱交換器で構成することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の冷凍サイクルシステム。
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