JP5523296B2 - 空気調和装置 - Google Patents
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(空気調和装置の構成)
図1は、本発明の実施の形態1に係る空気調和装置の全体構成図であり、暖房運転における冷媒の流れを示すものである。
図1で示されるように、本実施の形態に係る空気調和装置は、室外機100、複数の室内機(室内機110〜112)及び外気処理機120によって構成されている。このうち、室外機100は、室外熱交換器1、室外熱交換器2、圧縮機3、アキュームレーター4、室外送風機5、切替装置6、切替装置7、室外膨張弁8、室外膨張弁9、逆止弁10、開閉弁10a、逆止弁11、圧力センサー12、圧力センサー13及び制御装置26を備えている。また、室内機110は、室内熱交換器14、室内送風機17、室内膨張弁20及び吸い込み温度検出手段(図示せず)を備えており、室内機111は、室内熱交換器15、室内送風機18、室内膨張弁21及び吸い込み温度検出手段(図示せず)を備えており、そして、室内機112は、室内熱交換器16、室内送風機19、室内膨張弁22及び吸い込み温度検出手段(図示せず)を備えている。そして、外気処理機120は、外気処理用熱交換器23、外気処理用送風機24、外気処理用膨張弁25及び吹き出し温度検出手段(図示せず)を備えている。さらに、外気処理機120が設置された部屋には、その室内温度を検出するための室内温度検出手段(図示せず)が設置されている。また、外気処理機120は、設置された部屋の換気を実施することを用途とするものであるので、常時運転させている必要があるものである。
なお、図1で示されるように、室外送風機5は、室外熱交換器1及び室外熱交換器2双方に外気を送り込む構成としているが、これに限定されるものではなく、室外熱交換器1及び室外熱交換器2それぞれ別に送風機が備えられる構成としてもよい。
次に、図1を参照しながら、本実施の形態に係る空気調和装置において、室外機100の室外熱交換器1及び室外熱交換器2が共に蒸発器として機能する場合の暖房運転(以下、「通常の暖房運転」という)の動作について説明する。
次に、図1を参照しながら、本実施の形態に係る空気調和装置において、室外機100の室外熱交換器1及び室外熱交換器2が共に凝縮器として機能する場合の冷房運転の動作について説明する。
図2は、従来の空気調和装置が除霜運転中に室内機の暖房運転を継続する動作(ノンストップ暖房運転)を実施する場合の冷媒の流れを示す図である。以下、図2を参照しながら、図1で示される本実施の形態に係る空気調和装置と同構成において実施されるノンストップ暖房運転の動作について説明する。
図3は、本発明の実施の形態1に係る空気調和装置が除霜運転中に室内機の暖房運転を制御する動作を実施する場合の冷媒の流れを示す図であり、図4は、同空気調和装置の除霜運転開始時における制御動作のフローを示す図である。以下、図3及び図4を参照しながら、外気処理機120から冷風が吹き出されることを抑制するために、複数の室内機に優先順位を設定し、室内機の運転台数を減少させる動作について説明する。また、図3においては、室外熱交換器2に対して除霜運転を実施する例を示しているが、これに限定されるものではなく、室外熱交換器1に対して除霜運転を実施するものとしてもよいのは言うまでもない。
制御装置26は、室内機110〜112における設定温度、及び、室内機110〜112それぞれに備えられた吸い込み温度検出手段によって検出された吸い込み温度を受信する。次に、制御装置26は、各室内機において、受信した設定温度と吸い込み温度との差が所定値α(例えば、2〜3℃)未満か否かを判定する。制御装置26は、所定値α未満と判定した場合、その室内機の動作を停止する。具体的には、制御装置26は、その室内機の室内膨張弁(室内膨張弁20〜22)を閉状態とし、かつ、室内送風機(室内送風機17〜19)の回転駆動を停止する。一方、所定値α以上と判定した場合、その室内機の運転を継続させる。制御装置26は、これらの判定動作を、すべての室内機について実施する。
制御装置26は、外気処理機120に備えられた吹き出し温度検出手段によって検出された吹き出し温度、及び、外気処理機120が設置された部屋に備えられた室内温度検出手段によって検出された室内温度を受信する。次に、制御装置26は、受信した吹き出し温度が室内温度よりも大きいか否かを判定する。制御装置26が吹き出し温度が室内温度よりも高いと判定した場合、ステップS7へ進む。一方、吹き出し温度が室内温度以下と判定した場合、ステップS3へ進む。
制御装置26は、運転している室内機のうち、その吸い込み温度が最も高い室内機を停止する。
なお、運転している室内機のうち、吸い込み温度が最も高く、かつ、その吸い込み温度が同一のものが複数ある場合は、所定の優先順位に基づいて、いずれかの室内機を停止し、あるいは、それらの室内機のうち任意に選択した室内機を停止させるものとすればよい。
制御装置26は、外気処理機120に備えられた吹き出し温度検出手段によって検出された吹き出し温度、及び、外気処理機120が設置された部屋に備えられた室内温度検出手段によって検出された室内温度を受信する。次に、制御装置26は、受信した吹き出し温度が室内温度よりも大きいか否かを判定する。制御装置26が吹き出し温度が室内温度よりも高いと判定した場合、ステップS7へ進む。一方、吹き出し温度が室内温度以下と判定した場合、ステップS5へ進む。
制御装置26は、運転している室内機があるか否かを判定する。制御装置26が運転している室内機があると判定した場合、ステップS3へ戻る。一方、運転している室内機がないと判定した場合、ステップS6へ進む。
制御装置26は、圧縮機3の回転速度を増速させる。このとき、制御装置26は、圧縮機3の吐出圧力が所定条件を満たすように回転速度を制御する。例えば、制御装置26は、圧力センサー12によって検出された圧縮機3の吐出圧力が所定範囲になるように、かつ、圧力センサー13によって検出された圧縮機3の吸入圧力が所定の圧力以上となるように制御すればよい。これによって、外気処理機120へ流入する高温の冷媒量が増加し、外気処理機120から冷風が吹き出されることを抑制することができる。
制御装置26は、室内機の停止動作について制御完了とし、除霜運転を継続する。
また、図4で示される室内機の停止動作制御は、除霜運転開始時に実施されるものとしているが、これに限定されるものではなく、この室内機の停止動作制御が終了した後に、除霜運転を開始するものとしてもよい。
また、図4におけるステップS3において、制御装置26は、運転している室内機のうち、その吸い込み温度が最も高い室内機を停止させるものとしているが、これに限定されるものではなく、例えば、運転している室内機のうち、吸い込み温度が所定温度(例えば、冷風感を感じさせない程度の目安となるものとして設定された最低限の温度)以上であり、かつ、その吸い込み温度が最も高い室内機を停止させるものとしてもよい。これによって、室内機を停止させることによる冷風感の発生を抑制することができる。
また、図4におけるステップS2及びステップS4において、室内温度を検出するものを、外気処理機120が設置された部屋に備えられた室内温度検出手段としているが、これに限定されるものではなく、例えば、外気処理機120が設置された部屋に設置されている室内機の吸い込み温度検出手段によって検出された吸い込み温度を、その部屋の室内温度として代用するものとしてもよい。
室外機100内の複数の熱交換器のいずれかを除霜運転させる場合、この熱交換器が凝縮器として機能するため、同様に凝縮器として機能する室内機の熱交換器も含め、凝縮器全体の容量が増加することになる。しかし、以上の構成及び動作のように、複数の室内機の運転の優先順位付けをして、優先順位の低い室内機を停止させることによって、凝縮器全体の容量を減少させることができ、これによって、圧縮機3の吐出圧力の低下を抑制し、外気処理機120の能力の低下を抑制することができる。その結果、暖房運転中において、外気処理機120から吹き出される外気による冷風感、及び、室温の低下を抑制することができる。また、外気処理機120は、換気を用途とするため、常時運転させる必要があるため、図3及び図4で示される動作による上記の効果は大きい。
実施の形態1に係る空気調和装置は、外気処理機120の吹き出し温度と、外気処理機120が設置された部屋の室内温度とを比較しながら、この吹き出し温度及び室内温度が所定条件を満たすまで、優先順位の低い室内機を停止させるというものであるのに対し、本実施の形態に係る空気調和装置は、予め外気処理機120に必要な熱量を算出して、その算出した熱量に基づいて、停止させる室内機の台数を決定するものである。以下、本実施の形態に係る空気調和装置について、実施の形態1に係る空気調和装置の構成及び動作と相違する点を中心に説明する。
図5は、本発明の実施の形態2に係る空気調和装置における外気処理機120及び室内機の構成、及び、これらに設置された温度検出手段の配置を示す図である。
なお、図5(b)は、室内機110を例にして、その構成を示しているが、室内機111及び室内機112についても同様の構成を有する。すなわち、室内機111は、室内空気吸入ダクト111a及び室内空気吹出ダクト111bに接続され、飽和温度検出手段32b及び吸い込み温度検出手段33bを備えている。そして、室内機112は、室内空気吸入ダクト112a及び室内空気吹出ダクト112bに接続され、飽和温度検出手段32c及び吸い込み温度検出手段33cを備えている。
図6は、本発明の実施の形態2に係る空気調和装置が除霜運転開始時における制御動作のフローを示す図であり、図7は、同空気調和装置における室内機の風量ノッチに対応した室内機の定格能力と温度差ΔT(後述)との相関図である。以下、図6及び図7を参照しながら、外気処理機120から冷風が吹き出されることを抑制するために、外気処理機120の必要熱量を算出して、その算出した熱量に基づいて、停止させる室内機を決定する動作について説明する。なお、後述するステップS11の動作終了時に、室内温度検出手段30によって検出される室内温度が、吹き出し温度検出手段31によって検出される吹き出し温度よりも高い場合に、ステップS12以降の動作が実施されるものとする。また、図7で示される風量ノッチに対応した定格能力と温度差ΔTとの相関関係のデータは、制御装置26が備える記憶手段(図示せず)等に記憶されているものとする。また、この図7は「ノッチH」、「ノッチM」及び「ノッチL」の3段階を有する室内機を例に図示している。
除霜運転開始後、制御装置26は、冷凍サイクルを安定状態にするため数分間、除霜運転を実施すると共に、すべての室内機について暖房運転を実施する。すなわち、制御装置26は、実施の形態1における図2で示したノンストップ暖房運転を数分間実施する。
制御装置26は、室内温度検出手段30によって検出された室内温度T1、及び、吹き出し温度検出手段31によって検出された吹き出し温度T2を受信する。そして、制御装置26は、外気処理機120から冷風を吹き出させないための必要熱量Qを下記の式(1)によって算出する。具体的には、制御装置26は、吹き出し温度T2が室内温度T1と同一となるために必要な熱量を算出する。
(Q:必要熱量[J/s]、A1:外気処理機120を流れる外気の風量[g/s]、c:空気の比熱[J/g・K]、T1:室内温度[℃]、T2:吹き出し温度[℃])
制御装置26は、室内機110の飽和温度検出手段32aによって検出された飽和温度T3、及び、室内機110の吸い込み温度検出手段33aによって検出された吸い込み温度T4を受信する。次に、制御装置26は、温度差ΔTを下記の式(2)によって算出する。
制御装置26は、吸い込み温度T4の高い室内機の順から、熱量Qiを積算していき、下記の式(3)を満たす時点で、積算された熱量Qiに対応する室内機を停止させる。
(Q:外気処理機120の必要熱量、Qi:室内機が発揮する熱量)
制御装置26は、室内機の停止動作について制御完了とし、除霜運転を継続する。
以上の構成及び動作のように、予め外気処理機120に必要な熱量を算出して、その算出した熱量に基づいて、停止させる室内機の台数を決定して停止させた状態において、除霜運転及び暖房運転を実施するので、外気処理機120から冷風が吹き出されるのを抑制し、冷風感、及び、室温の低下を抑制することができる。
Claims (10)
- 外気と熱交換を実施する複数の室外熱交換器と、冷媒を圧縮する圧縮機とを有する室外機と、
室内空気と熱交換を実施する室内熱交換器を有する、少なくとも1つ以上の室内機と、
外気と熱交換を実施する外気処理用熱交換器を有し、前記室内機と冷媒配管によって並列に接続され、その熱交換が実施された空気を室内へ吹き出す外気処理機と、
冷媒を減圧させる膨張装置と、
前記外気処理機が設置された室内の温度である室内温度を検出する室内温度検出手段と、
前記外気処理機が吹き出す空気の温度である吹き出し温度を検出する吹き出し温度検出手段と、
前記圧縮機の回転数制御及び前記膨張装置の開度調整を実施する制御装置と、
を備え、
前記圧縮機、前記室内熱交換器、前記膨張装置、並びに、前記室外熱交換器及び前記外気処理用熱交換器が環状に冷媒配管によって接続されることによって冷凍サイクル回路が構成され、
前記室内機が複数ある場合は、互いに冷媒配管によって並列に接続され、
前記制御装置は、暖房運転中において、前記圧縮機から吐出されるガス冷媒を送ることによって、複数の前記室外熱交換器のうちいずれかを凝縮器として機能させて除霜する除霜運転の実施時に、前記吹き出し温度検出手段によって検出された前記吹き出し温度である吹き出し検出温度が、前記室内温度検出手段によって検出された前記室内温度である室内検出温度よりも低くならないように、前記室内機のいずれか又は全ての運転を停止させる
ことを特徴とする空気調和装置。 - 前記室外熱交換器を凝縮器又は蒸発器として機能させるために、前記圧縮機から吐出されたガス冷媒の流路を切り替える切替装置を備えた
ことを特徴とする請求項1記載の空気調和装置。 - 前記室内機に吸い込まれる空気の温度である吸い込み温度を検出する吸い込み温度検出手段を備え、
前記制御装置は、前記暖房運転中において、前記除霜運転を実施する場合に、前記室内機の設定温度と、前記吸い込み温度検出手段によって検出された前記吸い込み温度である吸い込み検出温度との差が所定値未満であるとき、該室内機の運転を停止させる
ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の空気調和装置。 - 前記制御装置は、前記除霜運転を実施する場合に、前記室内検出温度が、前記吹き出し検出温度以上である場合、運転している前記室内機のうち、その前記吸い込み検出温度が最も高い前記室内機の運転を停止させ、該停止動作を前記吹き出し検出温度が前記室内検出温度よりも高くなるまで継続する
ことを特徴とする請求項3記載の空気調和装置。 - 前記制御装置は、前記室内検出温度が前記吹き出し検出温度以上である場合、かつ、運転している前記室内機がない場合、前記圧縮機の回転数を増速させる
ことを特徴とする請求項4記載の空気調和装置。 - 前記圧縮機が吐出する冷媒の圧力である吐出圧力を検出する吐出圧力検出手段と、
前記圧縮機が吸入する冷媒の圧力である吸入圧力を検出する吸入圧力検出手段と、
を備え、
前記制御装置は、前記吐出圧力検出手段によって検出された前記吐出圧力である吐出検出圧力が所定範囲になるように、かつ、前記吸入圧力検出手段によって検出された前記吸入圧力が所定圧力以上となるように、前記圧縮機の回転数を増速させる
ことを特徴とする請求項5記載の空気調和装置。 - 前記室内熱交換器中の冷媒の飽和温度を検出する飽和温度検出手段と、
前記室内機が吸い込む空気の温度である吸い込み温度を検出する吸い込み温度検出手段と、
を備え、
前記制御装置は、
前記室内検出温度が前記吹き出し検出温度よりも高い場合に、前記吹き出し検出温度が前記室内検出温度と同一となるための必要熱量を算出し、
前記吸い込み温度検出手段によって検出された前記吸い込み温度である吸い込み検出温度が高い前記室内機から順に、前記飽和温度検出手段によって検出された前記飽和温度である検出飽和温度と前記吸い込み検出温度との差に基づいて、該室内機が発揮する熱量を算出して、該熱量を積算していき、
該積算量が、前記必要熱量を超えた場合、前記積算量に含まれる前記熱量を算出したすべての前記室内機の運転を停止させる
ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の空気調和装置。 - 前記室内機は、前記膨張装置として、前記室内熱交換器に接続された室内膨張装置を備え、
前記制御装置は、前記室内機の運転を停止させる場合、前記室内膨張装置を閉状態とすることによって該室内機の運転を停止させる
ことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の空気調和装置。 - 前記制御装置は、前記除霜運転中において、除霜が実施されている前記室外熱交換器に流通させる冷媒量を一定量に制御する
ことを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の空気調和装置。 - 前記圧縮機が吐出する冷媒の圧力である吐出圧力を検出する吐出圧力検出手段と、
を備え、
前記室外機は、前記膨張装置として、前記室外熱交換器に接続された室外膨張装置を備え、
前記制御装置は、前記除霜運転中において、前記吐出圧力検出手段によって検出された吐出圧力に基づいて、除霜が実施されている前記室外熱交換器に接続された前記室外膨張装置の開度を調整することによって、該室外熱交換器に流通させる冷媒量を一定量に制御する
ことを特徴とする請求項9記載の空気調和装置。
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