JP5523296B2 - 空気調和装置 - Google Patents

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本発明は、冷媒と空気とを熱交換する室外機、室内空気を吸込空気とする室内機、及び、外気を吸込空気とする外気処理機を備えた空気調和装置に関する。
従来の空気調和装置は、冷媒を圧縮又は膨張によって、高温又は低温にし、室外機及び室内機それぞれにおける熱交換器において、その冷媒と空気との温度差により熱交換が実施され、冷凍サイクルを形成する。このとき、熱交換器における熱交換量は吸い込まれる空気温度に大きく依存する。その結果、暖房運転実施中に外気温度が低い場合、室外機の熱交換器における冷媒温度が氷点下となって、熱交換器の表面に霜が付着し、それによって暖房能力が低下してしまうため、ある程度霜が付着した時点で、付着した霜を溶解させて除去する除霜運転が必要となる。
また、この除霜運転の際、『圧縮機1bから吐出された高温高圧の冷媒ガスは吐出配管10b、逆止弁16bを介して油分離器4へ流入する。そして油分離器4から高圧ガス配管8をへて開いている高圧ガス用開閉弁13x、13y、13zと冷媒ガス配管7x、7y、7zを介して室内熱交換器2x、2y、2zに流入し、ここで室内空気と熱交換されて冷され液化する。一方、圧縮機1aから吐出される高圧ガス冷媒はバイパス用開閉弁17aをへて減圧装置18aで減圧され、室外熱交換器2aに流入して熱交換により除霜して冷され飽和液状態となる。室内熱交換器2x、2y、2zで液化された冷媒は途中、電子膨張弁14x、14y、14zで減圧され飽和液状態になり、全開の電子膨張弁14aをへた室外熱交換器2aからの冷媒とともに、冷媒液配管6a、6x、6y、6zをへて中圧レシーバ5へ流入する。中圧レシーバ5の底部からの冷媒は冷媒液配管6bと電子膨張弁14bをへて室外熱交換器2bへ流入し、ここで外気と熱交換されてガス化する。ガス化した冷媒は低圧ガス配管7b、低圧冷媒ガス用開閉弁12bと低圧ガス配管9をへて均油タンク3へ流入する。均油タンク3から均油タンク出口配管20bをへた冷媒は熱交換器21bにより中圧レシーバ5内の冷媒と熱交換され加熱されて、吸入配管11bをへて圧縮機1bに戻る。』というように、室外機の熱交換器に対する除霜運転中に、全室内機の暖房運転を停止させずに継続運転させるもの(以下、「ノンストップ暖房運転」という)が提案されている(特許文献1参照)。
特開平10−267428号公報(第6頁、図5)
しかし、上記の特許文献1に記載されているものではない従来の空気調和装置においては、除霜運転時には、室内機において暖房運転ができないうえに、冷凍サイクルが冷房回路となるため、室内機から冷風が吹き出され、冷風感、及び、室温の低下を招くという問題点があった。さらに、外気処理機がある場合、その外気処理機が吸込んだ低温の外気を室内に吹き込むため、冷風感が強く、室内温度の低下を招くという問題点もあった。特に、除霜運転が必要となる低外気温の場合は、その問題が顕著である。
また、上記のように、特許文献1に記載された空気調和装置は、除霜運転時における冷風感を防止するために、室外機の熱交換器を分割し、除霜する熱交換器側に高温ガス冷媒を流すことによって除霜する一方、室内機へも高温ガス冷媒を流し、暖房運転を継続するノンストップ暖房運転が可能である。しかし、この場合、除霜していない側の熱交換器は蒸発器として機能するが、除霜している側の熱交換器は凝縮器として機能するため、蒸発器の容量が通常時より小さくなるうえに、除霜用の冷媒も必要となるため、室内機への冷媒の循環量が少なくなり、暖房能力が低下するという問題点がある。また、このノンストップ暖房運転によって、各室内機の暖房能力は低下するにしても、室内機の送風による冷風感は抑制することはできるが、空気調和装置のシステム内に各室内機に並列に接続された外気処理機が含まれている場合、この外気処理機は、室内空気ではなく外気を吸い込んで室内に吹き出すため、暖房運転にも関わらず、その吹き出し空気の温度が室内温度を下回る場合があり、冷風感、及び、室温の低下が発生するという問題点があった。特に、除霜運転は、外気温度が低い際に必要な運転であり、この外気処理機の吹き出し空気の温度が低下しやすい。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、室外機の除霜運転時に、室内において冷風感、及び、室温の低下を抑制することを目的とする。
本発明に係る空気調和装置は、外気と熱交換を実施する複数の室外熱交換器と、冷媒を圧縮する圧縮機とを有する室外機と、室内空気と熱交換を実施する室内熱交換器を有する、少なくとも1つ以上の室内機と、外気と熱交換を実施する外気処理用熱交換器を有し、前記室内機と冷媒配管によって並列に接続され、その熱交換が実施された空気を室内へ吹き出す外気処理機と、冷媒を減圧させる膨張装置と、前記外気処理機が設置された室内の温度である室内温度を検出する室内温度検出手段と、前記外気処理機が吹き出す空気の温度である吹き出し温度を検出する吹き出し温度検出手段と、前記圧縮機の回転数制御及び前記膨張装置の開度調整を実施する制御装置と、を備え、前記圧縮機、前記室内熱交換器、前記膨張装置、並びに、前記室外熱交換器及び前記外気処理用熱交換器が環状に冷媒配管によって接続されることによって冷凍サイクル回路が構成され、前記室内機が複数ある場合は、互いに冷媒配管によって並列に接続され、前記制御装置は、暖房運転中において、前記圧縮機から吐出されるガス冷媒を送ることによって、複数の前記室外熱交換器のうちいずれかを凝縮器として機能させて除霜する除霜運転の実施時に、前記吹き出し温度検出手段によって検出された前記吹き出し温度である吹き出し検出温度が、前記室内温度検出手段によって検出された前記室内温度である室内検出温度よりも低くならないように、前記室内機のいずれか又は全ての運転を停止させるものである。
本発明によれば、所定条件を満たす特定の室内機の運転を停止させることによって、除霜運転時に、外気処理機から冷風が吹き出されることを抑制し、冷風感、及び、室温の低下を抑制することができる。
本発明の実施の形態1に係る空気調和装置の全体構成図であり、暖房運転における冷媒の流れを示すものである。 従来の空気調和装置が除霜運転中に室内機の暖房運転を継続する動作を実施する場合の冷媒の流れを示す図である。 本発明の実施の形態1に係る空気調和装置が除霜運転中に室内機の暖房運転を制御する動作を実施する場合の冷媒の流れを示す図である。 本発明の実施の形態1に係る空気調和装置の除霜運転開始時における制御動作のフローを示す図である。 本発明の実施の形態2に係る空気調和装置における外気処理機120及び室内機の構成、及び、これらに設置された温度検出手段の配置を示す図である。 本発明の実施の形態2に係る空気調和装置の除霜運転開始時における制御動作のフローを示す図である。 本発明の実施の形態2に係る空気調和装置における室内機の風量ノッチに対応した室内機の定格能力と温度差ΔTとの相関図である。
実施の形態1.
(空気調和装置の構成)
図1は、本発明の実施の形態1に係る空気調和装置の全体構成図であり、暖房運転における冷媒の流れを示すものである。
図1で示されるように、本実施の形態に係る空気調和装置は、室外機100、複数の室内機(室内機110〜112)及び外気処理機120によって構成されている。このうち、室外機100は、室外熱交換器1、室外熱交換器2、圧縮機3、アキュームレーター4、室外送風機5、切替装置6、切替装置7、室外膨張弁8、室外膨張弁9、逆止弁10、開閉弁10a、逆止弁11、圧力センサー12、圧力センサー13及び制御装置26を備えている。また、室内機110は、室内熱交換器14、室内送風機17、室内膨張弁20及び吸い込み温度検出手段(図示せず)を備えており、室内機111は、室内熱交換器15、室内送風機18、室内膨張弁21及び吸い込み温度検出手段(図示せず)を備えており、そして、室内機112は、室内熱交換器16、室内送風機19、室内膨張弁22及び吸い込み温度検出手段(図示せず)を備えている。そして、外気処理機120は、外気処理用熱交換器23、外気処理用送風機24、外気処理用膨張弁25及び吹き出し温度検出手段(図示せず)を備えている。さらに、外気処理機120が設置された部屋には、その室内温度を検出するための室内温度検出手段(図示せず)が設置されている。また、外気処理機120は、設置された部屋の換気を実施することを用途とするものであるので、常時運転させている必要があるものである。
圧縮機3は、冷媒配管によって、切替装置6及び切替装置7それぞれに分岐して接続される。この切替装置6から延びた冷媒配管は逆止弁10を介して、そして、切替装置7から延びた冷媒配管は逆止弁11を介して、それぞれ合流する。この合流した冷媒配管は、室外機100外へ延びて分岐し、室内機110の室内熱交換器14、室内機111の室内熱交換器15、室内機112の室内熱交換器16、及び、外気処理機120の外気処理用熱交換器23にそれぞれ接続される。室内熱交換器14から延びた冷媒配管は室内膨張弁20を介して、室内熱交換器15から延びた冷媒配管は室内膨張弁21を介して、室内熱交換器16から延びた冷媒配管は室内膨張弁22を介して、そして、外気処理用熱交換器23から延びた冷媒配管は外気処理用膨張弁25を介して、それぞれ合流する。この合流した冷媒配管は、再び、室外機100内に入り込んで分岐し、室外膨張弁8を介して室外熱交換器1に、そして、室外膨張弁9を介して室外熱交換器2に、それぞれ接続される。この室外熱交換器1から延びた冷媒配管は切替装置6を介して、そして、室外熱交換器2から延びた冷媒配管は切替装置7を介して、合流し、アキュームレーター4に接続され、このアキュームレーター4から圧縮機3に接続される。以上のような構成で、冷媒配管による冷凍サイクルの回路が構成されている。
室外機100における室外熱交換器1及び室外熱交換器2には、これらに外気を送るための室外送風機5が設置されている。また、逆止弁10には、開閉弁10aが並列に接続されている。また、圧縮機3の吐出側冷媒配管には、圧力センサー12が設置され、そして、アキュームレーター4の入口側冷媒配管には、圧力センサー13が設置されている。そして、室外機100には、圧縮機3の回転数の制御等を実施する制御装置26が設置されている。
室内機110〜112における室内熱交換器14〜16には、それぞれに室内空気を送るための室内送風機17〜19が設置されている。また、外気処理機120における外気処理用熱交換器23には、この外気処理用熱交換器23に外気を送るための外気処理用送風機24が設置されている。
室外熱交換器1及び室外熱交換器2は、流入される冷媒と外気との間で熱交換を実施するものである。この際、これらの熱交換器の近傍に設置された室外送風機5によって、室外熱交換器1及び室外熱交換器2双方に外気が送られる。
なお、図1で示されるように、室外送風機5は、室外熱交換器1及び室外熱交換器2双方に外気を送り込む構成としているが、これに限定されるものではなく、室外熱交換器1及び室外熱交換器2それぞれ別に送風機が備えられる構成としてもよい。
圧縮機3は、吸入したガス冷媒を圧縮し、高温高圧のガス冷媒として吐出するものである。
アキュームレーター4は、圧縮機3の冷媒の吸い込み側に配置されており、余剰となった液冷媒を貯め、ガス冷媒のみを圧縮機3に送る機能を有する。
切替装置6及び切替装置7は、制御装置26によって、それぞれ室外熱交換器1及び室外熱交換器2を圧縮機3の吐出側(高圧側)又は吸入側(低圧側)に接続されるように、冷媒流路が切り替えられるものである。
室外膨張弁8及び室外膨張弁9は、流入する冷媒を膨張及び減圧させるものである。
逆止弁10は、後述するように、暖房運転において、切替装置6から複数の室内機へ向かう方向のみに冷媒を流通させるものである。また、逆止弁11は、後述するように、暖房運転において、切替装置7から複数の室内機へ向かう方向のみに冷媒を流通させるものである。
開閉弁10aは、後述するように、冷房運転において開状態とし、室内機から切替装置6へ向かう方向に冷媒を流通させるものである。
圧力センサー12は、前述のように、圧縮機3の吐出側冷媒配管に設置されており、その吐出側(高圧側)のガス冷媒の圧力(以下、吐出圧力という)を検出し、その検出した圧力情報を制御装置26に送信するものである。また、圧力センサー13は、前述のように、アキュームレーター4の入口側冷媒配管に設置されており、その入口側の冷媒の圧力、すなわち、圧縮機3の吸入側(低圧側)の圧力(以下、吸入圧力という)を検出し、その検出した圧力情報を制御装置26に送信するものである。
室内機110〜112における室内熱交換器14〜16は、流入される冷媒と、設置された部屋の室内空気との間で熱交換を実施するものである。この際、これらの熱交換器の近傍にそれぞれ設置された室内送風機17〜19によって、室内熱交換器14〜16それぞれに室内空気が送られる。
室内機110〜室内機112における室内膨張弁20〜22は、流入する冷媒を膨張及び減圧させるものである。
外気処理機120における外気処理用熱交換器23は、流入される冷媒と外気との間で熱交換を実施する。この際、この外気処理用熱交換器23の近傍に設置された外気処理用送風機24によって、外気処理用熱交換器23に外気が送られる。
外気処理機120における外気処理用膨張弁25は、流入する冷媒を膨張及び減圧させるものである。
制御装置26は、圧縮機3の回転数制御、室外送風機5、室内送風機17〜19及び外気処理用送風機24の送風量の制御、切替装置6及び切替装置7の流路の切り替え制御、室外膨張弁8、9、室内膨張弁20〜22及び外気処理用膨張弁25の開度制御等を実施し、本実施の形態に係る空気調和装置を総合的に制御するものである。また、制御装置26には、室内機110〜112に備えられた吸い込み温度検出手段、外気処理機120に備えられた吹き出し温度検出手段、及び、外気処理機120が設置された部屋に備えられた室内温度検出手段が接続されている。各検出手段は、検出した温度情報を制御装置26に送信する。
なお、室外膨張弁8、9、室内膨張弁20〜22、及び、外気処理用膨張弁25は本発明の「膨張装置」に相当し、圧力センサー12は本発明の「吐出圧力検出手段」に相当し、そして、圧力センサー13は本発明の「吸入圧力検出手段」に相当する。
(通常の暖房運転)
次に、図1を参照しながら、本実施の形態に係る空気調和装置において、室外機100の室外熱交換器1及び室外熱交換器2が共に蒸発器として機能する場合の暖房運転(以下、「通常の暖房運転」という)の動作について説明する。
通常の暖房運転が実施される場合、制御装置26は、予め、開閉弁10aを閉状態とし、切替装置6及び切替装置7に対し室外熱交換器1及び室外熱交換器2がアキュームレーター4(圧縮機3の吸入側)に接続されるように流路を切り替える。室外機100における圧縮機3によって圧縮されたガス冷媒は、吐出された後、分岐する。分岐したガス冷媒のうち一方は、切替装置6及び逆止弁10を流通し、また、他方は、切替装置7及び逆止弁11を流通して、双方は再び合流する。合流したガス冷媒は、室外機100の外部へ流れ出た後、分岐して、室内機110の室内熱交換器14、室内機111の室内熱交換器15、室内機112の室内熱交換器16、及び、外気処理機120の外気処理用熱交換器23へ、それぞれ流入する。
この室内熱交換器14〜16に流入したガス冷媒は、それぞれの熱交換器に設置された室内送風機17〜19の回転駆動によって送られてくる室内空気と熱交換が実施され凝縮し、液冷媒又は気液二相冷媒となって、室内熱交換器14〜16それぞれから流出する。また、外気処理用熱交換器23に流入したガス冷媒は、外気処理用送風機24の回転駆動によって送られてくる外気と熱交換が実施され凝縮し、液冷媒又は気液二相冷媒となって、外気処理用熱交換器23から流出する。室内熱交換器14〜16から流出した冷媒は、室内膨張弁20〜22にそれぞれ流れ込み、膨張及び減圧される。また、外気処理用熱交換器23から流出した冷媒は、外気処理用膨張弁25に流れ込み、膨張及び減圧される。これら室内膨張弁20〜22及び外気処理用膨張弁25によって減圧された冷媒は、合流し、再び、室外機100内に流れ込む。
室外機100内に流れ込んだ冷媒は、分岐して、分岐した冷媒のうち一方は、室外膨張弁8に流れ込み、そして、他方は、室外膨張弁9に流れ込む。室外膨張弁8に流れ込んだ冷媒は、膨張及び減圧され、室外熱交換器1へ流入する。また、室外膨張弁9に流れ込んだ冷媒も、膨張及び減圧され、室外熱交換器2へ流入する。この室外熱交換器1及び室外熱交換器2に流入した冷媒は、室外送風機5の回転駆動によって送られてくる外気と熱交換が実施され蒸発し、ガス冷媒(液冷媒を含む場合もある)となる。そして、室外熱交換器1を流出したガス冷媒は、切替装置6を流通し、また、室外熱交換器2を流出したガス冷媒は、切替装置7を流通して、双方の冷媒はその後合流する。その合流した冷媒は、アキュームレーター4へ流入し、このアキュームレーター4は、ガス冷媒に含まれる余剰となった液冷媒を貯め、分離されたガス冷媒のみが圧縮機3に吸入され、再び、圧縮される。以上の動作を繰り返す。
(冷房運転)
次に、図1を参照しながら、本実施の形態に係る空気調和装置において、室外機100の室外熱交換器1及び室外熱交換器2が共に凝縮器として機能する場合の冷房運転の動作について説明する。
冷房運転が実施される場合、制御装置26は、予め、開閉弁10aを開状態とし、切替装置6及び切替装置7に対し室外熱交換器1及び室外熱交換器2が圧縮機3の吐出側に接続されるように流路を切り替える。室外機100における圧縮機3によって圧縮されたガス冷媒は、吐出された後、分岐する。分岐したガス冷媒のうち一方は、切替装置6を経由して、室外熱交換器1に流入し、他方は、切替装置7を経由して、室外熱交換器2に流入する。この室外熱交換器1及び室外熱交換器2に流入した冷媒は、室外送風機5の回転駆動によって送られてくる外気と熱交換が実施され凝縮し、液冷媒又は気液二相冷媒となって、室外熱交換器1及び室外熱交換器2それぞれから流出する。室外熱交換器1から流出した冷媒は、室外膨張弁8に流れ込み、膨張及び減圧され、室外熱交換器2から流出した冷媒は、室外膨張弁9に流れ込み、膨張及び減圧される。これらの室外膨張弁8によって減圧された冷媒及び室外膨張弁9によって減圧された冷媒は合流し、この合流した冷媒は、室外機100から流れ出る。
この室外機100から流れ出た冷媒は、分岐して、室内機110の室内膨張弁20、室内機111の室内膨張弁21、室内機112の室内膨張弁22、及び、外気処理機120の外気処理用膨張弁25へ、それぞれ流れ込む。この室内膨張弁20〜22及び外気処理用膨張弁25に流れ込んだ冷媒は、それぞれ膨張及び減圧される。室内膨張弁20〜22によって減圧された冷媒は、室内熱交換器14〜16にそれぞれ流入し、そして、外気処理用膨張弁25によって減圧された冷媒は、外気処理用熱交換器23に流入する。この室内熱交換器14〜16に流入した冷媒は、それぞれの熱交換器に設置された室内送風機17〜19の回転駆動によって送られてくる室内空気と熱交換が実施され蒸発し、ガス冷媒(液冷媒を含む場合もある)となって、室内送風機17〜19それぞれから流出する。また、外気処理用熱交換器23に流入した冷媒は、外気処理用送風機24の回転駆動によって送られてくる外気と熱交換が実施され蒸発し、ガス冷媒(液冷媒を含む場合もある)となって、外気処理用熱交換器23から流出する。これら室内熱交換器14〜16及び外気処理用熱交換器23から流出したガス冷媒は、合流し、再び、室外機100内に流れ込む。
室外機100内に流れ込んだガス冷媒は、開閉弁10aを流通して逆止弁10をバイパスし、切替装置6を経由して、アキュームレーター4に流入する。このとき、逆止弁11によって流通が妨げられることによって、切替装置7に向かって冷媒が流れることはない。アキュームレーター4は、ガス冷媒に含まれる余剰となった液冷媒を貯め、分離されたガス冷媒のみが圧縮機3に吸入され、再び、圧縮される。以上の動作を繰り返す。
なお、図1で示されるように、逆止弁10及び11のうち、逆止弁10のみに並列して開閉弁10aが設置されている構成としているが、これに限定されるものではない。すなわち、逆止弁10ではなく逆止弁11に開閉弁が並列接続されるものとしてもよく、あるいは、逆止弁10及び11双方に開閉弁が並列接続されるものとしてもよい。例えば、逆止弁11のみに開閉弁が並列接続された場合、上記の冷房運転において、室外機100内に流れ込んだガス冷媒は、その開閉弁を流通して逆止弁11をバイパスし、切替装置7を経由して、アキュームレーター4へ流入することになる。
(従来のノンストップ暖房運転)
図2は、従来の空気調和装置が除霜運転中に室内機の暖房運転を継続する動作(ノンストップ暖房運転)を実施する場合の冷媒の流れを示す図である。以下、図2を参照しながら、図1で示される本実施の形態に係る空気調和装置と同構成において実施されるノンストップ暖房運転の動作について説明する。
ノンストップ暖房運転が実施される場合、室外熱交換器2に対して除霜運転が実施されるものとし、制御装置26は、予め、開閉弁10aを閉状態とし、切替装置6に対し室外熱交換器1がアキュームレーター4(圧縮機3の吸入側)に接続されるように流路を切り替え、切替装置7に対し室外熱交換器2が圧縮機3の吐出側に接続されるように流路を切り替える。室外機100における圧縮機3によって圧縮されたガス冷媒は、吐出された後、分岐する。分岐したガス冷媒のうち一方は、切替装置6及び逆止弁10を流通し、室外機100の外部へ流れ出る。また、他方は、切替装置7を経由して、室外熱交換器2へ流入する。このとき、逆止弁10を流通した高圧のガス冷媒は、逆止弁11の作用によって、低圧側方向へは流れない。
圧縮機3から切替装置7を経由して室外熱交換器2に流入した高温高圧のガス冷媒は、室外送風機5の回転駆動によって送られてくる外気と熱交換が実施され凝縮すると共に、そのガス冷媒の熱によって、室外熱交換器2の表面に付着した霜を溶解させて除去する。そして、このガス冷媒は、凝縮することによって液冷媒又は気液二相冷媒となって、室外熱交換器2から流出する。室外熱交換器2から流出した冷媒は、室外膨張弁9に流れ込み、膨張及び減圧される。
室外機100の外部へ流れ出た冷媒は、その後、分岐して、室内機110〜112及び外気処理機120へ流入し、この室内機110〜112及び外気処理機120における動作は、通常の暖房運転と同様である。そして、室内膨張弁20〜22及び外気処理用膨張弁25によって減圧された冷媒は、合流し、再び、室外機100内に流れ込む。
室外機100内に流れ込んだ冷媒は、前述した室外膨張弁9によって膨張及び減圧された冷媒と合流した後、室外膨張弁8に流れ込み、膨張及び減圧され、室外熱交換器1へ流入する。この室外熱交換器1へ流入した冷媒は、室外送風機5の回転駆動によって送られてくる外気と熱交換が実施され蒸発し、ガス冷媒(液冷媒を含む場合もある)となる。そして、室外熱交換器1を流出したガス冷媒は、切替装置6を流通して、アキュームレーター4へ流入する。アキュームレーター4は、流入してきたガス冷媒に含まれる余剰となった液冷媒を貯め、分離されたガス冷媒のみが圧縮機3に吸入され、再び、圧縮される。以上の動作を繰り返す。
なお、上記のノンストップ暖房運転においては、室外熱交換器2に対して除霜運転を実施するものとしているが、これに限定されるものではなく、室外熱交換器1に対して除霜運転を実施するものとしてもよいのは言うまでもない。
以上のような図2で示されるノンストップ暖房運転においては、蒸発器として機能するのが室外熱交換器1のみと小さいにも関わらず、室内機110〜112における室内熱交換器14〜16、及び、外気処理機120における外気処理用熱交換器23、並びに、室外機100の室外熱交換器2が凝縮器として機能するため、凝縮作用が過大となる。その結果、圧縮機3の吐出圧力が低下し、室内機110〜112及び外気処理機120の暖房能力が低下し、特に、外気が低い場合、外気処理機120においては、その吹き出し温度が室温以下まで低下して室内に冷風が吹き込んでしまうことになる。
(除霜運転時における室内機及び外気処理機の制御)
図3は、本発明の実施の形態1に係る空気調和装置が除霜運転中に室内機の暖房運転を制御する動作を実施する場合の冷媒の流れを示す図であり、図4は、同空気調和装置の除霜運転開始時における制御動作のフローを示す図である。以下、図3及び図4を参照しながら、外気処理機120から冷風が吹き出されることを抑制するために、複数の室内機に優先順位を設定し、室内機の運転台数を減少させる動作について説明する。また、図3においては、室外熱交換器2に対して除霜運転を実施する例を示しているが、これに限定されるものではなく、室外熱交換器1に対して除霜運転を実施するものとしてもよいのは言うまでもない。
まず、図4を参照しながら、除霜運転開始時に、複数の室内機に優先順位を設定し、優先順位の低い室内機の運転を停止させる動作について説明する。また、除霜運転を開始させる条件としては、例えば、室外熱交換器1と室外膨張弁8との間の冷媒配管、及び、室外熱交換器2と室外膨張弁9との間の冷媒配管に冷媒温度検出手段を設け、室外熱交換器1と室外膨張弁8との間の冷媒温度検出手段によって検出された冷媒温度が所定値以下になった場合、室外熱交換器1について除霜運転を開始し、また、室外熱交換器2と室外膨張弁9との間の冷媒温度検出手段によって検出された冷媒温度が所定値以下になった場合、室外熱交換器2について除霜運転を開始するものとすればよい。
(S1)
制御装置26は、室内機110〜112における設定温度、及び、室内機110〜112それぞれに備えられた吸い込み温度検出手段によって検出された吸い込み温度を受信する。次に、制御装置26は、各室内機において、受信した設定温度と吸い込み温度との差が所定値α(例えば、2〜3℃)未満か否かを判定する。制御装置26は、所定値α未満と判定した場合、その室内機の動作を停止する。具体的には、制御装置26は、その室内機の室内膨張弁(室内膨張弁20〜22)を閉状態とし、かつ、室内送風機(室内送風機17〜19)の回転駆動を停止する。一方、所定値α以上と判定した場合、その室内機の運転を継続させる。制御装置26は、これらの判定動作を、すべての室内機について実施する。
(S2)
制御装置26は、外気処理機120に備えられた吹き出し温度検出手段によって検出された吹き出し温度、及び、外気処理機120が設置された部屋に備えられた室内温度検出手段によって検出された室内温度を受信する。次に、制御装置26は、受信した吹き出し温度が室内温度よりも大きいか否かを判定する。制御装置26が吹き出し温度が室内温度よりも高いと判定した場合、ステップS7へ進む。一方、吹き出し温度が室内温度以下と判定した場合、ステップS3へ進む。
(S3)
制御装置26は、運転している室内機のうち、その吸い込み温度が最も高い室内機を停止する。
なお、運転している室内機のうち、吸い込み温度が最も高く、かつ、その吸い込み温度が同一のものが複数ある場合は、所定の優先順位に基づいて、いずれかの室内機を停止し、あるいは、それらの室内機のうち任意に選択した室内機を停止させるものとすればよい。
(S4)
制御装置26は、外気処理機120に備えられた吹き出し温度検出手段によって検出された吹き出し温度、及び、外気処理機120が設置された部屋に備えられた室内温度検出手段によって検出された室内温度を受信する。次に、制御装置26は、受信した吹き出し温度が室内温度よりも大きいか否かを判定する。制御装置26が吹き出し温度が室内温度よりも高いと判定した場合、ステップS7へ進む。一方、吹き出し温度が室内温度以下と判定した場合、ステップS5へ進む。
(S5)
制御装置26は、運転している室内機があるか否かを判定する。制御装置26が運転している室内機があると判定した場合、ステップS3へ戻る。一方、運転している室内機がないと判定した場合、ステップS6へ進む。
(S6)
制御装置26は、圧縮機3の回転速度を増速させる。このとき、制御装置26は、圧縮機3の吐出圧力が所定条件を満たすように回転速度を制御する。例えば、制御装置26は、圧力センサー12によって検出された圧縮機3の吐出圧力が所定範囲になるように、かつ、圧力センサー13によって検出された圧縮機3の吸入圧力が所定の圧力以上となるように制御すればよい。これによって、外気処理機120へ流入する高温の冷媒量が増加し、外気処理機120から冷風が吹き出されることを抑制することができる。
(S7)
制御装置26は、室内機の停止動作について制御完了とし、除霜運転を継続する。
なお、上記の図4で示される動作について、ステップS7において室内機の停止動作制御を終了としているが、これに限定されるものではなく、除霜運転中、繰り返し実施するものとしてもよい。
また、図4で示される室内機の停止動作制御は、除霜運転開始時に実施されるものとしているが、これに限定されるものではなく、この室内機の停止動作制御が終了した後に、除霜運転を開始するものとしてもよい。
また、図4におけるステップS3において、制御装置26は、運転している室内機のうち、その吸い込み温度が最も高い室内機を停止させるものとしているが、これに限定されるものではなく、例えば、運転している室内機のうち、吸い込み温度が所定温度(例えば、冷風感を感じさせない程度の目安となるものとして設定された最低限の温度)以上であり、かつ、その吸い込み温度が最も高い室内機を停止させるものとしてもよい。これによって、室内機を停止させることによる冷風感の発生を抑制することができる。
また、図4におけるステップS2及びステップS4において、室内温度を検出するものを、外気処理機120が設置された部屋に備えられた室内温度検出手段としているが、これに限定されるものではなく、例えば、外気処理機120が設置された部屋に設置されている室内機の吸い込み温度検出手段によって検出された吸い込み温度を、その部屋の室内温度として代用するものとしてもよい。
次に、図3を参照しながら、本実施の形態に係る空気調和装置の除霜運転中の暖房運転の動作について説明する。ここで、図3においては、図4で示される室内機の停止動作によって、室内機110及び室内機111が停止している例を示す。
本実施の形態に係る空気調和装置において、暖房運転中に除霜運転が実施される場合、制御装置26は、予め、開閉弁10aを閉状態とし、切替装置6に対し室外熱交換器1がアキュームレーター4(圧縮機3の吸入側)に接続されるように流路を切り替え、切替装置7に対し室外熱交換器2が圧縮機3の吐出側に接続されるように流路を切り替える。室外機100における圧縮機3によって圧縮されたガス冷媒は、吐出された後、分岐する。分岐したガス冷媒のうち一方は、切替装置6及び逆止弁10を流通し、室外機100の外部へ流れ出る。また、他方は、切替装置7を経由して、室外熱交換器2へ流入する。このとき、逆止弁10を流通した高圧のガス冷媒は、逆止弁11の作用によって、低圧側方向へは流れない。
圧縮機3から切替装置7を経由して室外熱交換器2に流入した高温高圧のガス冷媒は、室外送風機5の回転駆動によって送られてくる外気と熱交換が実施され凝縮すると共に、そのガス冷媒の熱によって、室外熱交換器2の表面に付着した霜を溶解させて除去する。そして、このガス冷媒は、凝縮することによって液冷媒又は気液二相冷媒となって、室外熱交換器2から流出する。室外熱交換器2から流出した冷媒は、室外膨張弁9に流れ込み、膨張及び減圧される。ここで、制御装置26は、室外熱交換器2へ流入される冷媒量が一定量となるように、室外膨張弁9の開度を調整するとよい。室外熱交換器2へ流入される冷媒量が少な過ぎると、除霜運転が長くなってしまい、また、流入される冷媒量が多過ぎると、室外熱交換器2の表面に付着した霜の塊が剥離してしまうためである。制御装置26は、室外熱交換器2へ流入される冷媒量が所定量となるようにするために、例えば、圧力センサー12によって検出される圧縮機3の吐出圧力に基づいて、室外膨張弁9の開度を調整するものとすればよい。
室外機100の外部へ流れ出たガス冷媒は、分岐して、室内機112の室内熱交換器16、及び、外気処理機120の外気処理用熱交換器23へ、それぞれ流入する。このとき、室内機110及び室内機111は停止状態(室内膨張弁20及び室内膨張弁21が閉状態)なので、室内機110及び室内機111へは冷媒は流入しない。室内熱交換器16に流入したガス冷媒、室内熱交換器16に設置された室内送風機19の回転駆動によって送られてくる室内空気と熱交換が実施され凝縮し、液冷媒又は気液二相冷媒となって、室内熱交換器16から流出する。また、外気処理用熱交換器23に流入したガス冷媒は、外気処理用送風機24の回転駆動によって送られてくる外気と熱交換が実施され凝縮し、液冷媒又は気液二相冷媒となって、外気処理用熱交換器23から流出する。室内熱交換器16から流出した冷媒は、室内膨張弁22にそれぞれ流れ込み、膨張及び減圧される。また、外気処理用熱交換器23から流出した冷媒は、外気処理用膨張弁25に流れ込み、膨張及び減圧される。これら室内膨張弁22及び外気処理用膨張弁25によって減圧された冷媒は、合流し、再び、室外機100内に流れ込む。
室外機100内に流れ込んだ冷媒は、前述した室外膨張弁9によって膨張及び減圧された冷媒と合流した後、室外膨張弁8に流れ込み、膨張及び減圧され、室外熱交換器1へ流入する。この室外熱交換器1へ流入した冷媒は、室外送風機5の回転駆動によって送られてくる外気と熱交換が実施され蒸発し、ガス冷媒(液冷媒を含む場合もある)となる。そして、室外熱交換器1を流出したガス冷媒は、切替装置6を流通して、アキュームレーター4へ流入する。アキュームレーター4は、流入してきたガス冷媒に含まれる余剰となった液冷媒を貯め、分離されたガス冷媒のみが圧縮機3に吸入され、再び、圧縮される。以上の動作を繰り返す。
(実施の形態1の効果)
室外機100内の複数の熱交換器のいずれかを除霜運転させる場合、この熱交換器が凝縮器として機能するため、同様に凝縮器として機能する室内機の熱交換器も含め、凝縮器全体の容量が増加することになる。しかし、以上の構成及び動作のように、複数の室内機の運転の優先順位付けをして、優先順位の低い室内機を停止させることによって、凝縮器全体の容量を減少させることができ、これによって、圧縮機3の吐出圧力の低下を抑制し、外気処理機120の能力の低下を抑制することができる。その結果、暖房運転中において、外気処理機120から吹き出される外気による冷風感、及び、室温の低下を抑制することができる。また、外気処理機120は、換気を用途とするため、常時運転させる必要があるため、図3及び図4で示される動作による上記の効果は大きい。
なお、図1及び図3で示される室内機110〜112は、すべて異なる部屋に設置されるものとしてもよく、あるいは、例えば、室内機110及び室内機111が同室に、室内機112が別室に設置される構成としてもよい。このように、複数の室内機が、少なくとも2つ以上の部屋にわたって備えられる場合には、それぞれの部屋の室内温度は通常異なるので、上記の効果として高い効果を期待できるが、すべてが同室に設置されないことに制限するものではないことを付言しておく。
また、図1及び図3で示されるように、室外機100における熱交換器として室外熱交換器1及び室外熱交換器2の2つの熱交換器が設置されている構成としているが、これに限定されるものではなく、3つ以上の熱交換器が設置されるものとしてもよい。このとき、この複数の熱交換器のいずれかについて除霜運転が実施されている場合、必ず、いずれかは蒸発器としての通常の動作を実施する必要があるのは言うまでもない。
また、図1及び図3で示されるように、室内機として室内機110〜112の3台の構成となっているが、これに限定されるものではなく、2台又は4台以上であってもよい。
そして、図1及び図3で示されるように、外気処理機が1台のみの構成となっているが、これに限定されるものではなく、複数台が設置されるものとしてもよい。この場合においても、複数の外気処理機は常時運転させている必要がある。
実施の形態2.
実施の形態1に係る空気調和装置は、外気処理機120の吹き出し温度と、外気処理機120が設置された部屋の室内温度とを比較しながら、この吹き出し温度及び室内温度が所定条件を満たすまで、優先順位の低い室内機を停止させるというものであるのに対し、本実施の形態に係る空気調和装置は、予め外気処理機120に必要な熱量を算出して、その算出した熱量に基づいて、停止させる室内機の台数を決定するものである。以下、本実施の形態に係る空気調和装置について、実施の形態1に係る空気調和装置の構成及び動作と相違する点を中心に説明する。
(外気処理機120及び室内機110〜112の構成)
図5は、本発明の実施の形態2に係る空気調和装置における外気処理機120及び室内機の構成、及び、これらに設置された温度検出手段の配置を示す図である。
図5(a)で示されるように、外気処理機120には、室外から外気を取り込む外気吸入ダクト120a、及び、外気処理機120の外気処理用熱交換器23によって熱交換された外気を室内に送るための外気吹出ダクト120bが接続されている。また、外気処理機120が設置される部屋には、その室内温度を検出する室内温度検出手段30が設置され、外気処理機120には、吹き出される空気の温度(吹き出し温度)を検出する吹き出し温度検出手段31が設置されている。
室外から外気吸入ダクト120aに吸入された外気は、外気処理機120内を流通し、外気処理機120に設置された外気処理用熱交換器23内を流れる冷媒と熱交換を実施した後、外気吹出ダクト120bを流通して、室内に吹き出される。
図5(b)で示されるように、室内機110には、室内から室内空気を取り込む室内空気吸入ダクト110a、及び、室内機110の室内熱交換器14によって熱交換された室内空気を室内に再び戻すための室内空気吹出ダクト110bが接続されている。また、室内機110には、室内熱交換器14における冷媒の飽和温度を検出する飽和温度検出手段32a、及び、吸い込まれる空気の温度(吸い込み温度)を検出する吸い込み温度検出手段33aが設置されている。
なお、図5(b)は、室内機110を例にして、その構成を示しているが、室内機111及び室内機112についても同様の構成を有する。すなわち、室内機111は、室内空気吸入ダクト111a及び室内空気吹出ダクト111bに接続され、飽和温度検出手段32b及び吸い込み温度検出手段33bを備えている。そして、室内機112は、室内空気吸入ダクト112a及び室内空気吹出ダクト112bに接続され、飽和温度検出手段32c及び吸い込み温度検出手段33cを備えている。
室内から室内空気吸入ダクト110aに吸入された室内空気は、室内機110内を流通し、室内機110に設置された室内熱交換器14内を流れる冷媒と熱交換を実施した後、室内空気吹出ダクト110bを流通して、室内に吹き出される。この室内空気の流れは、室内機111及び室内機112についても同様である。
また、前述の室内温度検出手段30、吹き出し温度検出手段31、飽和温度検出手段32a〜32c及び吸い込み温度検出手段33a〜33cは、制御装置26に接続されており、それぞれ検出した温度情報を制御装置26に送信する。
本実施の形態に係る空気調和装置のその他の構成は、図1で示される実施の形態1に係る空気調和装置と同様である。
(除霜運転時における室内機及び外気処理機の制御)
図6は、本発明の実施の形態2に係る空気調和装置が除霜運転開始時における制御動作のフローを示す図であり、図7は、同空気調和装置における室内機の風量ノッチに対応した室内機の定格能力と温度差ΔT(後述)との相関図である。以下、図6及び図7を参照しながら、外気処理機120から冷風が吹き出されることを抑制するために、外気処理機120の必要熱量を算出して、その算出した熱量に基づいて、停止させる室内機を決定する動作について説明する。なお、後述するステップS11の動作終了時に、室内温度検出手段30によって検出される室内温度が、吹き出し温度検出手段31によって検出される吹き出し温度よりも高い場合に、ステップS12以降の動作が実施されるものとする。また、図7で示される風量ノッチに対応した定格能力と温度差ΔTとの相関関係のデータは、制御装置26が備える記憶手段(図示せず)等に記憶されているものとする。また、この図7は「ノッチH」、「ノッチM」及び「ノッチL」の3段階を有する室内機を例に図示している。
(S11)
除霜運転開始後、制御装置26は、冷凍サイクルを安定状態にするため数分間、除霜運転を実施すると共に、すべての室内機について暖房運転を実施する。すなわち、制御装置26は、実施の形態1における図2で示したノンストップ暖房運転を数分間実施する。
(S12)
制御装置26は、室内温度検出手段30によって検出された室内温度T1、及び、吹き出し温度検出手段31によって検出された吹き出し温度T2を受信する。そして、制御装置26は、外気処理機120から冷風を吹き出させないための必要熱量Qを下記の式(1)によって算出する。具体的には、制御装置26は、吹き出し温度T2が室内温度T1と同一となるために必要な熱量を算出する。
Q=A1×c×(T1−T2) (1)
(Q:必要熱量[J/s]、A1:外気処理機120を流れる外気の風量[g/s]、c:空気の比熱[J/g・K]、T1:室内温度[℃]、T2:吹き出し温度[℃])
(S13)
制御装置26は、室内機110の飽和温度検出手段32aによって検出された飽和温度T3、及び、室内機110の吸い込み温度検出手段33aによって検出された吸い込み温度T4を受信する。次に、制御装置26は、温度差ΔTを下記の式(2)によって算出する。
ΔT=T3−T4 (2)
そして、制御装置26は、現在設定されている室内機110の風量ノッチ、及び、図7で示される室内機の定格能力と温度差ΔTとの関係に基づいて、室内機110が発揮している熱量Qa[J/s]を算出する。
また、制御装置26は、室内機111及び室内機112についても同様に、室内機111については熱量Qb、室内機112については熱量Qcを算出する。これらの熱量Qa〜Qcを、総称して「熱量Qi」というものとする。
(S14)
制御装置26は、吸い込み温度T4の高い室内機の順から、熱量Qiを積算していき、下記の式(3)を満たす時点で、積算された熱量Qiに対応する室内機を停止させる。
Q≦ΣQi (3)
(Q:外気処理機120の必要熱量、Qi:室内機が発揮する熱量)
例えば、室内機110における吸い込み温度T4が最も高く、その次に室内機111における吸い込み温度T4が高く、かつ、下記の式(4)を満たす場合、制御装置26は、室内機110及び室内機111を停止させる。
Q≦(Qa+Qb) (4)
(S15)
制御装置26は、室内機の停止動作について制御完了とし、除霜運転を継続する。
上記のような場合における本実施の形態に係る空気調和装置の除霜運転中の暖房運転の動作は、実施の形態1における図3を参照しながら説明した動作と同様の動作となる。
(実施の形態2の効果)
以上の構成及び動作のように、予め外気処理機120に必要な熱量を算出して、その算出した熱量に基づいて、停止させる室内機の台数を決定して停止させた状態において、除霜運転及び暖房運転を実施するので、外気処理機120から冷風が吹き出されるのを抑制し、冷風感、及び、室温の低下を抑制することができる。
1、2 室外熱交換器、3 圧縮機、4 アキュームレーター、5 室外送風機、6、7 切替装置、8、9 室外膨張弁、10 逆止弁、10a 開閉弁、11 逆止弁、12、13 圧力センサー、14〜16 室内熱交換器、17〜19 室内送風機、20〜22 室内膨張弁、23 外気処理用熱交換器、24 外気処理用送風機、25 外気処理用膨張弁、26 制御装置、30 室内温度検出手段、31 吹き出し温度検出手段、32a〜32c 飽和温度検出手段、33a〜33c 吸い込み温度検出手段、100 室外機、110〜112 室内機、110a〜112a 室内空気吸入ダクト、110b〜112b 室内空気吹出ダクト、120 外気処理機、120a 外気吸入ダクト、120b 外気吹出ダクト。

Claims (10)

  1. 外気と熱交換を実施する複数の室外熱交換器と、冷媒を圧縮する圧縮機とを有する室外機と、
    室内空気と熱交換を実施する室内熱交換器を有する、少なくとも1つ以上の室内機と、
    外気と熱交換を実施する外気処理用熱交換器を有し、前記室内機と冷媒配管によって並列に接続され、その熱交換が実施された空気を室内へ吹き出す外気処理機と、
    冷媒を減圧させる膨張装置と、
    前記外気処理機が設置された室内の温度である室内温度を検出する室内温度検出手段と、
    前記外気処理機が吹き出す空気の温度である吹き出し温度を検出する吹き出し温度検出手段と、
    前記圧縮機の回転数制御及び前記膨張装置の開度調整を実施する制御装置と、
    を備え、
    前記圧縮機、前記室内熱交換器、前記膨張装置、並びに、前記室外熱交換器及び前記外気処理用熱交換器が環状に冷媒配管によって接続されることによって冷凍サイクル回路が構成され、
    前記室内機が複数ある場合は、互いに冷媒配管によって並列に接続され、
    前記制御装置は、暖房運転中において、前記圧縮機から吐出されるガス冷媒を送ることによって、複数の前記室外熱交換器のうちいずれかを凝縮器として機能させて除霜する除霜運転の実施時に、前記吹き出し温度検出手段によって検出された前記吹き出し温度である吹き出し検出温度が、前記室内温度検出手段によって検出された前記室内温度である室内検出温度よりも低くならないように、前記室内機のいずれか又は全ての運転を停止させる
    ことを特徴とする空気調和装置。
  2. 前記室外熱交換器を凝縮器又は蒸発器として機能させるために、前記圧縮機から吐出されたガス冷媒の流路を切り替える切替装置を備えた
    ことを特徴とする請求項1記載の空気調和装置。
  3. 前記室内機に吸い込まれる空気の温度である吸い込み温度を検出する吸い込み温度検出手段を備え、
    前記制御装置は、前記暖房運転中において、前記除霜運転を実施する場合に、前記室内機の設定温度と、前記吸い込み温度検出手段によって検出された前記吸い込み温度である吸い込み検出温度との差が所定値未満であるとき、該室内機の運転を停止させる
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の空気調和装置。
  4. 前記制御装置は、前記除霜運転を実施する場合に、前記室内検出温度が、前記吹き出し検出温度以上である場合、運転している前記室内機のうち、その前記吸い込み検出温度が最も高い前記室内機の運転を停止させ、該停止動作を前記吹き出し検出温度が前記室内検出温度よりも高くなるまで継続する
    ことを特徴とする請求項3記載の空気調和装置。
  5. 前記制御装置は、前記室内検出温度が前記吹き出し検出温度以上である場合、かつ、運転している前記室内機がない場合、前記圧縮機の回転数を増速させる
    ことを特徴とする請求項4記載の空気調和装置。
  6. 前記圧縮機が吐出する冷媒の圧力である吐出圧力を検出する吐出圧力検出手段と、
    前記圧縮機が吸入する冷媒の圧力である吸入圧力を検出する吸入圧力検出手段と、
    を備え、
    前記制御装置は、前記吐出圧力検出手段によって検出された前記吐出圧力である吐出検出圧力が所定範囲になるように、かつ、前記吸入圧力検出手段によって検出された前記吸入圧力が所定圧力以上となるように、前記圧縮機の回転数を増速させる
    ことを特徴とする請求項5記載の空気調和装置。
  7. 前記室内熱交換器中の冷媒の飽和温度を検出する飽和温度検出手段と、
    前記室内機が吸い込む空気の温度である吸い込み温度を検出する吸い込み温度検出手段と、
    を備え、
    前記制御装置は、
    前記室内検出温度が前記吹き出し検出温度よりも高い場合に、前記吹き出し検出温度が前記室内検出温度と同一となるための必要熱量を算出し、
    前記吸い込み温度検出手段によって検出された前記吸い込み温度である吸い込み検出温度が高い前記室内機から順に、前記飽和温度検出手段によって検出された前記飽和温度である検出飽和温度と前記吸い込み検出温度との差に基づいて、該室内機が発揮する熱量を算出して、該熱量を積算していき、
    該積算量が、前記必要熱量を超えた場合、前記積算量に含まれる前記熱量を算出したすべての前記室内機の運転を停止させる
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の空気調和装置。
  8. 前記室内機は、前記膨張装置として、前記室内熱交換器に接続された室内膨張装置を備え、
    前記制御装置は、前記室内機の運転を停止させる場合、前記室内膨張装置を閉状態とすることによって該室内機の運転を停止させる
    ことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の空気調和装置。
  9. 前記制御装置は、前記除霜運転中において、除霜が実施されている前記室外熱交換器に流通させる冷媒量を一定量に制御する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の空気調和装置。
  10. 前記圧縮機が吐出する冷媒の圧力である吐出圧力を検出する吐出圧力検出手段と、
    を備え、
    前記室外機は、前記膨張装置として、前記室外熱交換器に接続された室外膨張装置を備え、
    前記制御装置は、前記除霜運転中において、前記吐出圧力検出手段によって検出された吐出圧力に基づいて、除霜が実施されている前記室外熱交換器に接続された前記室外膨張装置の開度を調整することによって、該室外熱交換器に流通させる冷媒量を一定量に制御する
    ことを特徴とする請求項9記載の空気調和装置。
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