JP2006292351A - 冷凍空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エジェクタを用いた冷凍空調装置において、圧縮機吸入側に設けられた第2蒸発器の熱交換量を制御し圧縮機吸入を適切な状態に制御し、高効率かつ信頼性の高い冷凍空調装置を提供する。
【解決手段】圧縮機3、凝縮器または放熱器4、エジェクタ5、蒸発器を環状に接続した冷凍サイクルを有する冷凍空調装置において、蒸発器は、第1蒸発器8と、第2蒸発器9と、を備えるとともに、エジェクタ5からの冷媒を第1蒸発器8、第2蒸発器9に分配する液分配器6を、エジェクタ5と第1、第2蒸発器8、9の間に備え、第1蒸発器8の出口をエジェクタ5の吸引部に、第2蒸発器9の出口を圧縮機3に接続し、エジェクタ5は第1蒸発器8からの冷媒を吸引昇圧し、分配器6により第2蒸発器9に気液二相冷媒、または、液冷媒を供給する。
【選択図】図1

Description

この発明は、冷凍空調装置に係り、特にエジェクタを用いる冷凍空調装置に関するものである。
従来の冷凍空調装置に、エジェクタを用い、エジェクタ出口に気液分離器を設け、気液分離器で分離された液冷媒を蒸発器に供給し、蒸発器出口の冷媒をエジェクタに吸引昇圧させるとともに、気液分離器で分離されたガス冷媒を加熱器に供給し、加熱器で大きく加熱された冷媒を圧縮機に吸入させて圧縮機出口の吐出温度を所定値以上にしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、従来の別の冷凍空調装置として、エジェクタを用い、気液分離器で分離した液相冷媒をメイン蒸発器、サブ蒸発器に供給するとともに、気液分離器で分離した気相冷媒を温度作動式可変絞り弁を経て圧縮機吸入に供給し、エジェクタの効率が悪化した時に温度作動式可変絞り弁の可変絞り開度を狭くして、サブ蒸発器にも冷媒を流すようにしたものがある(例えば、特許文献2参照)。
特開2004−3804号公報(5―8頁、図1) 特開2000−283577号公報(1―7頁、図1)
しかし、従来の冷凍空調装置(特許文献1)の場合には、蒸発器と加熱器に冷媒を分配する前に気液分離器を用いていたため以下のような問題があった。まず、加熱器に供給される冷媒がガス冷媒となるため、加熱器での熱交換量は、最大でも冷媒が飽和ガス状態から蒸発器で冷却する負荷熱媒体と同じ温度のガスと変化するまでの熱量しか確保できず、熱交換量が限定されてしまう問題があった。従って加熱器にて装置の運転条件に応じて熱交換量を増加しようとしても、加熱器の熱交換量が不足し、装置運転者の要求に応じた能力を発揮できないという問題があった(なお、蒸発器を第1蒸発器とすれば、加熱器は第2蒸発器といえる)。
また、従来の冷凍空調装置の別の問題として、加熱器の冷媒状態を制御できないため、圧縮機の吸入温度が大きく上昇し、それに伴い圧縮機の吐出温度も過度に上昇し、圧縮機運転の信頼性が低下する問題があった。加熱器入口の冷媒状態は飽和ガス状態に固定されるので、加熱器出口の冷媒状態は熱交換量に応じて温度上昇したガス冷媒となる。そのため、いわゆる過負荷状態となり、加熱器で冷却する負荷熱媒体の温度が高くなり熱交換量が大きく増加した場合、それに応じて加熱器出口の冷媒温度、すなわち圧縮機吸入温度が大きく上昇する状態となり、吐出温度の過度の上昇を引き起こしていた。
また、従来の冷凍空調装置の別の問題として、冷凍サイクルを循環する冷凍機油が圧縮機に戻りにくくなり、圧縮機の油量が低下し圧縮機運転の信頼性が低下する問題があった。気液分離器に流入する冷凍機油は、液冷媒に溶解して液冷媒側に流出するか、溶解しなくても液体であるので、液冷媒と同様にガス冷媒から分離されて液冷媒側に分離されるので、気液分離器のガス冷媒とともにガス冷媒側に流出する冷凍機油はほとんど無くなる。従って圧縮機に油が戻りにくくなり、圧縮機運転の信頼性低下を引き起こしていた。
また、従来の別の冷凍空調装置(特許文献2)の場合には以下のような問題があった。 エジェクタ効率が悪化した場合には、エジェクタでの吸引流量が減少し、メイン蒸発器に流せる流量が低下する。従って、メイン蒸発器で蒸発できる液冷媒量が低下するので、エジェクタを出て気液分離器に流入する冷媒乾き度が低下する。ここで、従来の装置ではサブ蒸発器出口の冷媒過熱度が大きくなると、エジェクタ効率悪化を検知するとしていることから、効率悪化時に気液分離器に流入する冷媒乾き度が低くなりすぎて、液冷媒がオーバーフローし、気相側流路に流れ、気相側流路の冷媒流量が増加し、それにより温度作動式可変絞り弁での減圧量が大きくなり、圧縮機吸入圧(=サブ蒸発器圧力)が低下し、サブ蒸発器での熱交換量が増加し、冷媒過熱度が大きくなったことを検知している。
そして、この状態になったときに、温度作動式可変絞り弁開度を小さくし、サブ蒸発器出口の冷媒過熱度を小さくしていることから、気相側流路に流出した液冷媒流量を減少させ、その分をサブ蒸発器に流し、熱交換量に対する液冷媒供給量を増加させて、サブ蒸発器出口の冷媒過熱度を小さくしている。従って、従来の装置では、サブ蒸発器出口の冷媒過熱度は制御できるが、気相側流路から流出する液冷媒量の大小を制御する機能は持たないことになる。そのため、気相側流路とサブ蒸発器出口が合流する圧縮機吸入の状態はコントロールできないことになり、状況によっては圧縮機に液冷媒が吸入される液バック状態になり、圧縮機の運転信頼性を低下させる問題があった。
この発明は、以上の課題を解決するためになされたもので、エジェクタを用いた冷凍空調装置において、第2蒸発器での熱交換量を制御可能にすることで、必要に応じて第2蒸発器での冷却能力を確保し、装置運転の信頼性を確保するとともに、圧縮機吸入温度の過度の上昇や吸入への液バックを抑制するとともに、圧縮機への返油を確保し、圧縮機運転の信頼性を確保できる冷凍空調装置を提供することを目的とする。
この発明に係る冷凍空調装置は、圧縮機、凝縮器または放熱器、エジェクタ、蒸発器を環状に接続した冷凍サイクルを有する冷凍空調装置において、前記蒸発器は、第1蒸発器と、第2蒸発器と、を備えるとともに、前記エジェクタからの冷媒を前記第1蒸発器、前記第2蒸発器に分配する分配器を、前記エジェクタと前記第1、第2蒸発器の間に備え、前記第1蒸発器の出口を前記エジェクタの吸引部に、前記第2蒸発器の出口を前記圧縮機に接続し、前記エジェクタは前記第1蒸発器からの冷媒を吸引昇圧し、前記分配器により第2蒸発器に気液二相冷媒、または、液冷媒を供給するものである。
この発明は、第1蒸発器と、第2蒸発器と、を備えるとともに、エジェクタからの冷媒を前記第1蒸発器、前記第2蒸発器に分配する分配器を、前記エジェクタと前記第1、第2蒸発器の間に備え、前記第1蒸発器の出口を前記エジェクタの吸引部に、前記第2蒸発器の出口を前記圧縮機に接続し、前記エジェクタは前記第1蒸発器からの冷媒を吸引昇圧し、前記分配器により第2蒸発器に気液二相冷媒、または、液冷媒を供給するので、第2蒸発器での熱交換量を制御可能にすることで、必要に応じて第2熱交換器での能力を確保し、装置運転信頼性を確保できるとともに、圧縮機吸入温度の過度の上昇や液バックを抑制することで圧縮機運転の信頼性を確保できる。また、液冷媒とともに冷凍機油も第2蒸発器を経由して圧縮機に返油可能とすることで、圧縮機油量を確保し、圧縮機運転の信頼性を確保することができる。
実施の形態1.
以下この発明の実施の形態1を図1に示す。図1はこの発明の冷凍空調装置の回路図であり、室外機1内には圧縮機3、凝縮器(放熱器)であり、熱源側熱交換器として作用する室外熱交換器4、エジェクタ5、分配器である液分配器6、第2の減圧装置である膨張弁7、負荷側熱交換器として作用する第1蒸発器8及び第2蒸発器9が搭載されており、図示されるように環状に接続され冷媒回路を構成する。
即ち、圧縮機3、室外熱交換器4、エジェクタ5、液分配器6、第2蒸発器9の順で冷凍サイクルが構成され、第2蒸発器9を出た冷媒が圧縮機3吸入側に戻される。また、液分配器6で分配された一部の冷媒が膨張弁7、第1蒸発器8を経てエジェクタ5の吸引部に戻される。
圧縮機3はインバータにより回転数が制御され容量制御されるタイプである。室外熱交換器4は送風機によって搬送される室外機1周囲の空気と熱交換を行う。エジェクタ5は膨張部での絞り開度が可変な構造となっている。膨張弁7は開度が可変に制御される電子膨張弁である。第1蒸発器8、第2蒸発器9はプレート熱交換器であり、搬送される水やブラインなど負荷側熱媒体と冷媒との間で熱交換を行う。この冷凍空調装置の冷媒としては例えばR410Aが用いられる。
室内機2では、第1蒸発器8、第2蒸発器9で冷却される水やブラインの負荷側熱媒体が搬送され、室内機2内の室内熱交換器20で負荷側熱媒体と空気が熱交換を行うことにより冷房運転を行う。
室外機1内には温度センサ11aが圧縮機3吸入側、温度センサ11bが圧縮機3吐出側、温度センサ11cが第2蒸発器9入口、温度センサ11dが第1蒸発器8入口、温度センサ11eが第1蒸発器8出口に設けられており、それぞれ設置場所の冷媒温度を計測する。また、温度センサ11fが第1蒸発器8出口の負荷側熱媒体流路に設けられており、ここでの負荷側熱媒体の温度を計測する。また、温度センサ11gが室外機1周囲の外気温度を計測するために設けられる。
また、圧力センサ12aが圧縮機3吸入側、圧力センサ12bが圧縮機3吐出側に設けられており、それぞれ設置場所の冷媒圧力を計測する。
また、室外機1内には、計測制御装置10が設けられており、温度センサ11、圧力センサ12などの計測情報や、冷凍空調装置使用者から指示される運転内容に基づいて、圧縮機3の運転方法、室外熱交換器4の送風機風量、エジェクタ5の絞り開度、膨張弁7の開度などを制御する。
次に、この冷凍空調装置でのエジェクタ5の構造について説明する。図2はこの発明の実施の形態1を示す冷凍空調装置に使用されるエジェクタの構造と圧力変化の関係を表した図であり、図2(a)はエジェクタ5の構造を表しており、図2(b)は図2(a)におけるエジェクタ5の冷媒流れ方向位置に対応した圧力分布を示している。図2(b)において、横軸は図2(a)のエジェクタ5の冷媒流れ方向位置を表し、縦軸はエジェクタ5の各位置での圧力変化を表している。図において、エジェクタ5は、ニードル部42、ニードル部42を駆動する電磁コイル部41、ノズル部43、混合部44、ディフューザ部45から構成され、ノズル部43はさらに減圧部43aとノズル喉部43cと末広部43bから構成されている。したがって、本実施の形態のエジェクタ5は、ニードル部42を電磁コイル部41にて軸方向に駆動(移動)させてノズル喉部43cの流路面積を可変可能にできる構造であるので、絞り開度可変の絞り機構を備えたエジェクタである。
エジェクタ5は駆動流である圧力P1の液冷媒E1を減圧部43a(X1〜X2)で減圧膨張させてノズル喉部43c(X2)で圧力P2の音速とし、更に末広部43b(X2〜X3)で超音速として圧力P3まで減圧させる。このとき、周囲のガス冷媒の吸引部入口5aからガス冷媒E4を吸引し、この吸引されたガス冷媒は、吸引混合部(X3〜X4)にて末広部43bを流出し超音速となった冷媒と混合されて気液二相冷媒E2となり、この混合された気液二相冷媒E2は、混合部44(X4〜X5)で圧力回復して圧力P4の状態となり、更にディフューザ部45(X5〜X6)で圧力P5まで圧力上昇して流出する。
次に、液分配器6について説明する。図3はこの発明の実施の形態1を示す冷凍空調装置の液分配器の断面図である。図において液分配器6はエジェクタ5からの流入路6aと、流入路6aから第1蒸発器側8に分岐する第1分岐路6bと、流入路6aから第2蒸発器9に分岐する第2分岐路6cとを備え、第1、第2分岐路6b、6cをU字形状としている。そして、第1分岐路6bを、第2分岐路6cより下方に配置し、分岐部での第2蒸発器9へ流れる冷媒流路よりも第1蒸発器8へ流れる冷媒流路が下方になるように配置している。このとき液冷媒は重力により下方の第1蒸発器8側へ流れ、流しきれない残りの液冷媒が上方の第2蒸発器9側へ流れる。
次に、この冷凍空調装置での運転動作について図1〜図4に基づいて説明する。図4は、この発明の実施の形態1を示す冷凍空調装置の圧力とエンタルピの関係を表した図であり、横軸はエンタルピを表し、縦軸は圧力を表している。ここで、本実施の形態の冷凍空調装置は、例えば室外に設置された室外機1から室内に設けられた室内機2へ熱交換をしながら負荷側熱媒体を搬送し、室内を冷房するものであり、圧縮機3から吐出された高温・高圧のガス冷媒R1(I1、Pc1)は、室外熱交換器4で空気へ放熱して凝縮・液化し、高圧の液冷媒R2(I2、Pc1)(E1)となってエジェクタ5に流入する。
エジェクタ5へ流入した冷媒は、ノズル部43出口(図2のX3の位置)で状態R3(I3、Pe2)になり、混合部44へ流入する。混合部44でエジェクタ5のガス冷媒の吸引部入口5aから流入するR4(I8、Pe2)(E4)の冷媒ガスと混合した後、R5(I5、Pe2)の状態となった冷媒はディフューザ45によりPe2からPe1まで圧力が回復し、状態R6(I6、Pe1)の状態となる。エジェクタ5で減圧された冷媒は、液分配器6に流入する。液分配器6では、エジェクタ5を出た二相冷媒中の液冷媒の一部が第1蒸発器8側に分配され、状態R9(I9、Pe1)の液冷媒は膨張弁7で減圧され、第1蒸発器8に流入し、負荷側熱媒体を冷却しながら蒸発して状態R4(I8、Pe2)のガス冷媒となってエジェクタ5のガス冷媒の吸引部入口5aに吸引される。一方、液分配器6で第1蒸発器8側に分離されなかった残りの液冷媒とガス冷媒が混合した状態R7(I7、Pe1)の二相冷媒は、第2蒸発器9に流入し、負荷側熱媒体を冷却しながら蒸発して状態R8(I8、Pe1)のガス冷媒となり、圧縮機3に吸入される。ここで、本実施の形態では、Pc1>Pc2>Pe1>Pe2であり、また、I1>I8>I7>I6>I5>I2>I2>I3>I9である。
ここで、エジェクタ5の駆動力は、等エントロピー膨張時のエンタルピI3と等エンタルピ膨張時のエンタルピI2とのエンタルピ差ΔH(=I2−I3)である。このエンタルピ差ΔHが大きいほどエジェクタの導入効果は大きく、一般にこのエンタルピ差ΔHは高圧圧力Pc1と低圧圧力Pe2との圧力差ΔPc(=Pc1−Pe2)が大きいほど大きくなる。
次に、この冷凍空調装置での冷房運転における負荷側熱媒体の流れと温度変化について説明する。ここで負荷側熱媒体は水として説明する。室内機2では、低温水、例えば7℃の水が室外機から供給され、室内機空間を冷房しながら、水温が上昇し、高温水、例えば12℃の水となって室内機2を出て室外機1に流入する。室外機1において、水はまず第2蒸発器9に流入し、ここで冷媒により冷却され温度低下し、例えば9℃の水となって第2蒸発器9を流出する。第2蒸発器9を出た水は引き続き第1蒸発器8に流入し、ここで冷媒によりさらに冷却され温度低下し、例えば7℃の水となって第1蒸発器8を流出し、室外機1を出て室内機2に流入する。
この冷凍空調装置では、まず高温の水が第2蒸発器9で冷却され、続いて比較的低温の水が第1蒸発器8で冷却される。
次に、この冷凍空調装置での制御動作について図5に基づいて説明する。まず、圧縮機3の回転数、室外熱交換器4送風量、エジェクタ5開度、膨張弁7開度を初期値に設定して運転を行う(S1)。ここで室外熱交換器4送風量の初期設定値は温度センサ11gで検知される外気温度で決定され、外気温度が高い場合は高風量、低い場合は低風量に設定される(S1)。
そして、この状態で運転した後、装置運転状態に応じて各アクチュエータを制御する。まず圧縮機3の回転数は、温度センサ11fで検知される第1蒸発器8出口の負荷側熱媒体温度(S2)である出口水温が予め設定された目標値、例えば7℃となるように制御される。圧縮機3の回転数が高いと、冷媒流量が増加するため装置の冷却能力が増加し、水がより冷却されるため、第1蒸発器8出口の水温は低下する。逆に、圧縮機3の回転数が低いと、第1蒸発器8出口の水温は上昇する。そこで第1蒸発器8出口の水温と目標値とを比較し(S3)、水温が高い場合は圧縮機3の回転数を増加させ、水温が低い場合は圧縮機3の回転数を減少させる(S4)。
次に、室外熱交換器4送風量であるが、この送風量は基本的に初期設定値にて運転を行う。ただし、運転条件によって、圧力センサ12bで検知される高圧(圧縮機3吐出冷媒の圧力)が、過度に上昇した場合は圧縮機3保護のために風量を増加させる制御を行う。また、高圧が過度に低下した場合は、エジェクタ5開度や膨張弁7開度制御を行っても低圧(圧縮機3吸入冷媒の圧力)が大きく低下し、負荷側搬送媒体として水を用いた場合などに、冷媒蒸発温度が低すぎて凍結する恐れが出てくるので、高圧の過度の低下を抑制するように風量を減少させる制御を行う(S5)。
次に、エジェクタ5の開度であるが、第2蒸発器9出口(圧縮機3吸入口)の冷媒過熱度SH2が、予め設定された目標値、例えば5℃となるように制御される。ここで、第2蒸発器9出口の冷媒過熱度SH2は、温度センサ11a検知温度(第2蒸発器9出口温度)−温度センサ11c検知温度(第2蒸発器9での冷媒蒸発温度)で演算される値か、または、温度センサ11a検知温度−圧力センサ12a検知圧力から換算される冷媒飽和ガス温度で演算される値を用いる(S6)。このように、圧縮機吸込側過熱度検出手段は温度センサ11a、11cからなり、この温度差から過熱度を演算する。
エジェクタ5の開度が小さくなると、エジェクタ5を通過する冷媒流量が減少するため、圧縮機3による搬送流量が減少し、第2蒸発器9を流れる冷媒流量も減少する。
従って、所定の熱交換量に対して流れる冷媒流量の増減が制御されることになり、いわゆる膨張弁7の開度制御を行った場合と同様の変化となり、エジェクタ5の開度を小さくすると第2蒸発器9出口の冷媒過熱度SH2は大きくなり、エジェクタ5の開度を大きくすると第2蒸発器9出口の冷媒過熱度SH2は小さくなる。そこで、第2蒸発器9出口の冷媒過熱度SH2と目標値とを比較し(S7)、冷媒過熱度SH2が目標値より大きい場合には、エジェクタ5の開度を大きく制御し、冷媒過熱度SH2が目標値より小さい場合にはエジェクタ5の開度を小さく制御する(S8)。
次に、膨張弁7の開度であるが、第1蒸発器8出口の冷媒過熱度SH1が、予め設定された目標値、例えば5℃となるように制御される。ここで第1蒸発器8出口の冷媒過熱度SH1は、温度センサ11eの検知温度(第1蒸発器8出口温度)−温度センサ11dの検知温度(第1蒸発器8での冷媒蒸発温度)で演算される値を用いる(S9)。このように、第1蒸発器出口過熱度検出手段は温度センサ11e、11dからなり、この温度差から過熱度を演算する。
膨張弁7の開度が小さくなると、第1蒸発器8を流れる冷媒流量は減少し、第1蒸発器8出口の冷媒過熱度SH1は大きくなり、逆に膨張弁7の開度を大きくすると第1蒸発器8出口の冷媒過熱度SH1は小さくなる。そこで、第1蒸発器8出口の冷媒過熱度SH1と目標値とを比較し(S10)、冷媒過熱度SH1が目標値より大きい場合には、膨張弁7の開度を大きく制御し、冷媒過熱度SH1が目標値より小さい場合には膨張弁7の開度を小さく制御する(S11)。
なお、これらの圧縮機3の回転数制御や、エジェクタ5、膨張弁7の開度制御においては、目標値との偏差に基づくPID制御法などにより、制御量が決定される。
次に、この冷凍空調装置の構成及び制御によって得られる効果について説明する。まずエジェクタ5の昇圧効果により高効率運転が実現される。エジェクタを用いない冷凍空調装置の場合、負荷側熱媒体を冷却するために第1蒸発器8での圧力(Pe2)まで圧力を下げる必要があるが、この冷凍空調装置では、エジェクタ5の昇圧効果により、圧縮機3吸入圧力がPe2から、第2蒸発器9での圧力であるPe1まで引き上げられる。その分圧縮機3の駆動に要する入力が減少し、高効率運転が実現される。
また、液分配器6での分配により、第2蒸発器9にも液冷媒を供給可能としたことで以下の効果が得られる。まず冷却負荷が増加し過負荷運転となり、第2蒸発器9に流入する負荷側熱媒体温度が上昇した場合には、第2蒸発器9での熱交換量が増加し、第2蒸発器9出口の冷媒過熱度SH2が大きくなるため、エジェクタ5の開度が大きく制御される。 このときに膨張弁7の開度が同じであると、エジェクタ5を通過し、液分配器6に流入する二相冷媒流量、すなわち液、ガス流量とも増加する一方、膨張弁7を経て第1蒸発器8に流出する液冷媒流量は変化しないので、第2蒸発器9側に流出する冷媒流量が増加し、流出する液冷媒流量も増加する。従って、第2蒸発器9での冷媒の蒸発量が増加し、より多くの熱交換量が得られる。従って過負荷運転となっても、冷却能力を増加する運転を行うことができ、装置運転の信頼性を確保することができる。
また、第2蒸発器9での蒸発熱交換量が負荷に応じて増加するように液冷媒を供給することで、第2蒸発器9内の過熱ガス領域の増加を抑制し、熱伝達率の高い二相冷媒領域を多く確保できるので、過負荷運転時でも熱交換性能を高く維持することができ、装置全体で見た蒸発器の性能を高く維持し、過負荷運転となっても高効率の運転を行うことができる。
また、過負荷運転となっても、液冷媒を第2蒸発器9に供給するので、従来例のように気液分離器後のガス冷媒のみが加熱されることが無くなり、第2蒸発器9出口冷媒温度の過度の上昇を抑制でき、圧縮機3の吐出温度上昇を抑制でき、信頼性の高い圧縮機3の運転を実現できる。
また、液分配器6での分配により、第2蒸発器9にも液冷媒を供給可能としたことで、液冷媒とともに冷凍機油も第2蒸発器9に供給することができる。従って第2蒸発器9を通過した後で圧縮機3に冷凍機油を返油することが可能となり、従来例のように気液分離器後のガス冷媒のみが圧縮機3に供給される構造に比べて、圧縮機3内の油量確保を確実に行うことができ、圧縮機運転の信頼性を確保することができる。
また、従来例のように、気液分離器を用いる場合、気液密度差を利用して、重力で分離する方法が一般に取られるが、分離を確実にするため冷媒流速をできるだけ遅くする必要があり、大口径の容器が用いられており、高コストとなる問題があった。この発明の冷凍空調装置では液分配だけできればよいので、液分配器6を図3に示したようなU字型の分岐形状を上下に配置し、分岐部での第2蒸発器9へ流れる冷媒流路よりも第1蒸発器8へ流れる冷媒流路が下方になるように配置した単純な分岐構造とでき、液冷媒は重力により下方の第1蒸発器8側へ流れ、流しきれない残りの液冷媒が上方の第2蒸発器9側へ流れる。このように液冷媒のみを考慮した分配構造とできるので、簡単な構造の分配器を適用でき、低コストを実現できる。
なお、エジェクタ5で吸引昇圧に適用できる動力については、
吸引昇圧に適用できる動力∝吸引流量×昇圧幅
の相関が成立するので、第1蒸発器8に分配される冷媒流量が多いと、エジェクタ5での昇圧幅が小さくなり、低圧上昇による効率上昇幅が小さくなる。そのため、第1蒸発器8に分配される冷媒流量は必要以上にならないことが望ましい。この発明の冷凍空調装置では、第1蒸発器8入口に膨張弁7を設け、第1蒸発器8出口の冷媒過熱度を適度に制御できる。従って、同じ熱交換量を得るために、第1蒸発器8に過大な流量が流入して第1蒸発器8出口が気液二相状態のままエジェクタ5に吸引される状態を回避でき、第1蒸発器8での熱交換量を確保する最小限の冷媒流量を供給するようにでき、エジェクタ5での昇圧による効率上昇幅を最大に運転でき、高効率の冷凍空調装置を得ることができる。
また、第1蒸発器8に分配される冷媒流量は少ない方が望ましいことから、蒸発熱交換に寄与しないガス冷媒はできるだけ、第1蒸発器8側に分配されないことが望ましく、液分配器6に流入するガス冷媒をできるだけ多く第2蒸発器9側に分配することが望ましい。図3に示されるような液分配器6構造とする場合、ガス冷媒は上方に偏って流れるので、分配器分岐部を上下に配置し、上側に分岐する流路を第2蒸発器9側に、下側に分岐する流路を第1蒸発器8側(膨張弁7側)に配置する。このような配置とすると、第1蒸発器8側に分配されるガス流量はほとんどなく、第2蒸発器9側にガス流量を多く分配することができるので、エジェクタ5での昇圧による効率上昇幅を最大に運転でき、高効率の冷凍空調装置を得ることができる。
また、エジェクタ5の開度制御を、第2蒸発器9出口の冷媒過熱度制御で行う代わりに、圧縮機3の吐出温度、または、吐出冷媒の過熱度を目標に制御を行ってもよい。
これまで、この冷凍空調装置を冷房運転するものとして説明したが、同じ冷媒回路構成で、第1蒸発器8、第2蒸発器9を熱源側熱交換器として構成して外気から採熱し、室外熱交換器4の代わりに凝縮器として温水を加熱する熱交換器を設け、ヒートポンプ給湯機とすることもできる。給湯機では、圧縮機3の吐出ガスの持つ顕熱量も活用して、沸き上げ温度まで昇温する運転が行われるので、吐出ガスの持つ顕熱量の大小を示す、吐出温度または、吐出冷媒の過熱度をどのように設定するかが加熱能力確保、および運転効率向上に重要となる。
そこで、能力確保し、高効率となる最適な運転を行えるように、沸き上げ温度に応じて吐出温度または、吐出冷媒の過熱度の制御目標値を設定し、圧縮機吐出温度検出手段である温度センサ11bで検知される吐出温度、または、温度センサ11bで検知される吐出温度−圧力センサ12bで検知される圧力高圧から求められる凝縮温度で演算される吐出冷媒の過熱度が目標値となるようにエジェクタ5の開度制御を行う。このように、圧縮機吐出過熱度検出手段は温度センサ11b、圧力センサ12bからなり、検出温度と検出圧力から求められる凝縮温度の差に基づいて過熱度を演算する。
エジェクタ5の開度制御は前述したように、通常の膨張弁開度制御と同様の傾向を示すので、吐出温度、または、吐出冷媒の過熱度が目標値より高い場合にはエジェクタ5の開度を大きく制御し、逆に吐出温度、または、吐出冷媒の過熱度が目標値より低い場合にはエジェクタ5の開度を小さく制御する。
このような運転を行うことで、加熱能力を確保するとともに、高効率の運転を行える冷凍空調装置を得ることができる。
また、第1蒸発器8、第2蒸発器9で冷却する場合、図1の構成のように、冷却される媒体の温度が高温である方を第2蒸発器9で冷却、低温である方を第1蒸発器8で冷却することが望ましい。
これは、エジェクタ5の吸引昇圧作用により、第1蒸発器8の圧力(図4のPe2)<
第2蒸発器9の圧力(図4のPe1)となることから、冷媒の蒸発温度は第1蒸発器8<第2蒸発器9であるので、冷却される媒体の温度も第1蒸発器8<第2蒸発器9となっていると、蒸発熱交換での冷媒蒸発温度と冷却される媒体の温度差を均一にでき、蒸発器での熱交換効率を高くでき、装置の運転効率を高くすることができる。
なお、第1蒸発器8、第2蒸発器9で冷却される媒体は水やブラインに限るものではなく、空気を用いてもよく、第1蒸発器8、第2蒸発器9を被冷却空間に配置し空気を冷却する直膨の運転を行ってもよい。
この場合、図6に示すように同一の風路内に第1蒸発器8、第2蒸発器9を配置する空気熱交換器構造とし、空気が熱交換器に流入したばかりで高温である風上側に第2蒸発器9、第2蒸発器9で冷却され空気温度が低下する風下側に第1蒸発器8を配置する。この場合も同様に冷媒蒸発温度と冷却される媒体の温度差を均一にでき、第1蒸発器8、第2蒸発器9での熱交換効率を高くでき、装置の運転効率を高くすることができる。
また、第1蒸発器8、第2蒸発器9で同一の媒体を冷却する必要は無く、個別に冷却を行ってもよい。例えば、第1蒸発器8はより低い蒸発温度で運転できるので、室内空間の露点温度より低い蒸発温度で運転し除湿を行う除湿用熱交換器とし、第2蒸発器9は高い蒸発温度の運転となるので、露点温度より高い室内空間の顕熱分を冷却する顕熱冷却用熱交換器とする構成としてもよい。この場合も、同一熱交換器で除湿と顕熱冷却を行う場合に比べて、蒸発熱交換での冷媒蒸発温度と冷却される媒体の温度差をより均一にでき、第1蒸発器8、第2蒸発器9での熱交換効率を高くでき、装置の運転効率を高くすることができる。また、圧縮機3の吸入圧力に相当する蒸発温度を顕熱冷却に対応した温度とすることができ、高い吸入圧力で除湿も行える空調が行え、高効率かつ快適性の高い運転を行うことができる。
また、第1蒸発器8、第2蒸発器9で冷却対象の温度が異なるものの冷却を行ってもよい。例えば、第1蒸発器8でより低温が要求される対人空調を行い、第2蒸発器9で冷却温度が高くてもよい対機械空調を行うこともできる。また、ショーケースシステムなど低温用冷却に用い、例えば、第1蒸発器8でより低温が要求される肉魚などの生鮮品の冷却を行い、第2蒸発器9で冷却温度が高くてもよい青果・日配品などの冷却を行うようにしてもよい。
実施の形態2.
実施の形態1では、液分配器をU字形状としたが、本実施の形態は筒状構造としたものである。図7、図8はこの発明の実施の形態2を示す冷凍空調装置の液分配器の構造を示す断面図である。
図7は、液分配器6の筒状構造を垂直に配置したものであり、第1、第2分岐路6b、6cを垂直にし、筒状部下部に液冷媒を滞留させ、そこから液冷媒を抜き取り、第1蒸発器8側(膨張弁7側)に供給する構造とする。この構造とする場合、筒状部下部にガス冷媒が到達しないように、分配器入口部は、図示されるように分配器上方に配置し、第1分岐路6bを第2分岐路6cより長くすることが望ましい。
また、図8は筒状構造を水平に配置したものであり、流入路6aと第2分岐路6cを水平にし、第1分岐路6bを垂直とし、二相冷媒が上側に気相、下側に液相と分離される特性を利用して、筒状の下方から液冷媒を抜き取り、第1蒸発器8側(膨張弁7側)に供給する構造とする。いずれの場合も分岐部での冷媒流路において、第1蒸発器8側(膨張弁7側)に分岐される流路が第2蒸発器9側に分岐される流路よりも下方になるように配置される。
図7、図8いずれの構造においても、気液分離を確実にする必要はなく、第2蒸発器9側はガス冷媒と液冷媒が混合して流出してよい。従って、一般に用いられる気液分離器のように冷媒流速を遅くしなくてもよいため、筒状部の径は液冷媒が滞留する適度な大きさの径でよい。従って、銅配管の絞り構造などで構成することができ、この場合も従来の気液分離器に比べて安価となり、低コストの冷凍空調装置を得ることができる。
実施の形態3.
実施の形態1では、エジェクタ5を絞り開度可変の構造としているが、本実施の形態は、エジェクタ5の開度を固定の構造とし、膨張弁を追加したものである。
図9、図10はこの発明の実施の形態3を示す冷凍空調装置のエジェクタと膨張弁の回路構成を示す図である。
図9は、エジェクタ5と第1の減圧装置である開度可変の電子膨張弁13とを並列に組み合わせ、図10は直列に組み合わせて接続して、減圧装置を構成しており、電子膨張弁13の開度制御により、第2蒸発器9に分配される液冷媒流量を制御する。
この構成による制御は、エジェクタ5の開度制御と同様にして、第2蒸発器9出口の過熱度制御を行う。
この構成による制御は、エジェクタ5にて開度制御を行うのと同様の効果を得られるとともに、エジェクタ5の構造が簡単で安価となり、低コストの冷凍空調装置を得ることができる。
なお、電子膨張弁13の変わりに、第1の減圧装置としてキャピラリーチューブと電磁弁を直列に接続した回路を複数接続してもよい。この場合、各キャピラリーチューブは流動抵抗が異なるものとし、電磁弁の開閉で減圧装置としての流動抵抗を可変にすることができ、電子膨張弁13と同様の機能を実現できる。
実施の形態4.
本実施の形態は実施の形態1の図1で示した第2蒸発器9の代わりに、内部熱交換器を用いたものである。
図11はこの発明の実施の形態4を示す冷凍空調装置の回路図である。図において図1と同一または、相当部分には同一の符号を付し説明を省略する。第2蒸発器9の代わりに、凝縮器である室外熱交換器4の出口の高圧側冷媒と圧縮機3に吸入される低圧側冷媒との間で熱交換する内部熱交換器19が設けられている。
この構成において、実施の形態1と同様に内部熱交換器19に液冷媒を供給され、熱交換量の調整や、吐出温度上昇の抑制、返油量の確保など同様の効果を得ることができる。
また、冷媒としてCO2を用いる場合や、冷蔵冷凍など低温用途に用いる場合などには、一般に蒸発器での冷媒エンタルピ差が小さく効率が低下しやすいが、内部熱交換器19を用いると、凝縮器4の出口の冷媒を冷却することにより、蒸発器としての冷媒エンタルピ差を拡大でき、より高効率の運転を行うことができる。
なお、内部熱交換器19を大きなサイズとし、熱交換量を稼いで、より蒸発器としての冷媒エンタルピ差を拡大しようとした場合、従来例のように、気液分離器で分離されたガス冷媒を内部熱交換器に供給すると、圧縮機3の吸入の温度が上昇しすぎるため、却って運転効率が低下する場合がある。この場合に、この発明の構成のように内部熱交換器19に液冷媒を供給できるような構造とすると、冷媒エンタルピ差を拡大するとともに、圧縮機3の吸入温度の過度の上昇を抑制し、より高効率の運転を行うことができる。
また、吸入温度上昇抑制を目的に、内部熱交換器19での熱交換量を減少させる回路構造を持つ場合に比べ、内部熱交換器19での熱交換面積を有効に活用でき、内部熱交換器19の効果を十分に得ることができる。
また、図においては内部熱交換器19は、室内機2からの負荷熱媒体を冷却する構成とはしてないが、第2蒸発器9として、内部熱交換器19と負荷側熱媒体を冷却する熱交換器を併用しても同様の効果を得ることができる。
また、図1では、第1蒸発器8、第2蒸発器9ともにそれぞれ1つの熱交換器として図示されているが、それぞれ複数個あっても同様の効果を得ることができる。例えば、第1蒸発器8、膨張弁7を内蔵した室内機2を2台以上の複数で構成し、各室内機2で空気を直接冷却する直膨のシステムとして、図12の回路図のように、第1蒸発器8a、膨張弁7aを内蔵した室内機2a及び第1蒸発器8b、膨張弁7bを内蔵した室内機2b等とした構成としてもよい。この場合、液分配器6で分配された冷媒が、各室内機2a、2b内の膨張弁7a、7b、第1蒸発器8a、8bを経てエジェクタ5に吸引される回路構成となる。
実施の形態5.
実施の形態1、4では、この発明の冷凍空調装置は冷房運転(冷却運転)を行うものとして説明したが、本実施の形態は、冷房(冷却)及び暖房(加熱)をともに実施するヒートポンプに適用するものである。
図13はこの発明の実施の形態5を示す冷凍空調装置の回路図である。
図において、実施の形態1の図1及び実施の形態4の図12と同一または、相当部分には同一の符号を付し説明を省略する。
室外機1には冷房運転、または、暖房運転を行うための流路を切り換える切換手段である四方弁14と逆止弁15、冷房運転時は凝縮器となり、暖房運転時には第1蒸発器となり熱源側熱交換器として作用する室外熱交換器17、膨張弁7cが設けられている。室内機2a、2bには、冷房運転時は凝縮器となり、暖房運転時には第1蒸発器となる室外熱交換器17が設けられている。
室内機2a、2bには、冷房運転時は第1蒸発器となり、暖房運転時には凝縮器となり、負荷側熱交換器として作用する室内熱交換器16a、16bがそれぞれ設けられている。
次に、運転動作について図13に基づいて説明する。まず、四方弁14、逆止弁15の流路切り換えにより、冷房運転を行う場合、圧縮機3、四方弁14、室外熱交換器17、膨張弁7c、逆止弁15a、エジェクタ5、液分配器6、内部熱交換器19を経て圧縮機3吸入部に接続される回路構成となるとともに、液分配器6で分配された一部の冷媒が逆止弁15b、各室内機2a、2bの膨張弁7a、7b、室内熱交換器16a、16b、四方弁14を経てエジェクタ5ガス冷媒の吸引部入口5aに戻される回路となる。そして、冷媒流路は図中実線の流れとなり、各室内機2a、2b内の室内熱交換器16a、16bが第1蒸発器、室外熱交換器17が凝縮器となり、冷却運転を行う。
また、暖房運転を行う場合、圧縮機3、四方弁14、各室内機2a、2b内の室内熱交換器16a、13b、膨張弁7a、7b、逆止弁15c、エジェクタ5、液分配器6、内部熱交換器19を経て圧縮機3吸入部に接続される回路構成となるとともに、液分配器6で分配された一部の冷媒が逆止弁15d、膨張弁7c、室外熱交換器17、四方弁14を経てエジェクタ5ガス冷媒の吸引部入口5aに戻される回路となる。そして冷媒流路は図中点線の流れとなり、各室内機2a、2b内の室内熱交換器16a、16bが凝縮器、室外熱交換器17が第1蒸発器となり、暖房運転を行う。
この回路構成で、四方弁14は冷暖各運転時に、圧縮機3から吐出された冷媒が凝縮器となる熱交換器に流れるよう流路切り換えをするとともに、第1蒸発器となる熱交換器を流出した冷媒がエジェクタ5に吸引されるように流路切換を行う。また、逆止弁15は、凝縮器となる熱交換器を流出した高圧冷媒がエジェクタ5において吸引動力を発揮する流路側に流入するように流路切り換えをするとともに、液分配器6から第1蒸発器に流入させるべく分配された液冷が第1蒸発器となる熱交換器に流入するように流路切り換えをする。
このような回路構成とすることで、冷暖いずれの運転においてもエジェクタ5による昇圧効果により高効率運転を行うことができるなど図1の回路の場合と同様の効果を得ることができる。また、複数台の室内機2を接続するマルチシステムを構成した場合でも図1の回路の場合と同様の効果を得ることができる。
この場合、エジェクタ5の開度制御は、冷却運転・暖房運転時とも、内部熱交換器19の出口(圧縮機3吸入)の冷媒過熱度SH2が、予め設定された目標値となるように行われる。また、膨張弁7cの制御については、冷却運転時には、室外熱交換器17出口の膨張弁7cは開度全開で減圧しないように制御され、膨張弁7a、7bは第1蒸発器8に相当する室内熱交換器16a、16bの出口冷媒過熱度が予め設定された目標値となるように制御される。室内熱交換器16a出口の冷媒過熱度は、温度センサ11e検知温度−温度センサ11d検知温度で演算され、室内熱交換器16b出口の冷媒過熱度は、温度センサ11i検知温度−温度センサ11h検知温度で演算される。
暖房運転時には、室内熱交換器16a、16b出口の膨張弁7a、7bは開度全開で減圧しないように制御され、膨張弁7cは第1蒸発器8に相当する室外熱交換器17出口の冷媒過熱度が予め設定された目標値となるように制御される。室外熱交換器17出口の冷媒過熱度は、温度センサ11k検知温度−温度センサ11j検知温度で演算される。
また、圧縮機3については、スクロール、ロータリー、レシプロなどどのような種類のものであってもよいし、容量制御方法としてもインバータによる回転数制御だけでなく、複数台圧縮機がある場合の台数制御や、インジェクション、高低圧間の冷媒バイパス、ストロークボリューム可変タイプならストロークボリュームを変更するなど各種方法をとってもよい。
また、適用する冷媒もR410Aに限るものではなく、他のHFC系冷媒や、HC冷媒、CO2、NH3などの自然冷媒に適用することができる。CO2冷媒の場合、高低圧差圧が大きいことから、エジェクタ5での回収動力が大きく、エジェクタ5での昇圧量が大きくなり、この発明に適用する際により効果的である。CO2冷媒を適用する場合で、高圧が臨界圧力以上の運転の場合は、凝縮器は放熱器として作用する。
実施の形態6.
実施の形態1、4では、この発明の冷凍空調装置は冷房運転を行うものとして説明したが、本実施の形態は食品などの冷蔵冷凍用途に冷熱を供給する冷凍装置に適用するものである。
図14はこの発明の実施の形態6を示す冷凍空調装置の回路図である。この実施の形態においては、室外機1はコンデンシングユニットであり、室内機2はユニットクーラであり、ユニットクーラ周囲の空気を冷却する。コンデンシングユニット1とユニットクーラ2はガス管21、液管22で接続される。
計測制御装置10aはコンデンシングユニット1の制御装置であり、温度センサ11、圧力センサ12などの計測情報や、冷凍空調装置使用者から指示される運転内容に基づいて、コンデンシングユニット1内の圧縮機3の運転方法、室外熱交換器4の送風機風量などを制御する。計測制御装置10bはユニットクーラ2の制御装置であり、温度センサ11、圧力センサ12などの計測情報や、冷凍空調装置使用者から指示される運転内容に基づいて、ユニットクーラ2内のエジェクタ5、膨張弁7の開度などを制御する。
ユニットクーラ2内において、第1蒸発器8と第2蒸発器9は一体構造のプレートフィン熱交換器18で構成されている。図14には空気熱交換器であるプレートフィン熱交換器18の断面構造、伝熱管23の配置構造も併せて示しており、伝熱管23は所定の間隔で平行に配置されているフィンプレート24と一体化されており、このフィンプレート24に設けられている貫通孔(図示せず)を通った後、紙面垂直方向の手前・奥の両端で折り返され、再びフィンプレート24に戻るように配列されている。
プレートフィン熱交換器18では、空気が図14の紙面の右から左に流れる。伝熱管23が空気流路に垂直に5列配置されており、流路風下側の4列の伝熱管23にて、第1蒸発器8が構成され、流路風上側の1列の伝熱管23にて第2蒸発器9が構成される。なお図14中で、点線で示してある列は、フィンプレート24には伝熱管23を貫通させる貫通孔が空いているが、伝熱管23が配置されていない列である。
温度センサ11lは第2蒸発器9出口部に設置されており、設置箇所の冷媒温度を計測する。以上で説明した以外の図14における各機器の符号は、実施の形態1と同一であり説明を省略する。
冷媒回路は図14に示されるように環状に構成され、圧縮機3、室外熱交換器4、液管22、エジェクタ5、液分配器6、第2蒸発器9、ガス管21の順で冷凍サイクルが構成され、ガス管21を出た冷媒が圧縮機3吸入側に戻される。また、液分配器6で分配された一部の冷媒が膨張弁7、第1蒸発器8を経てエジェクタ5の吸引部に戻される。
次に、この冷凍空調装置での運転動作について説明する。圧縮機3から吐出された高温・高圧のガス冷媒は、室外熱交換器4で空気へ放熱して凝縮・液化し、高圧の液冷媒となり、液管22を経てエジェクタ5に流入する。
エジェクタ5へ流入した冷媒は、ノズル部で減圧し二相冷媒となった後で混合部において吸引部のガス冷媒を吸引し、ディフューザにて圧力回復する。エジェクタ5で減圧された冷媒は、液分配器6に流入する。液分配器6では、エジェクタ5を出た二相冷媒中の液冷媒の一部が第1蒸発器8側に分配され、液冷媒は膨張弁7で減圧され、第1蒸発器8に流入し、ユニットクーラ2に流入する空気を冷却しながら蒸発してガス冷媒となってエジェクタ5のガス冷媒の吸引部入口5aに吸引される。一方、液分配器6で第1蒸発器8側に分離されなかった残りの液冷媒とガス冷媒が混合した状態の二相冷媒は、第2蒸発器9に流入し、ユニットクーラ2に流入する空気を冷却しながら蒸発してガス冷媒となり、ガス管21を経て圧縮機3に吸入される。
冷凍サイクルの動作状況は実施の形態1における図4とほぼ同様の動作状況となる。
次に、この冷凍空調装置での制御動作について説明する。まず、圧縮機3の回転数、室外熱交換器4送風量、エジェクタ5開度、膨張弁7開度を初期値に設定して運転を行う。そして、この状態で運転した後、装置運転状態に応じて各アクチュエータを制御する。まず圧縮機3の回転数は、圧力センサ12aで検知される圧縮機吸入圧力が予め設定された目標値、例えば0.3MPaとなるように制御される。吸入圧力が目標値より高い場合は、圧縮機3の回転数を増加させ、低い場合は圧縮機3の回転数を減少させる。
次に、室外熱交換器4の送風量であるが、この送風量は基本的に初期設定値にて運転を行う。ただし、運転条件によって、圧力センサ12bで検知される高圧(圧縮機3吐出冷媒の圧力)が、過度に上昇した場合は圧縮機3保護のために風量を増加させる制御を行う。
次に、エジェクタ5の開度であるが、第2蒸発器9出口の冷媒過熱度SH2が、予め設定された目標値、例えば2℃となるように制御される。ここで、第2蒸発器9出口の冷媒過熱度SH2は、温度センサ11l検知温度(第2蒸発器9出口温度)−温度センサ11c検知温度(第2蒸発器9での冷媒蒸発温度)で演算される値を用いる。第2蒸発器9出口の冷媒過熱度SH2と目標値とを比較し、冷媒過熱度SH2が目標値より大きい場合には、エジェクタ5の開度を大きく制御し、冷媒過熱度SH2が目標値より小さい場合にはエジェクタ5の開度を小さく制御する。
次に、膨張弁7の開度であるが、第1蒸発器8出口の冷媒過熱度SH1が、予め設定された目標値、例えば2℃となるように制御される。ここで第1蒸発器8出口の冷媒過熱度SH1は、温度センサ11eの検知温度(第1蒸発器8出口温度)−温度センサ11dの検知温度(第1蒸発器8での冷媒蒸発温度)で演算される値を用いる。第1蒸発器8出口の冷媒過熱度SH1と目標値とを比較し、冷媒過熱度SH1が目標値より大きい場合には、膨張弁7の開度を大きく制御し、冷媒過熱度SH1が目標値より小さい場合には膨張弁7の開度を小さく制御する。
次に、本実施の形態におけるプレートフィン熱交換器18での熱交換動作と効果について説明する。図15はプレートフィン熱交換器18での空気と冷媒の温度変化を表した図であり、図の横軸は空気流れ方向の順での伝熱管列位置、縦軸は空気、冷媒の温度を表している。冷媒蒸発温度は、膨張弁7で減圧される分第1蒸発器8の方が低くなる。空気と冷媒の熱交換では、流入したばかりで高温である風上側の列(列数字1)にて第2蒸発器9の冷媒と空気が熱交換し、第2蒸発器9で冷却され空気温度が低下する風下側の列(列数字2〜5)にて第1蒸発器8の冷媒と空気が熱交換する。従って、第1蒸発器8、第2蒸発器9における空気と冷媒との温度差が比較的均一となる。そのため、空気と冷媒との温度差が不均一で温度差が小さい箇所が生じない構造となるため、第1蒸発器8、第2蒸発器9での熱交換効率を高くでき、その分高い蒸発温度で運転できるため、装置の運転効率を高くすることができる。
また、空気と冷媒との温度差が各部均一になることで、熱交換量も均一化でき、低温用途で用いる場合での第1蒸発器8、第2蒸発器9への着霜量も均一化できる。冷蔵冷凍用途で用いられる場合、第1蒸発器8、第2蒸発器9での冷媒蒸発温度を0℃以下で運転して冷却を行うため、第1蒸発器8、第2蒸発器9への着霜が生じ、運転時間が長くなるに連れて着霜量が増加する。一定以上着霜量が増加すると、プレートフィン熱交換器18の通風抵抗が増大し、送風量が低下し、冷却能力が低下するので、一定時間毎に除霜運転が実施される。本実施の形態の構成とした場合、着霜量分布が均一化できるので、着霜が不均一に発生する場合に比べ、着霜により通風抵抗が増大し空気風量が低下し、冷却能力が低下するまでの時間が長時間化できるので、除霜を実施する時間間隔を長くすることができる。その分、除霜中に冷熱供給が停止し、負荷側空気温度が上昇する頻度を減少できるので、より信頼性の高い装置とすることができる。
図14では、第1蒸発器8が4列、第2蒸発器9が1列で構成され、第1蒸発器8の列数が多く、その分伝熱管の伝熱面積、および伝熱管周囲のフィンプレート24の伝熱面積が大きく構成される。第1蒸発器8と第2蒸発器9との伝熱面積比は、エジェクタ5での昇圧量と、プレートフィン熱交換器18での空気の温度低下幅ΔTairとの相関に応じて設定される。エジェクタ5での昇圧量を冷媒の蒸発温度上昇幅に換算し、この上昇幅が、プレートフィン熱交換器18での空気の温度低下幅ΔTairの1/2となる場合はちょうど第1蒸発器8と第2蒸発器9が同一面積となるように設定する。このときの、冷媒と空気の温度変化を表すと図16となり、第2蒸発器9における空気の温度低下幅が、プレートフィン熱交換器18での空気の温度低下幅ΔTairの1/2となり(1/2・ΔTair)、これが第1蒸発器8と第2蒸発器9の蒸発温度の差(ΔTref)が等しくなる。このとき、第1蒸発器8と第2蒸発器9での空気と冷媒との温度差はそれぞれ同じ幅で確保できており、それぞれの熱交換器において温度差が不均一で温度差が小さい箇所が生じない構造となるため、第1蒸発器8、第2蒸発器9での熱交換効率を高くできる。
エジェクタ5での昇圧量がプレートフィン熱交換器18での空気の温度低下幅ΔTairの1/2より大きい場合は、図16の状態から図17に示すように第1蒸発器8での空気と冷媒蒸発温度との温度差(ΔTref)が広がり、第2蒸発器9での空気と冷媒蒸発温度との温度差が狭まる方向に変化するため、第2蒸発器9での冷媒と空気との温度差が小さくなることにより、蒸発器の熱交換効率が低くなる。従って、このような場合には 第2蒸発器9の伝熱面積を小さくし、比較的高温の空気とのみ熱交換が行われるようにする。例えば、第1蒸発器8が4列、第2蒸発器9が2列という構成とし、第2蒸発器9が流路風上側に配置する。このような構成とすることで、第1蒸発器8と第2蒸発器9での空気と冷媒との温度差を比較的均一にし、第1蒸発器8、第2蒸発器9での熱交換効率を向上することができる。
逆に、エジェクタ5での昇圧量がプレートフィン熱交換器18での空気の温度低下幅ΔTairの1/2より小さい場合は、図16の状態から第1蒸発器8での空気と冷媒蒸発温度との温度差(ΔTref)が狭まり、第2蒸発器9での空気と冷媒蒸発温度との温度差が広がる方向に変化するため、第2蒸発器9での冷媒と空気との温度差が大きくなることにより、蒸発器の熱交換効率が高くなる。従って、第1蒸発器8の伝熱面積を第2蒸発器9の伝熱面積より小さく設定する。
一般に、冷蔵冷凍用途で用いられる場合、蒸発器での空気温度変化幅は、冷却温度の変動を抑制するという観点から5〜10℃程度に設定される。一方、エジェクタ5においては、空調運転よりも低圧で用いられるため、減圧幅が大きく、その分回収動力が増加し、昇発幅も大きくなり、冷蔵で5℃以上、冷凍で10℃以上の蒸発温度上昇となる。従って、冷蔵冷凍用途で用いられる場合には、エジェクタ5での昇圧量を冷媒の蒸発温度上昇幅に換算した値が空気の温度低下幅の1/2よりも大きくなるため、第1蒸発器8の伝熱面積を第2蒸発器9よりも大きく構成すると、高効率の蒸発器とすることができる。
なお、第1蒸発器8での冷媒圧力損失が大きいと、エジェクタ5で吸引される冷媒の圧力が低下し、その分吸引後エジェクタ5から流出する冷媒の圧力が低下する。その分圧縮機3の吸入圧力が低下し冷凍サイクルの効率が低下し、装置の運転効率が低下する。そこで、第1蒸発器8での冷媒圧力損失が過大になるのを防止するため、第1蒸発器8での冷媒分岐数(流路)を複数にし、伝熱管23の1本あたりに流れる冷媒流量を減らして冷媒圧力損失を低減する構成としてもよい。図14の構成では、冷媒分岐数は1としているが、図18に示す構成のように、冷媒分岐数を2としてもよい。
また図19に示す構成のように、第1蒸発器8の入口側の分岐数は1とし、出口側の分岐数を2とする構成としてもよい。冷媒流路を複数にし伝熱管23の1本あたりの冷媒流量を低減すると圧力損失も低下する一方で、冷媒側熱伝達率も低下する。第1蒸発器8の入口側では、二相冷媒であっても比較的液冷媒が多い流れであるので、冷媒流速が遅く、圧力損失の値も小さい。そこで、この領域では、圧力損失を低減するよりも、冷媒流速を増速して冷媒側熱伝達率を向上させる方が、装置としての運転効率向上に寄与する。一方蒸発器出口側では、二相冷媒であっても比較的ガス冷媒が多い流れであり、冷媒流速が早く、圧力損失の値も大きい。そのためこの領域では、圧力損失を低減させる方が装置としての運転効率向上に寄与する。
そこで図19の構成のように、第1蒸発器8出口側の分岐数が、入口側の分岐数よりも多くなるように構成する。このようにすることで、圧力損失低減と熱伝達率向上の効果を最適に得ることができ、運転効率の高い装置を得ることができる。
なお、前述したように第1蒸発器8での冷媒蒸発温度は第2蒸発器9での冷媒蒸発温度よりも低く、例えば冷蔵用途の運転では、第1蒸発器8の冷媒蒸発温度−10℃、第2蒸発器9での冷媒蒸発温度−5℃、冷凍用途の運転では、第1蒸発器8の冷媒蒸発温度−40℃、第2蒸発器9での冷媒蒸発温度−32℃となる。このように第2蒸発器9での冷媒蒸発温度が高いため、第2蒸発器9の冷媒から第1蒸発器8にフィンプレート24を介して熱が移動し、第1蒸発器8での空気からの吸熱量が減少する可能性がある。そこで、第2蒸発器9の冷媒から第1蒸発器8への熱移動を抑制する熱移動抑制構造をとることが望ましい。
例えば、図14のプレートフィン熱交換器18では、第1蒸発器8と第2蒸発器9との間に、伝熱管23を配置しない列を設けて、第1蒸発器8、第2蒸発器9での列間距離(列ピッチ)よりも多くの間隔を空けて配置している。このような配置とすることで、第1蒸発器8と第2蒸発器9との間のフィンプレート24の熱抵抗を大きくし、第2蒸発器9の冷媒から第1蒸発器8の冷媒への熱移動を抑制する。そのため第1蒸発器8での空気からの吸熱量の低減を回避し、蒸発器としての熱交換効率を高め、装置の運転効率を高めることができる。
列ピッチの間隔を局所的に変更することを行っても、同様の構成とできるが、その場合は様々な列パターンに対応したフィン型が必要となり、機種毎にフィン型設計が必要となり、高コストとなる。列ピッチを等間隔にし、一部列に伝熱管23を配置しないような構成とすると、どのような形態、容量の熱交換器であっても、同じフィン型で容易に熱移動を抑制する構成を製造することができ、汎用的かつ安価に熱交換器を構成することができる。
なお、第2蒸発器9の冷媒から第1蒸発器8への熱移動を抑制する構造として、フィンプレート24にスリット、切り欠きを設けてもよい。スリットを設ける場所は、フィンプレート24全体でもよく、第1蒸発器8と第2蒸発器9の境界部に局所的に設けてもよい。フィンプレート24全体に設けることで、第1蒸発器8、第2蒸発器9間の熱移動を抑制しつつ空気側の熱伝達率を高めることができ、より高性能の熱交換器とすることができる。
またスリットを第1蒸発器8と第2蒸発器9の境界部にのみ局所的に設けてもよい。フィンプレート24にスリットを設けると、スリット部への着霜が早く進行するため、着霜による通風抵抗の増加が早くなり、除霜に要する時間間隔が短くなる。そこで、第1蒸発器8と第2蒸発器9の境界部に局所的にスリットを設けることで、必要不可欠な部分に局所的にスリットを配置でき、第1蒸発器8、第2蒸発器9間の熱移動を抑制するとともに、除霜に要する時間間隔も長く取れ、高効率かつ高信頼性の装置とすることができる。
また第1蒸発器8と第2蒸発器9の境界部のフィンプレート24を切断しても、同様の効果を得ることができる。
なお、第1蒸発器8の冷媒流れ方向を決定する際、出口部の伝熱管23を、図14に示されるように、空気流路側風上側に配置する。蒸発器出口部の伝熱管23では、冷媒は過熱ガスとなるため、他の部分より温度上昇し空気と冷媒との温度が近接しやすくなる。蒸発器内での冷媒と空気との温度差を均一化し効率向上するためには、できるだけ過熱ガスが高温の空気と接するようにし、温度差を確保した方が望ましい。そこで、図14に示される構成のように、空気流路の最も風上側に出口部の伝熱管23を配置し、過熱ガス部と高温の空気が熱交換するように構成する。
このような構成とすることで、第1蒸発器8、第2蒸発器9内での冷媒と空気との温度差を均一化し、より高性能の熱交換器とすることができる。
また、第1蒸発器8での冷媒圧力損失が大きい場合、冷媒蒸発温は入口から出口にかけて低下する。この場合は図20のように、蒸発器出口部の伝熱管23を空気流路風下側に配置する。この場合の、空気と冷媒の温度変化を表すと図21のようになり、空気風下側の列になると、空気温度が低下するとともに、冷媒温度が低下する。従って、第1蒸発器8、第2蒸発器9内での冷媒と空気との温度差を均一の状態にすることができ、より高性能の熱交換器とすることができる。
なお、図14の冷媒回路では、ユニットクーラ2が1台で構成される場合を示したが、2台以上のユニットクーラ2が並列に接続される場合においても同様の効果を得ることができる。また形態としてユニットクーラ2に限るものではなく、ショーケースなど他の低温機器に適用しても同様の効果を得ることができる。
この発明の実施の形態1を示す冷凍空調装置の回路図である。 この発明の実施の形態1を示す冷凍空調装置のエジェクタの構造と圧力変化を示した図である。 この発明の実施の形態1を示す冷凍空調装置の液分配器の構造を示す断面図である。 この発明の実施の形態1を示す冷凍空調装置の圧力とエンタルピの相関を示す図である。 この発明の実施の形態1を示す冷凍空調装置の制御動作を示すフロー図である。 この発明の実施の形態1を示す冷凍空調装置の蒸発器の構造を示す図である。 この発明の実施の形態2を示す冷凍空調装置の液分配器の構造を示す断面図である。 この発明の実施の形態2を示す冷凍空調装置の液分配器の他の構造を示す断面図である。 この発明の実施の形態3を示す冷凍空調装置のエジェクタと膨張弁の回路構成を示す図である。 この発明の実施の形態3を示す冷凍空調装置のエジェクタと膨張弁の回路構成を示す図である。 この発明の実施の形態4を示す冷凍空調装置の回路図である。 この発明の実施の形態4を示す冷凍空調装置の回路図である。 この発明の実施の形態5を示す冷凍空調装置の回路図である。 この発明の実施の形態6を示す冷凍空調装置の回路図である。 この発明の実施の形態6を示す冷凍空調装置のプレートフィン熱交換器での空気と冷媒の温度変化を示した図である。 この発明の実施の形態6を示す冷凍空調装置のプレートフィン熱交換器での空気と冷媒の温度変化を示した図である。 この発明の実施の形態6を示す冷凍空調装置のプレートフィン熱交換器での空気と冷媒の温度変化を示した図である。 この発明の実施の形態6を示す冷凍空調装置のプレートフィン熱交換器の第2の構成を示した図である。 この発明の実施の形態6を示す冷凍空調装置のプレートフィン熱交換器の第3の構成を示した図である。 この発明の実施の形態6を示す冷凍空調装置のプレートフィン熱交換器の第4の構成を示した図である。 この発明の実施の形態6を示す冷凍空調装置のプレートフィン熱交換器での空気と冷媒の温度変化を示した図である。
符号の説明
1 室外機(コンデンシングユニット)、2、2a、2b 室内機(ユニットクーラ)、3 圧縮機、4 室外熱交換器(凝縮器、放熱器)、5 エジェクタ、5a 吸引部入口、6 液分配器、6a 流入路、6b 第1分岐路、6c 第2分岐路、7、7a、7b、7c 膨張弁、8 第1蒸発器、9 第2蒸発器、10、10a、10b 計測制御装置、11a、11b、11c、11d、11e、11f、11g、11h、11i、11j、11k、11l 温度センサ、12a、12b 圧力センサ、13 膨張弁、14 四方弁、15 逆止弁、16a、16b 室内熱交換器、17 室外熱交換器、18 プレートフィン熱交換器、19 内部熱交換器、20 室内熱交換器、21 ガス管、22 液管、23 伝熱管、24 フィンプレート。

Claims (27)

  1. 圧縮機、凝縮器または放熱器、エジェクタ、蒸発器を環状に接続した冷凍サイクルを有する冷凍空調装置において、
    前記蒸発器は、第1蒸発器と、
    第2蒸発器と、
    を備えるとともに、
    前記エジェクタからの冷媒を前記第1蒸発器、前記第2蒸発器に分配する分配器を、前記エジェクタと前記第1、第2蒸発器の間に備え、
    前記第1蒸発器の出口を前記エジェクタの吸引部に、前記第2蒸発器の出口を前記圧縮機に接続し、
    前記エジェクタは前記第1蒸発器からの冷媒を吸引昇圧し、前記分配器により第2蒸発器に気液二相冷媒、または、液冷媒を供給することを特徴とする冷凍空調装置。
  2. 冷凍空調装置の運転状態に応じて、前記エジェクタの流動抵抗を制御する制御手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の冷凍空調装置。
  3. 前記制御手段は、エジェクタのノズル部の開口面積を変えて流動抵抗を変化させる開口面積可変手段を備えたことを特徴とする請求項2記載の冷凍空調装置。
  4. 前記エジェクタと直列、または、並列に接続された第1の減圧装置を備え、
    冷凍空調装置の運転状態に応じて、前記第1の減圧装置の流動抵抗を変える制御手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の冷凍空調装置。
  5. 前記圧縮機に吸入される冷媒の過熱度を検出する圧縮機吸入側過熱度検出手段を備え、
    前記制御手段は、前記圧縮機吸入側過熱度検出手段で検出された過熱度が所定値となるように前記エジェクタ、または、前記第1の減圧装置の流動抵抗を制御することを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の冷凍空調装置。
  6. 前記圧縮機から吐出される冷媒の温度を検出する圧縮機吐出温度検出手段を備え、
    前記制御手段は、前記圧縮機吐出温度検出手段により検出された吐出温度が所定値となるように前記エジェクタ、または、前記第1の減圧装置の流動抵抗を制御することを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の冷凍空調装置。
  7. 前記圧縮機から吐出される冷媒の過熱度を検出する圧縮機吐出過熱度検出手段を備え、
    前記制御手段は、前記圧縮機吐出過熱度検出手段により検出された吐出過熱度が所定値となるように前記エジェクタ、または、前記第1の減圧装置の流動抵抗を制御することを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の冷凍空調装置。
  8. 前記分配器と前記第1蒸発器の入口の間に第2の減圧装置を備えたことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の冷凍空調装置。
  9. 前記第1蒸発器の出口の冷媒の過熱度を検出する第1蒸発器出口過熱度検出手段と、
    この第1蒸発器出口過熱度検出手段で検出された過熱度が所定値となるように、前記第2の減圧装置の流動抵抗を変える制御手段を備えたことを特徴とする請求項8記載の冷凍空調装置。
  10. 前記第1蒸発器によって冷却される負荷側熱媒体の温度が、前記第2蒸発器によって冷却される負荷側熱媒体の温度よりも低温であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の冷凍空調装置。
  11. 前記分配器を、前記第1蒸発器に分配されるガス冷媒流量が、前記第2蒸発器に分配されるガス冷媒流量よりも少なくなるようにしたことを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の冷凍空調装置。
  12. 前記分配器は、前記エジェクタからの流入路と、
    この流入路から前記第1蒸発器側に分岐する第1分岐路と、
    前記流入路から前記第2蒸発器側に分岐する第2分岐路と、
    を備え、
    前記第1分岐路は、前記第2分岐路より下方に配置されていることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の冷凍空調装置。
  13. 前記第1、第2分岐路をU字形状としたことを特徴とする請求項12記載の冷凍空調装置。
  14. 前記第1、第2分岐路を垂直にし、前記第1分岐路を前記第2分岐路より長くしたことを特徴とする請求項12記載の冷凍空調装置。
  15. 前記流入路と前記第2分岐路を水平にし、前記第1分岐路を垂直としたことを特徴とする請求項12記載の冷凍空調装置。
  16. 前記第2蒸発器に代えて、前記凝縮器または放熱器の出口の高圧側冷媒と前記圧縮機に吸入される低圧側冷媒との間で熱交換する内部熱交換器を備えたことを特徴とする請求項1〜15のいずれかに記載の冷凍空調装置。
  17. 前記第1蒸発器及び前記第2の減圧装置を室内機に内蔵し、前記第1蒸発器により、室内の空気と冷媒との熱交換をするようにしたことを特徴とする請求項16記載の冷凍空調装置。
  18. 冷・暖房運転により冷媒の流れを切り換える切換手段を備え、
    冷房運転を行うときは、前記切換手段により、前記圧縮機、前記切換手段、凝縮器として作用する熱源側熱交換器、前記エジェクタ、前記分配器、前記内部熱交換器が環状に接続されるとともに、前記液分配器、前記第1蒸発器として作用する負荷側熱交換器、前記エジェクタの吸引部が接続され、
    暖房運転を行うときは、前記圧縮機、凝縮器または放熱器として作用する負荷側熱交換器、前記エジェクタ、前記分配器、前記内部熱交換器が環状に接続されるとともに、前記分配器、第1蒸発器として作用する熱源側熱交換器、前記エジェクタの吸引部が接続されるようにしたことを特徴とする請求項17記載の冷凍空調装置。
  19. 前記第1、第2蒸発器を同一の空気流路に並設することにより空気を冷却する空気熱交換器を構成し、前記第2蒸発器を前記第1蒸発器よりも前記空気流路の風上側に配置したことを特徴とする請求項1〜15のいずれかに記載の冷凍空調装置。
  20. 前記第1、第2の蒸発器は、それぞれ少なくとも1列多段の第1蒸発器側の伝熱管と第2蒸発器側の伝熱管とを有し、前記第1蒸発器側の伝熱管と前記第2蒸発器側の伝熱管が複数枚のフィンプレートを介して一体的に形成されて前記空気熱交換器を構成したことを特徴とする請求項19記載の冷凍空調装置。
  21. 前記第1蒸発器の伝熱面積が前記第2蒸発器の伝熱面積よりも大きく構成されたことを特徴とする請求項19または20記載の冷凍空調装置。
  22. 前記第1蒸発器の前記伝熱管の入口側と出口側との伝熱管を少なくともそれぞれ1つ以上に分岐し、前記入口側の分岐数よりも出口側の分岐数を多くしたことを特徴とする請求項20の冷凍空調装置。
  23. 前記第1蒸発器と前記第2蒸発器の間に、前記伝熱管1列相当分以上の間隔を設けたことを特徴とする請求項20の冷凍空調装置。
  24. 前記フィンプレートの全体、または、前記第1、第2蒸発器の境界部にスリットまたは切り欠きを設けたことを特徴とする請求項20の冷凍空調装置。
  25. 前記第1蒸発器の入口側の前記伝熱管の列が前記空気流路の風上側に配置されたことを特徴とする請求項20の冷凍空調装置。
  26. 前記第1蒸発器の出口側の前記伝熱管の列が前記空気流路の風上側に配置されたことを特徴とする請求項20の冷凍空調装置。
  27. 前記冷媒として二酸化炭素を用いることを特徴とする請求項1〜26のいずれかに記載の冷凍空調装置。
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