JP2010065863A - エジェクタを用いたヒートポンプサイクル - Google Patents

エジェクタを用いたヒートポンプサイクル Download PDF

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Abstract

【課題】給湯用に適するエジェクタを用いたヒートポンプサイクルにおいて、高圧側から低圧側に熱を伝達する内部熱交換器の伝熱量を充分に確保し、エジェクタの効率を向上する。
【解決手段】放熱器2とエジェクタ3の間に配設され低圧側と熱交換する第1高圧側熱交換部15a、及び放熱器2と絞り手段22の間に配設され低圧側と熱交換する第2高圧側熱交換部15cを備えた内部熱交換器15を有し、エジェクタ3に流入する冷媒のエジェクタ入口エンタルピーを、絞り手段22に流入する冷媒の絞り手段入口エンタルピーより大きくしたことにより、高圧側から低圧側への熱交換量低下を防止し、かつエジェクタ3入口のエンタルピーを増加させることで、エジェクタ3の膨張エネルギーの回収量を増加する。
【選択図】図1

Description

本発明は、エジェクタを用いたヒートポンプサイクルに関するものであり、特に給湯用に用いるヒートポンプサイクルに関する。
従来、特許文献1等において、エジェクタ式冷凍サイクルが知られている。この冷凍サイクルにおいて、圧縮機と複数の放熱器の間に、膨張弁とエジェクタに向かう分岐部が設けられている。
そして、分岐部から膨張弁に向かう管路には、内部熱交換器の高圧側を介在させるが、分岐部からエジェクタに向かう管路には、内部熱交換器の高圧側を介在させないものである。
つまり、圧縮機と放熱器の間の分岐部から内部熱交換器をバイパスしてエジェクタに冷媒が供給されるバイパス構造を採用している。これにより、エジェクタ入口のエンタルピーが増加して、エジェクタによるエネルギー回収効率が高まるとしている。
また、エジェクタ式冷凍サイクルの別の従来技術として特許文献2が知られている。この冷凍サイクルは、圧縮機と放熱器と、エジェクタと、エジェクタ出口側に接続された第1蒸発器を有し、放熱器の出口側冷媒をエジェクタ入口側で分岐して冷媒吸引口に導く分岐通路を設け、分岐通路に絞り機構と第2蒸発器を配置し放熱器の出口側高圧冷媒と圧縮機吸入側の低圧冷媒との間で熱交換を行うものである。
これにより放熱器出口側の高圧冷媒、ひいては蒸発器入口冷媒のエンタルピーを減少して、蒸発器入口出口間のエンタルピー差を拡大し、第1、第2蒸発器の冷却能力を向上している。
そして、この特許文献2には、同様にエジェクタと、エジェクタ出口側に接続された第1蒸発器を有し、放熱器の出口側冷媒をエジェクタ入口側で分岐して冷媒吸引口に導く分岐通路を設け、分岐通路に絞り機構と第2、第3蒸発機を設けたものにおいて、高圧側と低圧側とをさまざまな部位で熱交換する内部熱交換器の例が示されている。
特開2008−45774号公報 特開2007−40690号公報
しかし、上記特許文献1では、バイパス構造により内部熱交換器への高圧側の冷媒流量が低下することで、この内部熱交換器の熱交換量は低下する。このため、内部熱交換器の低圧側出口冷媒温度の低下が生じる。
また、内部熱交換器の低圧側には圧縮機の吸入側が接続されている。従って、内部熱交換器の低圧側出口冷媒温度の低下によって、圧縮機の吸入冷媒温度が低下する。この結果、圧縮機の吐出冷媒温度も低下する。
つまり、上記バイパス構造により、圧縮機の吐出冷媒温度が低下し、圧縮機の吐出側での加熱能力不足が生じる。これでは、給湯用等のエジェクタを用いたヒートポンプサイクルとしては、好ましく無く、エジェクタの効果が十分に引き出せない。
また、上記特許文献2では、複数の内部熱交換器を接続する種々の配置例について言及しているものの、具体的な目的、作用効果については記載されていない。
本発明は、エジェクタの効果で省動力化を図り、かつ、ヒートポンプサイクルの加熱能力向上を一層促進できるエジェクタを用いたヒートポンプサイクルを提供することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するために、下記の技術的手段を採用する。すなわち、請求項1に記載の発明では、冷媒を吸入し圧縮する圧縮機(1)と、圧縮機(1)から吐出された高圧冷媒の放熱を行う放熱器(2)と、放熱器(2)出口側の分岐部(13)で分岐されて流れる一方の冷媒から成るエジェクタ側冷媒が流れる第1分岐通路(17)と、分岐部(13)で分岐された他方の冷媒から成る絞り手段側冷媒が流れる第2分岐通路(18)と、第1分岐通路(17)の冷媒を噴射して減圧膨張させるノズル、該ノズルから噴射する噴射冷媒流により吸引冷媒が内部に吸引される冷媒吸引口(3a)、および冷媒吸引口(3a)からの吸引冷媒と噴射冷媒流とを混合して冷媒流の速度エネルギーを圧力エネルギーに変換するディフューザ(3b)を有するエジェクタ(3)と、エジェクタ(3)から流出した冷媒を蒸発させて冷却能力を発揮する第1蒸発器(5a)と、第2分岐通路(18)に配置され、該第2分岐通路(18)を流れる冷媒を減圧する絞り手段(22)と、絞り手段(22)の出口側とエジェクタ(3)の冷媒吸引口(3a)の間に配置され、吸引冷媒を蒸発させて冷却能力を発揮する第2蒸発器(5b)と、第1蒸発器(5a)と圧縮機(1)吸入側の間に配設された第1低圧側熱交換部(15b)及び第2低圧側熱交換部(15d)、放熱器(2)とエジェクタ(3)の間に配設された第1高圧側熱交換部(15a)、及び放熱器(2)と絞り手段(22)の間に配設された第2高圧側熱交換部(15c)を有し、第1低圧側熱交換部(15b)と第1高圧側熱交換部(15a)の間、及び第2低圧側熱交換部(15d)と第2高圧側熱交換部(15c)の間で熱交換を行い、圧縮機(1)の吐出側の高圧冷媒の熱を圧縮機(1)吸入側の低圧冷媒に伝達する内部熱交換器(15)を備え、第1高圧側熱交換部(15a)を経由してエジェクタ(3)に流入する冷媒のエジェクタ入口エンタルピーを、第2高圧側熱交換部(15c)を経由して絞り手段(22)に流入する冷媒の絞り手段入口エンタルピーより大きくしたことを特徴としている。
この請求項1に記載の発明によれば、第1低圧側熱交換部(15b)と第1高圧側熱交換部(15a)の間、及び第2低圧側熱交換部(15d)と第2高圧側熱交換部(15c)の間で熱交換を行い、圧縮機(1)吐出側の高圧冷媒の熱を圧縮機(1)吸入側の低圧冷媒に伝達する内部熱交換器(15)を備えたから、高圧側から低圧側への熱交換量低下を防止することが出来る。
また、エジェクタ(3)に流入する冷媒のエジェクタ入口エンタルピーを、第2高圧側熱交換部(15c)を経由して絞り手段(22)に流入する冷媒の絞り手段入口エンタルピーより大きくし、エジェクタ(3)入口のエンタルピーを相対的に増加させることができる。
このエジェクタ入口エンタルピー増大によりエジェクタのノズル入口のガス冷媒量は増える。エジェクタの膨張エネルギーの回収量は、理想的には等エントロピー膨張で表現できるが、ノズル入口のガス量が増えることで、等エントロピー膨張時のエンタルピー変化量は増加する。
すなわち、エジェクタ入口エンタルピー増大により、エジェクタの膨張エネルギーの回収ポテンシャルが増加するので、エジェクタ(3)の膨張エネルギーの回収量を増加出来る。これにより、ヒートポンプサイクルの一層の加熱能力向上、もしくは、消費動力低減が達成できる。
次に、請求項2に記載の発明では、第1低圧側熱交換部(15b)と第1高圧側熱交換部(15a)との間および第2低圧側熱交換部(15d)と第2高圧側熱交換部(15c)との間の熱交換量に差異があるように設定されるか、または第1低圧側熱交換部(15b)の第2低圧側熱交換部(15d)に対する配置が冷媒の流れの下流側とされることで、第1高圧側熱交換部(15a)を経由してエジェクタ(3)に流入する冷媒のエジェクタ入口エンタルピーが、第2高圧側熱交換部(15c)を経由して絞り手段(22)に流入する冷媒の絞り手段入口エンタルピーより大きくされたことを特徴としている。
この請求項2に記載の発明によれば、内部熱交換器(15)の各交換部の配置または高圧側低圧側の熱交換量が適正化されることで、エジェクタ入口のエンタルピーが相対的に増加し、エジェクタの膨張エネルギーの回収量が増加される。これにより、エジェクタ(3)を用いたヒートポンプサイクルの一層の加熱能力向上、もしくは消費動力低減が成される。
次に、請求項3に記載の発明では、内部熱交換器(15)内部に分岐部(13)が設けられていることを特徴としている。
この請求項3に記載の発明によれば、内部熱交換器(15)内部に分岐部(13)が設けられているから、専用の内部熱交換器(15)を作るだけで、配管途中に分岐部を形成する必要が無くなり、配管作業の工数を削減できる。
次に、請求項4に記載の発明では、第1高圧側熱交換部(15a)は分岐部(13)とエジェクタ(3)の間に配設され、第2高圧側熱交換部(15c)は分岐部(13)と絞り手段(22)の間に配設され、第1低圧側熱交換部(15b)は第2低圧側熱交換部(15d)よりも圧縮機(1)吸入側に近い冷媒流れの下流側に配設されていることを特徴としている。
この請求項4に記載の発明によれば、第1低圧側熱交換部(15b)は第2低圧側熱交換部(15d)よりも圧縮機(1)吸入側に近い下流側に配設しているから、冷媒は第2低圧側熱交換部(15d)で第2高圧側熱交換部(15c)から熱を与えられてから第1低圧側熱交換部(15b)に流れる。
従って、第2高圧側熱交換部(15c)の方が第1高圧側熱交換部(15a)よりも多く熱を低圧側に伝熱しやすい。この結果、第1高圧側熱交換部(15a)を経由してエジェクタ(3)に流入する冷媒のエジェクタ入口エンタルピーを、第2高圧側熱交換部(15c)を経由して絞り手段(22)に流入する冷媒の絞り手段入口エンタルピーより相対的に大きく設定し易い。
次に、請求項5に記載の発明では、(図2のように)内部熱交換器(15)において、内部に分岐部(13)と、高圧側入口(15f)と、第1高圧側出口(15g1)と、第2高圧側出口(15g2)と、低圧側出口(15e)と、低圧側入口(15h)を有し、分岐部(13)は、放熱器(2)側に配設された高圧側入口(15f)に設けられ、該高圧側入口(15f)と絞り手段(22)側に配設された第2高圧側出口(15g2)の間に、エジェクタ(3)側に冷媒を吐出する第1高圧側出口(15g1)が配置され、第1高圧側熱交換部(15a)は分岐部(13)とエジェクタ(3)に至る第1高圧側出口(15g1)の間に配設され、第2高圧側熱交換部(15c)は分岐部(13)と絞り手段(22)に至る第2高圧側出口(15g2)の間に配設され、圧縮機(1)の吸入側に配設された低圧側出口(15e)と、高圧側入口(15f)とが隣接して配置され、第2高圧側出口(15g2)と低圧側入口(15h)が隣接して配置されていることを特徴としている。
この請求項5に記載の発明によれば、内部熱交換器(15)内部に分岐部(13)と、高圧側入口(15f)と、第1高圧側出口(15g1)と、第2高圧側出口(15g2)と、低圧側出口(15e)と、低圧側入口(15h)有しているから、内部熱交換器(15)外部の配管中に分岐部(13)を設ける必要が無く、内部熱交換器(15)への配管作業が簡単になる。
次に、請求項6に記載の発明では(図3のように)、第1高圧側熱交換部(15a)は放熱器(2)とエジェクタ(3)の間に配設され、第2高圧側熱交換部(15c)は第1高圧側熱交換部(15a)下流側の分岐部(13)と絞り手段(22)の間に配設され、第1低圧側熱交換部(15b)が第2低圧側熱交換部(15d)よりも圧縮機(1)吸入側に近い冷媒流れの下流側に配設されていることを特徴としている。
この請求項6に記載の発明によれば、第1高圧側熱交換部(15a)は放熱器(2)と
エジェクタ(3)の間に配設され、第2高圧側熱交換部(15c)は第1高圧側熱交換部(15a)下流側の分岐部(13)と絞り手段(22)の間に配設されているから、第2高圧側熱交換部(15c)は、第1高圧側熱交換部(15a)が低圧側に熱を伝熱してから後の冷媒の熱を更に低圧側に伝熱する。
この結果、第1高圧側熱交換部(15a)を経由してエジェクタ(3)に流入する冷媒のエジェクタ入口エンタルピーを、第2高圧側熱交換部(15c)を経由して絞り手段(22)に流入する冷媒の絞り手段入口エンタルピーより大きくし易い。これによって、ヒートポンプの省動力化が達成出来る。
次に、請求項7に記載の発明では、(図4のように)内部熱交換器(15)において、内部に分岐部(13)と、高圧側入口(15f)と、第1高圧側出口(15g1)と、第2高圧側出口(15g2)と、低圧側出口(15e)と、低圧側入口(15h)を有し、放熱器(2)側に配設された高圧側入口(15f)と絞り手段(22)側に設けられた第2高圧側出口(15g2)の間に分岐部(13)が設けられ、該分岐部(13)からエジェクタ(3)側に冷媒を吐出する第1高圧側出口(15g1)が取出され、圧縮機(1)の吸入側に配設された低圧側出口(15e)と高圧側入口(15f)が隣接して配置され、第2高圧側出口(15g2)と低圧側入口(15h)とが隣接して配置されていることを特徴としている。
この請求項7に記載の発明によれば、内部熱交換器(15)内部に分岐部(13)と、高圧側入口(15f)と、第1高圧側出口(15g1)と、第2高圧側出口(15g2)と、低圧側出口(15e)と、低圧側入口(15h)有しているから、内部熱交換器(15)外部の配管中に分岐部(13)を設ける必要が無く、内部熱交換器(15)の取り付け、ならびに内部熱交換器(15)への配管作業が簡単である。
次に、請求項8に記載の発明では、(図5のように)第1高圧側熱交換部(15a)は分岐部(13)とエジェクタ(3)の間に配設され、第2高圧側熱交換部(15c)は分岐部(13)と絞り手段(22)の間に配設され、第2低圧側熱交換部(15d)と第1低圧側熱交換部(15b)とは圧縮機(1)吸入側に向かう低圧冷媒の流れに対して直列に配設しており、第1高圧側熱交換部(15a)と第1低圧側熱交換部(15b)の間の伝熱面積よりも第2高圧側熱交換部(15c)と第2低圧側熱交換部(15d)の間の伝熱面積が大きくされていることを特徴としている。
この請求項8に記載の発明によれば、第1高圧側熱交換部(15a)と第1低圧側熱交換部(15b)の間の伝熱面積よりも第2高圧側熱交換部(15c)と第2低圧側熱交換部(15d)の間の伝熱面積が大きくされているから、絞り手段(22)下流に配置される第2蒸発器(5b)は、冷媒の入口エンタルピーが低下するため、熱交換量を確保し易くなる。
この効果で、ヒートポンプを省動力化できる。また、エジェクタ(3)は、エジェクタ入口側冷媒のエンタルピーが増加することで、理想的には等エントロピー膨張で表現できるエジェクタの膨張エネルギーの回収ポテンシャルが増加する。これにより、エジェクタの昇圧量が増加しヒートポンプを省動力化出来る。
次に、請求項9に記載の発明では、(図6のように)内部熱交換器(15)において、内部に分岐部(13)と、高圧側入口(15f)と、第1高圧側出口(15g1)と、第2高圧側出口(15g2)と、低圧側出口(15e)と、低圧側入口(15h)を有し、分岐部(13)は放熱器(2)側に配設された高圧側入口(15f)に設けられ、高圧側入口(15f)と絞り手段(22)側に配設された第2高圧側出口(15g2)の間に第2高圧側熱交換器(15c)が形成され、高圧側入口(15f)とエジェクタ(3)側に配設された第1高圧側出口(15g1)の間に第1高圧側熱交換器(15a)が形成されており、圧縮機(1)の吸入側に配設された低圧側出口(15e)と高圧側入口(15f)とが隣接して配置され、第1高圧側出口(15g1)と低圧側入口(15h)とが隣接して配置されていることを特徴としている。
この請求項9に記載の発明によれば、内部熱交換器(15)内部に分岐部(13)と、高圧側入口(15f)と、第1高圧側出口(15g1)と、第2高圧側出口(15g2)と、低圧側出口(15e)と、低圧側入口(15h)有しているから、内部熱交換器(15)外部の配管中に分岐部(13)を設ける必要が無く、内部熱交換器(15)の取り付け、ならびに内部熱交換器(15)への配管作業が簡単である。
次に、請求項10に記載の発明では、(図7のように)第1高圧側熱交換部(15a)は分岐部(13)とエジェクタ(3)の間に配設され、第2高圧側熱交換部(15c)は分岐部(13)と絞り手段(22)の間に配設され、第2低圧側熱交換部(15d)と第1低圧側熱交換部(15b)とは圧縮機(1)吸入側向かう低圧冷媒の流れに対して並列に配設されており、第1高圧側熱交換部(15a)と第1低圧側熱交換部(15b)の間の伝熱面積よりも第2高圧側熱交換部(15c)と第2低圧側熱交換部(15d)の間の伝熱面積の方が大きくされていることを特徴としている。
この請求項10に記載の発明によれば、エジェクタ(3)側の第1高圧側熱交換部(15a)と第1低圧側熱交換部(15b)の間の伝熱面積よりも、絞り手段(22)側の第2高圧側熱交換部(15c)と第2低圧側熱交換部(15d)の間の伝熱面積の方が大きくされているから、絞り手段(22)入口の冷媒のエンタルピー≦エジェクタ(3)入口の冷媒のエンタルピーの関係が成立する。
このため、絞り手段(22)下流に配置される第2蒸発器(5b)は、冷媒の第2蒸発器入口エンタルピーが低下するため、該第2蒸発器(5b)での熱交換量を確保し易くなる。この効果で、ヒートポンプを省動力化できる。
また、エジェクタ(3)は、エジェクタ入口エンタルピーが増加することで、理想的には等エントロピー膨張で表現できるエジェクタの膨張エネルギーの回収ポテンシャルが増加しエジェクタの昇圧量が増加する。これによっても、ヒートポンプを省動力化出来る。
次に、請求項11に記載の発明では、(図8のように)内部熱交換器(15)において、内部に、分岐部(13)と、高圧側入口(15f)と、第1高圧側出口(15g1)と、第2高圧側出口(15g2)と、低圧側出口(15e)と、低圧側入口(15h)と、入口側分岐部(13b)と、出口側分岐部(13a)を有し、分岐部(13)は放熱器(2)側に配設された高圧側入口(15f)に設けられ、高圧側入口(15f)と絞り手段(22)側に配設された第2高圧側出口(15g2)の間に第2高圧側熱交換器(15c)が形成され、高圧側入口(15f)とエジェクタ(3)側に配設された第1高圧側出口(15g1)の間に第1高圧側熱交換器(15a)が形成され、第2低圧側熱交換部(15d)は第1低圧側熱交換部(15b)と並列に低圧側入口(15h)となる入口側分岐部(13b)と低圧側出口(15e)となる出口側分岐部(13a)との間に形成されていることを特徴としている。
この請求項11に記載の発明によれば、内部熱交換器(15)内部に、分岐部(13)と、高圧側入口(15f)と、第1高圧側出口(15g1)と、第2高圧側出口(15g2)と、低圧側出口(15e)と、低圧側入口(15h)と、入口側分岐部(13b)と、出口側分岐部(13a)を有しているから、内部熱交換器(15)外部の配管中に分岐部(13)、入口側分岐部(13b)、および出口側分岐部(13a)を設ける必要が無く、内部熱交換器(15)への配管作業が簡単になる。
次に、請求項12に記載の発明では、エジェクタ(3)から流出した冷媒を蒸発させる第1蒸発器(5a)と内部熱交換器(15)の低圧側との間にアキュムレータ(4)を配設していることを特徴としている。
この請求項12に記載の発明によれば、第1蒸発器(5a)と内部熱交換器(15)の低圧側との間にアキュムレータ(4)を配設しているから、このアキュムレータ(4)で冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離し、アキュムレータ(4)からの気相冷媒(過熱ガス)を圧縮機(1)の吸入側に安定的に供給できる。
次に、請求項13に記載の発明では、直列に接続された第1低圧側熱交換部(15b)と第2低圧側熱交換部(15d)との間にアキュムレータ(4)を配設していることを特徴としている。
この請求項13に記載の発明によれば、アキュムレータ(4)の位置を第1低圧側熱交換部(15b)と第2低圧側熱交換部(15d)との間としたから、少なくとも一方の低圧側熱交換部(15bまたは15d)の冷媒が、過熱ガスではなく気液二相となって、熱伝達率が向上するため、低圧側熱交換部(15bまたは15d)を小型化できる。
次に、請求項14に記載の発明では、高圧冷媒の放熱を行う放熱器(2)は、給湯用水の加熱手段である水冷媒熱交換器からなる給湯用熱交換器であることを特徴としている。
この請求項14に記載の発明によれば、放熱器(2)は、給湯用水の加熱手段である水冷媒熱交換器からなる給湯用熱交換器であるから、高圧側から低圧側への熱交換量低下を防止でき、かつ、ヒートポンプサイクルの一層の加熱能力向上、もしくは、消費動力低減が達成できるという作用を活用して、効率よく給湯用水の加熱が出来る。
なお、特許請求の範囲および上記各手段に記載の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図1及び図2を用いて説明する。図1は、第1実施形態におけるヒートポンプサイクルを使用した貯湯式給湯装置の全体構成図である。
本実施形態での貯湯式給湯装置は、超臨界ヒートポンプサイクルを用いて給湯用水を高温(本実施形態では約90℃)に加熱して利用するものである。
尚、超臨界ヒートポンプサイクルとは、高圧側の冷媒圧力が冷媒の臨界圧力以上となるヒートポンプサイクルを言い、例えば二酸化炭素・エチレン・エタン・酸化窒素等を冷媒とするヒートポンプサイクルである。
貯湯式給湯装置は大きく分けて、主に後述する冷凍サイクル機器が収納されたヒートポンプサイクルと、主に後述する貯湯タンク11が収納されたタンクユニットと、それらの間を連結する循環配管とからなる。
また、ヒートポンプサイクル内は、大きく分けてヒートポンプサイクルの冷媒回路と、給湯関係の給湯用水加熱回路とで構成されている。
まず、ヒートポンプサイクルの冷媒回路は、冷媒を圧縮する圧縮機1、給湯用水の加熱手段である放熱器を構成する給湯用熱交換器(水冷媒熱交換器)2、後述するエジェクタ3、冷媒を気液分離するアキュムレータ4、所定の圧力損失を発生させる絞り手段22、外気から吸熱するための室外熱交換器(空気冷媒熱交換器)5とで構成される。そして、冷媒として臨界温度の低い二酸化炭素(以下、CO2と記す)が封入されている。
圧縮機1は、内蔵する駆動モータ1aと、吸引したガス冷媒を臨界圧力以上の高圧にまで昇圧して吐出する高圧圧縮部1bとで構成されており、これらが密閉容器内に収納されている。尚、高圧圧縮部1bは、レシプロ・ロータリー・スクロール等の方式は問わない。また、モータ駆動式の代わりにエンジン駆動式としても良い。
給湯用熱交換器2は、圧縮機1の高圧圧縮部で昇圧された高温高圧のガス冷媒と給湯用水とを熱交換して給湯用水を加熱するものである。高圧冷媒通路2aに隣接して給湯用水通路2bが設けられ、その高圧冷媒通路2aを流れる冷媒の流れ方向と給湯用水通路2bを流れる給湯用水の流れ方向とが対向するように構成されている。
エジェクタ3の構造については周知であるため簡単に説明する。エジェクタ3は、圧縮機1で加圧され給湯用熱交換器2を経由して流入する高圧冷媒の圧力エネルギー(圧力ヘッド)を速度エネルギー(速度ヘッド)に変換して冷媒を減圧膨張させるノズルと、そのノズルから噴射する高い速度の冷媒流により低圧側に接続した室外熱交換器5の第2蒸発器5bで蒸発した気相冷媒を吸引する冷媒吸引口3aと、その吸引した冷媒とノズルから噴射する冷媒とを混合させる混合部と、速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させる昇圧部を成すディフューザ3bから構成されている。
エジェクタ3には、絞り開度を制御することにより高圧冷媒の圧力を制御する可変絞り機構3cを設けている。この可変絞り機構3cは、図示しない制御装置により通電制御され、ノズルの絞り開度を可変制御する。
このために、可変絞り機構3cは、図示しないニードル、及び該ニードルをその軸方向に変位させるアクチュエータ部等から構成されている。また、アクチュエータ部として、ステッピングモータを採用しており、ニードルは、ステッピングモータの回転角に比例して軸方向に変位する。
また、冷媒回路を流通する冷媒は、CO2冷媒であり、CO2冷媒のように圧縮機1からの吐出圧力が高い方が、エジェクタ3の効果を得易い。
そして、エジェクタ3から流出した冷媒は、第1蒸発器5aを経由してアキュムレータ4に流入する。このアキュムレータ4は、冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離する気液分離器であり、アキュムレータ4の気相冷媒出口は、内部熱交換器15の低圧側を経て圧縮機1の吸入側に接続されている。
次に、給湯関係の給湯用水加熱回路は、給湯用水の加熱手段である給湯用熱交換器2の給湯用水通路2bと、給湯用水を循環させる給水ポンプ10と、給湯用水を貯留する貯湯タンク11とを環状に接続して構成される。
給水ポンプ10は、貯湯タンク11の下部に設けられた冷水流出部11aから冷水を給湯用熱交換器2の給湯用水通路2bに供給し、貯湯タンク11の上部に設けられた温水流入部11bに還流する様に水流を発生させる。この給水ポンプ10は、内蔵する図示しないモータの回転数に応じて流水量を調節することができる。
貯湯タンク11は、耐蝕性に優れた金属製(例えばステンレス製)で断熱構造を有し、高温の給湯用水を長時間に渡って保温することができる。貯湯タンク11に貯留された高温の給湯用水は、貯湯タンク11の上部に設けられた温水流出部11cから出湯される。
そして、出湯時に、図示しない温調弁で水道からの冷水と混合して温度調節した後、主に台所や風呂などに給湯される。また、貯湯タンク11内の下部に設けられた冷水流入部11dには、水道からの冷水が給湯用水として補給(給水)されるようになっている。
尚、この貯湯式給湯装置には、少なくとも、室外熱交換器5と熱交換する外気の温度を検出する図示しない外気温度センサと、室外熱交換器5から流出する冷媒の温度を検出する図示しない低圧冷媒温度センサと、給湯用熱交換器2より流出する給湯用水の温度を検出する図示しない沸上げ温度センサと、給湯用熱交換器2より流出する冷媒の温度を検出する図示しない高圧冷媒温度センサとを備えている。そして、各温度センサの検出信号は図示しない制御装置に入力される。
次に、本実施形態での作動の概要を説明する。まず、圧縮機1で冷媒を吸引し圧縮して吐出する。吐出された高温高圧の冷媒は、給湯用熱交換器2の高圧冷媒通路2aに流入し、隣接して設けられた給湯用水通路2bを流通する給湯用水と熱交換することにより、冷媒は冷却され給湯用水は加熱される。加熱された給湯用水(高温水)は、貯湯タンク11に貯められて給湯用途に使用される。
一方、給湯用熱交換器2で冷却された高圧の冷媒は、分岐部13を経由して後述する内部熱交換器15を経て第1分岐通路17からエジェクタ3に入る。その後、可変絞り機構3cを経てエジェクタ3のノズルから気液二相冷媒で噴射されたのち室外熱交換器5の第1蒸発器5aを経てアキュムレータ4に流入して液冷媒とガス冷媒とに分離され、液冷媒は貯留され、ガス冷媒のみ内部熱交換器15の低圧側を介して圧縮機1に再び吸引される。
室外熱交換器5の第1蒸発器5aと第2蒸発器5bは、重ねて配置されており、共通の送風機20からの矢印20aの送風で冷却される。このとき、第1蒸発器5aは、風上に、第2蒸発器5bは風下に配置されている。また、膨張弁22からの冷媒は、第2蒸発器5bを通過してエジェクタ3の冷媒吸引口3aに吸引される。
他方、給湯用熱交換器2で冷却された高圧の冷媒は、分岐部13を経由して上記内部熱交換器15を経て第2分岐通路18から絞り手段を成す膨張弁22に入る。その後、室外熱交換器5の第2蒸発器5bを経て、エジェクタ3の冷媒吸引口3aからエジェクタ3内に入り、第1分岐通路17を通過してきた冷媒と混合され、エジェクタ3から噴射される。
内部熱交換器15は、第1高圧側熱交換部15aを有し、高圧側の分岐部13を経由した後のエジェクタ3側を流れる冷媒と低圧側の冷媒とを熱交換する。この低圧側の冷媒とは、内部熱交換器15の第1低圧側熱交換部15bを流れている冷媒である。
また、内部熱交換器15は、第2高圧側熱交換部15cを有し、高圧側の分岐部13を通過した後の膨張弁22側を流れる冷媒と低圧側の冷媒を熱交換している。この低圧側の冷媒とは、第2低圧側熱交換部15dを流れている冷媒である。そして、これら内部熱交換器15の低圧側の配置において、第1低圧熱交換部15bは、第2低圧側熱交換部15dの下流側にある。
図2は、上記第1実施形態の内部熱交換器の外形図である。15eは圧縮機1の吸入側に接続された低圧側出口である。15fは高圧側入口であり内部熱交換器15内に分岐部13を形成している。
膨張弁22側には第2高圧側出口15g2が設けられ、また、低圧側入口15hと、エジェクタ3に到る第1高圧側出口15g1が設けられている。
この内部熱交換器15は、図1のサイクルにおける2つの内部熱交換器部分を一体化した構成であり、高圧側が入口直後の分岐部13で分岐した後、並列に配置されている。また、分岐した高圧側の2つの熱交換部は、低圧側に対して、対向流を形成するように配置されている。
すなわち、高圧側は、入口から出口に向かって冷媒温度が低下し、低圧側は、入口から出口に向かって冷媒温度が上昇するように配置されている。
ここで、低圧側の上流側に第2低圧側熱交換部15dを配置し、この第2低圧側熱交換部15dに、図1の膨張弁22つながる第2高圧側熱交換部15cを対向して配置している。
また、低圧側の下流側に第1低圧側熱交換部15bを配置し、この第1低圧側熱交換部15bに、図1のエジェクタ3につながる第1高圧側熱交換部15aを対向配置している。
次に、上記第1実施形態の作用について説明する。図1において、第1高圧側熱交換部15aと第2高圧側熱交換部15cの高圧の上流側は、分岐部13で分岐されて、これらの熱交換部15a、15cの内部を流れる冷媒の流量が略半分となる。このために、各低圧側温度上昇は、分岐されない場合に比べて小さくなる。
第1低圧側熱交換部15bは、第2低圧側熱交換部15dの下流側にあるので、第1低圧側熱交換部15bでは、第2低圧側熱交換部15dの熱交換により加熱された低圧側冷媒が流れる。これにより、第1高圧側熱交換部15aと第1低圧側熱交換部15bとの冷媒温度差が小さくなって熱交換量が低下する。
従って、第1高圧側熱交換部15aの熱交換量≦第2高圧側熱交換部15cの熱交換量という関係になる。これにより、膨張弁22入口エンタルピー≦エジェクタ3入口エンタルピーが成立する。
さて、上述した特許文献2のように、分岐部13で分岐した後のエジェクタ3側に高圧側熱交換部を設けずに、膨張弁22側のみに高圧側熱交換部を設けて熱交換がされると、高圧側から低圧側への内部熱交換量不足が生じて、圧縮機吐出温度の低下が起こる。
これに対して、この第1実施形態では、内部熱交換量が、第1高圧側熱交換部15aの熱交換量+第2高圧側熱交換部15cの熱交換量となるので、充分な熱交換量が確保できる。
なお、図1において、低圧側の上流側に、膨張弁22に向かう高圧冷媒と熱交換する第2低圧側熱交換部15dを配置している。また、低圧側の下流側に、高圧冷媒と熱交換する第1低圧側熱交換部15bを配置している。そして、これらの熱交換部15d、15bの高圧側から低圧側への伝熱面積は同等とされている。なお、本発明で言う上記同等とは、±20%の誤差が許容されるものである
また、第1高圧側熱交換部15aは、高圧側分岐後にあり、第1低圧側熱交換部15bと共に第1内部熱交換器部15a、15bを形成している。また、第2高圧側熱交換部15cも分岐後に配置されており、第2低圧側熱交換部15dと共に第2内部熱交換器部15c、15dを形成している。
また、特許文献2のように、高圧の分岐前に内部熱交換器の高圧側を設けたヒートポンプサイクルでは、膨張弁側入口とエジェクタ側入口の冷媒の状態(温度・圧力)が略同一となるが、第1実施形態でのヒートポンプサイクルでは、上述のように膨張弁22入口エンタルピー≦エジェクタ3入口エンタルピーが成立する。
つまり、内部熱交換器15内の各熱交換部の温度差でエジェクタ3側と膨張弁22側の熱交換量の差をつけている。
このため、膨張弁22流に配置される空気流れ下流側の第2蒸発器5bは、冷媒の入口エンタルピーが低下するため、熱交換量を確保し易くなる。この効果で、ヒートポンプを省動力化できる。また、エジェクタ3は、入口エンタルピーが増加することで、理想的には等エントロピー膨張で表現できるエジェクタ3の膨張エネルギーの回収ポテンシャルが増加する。この効果で、エジェクタの昇圧量が増加し、ヒートポンプの省動力化が達成出来る。
次に、図2の内部熱交換器の作用について述べる。この内部熱交換器は、2つの内部熱交換器部分を一体化した構成である。そして、高圧側が入口直後で分岐している。また、低圧側の上流側(図2の下側)に、膨張弁22につながる第2高圧側熱交換部15cが設けられている。また、低圧下流側(図2の上側)に、エジェクタ3につながる第1高圧側熱交換部15aが配置されている。
このため、膨張弁22側は、高圧側と低圧側の温度差が大きくなることで熱交換量が大きく、エジェクタ3側は、高圧側と低圧側の温度差が小さくなるため、熱交換量が小さくなる。この熱交換量の大小関係で、前述のヒートポンプの省動力効果が引き出される。
なお、以下の各実施形態においては、上述した第1実施形態と同一の構成要素には同一の符号を付して説明を省略し、主として異なる構成および特徴について説明する。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。図3は、第2実施形態におけるヒートポンプサイクルの全体構成図である。この図3は、第1、第2高圧側熱交換部の途中でエジェクタ側が分岐するものである。
図3において、第1内部熱交換器15は、第1高圧側熱交換部15aと第2高圧側熱交換部15cを有する。第1高圧側熱交換部15aは、高圧側の分岐前の冷媒と低圧側の冷媒を熱交換している。
第2高圧側熱交換部15c(膨張弁側)は、高圧側の分岐後に膨張弁22側を流れる冷媒と低圧側の冷媒との熱交換を行っている。そして、第1高圧側熱交換部15aと第2高圧側熱交換部15cと夫々ペアを成す低圧側の交換部の配置において、第1低圧側熱交換部15bは、第2低圧側熱交換部15dの下流側に配置されている。
次に、この第2実施形態において使用される一体型内部熱交換器を図4に示して説明する。低圧側出口15eは、圧縮機1の吸入側に接続されている。
また、高圧側入口15f、膨張弁側の第2高圧側出口15g2、低圧側入口15h、エジェクタ側の第1高圧側出口15g1が設けられ、該第1高圧側出口15g1は、第1高圧側熱交換部15aと第2高圧側熱交換部15cの間に設けられている。
この図4の内部熱交換器は、図3のサイクルにおける2つの内部熱交換器部を一体化した構成であり、高圧側の分岐前の第1高圧側熱交換部15aと分岐後の膨張弁22側の第2高圧側熱交換部15cが直列に配置されている。
また、この2つの高圧側熱交換部15a、15cは、低圧側に対して、対向流を形成するように配置される。すなわち、高圧側は、入口から出口に向かって冷媒温度が低下し、低圧側は入口から出口に向かって冷媒温度が上昇する。
ここで、低圧側の上流側に、膨張弁22に向かう高圧冷媒と熱交換する第2低圧側熱交換部15dを配置している。また、低圧側の下流側に、分岐前の高圧冷媒と熱交換する第1低圧側熱交換部15bを配置している。そして、これらの熱交換部15d、15bの高圧側から低圧側への伝熱面積は同等とされている。なお、本発明で言う上記同等とは、±20%の誤差が許容されるものである
また、第1高圧側熱交換部15aは、高圧側分岐前にあり、第1低圧側熱交換部15bと共に第1内部熱交換器部15a、15bを形成している。また、第2高圧側熱交換部15cは、分岐後に配置されており、第2低圧側熱交換部15dと共に第2内部熱交換器部15c、15dを形成している。
また、分岐後のエジェクタ3側に向かう冷媒の冷媒流量Q1と、分岐後の膨張弁22側に向かう冷媒の冷媒流量Q2は、略同一になるように設計されている。
ここで、膨張弁22側に向かう高圧側冷媒は、第1内部熱交換器部15a、15bで低圧側冷媒により冷却された後、さらに第2内部熱交換器部15c、15dで低圧側冷媒により冷却される。
このため、エジェクタ側に向かう冷媒(流量Q1)の低圧側との熱交換量≒第1内部熱交換器部15a、15bの熱交換量/2という関係が成り立つ。
更に、膨張弁22側に向かう冷媒(流量Q2)の低圧側との熱交換量≒第2内部熱交換器部15c、15dの熱交換量+第1内部熱交換器部15a、15bの熱交換量/2の関係が成り立つ。
この結果、エジェクタ側に向かう冷媒(流量Q1)の低圧側との熱交換量≦膨張弁22側に向かう冷媒(流量Q2)の低圧側との熱交換量の関係が成り立つ。従って、膨張弁入口の冷媒のエンタルピー≦エジェクタ入口の冷媒のエンタルピーの関係が成立する。
さて、この図3の第2実施形態のエジェクタ側は、分岐前に第1内部熱交換器部15a、15bで熱交換されるが、特許文献1のように、このような熱交換をせずに膨張弁側のみを熱交換すると、高圧側から低圧側への内部熱交換量不足が生じて、圧縮機1の吐出温度低下が生じる。これに対して、この第2実施形態では、第1内部熱交換器部15a、15bでエジェクタ側冷媒も熱交換させることで、充分な熱交換量が確保できる。
また、特許文献2のように、高圧の分岐前に内部熱交換器の高圧側を設けるヒートポンプサイクルでは、膨張弁側とエジェクタ側入口の冷媒の状態(温度・圧力)が略同一となるが、この第2実施形態のヒートポンプサイクルでは、上述のように膨張弁入口の冷媒のエンタルピー≦エジェクタ入口の冷媒のエンタルピーの関係が成立する。
このため、膨張弁22の下流に配置される空気流れ下流側蒸発器となる第2蒸発器5bは、冷媒の入口エンタルピーが低下するため、熱交換量を確保し易くなる。この効果でヒートポンプを省動力化できる。
また、エジェクタ3は、入口エンタルピーが増加することで、理想的には等エントロピー膨張で表現できるエジェクタ3の膨張エネルギーの回収ポテンシャルが増加する。この効果で、エジェクタ3の昇圧量が増加することで、ヒートポンプサイクルを省動力化が達成出来る。
図4は、前述のように第2実施形態に使用した一体型内部熱交換器である。この内部熱交換器は、高圧側が途中で分岐する分岐部13を持っている。また、低圧側の下流側に対向する位置に高圧側の分岐前の第1高圧側熱交換部15aが位置し、低圧側の上流側に対向する位置に高圧側の分岐後の第2高圧側熱交換部15cが位置し、これら両熱交換部15a、15cが直列接続されている。
そして、第2高圧側熱交換部15cが膨張弁22に第2高圧側出口15g2を介して接続されている。
また、高圧側の分岐部13は、第1高圧側出口15g1から、第2内部熱交換器部15c、15dと熱交換せずに直接エジェクタ側へ配管される。この構成により、エジェクタ側は、分岐前のみで熱交換されるだけだが、膨張弁側は2段階に熱交換される。そのため、膨張弁側熱交換量は、エジェクタ側に比べて大きくなる。この熱交換量の大小関係で、前述のヒートポンプ省動力効果が引き出される。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。この第3実施形態は、伝熱面積の大小でエジェクタ側と膨張弁側の熱交換量に差をつけるものである。
図5において、第1高圧側熱交換部15aは、エジェクタ3側に接続され、第1低圧側熱交換部15bと共に第1内部熱交換部15a、15bを形成している。第2高圧側熱交換部15cは、膨張弁22側に接続され、第2低圧側熱交換部15dと共に第2内部熱交換部15c、15dを形成している。
第1内部熱交換部15a、15bと第2内部熱交換部15c、15dの低圧側の配置において、第1低圧側熱交換部15bは、第2低圧側熱交換部15dの上流側に設けられている。また、第1内部熱交換部15a、15bの伝熱面積は、第2内部熱交換部15c、15dの伝熱面積より小さくされている。
図6は、この第3実施形態に使用した一体型内部熱交換器である。図6において、15eは、低圧側出口で圧縮機1の吸入側に接続されている。15fは、高圧側入口で内部熱交換器15内部に分岐部13を形成している。第1高圧側出口15g1は、エジェクタ側の出口、15hは、低圧側入口、第2高圧側出口15g2は、膨張弁側の出口である。
この内部熱交換器15は、図5のサイクルにおける2つの内部熱交換器部を一体化した構成であり、高圧側が入口直後で分岐した後、並列に配置されている。また、分岐した高圧側の2つの高圧側熱交換部15a、15cは、低圧側に対して、対向流を形成するように配置されている。
即ち、高圧側は入口から出口に向かって冷媒温度が低下し、低圧側は入口から出口に向かって冷媒温度が上昇する。ここで、低圧側の下流側に膨張弁22につながる第2内部熱交換部15c、15dを、低圧側の上流側にエジェクタ3につながる第1内部熱交換部15a、15bを配置している。
また、膨張弁22側につながる第2内部熱交換部15c、15dは、エジェクタ3側につながる第1内部熱交換部15a、15bに対して、伝熱面積が大きい。
図5のサイクルの高圧側に分岐部13が設けられており、第1内部熱交換部15a、15bと第2内部熱交換部15c、15dの高圧側のそれぞれに、略半分の流量が分配される。ここで、第1内部熱交換部15a、15bの伝熱面積≦第2内部熱交換部15c、15dの伝熱面積と設計されている。
そのために、第1内部熱交換部15a、15bの高圧側から低圧側への熱交換量は小さく、相対的に、第2内部熱交換部15c、15dの熱交換量が大きくなる。すなわち、第1内部熱交換部15a、15bの熱交換量≦第2内部熱交換部15c、15dの熱交換量の関係となる。
ここで、特許文献1のように、エジェクタ側を流れる高圧冷媒と低圧冷媒とを熱交換する第1内部熱交換器部を設けずに、膨張弁側の第2内部熱交換器部のみとすると、高圧冷媒と低圧冷媒との熱交換量不足が生じて、圧縮機の吐出温度低下が起こる。
これに対して、この第3実施形態では、全体的な内部熱交換量が、第1内部熱交換部15a、15bの熱交換量+第2内部熱交換部15c、15dの熱交換量となるので、充分な熱交換量が確保できる。
また、特許文献1のように、高圧冷媒の分岐前に内部熱交換器の高圧側を設けるヒートポンプサイクルでは、膨張弁側とエジェクタ側入口の冷媒の状態(温度・圧力)が略同一となるが、この第3実施形態のヒートポンプサイクルでは、膨張弁22の入口側冷媒のエンタルピー≦エジェクタ3の入口側冷媒のエンタルピーの関係が成立する。
このため、膨張弁下流に配置される空気流れ下流側蒸発器となる第2蒸発器5bは、冷媒の入口エンタルピーが低下するため、熱交換量を確保し易くなる。この効果で、ヒートポンプを省動力化できる。
また、エジェクタ3は、エジェクタ入口側冷媒のエンタルピーが増加することで、理想的には等エントロピー膨張で表現できるエジェクタの膨張エネルギーの回収ポテンシャルが増加する。これにより、エジェクタの昇圧量が増加することで、ヒートポンプを省動力化出来る。
(第4実施形態)
図7は第4実施形態を示す。これは、伝熱面積の大小でエジェクタ側と膨張弁側の熱交換量の差をつけるものである。図7において、内部熱交換器15は、第1高圧側熱交換部15aを有しており、エジェクタ3側を流れる高圧側の分岐部13以後の冷媒と、低圧側の冷媒を熱交換している。
第2高圧側熱交換部15cは、膨張弁22側を流れる高圧側の分岐部13以後の冷媒と、低圧側の冷媒を熱交換している。
内部熱交換器15の低圧側には、第1高圧側熱交換部15aと第2高圧側熱交換部15cとそれぞれペアとなる第1低圧側熱交換器15bと第2低圧側熱交換器15dを有している。
これらの第1低圧側熱交換器15bと第2低圧側熱交換器15dは、互いに並列に設けられている。そして、第1高圧側熱交換部15aと第1低圧側熱交換器15bから成る第1内部熱交換器部15a、15bの伝熱面積は、第2高圧側熱交換部15cと第2低圧側熱交換器15dから成る第2内部熱交換器部15c、15dの伝熱面積より小さくされている。
図8は、第4実施形態で使用した一体型内部熱交換器を示す。低圧側出口15eは、圧縮機1の吸入側に接続されており、下流側の直後に内部熱交換器15内部の低圧側出口分岐部13aを有する。
15fは、高圧側入口で内部熱交換器15内部に高圧側の分岐部13を形成している。15hは、低圧側入口であり、この低圧側入口15hに隣接する内部熱交換器15内に低圧側入口分岐部13bを有している。15g1は、エジェクタ3側の第1高圧側出口、15g2は、絞り手段を成す膨張弁22側の第2高圧側出口である。
図8に示した内部熱交換器15は、図7のサイクルにおける2つの内部熱交換器部を一体化した構成であり、高圧側が入口直後の分岐部13で分岐した後、並列に配置されている。
また、分岐した高圧側の2つの熱交換部15a、15cは、低圧側の二つの熱交換部15b、15dに対して、対向流を形成するように配置されている。
すなわち、高圧側は、入口から出口に向かって冷媒温度が低下し、低圧側は、入口から出口に向かって冷媒温度が上昇する。ここで、高圧側がエジェクタ3側につながる第1熱交換器部15a、15bの伝熱面積は、高圧側が膨張弁22につながる第2熱交換器部15c、15dの伝熱面積より小さくされている。
また、高圧と低圧に、それぞれ分岐部13、13a、13bが設けられており、第1内部熱交換器部15a、15bと第2内部熱交換器部15c、15dの高圧側それぞれに、略半分の流量が分配される。
また、第1内部熱交換器部15a、15bと第2内部熱交換器部15c、15dの低圧側それぞれに、略半分の流量が分配される。
ここで、第1内部熱交換器部15a、15bの伝熱面積≦第2内部熱交換器部15c、15dの伝熱面積という関係に設計されている。そのために、第1内部熱交換器部15a、15bの高圧側から低圧側への熱交換量は小さく、第2内部熱交換器部15c、15dの熱交換量は大きくなる。
このため、膨張弁22入口の冷媒のエンタルピー≦エジェクタ3入口の冷媒のエンタルピーの関係が成立する。
ここで、特許文献1のように、エジェクタ側を熱交換する第1内部熱交換器部を設けずに膨張弁側の第2内部熱交換器部のみとすると、熱交換量不足が生じて、圧縮機の吐出温度低下が起こる。
これに対して、この第4実施形態では、内部熱交換量が、第1内部熱交換器部15a、15bの熱交換量+第2内部熱交換器部15c、15dの熱交換量となるので、高圧低圧間の充分な熱交換量が確保できる。
また特許文献2のように、内部熱交換器の高圧側を高圧の分岐前に設けるヒートポンプサイクルでは、膨張弁側とエジェクタ側入口の冷媒の状態(温度・圧力)が略同一となるが、この第4実施形態のヒートポンプサイクルでは、上述のように、膨張弁22入口の冷媒のエンタルピー≦エジェクタ3入口の冷媒のエンタルピーの関係が成立する。
このため、膨張弁22下流に配置される空気流れ下流側蒸発器となる第2蒸発器5bは、冷媒の第2蒸発器5b入口エンタルピーが低下するため、該第2蒸発器5bでの熱交換量を確保し易くなる。この効果で、ヒートポンプを省動力化できる。
また、エジェクタ3は、エジェクタ3入口エンタルピーが増加することで、理想的には等エントロピー膨張で表現できるエジェクタの膨張エネルギーの回収ポテンシャルが増加する。この効果で、エジェクタの昇圧量が増加する。これにより、ヒートポンプを省動力化出来る。
次に、図8の内部熱交換器15の2つの熱交換器部の冷媒流れは、高圧側と低圧側とで対向流を形成している。即ち、低圧側は、入口直後の内部熱交換器15内部で分岐した後に、それぞれの熱交換部15b、15dを経て低圧側出口分岐部13aで集合するように低圧側出口15eに至る。
また、高圧側は、高圧側入口15f直後の内部熱交換器15内部の分岐部13で分岐して、一方は、熱交換部15aを経てエジェクタ3側の第1高圧側出口15g1へ至る。また、他方は、熱交換部15cを経て膨張弁22側の第2高圧側出口15g2へ導かれる。
(その他の実施形態)
本発明は、上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、次のように変形または拡張することができる。図9は、図1の第1実施形態のアキュムレータ4の位置を、内部熱交換器の第1低圧側交換部15bと第2低圧側交換部15dの間に変更したものである。
これによれば、第1実施形態では、過熱ガスであった第2内部熱交換器部15c、15dの低圧側冷媒が気液二相となって、熱伝達率が向上するため、第2内部熱交換器部15c、15dを小型化できる。
図10は、図3の第2実施形態のアキュムレータ4の位置を同様に変更したものである。これによれば、第2実施形態では、過熱ガスであった第2内部熱交換器部15c、15dの低圧側冷媒が気液二相となって、熱伝達率が向上するため、第2内部熱交換器部15c、15dを小型化できる。
図11は、図5の第3実施形態のアキュムレータ4の位置を同様に変更したものである。これによれば、第3実施形態では、過熱ガスであった第2内部熱交換器部15c、15dの低圧側冷媒が気液二相となって、熱伝達率が向上するため、第2内部熱交換器部15c、15dを小型化できる。
図12は、図1の第1実施形態のアキュムレータを廃止したものである。これによれば、第1実施形態では、過熱ガスであった第2内部熱交換器部15c、15dの低圧側冷媒が気液二相となって、熱伝達率が向上するため、第2内部熱交換器部15c、15dを小型化できる。
図13は、図3の第2実施形態のアキュムレータを廃止したものである。これによれば、第2実施形態では、過熱ガスであった第2内部熱交換器部15c、15dの低圧側冷媒が気液二相となって、熱伝達率が向上するため、第2内部熱交換器部15c、15dを小型化できる。
図14は、図5の第3実施形態のアキュムレータを廃止したものである。これによれば、第3実施形態では、過熱ガスであった第1内部熱交換器部15a、15bの低圧側冷媒が気液二相となって、熱伝達率が向上するため、第1内部熱交換器部15a、15bを小型化できる。
なお、内部熱交換器の低圧側と高圧側の配管を互いに接触させて熱交換を行ったが、スパイラル状の二重管を用いた熱交換器の構造を採用しても良い。
また、内部熱交換器の各実施形態は、冷媒流れ形式について対向流を用いたが、直行流れ、もしくは、平行流れの構成を採用することも可能である。
第1実施形態におけるヒートポンプサイクルの全体構成図である。 上記第1実施形態の一体型内部熱交換器の外形図である。 第2実施形態におけるヒートポンプサイクルの全体構成図である。 上記第2実施形態の一体型内部熱交換器の外形図である。 第3実施形態におけるヒートポンプサイクルの全体構成図である。 上記第3実施形態の一体型内部熱交換器の外形図である。 第4実施形態におけるヒートポンプサイクルの全体構成図である。 上記第4実施形態の一体型内部熱交換器の外形図である。 上記第1実施形態のアキュムレータの位置を変更したヒートポンプサイクルの全体構成図である。 上記第2実施形態のアキュムレータの位置を変更したヒートポンプサイクルの全体構成図である。 上記第3実施形態のアキュムレータの位置を変更したヒートポンプサイクルの全体構成図である。 上記第1実施形態のアキュムレータを廃止したヒートポンプサイクルの全体構成図である。 上記第2実施形態のアキュムレータを廃止したヒートポンプサイクルの全体構成図である。 上記第3実施形態のアキュムレータを廃止したヒートポンプサイクルの全体構成図である。
符号の説明
1…圧縮機
2…給湯用熱交換器
2a…高圧冷媒通路
2b…給湯用水通路
3…エジェクタ
3a…エジェクタの冷媒吸引口
3b…ディフィーザ
3c…可変絞り機構を成すアクチュエータ部
5a…第1蒸発器
5b…第2蒸発器
10…給水ポンプ
11…貯湯タンク
13…分岐部
13a…低圧側出口分岐部
13b…低圧側入口分岐部
15…内部熱交換器
15a…第1高圧側熱交換部
15b…第1低圧側熱交換器
15a、15b…第1内部熱交換器部
15c…第2高圧側熱交換部
15d…第2低圧側熱交換器
15c、15d…第2内部熱交換器部
17…第1分岐通路
18…第2分岐通路
22…絞り手段を成す膨張弁

Claims (14)

  1. 冷媒を吸入し圧縮する圧縮機(1)と、
    前記圧縮機(1)から吐出された高圧冷媒の放熱を行う放熱器(2)と、
    前記放熱器(2)出口側の分岐部(13)で分岐されて流れる一方の冷媒から成るエジェクタ側冷媒が流れる第1分岐通路(17)と、
    前記分岐部(13)で分岐された他方の冷媒から成る絞り手段側冷媒が流れる第2分岐通路(18)と、
    前記第1分岐通路(17)の冷媒を噴射して減圧膨張させるノズル、該記ノズルから噴射する噴射冷媒流により吸引冷媒が内部に吸引される冷媒吸引口(3a)、および前記冷媒吸引口(3a)からの前記吸引冷媒と前記噴射冷媒流とを混合して冷媒流の速度エネルギーを圧力エネルギーに変換するディフューザ(3b)を有するエジェクタ(3)と、
    前記エジェクタ(3)から流出した冷媒を蒸発させて冷却能力を発揮する第1蒸発器(5a)と、
    前記第2分岐通路(18)に配置され、該第2分岐通路(18)を流れる冷媒を減圧する絞り手段(22)と、
    前記絞り手段(22)の出口側と前記エジェクタ(3)の前記冷媒吸引口(3a)の間に配置され、前記吸引冷媒を蒸発させて冷却能力を発揮する第2蒸発器(5b)と、
    前記第1蒸発器(5a)と前記圧縮機(1)吸入側の間に配設された第1低圧側熱交換部(15b)及び第2低圧側熱交換部(15d)、前記放熱器(2)と前記エジェクタ(3)の間に配設された第1高圧側熱交換部(15a)、及び前記放熱器(2)と前記絞り手段(22)の間に配設された第2高圧側熱交換部(15c)を有し、前記第1低圧側熱交換部(15b)と前記第1高圧側熱交換部(15a)の間、及び前記第2低圧側熱交換部(15d)と前記第2高圧側熱交換部(15c)の間で熱交換を行い、前記圧縮機(1)の吐出側の高圧冷媒の熱を前記圧縮機(1)吸入側の低圧冷媒に伝達する内部熱交換器(15)を備え、
    前記第1高圧側熱交換部(15a)を経由して前記エジェクタ(3)に流入する冷媒のエジェクタ入口エンタルピーを、前記第2高圧側熱交換部(15c)を経由して前記絞り手段(22)に流入する冷媒の絞り手段入口エンタルピーより大きくしたことを特徴とするエジェクタを用いたヒートポンプサイクル。
  2. 前記第1低圧側熱交換部(15b)と前記第1高圧側熱交換部(15a)との間および前記第2低圧側熱交換部(15d)と前記第2高圧側熱交換部(15c)との間の熱交換量に差異があるように設定されているか、または前記第1低圧側熱交換部(15b)の前記第2低圧側熱交換部(15d)に対する配置を冷媒の流れの下流側とされていることで、前記第1高圧側熱交換部(15a)を経由して前記エジェクタ(3)に流入する冷媒のエジェクタ入口エンタルピーを、前記第2高圧側熱交換部(15c)を経由して前記絞り手段(22)に流入する冷媒の絞り手段入口エンタルピーより大きくされていることを特徴とする請求項1に記載のエジェクタを用いたヒートポンプサイクル。
  3. 前記内部熱交換器(15)内部に前記分岐部(13)が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のエジェクタを用いたヒートポンプサイクル。
  4. 前記第1高圧側熱交換部(15a)は前記分岐部(13)と前記エジェクタ(3)の間に配設され、前記第2高圧側熱交換部(15c)は前記分岐部(13)と前記絞り手段(22)の間に配設され、前記第1低圧側熱交換部(15b)は前記第2低圧側熱交換部(15d)よりも前記圧縮機(1)吸入側に近い冷媒流れの下流側に配設されていることを特徴とする請求項1または2に記載のエジェクタを用いたヒートポンプサイクル。
  5. 前記内部熱交換器(15)において、内部に前記分岐部(13)と、高圧側入口(15f)と、第1高圧側出口(15g1)と、第2高圧側出口(15g2)と、低圧側出口(15e)と、低圧側入口(15h)を有し、
    前記分岐部(13)は、前記放熱器(2)側に配設された前記高圧側入口(15f)に設けられ、
    該高圧側入口(15f)と前記絞り手段(22)側に配設された前記第2高圧側出口(15g2)の間に、前記エジェクタ(3)側に冷媒を吐出する前記第1高圧側出口(15g1)が配置され、
    第1高圧側熱交換部(15a)は前記分岐部(13)と前記エジェクタ(3)に至る前記第1高圧側出口(15g1)の間に配設され、
    前記第2高圧側熱交換部(15c)は前記分岐部(13)と前記絞り手段(22)に至る前記第2高圧側出口(15g2)の間に配設され、
    前記圧縮機(1)の吸入側に配設された前記低圧側出口(15e)と、前記高圧側入口(15f)とが隣接して配置され、
    前記第2高圧側出口(15g2)と前記低圧側入口(15h)が隣接して配置されていることを特徴とする請求項4に記載のエジェクタを用いたヒートポンプサイクル。
  6. 前記第1高圧側熱交換部(15a)は前記放熱器(2)と前記エジェクタ(3)の間に配設され、前記第2高圧側熱交換部(15c)は前記第1高圧側熱交換部(15a)下流側の前記分岐部(13)と前記絞り手段(22)の間に配設され、前記第1低圧側熱交換部(15b)が前記第2低圧側熱交換部(15d)よりも前記圧縮機(1)吸入側に近い冷媒流れの下流側に配設されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のエジェクタを用いたヒートポンプサイクル。
  7. 前記内部熱交換器(15)において、内部に前記分岐部(13)と、高圧側入口(15f)と、第1高圧側出口(15g1)と、第2高圧側出口(15g2)と、低圧側出口(15e)と、低圧側入口(15h)を有し、
    前記放熱器(2)側に配設された前記高圧側入口(15f)と前記絞り手段(22)側に設けられた前記第2高圧側出口(15g2)の間に前記分岐部(13)が設けられ、該分岐部(13)から前記エジェクタ(3)側に冷媒を吐出する前記第1高圧側出口(15g1)が取出され、
    前記圧縮機(1)の吸入側に配設された前記低圧側出口(15e)と前記高圧側入口(15f)が隣接して配置され、前記第2高圧側出口(15g2)と前記低圧側入口(15h)とが隣接して配置されていることを特徴とする請求項6に記載のエジェクタを用いたヒートポンプサイクル。
  8. 前記第1高圧側熱交換部(15a)は前記分岐部(13)と前記エジェクタ(3)の間に配設され、前記第2高圧側熱交換部(15c)は前記分岐部(13)と前記絞り手段(22)の間に配設され、前記第2低圧側熱交換部(15d)と前記第1低圧側熱交換部(15b)とは前記圧縮機(1)吸入側に向かう低圧冷媒の流れに対して直列に配設しており、前記第1高圧側熱交換部(15a)と前記第1低圧側熱交換部(15b)の間の伝熱面積よりも前記第2高圧側熱交換部(15c)と前記第2低圧側熱交換部(15d)の間の伝熱面積が大きくされていることを特徴とする請求項1または2に記載のエジェクタを用いたヒートポンプサイクル。
  9. 前記内部熱交換器(15)において、内部に前記分岐部(13)と、高圧側入口(15f)と、第1高圧側出口(15g1)と、第2高圧側出口(15g2)と、低圧側出口(15e)と、低圧側入口(15h)を有し、
    前記分岐部(13)は前記放熱器(2)側に配設された前記高圧側入口(15f)に設けられ、前記高圧側入口(15f)と前記絞り手段(22)側に配設された前記第2高圧側出口(15g2)の間に第2高圧側熱交換器(15c)が形成され、
    前記高圧側入口(15f)と前記エジェクタ(3)側に配設された前記第1高圧側出口(15g1)の間に第1高圧側熱交換器(15a)が形成されており、前記圧縮機(1)の吸入側に配設された前記低圧側出口(15e)と前記高圧側入口(15f)とが隣接して配置され、前記第1高圧側出口(15g1)と前記低圧側入口(15h)とが隣接して配置されていることを特徴とする請求項8に記載のエジェクタを用いたヒートポンプサイクル。
  10. 前記第1高圧側熱交換部(15a)は前記分岐部(13)と前記エジェクタ(3)の間に配設され、前記第2高圧側熱交換部(15c)は前記分岐部(13)と前記絞り手段(22)の間に配設され、前記第2低圧側熱交換部(15d)と前記第1低圧側熱交換部(15b)とは前記圧縮機(1)吸入側向かう低圧冷媒の流れに対して並列に配設されており、前記第1高圧側熱交換部(15a)と前記第1低圧側熱交換部(15b)の間の伝熱面積よりも前記第2高圧側熱交換部(15c)と前記第2低圧側熱交換部(15d)の間の伝熱面積の方が大きくされていることを特徴とする請求項1または2に記載のエジェクタを用いたヒートポンプサイクル。
  11. 前記内部熱交換器(15)において、内部に、前記分岐部(13)と、高圧側入口(15f)と、第1高圧側出口(15g1)と、第2高圧側出口(15g2)と、低圧側出口(15e)と、低圧側入口(15h)と、入口側分岐部(13b)と、出口側分岐部(13a)を有し、
    前記分岐部(13)は前記放熱器(2)側に配設された前記高圧側入口(15f)に設けられ、前記高圧側入口(15f)と前記絞り手段(22)側に配設された前記第2高圧側出口(15g2)の間に第2高圧側熱交換器(15c)が形成され、
    前記高圧側入口(15f)と前記エジェクタ(3)側に配設された前記第1高圧側出口(15g1)の間に前記第1高圧側熱交換器(15a)が形成され、
    前記第2低圧側熱交換部(15d)は前記第1低圧側熱交換部(15b)と並列に前記低圧側入口(15h)となる前記入口側分岐部(13b)と前記低圧側出口(15e)となる前記出口側分岐部(13a)との間に形成されていることを特徴とする請求項10に記載のエジェクタを用いたヒートポンプサイクル。
  12. 前記エジェクタ(3)から流出した冷媒を蒸発させる前記第1蒸発器(5a)と前記内部熱交換器(15)の低圧側との間にアキュムレータ(4)を配設していることを特徴とする請求項1ないし11のいずれか一項に記載のエジェクタを用いたヒートポンプサイクル。
  13. 前記第1低圧側熱交換部(15b)と前記第2低圧側熱交換部(15d)との間にアキュムレータ(4)を配設していることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか一項に記載のエジェクタを用いたヒートポンプサイクル。
  14. 直列に接続された前記高圧冷媒の放熱を行う前記放熱器(2)は、給湯用水の加熱手段である水冷媒熱交換器からなる給湯用熱交換器であることを特徴とする請求項1ないし13のいずれか一項に記載のエジェクタを用いたヒートポンプサイクル。
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