JP2007291819A - 引き戸の補助ロック装置 - Google Patents

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Katsuji Okuda
勝司 奥田
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Abstract

【課題】 専用の操作つまみ以外のドライバやプライヤ等の汎用工具によって回動プレートを回動することが不可能又は極めて困難となるようにして、補助ロック装置の防犯性を向上する。
【解決手段】 第一ロック片3と第二ロック片4の相対間隔を変更するために、操作つまみ16をケーシング2に形成した挿通孔19に挿通し、その操作つまみ16をケーシング2内の回動プレート12に連結するようになっている引き戸の補助ロック装置であって、操作つまみ12の挿入運動に連動して挿通孔19を開放しかつ同操作つまみ16が挿入されない通常時に当該挿通孔19を自動的に閉塞する閉塞手段24を設ける。
【選択図】図2

Description

本発明は、本来の錠装置とは別に室内外の両引き戸を補助的にロックするための引き戸の補助ロック装置に関する。
例えば、建物の窓部や玄関を構成するアルミサッシは、戸枠に設けた内外二列のレールに室内外の引き戸を走行自在に設けることによって構成されており、これら室内外の引き戸の施錠は、一般に、両引き戸を閉鎖したときに戸枠の中央で重なり合う縦桟同士をいわゆるクレセント錠で固定することによって行われる。
しかし、上記クレセント錠は、引き戸のガラスの一部を割って手を入れることで簡単に解錠される恐れがあるため、引き戸の防犯性をより向上させるべく、本来の錠装置とは別に補助ロック装置を設けることがある。
そして、かかる補助ロック装置として、室外側の引き戸の横桟に室内から当接する第一ロック片と、その引き戸が走行自在に嵌め込まれた戸枠に係合する第二ロック片と、これらのロック片がその間の相対間隔を変更できるように設けられているケーシングと、両ロック片の相対間隔を拡張又は縮小するための操作機構とを備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。
上記操作機構は、第二ロック片をケーシングに対して相対移動させるべくケーシングに回動自在に設けられた回動プレートと、この回動プレートの表面側に着脱自在に連結可能な操作つまみとから構成されている。
従って、かかる従来の補助ロック装置によれば、両ロック片を室外側の引き戸と戸枠の間に嵌め込んだ状態でケーシングを窓枠にセットしたあと、第二ロック片を第一ロック片から離れる方向に操作機構を操作すると、室外側の引き戸が第一ロック片に押圧されて開かないようになるとともに、室内側の引き戸はケーシングそのものが邪魔になって開かないようになり、室内外の両引き戸をロックすることができる。
実公平7−12596号公報
上記従来の補助ロック装置では、回動プレートの表面側に、その直径方向に延びるほぼ一文字状の係合凹部が形成され、この係合凹部とほぼ同じ横断面形状に形成された操作つまみのボス部を当該係合凹部に挿脱することにより、操作つまみを回動プレートに着脱自在に連結するようになっている。
しかるに、上記従来の補助ロック装置における操作つまみの連結構造では、当該操作つまみが外された状態においては、回動プレートの表面側に形成されたほぼ一文字状の係合凹部が開放状態のまま放置されるので、先端部が細いドライバやプライヤの先端部をその係合凹部に差し込むことが可能になっている。このため、専用の回動部材として操作つまみを使用しなくても、それらのドライバやプライヤを用いて回動プレートを回動させて補助ロック装置によるロックが解除される恐れがある。
そこで、本発明の課題は、専用の操作つまみ以外のドライバやプライヤ等の汎用工具によって回動プレートを回動することが不可能又は極めて困難となるようにして、補助ロック装置の防犯性を向上する点にある。
本発明は、上記課題を解決するために次の解決手段を採用した。
すなわち、本発明は、上記引き戸の補助ロック装置において、操作つまみを外部から挿脱可能な挿入孔がケーシングに形成され、前記操作つまみの挿入運動に連動して前記挿通孔を開放しかつ同操作つまみが挿入されない通常時に当該挿通孔を自動的に閉塞する閉塞手段が設けられていることを特徴とすを特徴とする。
上記補助ロック装置によれば、閉塞手段が、操作つまみの挿入運動に連動して挿通孔を開放するが、同操作つまみが挿入されない通常時には当該挿通孔を自動的に閉塞するようになっているので、ドライバやプライヤ等の先端部が細い工具をケーシングの外部から挿入孔に挿入するのが非常に困難である。このため、そのような汎用工具を用いて回動プレートを回動し、ロック状態にある補助ロック装置を解錠するのが不可能又は極めて困難となる。
上記の本発明において、前記閉塞手段は、前記挿通孔周囲の外表面とほぼ面一となる状態で当該挿通孔を閉塞する蓋部材を備えていることが好ましい。
この場合、上記蓋部材がケーシングの外表面とほぼ面一となる状態で挿通孔を閉塞するので、閉塞時には挿通孔の存在が外部から認識され難くなる。このため、室内への侵入を図る部外者が汎用工具を用いての解錠作業そのものを諦める蓋然性が高くなり、この点で補助ロック装置の防犯機能をよりいっそう向上させることができる。
また、前記閉塞手段は、具体的には、前記回転プレートの軸線方向に沿って移動自在でかつ前記挿入孔に対して抜け止めされた状態で前記ケーシング内に収納された蓋部材と、この蓋部材を常に前記ケーシングの外部側に付勢する付勢部材とから構成することができる。
かかる蓋部材と付勢部材からなる閉塞手段の場合、構成部品が二つで済むため、材料コストが比較的安価であるという利点がある。
以上の通り、本発明によれば、専用の操作つまみ以外のドライバやプライヤ等の汎用工具によって回動プレートを回動することが不可能又は極めて困難となるので、補助ロック装置の防犯性を向上することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態を説明する。
図1〜図3は本発明の一実施形態に係る補助ロック装置1を示している。
図1に示すように、本実施形態の補助ロック装置1は、鋼材等の金属材料を平面視ほぼ四角形に形成してなるケーシング2と、このケーシング2の先端部に突設された第一ロック片3と、この第一ロック片3に対して接近離反自在となるようにケーシング2に設けられた第二ロック片4と、この第二ロック片4を移動させるための操作機構5とを備えている。
第一及び第二ロック片3,4は、いずれもケーシング2の幅寸法にほぼ相当する長さを有する板材よりなり、ケーシング2の裏面側において互いに平行となるように同裏面側に突出して配置されている。
本実施形態では、上記第一及び第二ロック片3,4のうち、第一ロック片3の当接面側(図2の右側:室内側)に、ゴムパッド等よりなる弾性板材7が貼り付けられ、第二ロック片4の当接面側(図2の左側:室外側)にも、ゴムパッド等よりなる弾性板材8が固定されている。
図2に示すように、ケーシング2は、その裏面側(図2の下側)に突出する前記第一ロック片3が長手方向一端に一体形成された裏面側が開放されたケース本体10と、このケース本体10の裏面側開放部を施蓋する蓋プレート11とからなる。
ケース本体10の表面側(図2の上側)には、円錐台形状を呈する中空の収納ボス部9が形成され、この収納ボス部9内に、円板状の回動プレート12が回動自在に収納されている。
ケーシング2の内部には、上記回動プレート12の回動に伴ってケース本体10の長手方向(図2の左右方向)に移動するスライドプレート13が設けられている。このスライドプレート13の裏面側に第二ロック片4が突設され、この第二ロック片4は、前記蓋部材11の中央部に形成されたガイド孔14を貫通してケーシング2の裏面側に突出している。
なお、ケース本体10の表面には収納ボス部9と一体に繋がり、かつ、第一ロック片3側に向かうに従って高さが低くなる先細り状の補強リブ部15が形成されている。
図1及び図2に示すように、回動プレート12の表面中央部には操作つまみ16との連結部17が設けられており、この連結部17は、回動プレート12の中心部から一体に突設された中空でかつ外周断面がほぼ星形状の係合突起よりなる。
また、ケース本体10に形成した収納ボス部9の中央部には、操作つまみ16を外部から挿脱可能な円形の挿通孔19が形成されており、回動プレート12の連結部17は、その挿通孔19と同軸状となるように配置されている。この回動プレート12の連結部17は、ほぼ平坦な上端面17Aを備えており、この上端面17Aは、ケーシング2の外表面を構成する収納ボス部9の上端面9Aとほぼ面一となっている。
図1及び図2に示すように、操作つまみ16は、ユーザーの手による掴み代となる半円板状の掴み部20と、この掴み部20に対して同心状となるように一体に連結された円筒状の回動ボス部21とから構成されている。この操作つまみ16の回動ボス部21は、前記挿通孔19と直径がほぼ同じ外周面を備え、回動プレート12の連結部17がちょうど嵌り込むほぼ星形状の内周断面になっている係合凹部22を内周側に備えている。
従って、操作つまみ16の回動ボス部21の先端部をケーシング2の挿通孔19に差し込むと、回動プレート12の連結部17が回動ボス部21の係合凹部22にスプライン嵌合し、操作つまみ16が回動プレート12に連結される。このため、この状態で操作つまみ16を回動することにより、回動プレート12をケーシング2に対して相対回動することができる。
本実施形態の補助ロック装置1では、挿通孔19に対する操作つまみ16の挿入運動に連動して挿通孔19を開放し、かつ、操作つまみ16が挿入されない通常時には当該挿通孔19を自動的に閉鎖する閉塞手段24が設けられている。
本実施形態の閉塞手段24は、ケーシング2の収納ボス部9内に設けられた蓋部材25と、この蓋部材25を常にケーシング2の外部側(図2の上側)に付勢する付勢部材26とから構成されている。
図2に示すように、蓋部材25は、挿入孔19に対して抜け止めされた状態でケーシング2の収納ボス部9内に収納されたリング部材よりなり、回動プレート12の回動軸線に沿って移動自在となるように同プレート12の連結部17に外嵌されている。従って、蓋部材25の内周面は、連結部17の外周面とほぼ同じ断面星形に形成されている。
蓋部材25は、挿通孔19の内周面と連結部17の外周面との間の隙間を埋める閉塞部27と、この閉塞部27よりも大径に形成されたばね受け部28とを一体に備えている。この蓋部材25の閉塞部27は、ほぼ平坦な上端面27Aを有しており、挿通孔19の閉塞状態においては、収納ボス部9の上端面9A、連結部17の上端面17A及び当該閉塞部27の上端面27Aの三面がほぼ面一となる。
本実施形態の付勢部材26は、圧縮コイルばねよりなり、その下端が回動プレート12の上面に当接し、かつ、その上端が蓋部材25のばね受け部28に当接した状態で、ケース本体10の収納ボス部9に収納されている。
このため、蓋部材25は付勢部材26によってケーシング2の外部側(図2の上側)に常に付勢されており、このさい、蓋部材25の閉塞部27が連結部17周囲の隙間に入り込むことによって挿通孔19が閉塞される。
他方、操作つまみ16の回動ボス部21を挿通孔19に挿通すると、付勢部材26が弾性変形して蓋部材25がケーシング2の内部側(図2の下側)に移動するので、操作つまみ16の回動ボス部21を回動プレート12の連結部17に連結することができる。
図2に示すように、回動プレート12の裏面には、同プレート12の回動中心からの距離が漸次変化する渦巻き状に形成された螺旋リブ30が一体に突設され、スライドプレート13の表面には、その螺旋リブ30に係合する複数の摺動片31がケーシング2の長手方向に一定間隔おきに形成されている。
このため、回動プレート12を回動操作すると螺旋リブ30が各摺動片31に順送りに噛み合い、これによってスライドプレート13とその裏面側の第二ロック片4がケーシング2の長手方向に移動し、第二ロック片4の第一ロック片3に対する相対間隔が拡張又は縮小されるようになっている。
しかして、本実施形態では、前記操作つまみ15、回動プレート12及びこれと螺旋カムを介して連結されたスライドプレート13とから、両ロック片3,4の相対間隔を拡張又は縮小するための前記操作機構5が構成されている。
次に、図3を参照しつつ、上記構成に係る補助ロック装置1の使用方法及び作用を説明する。
本実施形態の補助ロック装置1を使用するには、まず、操作つまみ16を回動プレート12の連結部17に連結させて、第二ロック片4を第一ロック片3に対してできるだけ近づける方向に回動プレート12を回動し、両ロック片3,4を室外側の引き戸33と戸枠34の室内段差35の間に嵌め込んだ状態でケーシング2を窓枠の下部にセットする。
その後、第二ロック片4が第一ロック片3から離れる方向に操作つまみ16を回動すると、図3に示すように、第二ロック片4が弾性板材8を介して室内段差35を押圧すると同時に、第一ロック片3が弾性板材7を介して室外側の引き戸33の横桟36を押圧し、これによって室外側の引き戸33が開かないようになるとともに、室内側の引き戸37はケーシング2そのものが邪魔になって開かないようになり、室内外の両引き戸37,33が同時にロックされることになる。
なお、上記のようにして補助ロック装置1をロックしたあとは、操作つまみ16を回動プレート12から取り外し、そのつまみ15を侵入者の手が届かない場所に仕舞っておけばよい。
このさい、本実施形態の補助ロック装置1によれば、前記閉塞手段24が、操作つまみ16の挿入運動に連動して挿通孔19を開放するが、同操作つまみ16が挿入されない通常時には当該挿通孔19を自動的に閉塞するので、ドライバやプライヤ等の先端部が細い工具をケーシング2の外部から挿入孔19に挿入するのが非常に困難である。このため、そのような汎用工具を用いて回動プレート16を回動することにより、ロック状態にある補助ロック装置1を解錠するのが不可能又は極めて困難となり、補助ロック装置1の防犯性を向上することができる。
また、蓋部材25が常に挿通孔19を閉塞しているので、ケーシング2内にゴミや埃が入ってスライドプレート13を動かせ難くなるのを防止できるという利点もある。
また、本実施形態の補助ロック装置1によれば、閉塞手段24の構成部材である蓋部材25が挿通孔19周囲の外表面(具体的には、収納ボス部9の上端面9Aと連結部17の上端面17A)とほぼ面一となる状態でその挿通孔19を閉塞するので、閉塞時には挿通孔19の存在が外部から認識され難くなる。
このため、室内への侵入を図る部外者が汎用工具を用いての解錠作業そのものを諦める蓋然性が高くなり、この点で、補助ロック装置の防犯機能をよりいっそう向上することができる。
図4は、本発明の他の実施形態に係る補助ロック装置1の使用状態を示している。
本実施形態が図1〜図3に示す実施形態と異なる点は、戸枠34に係合する第二ロック片4がケーシング2の前端面から出退自在となるように同ケーシング2に挿通されている点にある。
このため、本実施形態では、第一及び第二ロック片3,4を室外側の引き戸33の横桟36の上面と戸枠34の上底面との間に嵌め込み、この状態で第二ロック片4を上方へ突出させることにより、ケーシング2を縦向きにしてロック状態にセットできるようになっている。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
例えば、第一ロック片3及び第二ロック片4はその間の相対間隔を変更できるようにケーシング2に設けられておれば足り、前者をケーシング2に対して移動させかつ後者をケーシング2に固定してもよいし、両者ともケーシング2に対して移動させてもよい。
また、図3に示す使用例では、補助ロック装置1を窓枠の下部にセットした場合を例示しているが、同装置1を窓枠の上部にもセットすることができる。
本発明の実施形態に係る補助ロック装置の斜視図である。 同補助ロック装置の側面断面図である。 同補助ロック装置の使用状態を示す窓枠下部の縦断面図である。 本発明の他の実施形態に係る補助ロック装置の使用状態を示す窓枠下部の縦断面図である。
符号の説明
1 補助ロック装置
2 ケーシング
3 第一ロック片
4 第二ロック片
5 操作機構
12 回動プレート
16 操作つまみ
19 挿通孔
24 閉塞手段
25 蓋部材
26 付勢手段
33 引き戸(室外側)
34 戸枠
36 横桟
37 引き戸(室内側)

Claims (3)

  1. 室外側の引き戸の横桟に室内から当接する第一ロック片と、前記引き戸が走行自在に嵌め込まれた戸枠に係合する第二ロック片と、これらのロック片がその間の相対間隔を変更できるように設けられているケーシングと、前記両ロック片の相対間隔を拡張又は縮小させるための操作機構とを備えており、この操作機構が、第一ロック片又は第二ロック片若しくはこれらの双方を前記ケーシングに対して相対移動させるべく前記ケーシングの内部に回動自在に設けられた回動プレートと、この回動プレートに着脱自在に連結可能な操作つまみとを有している引き戸の補助ロック装置において、
    前記操作つまみを外部から挿脱可能な挿入孔が前記ケーシングに形成され、前記操作つまみの挿入運動に連動して前記挿通孔を開放しかつ同操作つまみが挿入されない通常時に当該挿通孔を自動的に閉塞する閉塞手段が設けられていることを特徴とする引き戸の補助ロック装置。
  2. 前記閉塞手段は、前記挿通孔周囲の外表面とほぼ面一となる状態で当該挿通孔を閉鎖する蓋部材を備えている請求項1に記載の引き戸の補助ロック装置。
  3. 前記閉塞手段は、前記回転プレートの回転軸線に沿って移動自在でかつ前記挿入孔に対して抜け止めされた状態で前記ケーシング内に収納された蓋部材と、この蓋部材を常に前記ケーシングの外部側に付勢する付勢部材とから構成されている請求項1又は2に記載の引き戸の補助ロック装置。
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JP2011246912A (ja) * 2010-05-25 2011-12-08 Takashi Fujihata 引き戸固定装置

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